警察官の面接経験を踏まえてお話しします。警察官や刑務官といった職業の面接では、必ず事柄質問が入る傾向にあります。

たとえば、「あなたが今急いでいて、駐車スペースが空いていません。時間がないからどこかに止めなければならない状況で、車椅子用の駐車スペースだけが一つ空いていました。どうしますか？」といったような質問です。

ここで安易に「急いでいるから止めてしまうかもしれない」と答えるのは、倫理的な基準から外れるためアウトである可能性が高いです。

つまり、警察系や刑務官といった職種では、倫理観や正義感が非常に重視されます。採用した人が、後になって職務中に犯罪を犯すようなことが最も困る事態だからです。

「なぜ公務員か」ではなく「なぜ刑務官か」が重要！

志望動機についても、「なぜ刑務官なのか」という点を深く掘り下げておく必要があります。

「公務員になりたいから」ではなく、「刑務官という仕事が社会でどのような役割を果たしているか」を深く理解し、「その役割を自分も担いたい」という熱意を伝えましょう。

刑務官の面接は、一般的な企業対策に加え、公務員としての高い倫理観と職務の厳しさに耐えうる精神的なタフさを強くアピールする必要があります。

刑務の仕事は社会の安全と人権にかかわる特殊な職務であり、面接官は感情的にならず規律を守り抜く安定した資質を最重要視します。

この職には、冷静さと強い責任感、そしてどんな状況でもぶれない倫理観が不可欠です。仕事への厳正な姿勢と、公の立場での公正な判断力を示すことが極めて重要です。

強い責任感と忍耐力を具体的な経験をもとに語ろう！

私の過去の支援でも、志望動機では「公正中立の立場で再犯防止に貢献したい」という強い思いを伝え、厳しいルールを冷静に順守した経験を具体的なエピソードで説明するようにアドバイスしてきました。

強い責任感と忍耐力を根拠立てて語り、採用後に安定して職務を遂行できる人材であることを印象付けてください。

身体的・精神的な強さも刑務官に必要な資質

なお、実際に刑務官として合格される方には、体育会系の人が多い傾向があります。具体的には、柔道や剣道といった武道経験者です。これは、入社時に柔道か剣道かどちらかを選ぶよう言われることからもわかります。

刑務所内には暴力的な人もいるため、彼らをおさえ込まなければならないという職務があり、場合によっては受刑者が向かってくることもありえます。

非常に危険な状況であるため、柔道や剣道などの武道をやっており、身体的、精神的にタフな方が求められます。夜勤もあり仕事はかなりしんどいので、強靭な精神力と体力が必須です。

また、「国を守る」といった高い倫理観や強い正義感も必要とされます。