この記事のまとめ
- 職務内容の意味や書くべき要素を把握しよう
- 受かる職務内容に必要なのは「読みやすさ×説得力」
- 履歴書・職務経歴書に書く職務内容の例文を職種別に6選紹介
- 既卒適職診断
たった3分であなたの受けない方がいい職業がわかる!
この記事を読んでいる人におすすめ
中途採用の書類選考で、履歴書や職務経歴書に記載を求められることが多い職務内容。職務内容は自分の能力や実績を詳しく説明する項目です。企業が求めている人材であることをアピールできるので、しっかり作成して好印象につなげる必要があります。
しかし、初めて転職活動をする人や職務内容を書き慣れていない人は、「どう書いたら良いかわからない」と悩んでいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、キャリアコンサルタントの加藤さん、杉原さん、野村さんのアドバイスを交えながら、履歴書や職務経歴書の職務内容の書き方について解説していきます。基本内容や準備から詳しく説明していくので、書類作成の参考にしてみてくださいね。
受かる職務内容を書くには「読みやすさ×説得力」を意識しよう
職務内容は、採用担当者にわかりやすく自分の実績やスキルを説明するためのものです。つまり、重要となるのは読みやすさと説得力の2点です。
いくらすごい実績やスキルを持っていても、企業に読んでもらえなければ意味がありませんよね。正確にアピールするためにも、まずは読ませることを意識したレイアウトを心掛けましょう。
そこでこの記事ではまず、職務内容の概要や書くべき基本的な内容について、履歴書と職務経歴書のそれぞれで解説します。やっておきたい準備についても説明するので、書くためのイメージを持てるようになりましょう。
後半では、職種別に職務内容の例文も6選紹介します。実際に作成する際の参考にしてみてください。就活のプロによる企業目線のアドバイス付きなので、ぜひ最後まで読んで、魅力が伝わる職務内容を書き上げましょう。
そもそも職務内容とは? 意味を正しく理解しよう
職務内容を書くにあたって、まずは意味を正しく理解しておきましょう。
職務内容とよく混同されるものに、「業務内容」や「事業内容」があります。たとえば職務内容の欄に業務内容を書いてしまうと、正しくスキルがアピールできず、不採用につながる可能性があるので注意してください。
ここでは職務内容の概要や似た言葉との違いについて解説するので、最初にしっかりチェックしてくださいね。
職務内容とは
まずは職務内容の概要について押さえておきましょう。職務内容は、企業の一人ひとりに割り当てられる業務や役割のことを指します。
営業部を例にとると、同じ部署内でも既存の顧客を中心に対応する人や新規開拓をする人、事務を担当する人と役割は人それぞれです。このように、日々おこなう業務として表記できるものを職務内容と言います。
中途採用ではこれまでの実績やスキルを重視して選考が実施されるため、この職務内容を正しく書類に書く必要があります。特に職務経歴書では、事業内容、業務内容、職務内容とすべて記載しますが、最もボリュームを多く割くのが職務内容です。
ただし、長々と書き連ねるのではなく、簡潔に書いたり箇条書きを利用したりして、採用担当者が読みやすい内容に仕上げましょう。
応募者が今まで在籍していた会社でどのような職務に従事していたかを、企業は具体的に知りたいと考えています。職務内容はしっかりと要点をまとめて記載することを意識しましょう。
またアピールできる実績などがある場合は、忘れずに主張することもポイントです。
関連記事
失敗しない履歴書の書き方をプロが解説! 提出時の注意点も
就職活動において企業に応募するために欠かせない履歴書。その正しい書き方をキャリアコンサルタントとともに解説します。各項目の注意点や採用担当者の見ているポイントなどをしっかり理解して、好印象な履歴書を作成しましょう。
記事を読む
「事業内容」「業務内容」との違い
職務内容と混同しやすい「事業内容」「業務内容」についても、意味を押さえておきましょう。
簡単に言えば、「職務内容」が個人に割り当てられる業務を指す一方、「事業内容」は企業全体がおこなっている仕事のこと、「業務内容」は各部署がおこなう仕事を指します。
以下で事業内容と業務内容についてそれぞれ詳しく解説するので、意味を理解して職務経歴書を作成する際の参考にしてくださいね。
事業内容の意味
事業内容は、企業や組織がおこなうおおまかな仕事内容のことです。職務経歴書の「会社概要」にて説明することが一般的で、履歴書では記載しなくて問題ありません。詳しい書き方は後ほど解説しますが、たとえば以下のようなものが事業内容に当たります。
事業内容の例
・アプリのサービスを提供するIT企業の場合
→「スマートフォンアプリの制作、運用」
・医薬品会社の場合
→「医薬品、医薬部外品の製造・販売」
事業内容は、1企業につき1つとは限りません。規模の大きな企業はさまざまな事業をおこなっている場合もあるため、間違いのないようによく調べたうえで、正確な情報を記載しましょう。
以下の記事では事業内容とは何か具体的に解説しているので、事業内容の書き方も知りたい人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
関連記事
事業内容とは? 業務内容や職務内容との違いも徹底解説
就活で企業研究をする際に事業内容について理解しようと思うものの、なんだか難しくて後回しになっていませんか? 記事では、事業内容の意味や具体例、調べる具体的な方法、選考での活かし方など基礎から実践的なことまで詳しく解説していきます。さらに、多くの就活生が抱える事業内容における疑問に対してキャリアコンサルタントによるアドバイスも豊富に含まれています。
記事を読む
業務内容の意味
業務内容は事業内容を細分化したもので、各部署やチームに割り当てられている業務のことです。たとえば、営業、広報、人事、経理のように、そのまま部署名になっていることも多いのでわかりやすいかもしれません。
採用担当者が応募者の仕事を大まかにイメージしやすくなる役割があるため、以下のように端的かつ具体的に書くことで、普段の業務内容をつかんでもらいやすくなります。
業務内容の例
・営業職の場合
→「会計システムの法人向け営業」
・エンジニアの場合
→「大手自動車部品メーカー向け/生産管理・受発注システム保守開発プロジェクト」
業務内容と職務内容の書き分け方がわからないという人は、こちらの記事も参考に、業務内容について理解を深めましょう。
関連記事
業務内容は事業内容や職務内容とは違う? 関係性や具体例を解説
業務内容の意味、事業内容や職務内容との違い、さらに10部署の具体的な業務内容をキャリアコンサルタントとともに解説。入社後、納得感を持って働くためにも、業務内容について理解を深めましょう。
記事を読む
- 職務経歴書で重視されるのは職務内容だけですか? 事業内容と業務内容はざっくりでも良いのでしょうか。
実績の再現性をアピールするために職務内容を重点的に書こう
事業内容と業務内容はざっくりとした記載で構いません。異業種ならほとんど参考にならず、同業種なら詳細に書かなくてもわかるからです。
採用側の関心事は他社の事業内容ではなく、その人が自社で活躍するかだけです。今までどのような職務の経験があって、どのように遂行し、そのような成果があったのかをしっかり記入しましょう。
面接官はその結果から、その人が自社でも成果を上げてくれる人材かを見極めます。だからこそ、職務内容には重きを置くべきなのです。
また事業内容は、その気になれば採用担当者もネットなどでリサーチできるので、長々と書いても興味は持たれにくいです。その分、職務内容を詳細に書きましょう。
たとえば、単に「顧客管理」と書くのではなく、「Excelを使った顧客管理」や、「〇〇システムを使った顧客管理」など、具体的に書くことがポイントです。
中には、初めて転職をする第二新卒の人もいるかもしれません。こちらの記事で、書類以外の基本的なポイントも併せてチェックしておきましょう。
関連記事
第二新卒の転職必勝法|納得のいくキャリアを見つける3つのコツ
第二新卒の転職を成功させるには3つのコツがあります。記事では、後悔しない転職活動をするための方法をキャリアコンサルタントと解説します。第二新卒での転職にはポジティブな面が多くあるため、迷っているならばぜひ参考にして成功をつかみましょう。
記事を読む
既卒就活で適職診断からはじめるのがおすすめ!
既卒の就活は新卒と違い、選べる職業に限りがあります。そのため、簡単に就職先を決めると入社前とのギャップから早期退職につながる恐れがあります。
これから既卒就活をはじめる人は、まず「適職診断」を活用しましょう。適職診断では、簡単な質問に答えるだけであなたの強み・弱みとぴったりの職業がわかります。
また、どのような職業を選んだらいいか就活軸も見つかるため、これから就活を始める今に取り組むのがベストです。
既卒就活で後悔しないためにも、今すぐ診断してみましょう。
履歴書と職務経歴書の職務内容の書き分け方!
履歴書と職務経歴書を書き分けるには、それぞれの書類に書くべき内容を明確にしておく必要があります。それにより内容の差別化ができ、採用担当者にとって理解しやすい履歴書と職務経歴書の作成が可能になるためです。
ここからは、履歴書と職務経歴書に記載する内容をそれぞれ詳しく解説します。書類に書き始める前に、記載する内容を整理しましょう。
履歴書には基本的な職歴のみを書く
履歴書とは、応募者の氏名や住所、学歴・職歴など、正しいプロフィール情報を伝えるための書類です。そのためこれまでの仕事については、職歴欄で会社名、所属部署、入社年月など、事実情報だけを時系列に沿って簡潔に記載することが求められます。
2021年4月 | 株式会社〇〇入社 |
東京支社 法人営業部配属 | |
2022年9月 | 大阪支社 企画部へ異動 |
2024年5月 | 一身上の都合により同社退職 |
現在に至る |
ここでは経験や実績をアピールすることよりも、採用担当者に経歴を正しく伝えることが目的です。上記のように簡潔に記載しましょう。
また離職期間や転職経験がある人は、それらも基本的にすべて記載します。経歴を偽ることはマナー違反となり、後からバレると内定取り消しなどのリスクも考えられるため、事実を伝えることを意識してくださいね。
特にアピールしたい職務内容があれば職歴欄にも簡潔に記載して良い
2021年4月 | 株式会社〇〇入社 |
東京支社 法人営業部配属 | |
同期15人のうち単月売り上げ1位を3回獲得 | |
2022年9月 | 大阪支社 企画部へ異動 |
部署内で初となる大手クライアントの受注に成功 | |
2024年5月 | 一身上の都合により同社退職 |
現在に至る |
上述のとおり、履歴書の職歴欄では実務の詳しい内容は伝わりません。そのためもし前職で特にアピールしたい成果がある場合、職歴欄に簡潔に記載しても問題ありません。
記載する場合は箇条書き程度に留め、成果や実績に数字を用いて端的にアピールしましょう。数字を利用することで、前職の職務内容に詳しくない採用担当者にも理解してもらいやすくなります。
長く書きすぎると職歴を把握しにくくなってしまうため、詳細は職務経歴書の方で記載しましょう。採用担当者が履歴書の職歴欄を読んで興味を抱いてくれれば、次いで職務経歴書を読んでさらにスキルの理解を深めてくれるはずです。
履歴書のより詳しい書き方は以下の記事で解説しているので、併せて参考にしてみてください。
関連記事
失敗しない履歴書の書き方をプロが解説! 提出時の注意点も
就職活動において企業に応募するために欠かせない履歴書。その正しい書き方をキャリアコンサルタントとともに解説します。各項目の注意点や採用担当者の見ているポイントなどをしっかり理解して、好印象な履歴書を作成しましょう。
記事を読む
職務経歴書には役割・内容・成果を詳細に書く
職務経歴書には、採用担当者が求める人物像や募集ポジションとのマッチ度を推し測るという目的があります。そのため履歴書とは異なり、与えられていた役割、日々の業務内容、得た成果などを詳しく記載しましょう。
職務経歴書に記載するおもな内容
- 職務要約
- 職務経歴(会社概要・業務内容・職務内容)
- 成果・実績
- 自己PR
- 資格・免許
- 活かせるスキル
詳しい書き方は後ほど解説しますが、職務経歴書で何を重点的にアピールするかは自由です。レイアウトや内容をわかりやすく工夫することで、採用担当者に効果的なアピールができます。
業務内容や実績を書く際は、「20社のクライアントを担当していた」「リピート率が10%増えた」など、数字を用いて誰でもイメージしやすくすることがポイントです。
企業は職務内容から何を見ている? キャリアコンサルタントが解説!
職務内容を書く際は、「企業が何を知りたくて見ているのか」を考えることが大切です。そこから逆算することで、企業が求める職務内容を書くことができます。
これは書類作成だけでなく、面接対策でも重要な考え方なので、ぜひ意識してみましょう。
ここでは、企業が職務内容から何を見ようとしているのか、就職・転職支援のプロであるキャリアコンサルタントの加藤さんに質問しました。解説の内容を頭に入れて、職務内容の作成に活かしてみてください。
アドバイザーコメント
加藤 賀子
プロフィールを見る企業は業務内容や職種名ではなく職務内容からスキルを測っている
担当していた業務に対して、どのような職務に取り組んでいたかを詳しく伝える欄が職務内容となります。企業によって、同じ業務内容でも社員へ任せる職務はそれぞれ違いますよね。
たとえば、同年代で経理業務を2年経験した人が2人いるとします。
Aさんの経験職務は、経費の仕分け処理と月次処理です。一方、Bさんの経験職務は、経費の仕分け処理・月次および年次処理、決算業務の補助です。
このように、同じ業務や職種でも企業によって経験職務は異なるため、選考では自分が取り組んでいた職務内容を的確に伝える必要があるのです。
経験した職務は具体的かつ漏れのないように記載しよう
企業は、応募者の職務内容から具体的にどのような職務を経験しているのかを把握し、募集している職務とスキルがマッチしているかを判断します。
そのため、要点をまとめたうえで、経験職務に漏れがないように、具体的に記載することが重要です。
職務経歴書の職務経歴に書くべき内容を例文つきで解説!
職務経歴書の職務経歴に書くべき基本内容
- 所属していた会社・部署・役職
- 具体的な職務内容
- 成果や実績
職務経歴を正しく伝えるために、職務内容以外に職務経歴書で必要な要素も知っておきましょう。採用担当者の関心を引くような概要にすることで、より職務内容をイメージしてもらいやすくなります。
以下では、職務経歴に書くべき基本内容をレイアウト順に紹介していくので、何から書いたら良いかわからず悩んでいる人はぜひチェックしてくださいね。
所属していた会社・部署・役職
まずは過去在籍していた会社、現在在籍している会社の概要、部署、役職について記載しましょう。これらはすべて箇条書きにすると見やすくなるのでおすすめです。
この項目では、採用担当者は応募者のおおよその人物像のイメージをつかもうとしています。職歴によって「この人は同じ業種をずっとしてきているからスキルがあるな」「この人の営業力は活かせそうだな」というように、イメージを持って具体的な職務内容を読み進めることができるのです。
職務経歴の導入部分でもあるので、ここで手を抜くとその後の実績に興味を持ってもらえないかもしれません。読みやすく簡潔に、かつ魅力的な人材に見えるよう丁寧に書きましょう。
- 在籍期間が短い会社など、書きたくない職歴は書かなくても良いですか?
在籍期間が短くとも職歴はすべて書こう
職務経歴書はあなたの職歴を正確に伝えることが目的です。在籍した期間が短くとも、その会社での経験や学びがほかの職場で活かされる可能性があります。
そのため在籍期間が短い会社も含め、職歴はすべて記載することをおすすめします。
もし在籍期間が短いことで不安があれば、なぜその期間が短かったのかを前向きな理由で説明すると良いです。
たとえば「新たな挑戦を求めて転職を決意した」や「契約期間の終了により退職した」といった説明であれば、納得感を得られます。これにより、誠実さと柔軟性もアピールすることが可能です。
企業は職務経歴書を通じて、あなたのキャリアの一貫性や適応力を見ています。正確に記載し、短期間でも得た経験を前向きに伝え、信頼性を高めましょう。
職歴が短くて不安な人は、こちらの記事もおすすめです。第二新卒のハンデを克服する方法を解説しています。
関連記事
第二新卒はやばい? 好印象へイメージチェンジの秘訣を解説
第二新卒がやばいと言われるのはなぜ? 理由を理解すれば対策方法が見えてきます。記事ではキャリアコンサルタントとともに、第二新卒が選考を突破する方法を解説。やばいイメージを払拭してキャリアの実現を叶えましょう。
記事を読む
具体的な職務内容
続いて、詳しい職務内容を記載していきましょう。ここは採用担当者が「自社が採用したい人物像とどれだけマッチしているか」を見るポイントで、最も重要な部分です。
たとえばエンジニア職で「システム開発(実務経験3年以上)」という応募条件なのに、実務経験が足りていなかったり、未経験で応募してきたりといった人材は、ここでふるいにかけられます。
ただし、応募条件にぴったり合致していなくても、ほかに魅力的なスキルや経験があれば「会ってみたい」と思わせられる可能性があります。どんな要素が合否にかかわるのかはわからないので、漏れなくアピールできるようにしてくださいね。
成果や実績
職務内容を書いたら、最後に成果や実績を詳しく記載します。ここで採用担当者が求めているのは、職務内容の裏付けです。そのため成果や実績は、できるだけ数値を用いて説得力を上げましょう。
わかりやすいのは受賞歴です。受賞歴があれば、知識とスキルがあることがわかりやすいですよね。受賞歴がなくても、活躍したエピソードがあれば「どんな人か会ってみたい」と思ってもらえる可能性が高くなります。
しかし、実績のわかりやすい営業職や販売職と違って、事務職やエンジニアなど数値化が難しい職種もあるでしょう。その場合でも、数値化はあくまでも実績を想像しやすくするためのものなので、難しく考え過ぎる必要はありません。
事務職であれば一日当たりの書類の作成件数や電話応対件数、エンジニアであればプロジェクトの期間や規模など、補足できそうな数値で工夫することがポイントです。
職務内容の書き方においては、企業が好むキーワードがあるので押さえておきましょう。
「達成した/拡大した/改革した/変革させた/効率・生産性を向上させた/削減した/縮小した」などです。
見てのとおり、すべて業務の状態を表す言葉になります。つまり企業は、仕事の結果を重視しているのです。
職務経歴書の書き方をより詳しく知りたい人は、こちらのQ&Aも参考にしてみてください。書き方に加えて、「手書きかPCか」などの疑問にもキャリアアアドバイザーが回答しています。
職務内容の作成前にやっておきたい! 4つの準備
職務内容の作成前にやっておきたい! 4つの準備
これまで解説したとおり、履歴書の職歴欄では所属していた会社や部署名を記載する程度ですが、職務経歴書では自身が経験した職務内容を具体的に書き表す必要があります。
職務経歴書で魅力的な職務内容を記載するためには、入念な準備が不可欠です。準備しないまま作業に取りかかってしまうと、自身の企業にアピールすべき点がわからず、十分な効果が発揮できない書類になってしまいます。
そこでここからは、職務内容を作成する前にすべき4つの準備を紹介します。何からすれば良いのか迷っている人は、ぜひこの順番で進めてみてくださいね。
①今までのキャリアを時系列で振り返る
まずはこれまでのキャリアを時系列順にして、簡単に振り返りましょう。時系列順に振り返ると、さまざまなことを思い出しやすくなります。
ここで細かい業務内容までを思い出す必要はありません。まずはどの企業のどの部署に所属して何をしていたかなど、履歴書の職歴欄に書くことを想定した簡潔さで十分です。
業界や仕事内容を思い出すことで、自分のスキルや得意分野などを把握するきっかけになります。
思い出す際は、年表のように紙に書き出しながら作業をすると思い出しやすく、また後でまとめやすくなります。書き出すときにはより細かい内容を追記できるよう、十分なスペースを空けて書くのがおすすめです。
- アルバイト期間があるのですが、職務経歴書に書いても良いですか?
働いていた事実を示すためにもアルバイトも記載しよう
社員として勤めていなかったからと何も書かなかった場合、空白の期間に何をしていたのかを面接時に確認される可能性があります。
それならまだ良くとも、企業によっては何も確認されず、仕事をしていなかった期間だと解釈されてしまうこともあります。
事実と違う解釈をされないためにも、アルバイト経験も職歴欄に記載するようにしましょう。
アルバイト経験を職務経歴書に書きたい人は、以下で書き方やフォーマットを紹介しているので、参考にしながら作成してくださいね。
関連記事
アルバイト経験を職務経歴書に書く方法|すぐ書けるフォーマット付き
職務経歴書にアルバイト経験をどのように書くか悩んでいませんか? この記事では、アルバイト経験を職務経歴書に記載する方法について、キャリアコンサルタントのアドバイスを交えつつ解説します。アルバイト経験で得た学びやスキルを職務経歴書で効果的にアピールして、書類選考を突破しましょう。
記事を読む
フリーターから正社員への就職を目指している人は、こちらの記事もおすすめです。選考を突破するコツを7選解説しています。
関連記事
フリーターから正社員になる7つのコツ! おすすめの職種も紹介
フリーターから正社員になるのは難しいですが、不可能ではありません。記事では、フリーターから正社員になるメリットやなり方、選考通過率を上げるコツをキャリアコンサルタントと解説します。採用率が高い傾向にあるおすすめの職種も紹介するので、参考にして選考を突破しましょう。
記事を読む
②自分の実績とそれを達成した過程を書き出す
骨子が完成したら、そこから具体的な仕事内容、身に付けたスキルや取得した資格などを棚卸しし、実績とそれを達成した過程を書き出していきましょう。
ここで過去の実績の共通点や評価されたことなどを深掘りすると、より自分の得意分野やアピールすべき点が明確になります。また、自分の価値観と転職活動の軸を明確にすることにもつながるため、転職活動全体でプラスに働きますよ。
そのため、実績やそこまでの過程は時間をかけてできるだけ多く思い出してください。時系列に沿って、どの時点で何をして何を得たかを順番に書き出していきましょう。
たとえば、「営業でトップの成績を残して社長賞を受賞した」「企画で生産性を落とさず10%のコストカットに成功した」など、誰にでもわかりやすく書くことがポイントです。
ここで情報をより多く洗い出しておかないと、いざ職務経歴書を書くときに内容が薄くて困ったり、応募先企業とマッチ度の高い実績を提示できなかったりします。
実績だけでなく、「達成した過程」も振り返ることが重要です。
たとえば営業でトップの成績を残した場合、「顧客ニーズを徹底的に分析し、提案内容を改善することでトップの成績を達成した」というくらいに、具体的な過程を示しましょう。
これによりスキルや強みがより明確に伝わるので、企業への説得力が増します。
③応募先企業が求める人物像を把握する
企業の採用担当者は、職務経歴書で応募者の経歴と募集要件がマッチしているかを確認します。そのため、応募先企業が求める人物像を的確に把握し、マッチする実績について特に厚みを持たせて記載することが大切です。
自分の職務内容からアピールすべきものを選んで、より完成度を上げましょう。
たとえば企業が積極性のある人物を求めているなら、志望動機で積極性を軸にして自己PRをするだけでなく、職務内容では企画や自ら業務改善にかかわった経験などの実績でアピールできます。
ただし異業種に転職する場合は、これまでの専門性は活かせない可能性があります。その場合はコミュニケーション能力やスケジュール管理能力など、どの業種でも活かせるようなスキルを中心にアピールすると効果的です。
④自分のキャリアに合った書き方を選ぶ
職務内容に書く事柄と特にアピールしたい実績が決まったら、最後に、書く順番を考えましょう。書き方はおもに次の3つの方法があります。
編年体形式 | 逆編年体形式 | キャリア形式 | |
---|---|---|---|
意味 | 時系列順に書く(最も一般的) | 新しい順に書く | 業種・職種ごとにまとめる |
特徴 | 採用担当者がキャリアを見やすい | 最新の経験・スキルをアピールしやすい | 実績をアピールできる/転職回数に着目されにくい |
それぞれ特徴が異なるため、一番アピールしたい実績に合わせた書き方を選んでくださいね。
- 職歴が浅く、書く内容が少ない場合にできる工夫はありますか?
職歴の浅さは獲得した経験やスキルを詳細に説明してカバーしよう
電話対応一つを取り上げても、伝言メモの書き方、不在時の対応方法など、その職場で新しく覚えたことはたくさんあるはずです。電話なので、「必ず復唱するように気を付けた」などと追加するのも良いですね。
このように、職歴が浅い場合は、そこで得たスキルや能力、工夫した点などを丁寧に書いていきましょう。
また、どのように成長したのかを伝えるために、行動や意識の変化などを含めることもおすすめです。社会人になって5分前行動をするようになった、段取りの良さが仕事の質を決めることに気が付いたなど、小さなことでも探してみてください。
職歴が浅いと、「転職がうまくいかないかもしれない……」と不安になりますよね。こちらの記事では転職がうまくいかない20代に向けた対処法を解説しているので、併せて確認しておきましょう。
関連記事
転職がうまくいかない20代必見! 状況に応じた対処法14選を解説
転職活動がうまくいかなくて悩んでいる人へ、状況に応じた具体的な対処法をキャリアコンサルタントとともに解説。うまくいかない原因を突き止めて、効果的な対策を実践しましょう。
記事を読む
たった30秒であなたが既卒就活で受けないほうがいい職業がわかります
既卒の就活は新卒と違い、選べる職業に限りがあります。そのため、簡単に就職先を決めると入社前とのギャップから早期退職につながる恐れがあります。
これから既卒就活をはじめる人は、まず「適職診断」を活用しましょう。適職診断では、簡単な質問に答えるだけであなたの強み・弱みとぴったりの職業がわかります。
また、どのような職業を選んだらいいか就活軸も見つかるため、これから就活を始める今に取り組むのがベストです。
既卒就活で後悔しないためにも、今すぐ診断してみましょう。
自分の魅力を最大限伝えよう! 職務内容の作成ポイント
自分の魅力を最大限伝えよう! 職務内容の作成ポイント
職務内容作成の準備が整ったら、実際に職務経歴書に職務内容を記入していきましょう。その際、作成ポイントの理解を深めておくことで、自分の魅力を最大限に伝えられる職務内容が作れます。
ここからは、職務内容の5つの作成ポイントについて解説するので、書く前と添削時の2回読んで、抜けがないかチェックしてくださいね。
①具体的な実績や数値を使って説得力を上げる
職務内容に限らず、選考では、具体性で説得力を上げて、あなたの実力を採用担当者が想像しやすくすることが重要です。
たとえば営業職として商品を売り込んでいたとしたら、単に「担当商品の売り上げを増加させた」と言うより、「担当商品の売り上げを40%増やして、目標の120%を達成した」と記載する方が凄みが増しますよね。
実績の数値化が難しいときは、社内で表彰された実績など、客観的な評価を盛り込むと実力をアピールできます。
またリーダーシップを発揮して実績を得たことや、業務改革能力を発揮したことなどは採用側にとって魅力的であるため、数値化できずとも訴求力の高いアピールとなります。
- 事務仕事がメインだったので、数値で表せる成果や個人の実績がありません……。
客観的にもわかりやすい具体的な説明を心掛けよう
事務仕事がメインの場合でも、以下のような工夫ができます。参考にして、できるだけ数値や具体的な事象などでアピールすることを考えてみてください。
①効率化の実績
業務プロセスを改善して、処理時間を短縮した場合。「書類処理のプロセスを見直し、処理時間を30%短縮させました」など
②業務量の管理
大量の業務を効率的に処理した場合。「一日あたりの対応件数を20件から30件に増やし、業務の遅延を防ぎました」など
③プロジェクトのサポート
プロジェクト管理やチームサポートの実績。「プロジェクトのスケジュール管理を担当し、期限内にすべてのタスクを完了させました」など
④社内評価
上司や同僚からの評価。「年度末評価で『業務効率の向上に貢献した』として表彰されました」など
②誰でも理解できる内容にする
書類を読む採用担当者は、あなたの取り組んでいた仕事内容になじみがあるとは限りません。そのため職務内容は「読みやすさ」を重視して、誰でも理解できる内容にしましょう。専門用語の多用はできるだけ避け、理解しやすい語句を使うよう心掛けてください。
また異業種に転職する場合も同様です。専門用語が多く読みにくい内容だと、なかなか頭に入らず、評価してもらいにくくなる恐れがあります。
また、職務内容と実績を分けて書くことも重要です。この2つは関連性があるためまとめてしまいたくなるかもしれませんが、それぞれ職務経歴書での役割は異なります。
採用担当者は職務内容から仕事の経験を、実績からは実力を知ろうとしているためです。まとめてしまうとうまく伝わらない可能性があるので、注意してくださいね。
③志望職種で求められる力に関連付ける
スキルや経験が重視される中途採用において、職務内容と志望職種のマッチ度は重要です。ただし、特に異業種の場合は活躍の再現性が伝わりにくく、採用担当者からすると魅力を感じにくくなってしまいます。
そのため、実績やそこで得た能力の中から、できるだけ志望職種に関連性の高いものをアピールしましょう。
たとえば接客業で「売り上げ前年比120%を達成」という実績がある場合、それを達成するまでの過程にはさまざまな要因があったはずです。
以下のように要因を分析して、志望職種で求められる能力にマッチする取り組みを重点的にアピールすることで、即戦力として評価されやすくなります。
志望職種で求められる力に関連付ける例
【実績】
接客業で売り上げ前年比120%を達成
↓
【達成するまでの過程】
顧客の要望を聞き出した、顧客に寄り添ったなどの要因がある
↓
【志望職種への当てはめ】
①営業職のような数字が評価される職種に転職する場合:
顧客の要望を聞き出した取り組みに特化して記入する
②介護職のような人とのかかわりが重視される職種に応募する場合:
顧客に寄り添った経験を詳しく記載する
以下は、各職種に求められる能力の例です。自分の能力がどんな職種に活かせるのか確認しましょう。
各職種に求められる能力
- 販売・営業系:コミュニケーション力、傾聴力、提案力
- 接客・サービス系:コミュニケーション力、傾聴力、観察力
- 企画・マーケティング系:リサーチ力、論理的思考力
- エンジニア系:傾聴力、課題発見・解決力、論理的思考力
- 事務系:スケジュール管理能力、コミュニケーション力
上記はあくまで一例であり、紹介した以外にも企業によってさまざまなスキルを活かせる可能性があるので、「スキルに自信がないから」と諦めずに、可能性を探してみてくださいね。
どれだけ実績豊富でも、今までの経験を再現性をもって伝えられない人は、論理的思考に欠けているという評価をされてしまいます。
また、コミュニケーション力やプレゼンテーション能力にも疑問を持たれる恐れがあります。
職種が変われど活用できるスキルはあるはずです。再現性を強く意識しましょう。優秀な人材は異業種でも優秀です。
職種ごとの必要な能力がよくわからない人は、まず仕事内容の理解を深めましょう。こちらの記事ではさまざまな職種の特徴を解説しています。
関連記事
職種の種類一覧を徹底解説! 業種・業界・職業との違いも押さえよう
就活の軸を決めるために、さまざまな職種の種類について理解を深めましょう。この記事では職種の種類を紹介するだけでなく、向いている職種の選び方をキャリアコンサルタントが解説します。自分のキャリアを明確にして職種を選択するカギにしてください。
記事を読む
④読みやすいレイアウトを心掛ける
職務内容はレイアウトでも工夫できます。採用担当者が読みやすいように、以下の順で書いていきましょう。
職務内容を書く順番
- おもな業務
- 具体的な職務内容
- 達成した実績
採用担当者は順番に読んでいくので、在籍期間や社名、部署などの基本情報を最初に記入してくださいね。続いておもな職務内容を項目別に分けて書くと、見やすくなります。
最後に具体的に実績を書いて、自分の実力を証明しましょう。実績は要約して箇条書きにしつつ、数字を取り入れることで、より具体的で想像しやすい内容にできます。
ただし、たくさん伝えたいことがあっても、職務内容はあくまで「端的に伝える」ことが重要です。長過ぎず短過ぎない文章を心掛けてくださいね。
➄面接を想定して書く
採用担当者は履歴書や職務経歴書をもとに面接を進めるので、面接では書類に書かれていることを深掘りされる可能性があります。そのため特にアピールしたい実績や、志望企業の業務と親和性のある経験を優先的に書くことが大切です。
また職務内容はもちろんのこと、人によっては職歴に関しても質問される可能性があります。たとえば事務職からエンジニア、その次は営業職というように、異業種に繰り返し転職している場合、キャリアに一貫性がないと思われかねません。
キャリアチェンジしている人は、職歴の欄に「エンジニアの知識を活かしてIT営業になるために転職」など、簡単に理由を書いておきましょう。
転職回数が多い人も、転職した理由やキャリアプランについて質問される可能性が高いです。質問されることを覚悟したうえで、転職回数が目立ちにくく業種ごとにアピールできる、キャリア形式のレイアウトを選ぶのがおすすめです。
いずれの場合でも、職務経歴書はコピーを取り、自分で書いた内容を詳しく説明できるよう練習を重ねてくださいね。
上記の職務内容の作成ポイントにも書いてあるように、志望職種で求められているスキルや実績、必要なスキルに関連のある経験などを記載することが大切です。
面接官にとっても、もっと詳しく知りたいと感じるため、質問をしやすくなります。
転職理由やキャリアプランについてうまく答える自信がない人は、以下の記事もおすすめです。例文付きで、納得感のある答え方を解説しています。
転職理由
転職理由の10例文|面接官を納得させて好印象を掴む伝え方を解説
キャリアプラン
例文14選|面接で聞かれるキャリアプランを効果的に伝えるコツ4選
就職支援のプロに聞いた! 魅力的に見える「職務内容」とは?
自分視点で見やすく、面接で深掘りされても答えやすいような職務内容を書くことも重要ですが、読んで合否を決定するのは応募先企業の採用担当者です。
そのため、採用担当者の心をつかんで「この人に会ってみたい」と思わせられるようにしたいですよね。
そこでここでは、就職支援のプロであるキャリアコンサルタントの杉原さんに、採用担当者が魅力的に思う職務内容の特徴について質問しました。ほかの応募者と差をつける職務内容を書けるように、採用目線をしっかりチェックしておきましょう。
アドバイザーコメント
杉原 美佐子
プロフィールを見るそもそも企業がどんな人材を求めているかを理解しよう
まず面接官の目線を伝えると、魅力的な人材はすぐにわかります。全員、「頭が良い」からです。ここでいう頭の良さとは、視野が広く、高度な判断力を有していることを意味しています。
具体的には、担当の職務やプロジェクトの目標・目的を理解したうえで、その中で自分が果たすべき役割と立ち位置をきちんと把握しつつ、全体を俯瞰しています。そして目標達成のために他者と協力することも忘れていません。
こういう人は、当然、職務内容も同じ視点で書かれています。
経営視点で仕事に向き合っている姿勢が伝わる職務内容は魅力的
企業には必ず目標があり、戦略があり、目標達成のための計画があります。
そうしたビジネスのサイクルに応じて仕事を進めている人は、将来は企業の中枢で活躍すると期待されます。企業活動を理解しているからです。また、企業には社会的責任があることも忘れていません。
つまり、一労働者として働いているのか、企業人として働いているかの差です。この意識の差が、生産性・効率性を向上させ、イノベーションを起こす可能性をもたらします。
存続し発展しつづけるために、企業は相当な努力をしているのです。その努力を理解してともに働き、企業の将来を楽しみにしている人は、とても魅力的です。それが伝わる職務内容こそ魅力的に感じるでしょう。
既卒就活で後悔したくない人は、適職診断からはじめよう
既卒の就活は新卒と違い、選べる職業に限りがあります。そのため、簡単に就職先を決めると入社前とのギャップから早期退職につながる恐れがあります。
これから既卒就活をはじめる人は、まず「適職診断」を活用しましょう。適職診断では、簡単な質問に答えるだけであなたの強み・弱みとぴったりの職業がわかります。
また、どのような職業を選んだらいいか就活軸も見つかるため、これから就活を始める今に取り組むのがベストです。
既卒就活で後悔しないためにも、今すぐ診断してみましょう。
作成のイメージをつかもう! 職務内容の職種別例文6選
作成のイメージをつかもう! 職務内容の職種別例文6選
ここまで職務内容の準備や作成ポイントについて解説しましたが、いまいち書き方がわからない、書いた内容に自信がないという人もいるかもしれません。
そこでここからは6つの職種別に、履歴書・職務経歴書に書く職務内容の例文を紹介します、ぜひ参考にして作成のイメージをつかみましょう。
例文①営業職の履歴書・職務経歴書の職務内容
営業職の履歴書の職務内容の例
20xx年○月 | 〇〇株式会社入社 |
本社営業部 営業第二課配属 | |
現在に至る |
営業職の職務経歴書の職務内容の例
■社名:〇〇株式会社 ■期間:20xx年△月~現在 ■所属:本社営業部 営業第二課 17名 ■職務内容:各金融機関へのシステムの提案営業を担当 |
【営業スタイル】 ・おもに既存顧客を対象とした定期的なヒアリングを実施。 ・経営層、総務部、情報システム室などをメイン顧客とする。 ・電話・訪問営業による新規開拓(割合約10%) 【おもなプロジェクト】 ■ネットワーク環境の見直しとセキュリティ強化対策の提案 セキュリティ面の不安を感じている顧客に対し、自社のエンジニアを通じて課題を洗い出してもらい、最適な商品を提案、導入につなげました。 |
【実績】 ■20xx年度 予算達成率150% 平均3~5社の既存顧客を担当し、週1回以上のオンラインミーティングと月1回以上の訪問を実施。自ら顧客先にて社内アンケートをおこなうことで最適な提案につなげ、80%以上の顧客と新規商品の契約を結ぶことができました。 |
営業職の職務内容のポイントをプロが解説!
営業職の職務内容では、具体的な実績や達成した目標、顧客との関係構築のプロセスを重点的にアピールしましょう。
具体的なテーマとしては、「予算達成率」「新規開拓の成功率」「顧客満足度向上のための取り組み」などが例として挙げられます。
例文②事務職の履歴書・職務経歴書の職務内容
事務職の履歴書の職務内容の例
20xx年○月 | 〇〇株式会社入社 |
管理部 総務課所属 | |
現在に至る |
事務職の職務経歴書の職務内容の例
■社名:〇〇株式会社 ■期間:20xx年△月~現在 ■所属:管理部 総務課 11名 |
■職務内容: ・会議書類作成、会場予約、ファイリング ・電話・メール対応、および問い合わせ対応(日本語、英語) ・売り上げデータの入力、資料作成 ・請求書発行 ・各種消耗品・備品の在庫管理 |
【実績】 ・日々の業務で納期の遅れや漏れがないよう、スケジュール管理を徹底し、20xx年度下半期はミス0を達成しました。 ・電気料金の高騰を受け、庶務課が中心となり社を挙げて節電に取り組み、10%のコストカットに成功しました。 ・電話応対において英語対応を経験しました。さらなるスキルアップのために20xx年には独学でTOEIC800点を取得し、英文メールやトラブルの早期解決に役立てました。 |
事務職の職務内容のポイントをプロが解説!
事務職の実績をより効果的に伝えるには、各職務の内容を細かい部分まで記載すると良いです。
上記の例で言うならば、「会議資料の作成(役員会・株主総会)」など、どの会議の資料を作成したのかまで記載することをおすすめします。「請求書発行(月〇件)」なども書き加えましょう。
また、英語を活用する機会のある応募先であれば、英語での月平均対応件数などを記載するのも効果的です。
例文③サービス職の履歴書・職務経歴書の職務内容
サービス職の履歴書の職務内容の例
20xx年○月 | 〇〇株式会社入社 |
〇〇化粧品 △△店配属 | |
現在に至る |
サービス職の職務経歴書の職務内容の例
■社名:〇〇株式会社 ■期間:20xx年△月~現在 ■所属:〇〇化粧品 △△店 店長以下14名 |
■職務内容: 【店頭業務】 ・顧客対応:接客、販売/クレーム対応 ・店内管理:POPの作成/売り場レイアウト 【事務業務】 ・勤怠管理 ・商品の在庫管理および発注 ・販促物作成 ・電話対応 ・各種報告書類の作成 20XX年〇月~【チーフ業務】 ・スタッフ教育(接客、レジ打ち) ・店長業務のサポート(企画立案、広報) ・顧客情報の管理 ・売り上げの集計 |
【実績】 ・全32店舗中売り上げ1位達成(20xx年度上半期) ・最優秀販売員賞受賞(20xx年度) 【ポイント】 地域密着型の店舗ということもあり、リピーターの獲得が売り上げ目標達成の鍵と考え、顧客に対してポイントカードを積極的に勧めた。また、時期に合わせたおすすめ商品を販促し、全32店舗中売り上げ1位の達成に貢献した。 |
面接で予想される質問をプロが解説!
もし自分が面接官としてこの職務内容を読んだら、売り上げ1位を達成するためにどのような工夫や戦略を取ったのか、非常に興味があります。
また、途中経過はどうでしょうか。1位を維持していたのか、最終的に1位になったのか知りたいですね。ほかにも改善点や課題をたずねてみたいです。
例文④エンジニアの履歴書・職務経歴書の職務内容
エンジニア職の履歴書の職務内容の例
20xx年○月 | 〇〇株式会社入社 |
デバイスソリューション事業本部 システム事業部所属 | |
現在に至る |
エンジニア職の職務経歴書の職務内容の例
■社名:〇〇株式会社 ■期間:20xx年△月~現在 ■所属:デバイスソリューション事業本部 システム事業部 約100名 |
■職務内容: 【プロジェクト概要】 大手アパレル業界の顧客分析プラットフォームの開発 データ収集、処理、可視化、セキュリティを一元管理できるシステムの開発をプロジェクト提案から実施した。 【開発環境】 <言語> Java COBOL <OS> Solaris Windows <DB> SQL Server Oracle 【規模】 開発期間一年、参画者30名 |
【実績】 改修を想定し、書き換えがしやすいソースコードの設計をおこなった。またシステム導入後も顧客へのヒアリングを継続し、随時システムを改善、契約更新につなげた。 |
エンジニアの職務内容のポイントをプロが解説!
エンジニアの職務内容では、技術面とプロジェクト内容の両方を意識しましょう。
具体的なスキルや使用言語、開発環境を明記し、プロジェクトの規模や成果、かかわった役割や達成した実績も詳細に記載することで、技術力と実務経験を効果的にアピールできます。
例文➄クリエイティブ職の履歴書・職務経歴書の職務内容
クリエイティブ職の履歴書の職務内容の例
20xx年○月 | 〇〇株式会社入社 |
メディア事業部 メディア課配属 | |
現在に至る |
クリエイティブ職の職務経歴書の職務内容の例
■社名:〇〇株式会社 ■期間:20xx年△月~現在 ■所属:メディア事業部 メディア課 約40名 |
■職務内容: <おもに自社案件を担当> ・コンセプトの企画・立案 ・サイトデザイン制作 ・営業担当との打ち合わせ ・電話・メール対応 ・報告書作成 【使用ツール】 Photoshop Illustrator Dreamweaver HTML/CSS |
【実績】 ■暮らしについての発信をメインとしたオウンドメディアの立ち上げを担当 ターゲット層が幅広いため、インターネットが苦手な人でもわかりやすいUI配置を心掛け、離脱率を下げるよう意識しました。結果、スムーズなアクセスの増加につながり、目標であった月間30万PVを達成しました。 |
面接で予想される質問をプロが解説!
担当していた自社案件の具体的な内容はたずねたいですね。
オウンドメディアの立ち上げについては、どのような暮らしについてのものなのかを確認しつつ、苦労したことや、目標を達成したときの感想も質問します。
チームで動いたのか、報告書の作成とはどのようなものなのかなど、職務経歴書に書かれていない具体的な仕事内容についても深掘りします。
さらには、仕事をするうえで大切にしていることなど、その人の人となりが把握できるような質問も重ねるかもしれません。
例文⑥公務員の履歴書・職務経歴書の職務内容
公務員の履歴書の職務内容の例
20xx年○月 | 〇〇市役所入職 |
企画部 デジタル推進課配属配属 | |
現在に至る |
公務員の職務経歴書の職務内容の例
■勤務先名:〇〇市役所 ■期間:20xx年△月~現在 ■所属:企画部 デジタル推進課 約20名 |
■職務内容: ・電子計算機器等の管理運営 平均XX件/月 ・情報システムに係る相談、指導 平均XX件/月 ・情報セキュリティに係る相談、指導 平均XX件/月 |
【実績・取り組み】 ■デジタル推進に関係する取り組み 市の電子申請システムがなかなか住民に浸透せず、アナログ作業による業務過多に陥っていた状況を解消するため、より身近なアプリツールを導入することを提案。来所した市民にも啓発をおこない、デジタルサービスの利用者が15%増加し、業務効率化につながった。 |
公務員の職務内容のポイントをプロが解説!
公務員の場合、業務でできることが限られているケースが多いです。また利益を追求する仕事ではないので、実績を出しにくいと言えます。
しかし、その中でも自分がどのくらい成長したのかは書けるはずです。仕事を通じて得たノウハウや知識を中心に記載してはいかがでしょうか。
採用担当者が会いたいと思う魅力的な職務内容で選考を突破しよう!
職務内容は、採用担当者が見たときに「この人に会ってみたい」と思わせられるように、強みや実績をわかりやすく記入することが大切です。そのためには企業の求める人物像・スキルを理解して、マッチする実績に厚みを持たせる必要があります。
本記事で紹介したポイントを何度も読み返しながら、完成度の高い職務経歴書を作って選考突破を目指してくださいね。
アドバイザーコメント
野村 芳克
プロフィールを見る職務内容を書くコツは仕事の再現性をわかりやすく示すこと
職務内容は具体性とわかりやすさを重視しましょう。
まず、自分の実績を数字や具体的な事例で示すことです。「売り上げを伸ばした」と言うより、「売り上げを20%増加させ、目標の110%を達成した」と具体的に書くと効果的です。
また達成した過程も忘れずに書いてください。どのような方法や工夫をしたかを具体的に記載すれば、自分のスキルや強みをより明確に伝えられます。
たとえば営業職や販売職なら、「顧客ニーズを徹底的に分析し、提案内容を改善することでトップの成績を達成した」などです。
技術職の場合は使用言語やツール、開発環境などの技術的な情報も具体的に記載しましょう。あなたの専門知識やスキルセットが明確になります。
これまでの経験や実績を振り返って自分の魅力を最大限にアピールしよう
職務内容を書く前には、自分の実績やスキルを棚卸ししましょう。応募先の企業にとって価値がある経験は何かと考え、自分の強みや価値観を理解して魅力的な職務内容を書くことで、内容の充実度が大きく上がります。
最後に、職務内容を書くことは、自分のキャリアを振り返り、成長を実感する良い機会です。丁寧に書くことで、あなたの魅力がしっかりと伝わり、次のステップへ向かうための力にもなります。
ぜひこの記事を参考に頑張ってください。応援しています!
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
キャリアコンサルタント/産業カウンセラー
Yoshiko Kato〇人材会社で約15年間、18,000人以上のキャリア相談を受けてきた。独立後は企業や大学、個人と契約し、キャリア構築の支援をおこなう。キャリアコンサルタント歴は20年以上
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/2級キャリア技能士
Misako Sugihara〇石川県金沢市を拠点に15年にわたり就職支援に携わる。2年前からは転職支援も手掛けている
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/キャリアシンク・オフィス代表
Yoshinori Nomura〇IT業界・人材サービス業界でキャリアコンサルタントの経験を積む。培ったノウハウをもとに、その後はNPO支援団体として一般企業人の転職相談・就活生への進路相談を担う
プロフィール詳細