デンソーテクノはやばい? 長時間残業? 下請け業務しかできない? 噂をプロが解説

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    Koji Tanii〇大手メーカーで設計、品質管理に従事。キャリアチェンジののち、高校・大学の就職講師として活動。障がい者の就職や恋と仕事の両立を実現させるコンサルティングなど幅広い支援をおこなう

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    Gaku Baba〇製造メーカーやITベンチャーの企業人事に従事する傍ら、キャリアエージェントとして数多くの転職希望者の支援も実施。幼児教育事業も展開するなど、幅広い年代のキャリア支援に携わる

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    Norihiro Takahashi〇過去には外資企業、現在も金融大手の人事系部門管理職で年間100名超のキャリア面談実績がある。ベンチャー人事顧問と大学キャリア講義も担当。

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本企画について

「噂や評判に、プロの確実な視点を。」をテーマに企業選びや意思決定の支援をする企画です。漠然とした不安には「確度の高い事実」を、意思決定には「キャリアの専門家による視点」を提供することを目指します。

大手企業デンソーの子会社であり、グループ内でも最大級の開発や設計を担う企業です。そのため、気になって調べる人も多いと思いますが、「長時間残業がある」や「下請けで使われる」などの評判が出てくることがあります。

そこで、この記事では「やばい」と言われる理由を解説していきます。就活に詳しいキャリアコンサルタントからも情報の読み解き方を紹介していくので、噂の実態を見ていきましょう。

1分でわかるデンソーテクノ

デンソーテクノとは

1984年に東海テクノシステムとして設立され、1996年に現在の社名に変更した、株式会社デンソーの100%子会社。モビリティの可能性を広げる設計専門会社として、自動車用組込みソフトや制御システム、車載電子機器、産業機器などの設計開発やCAE解析を担っている。

会社名デンソーテクノ株式会社
従業員数3,391名(2025年4月現在)
本社所在地愛知県大府市
主な事業情報処理・制御システムのソフトウェア開発・設計。具体的には、自動車用組込みソフトや制御システムなどの製品開発、車載電子機器・ICの設計開発、自動車搭載機器や産業機器の設計開発・CAE解析などをおこなう。
売上高(連結)7兆1,617億7,700万円(前年同期比0.23%増)(2025年3月期)
営業利益(同)5,189億5,300万円(同36.3%増)(同期間)
企業HPhttps://www.densotechno.co.jp/
新卒採用HPhttps://www.densotechno.co.jp/jobs/new/employment.html
企業情報

「デンソーテクノがやばい」と言われる4つの理由|プロが読み解く

デンソーテクノが「やばい」と言われる4つの理由について説明していきます。企業が出している正式なデータを用いながら、実態を読み解いていきます。キャリアコンサルタントからのアドバイスや分析も参考に読んでみてください。

①残業時間が長くて激務だから

デンソーテクノは残業時間の平均を27.4時間(※1)と公表しています。業界の平均値が16.5時間(※2)であるため、比較的忙しくなる傾向にあります。

業務上、製品の開発スケジュールによって、納期直前に多忙になることがあると言われており、その期間は激務になります(※3)。口コミサイト等で、部署によって30~40時間になることがあるという意見は、そういった理由からくるものだと考えられます。

デンソーテクノ側では、コアタイムなしのフレックスタイム制度やテレワーク制度など、ある程度柔軟に働ける仕組みを整えているので、自分に合った働き方で残業時間を抑えることが求められるようです

※1 デンソーテクノ「+3分で知るデンソーテクノ」
※2 厚労省 毎月勤労統計調査 令和6年分結果確報
※3 デンソーテクノ F&Q

アドバイザーのリアル・アドバイス!繁忙期は40~60時間の残業が想定される

国家資格キャリアコンサルタント/キャリア・デベロップメント・アドバイザー

谷猪 幸司

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デンソーテクノは自動車部品の設計・開発を担う企業であり、親会社であるデンソーの開発業務を支える立ち位置にあります。そのため業務量は景気や開発プロジェクトの進行状況に大きく左右されます。

納期が厳しい開発業務では、正直なところ、開発スケジュールの納期次第で月40~60時間程度というように、残業が多くなり、激務となってきます。

納期との勝負! 法外な労働は強いられることはない

自動車業界はモデルチェンジのスケジュールが決まっているため、設計の遅れは許されず、納期が短いと、その納期に間に合わせるために残業をかけてでも間に合わせようとします。

設計の遅れがあると締切前になると残業が増えやすく激務となっていくでしょう。

ただし、36協定の範囲内での管理となっているため、常にブラックレベルで働かされるような会社ではないということは注意しておきましょう。

②親会社の下請け業務しかできないから

確かに、デンソーテクノは親会社であるデンソーから開発案件を受託する立場です。しかし、これを単なる下請けとして解釈するのはもったいないです。

デンソーテクノの役割としては、製品設計の分野がメインとなります。おもにソフトウェア設計、電子回路設計、機器設計などを担当し、幅広い製品の開発に携わります。そのため、親会社よりも幅広い技術領域に直にかかわることができます。

設計開発を担う製品分野の例

  • 先進安全/高度運転支援
  • エアーコンディショニングシステム
  • パワートレインシステム
  • 車両セキュリティシステム/コックピットシステム
  • 情報通信
  • 半導体

裁量権の大きさや、より上流にかかわりたいという人からすると、下流で使役されているという懸念の声が挙がりそうですが、「手を動かして製品を作りたい」「幅広く技術を学びたい」と考えている人には向いている立場ととらえることができます

プロのアドバイザーはこう分析!エンジニアとして力を磨ける企業である

国家資格キャリアコンサルタント

馬場 岳

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「上流工程=華やか」というイメージを持つのは自然なことで、全体を描く仕事に惹かれる気持ちはよくわかります。

ただ、デンソーテクノには「設計のスペシャリスト」として、親会社とはまた違う深い面白さがあると思います。

親会社が「何を創るか」という構想を練る役割なら、テクノはその構想を「どう実現し、量産するか」を突き詰める実務の主役です。

全社員の94%が技術職というエンジニアの理想郷のような環境で、仕様検討から量産対応まで一貫して携われるのが最大の魅力です。

たとえば、新人研修で実際にライントレースロボットを製作する経験など、早い段階から「動くもの」を作る手触り感を得られます。

価値あるスキルを身につけられる環境がある

近年の就活市場では、将来の不透明さから「手に職(専門性)をつけたい」という学生が増えています。

同社には200以上の技術講座があり、技術を深掘りできる環境が整っています。これは、管理業務が中心になりがちな親会社ではなかなか得られない、一生モノの設計技術を磨くチャンスですよ。

③自動車業界の変化に影響を受けているから

デンソーテクノが属する自動車業界は100年に一度の大変革期と言われており、自動車に関連する企業は変化を求められています。

100年に一度の大変革期

自動車業界において、CASE(Connected:コネクティッド、Autonomous:自動化、Shared/Services:シェアリング、Electric:電動化)という4つの技術革新、そしてカーボンニュートラル(脱炭素)への対応によって、既存の構造が大きく変わるタイミングにあることを表す言葉。

同社はこの動きを受けて企業理念を「技術でモビリティの可能性を広げ、すべての人に喜びを届ける」と再定義し、変化の時代にスピードを意識した変革を進めていくとしています。

具体的には、会社が開発したデジタルトランスフォーメーション(DX)技術を活用して、企画から生産までのフローの高速化を目指しているとのことです(※)。

急激な技術革新にも適応していく姿勢を提示していることは、企業の将来性を判断する材料の一つになり得ます

デンソーテクノ 社長挨拶

プロのアドバイザーはこう分析!巨大な親会社がいることは武器となり得る

国家資格キャリアコンサルタント

髙橋 ノリヒロ

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デンソーテクノは、おもにデンソーという世界最大級の親会社を持ち、その部品自体ではなく、部品や製品のための、ソフトウェア・ハードウェア設計・開発を専門に担っているというポジションです。

いうなれば、世界最大級の顧客を持つSIerと言うことができるわけです。

そもそもSIerの業界も群雄割拠の時代ではありますが、一方で、市場がいまだに拡大している魅力ある業界です。

そのなかで、すでに強力な顧客を持つということの意味は大きく、技術力向上スピードやパイの争いを補うだけの体力と猶予時間があるのです。

駆動装置の仕組み次第で戦力のある企業かがわかる

特に、自動車業界の駆動装置がエンジン由来なのか電力由来なのかのシェアがどうなっていくかは、自動車業界上のエポックメイキングな出来事になります。

実際に車の運転部分自体を制御するソフトウェアの存在は、駆動が何の由来の動力に左右されるものではないので、車の構造変化に淘汰されるものではなく、しっかり開発のニーズに寄り添うことで、競合と戦う土壌はまだまだ強固だと考えます。

④福利厚生が良すぎるから

大手企業デンソーの子会社ということで、手厚い福利厚生が受けられることも、「やばい」と言われる要因の一つです。

デンソーテクノは勤続年数や有給取得率などの数値において、情報通信業界の平均を上回る好待遇となっています(※1~6)。有給の多さやライフイベントに関する補助制度などが整っていることで、長く働ける企業だと言えます

 デンソーテクノ情報通信業界の企業
平均勤続年数14.1年11.9年
平均有休取得日数17.2日12.5日
育児休業取得率男性87.0%、女性100.0%男性58.1%、女性94.4%
社員定着率95.0%89.8%

また、デンソーグループに所属していることで、補助金制度のある保険に加入することもできます(※7)。

金銭の補助に関する福利厚生

  • ファミリー総合保障保険料補助
  • 従業員持株会拠出金補助
  • 自動車保険料補助
  • その他各種保険料補助

福利厚生面では、社員が働きやすい仕組みが整備されていると読み取ることできるため、いい意味で「やばい」という評判が挙がっているのでしょう。

※1 デンソーテクノ 数字で知るデンソーテクノ
※2 厚労省 令和6年賃金構造基本統計調査の概況
※3 厚労省 令和6年就労条件総合調査の概況
※4 厚労省 毎月勤労統計調査 令和6年分結果確報
※5 厚労省 令和6年度雇用均等基本調査
※6 厚労省 令和6年雇用動向調査結果の概況
※7 デンソーテクノ 福利厚生制度

プロのアドバイザーはこう分析!デンソーテクノの福利厚生は社員からの評価も高い

国家資格キャリアコンサルタント/キャリア・デベロップメント・アドバイザー

谷猪 幸司

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デンソーテクノの福利厚生は、自動車業界・メーカー系エンジニアリング会社の中では比較的高水準といえます。

その理由として、まずデンソーグループの一員である点が大きく、「年間6万円相当のカフェテリアプラン」「各種保険、持株会、自己啓発支援」といった制度が整っており、社員の満足度も高い傾向があります。

実際、口コミでも「給与・福利厚生の評価は高い(★5評価)」とされており、待遇面の安心感は強い企業です。

同業他社と比較すると一般的は福利厚生である

ただし、デンソーテクノの福利厚生は良いですが、これは「デンソーグループ」という側面が強く、説明した制度はほかの大手メーカーでも一般的にあるレベルです。

あくまでも中小企業と比べると良いと思っておいたほうが良いかと思います。

イメージだけでなく詳細なデータから実態を知ろう

デンソーテクノの噂については、激務のように実態のあるものや、下請けとして使われるといった認識に齟齬があるものもありました。

そのため、正確なデータを用いながら実態を知ることで、企業の「やばい」理由を紐解きましょう。

アドバイザーからあなたにエールデンソーテクノは良い意味で「やばい」と言える

国家資格キャリアコンサルタント

馬場 岳

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就活生が最も不安に思う「配属ガチャ」が実質ありません。

専門コース別採用により、初期配属の職種が確約されている点は、キャリア形成において非常に大きなメリットです。

次に、教育体制が「やばい」レベルで手厚いです。入社後6ヶ月間もの長期新人教育に加え、配属後も200以上の技術講座が用意されています。

未経験に近い状態からでも「設計のプロ」へ育てる覚悟が、全社員の94%が技術職という組織構成に現れています。そして、働きやすさも破格です。

育児休業は子が小学校を卒業するまで最長3年間取得でき、これは法定を大きく上回る手厚さです。その結果、離職率はわずか1.8%と、メーカー平均と比べても極めて低い「辞めたくない会社」となっています。

エンジニアの思いが叶う現場! 仕事内容だけではわからない

市場では「上流・下流」と区別されがちですが、これほどまでに個人に投資し、社員を大切にする環境は稀有です。

あなたの「モノづくりを極めたい」という情熱は、ここでなら最高に報われますよ。応援しています。

執筆・編集 PORTキャリア編集部

明日から使える就活ノウハウ情報をテーマに、履歴書・志望動機といった書類の作成方法や面接やグループワークなどの選考対策の方法など、多様な選択肢や答えを提示することで、一人ひとりの就活生の意思決定に役立つことを目指しています。 国家資格を保有するキャリアコンサルタントや、現役キャリアアドバイザーら専門家監修のもと、最高品質の記事を配信しています。

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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi

高校卒業後、航空自衛隊に入隊。4年間の在籍後、22歳で都内の大学に入学し、心理学・教育学を学ぶ。卒業後は人材サービスを展開するパソナで、人材派遣営業やグローバル人材の採用支援、女性活躍推進事業に従事。NPO(非営利団体)での勤務を経て、「PORTキャリア」を運営するポートに入社。キャリアアドバイザーとして年間400人と面談し、延べ2500人にも及ぶ学生を支援。2020年、厚生労働大臣認定のキャリアコンサルタント養成講習であるGCDF-Japan(キャリアカウンセラートレーニングプログラム)を修了

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