秘書に向いている人の特徴5選! 仕事内容や有利になる資格も解説

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    Yoshiko Kato〇人材会社で約15年間、18,000人以上のキャリア相談を受けてきた。独立後は企業や大学、個人と契約し、キャリア構築の支援をおこなう。キャリアコンサルタント歴は20年以上

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    Ikuko Yoshino〇就職支援歴18年。若者就労支援NPOに勤務の後、独立。現在は行政の就職支援施設にて、学生/既卒/フリーター/ニート/ひきこもり/女性などを対象に相談やセミナー講師を担当

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    Arisa Takao〇第二新卒を中心にキャリア相談を手掛け、異業種への転職をサポートする。管理職向けの1on1やコンサルティング業界を目指す新卒学生の支援など年齢や経歴にとらわれない支援が持ち味

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この記事のまとめ


「秘書に向いている人ってどんな人だろう?」秘書になりたいと思っていると、そんな風に考えることがあるかもしれませんね。秘書に向いていると思って就職しても、思っていたのと違った、という事態になると働くのがつらくなってしまいます。

しかし、どうやって秘書に向いているかを見極めたら良いかわからないと感じているかもしれません。

そこでこの記事では、キャリアコンサルタントの加藤さん、高尾さん、吉野さんと一緒に、秘書の業務内容や必要なスキル、向いている人の特徴を解説していきます。自分が秘書に合っているのか見極めたい人は、ぜひ参考にしてくださいね。

目次

秘書に向いているか見極めるには業務内容から実態をつかむことがカギ!

秘書に興味があっても、自分が秘書に向いているのかわからず不安な人も多いでしょう。秘書に向いているかを知るには、まずは業務内容から秘書の仕事の実態をつかむことが必要です。

この記事ではまず秘書の仕事内容について詳しく解説するので、秘書として働いたらどんな業務をおこなうことになるのか、イメージを膨らませられますよ。

その後、秘書に向いている人・向いていない人の特徴、秘書に求められる力などを解説します。秘書としてキャリアアップした将来の働き方や、活躍するために必要なスキルを理解しましょう。

最後に秘書に有利な資格や応募ルートも紹介するので、この記事を活用して自分が秘書に向いているのか確かめていき、自信を持って挑戦してくださいね。

適性を確かめる前に! 秘書の仕事内容を押さえよう

秘書に向いているかを確かめるためには、秘書になったらどんな仕事をするのか、イメージを作っておくことが大切です。

大まかに伝えると、秘書の仕事は社長や役員、上司などの業務をサポートすることで、その業務内容は多岐にわたります。まずは秘書の業務内容について解説していきます。

①スケジュール管理・調整

スケジュール管理・調整は秘書の業務内容としてイメージしやすいのではないでしょうか。立場が上がれば人と会うことも増えるので、上司のスケジュール管理を代わりにおこなったり、取引先とのスケジュールの調整をおこなったりするのが秘書の業務内容として挙げられます。

スケジュールが漏れたりバッティングしてしまったりすると、先方に迷惑がかかるだけでなく、上司の信頼を損ねることにもつながってしまいます

また移動時間も考慮してスケジュールを立てないと、商談に遅れてしまうので、秘書の業務として重要な立ち位置にあります。

吉野 郁子

プロフィール

スケジュール管理は単純作業ではありません。調整もマニュアル化が難しい業務です。

たくさんの用件を裁きながら、依頼を断る・優先順位をつける・調整交渉をする、といったことは、AI(人工知能)にはまだできない重要な役割です。

②電話・メール対応

上司宛に届く電話やメールの対応も、秘書の業務の一つとして挙げられます。秘書が付くような上司は多数の業務を抱えていることが多く、なかなかメールや電話の対応ができないので、秘書が代わりにおこないます。

緊急の連絡であればなるべく早く返さないと後々大きな問題につながる場合があり、取引先に対する返信が遅いと、会社への不信感にもつながってしまうので、こちらも上司の信用を預かる大切な業務です

返信のスピーディーさや正確さも求められます。また、ときには上司でないと判断できない事柄もあるので、一つひとつの連絡に対して自分で返答して良いものかを見極めることも大切です。

③出張・会食等の手配

上司には出張や取引先との会食も多くあります。これらのスケジュール調整も秘書の仕事です。出張の際の交通手段や宿泊先の予約、会食の際のレストランの予約なども担います。

出張の手配では、上司がスケジュール通りスムーズに移動できるよう、乗り換えや食事の時間をうまく調整する力が求められます。また会食の手配では、クライアントの食の好みや話題に合った雰囲気も考慮できると喜ばれるため、細かな気遣いが求められます。

ただ予約を取るだけでなく、上司や取引先がいかに気持ちよくその時間を過ごせるのか、相手の立場に立って考えることが求められる業務です

高尾 有沙

プロフィール

会食はただの食事ではなく、ビジネス関係を築くうえで非常に重要な役割を果たします。取引先や重要なクライアントとの信頼関係を深めるための機会になるからです。

秘書としてこの手配を行う際には、適切なレストラン選びや雰囲気作りを通じて相手に対する敬意を示しつつ会話をスムーズに進め、前向きな商談となるよう環境を整えることが求められます。

それに加えて相手の好みやアレルギーへの配慮も必要となります。

④来客対応

社内に取引先など来客があった際は、秘書が対応します。来客対応と聞くと、応接間に案内し、お茶を出すという仕事を想像するのではないでしょうか。

もちろんそれも仕事の内容に含まれます。しかし、あらかじめ来客があるとわかっている場合は、客を出迎える準備を整えておかなければなりません。応接間や玄関を綺麗に整えておいたり、部屋の空調もあらかじめ調整したりしておくのも秘書の仕事です。

また何度も来社する顧客の場合は、その人の好みの飲み物やお菓子を把握して準備することで、相手を大切にしていることが伝わるので、こうした細かな気遣いも忘れずに対応することが求められます

⑤事務作業・各種サポート

上司が快適に仕事ができるよう、社内の環境を整えたり、仕事に付随する事務処理などのサポート業務をおこなったりするのも秘書の仕事です

たとえば、社内で必要な資料やデータの入力といった事務作業や社内報の作成、会議の案内などの文章の作成が挙げられます。社外に送付するお礼状や打ち合わせ用の資料なども秘書が作成します。

そのほかに、上司宛に届く資料の管理、会議室・応接室の予約や掃除、備品の調達などといった業務も挙げられます。

こうした細かい業務もすくい上げることで、上司が本来やるべき仕事に集中でき、社内の業務が円滑に回るよう影でサポートするのが秘書の仕事です。

仕事内容がいろいろあるのはわかったのですが、秘書の1日のスケジュールはどんな感じなのでしょうか?

加藤 賀子

プロフィール

秘書の1日は基本的に4つの流れで形成される

一般的なスケジュールは以下の流れとなります。

①上司が出社する前に出社
②メールチェック
③上司の執務室の清掃・飲み物や新聞の準備
④上司が出社したら、1日のスケジュール・優先順位の高い業務などの報告

その後は、上司の予定に合わせて来客対応や外出準備などをおこないます。

退社は上司の許可が取れれば先に退社することもありますが、基本的には上司が退社した後に帰宅をします。

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就活では、自分が適性のある職業を選ぶことが大切です。向いていない職業に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまいます。

そんな時は「適職診断」を活用して、志望する職業と自分の相性をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析して、ぴったりの職業を診断できます。

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将来像もイメージしよう! 秘書としてキャリアアップするとできること

将来像もイメージしよう! 秘書としてキャリアアップするとできること

  • 役員・社長クラスの秘書も担当できる
  • 大きな商談にかかわれる
  • 総務や広報を担当できる

ここまで秘書の業務内容を解説したので、働くイメージが湧いたのではないでしょうか。そのうえで、さらに把握しておきたいのが、秘書としてキャリアアップするとどうなるのかです。

ここを知らずに働き始めると、将来なりたかった自分になれないという可能性もあります。反対に、秘書として成長した後のビジョンまで押さえておけば​​、より将来のイメージを膨らませたうえで挑戦することができ、ミスマッチも減らせます。

ここでは秘書のキャリアアップした際の将来像について解説するので、将来像を想像してみましょう。

役員・社長クラスの秘書も担当できる

秘書としてキャリアアップしていくと、役員や社長などの重役を担当できるようになります。キャリアップすることで、求められる対応範囲や業務のレベルも上がっていくので、さまざまな経験を積めるようになるのです。

また役員や社長など、出世している人がどんな考え方をしているのかを間近で学べるチャンスがあり、秘書としてもキャリアアップし、人間としても成長できます

役員クラスになると海外のクライアントとやりとりする場合もあるので、英語や中国語などの外国語を話せる人材だと重宝されます。

吉野 郁子

プロフィール

エグゼクティブクラスの秘書といっても、企業規模はさまざまです。大企業に新卒入社を目指すなら、大変な倍率を勝ち抜かなくてはいけないこともあるでしょう。

その中で念願の秘書職に選ばれるには、さらに狭き門となります。入社後も不断の努力が必要でしょう。

こちらの記事では出世する人の特徴をプロが詳しく解説しています。「いずれは出世したい」と思っている人は参考にしてみてください。

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大きな商談にかかわれる

秘書としてキャリアアップすることで、大きな商談にかかわれます。1つの商談で億単位のお金が動く場合もありますが、その商談が成功するか失敗するかは、事前の準備が大きくかかわっています。

もちろん商品・サービスの説明や資料の準備も重要ですが、当日の会場の雰囲気作りやクライアントへの対応など、細かな部分も商談の成否を決める要因です

神は細部に宿るということわざがありますが、正にその通りで、一流のビジネスパーソンこそ細部にまで気を遣うものです。クライアントはそうした細かい部分も見て取引するかを決めます。

そのため秘書としてキャリアアップし、大きな商談にかかわろうと思うと、普段の業務への姿勢が問われます。普段からいかにミスを少なくし、スピーディーに上司の要望に応えられるかにこだわって仕事をおこないましょう。

総務や広報を担当できる

秘書としてキャリアアップすることで、一般的には役員や社長の秘書を担当することになりますが、経営層の補佐をしていると、さまざまなメディアへの出演のオファーが届くので、メディアの対応が増えます。

そうすると、上司から業務を任されてPR活動の企画をおこなうというように、総務や広報を担当する場合もあります。具体的には、会社のPR活動やメディア対応、イベント集客といった業務を担います。

これまでおこなってきた秘書の業務に加えて、マーケティングの知識があると、こうした業務で成果を残せるようになります

このように、秘書としてキャリアアップすることで、部署をまたいで多様な業務を担当することも可能です。

アドバイザーコメント

秘書のおもな役割は上司や経営者の業務をサポートすること


秘書の仕事は、具体的にはスケジュール管理・資料作成・出張手配・来客対応など多岐にわたります。また、重要な会議や商談の準備、あるいは随行することも珍しくありません。

また、秘書の業務は日常的な業務サポートに留まるように見られることもありますが、それは違います。

高度な組織力とコミュニケーション能力を要求される仕事であり、かつ実際には組織の効率性と上層部の実効性を大きく左右する重要な職務です。

秘書として経験を重ねていくと、徐々にキャリアアップの機会が広がっていきます。重役の秘書になればなるほど、秘書として求められる対応力や判断力は高くなります。

ある大手企業の専務の秘書の人に、同行した海外出張では現地での交渉の際に即座に通訳を務めたり、資料の微細な部分を指摘したりと、秘書業務を超えた対応力が求められる場面も多かったと聞きました。

基本的な秘書の業務以外を任されることもある

キャリアアップの過程で広報業務など他部門の業務を任されるケースもあります。

とあるベンチャー企業で社長秘書をしている人は、現在企業のイベントの企画運営や取材対応まで担っていて、マーケティングやPR分野の知識を深めているそうです。

このように、秘書のキャリアは単に上司のサポートに留まらず、単なる事務作業を超えた広い視野と専門的なスキルが要求されるプロフェッショナルな領域です。

経験を積むことで広範な知識が得られるだけでなく、コミュニケーション力・判断力・マルチタスク能力など、さまざまな能力が磨かれていくのが秘書の醍醐味といえるでしょう。

将来像を描いておくことは、納得いく仕事選びやキャリア形成のために非常に重要です。こちらの記事ではキャリアビジョンの描き方や例を解説しているので、併せてチェックしてみてください。

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気になる将来性は? 秘書の仕事の現状と今後の動向


近年AIの発達が著しく、AIによって奪われる仕事もあるといわれる中、秘書の仕事の将来性についても気になる人が多いかもしれませんね。現状、秘書の仕事の多くはAIではなく人間がおこなっていますが、それが徐々にAIに置き換わっていくことはあるのでしょうか。

結論から述べると、秘書の仕事はAIによって奪われることはないと考えられます。理由としては、秘書の仕事は担当する上司やクライアントに対する、細かな気遣いやホスピタリティが求められるからです。

単にスケジュールの調整をおこなえば良い、会食の予約ができれば良い、という業務であれば、AIに取って変わられる可能性は高いです。

しかし秘書の仕事は、上司が集中して仕事に取り組めるようスケジュールの調整をしたり、クライアントに喜んでもらえるようなレストランを予約したりするというように、人の気持ちを考えることが求められる仕事です。来客対応でも、おもてなしの心や臨機応変な対応が求められます。

こうした理由から、秘書は、AIには難しいとされる人の気持ちを読み取ることが必要な仕事であり、AIに代替されにくいといわれています。そのため、将来的にもなくならず長く働ける職業と捉えられます。

「秘書はなくなる」と聞いたのですが、本当に長く活躍できますか?

吉野 郁子

プロフィール

秘書は今後も必要とされるが形が変わっていく可能性がある

多忙なリーダーを支える役目は今後も必要とされるでしょう。しかし、旧来のイメージとは仕事内容も変わってくると考えられます。

ジェンダーステレオイメージの強い「秘書」という職種名も変わるかもしれません。

また、活躍の場はビジネスばかりではありません。「政治家秘書」もあれば「医療秘書」「病院長秘書」「大学研究室秘書」といった活躍の場もあります。

どうして秘書になりたいのか、どんな役割を果たしたいのか、の軸をしっかり持てたら、「秘書」という職種名にこだわらず、満足いくキャリアが形成できるでしょう。

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こんな人が秘書に向いている! 5つの特徴を紹介

秘書に向いている人の5つの特徴


ここまで秘書の業務内容やキャリアについて解説してきました。秘書として働いた際のイメージがついたのではないでしょうか。

ここからは仕事内容を踏まえて、秘書に向いている人の特徴について解説していきます。特に大事な5つの要素を紹介するので、自分に当てはまっているかチェックしてみてくださいね。

①気配りができる人

秘書はただスケジュールの調整をおこなうだけでなく、担当する上司が快適に仕事できるようにサポートするのが仕事です

そのため、担当する上司のことを考えて気配りできると、上司にも喜んでもらえます。よく気配りができるね、と言われる人は秘書に向いています。

たとえば上司の飲み物がなくなったタイミングで、いつも上司が好んで飲んでいる飲み物を入れる、もうすぐプリンタのカートリッジがなくなりそうだと気付いて、早めに購入するといった気遣いができると、気配りができる秘書だと評価をもらえます。

②サポートが好きな人

秘書の仕事は、上司が本来やるべき仕事に集中できるよう、環境を整えたり、付随して発生する業務をサポートしたりするものです。そのためサポート役に回るのが好きというのも、秘書に向いている人の特徴として挙げられます。

相手が何をしてほしいのかを考えることが好きだったり、自分の行動が相手に評価されたときに喜びを感じたりするなら、秘書として楽しく働けるでしょう

ときには相手のことを思って厳しく指摘できる人であれば、より業務を円滑に回していけるので重宝されます。言われたことだけをやるのではなく、自分から何ができるかを探したり、相手のためを思った行動を取れたりすると良い秘書になれそうですね。

運動部のマネージャーをしていたのですが、サポート経験として秘書の選考でアピールになりますか?

高尾 有沙

プロフィール

運動部のマネージャー経験は秘書職の選考で有効なアピールポイントになる

マネージャーとしての役割は、選手のスケジュール管理、練習環境や機材の手配、練習や試合のサポート、ケガの手当てや健康管理など、秘書職に求められるスキルセットと多くの面で重なります。

たとえば、チーム全体のニーズを把握して効率的に対応する能力は、ビジネス環境での秘書としても極めて重要です。

さらに、運動部ならではの緊張感のある試合環境の中で冷静にサポートできた経験も、重要なプレッシャー耐性につながります。

マネージャーとしての経験を通じて、予期せぬ状況に迅速に対応する柔軟性や、チームメンバーのモチベーションを維持するコミュニケーション能力も身に付けているはずです。

これらは、上司やクライアントと効果的に連携してその期待を超えるサービスを提供する秘書にとって、非常に価値のある資質でしょう。

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就活では、自分が適性のある職業を選ぶことが大切です。向いていない職業に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまいます。

そんな時は「適職診断」を活用して、志望する職業と自分の相性をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析して、ぴったりの職業を診断できます。

適職診断で強み・弱みを理解し、自分がどんな職業に適性があるのか知りましょう。

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サポート力がある人とは具体的にどういう人なのか気になる人は、こちらの記事も確認してみましょう。選考でのアピール方法も解説しています。

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③管理能力が高い人

秘書は上司のスケジュール管理や調整を担います。それ以外にも、社外の顧客との商談や出張の調整などもおこなうため、今どのスケジュールが決まっていて、何の案件が進行中なのかを常に把握しておく必要があります。

特に社長秘書になると、スケジュールが過密で優先順位を付けながらいつ何の仕事を入れるかを決めたり、当日の社長のスケジュールを漏れなく把握したりしないといけないので、高度な調整能力が問われます

このように、複数のスケジュールを同時で把握しておく必要があるため、秘書の仕事には管理能力の高さが求められるのです。自分のことだけでなく、他人のスケジュールやタスクも管理できる人は秘書の仕事に向いているといえます。

計画性が強みの人は、ぜひ伝え方を工夫して秘書の選考での武器にしましょう。こちらの記事でアピールのコツを解説しています。

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④柔軟性のある人

秘書の仕事は、決まったやり方でおこなえば良いというものではありません。担当する上司によって求められるものが違っていたり、クライアントごとにどういった対応の方が喜ばれるかなどが変わったりするためです。

たとえば、来客の際はお茶を出すというマニュアルがあったとしても、いつもお世話になっているお得意さんの場合は、その人の好きな紅茶を出してあげるといったように、ルールにとらわれるのではなく、目の前の人に喜んでもらうにはどうすれば良いかを考えられると秘書として評価してもらえます。

このように、ホスピタリティのある対応ができたり、臨機応変にスケジュールを調整できたりする人は、秘書の仕事に向いているでしょう

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⑤複数の業務を同時進行できる人

先述した秘書の業務内容を読んで、「意外と多くの仕事があるのだな」と感じた人も多いかもしれません。秘書は上司のあらゆるサポートをおこなうため、業務内容が多岐に分かれています

加えて、それらの業務を同時にこなさなければならない場面も出てきます。たとえば、スケジュールの調整や来客対応、備品の発注など、複数の業務を同時に進めなければならない状況もあります。

複数のタスクを抱えると、ミスや漏れが発生する可能性が高くなりますが、そこをきちんと管理して同時に複数の業務を進行できる人だと、秘書の仕事が務まるでしょう。

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加藤 賀子

プロフィール

上記の5つの能力はすべて必要ではありますが、その中でも特に大事なのは「柔軟性」でしょう。

急なスケジュール変更や突発的な対応が入ることもあります。その際に、焦ることなく落ち着いて柔軟に対応することが求められるからです。

要注意! 秘書に向いていない人の特徴5選

ここまで秘書に向いている人の特徴を解説してきました。秘書の適性があるか見極めるために、反対にどんな人が向いていないかについても確認しておきましょう。

ここでは秘書に向いていない人の特徴を5つ紹介するので、当てはまっていないかチェックしてみてください。

①口が軽い人

秘書は口が堅くなければ務まりません。秘書は上司のサポートを通して、機密情報を伝えられることもあります。特に重役の秘書となると社外秘の情報を多く伝えられます。

しかし口が軽いと、本当は漏らしてはいけないクライアントの情報や自社の機密情報が漏洩し、大きな問題に発展しかねません。そのため秘書は秘密を保持し、些細な情報でも徹底的に管理することが求められます。

秘書になりたいなら、普段から他人の秘密を話さないのはもちろん、SNSの使い方などにも注意しましょう。

高尾 有沙

プロフィール

秘書の守秘義務違反は、極めて重大な問題となりえます。秘書が扱う情報には、企業の戦略的な決定や財務情報、個人的な事項など、非公開でなければならない内容が含まれています。

これらの情報が外部に漏れると、単に上司個人のプライバシーを侵すだけでなく、クライアントとの信頼関係を損ね、会社の評判や業績にまで悪影響を及ぼしかねません。

一旦信用を失えば、企業の存亡さえ左右される可能性があるのです。

②時間にルーズな人

ビジネスパーソンにとって時間はとても大切なものです。1分1秒でも人を待たせてしまうのはご法度です。秘書のスケジュール管理が甘いと、たとえば上司が商談に遅刻するような事態に発展し、クライアントに失礼な印象を与えてしまいます

些細なスケジュールミスが原因で、何千万円といった損失を出す可能性もあります。そのため時間にルーズな人は秘書に向いていないでしょう。

秘書は自分のスケジュールはもちろんですが、上司のスケジュール管理もおこなわなければなりません。時間を調整する仕事なのに、時間にルーズだとまったく仕事になりません。

自分のスケジュールが守れなかったら、他人のスケジュールを管理するのも難しいです。スケジュール管理が苦手だと感じているなら、まずは自分のスケジュールをしっかり管理できるよう日頃から取り組んでみましょう。

③融通が効かない人

秘書の仕事は、上司が快適に仕事できるようサポートすることです。決まったやり方やテンプレートなどがあれば楽ですが、それだけでなく相手のことを考え、相手がどうすれば喜んでもらえるか、仕事を進めやすいかを考えて対応する必要があります

そのため、上司の要望に対して柔軟に応えられる秘書ほど重宝されます。普段から相手が何を求めているのか、相手のためにどんなことができるのかを考えて行動に移せると、秘書としての力も身に付いてきます。

反対に、融通が利かないと上司も仕事がやりづらいと感じてしまい、業務のサポートをするどころか悪影響が出てしまいます。臨機応変な行動が苦手な人は、秘書を目指す前にこの点に注意しましょう。

吉野 郁子

プロフィール

秘書の仕事にはルーチーンワークもありますが、そういった業務でも臨機応変さ・柔軟性が求められる場面が多くあります。

機械に置き換えられない業務が大半だからこそ、こういったスキルが重要となるのです。

④メンタルの強さに自信がない人

秘書は上司とクライアント、担当の上司と重役との間で板挟みになることもあります。こうしたときにメンタルの強さがないと、どうしたら良いだろうかと極度に不安になり、仕事が手に付かなくなってしまいます

また、上司は社内外の経営層とかかわる機会や、重要な商談を任される機会が多く、大きな責任を抱えます。つまり、秘書も上司が抱える責任を一緒に負うことになるのです。そのため、秘書は大きなプレッシャーに負けないメンタルの強さを兼ね備えている必要があります。

メンタルの強さに自信がないと、ストレスや緊張感に負けてしまい、秘書の仕事が長く続かない可能性もあります。

⑤人とかかわるのが苦手な人

秘書の仕事は人とコミュニケーションを取る機会が多くあります。そのため、人とかかわることが苦手であれば、秘書の仕事がうまく務まらない可能性が高いです。

担当する上司だけでなく、クライアントとのやりとりや来客対応も秘書の業務に含まれるため、顔見知りの人だけでなく初対面の人と接する機会も多く出てきます

初対面の人でも細かな気配りを忘れず気さくに話せるなら、秘書の仕事は向いているでしょう。もしコミュニケーションに苦手意識があれば、今のうちから積極的に初対面の人と話す機会を作り、人とかかわることを得意にしていくことで、秘書に向いている人材に近づけるかもしれません。

人前に出ることや緊張する場面が苦手なのですが、秘書は務まらないでしょうか……?

高尾 有沙

プロフィール

対人スキルを徐々に身に付けていけば大きな問題ない

秘書の仕事は確かに人とのコミュニケーションが多く、来客対応や重要な会議への同席など、緊張を強いられる場面が存在しますが、対処法を身に付けて経験を積むことで徐々に自信が付くため、対人スキルを向上させることが可能です。

緊張を軽減するためには、事前に心構えと対策といった準備を徹底することが重要です。

予定されている会議やイベントの内容を把握し、想定される質問や対応に備えておくことで、安心感を持って臨むことができます。

また、人前で話す機会を積極的に作り、小さな成功体験を積み重ねることで自信をつけることも一つの方法です。学生時代のゼミ発表や、アルバイト先での接客実習などが良い練習の場となるでしょう。

さらに、部署や上司によっては、緊張を強いられる業務が比較的少ないケースも存在します。自分に合ったポジションを見つける努力も大切でしょう。

キャリアコンサルタントに聞いた「こんな人が秘書にぴったり」

ここまで秘書に向いている人、向いていない人の特徴を解説してきましたが、自分に適性があるのかまだよくわからない人もいるかもしれません。

そこでここでは、就職支援のプロとして活躍するキャリアコンサルタントの加藤さんに、どんな人が秘書にぴったりなのかを聞いてみました。さまざまなキャリアを歩む人を見ているプロの意見も、併せて参考にしてみましょう。

アドバイザーコメント

多方面への気配りができる人が秘書として活躍している

秘書として活躍している人に見られる共通の特徴として、先手の対応・気配り・目配り・心配りがサラッと自然にできるという特徴があります。

それも上司だけにではなく、あらゆる周囲に対してです。

活躍している人は、「相手の立場に立ち、どのように行動したり接したりすれば喜んでもらえるだろう」と徹底して考えて行動してるからこそ、サラッと自然に行動できるのだろうと感じます。

ビジネス以外の基本的なマナーを持ち合わせている人も多い

会食の同行などもあるため、各種料理のテーブルマナーやペン習字や茶道などの教養も身に付けている人も多くいます。

私が最近体験したことではありますが、とある上場企業の役員とのアポの際、エレベーターが開くと、秘書の人が待機してくれていました。
また、応接室に案内してもらった際も気遣いのある言葉がけもあったため、プロとしての意識の高さを感じました。

上記のような気配り力に自信がある人は、ぜひ秘書の選考でもアピールしましょう。こちらの記事では思いやりの精神のアピール例文を紹介しています。

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秘書への適性がわかったら? 求められる6つの力を伸ばそう

ここまで読む中で、自分は秘書に向いていると思った人もいれば、業務をこなせるか自信のない人もいるでしょう。しかしいずれの場合でも、秘書に求められるスキルを磨くことで、秘書として活躍する可能性を高めることができます。

では、実際に秘書として働くとなった場合、どんなスキルが求められるのでしょうか。ここでは秘書に求められる6つの力を紹介するので、ぜひ今から意識してみてください。

①最低限の一般常識とビジネスマナー

秘書の業務として、クライアントとの連絡や来客対応などが含まれています。そのため、メールの際の正しい日本語の使い方や、接待の際の一般常識などが必要不可欠です。

また秘書は、社内外の役員や社長と接する機会も多くあります。電話対応や言葉遣いはもちろんですが、身だしなみも整えておく必要があります。

このように、秘書には一般常識とビジネスマナーが問われるシーンが多くあるため、目指すなら常識やマナーに関する学習にも取り組みましょう

一般常識にもビジネスマナーにも自信がないのですが、どうやって学べば良いですか?

吉野 郁子

プロフィール

たくさんの場に出向いて知識やマナーを身に付けよう

常識やマナーが必要とされる場にどんどん挑むことをおすすめします。飲食店のアルバイトでも、高級老舗店や一流サービスのお店で働くことによって、実力が付きます。

敬語が上達するコールセンターの仕事や、立ち居振る舞いに高い意識が求められるホテルの仕事なども経験しておくと、自信が付くでしょう。

敬語やマナーは語学と一緒で、使わなくては身に付かないものです。失敗を恐れず、どんどん実践していってください。

②コミュニケーション能力

これまで解説したとおり、秘書は社内外の人とコミュニケーションを取ることが多くあるため、コミュニケーション能力は必須です。

ここでのコミュニケーション能力とは、面白い話ができる、人に好かれやすい、といった能力ではなく、円滑に意思疎通がおこなえ、伝えたい情報を正確に伝える能力のことをいいます。

また来客対応などでは、言葉にはしていないものの相手が求めているであろうことを読み取って行動する力なども試されますが、こうした力もコミュニケーション能力に含まれます

円滑にコミュニケーションが取れたり、相手が発言した意図を汲み取れたりする人ほど秘書として重宝されます。

加藤 賀子

プロフィール

秘書の仕事では、相手の人格を互いに尊重する相互尊重のコミュニケーションができるかどうかということが重要だと考えます。

秘書業務では、立場的に社会的地位が上の人とたくさん接する機会がありますが、全員が自分と同じ価値観とは限りません。

そのような場合でも、相手を敬う相互尊重のコミュニケーションが大切となるからです。


一口にコミュニケーション能力と言っても幅広いため、自分がどんな力を伸ばせるか考えてみましょう。以下の記事が参考になりますよ。

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傾聴力のアピール方法
14例文|傾聴力の自己PR作成に欠かせない必勝3ステップ

③PCスキル

秘書の業務として、社内資料の作成やデータ入力なども挙げられます。こうした作業はPCでおこなうことになるので、PCのスキルも必要です。

高度な技術は求められないものの、タイピングや資料作成など最低限のスキルは身に付けておく必要があります。Word、Excel、Power Pointなど、メジャーなソフトは使いこなせるようにしておきましょう

これらの使い方に精通していると、業務効率化にもつながります。

④スケジュール・タスク管理能力

秘書はさまざまな業務が同時に発生するため、スケジュールやタスクを管理する能力が求められます。一つひとつのタスクが上司の仕事のサポートにつながるので、タスクが漏れてしまったりスケジュールに間に合わなかったりすると、上司の信頼問題にもかかわります

自分自身のタスクをきっちり管理することに加え、上司のスケジュールやタスクも管理し、漏れがないか定期的にリマインドできると、上司の仕事のサポートもきっちりできて重宝される秘書になれます。

高尾 有沙

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スケジュール管理・タスク管理能力を磨くためには、日々の学業やアルバイト、部活動などの予定をデジタルカレンダーやプランナーに入力する習慣を付けることが効果的です。

重要な期日やイベントを色分けして視覚的に把握しやすくしたり、ToDoリストを作成して日頃から優先順位を設定してタスクを一つずつクリアしたりしていく方法も有効です。

➄情報収集スキル

秘書の業務として、上司に依頼された資料の作成や、取引先・競合他社のリサーチなども含まれます。レポートや資料を作成する際には、事前の情報収集が欠かせませんが、情報を収集するのにもスキルが問われます

Googleで検索すれば良いのではないか、と感じる人もいるかもしれませんが、正確な情報を知りたい場合は国が出している資料を引用した方が信ぴょう性は上がります。普段からニュースや時事にアンテナを張り、情報に対する感度を高めておくことも大切です。

ただ調べるだけに見える情報収集も、秘書として働くうえで大切なスキルの一つとして位置付けられています。

⑥語学スキル

社長や役員の秘書になると、海外のクライアントとやりとりすることも多くなります。そこで必要になるのが語学スキルです。最低限のビジネス英語ができないと、メールや電話の内容を把握できず、海外のクライアントとコミュニケーションを取ることも難しくなります

また海外のクライアントが来客する際は、英語でコミュニケーションを取る場面もあります。そのため英語の読み書きに加え、英語を話す力も求められます。秘書としてスキルアップするために、語学スキルも意識して身に付けていきましょう。

こちらの記事ではケース別に求められる英語力を解説しています。不安がある人は併せて確認してみてください。

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英語をあまり使わない業界でも、秘書なら英語力は必要ですか?

加藤 賀子

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英語力はなくても問題ないがあればプラスに働く

現時点で英語をあまり使わない業界であれば、英語力をすぐに身に付ける必要はないでしょう。

しかし、昨今では多くの業界がグローバル事業を展開したり、海外進出を図ったりしています。そのため、今後の事業展開などでいつ英語力が必要になるかはわかりません。

自分の今後のキャリアを考える視点からも、英語力を身に付ける行動はプラスに働く機会が多いでしょう。

秘書になるなら必見! 持っておくと有利な資格

秘書になるなら必見! 持っておくと有利な資格

  • 秘書検定
  • TOEIC
  • ビジネス文書検定

秘書にはさまざまなスキルが求められることがわかりましたね。上司のサポートをする仕事ですが、その業務内容は多岐にわたるため、求められるスキルも多くあります。

秘書になりたいなら、資格にも注目してみましょう。資格を取得しておくと、能力やスキルがあることを証明できるので、就職の際にも有利に働きます。

それでは秘書になるうえで、どのような資格を持っておくと良いのでしょうか。ここでは汎用性の高いおもな3つの資格を紹介します。

秘書検定

秘書になるための資格としてオーソドックスなのが、秘書検定です。秘書検定は秘書に求められる知識や技能について問われる試験で、一般常識や敬語の使い方、電話対応、ビジネス文書作成などの項目についての問題が出題されます

3級、2級、準1級、1級と4つの級があり、初心者向けの3級であれば合格率は70%以上といわれていますが、準1級、1級に関しては、合格率は20〜30%といわれています。

準1級、1級になると受験者数も少なくなっていて、合格率も低く、この資格をクリアするのは狭き門であることがわかりますね。

逆に準1級、1級まで資格を取得できると秘書の中でもかなり限られた人材になるので、転職などキャリアアップする際はかなり有利になります。

3級であっても、資格を取得することで秘書として必要なスキルは身に付いていることを証明できます。

秘書検定に挑戦することで、秘書にはどんなスキルが求められるのかも詳しく理解できます。自分の実力を試すのも兼ねて、秘書検定にチャレンジしてみましょう。

吉野 郁子

プロフィール

新卒の場合、秘書検定は特に重視されないでしょう。

ただ、自分は秘書に向いているか、入社後も努力する覚悟があるのかという自分の意思を確認するために、検定合格を目指すのは役立つでしょう。

本気度を表すツールとして、検定合格は他者にも伝わりやすいです。

秘書検定の就活への活かし方は、こちらの記事で詳しく解説しています。勉強方法付きなのでぜひ参考にしてみてください。

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TOEIC

これまで解説したように、秘書は企業によっては英語でコミュニケーションを取るスキルも求められます。英語でのコミュニケーション能力に長けていることを証明できる資格の一つがTOEICです。就活生のみなさんも、一度は受けたことがあるかもしれませんね。

実施団体であるIIBCによると、TOEICは160カ国で実施されていて、日本国内では約2,900の企業・団体・学校などで導入されている、非常にメジャーなテストです。TOEICは合否判定ではなく990点満点の中でどれだけ点数を取れたかで評価されます。各点数でのレベルは以下のようになっています。

TOEICの点数と会話レベル

  • 600〜700点 挨拶や簡単なコミュニケーションは問題なくおこなえるレベル
  • 700〜800点 長くて複雑な会話も理解できるレベル
  • 800〜900点 業務に差し支えなく英語を強みに仕事できるレベル
  • 900〜990点 ビジネスの現場で英語を駆使して活躍できるレベル

外資系企業の採用では、800点が1つの採用時の基準として設けられることが多いです。

英語を強みとして秘書として活躍し、海外のクライアントとコミュニケーションも取れるようになろうと考えているのであれば、800点以上を狙えると良いでしょう。

英語を強みとしなくても、キャリアアップして、海外のクライアントともやりとりをおこない問題なく業務を進めるために、700点以上を目指せると良いです。

同じ秘書職でも、業界によって求められる英語レベルは異なります。以下の記事で自分が目指すべきレベルを確認してみましょう。

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ビジネス文書検定

ビジネス文書検定は、ビジネス文書の一定の型や言い回しを理解し、書く能力を問う検定です。

3級、2級、1級の3つの級が用意されています。最初の3級は上司の指示に従い文書の作成ができるレベル、1級は文書作成について必要に応じて適切に指導できるレベルと位置付けられています。

秘書として問題なく業務をこなせることを証明するには3級、あるいは2級を取得しておきたいところです。部下の育成・文書作成の教育まで視野に入れるのであれば、ゆくゆくは1級も取得できているのが望ましいです。

ビジネス文章を問題なく作成でき、言葉遣いも問題ないことを証明できるので、ビジネス文書検定も秘書になるなら取得しておきたい資格です。

加藤 賀子

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上記で紹介した3つの資格のほかにも、MOSや日商PC検定などのPC関連に関する資格も保有しておくと良いでしょう。

上司の代わりに資料や提案書を作成するということもあるので、活用できる場面も多いです。

上記のほかにも、就職の際に取得しておくと有利な資格があるため、余裕があれば挑戦してみましょう。こちらの記事では就職に有利な資格33選をまとめているので、併せて参考にしてください。

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秘書は新卒採用が少ない? おもな応募ルートも把握しておこう

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  • 弁護士事務所などの秘書職に応募する
  • 一般職として入社し秘書の枠を狙う
  • 派遣社員として秘書の求人に応募する

ここまで秘書に必要なスキルや資格について紹介してきました。秘書として働くイメージや、働いた先にどんなキャリアが待っているのかなどが明確になってきたのではないでしょうか。


しかし、秘書は新卒での採用が少ないといわれています。というのも、秘書は即戦力が求められる職種なので、新卒だと研修が必要になる可能性が高くなるからです。

それでは新卒で秘書になるためにはどんなルートで応募すると良いのでしょうか。

弁護士事務所などの秘書職に応募する

弁護士事務所や会計事務所などは、新卒で秘書職を募集しているところがあります。弁護士事務所や会計事務所だからといって特別な業務が発生するわけではなく、基本的には弁護士や会計士のサポートをおこなうことになります。業務内容としては先ほど紹介したようなものがメインです。

1人の秘書が複数の上司を担当するという点は、想像している秘書と異なる点かもしれません。事務処理が多くなったり、複数人のスケジュールを管理したりしないといけないので、より管理能力が求められますが、一度こうした経験を積んでおくと、後々別の会社で秘書として転職する際にも有利に働きます

新卒で秘書になれる求人は少ないですが、そんな中でもすぐに秘書として働けるのが大きなメリットとして挙げられます。

弁護士事務所や会計事務所の秘書は、専門知識も求められるのでしょうか?

吉野 郁子

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入社直後は必要ないが多くの業務で必要とされる知識

入社時に必要なわけではないですが、入社後にたゆまぬ学習態度が求められるでしょう。法律も会計制度もどんどん変わっていきます。社内で必要な用語がわからないと、電話応対にも支障が出ます。

学習意欲の高い人には向上心が生かせる良い職場、勉強したくない人には苦痛な職場です。このように整理して、自分の適性と照らし合わせて考えてみましょう。

まずは企業研究を兼ねて、法律や会計の入門書を読んでみてはどうでしょうか。「興味がある」「もっと知りたい」と思えば、職場への良いマッチングが期待できます。

一般職として入社し秘書の枠を狙う

新卒でいきなり秘書になるのは難しいかもしれませんが、まずは一般職として企業に入社し、その後秘書の枠を狙うというのも新卒から秘書になるルートとして挙げられます。

このルートを選ぶメリットとしては、秘書以外の職種で入社することで内部事情に詳しくなり、秘書になった後もスムーズに業務をおこなえたり、上司とのコミュニケーションが取りやすく、上司が求めていることも理解しやすくなったりするという点が挙げられます

社内事情に精通している分、上司に対しても業務改善の提案などをしやすく、上司に認めてもらいやすい環境で働けます。

ただし必ずしも秘書というポジションがあるわけではないので、応募する企業の採用情報に秘書という職種があるかどうか確認しておきましょう。

高尾 有沙

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一般職から秘書のポジションを目指す際の難易度の目安は、3年から5年程度です。新入社員は最初の数年間は一般職での研修が基本となり、その間に基礎的なビジネススキルを身に付け、自社の業務内容を理解することが求められます。

3年目以降になると、本人の希望や適性を踏まえて配属先の見直しがおこなわれる場合があります。5年目を過ぎると管理職候補などの選考も始まるため、秘書職への転換は難しくなる傾向にあります。

派遣社員として秘書の求人に応募する

今は正社員という働き方だけでなく、フリーランスや派遣社員という選択もメジャーになってきています。正社員にこだわらないのであれば、派遣会社に登録して、そこで秘書の仕事を見つけるのも良いでしょう。

新卒で秘書の求人は少ないですが、実は派遣社員としての求人募集は多くあります

ただし秘書は専門性、即戦力が求められる職種なので、経験者の募集が多いのも事実です。とはいえ未経験でも可能な求人がまったくないわけではないので、派遣会社の人と相談して、どの求人に応募するか見極めましょう。

一定期間派遣社員として働き、その後正社員として雇用される紹介予定派遣という契約形態もあるので、後々は正社員になりたい人にもおすすめです。

加藤 賀子

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秘書は、ビジネスマナーも含めたある程度の素養が必要とされている職種なので、新卒採用をしている企業は少ないでしょう。

ただ、企業によっては主要な役職の縁の下の力持ちでもある秘書業務を重要視しているため、秘書課として新卒から育てあげていく企業もあります。

新卒で秘書を目指す際は、秘書課がある企業を探してみましょう。

秘書に向いていると感じたら必要スキルを磨いて狭き門を突破しよう

この記事では、秘書の業務内容やキャリアパス、秘書に向いている人の特徴、求められるスキルなどを紹介してきました。

秘書の業務内容はおもに上司のサポートであり、上司が集中して仕事に取り組めるよう、ホスピタリティの心が非常に重要な職業です。

気配りができ、人のサポートが好きな人は秘書の仕事にやりがいを見出して楽しく働けることでしょう。

秘書になるための応募ルートや、取得しておくと有利になる資格についても紹介したので、ぜひこの記事を参考に、秘書への第一歩を踏み出してくださいね。

あなたが受けない方がいい企業を今すぐ知りましょう。

就活では、自分が適性のある職業を選ぶことが大切です。向いていない職業に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまいます。

そんな時は「適職診断」を活用して、志望する職業と自分の相性をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析して、ぴったりの職業を診断できます。

適職診断で強み・弱みを理解し、自分がどんな職業に適性があるのか知りましょう。

こんな人に「適職診断」はおすすめ!
・自分の強みと弱みがわからない人
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人

アドバイザーコメント

秘書の仕事を目指す際は「大変さ」という実情も理解しておくことが重要

秘書職は、テレビドラマなどでも華やかに描かれる、キャリアウーマンのイメージがあります。「かっこいい、憧れる」という素朴な羨望から、その仕事に興味を持つ人も多いでしょう。

ただ本当に目指すなら、実際は何がつらくて大変なのかを知っておく必要があります。経営者や組織リーダーは、驚くほどにタフネスな人も多いです。その人たちのスピード感、修羅場経験、清濁併せ呑む交渉をともにするのは、秘書自身にも、強い意志が必要です。

「このリーダーを支え、リーダーが目指すビジョンをともに実現したい」という自分の信念があってこそ、貢献やサポートにつながるのです。

「就職」をゴールとせずにその後を見据えて行動しよう

はたから見て「かっこいい」と思う仕事は、タフネスさが必要とされ、努力が必要だからこそそう見えます。

秘書職に「なる」ことを目的とせず、「なった後に何を実現していきたいのか」をしっかり考えていきましょう。自分はどんなリーダーを支えたいのか、リーダーために何ができるのか。

憧れを現実にできるかは、その信念の有無にかかっています。

執筆・編集 PORTキャリア編集部

明日から使える就活ノウハウ情報をテーマに、履歴書・志望動機といった書類の作成方法や面接やグループワークなどの選考対策の方法など、多様な選択肢や答えを提示することで、一人ひとりの就活生の意思決定に役立つことを目指しています。 国家資格を保有するキャリアコンサルタントや、現役キャリアアドバイザーら専門家監修のもと、最高品質の記事を配信しています。

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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi

高校卒業後、航空自衛隊に入隊。4年間の在籍後、22歳で都内の大学に入学し、心理学・教育学を学ぶ。卒業後は人材サービスを展開するパソナで、人材派遣営業やグローバル人材の採用支援、女性活躍推進事業に従事。NPO(非営利団体)での勤務を経て、「PORTキャリア」を運営するポートに入社。キャリアアドバイザーとして年間400人と面談し、延べ2500人にも及ぶ学生を支援。2020年、厚生労働大臣認定のキャリアコンサルタント養成講習であるGCDF-Japan(キャリアカウンセラートレーニングプログラム)を修了

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