インフラ企業の特徴|代表企業や働く魅力を就活のプロが解説

3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました

  • キャリアコンサルタント/西雄一教育研究所代表

    Yuichi Nishi〇大学では就活に関するスキルを身に付けられる実践中心の授業を展開。また、講師として企業で新人や中堅社員に向けてコミュニケーション研修、キャリアコンサルティングをおこなっている

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  • キャリアコンサルタント/2級キャリア技能士

    Misako Sugihara〇石川県金沢市を拠点に15年にわたり就職支援に携わる。2年前からは転職支援も手掛けている

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  • キャリアコンサルタント/キャリアコンサルティング技能士

    Hiroshi Takimoto〇年間約2000件以上の就活相談を受け、これまでの相談実績は40000件超。25年以上の実務経験をもとに、就活本を複数出版し、NHK総合の就活番組の監修もおこなう

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この記事のまとめ

  • インフラ企業とは社会基盤を支えるサービスを提供する企業
  • インフラ企業に向いている人・いない人の特徴を紹介
  • インフラ業界に入りたい人がすべき3つのこと

インフラ企業は電力、ガス、水道、通信など、私たちの生活基盤を支えるサービスを展開する企業です。そのため、社会貢献性が高く経営が安定しやすいですが、皆さんのなかにはインフラ企業の仕事内容や働き方のイメージが漠然としていて、企業研究が進んでいない人もいるのではないでしょうか。

インフラ企業は生活するうえで欠かせないサービスを提供していますが、その種類はエネルギーや交通、通信など多岐にわたります。

また、インフラ企業について何となく知っているものの、企業としての強みや入社することのメリットまでは想像できていない人もいるでしょう。強みやメリットについて知っておけば、自分にマッチするインフラ企業を探しやすくなります。

この記事では、キャリアコンサルタントの西さん、杉原さん、瀧本さんのアドバイスを交えつつ、インフラ企業の魅力や就職事情について解説します。

なかでも、就活本の出版や就活番組の監修などもおこなっている瀧本さんからは、インフラ業界全体の動向についても解説してもらうため、インフラ企業への就職を目指している人は、ぜひ参考にしてみてください。

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目次

インフラ企業は社会のあらゆる場面に欠かせないサービスを提供している

インフラ企業はエネルギーや交通、通信など、私たちの生活には欠かせないサービスを提供している企業です。水やエネルギー、移動手段など、私たちの生活に欠かせないものは多岐にわたるからこそインフラ業界の企業にもさまざまな分類があります。

そこでこの記事では、まずインフラ企業の概要や代表的な企業について解説します。インフラ企業に入るメリット・デメリットもそれぞれ紹介するので、まずは応募するインフラ企業のイメージを固めましょう。

後半では、インフラ企業に向いている人・いない人の特徴や、インフラ企業に入りたい人がすべきことを解説します。

インフラ企業には、インフラ企業特有の企業文化や働き方が存在します。そのため、その特徴が合う人もいれば、苦痛に感じる人もいるのです。だからこそ、その特徴を理解したうえで志望するかどうかを決めることが大切です。インフラ企業は学生に人気でありながらも、採用人数が少ない傾向にあります。

この記事では、選考のポイントややっておくべき対策をキャリアコンサルタントのアドバイスを交えて解説していくので、必ず事前にチェックして内定を掴み取りましょう。

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インフラ企業ってなに? インフラ業界・企業の概要を知ろう

この記事を読んでいる人のなかには、インフラ業界・企業についてよく知らない人もいるでしょう。インフラ企業とは、社会基盤を支える重要なサービスを提供している企業をいいます。

インフラ企業がおもに手がけるのは、5大インフラと呼ばれる電気・ガス・水道・交通・インターネットのインフラ提供です。廃棄物の収集や運搬、公共施設の整備などをおこなう企業もあります。

以上のような生活に不可欠なサービス提供をしているという安定性と公共性から、企業として景気の影響を受けにくい特徴があるのです。そのため、社員としても長期的な雇用の安定が期待できる傾向にあると覚えておきましょう。

実際、どのような業務をしているのか、扱うインフラによってどのような違いがあるのか、この記事のなかで詳しく解説していきます。インフラ企業への興味があるという人は必ずチェックしてみてくださいね。業界研究や企業研究にも役立つでしょう。

インフラの仕事は多岐にわたる! 代表的な企業例を分野別に紹介

インフラ業界で代表的な7つの分野

インフラについて理解できたら、自分がどの業界で働きたいのかを絞り込んでいきましょう。インフラ業界といってもその種類は多岐にわたるため、まずはどんな分野があるか知っておくことが重要です。

ここからは、インフラの代表的な業界7つと企業についてそれぞれ紹介します。しっかりチェックして、興味のある業界について深掘りするきっかけにしてくださいね。

①鉄道

鉄道は、都市部の通勤・通学輸送や長距離輸送を担う重要なインフラです。鉄道インフラを管轄している企業は、以下の4つの種類に分類できます。

鉄道企業の種類

  • JRグループ各社(日本国有鉄道が起源)
  • 私鉄(民間企業によって運営)
  • 公営鉄道(地方公営企業や地方自治体が運営)
  • 第三セクター鉄道(国や地方自治体と民間が共同運営)

この4つの企業は、それぞれの管轄を持って鉄道インフラを管理しています。JRグループ各社は、JR東日本JR西日本JR九州など各地域に分割して経営をしているのが特徴です。

公営鉄道も地方公営企業や地方自治体が運営していて、名古屋市営地下鉄、京都市営地下鉄など、各地域に根付いたインフラ提供を進めています。また、第三セクター鉄道も地域性が強い企業です。国や地方自治体と民間が共同運営をし、過疎化地域の交通手段確保に注力をしている特徴があります。

一方、私鉄は民間企業によって運営されている鉄道で、東武鉄道、西武鉄道、京成電鉄など全国にさまざまな企業があります。

私鉄での仕事は鉄道インフラの整備だけにとどまらず、駅周辺の商業施設運営などにも携わることができるのです。ショッピングモールや不動産業から得た利益も、私鉄の収益になるという点がほかの企業との違いといえます。

このように、鉄道インフラを支える企業では、交通手段の提供から地域の活性化までを担うことができるのです。車掌や駅員として働いたり、地域発展のプロジェクトに参加したりと、市民の生活を近くで支えていきたいという考えの人には向いているでしょう。

鉄道会社に就職したい人は、以下の記事で採用フローについて詳しく解説しているので、ぜひ参考にして対策を進めてくださいね。

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鉄道の魅力は主に3点あります。1つ目はほかの交通手段と比べて環境に優しい輸送手段である点です。2つ目は地域の活性化につながっている点です。3つ目は技術の進歩です。今では多様な方法で改札を通過できますし、自動運転技術もあります。

②航空

おもな仕事

  • 機体の操縦
  • 客室の安全管理
  • 空路での緊急時対応
  • 輸送経路の選定
  • 輸出入の手続き
  • 関税の支払いや管理

航空業界の業務は、旅客輸送と貨物輸送で「人とモノの動きを支える」といった生活に欠かせないインフラを支えています。通販システムを利用する人にとっては、その存在を身近に感じる人も多いのではないでしょうか。

一方、課題としては燃料価格の変動や環境規制が挙げられます。飛行機のエネルギーである原油価格が上がると、運賃も値上がりし、コスト削減のための便数の削減なども起こり資源が届かず生活に影響が出るでしょう。

そこで、今後は高価で環境への悪影響があるとされる原油の使用から、長期的に低コストで、持続可能な航空燃料(SAF)への移行が進められ、モノや人の往来を支えることが求められていると覚えておきましょう

SAFとは

Sustainable Aviation Fuelの略で、廃食油や廃プラスチック、都市ごみ、植物などを原料とする持続可能燃料のこと。大気中の二酸化炭素量をほとんど増やさずに使用できることで、脱炭素化が進む業界で注目され、実用化に向けた研究が進んでいる

③電力

おもな仕事

  • 電線の保守点検
  • 発電所の運営
  • 発電設備の計測・監視・記録

電力業界は、発電・送電・配電を通じて電力を供給する重要なインフラです。日本では東京電力、関西電力、中部電力などの大手電力会社が地域ごとに事業を展開していますが、電力自由化にともなって楽天でんき、エネオスでんきなど、さまざまな企業が参入できるようになりました。

おもな発電方法には火力、原子力、水力、再生可能エネルギーなどがあります。しかし、日本の発電の多くを担っている火力発電はCO2の排出量が多く、温暖化の進行をはじめとした環境への悪影響が指摘されているのです。

また、石炭をはじめとする化石燃料が消費され続けると、私たちの生活に必要なプラスチックや衣料製品、ガソリンなどの生産に歯止めがかかってしまいます。

化石燃料は有限であるため、電力インフラとしても、どうにか削減ができないかと研究を進めている状況です。現在、その対策として環境にも資源にも優しい再生可能エネルギ―が推進されています。

太陽光や風力、地熱といった自然から得られるエネルギーを持って電力を発電することで、環境や資源に配慮できる、持続可能なエネルギーの開発が急がれていると覚えておきましょう。

電力インフラでの仕事は、私たちの未来を守っていく仕事でもあります。残された資源を最大限活用しながら、私たちの生活を支えていきたいという思いがある人は、電力インフラの仕事にチャレンジしてみてくださいね

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④ガス

おもな仕事

  • ガス管の工事や点検、設置工事
  • ガス量の監視・調整
  • ガス機器の販売や導入提案
  • ガスの輸入、調達

ガスインフラは、家庭や産業向けに都市ガスやLPガスを供給しています。都市ガスは天然ガスの利用で料金が安価なのが特徴で、LPガスはブタンやプロパンなどの液化石油ガスで、災害に強いのが特徴です

家でも、コンロ、給湯器、床暖房、浴室暖房乾燥機などの機器のエネルギーを使う際に使用することが多いでしょう。そんな電力インフラで代表的な企業は、都市ガスであれば東京ガス、大阪ガス、東邦ガスなどがり、LPガス業者ではENEOSグローブや伊藤忠エネクスなどがあります。

近年これらの企業でも、電力インフラと同様、脱炭素化に向けた水素やバイオガスの導入が進んでいます。また、電力自由化によりガス会社は電気とガスをセットで販売できるようになり、事業の選択肢や請求業務の一元化によるコスト削減が狙えるようになりました。

つまり、電気とセットでサービスを展開するガスインフラ企業も増加傾向にあるということなのです。ガスインフラでは、他分野との協業やエネルギー資源の開発など、新しい取り組みが増えています。

安定性のあるインフラ業界のなかでも、新たな挑戦をしてみたいという人に向いているかもしれません。

杉原 美佐子

プロフィール

電力業界は2016年に電力の小売自由化が、ガス業界は2017年に都市ガスの小売自由化が始まりました。どちらも事業の多角経営を進め、お互いのシェアを奪い合っています。電力会社がガスを供給したり、ガス会社が電力を供給する事例があります。

⑤水道

おもな仕事

  • 配管工事、設置工事
  • 水質の管理
  • 各家庭の水道メーターの確認、請求書の発行
  • 水道施設の運営・管理

水道インフラでは安全な水を消費者に供給しながら、下水処理もおこなっています。自治体が運営する公営水道が主体ですが、2018年の水道法改正にともない民間企業の参入も進んでいます。

一方で、民営化による環境への影響や水質汚染が懸念されていて、課題は多いといえます。民営化をおこなうと、環境保全をせずに利益重視のインフラ提供をおこなう企業が増えてしまう可能性があるため、水質の低下や枯渇が恐れられているのです。

そのため、水道インフラを提供する企業としては、透明性のある運営が求められています。企業は、水の再利用や水質モニタリング、水源の保護、水道管の定期的な点検などを進めることで、信頼性のある企業活動を進めていると覚えておきましょう

インフラ企業が安定性を保てるのは、市民からの需要がある資源だからです。その一方で、粗雑な管理体制では信頼性に欠け、需要減に陥ることがあるでしょう。

水道インフラに興味がある人は、水道インフラ全体の問題点を理解したうえで、丁寧な仕事を心掛ける必要があるといえます。

⑥石油

おもな仕事

  • 原油の採掘、調達
  • 燃料用石油や潤滑油、石油化学製品の製造
  • ガソリンスタンドでの石油販売
  • 石油製品の輸送

石油インフラは、原油の採掘・精製・販売をおこなうエネルギー産業で、石油の種類にはガソリン、軽油、重油などがあります。

日本ではENEOS、出光興産、コスモ石油などが代表的な企業例ですが、シェルやエクソンモービルなどグローバルに石油インフラを支えている海外企業もあるのです。

石油インフラは、インフラ企業のなかでも需要減への対策が急務といわれています。近年では脱炭素化の風潮が強まっているため、石油製品への需要低下が顕著に表れているのです

前述した、再生可能エネルギーの需要が高まっているため、石油インフラは厳しい状況に直面しています。

そのため、石油インフラ企業においては、再生可能エネルギーや低炭素エネルギーへの事業投資が必要になります。CO2を削減した低炭素エネルギーの開発を急ぐなど、自然に配慮した形で事業を進めていく必要があるといえるでしょう。

瀧本博史

プロフィール

脱炭素化の進行と石油価格の高騰により、石油業界は再生可能エネルギーへの転換や事業構造の見直しが迫られています。収益面では短期的に好調でも、長期的には環境対応や技術革新が生き残りをかけるポイントとなります。

⑦通信

おもな仕事

  • ネットワークの構築や運用
  • 通信機器やサービスの営業
  • 通信技術の研究
  • カスタマーサービス
  • 商品の企画・開発

通信業界は、固定電話、携帯電話、インターネット回線などの通信インフラを提供する業界です。主要な企業にはNTT、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルなどがあり、新規参入も多く価格やクオリティの競争が常に激しい業界だといえます。

今後は5Gの普及にともない、IoT・AIとの連携が進み技術向上が加速していくでしょう。そういった技術革新を支えていくのは、技術職だけではありません。

企業や個人にサービスの提案をする営業職、顧客の求める商品を企画するマーケティング職なども、企業の売り上げ最大化には欠かせない存在です。

今やネットワークやスマートフォンのない日常は考えられない時代であるため、今後も通信インフラへの需要は高まり続けるでしょう。

変化の激しい競争市場において人々の生活を支え、新しい事業にも挑戦していきたいと考えている人は、通信インフラが向いているかもしれません。

通信に興味がある人は、自分がどんなサービスを提供したいのかを考えて企業を絞り込みましょう。通信業界についてより詳しく知りたい人は、以下の記事で業界の情報や対策について解説しているので、ぜひ併せて参考にしてみてくださいね。

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アドバイザーからワンポイントアドバイスインフラ業界の安定性は高いが課題も多い

インフラ業界は社会基盤であり、人々の生活を支えています。また、公共性が高く、自然に収益が見込まれるのが特徴です。その安定性に惹かれて就職を希望する人は多いのですが、一方で社会的責任は大きく、災害時や緊急時には、迅速に対応しないといけません。

鉄道業界・航空業界は輸送手段を提供し、観光やビジネスに寄与しています。どちらも人気の業界でしたが、新型コロナウイルス感染症の影響によりその安定性が揺らぐ例が見られました。

社会貢献意識が高い人や技術革新に興味がある人が多い

電気・ガス・水道・石油業界などのエネルギー関連も日常生活に欠かせないものですが、政策や為替、インフラの老朽化が経営環境を複雑にしています。

いずれも国営や自治体が運営母体です。その影響で柔軟性に欠けている企業も少なくはありません。新規参入の企業なら、市場開拓や、技術革新に軸をおいていると思いますが、その分安定性の面では課題が残ります。

これらの業界では、社会的責任においてやりがいを感じられる人、技術革新に興味がある人が求められます。そして、社会基盤であるだけに、縁の下の力持ちのような人材が活躍できるでしょう。

インフラ企業ってなにがすごいの? インフラ業界の強み3選

インフラ企業ってなにがすごいの? インフラ業界の強み3選

インフラ企業と聞くと「規模が大きい」「安定している」といったプラスのイメージを抱く人は多いでしょう。実際にインフラ業界にはどんな強みがあるのでしょうか。

インフラ企業に就職する強みについて知っておかないと就職後にギャップを感じる可能性があるので、以下で解説する強みを理解しておきましょう。

①新規参入企業が少ない

インフラ業界は、事業を開始するために莫大な設備投資や許認可が必要となるため、新規参入が難しい業界です。

たとえば、電力・ガス・鉄道などは広大な土地や設備が必要となるため、市場への参入のハードルは非常に高いといえます。また、インフラは法規制が厳しく安定供給の義務もあるため、容易に競争相手が増えることはありません

このため、一度市場で確固たる地位を築き上げれば、安定した経営が可能です。

②安定している企業が多い

インフラ業界は私たちの生活に欠かせないサービスを提供しているため、景気の影響を受けづらい傾向にあります。継続的に成長を続けたり、売り上げが黒字続きだったりと、長期的に安定している企業が多いのが特徴です。

特に電力・ガス・水道・通信などは需要が一定であり、不況でも利用が減る不況でも利用が減る可能性は低いといわれています。

また、多くの企業が大規模な設備投資で地域全体の需要をまかなう、地域独占型のビジネスモデルを採用していて、他社との競争が少ないことも安定性の一つだといえるのです

③年功序列で昇給する

インフラ業界は歴史のある大企業が多く、長期雇用を前提とした年功序列の社風であるのが特徴です。

特に鉄道、電力、ガス、通信などの企業では終身雇用の文化が根強く、転職市場の影響を受けにくいため、長年勤めると待遇が向上していきます。

ただし、勤めているだけでは待遇が上がりづらい側面もあるため、与えられた仕事を正確にこなしたり新しい提案をしたりするなど、一定の努力を要すると覚えておきましょう

安定してキャリアを築きたい人や一定のペースで昇給していきたい人に向いているといえます。

インフラ企業のキャリアパスは、大まかに以下の通りです。

20代後半には、中堅社員としてプロジェクトの一部を担当したり、後輩の指導をしたりするようになります。

30代前半ごろには、チームリーダーやプロジェクトマネージャーとしての役割を任され、30代後半は管理職への昇進がみこめます。

50代以上になると、役員のポジションも視野に入ってくることが考えられるでしょう。

魅力が多い! インフラ企業に入社するメリット

インフラ企業の魅力について理解できたら、次は入社するメリットについてみていきましょう。このメリットが自分の就活の軸と合致するなら、入社して受けられる恩恵は大きいといえます。

インフラ企業に入社するメリットは、おもに以下で紹介する3つです。しっかり確認して、自分のキャリアプランやなりたい社会人像に近づけそうか確認してみてくださいね。

企業と自分自身の目指す方向が一緒であれば、仕事のやりがいを感じることができるでしょう。

インフラ業界自体が安定している

インフラ業界は、私たちの生活に欠かせない電力、ガス、水道、通信、交通などを支えているため、需要が安定し景気の影響も受けにくいのが特徴です。

これにより、雇用やキャリアパスも安定している傾向があり、将来性や安心感を重視する人にとって魅力的な業界だといえます。

たとえば、インフラ企業は終身雇用前提の採用が多いです。そのため、一度入社をすれば転職や失業の心配が少なく、長期的に働くことができる可能性が高いのです

また、転職市場においても、インフラ企業で働いた経験や専門スキルは活かせる場面が多く、好待遇での転職も期待できます。インフラ企業で働いた経験自体が、市場価値につながる可能性があると覚えておきましょう。

インフラ業界は倒産やリストラの心配はありませんか?

瀧本博史

プロフィール

「絶対にない」とは言い切れない

インフラ業界は社会基盤を支える重要な分野であり、安定性が高いとされていますが、絶対に倒産やリストラがないわけではありません。

特に民間企業の場合、業績や経営方針の変化により人員整理がおこなわれる可能性もあります。

ただし、電力・ガス・通信・交通などのライフライン関連企業は景気変動の影響を受けにくく、需要が安定しているため、他業種と比べて雇用が守られやすい傾向です。

就職を検討する際は、企業の経営状況や中長期的なビジョンを確認しておくようにしましょう。

給与や福利厚生などの待遇が良い

インフラ企業は公共性が高い大企業が多いため、プロジェクトの規模や責任が大きく給与や福利厚生の水準も高い傾向にあります。

基本給だけでなく住宅手当や家族手当、退職金制度などの福利厚生が整備されている企業が多く、生活を安定させやすいのがメリットです。

また、ボーナスの支給率が高い企業も多く、業界全体として長期的に安定した収入を得られる環境が整っています。たとえば、JR東日本の2024年の年末手当は、2.9カ月分(平均1,032,000円)と100万円を突破しました。

さらに、インフラ企業は労働組合が強い企業が多い点も魅力です。労働組合は、労働者が経営側との交渉や労働条件の改善といった、自分たちの権利や待遇を守るために組織する団体のことを指します。

労働組合が強いと待遇の改善がしやすく、満足度や生産性の向上にもつながるため、インフラ企業で働くことの充実感や安心感を感じやすいでしょう。

杉原 美佐子

プロフィール

経営基盤の安定は、長期的キャリア形成を可能にしています。研修制度も充実しているので、キャリアアップの機会にも恵まれています。

一定の需要が必ずあるので、競争が過度にならず、職場の雰囲気が落ち着いている企業が多い印象です。

社会貢献を実感しやすい

インフラ企業は社会の基盤となり生活を支えるサービスを提供しているため、日々の業務や生活を通じて社会貢献を実感しやすい環境です。

また、顧客対応や設備の運用といった日常的なサービスの提供だけでなく、災害時には緊急の復旧対応をすることもあります。たとえば鉄道や電力業界では、設備の迅速な安全確保や早期復旧に向けた修繕なども、社員の管轄範囲になるのです。

自分の仕事が多くの人の生活を支えているという実感を持ちやすいため、やりがいや誇りを感じながら働けるのが大きな魅力です

こんな点には注意! インフラ企業に入社するデメリット

こんな点には注意! インフラ企業に入社するデメリット

インフラ企業は、安定していることや待遇が良いことなど働くうえでの魅力が多くあります。しかし、これまでに紹介したメリットが人によってデメリットになることがある点に注意が必要です。

デメリットについて理解しないまま入社すると、入社後のギャップにつながりかねないため、必ず確認してくださいね。

ここからは、インフラ企業に入社するデメリットを3つ説明していきます。

企業体質が古い

インフラ企業は歴史の長い大企業が多く、過去の成功に基づいて保守的な組織運営をするため、年功序列や終身雇用などの伝統的な企業文化が根付いています。そのため、意思決定に時間がかかることや、評価が良くてもなかなか昇進できない場合があります。

また、デジタル化や業務効率改善のスピードが遅れがちで、アナログでデータを管理しなければならないことなど、やりづらさを感じることがあるかもしれません。

しかし、近年ではデジタルトランスフォーメーション(DX)推進が活発になっています。あらゆるデータの活用やデジタルスキルの教育によって、企業活動の透明性が高まり、スマートな企業活動がされるようになるでしょう

その結果、必要のない風習などが廃れていき、必要最低限の行動で成果を最大化するような企業風土に変わっていく可能性も高いといえます。

瀧本博史

プロフィール

インフラ企業では近年、DXを軸にした業務効率化や、カーボンニュートラルへの取り組みが加速しています。

特に再生可能エネルギーの導入や、老朽化設備の刷新といった持続可能性への意識が高まっていて、保守的だった企業体質が徐々に変革志向へと移行しつつあるのです。

こうした変化は、若手にもチャンスが広がる環境を生み出しているといえます。

全国転勤がある

インフラ企業は全国に支店や事業所を持つことが多く、特に大手企業では全国転勤が避けられない場合があります。

たとえば、電力会社や鉄道会社では発電所や駅舎の管理、通信会社では基地局の整備などさまざまなエリアでの業務が求められるため、定期的に異動・転勤が発生します。

長期的にキャリアプランやライフプランを考えにくくなるため、結婚を考えている人や家族がいる人、地元志向の人は転勤の多さをデメリットに感じるかもしれません

しかし、見方を変えれば全国の人とさまざまな業務に取り組むことになるため、キャリアにおいて人脈や経験といった点で大きな強みとなるでしょう。

転勤が少ないインフラ業界・企業はありますか? (JRは各地域に分かれているから全国的な転勤はない、など)

地域に密着する事業を展開する企業は転勤が少ない

JRは各地域に分かれているため、異動といっても地域内が多いのが特徴として挙げられます。

ほかにも、上下水道や公共交通などのような地方自治体が運営するインフラ関連も地域密着型が一般的で、電力会社も地元での業務が中心となるため、転勤が少なめな傾向です。

通信会社も技術職や営業職であれば自分の住む地域を担当することになるので、転勤は少ない可能性があります。

インフラ業界のなかでも転勤が少ない企業や職種であれば、キャリアプランも立てやすく、家族とも過ごしやすいなどメリットが多いといえます。

部署によっては激務になる

インフラ業界は社会基盤を支える重要な役割を担っているため、部署によっては業務量が多く、激務になることがあります。

たとえば、鉄道業界の保守・運行管理部門や電力・ガス業界の設備管理部門のように、24時間体制での対応が必要な部門では夜間業務や早朝業務、緊急対応などが発生し、長時間勤務が求められることもあります。

また、災害時や緊急時には災害対応やその後の復旧対応が求められるため、残業や長時間労働が発生する可能性もあります。

部署によっては落ち着いた環境でワークライフバランスを取れる可能性もあるので、どのような働き方になるのかは配属した部署によって変化します

そのため、長時間勤務や深夜早朝業務があることを理解したうえで、選考に進むべきかどうかも考えてみてください。

キャリアコンサルタントに聞いた! インフラ企業の現状と今後

インフラ企業は新規参入が少なく安定しているのが大きな強みですが、近年は水道や電力の自由化により参入企業が増えました。

さらに、インフラ事業は人口の絶対数の関係から、ほかのサービスに比べて業績が伸びにくい傾向にあり、新規参入企業があると顧客の取り合いになってしまいます。

その結果、業界やサービスが細分化され、それぞれの企業が互いに売り上げを奪い合う構図となります。また、働き方改革の影響で、労働環境も大きく変化しているのが現状です。

ここではインフラ業界の事情に詳しいキャリアコンサルタントの瀧本さんに、インフラ企業の現状と今後について解説してもらいました。企業研究や選考対策をするうえで参考にしてみてくださいね。

アドバイザーのリアル・アドバイス!需要は揺らがないものの業界・業種によってさまざまな課題がある

インフラ業界は、日本社会の安定と成長を支える基盤であり、今後もその重要性は揺らぐことがありません。近年、老朽化する社会資本の更新ニーズが高まっていて、橋梁・道路・上下水道・電力網などの維持管理や再整備は喫緊の課題です。

また、自然災害が頻発する日本においては、防災・減災の観点からもインフラの強靭化が求められています。

加えて、カーボンニュートラルやスマートシティの推進といった国の政策により、再生可能エネルギーやデジタルインフラ分野での新たな需要も拡大しています。

これにより、建設技術者だけでなく、ICT、環境工学、データ解析など多様なスキルを持つ人材が必要とされるようになっています。

インフラ業界は地域に大きく貢献できるやりがいがある

たしかに、少子高齢化による人手不足は課題ですが、それは逆に若手にとって成長機会が多く、裁量のある仕事を早期に任されやすいという魅力にもなります。

インフラ業界は「縁の下の力持ち」として地味な印象を持たれがちですが、地域社会の安全や経済の発展に直結する非常にやりがいのある分野です。

自分の手が未来の街や人の暮らしを支えることになるという確かな誇りを持って、安心してこの業界を志してほしいと思います。

こんな人におすすめ! インフラ企業に向いている人の特徴

こんな人におすすめ! インフラ企業に向いている人の特徴

  • 社会貢献を実感したい人
  • ワークライフバランスを重視する人
  • 忍耐力や精神力がある人

インフラ企業について理解を深めたら、応募する前に自己分析をして、自分の特徴と合っているかどうか確認しましょう。自己分析を深めれば、向いている仕事に就いて高いモチベーションで働くことができます。

以下で紹介する特徴を持つ人は、インフラ企業に入って満足できる可能性が高いため、しっかりチェックしておいてくださいね。

ただし、このなかに特徴がないからといって、向いていないとは限りません。インフラ企業に就職することで自分の希望がかなえられるのか考えながら、さまざまな視点で検討しましょう。

社会貢献を実感したい人

インフラ企業が支えているのは、日常生活だけではありません。自然や資源など、地球規模で社会貢献をしています。脱炭酸に向けた動きを進めているのも、地球温暖化や将来の資源不足を防止するための動きであり、高い社会貢献性がある取り組みといえるのです。

それだけでなく、地域の人々からも直接感謝の言葉をもらえるため、社会貢献を実感したい人には向いています。

災害時の復旧作業やライフラインの安定供給に携わることで、多くの人の生活を支えている実感が得られます。利用者から「ありがとう」と感謝されると、「今自分はこの人の役に立っているんだな」と実感できるでしょう

地球環境や社会のために行動していくことで働きがいを感じたいという人にはおすすめといえます。

ワークライフバランスを重視する人

インフラ企業の多くは大企業であり、福利厚生が充実しているため、「一定の給与を担保して生活を充実させたい」「仕事に不安定さを感じず私生活を楽しみたい」など、ワークライフバランスを重視する人に向いています。

特に事務系や技術系の一部の部署では、残業が少なく、安定した勤務が可能なケースもあります。また、育休・産休の取得実績が豊富な企業も多く、長期的に働きやすい環境が整っています。

ただし、配属部署によっては激務になる場合もあるため、事前に企業研究をしっかりおこないましょう

インフラ業界以外にも、公務員・金融業(銀行・保険など)は安定した労働環境がととのっています。定時勤務が一般的で、残業も比較的少ないです。

IT企業は、フレックスタイム制度やリモートワークが普及しているため、柔軟な働き方が可能です。教員も大型の休暇を取得できます。

忍耐力や精神力がある人

インフラ業界は長期期間にわたって研究や分析、品質チェックを続ける仕事など、時間や労力のかかる業務が多いため、忍耐力や精神力がある人に向いています。

たとえば、どのインフラ業界でも設備の管理やメンテナンスなど恒常的で地道な業務があります。また、災害時には迅速な復旧対応が求められるため、プレッシャーのかかる状況下でも冷静に判断・行動できる精神力が必要です。

困難な状況でも責任感を持って粘り強く業務に向き合える人にとっては、大きなやりがいを感じられる仕事です

こんな人は後悔する! インフラ企業に向いていない人の特徴

こんな人は後悔する! インフラ企業に向いていない人の特徴

  • できるだけ早く昇給・昇進していきたい人
  • 転勤したくない人
  • 変化の激しい仕事がしたい人

ここからは、インフラ企業に向いていない人の特徴について解説していきます。インフラ企業は安定しているものの、悪くいえば動きの少ない業界です。

そのため、以下で解説する特徴に当てはまる人は、入社すると後悔するかもしれません。新卒という強力なカードを使って就職できるのは一度きりです。

後悔のないように、当てはまっていないか必ず確認しておきましょう。

できるだけ早く昇給・昇進していきたい人

インフラ企業は年功序列が根強く残っている企業が多く、勤続年数が増えれば安定した昇給が見込まれる一方で、できるだけ早く昇給・昇進していきたい人には向いていないといえます。

特に、大手のインフラ企業では昇進のスピードが決まっていて、一定の年数や経験を積まないと役職が上がらず、モチベーションを保ちにくい人もいるでしょう。

しかし、近年は成果主義を導入する企業も増えていて、条件を満たせば早期昇進のチャンスを得られます

とはいえ、外資系企業やベンチャー企業のようなスピード感はないので、物足りなさを感じる可能性もあります。自分の思い描くキャリアプランに合っているか確認しておきましょう。

杉原 美佐子

プロフィール

新規参入企業は自由化のもとで事業を展開しているので、スピード感のある昇給は可能です。

なぜなら、企業の競争力を高めるために優秀な人材が必要だからです。また、成果主義や柔軟な評価制度を導入しているので、ガッツリ働きたい人に向いています。

転勤したくない人

インフラ企業は全国に拠点を持つ企業が多く、総合職として入社すると基本的に転勤は避けられません。

特に事業拠点が全国にあるような石油・航空・通信業界では、数年ごとに転勤のプレッシャーや負担にさらされます

また、外資系のインフラ企業の場合は、海外に転勤することもあるでしょう。そのため、環境が変わることをストレスに感じる人や、同じ場所で長く働きたい人には向いていません。

一方で、地域採用やエリア限定職を設けている企業もあるため、転勤を避けたい人はそうした職種に応募することで希望地での勤務を続けられます。

ただし、そうした職種は昇進の幅が狭まるケースもあるため、キャリアプランと比較検討して判断することが重要です。

一生にどれくらい転勤するのでしょうか?

国内転勤は一生でおよそ3回

独立行政法人経済産業研究所が発表したデータ(2019年度)によると、平均転勤回数は約3.2回です。国内転勤の場合は平均2.9回、海外転勤回数の場合は0.27回です。

男性の転勤経験者は52.6%であるのに対して、女性の転勤経験者は29.9%です。男性の平均転勤回数は約3.31回(国内:約3.03回、海外:約0.28回)で、女性は約1.85回(国内:約1.69回、海外:約0.16回)です。

変化の激しい仕事がしたい人

インフラ業界は安定しているという大きな魅力がありますが、その反面変化が少なく業務がルーティーン化しやすい傾向があります。

また、インフラは市民の生活を支えるものなので、短期的に大きな変化を伴う業務は発生しづらく、保守業務や管理業務が重要視されるのが一般的です。

そのため、新しい技術や市場の変化に対応しながら、スピード感のある仕事がしたい人は物足りなさを感じるかもしれません。

ただし、近年は通信技術の著しい発展や脱炭素化など、インフラ業界に変革の波が押し寄せてきています。企業も新しい技術を導入したサービスの展開を余儀なくされていて、先端技術にかかわる部署や新規事業部門が設立されています。

そうした事業にかかわることができれば、仕事にやりがいを感じられるでしょう。インフラ業界の適性については、以下の記事でも解説しているので、この記事と併せて参考にしてみてくださいね。

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インフラ企業に就職するなら? 就職難易度が高いといわれる理由

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  • 安定志向の学生に人気
  • 学歴を重視する保守的企業が多い
  • 採用人数が少ない

インフラ企業の魅力は、業界が安定していることや企業の規模が大きいことだとお伝えしました。自分に適性がありそうだと感じ、インフラ業界への志望度が高くなった人もいるでしょう。

しかし、実は皆さんが感じたインフラ企業の魅力自体に、就職難易度の高さが影響しているのです。インフラ企業は学生からの人気が高い傾向にあります。そのため、インフラ業界を目指す際には、徹底的な準備が必要となるため相応の対策が必要です。

安定志向の学生に人気

インフラ企業は景気の影響を受けにくく、安定した雇用と給与が見込めることから、多くの学生にとって魅力的な就職先となっています。

特に、安定志向で長期的に働きたいと考える学生に人気があり、大手のインフラ企業には毎年多くの応募が集まります。また、福利厚生が充実していて、ワークライフバランスを取りやすい点も人気の理由です。

そのため、競争率が高く、一般的な業界よりも就職難易度が高くなりやすい傾向にあります。特に事務系総合職などの人気職種では、倍率が数十倍になることも珍しくなく、しっかりとした企業研究と対策が必要です。

学歴を重視する保守的企業が多い

インフラ業界は、歴史の長い大手企業が多く、伝統的な採用基準を重視する傾向があります。特に、公的機関に近いインフラ企業では、採用において学歴が重要視されることがあります。

たとえば、大手電力会社や鉄道会社では、旧帝大や早慶といった上位大学の出身者が多い傾向です。

また、新卒採用では筆記試験や適性検査の難易度が高く、学力が一定以上なければ選考を通過しにくいことも特徴です。そのため、学歴フィルターが存在するといわれることもあり、学歴に自信のない学生にとってはハードルが高く感じるかもしれません。

しかし、学歴で及ばなくとも、選考を突破できるチャンスはあります。筆記試験や適性検査などで好成績を残せれば、インフラ企業へ就職できる可能性があるのです

そのためには、過去問や参考書を繰り返し解いておくことが必要です。特にSPIはある程度パターンが決まっているので、繰り返して問題に慣れることが高得点のカギになると覚えておきましょう。

瀧本博史

プロフィール

インフラ業界でも学歴フィルターは以前よりも緩和されつつあります。特に地方のインフラ企業や技術職では、実務能力や資格、現場での対応力が重視される傾向が強まっています。

企業は安定運用と人手不足への対応を優先し、学歴よりも実務への即戦力性を重視する動きが見られます。

採用人数が少ない

インフラ企業は、需要の安定性から一定の経営基盤を整えられているため、人員が枯渇する状況に陥ることが少なく、新卒採用の枠も限られています。さらに、終身雇用も根強く残っていて転職する人も一部なので、人員が豊潤な状態にある企業が多いのです。

特に事務系総合職などは人気が高いにもかかわらず、募集人数が少なく、倍率が非常に高くなる傾向にあります。一方で、技術系の職種は採用枠が比較的多いものの、専門知識や資格が求められるため、文系学生にとっては応募しにくいこともあります。

さらに、近年ではAIや自動化が進んでいることから、一部の業務が効率化されて人員削減が進む企業もあるため、さらに採用人数が減少する可能性もあるでしょう。

対策が重要! インフラ企業に入りたい人がすべきこと

対策が重要! インフラ企業に入りたい人がすべきこと

  • 自己分析を徹底して適性を見つける
  • 業界・企業研究を徹底する
  • 「なぜインフラ業界なのか」を明確にする

インフラ企業は安定性が高く、多くの就活生からの応募が殺到するため、選考の倍率も非常に高く、より入念な選考対策を要します。

ここからは、インフラ企業を目指すために必要な対策を3つ紹介します。対策を徹底し、ほかの応募者たちに差をつけましょう。

自己分析を徹底して適性を見つける

インフラ企業を目指す際には、まず自己分析を徹底し、自分の適性や価値観と業界の特性が合っているかを確認することが重要です。

自己分析のやり方①

学生時代に図工や美術の授業が好きだった
↓なぜ?
細かい作業を丁寧にやり切り、何かを完成させるのが楽しかったから
↓強みや適性は?
強み:集中力の高さ、注意力の高さ
適性:何かを実体化させること
↓インフラ企業への適性は?
分析や点検時に集中力を保てる

自己分析のやり方②

頼まれたことを最後までやりきらないと気が済まない
↓なぜ?
誰かに迷惑をかけたくないから
↓具体的な経験は?
アルバイトでオーダーミスが多発したとき、一人ひとりの理解度に合わせたマニュアルを作成しきった
↓強みや適性は?
強み:責任感の高さ、行動力
適性:誰かの想いや考えを汲み取って形にすること
↓インフラ企業との関連性は?
地域の人々の生活を守るために行動し続けられる

たとえば、「細かい作業を確実にこなせる」「責任感が強い」といった分析は、設備の保守や生活に欠かせないサービスの提供をおこなうインフラ業界にマッチする価値観だといえます。

自己分析を通じて、自分の強みや価値観がインフラ業界とマッチしているかを明確にし、それを志望動機につなげられるよう準備しましょう

自己分析について詳しくわかる以下の記事も参考にして、企業研究だけでなく選考でも有効活用してくださいね。

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業界・企業研究を徹底する

インフラ企業は、業界ごとに特徴や求める人材が異なるため、業界・企業研究を徹底することが不可欠です。

業界や企業の情報は、企業の公式ホームページやSNSに詳しく記載されていることが多いです。複数の業界を研究するなら、各業界と企業ごとにまとめると違いがわかりやすくなり、より志望度の高い企業が見つかるでしょう。

たとえば、鉄道業界では安全管理におけるスキルが重視される傾向がある一方で、電力・ガス業界では技術革新や脱炭素化への対応が求められています。

また、通信業界では5GやDX(デジタルトランスフォーメーション)などの新技術への理解が重要視されるなど、企業ごとに注力している分野が異なります。

そのため、単に「安定しているから」という理由だけでなく、各企業のビジョンや事業戦略をしっかりと把握し、自分の志向と合致する企業を見極めることが大切です。OB・OG訪問や企業説明会への参加も有効な手段となります。

さらに、定期的に業界や各社に関するニュースを調べたり、業界内で有名な著書を読んだりすると、業界や企業に対する理解が深まります。人気企業だからこそ、ほかの学生よりも一歩進んだ対策を進めるように心掛けてみてください

以下の記事では企業研究のまとめ方をイラスト付きでわかりやすく解説しているので、こちらも参考にしながら進めてくださいね。

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どんな業界が向いているのか、決め手がありません……

杉原 美佐子

プロフィール

自己分析と業界研究を徹底すれば目指す業界が見えてくる

やってみないとわからないことが多いので、向き不向きで業界を決めようとすると無理があるでしょう。

まず業界の特徴を調べ、興味を持てるか持てないか確かめてみてください。身近なところから調べて、○・△・×と評価表を作るとわかりやすいです。

また、自分なりにその業界の将来の可能性を考えましょう。入社は一時的ですが、働くとなると長い期間働くことになります。肝心なのは20年、30年、40年とそこで自分が働くイメージを持てるかです。そこで自分のキャリアプランと重ね合わせて考えます。

あとは、その業界で必要とされる知識やスキルが、自分と合致しているかを検討しましょう。

自己分析と業界研究を徹底的におこなえば、納得のいく業界選びができるはずです。

「なぜインフラ業界なのか」を明確にする

インフラ企業の採用試験では、「なぜインフラ業界を志望するのか?」という質問が高確率で問われます。単に「安定しているから」「大手だから」といった理由では説得力に欠けるため、より具体的な志望動機を用意することが必要です。

たとえば、「幼い頃から鉄道に親しんでいて、安全で快適な移動を支えたい」といった個人的なエピソードを交えたり、「災害時の復旧作業を見て、ライフラインを支える仕事に興味を持った」といった社会的な視点を加えると、より魅力的な志望動機になります。

志望動機は自己分析を深めるなかで、過去の印象に残った出来事や自分の価値観を洗い出し、企業研究の結果とマッチするものを選びましょう

また、なぜその企業でなければならないのかを明確にし、企業ごとの強みや事業内容と絡めて伝えることで、より面接官に刺さる志望理由を作ることができます。

インフラ企業は安定した働き方をしたい人向け! 深い理解と対策で就職を目指そう

インフラ企業は景気に左右されにくく、経営が安定しているという特徴があることをお伝えました。

年功序列や終身雇用の側面も色濃く残っているため、安定した給与が期待できます。しかし、インフラ企業の特性上、チャレンジングな行動が制限される可能性もあるため、自分に適性があるか見極める必要があります。

一方で、安定志向の学生には非常に人気があり就職難易度も高いので、企業研究と自己分析を徹底的におこなう必要があるのです。

企業研究においても、企業サイトの閲覧だけでは足りません。自主的にOB・OG訪問に行く、業界や企業についての著書を読んだりニュースを定期的に確認したりし、差を付けましょう。

業界の動向や実際に働く人の話を見聞きして、自分に適性があると判断できたら業界や企業とのマッチ度をアピールしていきましょう。自己分析においても、どれだけマッチする経験や強みを見出せるかがカギになります。

対策に行き詰まったときは、この記事で解説した対策のコツを確認してみてください。キャリアコンサルタントの助言から選考通過のポイントを学び、インフラ企業の内定に近づきましょう。

アドバイザーからワンポイントアドバイスインフラ企業が今後直面する課題は多い

インフラ企業は交通、通信、エネルギー、水道など、私たちの社会の基盤を支える役割があります。

しかし、水道管破損による道路陥没事故などでもありましたように、高度成長期以降に集中的に整備したインフラが今後一斉に老朽化していき、建設後50年以上経過する施設の割合が加速度的に高くなると国交省が発表しています。

たとえば、道路橋は2013年と比べて、建設後50年以上経過する2033年には約18%から約67%に増加します。これまでのインフラを維持するだけでなく、さらに安全に利用できるようにするために、今後ますます整備の必要が出てきます。

課題解決のための需要が増え社会貢献のチャンスが多くなる

このように、インフラ業界の需要は安定していて、景気に左右される傾向もありません。人口減少、高齢化率を勘案すると、インフラは技術革新や新しいビジネスモデルが求められる分野でもあります。

未来のインフラを支える皆さんは、大きな責任を担うと同時に、社会のさらなる発展に寄与できます。さまざまな専門知識が必要ですが、自信を持って取り組んでください。

執筆・編集 PORTキャリア編集部

明日から使える就活ノウハウ情報をテーマに、履歴書・志望動機といった書類の作成方法や面接やグループワークなどの選考対策の方法など、多様な選択肢や答えを提示することで、一人ひとりの就活生の意思決定に役立つことを目指しています。 国家資格を保有するキャリアコンサルタントや、現役キャリアアドバイザーら専門家監修のもと、最高品質の記事を配信しています。

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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi

高校卒業後、航空自衛隊に入隊。4年間の在籍後、22歳で都内の大学に入学し、心理学・教育学を学ぶ。卒業後は人材サービスを展開するパソナで、人材派遣営業やグローバル人材の採用支援、女性活躍推進事業に従事。NPO(非営利団体)での勤務を経て、「PORTキャリア」を運営するポートに入社。キャリアアドバイザーとして年間400人と面談し、延べ2500人にも及ぶ学生を支援。2020年、厚生労働大臣認定のキャリアコンサルタント養成講習であるGCDF-Japan(キャリアカウンセラートレーニングプログラム)を修了

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