Q

大学4年生
女性

卒業後に就活を始めても大丈夫でしょうか?

大学の卒業が目前に迫っていますが、まだ納得できる就職先が決まっていません。このまま焦って就職活動を続けても、満足のいく結果にならないのではと不安です。

そこで、一度就活をリセットし、卒業後に既卒として改めて就活を始めることを考えています。卒業後に時間をかけて自己分析や準備をすれば、新卒のときよりも良い企業に入れる可能性があると期待しています。

ただ、卒業してしまうと「新卒」という肩書きがなくなり、既卒としての就活になることで、企業からの評価が厳しくなったり、応募できる求人が減ってしまうのではないかと不安です。周囲からも「卒業後の就活は不利だ」と言われます。

卒業後の就活はどの程度不利になるのか、既卒でも新卒採用枠に応募できる企業の見つけ方、そして卒業後に就活をする際に絶対に取り組むべき準備や行動について、具体的なアドバイスをお願いします。

2人のアドバイザーが回答しています

質問日 :

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国家資格キャリアコンサルタント/2級ファイナンシャル・プランニング技能士

山田 圭佑

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既卒就活でも問題ない! ただし企業は高いレベルを求めるかも

10年前ではいざ知らず、現在のような人手不足の状況では、いわゆる新卒カードの価値はどんどん減っています。

既卒になることで企業からの評価が厳しくなるというよりは、採用枠が新卒採用よりもやや減る傾向があるので不利になる、というのが実態です。

私個人としては、今後はさらに新卒と既卒(中途採用)の格差はなくなり、平準化していくと予想しています。

しかしながら、新卒ではなく既卒の立場で就活をおこなうとすると、企業側が採用候補者に対して求めるものもハイレベルになる可能性が高いです。

具体的には「社会人になるための準備期間が新卒者よりも長いのだから、ある程度の社会人としての常識やビジネスマナーは身に付けてくれていないと採用しづらい。できれば社会人に近い形での勤務経験もあると良い」といった思惑が予想されます。

新卒就活をしないなら、希望業界でのアルバイト経験を積もう

大学を卒業することでゼミや卒論からは解放されるのですから、学生時代に学業に当てていた時間はすべて、社会人になる準備に使うつもりで就活に向かってください。

就職を希望する業界かそれに近い職種で中期・フルタイムのアルバイトをし、業界の内部事情に詳しくなったり、人脈をある程度築いたり、新卒生には真似できない経験を得ていくのがおすすめです。

キャリアコンサルタント/キャリアコンサルティング技能士

瀧本博史

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卒業後に就活を始めても、準備次第で十分に挽回できる

「卒業後に就活を始めるのは不利では? 」という不安は自然なものですが、現在の状況では必ずしも当てはまりません。

厚生労働省の方針により、多くの企業が卒業後3年以内の既卒者を新卒枠で受け入れる傾向にあります。

ただし、これは義務ではなく、企業によって対応が異なるため、応募先企業の採用条件を必ず確認することが重要です。

私が支援した既卒の方でも、しっかり準備をして納得のいく職場に就職した例が多数あります。

新卒・既卒の事実より空白期間の過ごし方が評価を左右する

既卒であることにまったくデメリットがないわけではありません。新卒と比べると応募可能な求人が限られる場合もあり、面接では「なぜ卒業後すぐに就職しなかったのか」という理由の説明を求められることが多いです。

しかし、ここで重要なのは説明ができるかであり、納得感のある理由を伝えられれば、逆に誠実さや成長意欲を評価される可能性も高まります。

既卒者の就活で大切なのは、目的を持って行動している姿勢を示すことです。卒業後に自己分析を深めたり、業界のインターンシップやアルバイトで経験を積んだりすることで、単なる空白期間ではなく意図のある準備期間として評価されます。

また、通年採用を実施している企業やベンチャー、成長産業では既卒者を積極採用する傾向があり、こうした企業に焦点をあてるのも効果的です。

準備期間を終え応募企業が定まったら、理由に納得感を持たせよう

就活に取り組む際は、既卒となった理由の整理、自己分析の深化、インターンシップや企業研究、面接練習などの具体的な活動が欠かせません。

特に「なぜ既卒なのか」「その期間に何を学んだのか」を自分の言葉で語れるようにしておくことが内定獲得のポイントです。

立ち止まることも一つの選択! 量より質を高めよう

焦る気持ちのなかで立ち止まって考えることは、逃げではなく選択であり、あなたが納得できる職場は必ず見つかります。

就活は量よりも質が大切で、一歩ずつ計画的に準備を進めることが、既卒者でも成功につながる最良の方法です。過去の支援実績からも、意欲と準備次第で十分に道は開けると断言できます。どうか自信を持って取り組んでください。

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