Q
大学3年生
男性
ロート製薬が書類選考を廃止するというニュースを見たのですが、 これからそういった企業は増えると思いますか?
先日、ロート製薬が「脱ES」を掲げているというニュースを見ました。
正直なところ、私は文章を書くのがあまり得意ではなく、毎日のようにエントリーシート(ES)に追われる日々に疲れています。
なので、書類選考なしで人柄を見てくれる企業が増えるなら、私にとってはすごく嬉しいニュースです。でも一方で、ESがないということは、その分いきなり面接で厳しく見られたり、別の選考基準が厳しくなるだけではないか? という不安もあります。
プロの視点から見て、今後このように書類選考なしの企業はどんどん増えていくと思いますか? また、書類選考のない企業を受ける際、今のうちから準備しておくべきことがあればアドバイスをお願いします。
※質問は、エントリーフォームからの内容、または弊社が就活相談を実施する過程の中で寄せられた内容を公開しています
ロート製薬株式会社
エントリーシートによる書類選考を廃止し、対話を起点とした「Entry Meet採用」を導入
アドバイザーの回答要約まとめ
書類選考の廃止については、「徐々に増えるが業界によって二極化する」という意見と、「記録の重要性から主流にはならない」という意見に分かれています。
一方で、書類選考がなくなっても選考自体が易化するわけではないという見解は共通しており、面接での「瞬発力」や「第一印象」を磨く重要性が強調されています。
また、対策として仮想ESによる自己分析の深化や、AIを活用した文章作成の効率化といった具体的な対策も必要だとされています。
※アドバイザーの回答に基づきAIで生成されたものです
書類選考を廃止・簡略化する企業は増えていく可能性が高い
ロート製薬のニュース、ご覧になったのですね! 確かに文章を書くのが苦手な方にとって、ESに追われる日々は本当にストレスが溜まりますよね……。
そうした中で、「脱ES」というニュースは、希望の光に見えたのではないでしょうか。一方で、「逆に選考が厳しくなるのでは?」と不安を感じるのも、非常に鋭い視点だと思います。
結論、これから書類選考を廃止したり、簡略化したりする企業は緩やかに増えていく可能性が高いです。
すべての企業が書類選考を廃止するわけではない! 業界や職種によって「二極化」が進む
企業がESを廃止する背景には、主に以下のような狙いがあります。
・多様な人材に出会いたい:
ESを書くのが苦手な学生の中でも対人力や行動力に優れた優秀な人材を取りこぼさないようにするためです。
・学生の負担を減らし、応募者を増やしたい:
まさにあなたのようにESに疲れている学生の心理的ハードルを下げ、母集団(応募者数)を確保したいという狙いがあります。
・「AI選考」などの技術進歩:
エントリー動画をAIが解析したり、適性検査(性格検査)でスクリーニングしたりする技術が進化しており、必ずしも文章でのESが必須ではなくなりつつあります。
特に、人柄やコミュニケーション能力が重視される営業職、サービス業や、柔軟な発想を求めるベンチャー企業などでは、この動きが先行していくでしょう。
一方で、変わらない企業もあります。逆に、論理的思考力や文書作成能力が業務上不可欠なコンサルティング業界や金融業界、あるいは応募者数が桁違いに多い超大手人気企業などでは、効率的な絞り込みと能力の見極めのために、引き続きES(またはそれに代わる高度な適性検査)が重視されると考えられます。
「脱ES=楽になる」ではなく「評価の軸が変わる」ととらえよう
不安に思われている通り、ESがなくなるからといって選考が優しくなるわけではありません。むしろ、初期段階から面接・動画・グループワークなどで「直接見られるケースが増える」と考えてください。
文章で整理して考える代わりに、「その場でどう考えるか」「どう話すか」「人とどうかかわるか」が重視されやすくなります。
文章が苦手な人にとってはチャンスでもありますが、準備なしで臨むと、面接でうまく言葉が出てこないという別のしんどさが出てきます。
書類選考がないからこそ面接対策に力を入れよう
① 「瞬発的に話す力」を徹底的に鍛える
ESは時間をかけて推敲できますが、面接はその場でのやり取りです。質問に対して、結論から簡潔に、わかりやすく答える「瞬発力」が求められます。
対策として、模擬面接を繰り返す、OB・OG訪問で社会人と話す機会を増やすなど、対面で話す場数を踏みましょう。想定外の質問が来た時に、焦らず自分の言葉で返すトレーニングが重要です。
② ESがある時以上に、深い自己分析と言語化をしておく
皮肉なことですが、ESを書くプロセスは、自分の思考を整理する良い機会でもありました。それがなくなる分、意識的に深く考えておかないと、面接で話が浅くなってしまいます。
対策として、ESを提出しない企業であっても、自分の中で「仮想のES」を作ってみてください。なぜその企業なのか、自分の強みは何かを文章化し、それを丸暗記するのではなく、自分の言葉で熱意を持って語れるレベルまで落とし込んでおく必要があります。
③ 「第一印象(非言語情報)」を磨き上げる
書類選考がない場合、最初の接点(一次面接や動画選考)での第一印象が合否に直結します。メラビアンの法則にもあるように、話す内容だけでなく、表情、声のトーン、身だしなみといった「視覚・聴覚情報」が非常に重要になります。
対策として、Web面接での画面映りを研究する、明るくハキハキと話す練習をする、清潔感のある身だしなみを整えるなど、パッと見の印象を良くする準備を怠らないようにしましょう。
企業側は「人柄を見る」と言いつつ、「価値観が合うか」「自社で活躍しそうか」は必ず見ています。ESがなくても、企業理解や志望理由が不要になるわけではありません。
「文章で書く代わりに、会話で伝える準備をする」。切り替えて準備を進めれば、きっと良い結果につながりますよ。心から応援しています!
書類選考廃止は就活の主流にはならない
ESは、企業が知りたい質問項目を設定したり深く知りたい項目の記入欄を大きくしたりして、履歴書を補完する形で多くの企業で活用されてきました。
しかし、学生、企業双方にとって負担が大きいことと、記事にあるようなAIの普及の影響で、有効性に疑問を持たれているのは事実であり、見直しや廃止の機運が高まっています。
ただ、個人的な意見ではESの廃止が進んでいくことはあまりないと考えています。
もともとこうした履歴書以外の書類選考は、面接の評価が信頼性に欠けるために使われているという一面があります。
情報量から見ても短時間の面接がESの代わりになる理由は無く、面接官の個人特性による判断のブレを防げることや、記録の保管、異なる面接官での情報共有という点でも書類のほうが優れています。
AIでESは均質化しても書類選考の重要性は変わらない
最近はAIを使ってESを書く人が増えて「内容が同じになってきている」と言われていますが、それは書き方の部分が効率化されているだけであって、人が違えば内容は異なるはずなので、事実がしっかり書かれているのであれば書類の重要性は変わらないと思われます。
今後の方向性としては、AIによる書類作成を許容する方向に向かうのではないかと思います。書類の有用性は残したうえで「書く」という手間だけを省くことが技術革新の本筋です。文章構成力はAIが作った文書をどう手直しするかで十分判断ができます。
準備としては、今現在も毎日のようにESに追われて疲れているということなので、AIでの書類作成と校正を一度やってみてください。
出力されるものをそのまま使うのではなく、AIが提示する文章構成を参考にして自分の言葉に置き換える作業をすることによって、苦手な部分が克服できるかもしれません。
選考の主役は変わらず「面接」。AIを武器にして本質的な準備に注力しよう
また、ESが無くなると他の選考基準が厳しくなるかもしれないということもあり得ることですが、これまでも書類よりは面接のほうが採否に影響する割合が高いという事実は変わらないので、対策が大きく変わることはないと思います。
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