UTグループはやばいのか? 先が見えない? 給料が上がらない? 噂の信憑性をプロが解説

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  • キャリアコンサルタント/なべけんブログ運営者

    Ken Tanabe〇新卒で大手人材会社へ入社し、人材コーディネーターや採用、育成などを担当。その後独立し、現在はカウンセリングや個人メディアによる情報発信など幅広くキャリア支援に携わる

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  • 2級キャリアコンサルティング技能士/全国経理教育協会 社会人常識マナー検定2級

    Tomohiro Morita〇理系大学院修了後に企業で勤務。その後、キャリア支援・セミナー講師・文章制作などマルチに活躍。就職・転職に関する情報整理や書類作成、意思決定支援をおこなう

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  • キャリアコンサルタント/産業カウンセラー

    Yoshiko Kato〇人材会社で約15年間、18,000人以上のキャリア相談を受けてきた。独立後は企業や大学、個人と契約し、キャリア構築の支援をおこなう。キャリアコンサルタント歴は20年以上

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本企画について

「噂や評判に、プロの確実な視点を。」をテーマに企業選びや意思決定の支援をする企画です。漠然とした不安には「確度の高い事実」を、意思決定には「キャリアの専門家による視点」を提供することを目指します。

「キャリアアップの展望が見えない」「昇給ペースが遅く収入が増えにくい」

UTグループの評判を検索すると、キャリアアップや給料、配属先に関するマイナス評価の口コミも目にします。全部が事実を反映した正しい評価とは限りませんが、参考にすべき意見が含まれている可能性もあります。

そこで、この記事では、UTグループへの就職を検討している人に向けて、客観的なデータに基づいた同社の実態や、「やばい」とされる理由について説明します。また企業選びや相性判断のポイントについても、プロの意見を交えながら解説していきます。

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1分でわかるUTグループ

UTグループとは

持ち株会社であるUTグループはUTエイム、UTエージェントなど子会社7社を傘下に収める。おもに製造業への人材派遣ビジネスを展開する東証プライム上場企業。自動車、半導体などを中心とする大手製造業への人材派遣のほか、地域密着型の人材サービスを提供している。前身となったエイムシーアイシーは1995年の創業。2003年にアウトソーシング業界で初めて株式店頭市場に登録。

会社名UTグループ(UT Group Co.,Ltd.)
従業員数(連結)34,772人(2026年3月末時点)
本社所在地東京都品川区
おもな事業モーター・エナジー事業では大手自動車メーカー向けの人材サービスなどを提供、売上高は全体の約3割を占める。大手半導体メーカー向けの人材サービスなどを提供するセミコンダクターツアー事業は同約2割。
おもに地方の中堅・中小企業に人材サービスを提供するエージェント事業は約4割で、おもに大手電機メーカーを対象に構造改革に伴う人材の受け入れや、人材サービスの提供をおこなうネクストキャリア事業で約1割を売り上げる。 
売上高(連結)1,668億5,500万円(前年同期比14.3%減)(2026年3月期)
経常利益(連結)106億1,300万円(同31.5%増)(同期間)
企業HPhttps://www.ut-g.co.jp
新卒採用HPhttps://www.ut-g.co.jp/corporate/recruit
企業情報

「UTグループはやばい」と言われる4つの理由|プロが読み解く

「UTグループはやばい」と言われる理由を客観的なデータに基づき解説します。キャリアコンサルタントの説明を参考に、企業の実態を正しく把握し、自分との相性をチェックしてみてください。

まずはあなたが受けない方がいい職業を確認してください

自分に合う職業・合わない職業を知ることは、就活において非常に重要です。しかし、見つけるのが難しいという人も多いでしょう。

そんな人におすすめしたいのが「適職診断」です。簡単な質問に答えるだけで、自分の強みや性格に合った職業がわかります

今すぐ診断を受けて、自分に合う職業・合わない職業をチェックしてみましょう。

①キャリアの展望が見えないから

派遣という働き方は、配属先の変更によって経験やスキルが蓄積しづらく、キャリア形成の障壁となる傾向があります。UTグループもこの点に課題があることを認め、働く人の経験やスキルを可視化して効果的にキャリア形成につなげる取り組みを始めました

たとえば、2026年7月から立ち上げたプラットフォーム「貯まるワーク」です。特徴は、派遣先が変わってもUTグループで働いた時間の累計をポイント化して可視化し、キャリアの蓄積を数値的に把握できる点です(※)。

また、蓄積ポイントを自社株と交換できるポイントプログラムがあり、働いた時間の積み重ねを資産形成にも活かせます。さらにUTグループを退職後も5年間は会員としてポイントが維持され、一度離職した後にもスムーズな再入社が可能だとしています(※)。

同社HP プレスリリース

プロのアドバイザーはこう分析!理想のキャリアを歩むためには経験を積み上げることが必要

キャリアコンサルタント/なべけんブログ運営者

田邉 健

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人によっては「◯◯の仕事がしたい」と明確な希望があるかもしれません。しかし、どの仕事にも「求められる経験・スキル」があり、残念ながら希望する仕事では働けないこともあります。

その点において、UTグループの「貯まるワーク」では、働いた期間が長くなればなるほど、希望する仕事へのキャリアチェンジが実現しやすくなります。

だからこそ、一見すると遠回りに感じるかもしれませんが、今活かせる強みを駆使して経験を積むことがおすすめです。

UTグループでは長期的視点でキャリアを考えよう

そうすることで、結果的に最短ルートで希望する仕事に就くことができ、理想のキャリアアップの実現にも近づくでしょう。

ポイント化される制度があるUTグループだからこそ、時間をかけてキャリア形成することを意識してみてください。

②昇給が遅く収入が増えないから

製造業の工場への派遣も多いため、役職に就かない限り、ライン作業を続けるだけでは昇給のハードルが高いという指摘があります。UTグループによれば社員の年収の中央値は伸び悩んでおり、2026年3月期には326万7,000円(※1)(※2)となっています。

2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期2026年3月期
年収の中央値334万6,000円355万9,000円336万円322万5,000円326万7,000円
UTグループ 年収中央値の推移

日本の賃金の平均値が340万6,000円(※3)、製造業の平均値が330万円であるため(※4)、グループ全体の年収中央値は、それらをやや下回る水準です。しかし、年収を公表しているUTエイムの平均年収は377万9,000円、UTエージェントは299万5,000円となっており(※5)、事業会社によっても状況は異なります。

同社は社員の年収向上を図るための施策も打ち出しています。たとえば、「工程リーダー」や「現場マネージャー」などの特定の職種や役職にチャレンジするための教育プログラムです(※6)。個別の教育コンテンツとトレーナーを用意し、年収向上やキャリアのステップアップを目指せる仕組みとなっています。

※ 1 同社HPサステナビリティデータブック(P9)
※ 2 同社HP 有価証券報告書2026年3月期(P16)
※ 3 厚労省 令和7年賃金構造基本調査「賃金の推移」
※ 4 厚労省 令和7年賃金構造基本調査「産業別賃金」
※ 5 同社HP 有価証券報告書2026年3月期(P68)
※ 6 同社HPサステナビリティデータブック(P6)

プロのアドバイザーはこう分析!UTグループではより現場目線で学べる環境が整備されている

2級キャリアコンサルティング技能士/全国経理教育協会 社会人常識マナー検定2級

森田 智比呂

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UTグループの教育やキャリア支援の取り組みは、製造派遣業界においてトップクラスの先進的なレベルと考えて良いでしょう。

一般的な派遣会社では、登録者に向けた簡易的なe-ラーニングや座学のみの研修が中心であることも少なくありません。

しかし同社は、全国各地に自社で本格的な研修センターを構え、実際の製造ラインに近い環境で実技を学べる体制を整えている点が大きな違いです。

業界でも屈指の手厚いキャリアアップへのサポートがある

また、単にスキルを学ぶだけでなく、未経験からリーダーやマネージャーといった役職へのステップアップを目指せる明確なルートが用意されています。

さらに、工程リーダーあるいは現場マネージャーといった役職ごとに個別の教育コンテンツとトレーナーを用意している点は、業界内でも手厚い部類に入ると言えます。

これにより、ただライン作業を続けるだけでなく、自らの意思で職位を上げて給与を伸ばせる仕組みが機能しています。

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就活を進めていると、自分に合う職業がわからず悩んでしまうことも多いでしょう。

そんな時は「適職診断」がおすすめです。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強みや性格、価値観を分析して適職や適さない職業を特定してくれます

自分の適職や適さない職業を理解して、自信を持って就活を進めましょう。

③配属先や仕事を選べないから

UTグループでは大部分の社員が無期雇用の安定した雇用環境のもとで仕事に従事できます(※1)。その一方で、同社が必要とする配属先で勤務することになるため、基本的に勤務地や配属、案件などは会社が決定します。その意味では働く側が選べないのは事実です。

しかし、同社は人材確保の観点から社員の満足度向上を目指し、各種制度を用意しています。たとえば「One UT」は、グループの派遣先である全国すべての職場を対象に、社員自身が未経験業種や異業種にキャリアチェンジを申請できるグループ内転職の支援制度です(※2)。

2021年3月期2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期
One UT利用者数(人)23657048881251
One UT利用者数の推移

さらに社員自身が配置や業務の転換を申請できる「JOBチェンジ」制度もあります(※2)。このほか、本人のキャリアや経験、配属、職場と、顧客企業の雇用ニーズを、AI(人工知能)を使い最適にマッチングする仕組みを検証中です(※3)。

※ 1 同社HP 有価証券報告書2026年3月期(P69)
※ 2 同社HP キャリア形成支援
※ 3 同社HP 第19回定時株主総会の質疑応答要旨(P6)

プロのアドバイザーならこうアドバイス!制度の利用者数から読み取れる社員の思い

キャリアコンサルタント/なべけんブログ運営者

田邉 健

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制度は用意されていても、企業や制度によっては「実際はほとんど使われていない」ということもありますよね。UTグループを志望する人にとっては「本当に使える制度なのか」が気になるのではないでしょうか。

たしかに、「One UT」の利用者数を見ると、とても多いわけではありません。しかし、制度の利用を希望した社員数は公開されていません。UTグループでは、派遣先の仕事内容や条件に不満を抱えている人が多くない可能性があります。

このように考えると、利用者数が多くないことは悪いことではありません。

キャリアチェンジの実績が豊富! 企業にも最新の実態を確かめよう

さらに、自分が希望するキャリアがある場合には手を挙げられ、キャリアチェンジに成功している人が累計で1,000人を超えていることを考えると、十分に使える制度だと判断できます。

ただし、最新の情報やより正確な情報は企業の担当者しか知らないため、応募時には面接などで確認をするのがおすすめです。

④長く勤める環境ではないから

グループの主要な事業会社の平均勤続年数は、UTエイムが4.0年、UTエージェントは3.2年です(※1)。日本の平均勤続年数は12.7年(※2)であるため、やはり製造業への派遣ビジネスが、人材の流動性が高く定着率が低い業界なのは間違いありません

課題である人材確保を強化し、低い定着率を克服するため、UTグループでは各種施策を実施しています。たとえば「Next UT」は、現場で実績を積んだ同社社員を、顧客企業の正社員として送りだす仕組みです(※3)。

2021年3月期2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期
Next UT利用者数(人)412547620770830
Next UT利用者数の推移

顧客企業への転籍を促す仕組みは、人材確保や定着率向上と一見矛盾します。しかし、社員の仕事やキャリアの選択肢の幅を広げることで、社員のモチベーションを高め定着率を引き上げ、夢のある会社として採用力を強化するのが狙いです。

※ 1 同社HP 有価証券報告書2026年3月期(P68)
※ 2 厚労省 令和7年賃金構造基本調査「性別にみた賃金」
※ 3 同社HP キャリア形成支援

プロのアドバイザーはこう分析!自社の利益より社員を優先! UTグループが転籍を推奨する理由

キャリアコンサルタント/産業カウンセラー

加藤 賀子

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転籍に積極的な背景としては、やはり自社の売上や利益よりも、派遣している従業員を大切にしているからでしょう。

自社の売り上げや利益を優先するのであれば、そのまま派遣として働き続けてもらうほうが、会社には継続的な収益が入ってきます。

ただ、それでは会社は儲かっても、派遣先を気に入り「長く勤めたい」と感じている人にとっては、昇格の機会もなくずっと同じ立ち位置のままになってしまいます。

また、自社の社員として迎え入れたい派遣先企業も、自社の社員ではないので、機密情報に関する仕事などは任せられないでしょう。

転籍は両者の思いが一致した証拠! 従業員や顧客を第一に考える企業姿勢

転籍が成立するということは、派遣スタッフ・派遣先の両者が同じ思いであるということです。

自社のことを優先に考えているのではなく、働いてくれているスタッフ・クライアント先(派遣先)のことを考えているからこそ、転籍に積極的だと言えるでしょう。

あなたが受けないほうがいい職業を知っておこう

就活を成功させるためには、自分に合う職業・合わない職業を早めに知ることが不可欠です。しかし、それがわからずに悩む人も多いでしょう。

そんな人に活用してほしいのが「適職診断」です。簡単な質問に答えるだけで、あなたに合う職業・合わない職業を特定できます

早いうちに自分に合う職業・合わない職業を知って、就活を成功させましょう。

派遣という働き方の未来を見極めよう

無期雇用での人材派遣は、派遣会社の正社員という安定した立場で雇用を確保でき、ある程度の自由もある働き方の選択肢です。課題もありますが、今後、派遣会社側は人材の奪い合いに勝ち残るため、さまざまな魅力向上策、待遇改善策を打ち出すことが期待されます。

プロのアドバイザーはこう分析!経験の資産化とAI活用で企業価値を上げていく

2級キャリアコンサルティング技能士/全国経理教育協会 社会人常識マナー検定2級

森田 智比呂

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UTグループが今後打ち出していく可能性が高い魅力向上策として、おもに2つの方向性が挙げられます。

1つは「貯まるワーク」のように、配属先が変わっても働いた実績を可視化・資産化する仕組みのさらなる拡充です。派遣という働き方の弱点である経験の分断を制度でカバーする発想は今後も広がるでしょう。

また、これまで一部の役員や正社員に限られていた資産形成のチャンスを派遣社員にも広げる可能性もあります。長く働くほど得をする仕組みを作れば、他社との差別化が図れます。

もう1つは、AIを活用した人材と案件のマッチング精度の向上です。本人の経験や希望と顧客企業のニーズを高い精度で結び付けられれば、配属のミスマッチによる早期離職を防ぎやすくなります。

業界的な弱点をどのように補うかが他社との差別化につながる

派遣業界全体が人手不足のなかで人材の奪い合いをしている現実があります。

選べないという派遣の構造的な弱点をどれだけ制度でカバーできるかが、今後の採用力の差になっていくと考えられます。

執筆・編集 PORTキャリア編集部

明日から使える就活ノウハウ情報をテーマに、履歴書・志望動機といった書類の作成方法や面接やグループワークなどの選考対策の方法など、多様な選択肢や答えを提示することで、一人ひとりの就活生の意思決定に役立つことを目指しています。 国家資格を保有するキャリアコンサルタントや、現役キャリアアドバイザーら専門家監修のもと、最高品質の記事を配信しています。

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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi

高校卒業後、航空自衛隊に入隊。4年間の在籍後、22歳で都内の大学に入学し、心理学・教育学を学ぶ。卒業後は人材サービスを展開するパソナで、人材派遣営業やグローバル人材の採用支援、女性活躍推進事業に従事。NPO(非営利団体)での勤務を経て、「PORTキャリア」を運営するポートに入社。キャリアアドバイザーとして年間400人と面談し、延べ2500人にも及ぶ学生を支援。2020年、厚生労働大臣認定のキャリアコンサルタント養成講習であるGCDF-Japan(キャリアカウンセラートレーニングプログラム)を修了

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