未経験からでも自然にかかわる仕事に就くことは十分可能です。

特に、ビジネス職や事務系の職種であれば、比較的門戸が開かれており、たとえばNPO（特定非営利活動法人）法人での一般事務スタッフなどは、未経験からでも挑戦しやすいでしょう。

中途採用で自然関連の仕事を目指す場合は、これまでの職務経験で培ったスキルを何らかのかたちで活かせないか検討することが重要です。前職での経験を新しい仕事にどのようにつなげられるかを具体的に説明できれば、採用の可能性は高まります。

まったく異なる分野へ挑戦するよりも、これまでのキャリアと何らかの接点を見つけ、説明可能な範囲で仕事を選ぶことがおすすめです。

具体的な職種の候補としては、林業や農業分野であっても、いきなり専門的な作業に従事するのではなく、関連企業の職員やJA（農業協同組合）の職員といったかたちでかかわる道があります。

ほかにも、環境教育をおこなうNPOのスタッフ、自然の魅力を伝えるエコツアーガイド、農業法人での研修生として実務を学ぶ、あるいは森林保全活動にインターンとして参加するなど、多様な選択肢が考えられるでしょう。

選択肢は多彩！ 必要なスキルを身に付けよう

自然にかかわる仕事を目指すうえで必要となるスキルとしては、まず基礎的な体力や、移動手段としての普通自動車免許は多くの場合で必須です。また、野外での活動がともなう場合には、安全管理に関する知識も非常に重要となります。

さらに専門性を高め、他者との差別化を図るためには、地図情報を扱うGIS（地理情報システム）の操作スキルや、ドローンを用いた空撮技術などを習得することも有効な手段です。

これらの情報を踏まえ、自身のこれまでの経験や興味、そしてどのようなかたちで自然とかかわっていきたいかを具体的に考えながら、可能性を探してみてください。

自然にかかわる仕事は、未経験でもできる仕事はあります。たとえば、自然にかかわる雑誌や論文の編集、出版などの仕事が挙げられるでしょう。

ほかにも、森林などの自然環境の保護、維持管理の業務や、農業や林業などの産業に携わる人たちの生活を支える仕事も、自然が好きだから興味をもって取り組める仕事といえます。

自然環境と密接にかかわる仕事として気象にかかわる仕事もありますね。気象の仕事も、未経験であっても携わることができる仕事の一つです。

また、林業や農業、環境団体の職員についても、未経験だから最初から目指せないとは決まっていません。業務に携わるようになってから作業や栽培、観察の方法を一から教わることができるでしょう。

志望理由や行動を整理！ 「自然が好き」だけで終わらせないことが大切

もし未経験で携わる場合には、単に自然が好きだから、だけではなく、自然の仕事になぜ就きたいのかを突きつめて考えてみてください。

自己分析の段階で自然の仕事を志望する理由や、そのために学生時代に取りくんだことなどを整理しておきましょう。

また、地域でおこなわれる自然に関するイベントやボランティアに参加して経験を重ねたり、気象予報士のように特別な条件が無くても受験できる資格取得に挑戦するのも有効です。

専門知識がないのであれば、挑戦したことをアピールできるようにしておきましょう。