本企画について
「噂や評判に、プロの確実な視点を。」をテーマに企業選びや意思決定の支援をする企画です。漠然とした不安には「確度の高い事実」を、意思決定には「キャリアの専門家による視点」を提供することを目指します。
ダイフクは世界でも高い売り上げを誇る1937年創業の老舗メーカーです。しかし、企業について調べると、「保守的で年功序列」「繁忙期は激務」といったネガティブな評判もされているようです。
そこで、本当に「ダイフクはやばい」企業なのか、客観的なデータを用いて紐解いていきます。数多くの企業を見てきたキャリアコンサルタントからも、企業を見極めるポイントについて解説しているので、一緒に企業の実態に迫りましょう。
【完全無料】
大学3年生(28卒)におすすめ!
就活準備で必ず使ってほしい厳選ツール
1位:適職診断
まずはあなたが受けない方がいい職業を確認してください
2位:業界&職種マッチ度診断
あなたが行きたい業界・職種のマッチ度を診断しましょう
3位:16タイプ性格診断
あなたの基本的な性格から、就活で使える強みを特定します
4位:面接力診断
39点以下は要注意!あなたの面接力を今のうちに診断しましょう
5位:就活力診断
80点以上が合格!まずは力試しに自分の就活力を測定しましょう
【併せて活用したい!】
選考対策の決定版!内定者が使った2大ツール
①自己PR作成ツール
AIツールを活用して選考前に自己PRをブラッシュアップしましょう
②志望動機作成ツール
他の就活生と差別化した志望動機になっているか、AIツールで確認しましょう
1分でわかるダイフク
ダイフクとは
マテリアルハンドリング(モノを動かす技術)システム・機器の総合メーカー。おもに「保管」「搬送」「仕分け・ピッキング」の技術を核として、一般製造業・流通業向け、半導体・液晶生産ライン向け、自動車生産ライン向け、空港向けの自動手荷物搬送システムなどを幅広く展開。
同分野で世界トップクラスの売り上げを誇るグローバル企業であり、洗車機や電子機器事業も手掛ける。
| 会社名 | 株式会社ダイフク(Daifuku Co., Ltd.) |
| 上場 | 東京証券取引所プライム市場 |
| 従業員数(単体) | 11,417人(2025年12月31日現在) |
| 本社所在地 | 大阪市西淀川区 |
| おもな事業 | 物流システムに関するコンサルティングとエンジニアリングおよび設計・製造・据付・サービスなど ・搬送システム ・保管システム ・仕分け・ピッキングシステム ・制御システム ・物流機器 その他事業(洗車機、電子機器) |
| 売上高 | 6,607億2,400万円(前年同期比17.3%増)(2025年12月期) |
| 経常利益 | 1,046億4,900万円(同40.5%増)(同期間) |
| 平均年収 | 917万9,854円(2025年12月期) |
| 福利厚生 | ・働き方:年間休暇、有給休暇、フレックスタイム、在宅勤務制度 ・子育て・介護:出産休暇、育児休業、短時間勤務制度、看護等休暇、介護休業、在宅勤務制度 ・住まい:独身寮、保有寮 ・その他:カフェテリアプラン、WELBOX、産業医・保健師との連携、マッサージルーム |
| 企業HP | https://www.daifuku.com/jp/ |
| 新卒採用HP | https://www.daifuku.com/jp/employment/ |
「ダイフクがやばい」と言われる6つの理由|プロが読み解く
「ダイフクがやばい」と言われる6つの理由
ここからは、ダイフクがやばいと言われるおもな理由を6つ紹介します。噂の根拠を知り、キャリアコンサルタントの解説を参考にしながら、企業への理解を深めていきましょう。
①年収が高く勝ち組と言われているから
ダイフクの平均年収は917万9,854円(2025年度)(※1)と、製造業界の平均569万5,000円(※2)を大きく上回る好待遇となっていることから、勝ち組と言われることがあるようです。
| 年 | 年収 | 売上高 |
|---|---|---|
| 2019年3月期 | 819万9,506円 | 4,594億8,600万円 |
| 2020年3月期 | 836万7,099円 | 4,436億9,400万円 |
| 2021年3月期 | 846万5,309円 | 4,739億200万円 |
| 2022年3月期 | 767万4,522円 | 5,122億6,800万円 |
| 2023年3月期 | 771万2,196円 | 6,019億2,200万円 |
| 2024年3月期 | 775万7,563円 | 6,114億7,700万円 |
| 2025年12月期 | 917万9,854円 | 6,607億2,400万円 |
年収には会社業績に連動する年2回の賞与が含まれています。同社の平均年収が2024年から2025年にかけて140万円以上も引きあがっていますが、売上高が昨年比で1,000億円近く伸びたことが影響していると考えられます。
そのため、今後も年収額が上がり続けるとは限りません。過去の推移や金額が下がっている時期も含めて確認することが大事です。
※1 ダイフク 有価証券報告書 各年
※2 国税庁 令和6年分 民間給与実態統計調査
②新卒の就職難易度が高いから
ダイフクは海外売上高比率が72.5%を占めるグローバル企業(※)であるため、語学力や高度な技術力を持った人材の獲得を目指していることが想定されます。
また、760万円~840万円で推移していた平均年収が、2025年には900万円台に引きあがったことから、レベルの高い人材の採用を強めているとも考えられます。
さらに、全従業員数11,417人に対して、新卒入社は68人(2024年度)です。かなり限られた採用枠であることがわかります。こういった要因が、ダイフクの就職難易度が高いという評判に結びついている可能性があるようです。
プロのアドバイザーならこうアドバイス!知識や優秀さだけではない! ダイフクが選考で求めている能力
ダイフクの新卒採用では、語学力や専門知識の高さだけで判断されるというより、顧客の現場課題を理解し、技術やチームの力を使って解決まで進められるかが重視されると思います。
同社はマテハン機器をつくるだけでなく、物流センター、半導体工場、空港などの自動化システムを顧客ごとに設計・導入する会社です。
会社公式IRでも、生成AI(人工知能)向け半導体需要や空港の自動化投資が事業を支えていることが示されており、今後はAI・DXや予知保全などを活用した提案力もより重要になります。
つまり、採用で見られるのは「優秀かどうか」だけでなく、変化する産業のなかで学び続け、異なる職種や顧客と協働できるかです。
企業で活かせる力をアピールできるように備えよう
就活生は、英語や理系知識の有無だけに不安を持つより、自分が課題を見つけ、周囲を巻き込みながら改善した経験を整理し、ダイフクの事業でどう活かせるかを語れるようにしておくことが大切だと考えられます。
③保守的で年功序列の社風だから
2026年で創業89年を迎える老舗企業のため、変化のない環境や、今でも年功序列という風土があると思われている可能性があります。
保守的という社風について、同社は「日新(ひにあらた)」という社是を掲げており、基本姿勢としてたゆまぬ挑戦と変革を続けることが求められるようです(※1)。そのため、比較的変化を恐れない傾向のほうが強いと見て取れます。
また、年功序列という意見については、2023年4月に新たな人事処遇制度が導入され、役割・成果をベースとした貢献による処遇を評価の軸とすることが発表されています(※2)。また、管理職適任者への積極的なキャリア採用(※1)も実施しており、年齢や勤続年数だけで判断されない仕組みづくりが進んでいるようです。
※1 ダイフク 有価証券報告書 2022年3月期
※2 ダイフク 有価証券報告書 2024年3月期
アドバイザーのリアル・アドバイス!大手企業でも安定志向の人だけが合っているわけではない
ダイフクに向いている人というのは、しっかりと安定した企業基盤に魅力を感じつつも、実際の仕事では変化や挑戦を前向きに受け止められる人だと思います。
老舗企業というと、落ち着いた環境や古めかしい風土をイメージする就活生も多いのですが、同社は社是として変革を掲げ、人事制度上も役割変化や成果を重視する方向へ見直しが図られています。
そのため、「安定している会社で、あまり変化や挑戦のない状態で働きたい」という人には、思っていたよりもギャップを感じるかもしれません。
安定した土台の上で自主性を発揮しよう
一方で、安定志向の人には向いていないというわけでもないと思われます。
大切なのは、安定した基盤のうえでしっかりと腰を据えながら、自分なりに改善や挑戦に取り組む気持ちがあるかどうかが重要です。
守られた環境を期待する人より、堅実さを土台にしながら一歩ずつ前に進める人のほうが、ダイフクでは力を発揮しやすいでしょう。
④将来性がわからないから
ダイフクについて調べてみると、将来性について懸念する声が挙がっているようです。
同社は右肩上がりに業績を積み上げており、2025年12月期には過去最高となる6,607億2,400万円(※)の売り上げを記録しています。また、2030年には1兆円の連結売上を計上することを目指しており、さらなる成長の実現を描いているようです。

さらに、「先端技術・新規事業開発の加速」「グローバル成長戦略の加速」「利益体質の強化」(※)の3つの課題について取り組みを強化していくことで、高い目標の達成を目指しているため、決して将来性が「やばい」とは言い切れないでしょう。
ダイフクが取り組む3つの課題
- ①先端技術・新規事業開発の加速
AIやロボティクスなどをシステムに組み込むための開発を加速。研究開発拠点を増設し、AI・DX人材育成、M&A・産学連携を通じたオープンイノベーションにも注力。 - ②グローバル成長戦略の加速
さらなる海外市場のシェア拡大のため、アメリカで約2倍、インドで約4倍の生産能力の増強を図る。 - ③利益体質の強化
モノづくりにおけるコストダウン、高付加価値提案による採算性向上、現場の効率化や3Dシミュレーションを活用した管理強化を継続実施。
プロのアドバイザーはこう分析!地政学や世界情勢の影響を受けやすい企業と言える
海外売上高比率が高くグローバルに展開する企業である以上、地政学リスクや為替変動、各国の通商政策といった世界情勢の影響を一定程度受ける事実は想定しておく必要があります。
日本経済新聞などの直近の報道によると、足元では生成AI向けの半導体投資や自動化が進む空港向け需要が牽引し、2026年1〜3月期の連結純利益は前年同期比16%増と好調に推移しています。
中東情勢などの影響も現時点では限定的と報じられていますが、マテハン設備は顧客の投資計画に直結します。もし世界的な景気後退が起きれば、受注が停滞するリスクもゼロではありません。
多角的な経営で安定性を保とうとしている
また、同社はさらなる成長に向けて北米やインドでの生産能力増強、欧州企業の買収による子会社化など投資を加速させています。
世界情勢の不確実性は常にあるものの、特定の地域や業界に依存しないよう地域・事業の多角化を進めることで、経営の安定化とリスク分散を図っている構造を理解すると良いでしょう。
あなたが製造業界に向いているか確認してください
自分に合う職業・合わない職業を知ることは、就活において非常に重要です。しかし、見つけるのが難しいという人も多いでしょう。
そんな人におすすめしたいのが「適職診断」です。簡単な質問に答えるだけで、自分の強みや性格に合った職業がわかります。
今すぐ診断を受けて、自分に合う職業・合わない職業をチェックしてみましょう。
⑤繁忙期の残業が長くて激務だから
ダイフクは、大型の倉庫や工場に向けてシステムを導入する仕事を担っています。そこで、顧客先が稼働していない土日や祝日、夜間などに作業をすることもあります。実際に、2013年度の有価証券報告書では、年始や連休工事の受注が活発だった時期があると述べられています(※1)。
受注が集中する時期や、緊急での対応が必要になるときには、確かに激務と感じる瞬間があると言えるかもしれません。
ただ、企業側も同時期に働き方改革を本格始動させています。2017年に始まった改革によって、2025年までに月平均残業時間は約31%減少、有給休暇取得率は約38%以上も増やすことができたと報告しています(※2)。
※1 ダイフク 有価証券報告書 平成25年3月期
※2 ダイフク 職場環境
プロのアドバイザーはこう分析!ダイフクでは一時的に激務となる瞬間が3つある
ダイフクで激務と呼ばれる瞬間は大きく分けて3つあり、大型案件の納期前・立ち上げ期間・トラブル対応時です。
ダイフクは物流センターや工場の自動搬送設備を受注生産で提供しており、大型案件では納期が厳格に決まっていることから、変更や追加などあると残業が増えるリスクが高まります。
また、トラブル発生時には緊急対応が必要になります。こうした突発的な対応を激務と感じる社員は少なくありません。
一概に激務とせずに繫閑の差を理解しておこう
ダイフクで激務と呼ばれやすいのは、「設備を納期までに完成させる」という大きな責任が集中するタイミングです。
一方で常に長時間労働が続くわけではなく、「プロジェクトの山場は忙しいが、落ち着く時期との差が大きい会社」と理解しておくと、実態に近いでしょう。
あなたが受けないほうがいい職業を診断しましょう

就活を進めていると、自分に合う職業がわからず悩んでしまうことも多いでしょう。
そんな時は「適職診断」がおすすめです。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強みや性格、価値観を分析して適職や適さない職業を特定してくれます。
自分の適職や適さない職業を理解して、自信を持って就活を進めましょう。
⑥離職率が高いから
口コミサイトなどでは、ダイフクでの離職率の高さを指摘する声が挙がっているようです。
グループ全体の離職率は2.87%(2025年度)(※1)と、製造業界の平均8.80%(※2)を下回っています。また、平均勤続年数も14.7年(※3)となっており、同業界の平均14.9年(※4)と大きな差はないことから、離職する人が多いとは断言できません。
もちろん、早期に辞めていく人も一定数はいると思いますが、企業について深く理解したうえで、自分自身との相性が良ければ、安定して長く働ける会社であると見ることができるでしょう。
※1 ダイフク ESGデータ
※2 厚労省 令和6年雇用動向調査結果の概況
※3 ダイフク 有価証券報告書 2025年12月期
※4 厚労省 令和6年賃金構造基本統計調査の概況
プロのアドバイザーはこう分析!入社前後のギャップが早期離職につながりやすい
ダイフクで早期離職する人は、数値だけを見るとそれほど多くはないものの、入社前に抱いていたイメージと実際の仕事とのギャップを大きいと感じる人が、辞めやすいと考えられます。
たとえば、「老舗メーカーだから落ち着いて働けそう」と見て入社したものの、実際には顧客先の稼働に合わせた夜間や休日対応、繁忙期の負荷、現場との細かな調整が想像以上に多く、働き方の厳しさに戸惑うケースが考えられます。
また、安定志向が強く、変化や挑戦よりも整った環境を求める人にとっては、同社が掲げる変革や成果重視の方向性と合わないと感じることもあるかと思います。
入社前に実態を理解してミスマッチを防ごう
逆に言えば、仕事の波や現場対応を含めた実務のリアルを理解したうえで、自分はその環境でも前向きに働けるかどうかを見極めて入社した人は、長く働きやすい会社だとも言えるでしょう。
噂の真偽と事実から読み取れることを見極めよう
ダイフクには社風や離職率、将来性といった噂とは異なる部分もありながら、仕事によっては激務となる瞬間もあるという事実と取れる部分もありました。
何が事実で、そこから何が読み取れるのか。こうした視点を持ちながら、企業の実態を正しくとらえていきましょう。
プロのアドバイザーならこうアドバイス!メーカー志望は要注意? 技術を付けたい思いだけでは足りない
ダイフクは素晴らしい企業ですが、「一般的なメーカー」をイメージして入社すると、働き方にギャップを感じる可能性があります。
ダイフクは製造業というよりも、巨大な物流システムや自動化設備を顧客ごとに設計・導入するプロジェクト会社の側面が強いからです。
就活生のなかには、開発がしたいと思う人がいるかと思いますが、その要素もありつつ、実際には顧客との調整が多く「技術だけやりたい人」よりも「技術を使って顧客の課題を解決したい人」のほうが向いています。
また職種によってですが、出張も多く、疲労を感じる場面が多くなる可能性があります。
条件だけでなく働き方への納得感を考えよう
ダイフクは比較的、メーカーの中では高待遇と言われることが多いですが、就職活動では「年収が高いから入る」という考え方は危険です。
給与ではなく、その働き方を自分が楽しめるかを考えることが重要です。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi





アドバイザーからワンポイントアドバイスダイフクが圧倒的な高収入を実現できる3つの理由
キャリアコンサルタント / システムエンジニア
小峰 一朗
プロフィールを見るダイフクの年収が製造業平均を大きく上回る背景には、まず事業そのものの収益力の高さがあると考えられます。
物流・半導体・空港などの自動化需要を取り込み、2025年12月期は売上高、利益ともに大きく伸びています。
また、同社の年収には業績連動の賞与が含まれているため、会社の好業績が社員の処遇に反映されやすい点も大きいでしょう。
さらに、ダイフクは単に機械を製造するだけでなく、顧客ごとに物流システムを設計し、導入・立ち上げまで担う会社です。
技術力だけでなく、顧客との調整力やプロジェクト推進力も求められるため、仕事の付加価値や責任の大きさが処遇水準にも表れていると見られます。
数字の読み方には注意! 入社後のギャップを防ぐ給与の正しい見方
ただし、2025年に平均年収が大きく上がったのは好業績の影響もあるため、917万円という数字だけを将来の標準と考えないほうが良いでしょう。
就活では平均年収だけでなく、基本給、賞与の変動、年齢や職種ごとの水準まで確認することが大切です。