Q
大学4年生
女性
履歴書の得意な分野はどう書けば良いですか?
履歴書に「得意な分野」という項目があるのですが、具体的にどのような内容を書けばいいのかわかりません。
学んできた専門分野を書くべきか、それとも自分の強みとして発揮できる業務内容のようなものを書くべきでしょうか? 大学で学んできた内容は日本文学なので、営業志望であることとは関係ないですよね。
そもそも採用担当者は、履歴書の「得意な分野」からどのような情報を得ようとしているのでしょうか? 具体的な書き方のポイントがあれば、ぜひ教えていただきたいです。
※質問は、エントリーフォームからの内容、または弊社が就活相談を実施する過程の中で寄せられた内容を公開しています
専門と違っても大丈夫! 「得意」は正直に伝えよう
私のこれまでの調査による分析によると、企業が履歴書の「得意な分野」から知りたいことは、おもに2つあると考えられます。一つは、書類だけではわからないあなたの「人となり」を知り、面接での会話のきっかけにすること。もう一つは、その得意な分野が、入社後にどのように「会社に貢献できるか(役立つか)」を知ることです。
質問のように、専門分野(例:日本文学)と希望職種(例:営業)が異なる場合でも、正直に専門分野である「日本文学」と書いてまったく問題ありません。
大切なのは、なぜそれが好きなのか、そこでどんなことを学んできたのかを具体的に説明し、それを希望職種にどうつなげられるかを示すことです。
伝え方次第で強みに! イメージに囚われないで
たとえば、「日本文学や文化が好きで、各地の史跡を巡るうちに地理に詳しくなった」「同人誌を自分で制作・販売し、どうすれば多くの人に手に取ってもらえるか考え、常に完売させてきた経験から、目標達成意欲やマーケティング視点を学んだ」「ゼミのリーダーとして意見の異なるメンバーをまとめ、一つの目標に向かって協力することの重要性を学んだ」など、私が指導してきた経験からも、伝え方次第で営業職に必要な能力につなげるアピールは十分に可能です。
専門分野に限らず、趣味やクラブ活動などでもかまいません。私の考えでは、書く内容そのものよりも、それをどのように自己PRや業務への貢献意欲につなげて説明できるかが重要です。
面接官としても、具体的なエピソードがあれば質問しやすく、あなたのことをより深く知るきっかけになります。「その経験のどこがおもしろかったですか?」「周りの人からはどのように評価されていましたか?」といった具体的な質問につなげられると良いですね。
日本文学というと、おとなしいイメージを持たれるかもしれませんが、私の知る限り、営業職は顧客の話をしっかり聞く「傾聴力」も非常に重要です。おとなしいことが必ずしもマイナスではなく、むしろ強みになる場合もあります。
「日本文学を通じて培った知識で話題が豊富です」といったアピールも可能でしょう。イメージにとらわれすぎず、タイトルではなく中身をどう伝えるかが大切です。
履歴書の得意科目の書き方については以下の記事でも解説しているので、あわせて確認してみてください。
面接官が見たいのは得意な分野に対する思いや行動原理
私の経験から言うと、履歴書の「得意な分野」は、単に専門知識の有無を見る欄ではありません。採用担当者が本当に知りたいのは、「その分野にどう取り組んできたか」「どのように思考し、工夫してきたか」といった、応募者の思考プロセスや仕事への適応可能性だと分析します。
たとえば、大学で日本文学を学んでいて営業職を志望している場合でも、「人の心の動きに興味を持ち、文学を通じて相手の背景や感情を読み取る力を磨いてきた」といった内容であれば、営業担当としても通用する強みとして十分アピールできると考えます。
重要なのは、得意分野をただ並べるのではなく、「それをどう活かせるか」「なぜそれが得意だと思うのか」という点を、あなた自身の言葉で伝えることです。
選考と志望企業に直接の関係がなくても企業で活躍する素養はアピールできる
実際に、これまで見てきたなかで好印象だった例として、「数学が得意。複雑なデータも整理し、要点を導き出すのが好き」と書かれていたものがありました。これは、研究職や企画職など、分析力や論理性が求められる職種で特に高い評価を得やすい傾向がありました。
つまり、専攻や志望職種が直接結びつかなくても、「得意なこと=自分らしさの源泉」ととらえ、そこから「自分の強みや価値観を伝える場」として前向きに記述することが大切です。職種と直接つながらなくても、あなたの考え方や取り組み姿勢、そして将来の可能性が伝われば十分に評価されるというのが経験則です。
履歴書を書く時間がない時は、「履歴書完全マニュアル」を活用しよう!
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