Q
大学4年生
男性
承諾期限の延長の間に内々定を取り消されることはありますか?
早期選考で1社内定をもらい、その企業の承諾書提出期限がゴールデンウィーク明けと比較的長期間だったのですが、残り1社の選考が5月末までかかりそうだったため、承諾期限の延長をお願いしました。
その際「ほかの皆さんは期限内に承諾か辞退か決めている」と言われたため、この企業で期限の延長を申し出る人は稀なのではないかと感じつつも、期限を延ばしてもらいました。しかし、延長期間中に「やっぱり内々定を取り消します」と言われる可能性もあるのではないかと不安になっています。
承諾期限延長の申し出は通常ありえないことなのでしょうか? また、延長の申し出で内々定を取り消されてしまうケースもあるのかも教えてください。
※質問は、エントリーフォームからの内容、または弊社が就活相談を実施する過程の中で寄せられた内容を公開しています
採用状況によっては期間延長中に内々定が取り消される可能性もある
内々定の承諾期限延長中に取り消しをされることは通常ではないですが、特定の状況下では合理的な要求になり得ます。日本の就職活動において、企業が設定する承諾期限は通常厳格に適用され、期限内に回答を求めるおもな理由はほかの候補者への配慮と組織計画の進行の円滑化です。
たとえば、ある大学生がA社から内々定を受け、承諾期限が比較的長く設定されていました。しかし他社からの選考結果が未定であるため、この学生はA社に期限延長を申し出ました。
A社はこの申し出を受け入れましたが、期限延長中にほかの候補者に内々定を出すことを決定し、最終的にはこの学生の内々定を取り消しました。
この事例からわかるように、期限延長中に内々定が取り消されるリスクは存在します。だからこそ期限延長を申し出る際は、企業に対して理由を明確かつ誠実に伝えることが重要です。
誠実さと透明性を意識した対応でリスクヘッジをしよう
つまり、内定承諾の期間を延長してもらってほかの企業の選考結果を待つ場合は、リスクをきちんと理解し、企業との信頼関係を維持するための適切なコミュニケーションを心掛ける必要があります。
ほかの選考の進捗状況を可能な限り早く企業に報告し、透明性を持って対応することで承諾期間延長中に内々定が取り消されるリスクは軽減できるでしょう。
内々定だけではなく、内定保留中の場合でも取り消しのリスクはあるのでしょうか。以下の記事では、労働・社会保険の専門家である社労士が、内定保留中の取り消しは違法なのか、取り消しリスクを下げるにはどうすべきなのかを解説しています。
企業側に不信感を抱かれなければ延長中に取り消される可能性は低い
求職者側の返答延長の申し出で内々定が取り消されるとしたら、態度があまりに不誠実である場合です。電話にも出ない、返答期限を過ぎて「まだですか」というメールも無視する、といった態度を内々定者から取られた場合、不信感が生まれます。
そうならないためにも、延長期間の締め切りまでには、必ず連絡をしましょう。一度「〇月〇日までは待ちます」と合意が得られているなら、その間に勝手に内々定を取り消しされる可能性は低いです。
選ばなかった選択肢の答えを知ることはできないことを理解して決断しよう
もし再延長を申し出るなら、早めにこまめなコミュニケーションを取りましょう。こういった交渉ややり取りは、入社後の信頼関係の構築にもかかわってきます。
結局、入社先は1社しか選べません。人生は元には戻せない不可逆性に満ちています。「あのときあっちの企業を選んでたらどうなっていただろう」という気持ちはいつまでも残るでしょう。
それも含めて、自分の人生を決断してください。とはいえ今回内定辞退するほうの会社にも、いつか転職でお世話になるかもしれません。そのときに気まずくならないように、精いっぱいの礼儀正しさを尽くしておきましょう。
内定をもらった企業の承諾を迷っている人は、以下の記事がおすすめです。就職先を決める判断基準をキャリアコンサルタントが解説しています。
内々定を取り消される具体的なケースや対処法は、こちらの記事で解説しています。内々定の取り消しに不安を感じている人はチェックしてみてください。
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