この記事のまとめ
- 出版社への就職は難易度が高いため事前対策が必須
- 出版社で働くのは魅力だけでなく注意点もある
- 出版社への就職を叶えるなら5つの事前準備をおこなおう
本が好きな人や華やかなイメージから人気の高い出版社は、毎年就職倍率の高い業界の一つです。「本が好きだけど、難しくて受かりっこない」「どんな対策をしたら良いのかわからない」などと考えている学生は多いでしょう。
狭き門ではありますが、毎年数十名内定をもらっている事実があるため、諦めるのは早いです。正しい対策を早めにおこなうことで自信を持って就活を進めていきましょう。
この記事では、キャリアアドバイザーの木村さん、鈴木さん、渡部さんのアドバイスを交えつつ解説します。出版社に興味がある人は、記事を参考に実践してくださいね。
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難易度が高い出版社への就職は事前準備が重要!
出版社は、憧れの職業として学生からの人気が高い就職先の一つです。毎年多くの応募者が集まる出版社に対して、「内定をもらうために具体的にどのような対策が必要なのか」「出版不況といわれているけど将来性はあるのか」など悩んでいる人は多いと思います。
就職難易度が高い出版社への就職は、事前にしっかりと対策を立てて準備をすることが重要です。中途半端な対策では採用担当者に準備不足と判断され、選考を通過することは難しいといえます。
本記事では、出版社の就職を叶えるための必須準備である出版社のトレンド、仕事内容、必要なスキルや資格、取り組んでおくべきこと、志望動機例文などについて詳しく解説していきます。
解説内容を早い段階から取り組むことで、他の学生に差をつけることができます。憧れの出版社への内定を得るために、着実に一つずつ対策をおこなっていきましょう。
まずはあなたが出版社に向いているか確認してください
就活では自分に適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。
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強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。
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まずは出版社の特徴を押さえよう
就職活動は、志望する業界の特徴を理解することが大切です。どのような業界であるのかを正しく理解しなければ、説得力のある志望動機や自己PRの作成はできません。それに、そもそも自身に出版社で働く素養があるのか把握することができませんよね。
入社後のミスマッチにつながらないためにも、まずは出版社の特徴を押さえることが大切です。ここからは、出版社の市場規模とビジネスモデルを解説していきます。基本情報を一つずつ理解し、就活に活かしていきましょう。
市場規模
全国出版協会・出版科学研究所の出版月報によると、2023年1月〜12月の紙と電子を合計した出版市場規模は、1兆5,963億円であり、前年比2,1%減となりました。2020年から市場規模を拡大していましたが、直近2年は減少傾向となっています。
電子書籍の売上が着実に上昇している一方で、紙の出版物は下降傾向にあり、出版市場全体における電子書籍の占有率は3割に迫っています。
2021年の紙と電子の内訳に関しては、紙の出版物が前年比1,3%減の1兆2,080億円、電子書籍は前年比18,6%増の4,662億円と大幅に売り上げを伸ばしています。紙の出版物は、インターネットの浸透や活字離れから年々縮小傾向にあるため、電子書籍などの新しいビジネスの強化を多くの出版社が進めている特徴があります。
ビジネスモデル
出版社は出版業界の一つに分類され、出版取次と書店の3つのビジネスモデルで成り立っています。出版社は主に、書籍や雑誌などの本の制作から発行までを担当しています。出版社は、ジャンルを問わずさまざまな書籍や雑誌を取り扱う総合出版社と、参考書や経済誌など強みに特化した出版社の2つに分類されています。
出版取次は、出版社が制作した書籍や雑誌を全国の書店に届けたり、電子書籍の場合はデータを書店に送ったり、出版社と書店の間に入り、取引や流通の役割を担っています。
書店は、出版社が制作した書籍や雑誌を販売する場所です。近年は、電子書籍の流通が盛んにおこなわれているため、書店でも電子書籍のデータを取り扱う場合が増えてきています。
ビジネスモデルはその企業の存在意義にかかわるものです。誰のためにどのようなサービスをおこなうか、いかにして収益を得るか、ということがわからなければ、その組織で何を頑張るかという仕事の意味もあいまいになってしまうでしょう。
3分でできる適職診断! あなたはどのタイプ?
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出版社の現状とトレンド
昨今の出版社は、出版不況といわれています。出版社への就職を目指している人にとって、今後衰退していくだけなのか、それとも成長が見込めるのかなど気になる点は多いですよね。
ここからは、出版社の現状とトレンドをそれぞれ詳しく解説していきます。紙の出版物の販売数が下がっている一方で、挽回するためのさまざまな取り組みがおこなわれています。正しく情報を理解し、就活を進めていきましょう。
紙媒体は苦戦、年々縮小傾向にある
紙の出版物は、書籍と雑誌のどちらも中長期的に販売高が減少しており、苦戦を強いられ年々縮小傾向にあります。全国出版協会・出版科学研究所の出版指標 年報 2023年版によると、紙の出版物の売り上げピークは1996年頃であり、書籍は1兆931億円、雑誌は1兆5633億円でした。
2022年には、書籍は6,497億円、雑誌は4,795億円まで減少しており、紙媒体の書籍や雑誌離れの深刻さを数字で読み解くことができます。要因として、インターネットやSNSの浸透により情報をキャッチする媒体が変化していることや、フリマアプリで中古の出版物を購入できるようになったことなどが挙げられます。
インターネットやSNSの浸透で活字離れが顕著
近年、インターネットやSNSの浸透により、若者の活字離れが進んでいます。理由として、本を読むよりも、動画を見たり、ゲームをしたりするなど娯楽の多様化により、時間の使い方がシフトしていることが大きな要因として挙げられます。
また、情報収集を書籍や雑誌でおこなう人が減っているため、紙媒体の販売部数減少に大きな影響を与えています。手軽に利用できるスマートフォンやタブレットを活用し、無料で求める情報をキャッチする時代になっているからです。
しかし、電子書籍に関しては年々売り上げが伸びており、出版不況は紙の出版物を中心に起きていると言えます。
これまでは、何かを知りたいという時は書籍を購入し調べることが多かったのですが、今は映像(YouTubeやTikTok)でも、まとめや切り抜きという方法でわかりやすくまとめられており、活字離れが進む要因となっています。
フリマアプリの台頭
フリマアプリの台頭は、紙媒体の販売高に大きな影響を与えています。理由として、書店に足を運んで新品を購入するよりも、スマホ一つで手軽に安く購入する人が増えたからです。
出版物の流通の仕組みに、「出版社が決めた定価で、書店やコンビニで書籍や雑誌を販売する(新品に限る)」という再販売価格維持制度があります。店頭に並ぶ書籍や雑誌の定価は一律であるため、ある程度の利益を生みだす一方で、高額な商品は売れ残る可能性があります。
フリマアプリで売買されている中古の出版物には、再販売価格維持制度が適用されず、販売者が価格を自由に設定できます。安く商品を購入することができる場合が多いため、積極的にフリマアプリを利用する人が増えたことから新品の需要が低迷し、紙媒体の販売減少に拍車をかけているといえます。
返品率の負担が大きい
返品率の負担が大きいことも、紙媒体の苦戦を強いられている理由の一つです。出版物の流通の仕組みに「委託販売制度」というものがあり、出版社から預かった商品を書店が代理で販売する代わりに、売れ残った商品を返品することができます。
つまり、委託しても売れなかった書籍や雑誌は出版社に返品され、負担を出版社が請け負う制度です。
2019年の経済産業省の経済構造調査によると、平均返品率は書籍が32%、雑誌が40%と高い返品率を推移しています。返品されると売り上げが減少し、他にも配送費や倉庫代などの費用も必要になり赤字になってしまい、出版社の負担が大きくなっているといえます。
- 出版社に就職したいと友人に話すと、「将来性がない」と言われてしまいました。実際はどうなのでしょうか?
出版社を広い視点で捉えれば有利な点もある
「出版」という言葉は「紙媒体」を連想させます。そのイメージだけで言えば、前述したような不況業種に見えるのでしょうが、出版社の保有する膨大な知的財産は紙以外の媒体でも幅広く活用されています。
オンライン商材やYoutubeなどで出版社の特徴を活かした独自の企画も目立つようになっていて、マルチメディア化しているとも言えます。
今後の法改正などのリスクは若干ありますが、出版という名前にとらわれず情報産業の一角としてみると、豊富な人材とコンテンツを持つ出版社は有利な点も多いのではないでしょうか。
就活は、適職診断から始めてください
就活では自分に適性がある仕事を選ぶことが大事です。向いていない職業に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。
そんな時は「適職診断」を活用して、志望する企業と自分の相性をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、ぴったりの職業を診断できます。
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デジタルや電子書籍などの新しいビジネスの強化
出版社は紙媒体の売り上げ減少をカバーするために、各社デジタルや電子書籍など新しいビジネスの強化をおこなっています。
全国出版協会・出版科学研究所の出版月報によると、2023年の電子出版市場は前年比6,7%増の5,351億円であり、2017年の2,215億円から毎年着実に市場を拡大しています。特に、電子漫画の需要が高まっており、2022年の内訳は電子コミックが4,830億円と好調です。
定額読み放題サービスやインターネット書店の運営に力を入れたことや、海賊版サイトの摘発が盛んにおこなわれたことなどが電子媒体の売り上げ増に大きく貢献しています。
また、今後期待できるのは本の内容を朗読した音声を聴くオーディオブックの分野です。このように出版社各社は、紙の出版物の売り上げ減少に歯止めをかけつつ、他の成長領域を伸ばすための戦略を打ち出しています。
では、出版社で伸びることが期待できる分野について詳しく解説していきます。
電子書籍化は権利処理に手間がかかる
電子出版市場は、紙媒体に比べて規模がまだまだ小さいですが、今後も拡大していくことが予想されます。そのため、出版社各社は電子書籍化に乗り出してはいるものの、実は電子書籍化は権利処理に手間がかかる問題点を持っています。
紙の書籍を発行するときに、同時に電子書籍の契約を交わしていない場合、改めて契約をし直す必要があり、時間とコストがかかります。著者が複数いる場合は、手間が2倍かかってくるため、利益と見合わずに見送りになるケースがあります。
また、著作権の処理に時間がかかったり、電子書籍の認知度がまだまだ低いことから著者が電子書籍化に消極的だったりと電子書籍の普及に歯止めをかけてしまっている現状があります。
定額読み放題サービスやインターネット書店の運営
電子出版市場は、定額読み放題サービスやインターネット書店の運営が功を奏して着実に売り上げを伸ばしています。
定額読み放題サービスは、いわゆる本のサブスクリプションです。月額料金を払うことで、好きなだけ読書を楽しむことができます。たとえば、AmazonのKindle Unlimitedやめちゃコミックなどが一例として挙げられます。
手持ちのスマホやタブレットで、いつでもどこでも手軽にさまざまな種類の本が楽しめるため、人気が高まっています。
また、新型コロナウイルス感染症の影響で、インターネット書店の需要が増えました。欲しい書籍や雑誌をインターネット上で購入できる仕組みは、利便性が高いといえます。レビューで他の人の声を確認できるメリットもあり、多くの人に利用されています。
オーディオブックの売り上げに期待が高まる
近年密かに人気が高まっている分野にオーディオブックがあり、出版社は今後の売り上げに期待を高めています。オーディオブックとはその名の通り、ナレーターや声優が朗読した「聴く本」を指します。
自己啓発、語学学習、小説など市販のさまざまな種類の本をオーディオ化し、ながら読書をおこなうことができるコンテンツです。運転中や家事をおこなっているときなどにシーン別で手軽に利用できるため、男女問わず人気が高まっています。
すでにアメリカでは大きな市場となっており、日常的なコンテンツとして活用されています。今後日本でも、新しいジャンルのエンターテインメントとして、売り上げの増加に期待が持てるといえます。
これ以外にも、ゲームや映像などデジタルコンテンツの作成については、これまで出版社はキャラクターなどのライセンス手数料をもらう立場でしたが、大手では自社開発のゲーム制作や、クリエイターのプロデュースなどを手掛けるケースがあります。
メガヒット現象
出版不況と言われる中で、特定の作品の人気が集まるメガヒット現象が出版社の売り上げに大きく貢献しています。
たとえば、記憶に新しい「鬼滅の刃」の大ヒットにより、集英社の売り上げは前年から2桁成長を記録しました。コミックが売れるとアニメ化するため、またコミックが売れるという好循環が生まれます。
近年は、SNSの発達で話題性の高い情報が多くの人へ早いスピードで拡散していきます。テレビやSNSで紹介された書籍や漫画に注目が集まり、大ヒットへとつながる大きな可能性を秘めています。
アドバイザーコメント
木村 千恵子
プロフィールを見る業界や企業の今後の変化を覚悟して志望しよう
出版社は、電子書籍の誕生をきっかけに業界全体のビジネスモデルが大きく変化し、多様化し始めています。
これから出版業界には紙媒体と電子書籍の二極だけでなく、さまざまな他業種異業種とのコラボレーションも視野に入れながら、多面的かつスピード感を持って事業の成長をイメージできる人材が求められるでしょう。
したがって、これまでの出版業界のビジネスモデルにあこがれて志望した場合は、どんなに強い想いがあっても、これからの出版業界に必要な人材とは認識してもらえない可能性があります。
変化について自分なりの言葉で語れることが大事
出版業界の中のどの分野の企業を志望するかにもよりますが、業界の中でその企業がどのような立場にあり、これまでどのような役割を果たしてきたか、そして今後その役割はどう変化するかを自分なりの見立てで語れることが必要です。
今後その企業がどの分野に注力して、どのように業界の新しい役割を担えるかを提案できるようにしておきましょう。
就職後のイメージを掴もう! 出版社の仕事内容
出版社の仕事内容
- 編集
- デジタル・通販
- 営業
- 版権
- 校閲
- 管理
出版社は、学生から人気の高い花形の仕事の一つです。ただ、出版社といっても仕事の内容は千差万別です。編集の仕事をイメージする人が多いと思いますが、それだけでは成り立ちません。
出版社ならではの版権や校閲にかかわる仕事や、一般企業同様に本を売るための営業や人事や総務などの管理部門もあり、お互い協力し合いながら仕事をおこなっています。
出版社の仕事内容を理解し、就職後のイメージを掴みましょう。出版社といえば編集がイメージしやすいかと思いますが、他も視野に入れて自身がどの仕事をしていきたいのか考えながら読み進めてくださいね。
①編集
編集の仕事は、出版社や編集プロダクションで、小説、漫画、ビジネスなどの書籍や雑誌などの出版物の企画、編集をおこないます。具体的には、下記の作業を繰り返し、一つの作品を作り上げます。
編集の仕事内容
- 企画作成
- 打ち合わせ
- 原稿の受け取り
- 修正
- 入稿
また、本の制作には、著者、デザイナー、カメラマンなど多くの人がかかわっています。編集者は、さまざまな人の取りまとめをし、スケジュールや仕事を管理しながら、本を作り上げる必要があります。
本に携わる仕事であるため、もちろん文章を読んだり書いたりする力が求められますが、コミュニケーション能力や交渉力など人とかかわりながら仕事をするためのスキルが必要です。
編集の仕事は、扱う出版物によってその責任範囲はさまざまですが、いずれも締め切りを抱えながら、コンテンツの内容をより良いものに仕上げるための作業です。そのため、人とのコミュニケーションとチームワークを重んじる姿勢が求められます。
編集の仕事はヒット作や新しい作品を生み出す仕事のためかっこいいと思う人もいますよね。以下の記事では同じようにかっこいい職業を25選まとめているので併せてチェックしてみてください。
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②デジタル・通販
出版社の仕事にデジタル・通販があります。主に電子書籍や電子コミックなどのデジタル関係の企画、制作、配信をおこないます。また、通販サイトの運営や管理、ネットビジネスの開発などを担当します。
デジタルメディアの収益化や紙媒体の購買意欲を高めるための仕掛け作りなどをおこなう必要があるため、世の中のトレンドやニーズを把握した企画力や柔軟な発想力が求められる仕事です。
近年電子媒体は着実に売り上げを伸ばしており、出版社の未来を担う存在であるといっても過言ではないくらいの存在感があります。出版社と電子出版が新しく会社を設立する動きもあり、デジタル・通販の仕事は必須事業で、今後も規模を拡大していく事業となるでしょう。
③営業
出版社の営業は、広告営業と書店営業の2種類あり、どちらも本を売り利益を生み出すために欠かせない存在です。
広告営業は、書籍や雑誌に広告を載せたい広告主を探し、枠を埋めることで広告収入を得る仕事です。書店営業は、自社が制作した書籍や雑誌を書店に置いてもらうための交渉をおこなう仕事です。
たとえば、書店営業の仕事は、マーケティング、販売計画策定、発行部数決定などをおこなう業務をメインに担当します。他にも販売促進のための書店での陳列作業、サイン会開催、担当編集者と全国の書店への営業回りなど多岐に渡ります。
本が売れない時代だからこそ創意工夫を凝らして、多くの顧客へ自社の本が届くようにするやりがいのある仕事であるといえますね。
営業職に興味がある人、適性が気になる人はこちらの記事を参考にしてみてください。営業職の仕事内容も詳しくまとめています。
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出版社の営業には、情報に対する感度の高さが求められます。広告を頼むにも、書籍を置いてもらうにも、情報を扱う企業がおこなう事業なので重要なスキルです。
④版権
版権と言われても聞き馴染みのない人が多いのではないでしょうか。版権とはいわゆる「著作権」と同様の意味を持ち、出版社の版権の仕事は、著作権に関した仕事に携わることになります。
版権は独占的権利であるため、第三者が無断で使用することは違法になります。近年、漫画や書籍がアニメ化されたり、映画化されたりすることが多いため、著者から依頼された権利をもとに、複製や販売、契約や出資金などの交渉を担当するのが版権の主な仕事内容です。
また、日本の漫画は外国での人気が高いこともあり、海外出版に関するライセンス業務をおこなう場合もあります。
⑤校閲
校閲の仕事は、書籍や雑誌の文章に誤字脱字がないか、内容に事実と異なる記載がないか、表現に差別的文言など不適切なものが含まれていないかを出版前に確認・訂正する仕事です。
内容の信憑性が高いからこそ、読者は書籍や雑誌を購入します。もし、出版後に内容の誤りや誤字脱字があると、信頼を大きく損ねることになり、会社が今まで積み上げてきた信頼を失ってしまう可能性があります。
コンテンツの質を上げるためにも、徹底的に文章の整合性を求める仕事であるといえます。高い文章能力はもちろんのこと、黙々と作業をおこなう集中力、ミスを見逃さない責任感、幅広い知識、常識、法令の知識などが必要になります。
⑥管理
出版社にも、一般企業と同様に下記の4つの管理部門があり、会社を多方面から支えています。
管理部門の種類
- 経理:予算決算・出納・売掛金管理などの財務全般を担当
- 総務:庶務・管財・社内行事・防災対策などの企業活動を担当
- 法務:法務や知的財産に関する業務をおこなう。著作権、その他の契約、出版時のルールなどの相談窓口や商標の管理、契約書の作成を担当
- 人事:採用・人材開発・人事異動・給与・出退勤管理などを担当
出版社の仕事は、編集者の仕事をイメージする人が多いと思いますが、バックオフィス系の仕事も、本を作り上げるために欠かせない存在であるといえますね。
- 本が大好きなので出版社に就職したいと考えていて、編集者に憧れがありますが、倍率が高いこともあり編集者か他の職種にするか悩んでいます……。
まずは自分の本気度がどれくらいか考えてみよう
あなたの編集者に対する想いについて、どこまで本気でなりたいのかを見つめてみてください。なんとなくなりたいという想いと、何が何でも編集者になりたいという想いでは、その仕事に対する考え方に差がでてしまいます。
採用側からすると、それがあなたの熱意として見られるので、重要な決め手です。編集者への憧れが、自分の仕事としてしたいことなのかを十分に考えてみてください。
出版社への就職に必要なスキル
就活において、自身の持っているスキルをアピールすることは大切です。応募書類や面接時に、出版社が必要としているスキルを持ち合わせていることを存分に伝えると、就職後の活躍をイメージしてもらえ評価を高めることができるからです。
そのためにはまず、出版社への就職に必要なスキルを把握しておく必要があります。ここから具体的に6つ解説していくので、自分に当てはまるものがないか確認しましょう
コミュニケーション能力
出版社はどの職種でも人とかかわって仕事をしていきますが、特に編集の仕事は高いコミュニケーション能力が必須スキルです。
たとえば、編集者は出版物を制作するために、原作者である著者と信頼関係を築き、ニーズに答えながらより良い作品を生み出すためのサポートをします。著者に編集者のアドバイスを聞き入れてもらうためにも、「この編集者だったら」と思ってもらえるように適切なコミュニケーションを取り続ける必要があります。
また、雑誌の編集者はライターやイラストレーターなどの選定や執筆交渉などをおこなったり、撮影現場で働いている人を指揮したりと、人とかかわり合いながら仕事を進めていきます。そのため、編集者を目指している人は、コミュニケーション能力の高さをアピールしていくと効果的です。
コミュニケーション力は、抽象的でなかなかアピールが難しいのですが、一般論や当たり障りのない内容にしないことが必要です。より具体的かつ個人的な体験やリアリティのある話で、人との信頼を築いたエピソードを使ってください。
情報収集力
本というコンテンツを売り出す出版社は、「人々が今求めている情報はなんなのか」「これから流行になるものはどんなことか」など市場の動向を常日頃からリサーチする必要があります。
誰も求めていない情報を世の中に打ち出しても見向きもされません。多くの人が必要としている情報を提供したり、役に立つ新しい価値を伝えたりするためにも、アンテナを張って流行り廃りを敏感にキャッチする情報収集力が求められる仕事です。
他社よりも一歩先の情報を提供することで、読者の購買意欲を高めることができます。誰かの真似ではなく、いち早く自身で情報を収集し、世の中に新たな価値を生み出していく気概を持って仕事に取り組める人が出版社が求めている人材であるといえます。
出版社への就職ではコミュニケーション能力や情報収集力が必要になりますがライターを目指している場合も必要スキルです。以下の記事では新卒でライターになるための準備などをまとめています。
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新卒でライターになるには? 学生のうちにやるべき3つの準備を紹介
近年人気の職業でもあるライター。学生の中には「ライターになりたい」という人もいるかもしれませんが、新卒でライターに特化した採用をしている企業はなかなか見つからないことも。この記事では経験豊富なキャリアコンサルタントが、新卒からライターになる方法や、ライターを目指す学生が事前におこなうべき準備を解説します。
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企画力
企画力とは、現状の課題に対して実現可能なまでに落とし込み解決策を生み出せる能力を指します。
たとえば、編集者の仕事は、編集会議や企画会議を毎週のようにおこない、企画を持ち合い比較検討しています。優れた企画が採用されるため、自分だけの視点で、他の人よりも常に先を見る意識を持って、まだ世の中に出ていないコンテンツを生み出す必要があります。
新しい情報を求めている読者に対して、独自性のある企画を0から考える難しさがある一方で、自身が流行を作り出すという高い意欲を持って励むことで、やりがいや楽しさを見出せる仕事であるといえます。
- 企画力といってもどのように学生生活の中で磨いていけば良いのでしょうか?
身近なテーマを使ってさまざまな企画を作ってみよう
学生生活の中でも、サークルやアルバイト、研究室などの環境で、自分で何かを企画して進めてみる、成果を検証するなどのプロセスをできる限り試してみることはできますね。
企画力とは、何かを解決するために、伝えたい想いや考えを何らかの形にして実現することです。あるアイデアを文字化したりイラスト化したりすることで、「想い」や「視点」、「考え方」などを文字や図で表現し、順序立てて説明して課題を解決したり、望む結果を出したりする能力が企画力です。
難しく考えすぎずに、身近な課題やテーマを使って、企画をいろいろ作って実践してみると、企画力の良し悪しが自分でわかってきます。
交渉力
出版社の編集者に必要なスキルとして、自身の企画を実現させるために人を動かす交渉力が挙げられます。交渉力とは、自身と相手の利害を調整し、お互いが納得できるゴールを目指し話し合う能力を指します。人を納得させる力が無ければ、いくら素晴らしい企画を生み出しても相手に熱意が伝わらず心を動かすことは難しいです。
編集の仕事だけでなく、たとえば営業の業務でも交渉の場面は多々あります。自社の出版物の魅力を伝え、書店に置いてもらうようにしたり、広告を掲載してもらったりするのも交渉力があってこそです。
自身の情熱や考えを第三者にわかりやすく説明し、納得してもらうための交渉力は重要なスキルであるといえますね。
パソコンスキル
出版社への就職に向けて、パソコンスキルは高い方が実務に取り組みやすく良いといえます。企業によって使用するソフトは多少異なりますが、Word、Excel、PowerPointなど基本的なオフィス系のソフトの使用が可能であれば、就職後に勉強する必要がなく、他のことに時間を捻出することができます。
どの部署でもパソコンを使用せずに仕事をすることはないため、パソコンのスキルは必ず必要になります。学生のうちから少しでも使いこなせるようになっておくことがおすすめです。
編集の仕事で場合によっては、Illustrator、Photoshopなどを使用する場合があるため、これらの操作ができればのちのち役に立つでしょう。
体力
出版社への就職に欠かせないスキルとして、体力が挙げられます。身体的なタフさに加えて、精神的にも強くなければ長く働き続けることは難しい仕事です。
部署によって異なりますが、抱えている案件次第では休日出勤や残業が必要であり、プライベートな時間がほとんどない場合があります。もちろん働き方改革があり、多少の変化はあるものの、現場での仕事では臨機応変に対応することも多く、休んでいられないことがあります。
そのため、身体的に強く逞しくなければ務まらない仕事であるといえます。また、納期に間に合わせるために、いろいろな人のスケジュールを調整し、必要に応じて急かす必要もあります。ときには板挟みになることもあるため、精神的なタフさを求められる仕事です。
アドバイザーコメント
鈴木 洵市
プロフィールを見る出版社はいかにコミュニケーションを取れるかが重要
出版社で働くうえで特に重要なスキルとして、「コミュニケーション能力」が挙げられます。
出版社の仕事は、出版される書籍に対して、たくさんの人とかかわりながら作り上げ、たくさんの消費者に届けるものです。制作段階から販売までの全ての専門職をまとめあげる力が必要となります。
特に専門職は個性の多様性に富んでおり、たくさんの個性と触れ合い、折り合いをつけるためには、コミュニケーション能力が欠かせません。
自分なりのコミュニケーションがとれれば問題ない
とはいえ、このコミュニケーション能力については、あなた自身の個性を活かしたコミュニケーションで問題ありません。
社会人になると、今まで触れ合うことがなかった、たくさんの個性に触れ合います。あなた自身の個性を人との触れ合いの中で磨いていくことで、相手の特徴をつかんで物事を伝えられるようになったり、話を聞き続けることに徹したりと、コミュニケーションのテクニックを育成することができます。
大事なのは、「いかにコミュニケーションをとることができるか」です。
出版社に向いている人の6つの特徴
出版社に向いている人の6つの特徴
- 本や雑誌が好きな人
- 言語能力が高い人
- 好奇心旺盛な人
- マルチタスクができる人
- 流行に敏感な人
- 柔軟な発想力がある人
出版社への就職を目指している人は、「昔から本が好き」「編集者の仕事がかっこいい」などさまざまな理由を持っていると思います。本を取り扱っている出版社の仕事は、もちろん本や雑誌が好きであることが必要ですが、それだけでは仕事で成果を出すことはできません。
ここからは出版社に向いている人の特徴を6つ解説します。自身が出版の仕事に適性があるのか確認してみましょう。
本や雑誌が好きな人
出版社に向いている人は、本や雑誌が好きで愛情を注げる人です。自社が取り扱っている商品に興味がないと、やりがいを持って働くことができません。特に編集の仕事は、予期せぬトラブルへの対応や締め切り前の多忙さにプライベートを投げ打って業務を進める必要があります。
そんなときに「本が好き」という気持ちがないと乗り越えることが難しくなってしまいます。反対に、人の心を動かす商品を作り上げるためにどんな逆境にも耐えていける覚悟がある人には天職です。
本の価値を知っている人だからこそ、情熱や使命感を持って働くことができるといえますね。
言語能力が高い人
本や雑誌を商品として取り扱う出版社に向いている人は、言語能力が高い人です。刊行物は正確な日本語で書かれている必要があるため、校閲担当者は特に高い日本語のスキルが求められます。
校閲の仕事以外でも、どのコンテンツにも文章は欠かせません。たとえば、企画の段階から適切な表現を使用する必要がありますし、著者やライターが執筆した文章の一次チェックをする編集者は言葉を正しく理解しておかなければ内容を修正することができません。
言語能力は一朝一夕では身に付かないスキルであるため、日常的に読書をしたり新聞を読んだりすることで長い活字に触れ、多くの言葉の意味やニュアンスを学び続けることが必要といえます。
- 言語能力にはあまり自信がありませんが、勉強してすぐに身につくようなものでもないのかなと思います……。今からでもできる対策はありますか?
まずは普段使う言葉から意識してみよう
本来ならば読書で多くの文章を読むことを勧めたいところですが、時間がかけられない場合は、日ごろ使う言葉を厳密にするように心がけてみましょう。
また、記事やネット投稿に対して反論を組み立ててみる、論理的に物事を説明する練習をしてみるなど、批判に偏らないように気をつけて、前向きな反論や検証を訓練してみるのも有効ではないかと思います。
記事の見出しに対して「なぜそうなのか」を考えて列挙してみるのも論理的思考や言語能力の訓練になりますよ。
好奇心旺盛な人
出版社に向いている人の特徴に、好奇心旺盛な人が挙げられます。0から企画を考えるためには、世の中のニーズやトレンドを敏感に察知しアンテナを張って情報を得る必要があるからです。
新しい企画を生み出すためには、「どんなコンテンツに顧客は購買意欲を持つのか」「読者はどんな内容の本を求めているのか」など常に消費者の動向をチェックする必要があります。
どんなに一生懸命考えた企画でも、採用されるとは限りません。そのため、さまざまなことに興味を持って正解がないことを繰り返し楽しめるか、好奇心を持って諦めず挑戦できるのかが重要であるといえます。
マルチタスクができる人
出版社の仕事にはマルチタスクができる人が向いています。特に、編集者はいくつもの企画を担当し、複数の案件を同時並行でおこなうことが当たり前として求められるため、シングルタスクしかできない人は向かない仕事であるといえます。
本や雑誌を出版するために多くの人が工程にかかわっており、企画の責任者である編集者が采配を誤ると全工程に支障が出てしまいます。
一つ一つの企画の中に枝分かれしたタスクが大量にあり、納期に間に合うように優先順位を考えながら仕事を進めていく必要があります。計画的にタスクやスケジュール管理をおこない、短期間で切り替えてスピーディに仕事をこなすマルチタスクが必須な仕事であるといえます。
流行に敏感な人
トレンドを仕掛ける側であるため、「消費者に現在流行っているもの」や「これから流行るもの」をいち早くキャッチする角度の高いアンテナが必要不可欠です。
世の中の流行に敏感であれば、消費者心理も理解しやすく企画に活かせて、また、求められているコンテンツを発信することで、売り上げや信頼のアップに貢献することができます。
日本国内だけでなく、さまざまな価値観に触れるようにしましょう。自身はあまり興味がないカルチャーやアートでも、得られる情報や知識は企画に活用することができます。
流行をいち早く知る方法はいろいろありますが、たとえば、街へ出掛けて、人通りのある場所で行き交う人々の動きや会話を、注意深くひたすら観察する、実際に自分の目や耳で知る方法を試してみると、新しい発見があるでしょう。
柔軟な発想力がある人
柔軟な発想力がある人は出版社の仕事に向いているといえます。本や雑誌を企画し世の中になかったコンテンツを生み出すためには、普通とは違うクリエイティブな視点を持っているかが重要になります。
常日頃から「このコンテンツはこの部分を変更したらもっと良くなる」「このお店を表紙にするならどんなタイトルが良いか」などと、自身の表現力を磨いている人は向いている仕事であるといえます。
他にも営業の仕事では、顧客に合ったアプローチ方法に変更する柔軟性が求められます。また、校閲の仕事も自分が正しいと思い込まずに柔軟に考え、文章を読み解いていくスキルが必要になります。
一方で、自分の意見を何が何でも押し通そうとする人は、出版社に向いていないと思います。クリエイティブな業界ではありますが、自分のポジションや役割に徹することができないと、良い出版物が作れずひとりよがりになってしまいます。
出版社に就職する魅力
人それぞれ異なると思いますが、出版社で働く魅力は自身が携わった本や雑誌を世に出すことができる点が大きいのではないでしょうか。ときにはベストセラーになり社会現象を巻き起こすきっかけを作り出すこともあります。
また、以前からファンだった芸能人や著名人と一緒に仕事ができるチャンスがあるのも出版社で働く魅力であるといえますね。
では、出版社に就職する魅力を2つ解説していきます。
携わった雑誌や書籍を世に出すことができる
出版社に就職すると携わった雑誌や書籍を世に出すことができる大きな魅力があります。自身が考えた企画が通り、完成した雑誌や書籍が店頭に並んだときは、感動ややりがいを感じる瞬間です。
自身が手がけた書籍が多くの人の手に渡り、読者から良い反響があったり、ヒット作として有名になったりすると、多忙な日々の疲れも無くなるほどの大きな喜びを感じることができるでしょう。
また、編集の仕事だけでなく、営業の仕事でも自身が宣伝した商品が店頭に並び売れていく様子は感動する場面です。出版社のどの職種であっても、自社が発売した雑誌や書籍が売れることはとても嬉しいことであり、魅力を感じる点であるといえますね。
芸能人や著名人と働ける
出版社に就職する魅力は、職種次第では芸能人や著名人と働ける点が挙げられます。本の著者、取材先の大企業の経営者、歌手、有名なスポーツ選手、海外のタレントなど、普通に生活していたら中々出会えない人達と一緒に仕事をする機会があります。
数多くの有名人と働けるチャンスがあるため、誰とでも適切なコミュニケーションを取れるようになっておく必要があります。また、話題も豊富な方が好まれるでしょう。
多種多様な職種の人から刺激をもらい、仕事への活力につなげたり、新しい人脈を構築したりすることができます。非日常的な経験を積む中で、さまざまな知識やスキルを身に付け働きながら人間力も磨いていける環境があるといえます。
アドバイザーコメント
木村 千恵子
プロフィールを見る出版社には誰かの思いを多くの人に伝えられる魅力がある
出版社の仕事は今後、デジタルの波にもまれながら多様化が加速していくと予想されます。ですが、紙媒体でもデジタルでも、活字または文字という情報は、これからも私たちにとって欠かせないコミュニケーションの手段であることに変わりはないでしょう。
出版は送り手の考えや視点を文字として表現して、それを記録し保存しておくことができるので、後世に残すことができます。つまり、作者が編集者の手を介して自分の思いを発表し、自分だけでは届けられない多くの人に読んで見てもらう力を持っている、それが出版です。
出版社は社会への影響が大きい意義ある仕事
どんなに素晴らしいアイデアや意見があっても、それが文字で発表されなければ、その存在を知る人は限られてしまいますが、出版という形で多くの人に伝えることができる力の大きさは、普段はあまり気づかれていない出版の大きな魅力でしょう。
「出版の魅力をどう発揮するか」という大きな課題に取り組む出版社での仕事は、社会的な意義のある仕事です。その仕事に対して、次世代に向けて新しいかかわり方が期待できるのも魅力の一つかもしれません。
出版社への就職を志すうえでの留意点
出版社は、トレンドを生み出したり、著名人と働けるチャンスがあったりと、一般的に花形な仕事のイメージが強いです。
しかし、楽しさや華やかさがある一方で、仕事量や残業が多い激務の仕事であることを知っておく必要があります。また、毎年多くの学生が志望するため、就職倍率が極めて高いといえます。
ここからは、出版社への就職を志すうえでの留意点について、それぞれ解説していきます。事前に知っておき、心構えをしておきましょう。
仕事量が多い・長時間労働などで激務
学生から人気の高い出版社ですが、仕事量が多く長時間労働などで激務であることを念頭においておきましょう。1冊の本や雑誌を仕上げるための工数や作業量が膨大であり、決められた納期までに限られた人員で対応しなければならないことが理由として挙げられます。
たとえば、編集の仕事では、著者から原稿が上がってくるのを待つ必要があったり、資料探しや相談に乗ったりする時間がスケジュールに関係なく突発的に発生したりと、人とかかわる仕事である分、予期せぬ仕事が当然生じます。
特に締め切り前は業務量の多さから、連日残業になったり、会社に泊まり込みしたりする場合があるため、その点は覚悟をして就活を進めるようにしましょう。
昔は、編集者の仕事などはクリエイターに振り回されるイメージがありました。
今は「夜討ち朝駆け」などは法律上もできなくなり、改善されている気がしますが、締切に追われる要素や残業が増えがちな部分もある程度残っていると思います。
就職倍率が高い
出版社への就職を志すうえでの留意点として、就職倍率が高いことを知っておく必要があります。多くの学生が応募することに対して、採用枠が少ないことが倍率を非常に高くしています。
特に近年は、出版不況と言われており紙媒体の売上が減少しているため、それに伴い年々新しい採用枠が減っている現状があります。大手出版社でも10名〜15名、中小の出版社は1〜4名程度となっています。
たとえば、講談社の採用ホームページによると、2024年度は3,747人の応募者に対して、23名の内定者であり、約165人に1人しか採用されないと計算することができます。就職難易度をしっかり理解し、ライバルに負けないように準備をすることが重要ですね。
- 出版社で働きたいのですが、就職倍率の高さが不安です……。
出版社で働きたい理由を明確にして熱意を伝えよう
就職倍率の高さで不安に思うというのは、就職を考えている学生の皆さんが感じるポイントだと思います。
有名企業や大手企業はどこも同じように就職倍率が高い傾向にあるので、自分と他人をどうしても比較してしまいがちですよね。
自分の今までの振り返りを実施し、自己分析をしっかりおこない、なぜ出版業界で働きたいのかを明確にして臨んでください。大事なのはあなたの熱意です。
あなたが受けない方がいい職業を確認しよう!
就活では自分のやりたいことはもちろん、そのなかで適性ある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期退職に繋がってしまうリスクが高く、適職の理解が重要です。
そこで活用したいのが「適職診断」です。質問に答えるだけで、あなたの強みや性格を分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
まずは強みを理解し、自分がどの職業で活躍できるか診断してみましょう。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
企業研究に役立てよう! 出版社の大手企業6選
出版社の大手企業6選
- 講談社
- 集英社
- 小学館
- KADOKAWA
- 文藝春秋
- 新潮社
就活において、各企業について深く知ることは重要なポイントであるといえます。企業の事業概要や理念、求める人物像、やりたいことが実現できる環境なのかなど、事前に把握しておくことで、自身が志望する企業を選定する際に活用することができるからです。
ここからは、出版社の大手企業6選を解説します。それぞれの企業の特徴を理解し就活に役立てていきましょう。
出版社と一口にいっても、企業によってその規模も扱う出版物も異なり、新聞、雑誌、書籍、フリーペーパーなど、各社はそれぞれの主張やコンセプトに基づいて出版しているため、各社の特長と違いを押さえて応募を検討することは必須です。
講談社
企業名 | 講談社 |
従業員数 | 945人(2022年4月現在) |
設立年月日 | 1909年11月 |
売上高(2021年度) | 1,708億円 |
講談社は、漫画誌やファッション誌などの雑誌、文庫などを取り扱う総合出版社です。有名な漫画としては「のだめカンタービレ」があり、実写化されたドラマ、映画も大ヒットし、文庫では「永遠の0」も映画化されています。他にも、ディズニーランドやシーに「トゥーンタウン」や「タートル・トーク」を提供するなど幅広く事業を展開しています。
講談社は、ストーリーをつくり世界中の人々へ感動を与える会社であるため、「おもしろくて、ためになる」ものがたりをつくりたい開拓者を求めています。
そのために、自分で考え抜くことができる人、見たことも聞いたこともないコンテンツで誰かを楽しませることにチャレンジできる人を求めています。
集英社
企業名 | 集英社 |
従業員数 | 764名(2021年10月1日現在) |
設立年月日 | 1926年8月 |
売上高(2021年度) | 2,010億円 |
集英社は、総合出版社として、漫画誌やファッション誌などの雑誌をはじめ、文庫、新書、写真集、辞典などさまざまな分野の出版物を手がけている企業です。
「ONE PIECE」「鬼滅の刃」など有名漫画も多く誕生している「少年ジャンプ」、「non-no」「BAILA」などのファッション雑誌も有名な出版物として挙げられます。
集英社が求める人物像は、「前向きな人」「誠実な人」です。出版社はより良いものを創るために、かかわるすべての人々に誠意を持って接し、信頼関係を築き、何より人に喜んでもらいたいという熱意が重要です。何事にも前向きに誠実に対応できる人物を求めています。
所要時間はたったの3分!
受けない方がいい職業を診断しよう
就活で大切なのは、自分の職務適性を知ることです。「適職診断」では、あなたの性格や価値観を踏まえて、適性が高い職業・低い職業を診断します。
就職後のミスマッチを避けたい人は、適職診断で自分に合う職種・合わない職業を見つけましょう。
- 自分に合う職業がわからない人
- 入社後のミスマッチを避けたい人
- 自分の強みを活かせる職業を知りたい人
小学館
企業名 | 小学館 |
従業員数 | 701名(2022年3月1日現在) |
設立年月日 | 1922年8月 |
売上高(2021年度) | 1,057億円 |
小学館は、小学生を対象とした学習雑誌を発行したことから始まり、現在は小説や地図、辞典などの書籍、ファッション誌やコミック誌などの雑誌、コミックなどの出版を手がける総合出版社です。
学習雑誌はもちろん、「名探偵コナン」や「ドラえもん」などの有名な漫画を発行し、「下町ロケット」や「謎解きはディナーのあとで」などドラマや映画化もされた小説も刊行しています。また、コミックアプリ「マンガワン」の運営も手がけています。
小学館は、学歴などは重視しておらず、学生時代に個々人が何を成し遂げてきたのか、個人が持つ魅力を重視しています。そのため、「自分」という個性をアピールできる人を求めています。
KADOKAWA
企業名 | KADOKAWA |
従業員数 | 1,860人(2022年6月現在) |
設立年月日 | 2014年10月 |
売上高(2021年度) | 2,099億円 |
KADOKAWAは、書籍などの出版、映像、ゲーム、Webサービス、教育、インバウンド関連など幅広い事業を展開する企業です。
角川文庫・角川ホラー文庫などのレーベルを立ち上げ、小説を中心としたフィクション作品やビジネス書、ライトノベル、コミックなどを多く刊行しています。そのほか、Webサービスとして「ニコニコ動画」や「ニコニコ生放送」をはじめとした動画プラットフォームも展開しています。
KADOKAWAは、求める人物像として以下の5つを挙げています。
KADOKAWAの求める人物像
- 創り出せる人
- 戦略的に物事を考えられる人
- とことん好きがある人
- 自然体な人
- 忍耐力がある人
文藝春秋
企業名 | 文藝春秋 |
従業員数 | 346人(2020年1月1現在) |
設立年月日 | 1923年1月 |
売上高(2021年度) | 204億円 |
文藝春秋は、「文藝春秋」という雑誌の創刊から約100年の歴史を持ち、雑誌や書籍の発行を軸に事業を展開する総合出版社です。
月刊誌の「文藝春秋」、週刊誌の「週刊文春」、総合スポーツ誌の「Sports Graphic Number」など有名雑誌を多く発行しています。また、各雑誌のオンライン版としてのwebサイトも成長を遂げています。
文藝春秋は、新しいことにチャレンジしたい人、固定概念にとらわれず柔軟な発想ができる人、主体的に考え行動できる人、チームワークを大切にできる人、フットワークの軽い人を求めています。
新潮社
企業名 | 新潮社 |
従業員数 | 346名(2020年4月1日) |
設立年月日 | 1896年 |
売上高(2021年度) | 非公開 |
新潮社は、主に書籍、雑誌などの出版・販売や電子書籍、電子雑誌などの配信をおこなっている総合出版社です。
「新潮新書」というシリーズでは社会のあらゆるテーマに沿った充実した内容のコンパクトな新書を発行しています。そのほか、「週刊新潮」という週刊雑誌や「BUNCH COMICS」というコミックの発行もおこなっています。
一つのコンテンツを作り上げるためには、クライアント・代理店・外部スタッフなどさまざまな人との連携が重要であるため、チームワークを大切にできることが求められます。また、何事も諦めずに挑戦できる人、どのような変化にも柔軟に対応できる人、好奇心を持って取り組める人を必要としています。
- 第一志望の出版社以外に、並行して他の出版社の選考も進めるべきでしょうか。一つに絞って集中すべきなのか、他も受けるべきなのか悩んでいます。
自分の興味の対象を考えて決めよう
自分が志望しているのは、「出版という事業」に興味があるのか、「興味が強い企業」が出版会社だったということなのか、自問自答してみてください。
もし「出版という事業」に興味があるなら、複数の出版社を候補としても良いと思います。
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ESで悩んだら就活準備プロンプト集がおすすめ!
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出版社への就職に向けて取り組んでおくべき5つのこと
出版社への就職に向けて取り組んでおくべき5つのこと
- 普段から読書や文章に触れる
- 普段からさまざまなことに興味や関心を持つ
- 出版社でのアルバイトやインターンシップに参加する
- OB・OG訪問をする
- 早めに試験対策を始める
倍率の高い出版社に就職するためには、他の学生よりも自己アピールできる点を増やす必要があります。採用担当者に「採用後に活躍できる人材である」と判断してもらうためにも、事前準備を徹底しておこなうことが大切です。
早めに就活準備を始め、狭き門を突破し内定を勝ち取っていきましょう。では、具体的に取り組んでおくべきことを解説していきます。読んだ後、一つずつで良いので行動に移してくださいね。
①普段から読書や文章に触れる
出版社への就職に向けて取り組むべきことに、普段から読書をしたり、文章に触れたりすることは欠かせません。就活に活かすためには、他を圧倒する読書量が必要です。
名作から話題の新刊まで、多種多様なジャンルの本を読むことが大切です。志望する出版社から刊行されている本はもれなく読むようにしていきましょう。
また、選考中に最近読んだ本や好きな本について質問されることが多いため、常日頃から読書に勤しみ、いつでも自身の言葉で回答できるようにしておくことが重要です。
「この学生は本を読んでいない」と採用担当者に判断されてしまったら、当然選考をパスすることは難しくなります。
就職差別につながる可能性があるため、愛読書を聞かれることは少ないですが、出版社では好きな本を聞かれることもあるので、以下の記事で愛読書の回答法を確認しておきましょう。
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愛読書に関する質問は公正な採用選考のために配慮すべきとされていますが、企業の中には学生の人柄を知るために聞くこともあるので、対策をしておきましょう。愛読書の選び方や伝え方をキャリアコンサルタントと解説するので、参考にして回答を考えてくださいね。
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②普段からさまざまなことに興味や関心を持つ
出版社への就職に向けて、普段からさまざまなことに興味や関心を持つようにしましょう。本や雑誌は取り扱うテーマが幅広いため、多くの物事に対して好奇心を持てる人材に適性があるからです。
そのため、採用担当者は選考を通して、学生の興味や関心の幅の広さについて確認しています。筆記試験では時事問題からアイドルやラーメンまでさまざまな知識を問われる問題が出題されます。もちろん面接でも志望するジャンル以外の話を振られる可能性もあります。
大切なのは、普段からアンテナを張り、自身の興味や関心があること以外も情報収集を怠らないことです。もし、好奇心が持てず何事にも興味や関心が持てない人は出版社には向いていないといえます。
幅広い情報をキャッチするためには、幅広い年代の人と話すという方法があります。幅広い年代でニーズが異なり、欲している情報や話題となっている情報が千差万別だからです。
③出版社でのアルバイトやインターンシップに参加する
出版社の就職に向けて、アルバイトやインターンシップに積極的に参加していきましょう。どちらも業界や企業の特徴を肌で感じることができるため、志望動機や自己PR作成に活かすことが可能になります。
特にアルバイト経験は、出版社の仕事を体験しながら即戦力となる能力を身に付けられるため、選考でアピールすることで有利に進めることができるようになります。
また、アルバイトやインターンを通して、職場の雰囲気を実際に感じることで、自身の向き不向きの判断材料になります。入社後のミスマッチは企業にも応募者にも良くないことなので、自身に出版社はあっているのか、合っているならどこの企業が良さそうかなど見極めていきましょう。
- 出版社のインターンに参加すると、本選考で有利になることはあるのでしょうか?
ただ参加するだけでは有利にならない
出版社のインターンに参加すれば本選考に有利になることはあり得ます。しかしながらインターンにただ参加するだけでは全く逆効果です。
インターンに参加するだけではなく、自己分析や企業分析をおこない、企業内でのインターンをしっかりやりきった先に本選考で有利になると考えてください。
就職活動では目標を決めて、ひとつひとつ丁寧にこなすことが大切です。
現在2年生でインターンに興味がある人は、以下の記事を参考にしてください。2年生でもインターンに参加する方法や選考への活かし方を解説しています。
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④OB・OG訪問をする
出版社の就職に向けて取り組むべきことにOB・OG訪問が挙げられます。就職難易度の高い出版社への就職を果たすためにも、実際に働いている先輩からのアドバイスはとても役に立ちます。
どんな就活の準備をしたのか、エントリーシート(ES)・筆記試験・面接対策について、仕事内容、実際に働いた後の本音など聞きたいことを明確にし、積極的に相談しましょう。実際に応募書類を見てもらったり志望動機を聞いてもらって客観的な意見をもらうのも良いです。
また、一般企業よりも「面白さ」「個性」を学生に求めていることもあり、企業側がどのような人材に興味を持つのか知るきっかけとしてOB・OG訪問はおすすめです。
OB・OG訪問の進め方や質問例はこちらで解説しています。やり方がわからない人はぜひ参考にしてみましょう。
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OB・OGからの情報は、資料で見る以外の抽象的な情報(職場の雰囲気や社風)や実体験など貴重な生の声を知ることができます。客観的な情報ではないという事を前提に、自分に置き換えて参考にするなど上手に活用してください。
⑤早めに試験対策を始める
出版社の就活に向けて、早めに試験対策を始めることがおすすめです。出版社は、量の多いESと独特な筆記試験が特徴であり、早めに準備を進めておかなければ突破は難しいといえます。
出版社の筆記試験は、時事問題、エンタメ、ファッション、スポーツ、漢字、など出題内容の幅が広いです。他の学生と差をつけるためにも、本、新聞、テレビからありとあらゆる情報をキャッチしておくようにしましょう。また、SPIやGABの問題ももちろん出題されるため同様に対策が必要です。
長い文章を構成することや幅広い事柄への興味や関心を持てるのかは、出版社へ入社するための前提条件です。もし、どちらも難しいようであれば、残念ながら出版社への適性はないといえるでしょう。
出版社でもそれ以外の企業でも実施されることが多いWEBテストは、以下の記事を参考に対策をおこないましょう。
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WEBテストは効率重視で対策することが大切です。WEBテストの評価を最も重視するという企業はほとんどなく、面接やESの内容が重視される傾向にあるからです。この記事では、WEBテストの効率的な対策方法や、受験前の必須準備などについてキャリアコンサルタントと解説します。
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周りと差別化! 出版社への就職を志す場合におすすめの資格
出版社は、就職難易度が高いため、狭き門を突破し内定を勝ち取れる人はほんの一握りです。絶対に出版社に就職したいと考えている人は、周りの学生との差別化を図りたいはずです。
そのために、学生のうちに取得しておきたい資格が2つあります。出版社への就職は特別な資格が必ずしも必要なわけではありませんが、就職前に技術や知識を持っていることは大きなアピールポイントになりますよ。
出版社に限らず、就活で有利になる資格はこちらの記事で解説しているので、他の学生から一歩リードしたい人は参考にしましょう。
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就職に有利な資格の種類とアピール方法がわかれば武器になります。就職で有利な資格一覧や効果的にアピールする方法をキャリアコンサルタントが解説します。履歴書やESに記載する際の注意点も併せて紹介するので参考にしてください。
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資格取得を目指したいものの、選考まで時間がない、勉強に割く時間が取れないという人は、以下で紹介する取りやすい資格を取得するのもおすすめです。
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取りやすい資格25選|取得から就活でのアピールの仕方まで解説
学生生活や就活の合間を縫って資格を取得するためには、取りやすい資格を選定することが重要です。この記事では取りやすい資格の基準や資格勉強の進め方、取得する際の注意点などをキャリアコンサルタントが解説します。
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書籍製作技能検定
書籍製作技能検定とは、書籍を中心とした出版物の制作技能を向上させ、編集者の社会的地位と企業内部での地位を高め、出版文化の向上を目的としている検定です。主に出版物の編集や制作に関しての基礎的な知識の認定をおこないます。
受検するためには、主催している日本エディタースクールのコースを修了するか、あるいは編集実務の経験が必要です。
試験には実技試験と学科試験があり、実技試験では原稿指定の課題、学科試験は編集や制作に関する基礎知識が問われます。年に1回(2月上旬)おこなわれ、80点前後以上が合否の基準といわれており、実技・学科ともに一定の基準を満たすことが必要とされています。
書籍製作技能検定の基礎知識
- 主催団体:日本エディタースクール
- 資格種類:民間資格
- 資格内容:実技試験+学科試験
- 試験日:2月上旬
- 受験費:8,400円
- 合格基準:80点前後以上が審査対象
校正技能検定
校正技能検定は、日本エディタースクールが主催する日本で唯一の校正技能を認定する検定試験です。初級・中級・上級があり、初級は日本エディタースクールか大手前大学、実践女子短期大学で必要単位を取得することで認定されます。中級・上級から受検が必要になります。
試験は筆記試験と実技試験があり、筆記試験では、校正作業に必要な知識や用字用語に関する知識、一般的知識が問われます。実技試験では、初校原稿引き合わせ、校正作業など実際に校正をおこないます。
中級・上級ともに合格率は約30%前後であり、難易度は高めの検定試験であるといえます。実務未経験では入りづらい出版社へ就職する足がかりや、さらなるキャリアアップにつなげられるように活用すると良いでしょう。
校正技能検定の基礎知識
- 主催団体:日本エディタースクール
- 資格種類:民間資格
- 資格内容:【初級】単位取得により認定
【中級】実技試験+学科試験
【上級】実技試験+学科試験 - 試験日:【中級】年2回
【上級】年1回 - 受験費:【中級】8,800円
【上級】9,900円 - 合格率:約30%
アドバイザーコメント
渡部 俊和
プロフィールを見る業界理解を深めるなら株の購入もおすすめ
実際の採用試験は相対的な評価になるので、明確に他の学生と差別化できるとは明言できませんが、一般論ではない方法を少し話してみようと思います。
まず、上場企業の出版社の場合、資金があるのであれば「株を買う」のがおすすめです。詳細な事業報告が送られてくるので、職業理解が一気に進みますし、就活生が株主であることはまずレアケースなので、明らかに差をつけることができます。
たとえばKADOKAWAの株価は、2022年8月現在、3,200円前後で推移しています。100株単位で買えるので、必要な資金は32万円前後です。株を買わずにIR情報だけを見ても良いのですが、自己資金を投入していると業績やビジネスモデルに対する関心が一気に高まりますよね。
知識をつけるには国家資格の取得も有効
また、ここまで紹介した以外の資格として、知的財産管理技能士という国家資格があります。学生でも3級なら受検できるので、著作権や商標権などの基礎知識を得ておくためにはおすすめです。あまり知られていないですが、国家資格なので、民間資格よりも信頼性があります。
出版社の志望動機に盛り込むべき4要素
出版社の志望動機に盛り込むべき4要素
- なぜ出版社で働きたいのか
- なぜその企業なのか
- なぜその職種なのか
- 出版社における自分の将来像
就職倍率の高い出版社への就職には、採用担当者の目に止まる魅力的な志望動機作成が必要不可欠です。考え込まれていない志望動機では、選考をパスすることは難しいです。
数多くある就職先から、出版社を選んだ理由が必ずあるはずなので、一つずつ深掘りして考えていきましょう。
ここからは、出版社の志望動機を作成する際に盛り込むべきポイントを解説していきます。作成前に確認し、志望動機作成に役立ててください。
そもそも志望動機の書き方がわからないと悩んでいる人はこちらの記事を参考にしてみましょう。
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「志望動機が書けない」から確実に卒業する3ステップ|例文付き
志望動機が書けない人は、やるべきことを整理し、一つひとつステップを踏む意識を持つと良いです。この記事ではキャリアコンサルタントと、志望動機を作成する3ステップを解説します。基本から理解でき、かつ参考にできる例文もあるのでぜひチェックしてください。
記事を読む
①なぜ出版社で働きたいのか
まず一番大切なのは、なぜ出版社で働きたいのかを明確にすることです。採用担当者は、数多くある業界の中で、出版社を選んだ理由を把握し、学生の本気度や業界理解度を確認しています。
たとえば、「本が好き」という理由であれば書店で働くこともできますし、「情報を発信して流行を作りたい」のであれば、そもそも出版である必要はありませんよね。曖昧な理由ではなく、出版社でなければならない確固とした志望動機を作成しなければ、採用担当者には一瞬で見抜かれてしまいます。
時間をかけても良いので、なぜ出版社で働きたいのかを深掘りして考え、誰が聞いても納得感のある内容に仕上げることで、他の学生に一歩リードすることができますよ。
②なぜその企業なのか
出版社の志望動機には、数ある出版社の中でなぜその企業を選んだのかを明確に伝えられるようにすることが大切です。採用担当者は、なぜ他社ではなく自社を選んだのか理由を確認することで、どれだけ企業研究をおこなったのか、熱意や本気度を把握したいと考えています。
たとえば、集英社は少年漫画、小学館といえば学習雑誌、KADOKAWAは「ニコニコ動画」をはじめとした動画プラットフォームにそれぞれ強みを持っています。
企業によって力を入れている部分は当然異なるため、一社一社の事業形態や強みを知り、その企業でなければならない理由を具体的に自信を持って伝えられるようにしましょう。
- 出版の仕事に携われれば、特に企業にこだわりがなく、各企業の志望動機作成に苦労しています。何かコツやポイントがあれば教えてください。
出版に携わりたい理由と企業の接点を考えてみよう
どの企業も、就活生が複数の企業を受けていることをわかっていながらも、やはり自社のことをよく理解し好意を持っている就活生を採用したいと思っているものです。
志望動機では、対象の企業の事業内容や方針についてより深く理解している、またはしようとしている姿勢を伝えましょう。
たとえば、出版の仕事に携わりたいと思うのはなぜなのか、その理由と対象の企業との接点を見出すことができないか、考えてみてください。少しでも共通点や関連性を見つけることができれば、それを志望動機のストーリーにつなげるのがおすすめです。
③なぜその職種なのか
出版社の職種には、編集、デジタル・通販、営業、版権、校閲、管理があり、どれも出版社になくてはならない仕事です。その中でなぜその職種を選んだのかは志望動機に盛り込むべき重要なポイントの一つです。
採用担当者は、職種を選んだ理由から学生の熱意や本気度を確認しています。編集者として自身の企画を打ち出して世の中に提供したい、正しい情報を提供するために校閲の仕事がしたいなど、どの職種で本に携わっていきたいのかは人によって異なります。
自身の言葉で明確に語れるようにすると納得感が強まり、好印象につながります。
④出版社における自分の将来像
出版社の志望動機には、出版社における自分の将来像を入れてアピールすると好印象です。採用担当者は、自社に貢献してくれる人材を見つけるために採用活動をおこなっています。つまり、自社での活躍が期待できる学生と感じてもらえれば、内定に近づくということです。
出版社での自分の将来像を伝え、長く働く覚悟や本気度をアピールしていきましょう。また、企業が求める人物像に近い内容にすると、企業とのマッチ度のアピールにもなります。
たとえば、講談社はチャレンジできる人を求めているため、「編集者として将来的に新しい〇〇という企画を立ち上げたい」など、アイデアを具体的に伝えアピールするのも良いでしょう。
出版社の職種別の志望動機例文
出版社の志望動機には、「なぜ出版社で働きたいのか」「なぜその企業なのか」「なぜその職種なのか」「出版社における自分の将来像」の4つの要素を深掘りして作成することが重要です。大変な作業ですが、丁寧におこなうことをおすすめします。
ここからは、出版社の職種別志望動機例文を解説します。一例として参考にし、自分の表現に変更してオリジナルの志望動機を作成していきましょう。
例文①編集
編集 志望動機例文
私は、御社の〇〇というグルメ雑誌を昔から愛読しており、非常に魅力を感じています。高校生のときからあるレストランでアルバイトをしているのですが、その際に御社の〇〇を見て来店される方が多く、雑誌の持つ影響力に驚かされました。
大学生になったタイミングで、地元のフリーペーパーを作成するアルバイトも開始し、さまざまな店舗の記事を執筆しました。最初は記事に魅力がなくダメ出しばかりされていましたが、御社の〇〇や他の雑誌を参考にスキルを磨きました。
少しですが良い反響があり、顧客とお店をつなぐ架け橋になれたことに嬉しさを感じました。この経験から、御社の〇〇がどれほどすごい価値を多くの人に提供しているのかを知りました。
私も、文章と写真で多くの人に飲食店の魅力や感動を伝えられる編集者になりたいと考え、御社を志望しました。
編集の仕事をしたいという熱意と、その背景にある経験談が非常にわかりやすく述べられていて好印象です。志望企業の雑誌のどのような点を活かすことができたか、詳細を加えるとさらに良くなります。
例文②デジタル・通販
デジタル・通販の志望動機例文
私は子どもの頃から活字が大好きで、さまざまなジャンルの本や漫画を読んできました。読書する中で多くの知識を身に付けることができ、本から学べることはとても多いと考えています。
そのため、近年の活字離れと紙媒体の本や雑誌が売れていないという現状をどうにか変えていきたいと思い、御社のデジタル・通販を志望いたしました。
娯楽の多様化が進み、読書の時間を動画やネットサーフィンにシフトをしてはいますが、本の内容に魅力がなくなったわけではありません。ユーザーに合わせた利便性をもっと重視し、手軽に読書を楽しめる環境を発展させていくべきです。
私はデジタルコンテンツに力を入れている御社の一員として貢献していきたいと考えています。
「活字離れ」「紙媒体の本が売れていない」現状を変えたい、という内容と、デジタルコンテンツに力を入れる、ということを単純に結びつけると、電子書籍の狭い領域の話にしかならないので、もう少し広い視点で企業理解を深められると良いでしょう。
例文③営業
営業 志望動機例文
私は、読書が大好きで自然と出版社への就職を目指すようになりました。近年は出版不況といわれており本が売れない時代ではありますが、本は知識を深めたり、知的好奇心を満たしたりしてくれる素晴らしい商品であることに変わりはありません。
ただ、魅力的な商品も売り込む営業がいなければ、効果的に売り上げていくことはできません。1冊でも多く売り上げることで、また新たな本の制作費を生み出し、世の中に本や雑誌を提供していくサポートをしていきたいです。
私は営業力に強みを持つ御社に入社し、自身が大好きな本を多くの人に届けるという気持ちを持って、営業職として活躍していきたいと考えています。
自分の本に対する想いが伝わる志望動機ですね。営業を志望する理由もわかりやすくて良いです。あと1点加えるとしたら、志望する出版社が出版した本の中で印象に残っている本を例に挙げて、本の素晴らしさを訴えるのも良いでしょう。
例文④版権
版権 志望動機例文
私は、出版社の業界研究をしている際に、版権という仕事を知り、創作物の著者の権利を守りつつ、多くの人に良質なコンテンツを届ける仕事がしたいと考え志望いたしました。
日本の漫画のクオリティの高さは世界トップクラスであり、現に世界中の人から御社の〇〇や××といった漫画が愛されて読まれています。大学2年生のときに留学した先のオーストラリアでも海外の人から漫画について質問されることが多かったです。
この経験は、私の大好きな漫画を日本だけでなく世界に届けたいと感じるきっかけになりました。紙媒体が売れない時代ではありますが、映画、舞台、デジタル書籍に生まれ変わり、多くの人に楽しんでもらえるような仕事を御社でしていきたいと考えています。
版権という仕事の重要性を志望動機にしていますが、志望企業の漫画のファンであることがなぜ版権の仕事への興味につながるのか、そのつながりまで書くと良いでしょう。
例文⑤校閲
校閲 志望動機例文
私は、幼い頃からいわゆる本の虫であり、本に携わる仕事をすると決めて生きてきました。さまざまな職種がある中で、特に美しい日本語や日本語の正しい使い方に興味があり、校閲の仕事を志すようになりました。
出版物は正しい情報が書かれていると信頼があるからこそ楽しめると思います。もし、誤字脱字が多かったり虚実が入り混じっていたら読む気持ちが失せてしまいます。正しい日本語に訂正するだけでなく、幅広い観点を持ちつつ文章の誤りを訂正し、読者の手に正しい情報を届けていきたいです。
校閲担当を積極的に採用している御社で、責任を持って業務を遂行し貢献していきたいと考えています。
目先の業務だけでなく日本語について言及しているのが良いですね。仕事の意味を考えている人の方が、将来性が感じられ期待感があります。
校閲の仕事は細かいことが多いので、冒頭の一行もインパクトがあります。覚悟も見えて好印象です。
例文⑥管理
管理 志望動機例文
私が人事を志望した理由は、大学時代のアルバイト経験を通して学んだ人材教育の楽しさと定着の難しさを知ったことがきっかけです。
アパレル系の販売アルバイトをしていたのですが、その職場は離職率が高く、新人教育をしても数日でいなくなってしまうことが頻繁におこっていました。店長と施策を考え、新しいメンバーへの面談対応と意見箱を設置し誰でも気軽に意見を入れられるように工夫をしました。その結果、以前よりも離職率が低くなったことで新人が育ち職場環境が改善されていきました。
この経験で、人が働く環境をクリーンにすることの重要性を身に染みて感じました。クリエイティブな仕事をしている人が多い出版社で、人の問題で業務に集中できないことがないように人事の力で御社を支えていきたいと考え志望しました。
実体験から志望動機につなげている理由が自然で良いですね。出版業界の人事としての役割の特徴を挙げるなど、業界ならではの事情を踏まえたエピソードにできれば、より説得力のある志望になりますよ。
出版社への理解を深め周りとの差をつけて内定を勝ち取ろう!
出版社は就職倍率が高く人気のある職業であるため、一朝一夕で就職準備ができるほど甘くはないことをお伝えしてきました。ただ、これまでに解説してきた内容を早めに取り組むことで、選考をパスできる可能性は格段に上がります。
今回解説した内容をもとに、出版社への理解を深め周りとの差をつけて内定を勝ち取っていきましょう。
アドバイザーコメント
渡部 俊和
プロフィールを見る今後の出版社にはチャレンジできる人材が求められる
出版業界は大きな分岐点に差し掛かっています。
全国から本屋がどんどん無くなっていく中で、取次のシステムもクリエイターとの権利関係も変わりつつあり、情報システムの進化や法改正の動向も今後のリスク要因です。また、AmazonのKindleなどを使えば誰でも電子出版ができるようになり、出版社の存在意義も問われはじめています。
そのような中で、出版各社はほぼ例外なく新規事業に取り組んでいます。総合出版社はゲーム開発や版権ビジネス、地域づくりプロジェクトの参画など、BtoCからBtoBでの事業開拓が進められ、専門出版社は得意ジャンルでのイベント、企業のマーケティング支援、デジタルコンテンツ開拓など、これまでとは違う販路に展開している印象があります。
これからの出版人材に求められるのは、自社の豊富なコンテンツと資源を、既成概念にとらわれず活用できる人材だと思います。今の企業規模や知名度に胡坐をかくことなく、チャレンジができる人材が必要なので、この業界を志すならば、大手志向、安定志向に陥らないようにしましょう。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/Koyoriキャリアワールド代表取締役
Chieko Kimura〇2度のアメリカ留学、20年以上の外資系IT企業勤務を経て、現在は留学生向け就職支援をおこなう。また、企業のキャリア支援や新入社員のクラウドコーチングなどにも幅広くたずさわる
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/合同会社渡部俊和事務所代表
Toshikazu Watanabe〇会社員時代は人事部。独立後は大学で就職支援を実施する他、企業アドバイザーも経験。採用・媒体・応募者の全ての立場で就職に携わり、3万人以上のコンサルティングの実績
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/ブルーバード合同会社代表取締役
Junichi Suzuki〇1982年宮城県⽣まれ。⼤学卒業後、上場企業の営業・管理部⾨を経験し、家業を継ぐ。2017年にブルーバードを設⽴し、企業の経営支援などを展開する
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