この記事のまとめ
- 第二新卒の転職は解決したいことが明確ならおすすめ
- 第二新卒が転職を成功させるには3つのコツがある
- 焦って転職は危険! 第二新卒ならではの注意点にも気を付けよう
「今の会社にいて良いのかな……」。そう悩み転職を考える第二新卒の人は多くいます。「第二新卒で転職するのって良くないのかな」「転職の進め方がわからない」など、転職をする前も、いざすると決めた後も戸惑うことがあるでしょう。
一度入社した会社を早期に退職し、新たな道を見つけるのは勇気がいることですよね。第二新卒での転職はリスクはあるものの、成功させている人も多くいます。しっかり準備したうえで、納得のいく第二の道を歩みましょう。
記事では、キャリアアドバイザーの永田さん、隈本さん、平井さんとともに、第二新卒の転職の状況や、転職を成功させる方法を解説するので、ぜひ参考にしてくださいね。
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第二新卒の転職はするべき? 自身の状況に合わせて判断しよう
転職を考えても、本当に現在の会社を退職して良いのか迷う人も多いのではないでしょうか。特に第二新卒の若い人は、スキルが身に付いていないままほかの会社に入社することに抵抗を感じるかもしれません。
第二新卒で転職をすべきかどうかは、自身の状況を整理したうえで判断する必要があります。そして転職すべきと考えた場合は、二度目の早期離職とならないよう、しっかり対策して進めましょう。
記事では、まず企業が第二新卒に抱く印象を説明します。ポジティブ面は伸ばし、ネガティブ面は払拭できるようアピールしてください。
さらに、第二新卒で転職をすべきかどうかの判断方法や、実際の転職の流れも詳細に解説します。これを参考に自信を持ってキャリアを選択し、納得の転職活動をしてくださいね。
転職したい気持ちはあるものの、不安や怖さから行動に移せない人もいますよね。怖いと思う原因と向き合い、段階的に解消していくことで、怖さを和らげることが可能です。詳しくはこちらの記事を参考にしてくださいね。
転職が怖い原因17個を徹底分析! 怖さを軽くする方法も解説
次の記事では、仕事が怖いと感じる原因と対処法について解説しています。納得のいく転職にするためには、仕事に怖さを感じないことは必要です。この記事を読んで、どういったときに怖いと感じてしまうのかよく理解してみてくださいね。
仕事が怖い原因7選! 即効性がある対処法とNG行動も解説
既卒就活で後悔したくない人は、適職診断からはじめよう
既卒の就活は新卒と違い、選べる職業に限りがあります。そのため、簡単に就職先を決めると入社前とのギャップから早期退職につながる恐れがあります。
これから既卒就活をはじめる人は、まず「適職診断」を活用しましょう。適職診断では、簡単な質問に答えるだけであなたの強み・弱みとぴったりの職業がわかります。
また、どのような職業を選んだらいいか就活軸も見つかるため、これから就活を始める今に取り組むのがベストです。
既卒就活で後悔しないためにも、今すぐ診断してみましょう。
そもそも第二新卒とは
第二新卒であれば、第二新卒もしくは新卒としての採用口に応募することができますが、そうでなければ異なる採用口から応募しなければなりません。まずは、そもそも第二新卒として応募して良いのか確認しましょう。
第二新卒とは
一般的に、学校卒業後1~3年経過した、正社員としての就職経験がある人のこと。卒業後の年数はあくまで目安であり、企業によってはそれ以上経過している人も受け付けている。
卒業後一度も正社員として就職した経験がない人は、第二新卒とはいわず「既卒」になります。
自分が第二新卒ではなく既卒に該当するとわかった人は、こちらの記事で既卒の就活の進め方を解説しているので、ぜひ参考にしてください。
既卒の就活を確実に成功させる5箇条! ストレスなく進める秘訣
多くの企業が第二新卒に門戸を広げている
第二新卒を受け入れる企業は少ないのではないかと懸念する人もいるかもしれませんが、第二新卒を受け入れる企業は多くあります。
第二新卒は新卒同様ポテンシャルが高く、かつ新卒よりもミスマッチが起きにくいなどとポジティブな印象を抱かれるケースが多いと考えられます。
ただし、すべての企業がポジティブな印象を抱くわけではありません。大企業など、新卒しか採用しないとする方針の企業も多くあるため、希望する企業があれば、募集要項や就活口コミサイトなどで応募可否を確認しましょう。
企業が第二新卒を受け入れているか確認する方法
- 募集要項で明確に定められているかチェックする
新卒として応募できる募集要項の文言の例
2024年4月1日に専門学校・短大・大学・大学院に在籍し、2024年3月末に卒業(修了)予定の方、および、職歴の有無にかかわらず、入社日(2024年4月1日)時点で29歳以下(雇用対策法3号のイに基づく)の方。 - 同業種の場合求められている経験年数をチェックする
- 異業種の場合未経験者可かチェックする
昨今では、企業側としては人材不足であり優秀な人材の新卒採用が難しいとされています。その点、第二新卒者に関しては前職で社会人経験があるうえに、社員教育もしやすい点から積極的に採用を考えている企業も多い印象です。
何がきっかけ? 第二新卒が転職をする理由
周囲はどのような理由で転職を決意するのでしょうか。転職する踏ん切りがつかない人は、ほかの第二新卒の転職理由を参考にしてみると方向性が見えてくるかもしれません。
たとえば自分では「こんな理由で転職したいなんて甘えだろう……」と思っても、案外多くの人がその理由で転職を決めているかもしれません。周囲に合わせる必要はありませんが、周囲の動きを知ることで勇気が出たり、反対に転職を踏みとどまれる可能性もあります。
ここからは、第二新卒が転職を決意する理由を紹介するので、転職すべきかの判断の参考にしてください。
キャリアアップのため
「より成長できる環境に身を置きたい」「これまでの業務の延長線にある仕事をしたい」など、より高い能力を身に付け、キャリアを積もうとすることが、転職をするきっかけになることは多くあります。
キャリアアップを目指す第二新卒の具体的な理由
- より高度、もしくは社会的ニーズの高いスキルや知識を得たい
- 自身の力がどれくらい通用するのか試したい
特に、裁量権の大きい会社にいた、高度な技術を身に付けたなどの人は、さらなる市場価値向上を目指したい、自分の可能性を試したいなどの理由からキャリアアップを目指す人が多くいるのです。
自分の将来的なキャリア目標がある程度定まっているならば、異業種への転職は早めの方が良いかと思います。同業種への転職ならば、もう少し経験やスキルを身に付けてからでも良いでしょう。
現状に不満があるため
現状に不満があり、転職によって解決したいと考える人も多くいます。たとえば以下の不満がある人は転職をするケースが多くあります。
現状に抱く不満の例
- 待遇が悪い
- 仕事内容が合わない
- 社風に合わない
- 企業の将来性が見えない
- 人間関係に悩んだ
特に、事業内容や待遇、社風など、異動でも解決できない事実に不満を抱くと、転職を考える人が多くいます。
こちらの記事では仕事が暇に感じるときの対処法について解説しています。あわせて参考にしてみてくださいね。
仕事が暇なときの対処法10選|転職するべきケースも解説
既卒就活で後悔したくない人は、適職診断からはじめよう
既卒の就活は新卒と違い、選べる職業に限りがあります。そのため、簡単に就職先を決めると入社前とのギャップから早期退職につながる恐れがあります。
これから既卒就活をはじめる人は、まず「適職診断」を活用しましょう。適職診断では、簡単な質問に答えるだけであなたの強み・弱みとぴったりの職業がわかります。
また、どのような職業を選んだらいいか就活軸も見つかるため、これから就活を始める今に取り組むのがベストです。
既卒就活で後悔しないためにも、今すぐ診断してみましょう。
企業が第二新卒に持つ印象
企業が第二新卒に持つポジティブな印象
・基礎的なビジネスマナーがある
・新卒に比べミスマッチが起きにくい
・就業意欲が高い
・社会経験が浅いため育成しやすい
・若いため伸びしろがある
企業が第二新卒に持つネガティブな印象
・すぐに辞職しそう
・ビジネススキルが不足していそう
「第二新卒で転職するのは印象が悪いのではないか」と懸念する人もいるかもしれません。企業が第二新卒に持つ印象はネガティブ、ポジティブのさまざまなものがあり、これらを把握しておくことも、転職をするか否かを決断する一助になります。
ここから企業が第二新卒に持つ印象を解説するので、チェックして方向性を定めていきましょう。
ポジティブな印象①基礎的なビジネスマナーがある
社会人としての経験があるため、基礎的なビジネスマナーがあるとみなされることが多くあります。
たとえばビジネスメールや電話の応対、名刺交換などの基本的なマナーはあるとみなされます。また、「報連相の徹底」など基本的な仕事の進め方も身に付いていると考えられます。
社会人経験は浅いので、完璧にこなせているとは考えていないことが多いですが、それでも新卒を一から教育するよりはコストがかからないとポジティブな印象を持たれることが多くあるのです。
企業は、第二新卒はビジネスマナーの研修を省けると考えています。それが受入コストの低減につながるので、ポジティブな印象を抱くのです。
特に最近の若い世代はチャット文化になれている人が多く、電子メールの使い方と、マナーを理解している第二新卒は、企業にとってはありがたいと思います。
ポジティブな印象②新卒に比べミスマッチが起きにくい
新卒は社会人として働くことがイメージできないまま入社することになります。その点第二新卒は就業経験を通して、何が向いているのか、反対に何に向いていないのか、仕事に求めることは何なのかなどが明確になっているのではないでしょうか。
第二新卒の方が、新卒に比べ、高い理解度で応募していると考えられます。そこで、第二新卒はミスマッチが起きにくいとポジティブな印象を抱かれるのです。
ポジティブな印象③就業意欲が高い
もし退職していないのであれば、そのまま現職にとどまることもできますが、流れに身を任せたりせず仕事を探しているということで、就業意欲が高いと見られることもあります。
そもそも新卒の就職試験に合格するのも、たくさんの準備が必要で、大変な道のりだったのではないでしょうか。
多くのコストをかけてつかんだ道を辞め、新たにキャリアを築こうとする姿勢に、企業側はポジティブな印象を抱くことがあります。
ポジティブな印象④社会経験が浅いため育成しやすい
入社してからはたくさんのことを吸収しなければなりませんが、社会経験が長い人は、それまでのやり方に捉われてしまい、なかなか新しいことを覚えにくいケースが多くあります。
その点、若い第二新卒は吸収力があり企業にもなじみやすいのではないかと期待を持たれます。
また、転職時は自身より若い人が教育担当になることも多くあります。社会経験が長い人はそれに抵抗を感じたり、教育担当側もやりづらさを感じてしまうことがあり、社会経験が浅い第二新卒は育成のしやすさからポジティブな印象を持たれる傾向にあります。
もう一つ育成しやすい人材を求めている点として、会社の理念が浸透しやすいということが挙げられます。
それまでの企業勤めが長いとどうしても固定観念ができてしまい、理念に共感できず、すんなりと会社になじめなかったりもするので、できるだけ若年層を求める傾向にあるかと思います。
ポジティブな印象⑤若いため伸びしろがある
若い人材は、さまざまな経験をばねにし成長できる伸びしろを期待されることもあります。どんなに失敗してもそれを乗り越えてスキルを付け、会社に大きく貢献する人材になる可能性があるとみなされることが多くあります。
第二新卒で転職を考えているということは、1回目の就職は失敗だったと感じている人もいるかもしれません。しかし、まだまだ若い第二新卒の人材は、その失敗も今後の糧にできる伸びしろがあると期待されるのです。
ネガティブな印象①すぐに辞職しそう
第二新卒のポジティブな印象を解説しましたが、早期離職であるがゆえネガティブな印象を持たれることもあります。その点を踏まえていなければ、企業側に懸念を残したまま、効果的なアピールにつながらないため注意が必要です。
特に抱かれがちなのは「仕事の耐性がないのではないか」「またすぐに辞職するのではないか」という印象です。
第二新卒は基本的に、就職後3年以内に離職する人のことを指しますが、「入社してもまた早期に転職してしまうのではないか」と思われることが多くあります。
すると、長い教育期間を経て1人前になる職種や業界などでは、教育コストをかけても無駄になるのではないかと懸念されるのです。
このような印象を払拭するため、選考では仕事への前向きさや長期的なキャリアビジョンを伝えることが重要になります。
仕事をすぐ辞めることにネガティブな印象を持っている人もいると思いますが、理由によってはすぐに辞めた方が良い場合もあります。以下の記事で専門家が詳しく解説しているので参考にしてみてください。
専門家が解説|仕事をすぐ辞めることへの迷いを解消する7ステップ
- 実際、2社目も長くとどまるつもりはないのですが、それは選考では伝えない方が良いのでしょうか。
基本は伝えない方が良いが、ビジョンが明確なら会社への貢献度を示しつつ伝えよう
そうですね、伝えない方が良いでしょう。採用には費用がかかります。採用してもしばらくは教育が必要と考える企業も多く、採用しても長く勤務するつもりがないと判断されると、採用にならない可能性があります。
今度の応募先にも長く在籍するつもりはないとの理由は、なんでしょうか。自身のキャリアプランや将来ビジョンが明確で説得力があれば、一部のベンチャー企業では採用されることがあります。
その場合は、在籍中にこれだけ貢献できるとの根拠も示しましょう。
既卒就活で後悔したくない人は、適職診断からはじめよう
既卒の就活は新卒と違い、選べる職業に限りがあります。そのため、簡単に就職先を決めると入社前とのギャップから早期退職につながる恐れがあります。
これから既卒就活をはじめる人は、まず「適職診断」を活用しましょう。適職診断では、簡単な質問に答えるだけであなたの強み・弱みとぴったりの職業がわかります。
また、どのような職業を選んだらいいか就活軸も見つかるため、これから就活を始める今に取り組むのがベストです。
既卒就活で後悔しないためにも、今すぐ診断してみましょう。
ネガティブな印象②ビジネススキルが不足していそう
社会人経験があるといえど、短期間でしかないため必要なビジネススキルは不足しているのではないかと考えられることもあります。特に、ExcelやWordのスキルなど、少し高度なものはできないのではないかと考えられることもあります。
新卒や第二新卒として応募するのであれば、ポテンシャルを重視される傾向にあるため問題ありませんが、中途採用としてエントリーすると、スキルのあるほかの応募者の方が魅力的に思われるケースがあるのです。
アドバイザーコメント
永田 修也
プロフィールを見る第二新卒採用は優秀な人材の確保の場
まず第二新卒のポジティブな印象として、企業側からすると新卒で採用できなかった優秀な人材の確保ができるという点があります。
そういった意味においては、第二新卒として就活をしている人にとってはチャンスと捉えることもできるでしょう。
再度早期離職をするのではないかという懸念は抱かれやすい
しかし一方で、ネガティブな印象を抱かれることも少なくありません。やはり一社目を早期離職している・検討している状態であるために、「自社でも早期に退職してしまうリスク」が頭をよぎるのです。
そのため、そのイメージをいかに払拭できるかが自己PRでの鍵となってくるでしょう。
すでに働いている同年代の人に見劣りしないよう、ビジネスマナーやPCスキルなど最低限はしっかりマスターしつつ、長期的に活躍するアピールをすると良いですね。
第二新卒で転職するメリット・デメリット
第二新卒で転職するメリット
①異業種にも挑戦することができる
②ポテンシャルを見てもらえる
第二新卒で転職するデメリット
①転職癖がつくことがある
②未経験であれば年収が下がることも多い
第二新卒で転職したいと考えつつも、踏ん切りがつかない人は多いでしょう。そこで、ここからは第二新卒で転職するメリット・デメリットを解説します。
メリットが自分にとって良いものと感じられる、もしくはデメリットが自分にとってさほど重要ではないのであれば、転職をすることで納得感を得られるかもしれません。逆もしかりです。
ここから解説する内容を、転職をするか否か決断する材料にしてくださいね。
メリット①異業種にも挑戦することができる
新卒採用はポテンシャル採用がメインですが、中途採用は経験やスキルを重視する傾向にあります。そのため、ある程度年齢を重ねた未経験者はなかなか採用されにくいのです。
その点第二新卒は、特段スキルは問われない傾向にあるため、未経験の分野にも挑戦できます。
新卒のときに諦めた、仕事をしているうちに関心が出てきたなどの業界や職種があれば、挑戦してみて損はありません。
メリット②ポテンシャルを見てもらえる
通常の中途採用はスキルや能力ベースの採用になり、素晴らしい功績を残している人材と、限られた枠を競わなければならない現状があります。
対して第二新卒は、基本的にはポテンシャル採用となります。たとえ実績を残していなくても、ほかの人材と大きく引けを取ることは少ないのです。
特に、仕事への前向きさがある人は、今はスキル不足でも会社で活躍できる人材と見込まれ、企業側から一緒に働きたいと考えられることが多くあります。
例外として、同じ業界、同じ職種への転職の場合は、スキルを見られることがあります。特にSEなどのIT業界では、基本的な開発プロジェクトの進め方と役割分担を理解し、プログラミングスキルなど新人以上に備えていることが求められますよ。
デメリット①転職癖がつくことがある
若い時期から転職をすると、転職に対するハードルが下がり、どんどん仕事を変えてしまう人もいます。
転職癖がつくと、毎回一からのスタートになるためスキルが身に付きにくく、また給与が上がりにくい傾向にあります。さらに、「組織になじみにくい人なのではないか」などと企業側から懸念されてしまうこともあります。
転職癖をつけないためにも、第二新卒の転職では企業のことをしっかりと調べ、ミスマッチが起きないようにすることが重要です。
- 今の時代転職は普通だと思うので、転職癖がつくことはそんなに悪いことではないと感じますが、やはり転職経験が多い人は印象は良くないのでしょうか。
転職回数が多い人には再度の早期離職が懸念され印象は良くない
転職回数が多い人に対して、企業は「自社もすぐ退職するのでは?」と考えるため、印象は良くありません。
たとえば「スキルアップがしたい」と面接で発言されると、自社がステップアップのために使われると感じて、心地良く思わないでしょう。
優秀な人材でも、退職されればまた新しい人材を採用したり、他の人材を育成したりと余計なコストがかかります。そのため、転職回数が多い人を採用する際には、企業側も慎重にならざるを得ません。
デメリット②未経験であれば年収が下がることも多い
未経験の分野に挑戦する場合、一からのスタートになるので、新卒で入社した会社よりも年収が下がることは多くあります。
生活水準を下げなければならない場合は、私生活でストレスを感じることになるかもしれません。転職したばかりの時期は仕事で気を遣うことも多く、精神的に疲弊してしまいかねません。
あらかじめ毎月どれほどの出費があり、たとえ年収が下がったとしても生活できるのか計算しておくと納得感のある転職ができますよ。
アドバイザーコメント
永田 修也
プロフィールを見る第二新卒の転職には多くのメリットがある
転職するからには自身にとってメリット・デメリットはきちんと整理しておく必要がありますね。
まずメリットですが、新卒で就活するよりも自分自身に何かしら多少のスキルや知識が身についている点が挙げられます。
そして、ある程度の社会経験を積んだうえで転職できるため、自分の強みや弱みをより明確にできることもありますね。
さらに、本当に自分に合ったキャリアを精査できるチャンスであるというのもメリットです。
一度入った会社で違和感を覚え転職を決意しているわけなので、次に同じ過ちを繰り返さぬよう、もう一度自身のキャリアに見合った会社選びが可能になります。これは、30代40代では難しくなってくるので、第二新卒ならではのメリットですね。
慣れない社会人生活の中で転職と退職の対応が必要な点には注意
デメリットとして、まだあまり慣れない社会人経験の中で、転職活動と退職の対応を一挙におこなわなければならない大変さがあります。
経験を積めば慣れるというものでもないですが、日々の仕事についていくので精一杯という状況のなかでの転職活動は、なかなか骨が折れるので、しっかりと計画性を持って臨みたいところですね。
既卒就活で後悔したくない人は、適職診断からはじめよう
既卒の就活では、限られた選択肢の中から自分に合った仕事を見つけることが重要です。しかし、本当に自分に合った仕事とは何か、見つけるのは簡単ではありませんよね?
そこでおすすめなのが「適職診断」です。簡単な質問に答えるだけで、あなたの個性や強みに最適な仕事、そして、あなたが就活でアピールできるポイントが分かります。
自分に合った仕事を見つけ、自信を持って就活を進めるためにも、 ぜひ就活を始める前に「適職診断」を試してみてください。
第二新卒で転職すべき? 自分の状況を分析してから行動しよう
キャリアチェンジはあなたの今後の人生を左右する可能性があります。仕事だけでなく、働き方の変化にともない私生活にも影響が出る可能性があるため、転職は熟慮のうえで決断したいものです。
ここからは、第二新卒で転職をすべきケースとそうでないケースをそれぞれ解説します。それぞれ該当するか確認し、今後の活動を決めていきましょう。
- 正直、アルバイト先を変える感覚で転職を考えていました。実際、転職するかしないかというのはそんなに重要なことなんでしょうか?
転職を繰り返すと今後のキャリア構築に大きく影響が出る
軽い気持ちで仕事を変えていくのも、若いうちは良いかもしれません。若いというだけで市場価値があるのは事実です。しかし転職を重ねて年齢も重ねていくと、どうでしょうか。
20代の転職と30代の転職とでは、企業が求めるものが変わります。しかし転職を重ねていると、企業で重要な経験をする前に退職することが続き、年齢相応の経験が積めないこともありえます。
なぜ転職をするのか、今回の転職を通してどんな自分になりたいのか、しっかりと考えて、意思決定しましょう。
転職すべきケース:解決したいことが明確
転職で解決したいことが明確な人は、入社後も後悔するリスクが少ないため、転職をおすすめします。具体的には以下のケースです。
転職すべきケースの具体例
- 転職の軸が明確・転職で大切にしたいことがわかっている場合
- 前職の改善したい事項がわかっている場合
- 現職で成果を出し、次のステップに進みたい場合
- やりたいことがある場合
転職理由が明確であれば、説得力のある志望動機を伝えられるため、選考を通過しやすいという特徴もあります。
就職してからの職場経験から「自分の能力が発揮でき、満足度が高い環境」が明確になっていて、所属企業で将来に渡ってその状況や環境が満たせないと感じたならば、第二新卒での転職をしても良いでしょう。
転職をおすすめしないケース:転職理由を明確に言えない
なんとなく現状に不満があり、かといって何かやりたいことや改善したいことが明確にはない場合は、転職はおすすめしません。具体的には以下のケースです。
転職をおすすめしないケースの具体例
- とりあえず現状から逃げたい場合
- 転職によって解決したいことが明確ではない場合
- 転職によってすべてが改善すると思っている場合
たとえ現職に不満があったとしても、考え方を変えてみたり、異動することで悩みを解決できることがあります。また、明確にやりたいことや成し遂げたいことがないままでは、次の転職先でも同様の不満を抱えてしまうかもしれません。
現職に不満があるが、ほかのキャリアでのビジョンも描けないという人は、現職で解決できないか考えてみたり、転職サイトを眺めつつ、本当にやりたいと思える仕事が見つかったら具体的に行動することをおすすめします。
友人や知り合いの誘いがあった場合なども注意したいポイントですね。
収入アップなどの良い条件を提示されるかもしれませんが、現職でまだ何も実績を出せていなかったり、今の会社から評価されていない場合は、まず成功事例や実績を作ることをおすすめします。そうすることで自身のキャリアの選択肢は広がりますよ。
やりたいことがわからない人は、こちらの記事でやりたいことの見つけ方を解説しているので併せて参考にしてくださいね。
やりたいことがわからない人必見! 隠れた本心を見つける思考・行動
転職を考えてる人のなかには、仕事がうまくいかないからという人もいるのではないでしょうか。次の記事では、仕事がうまくいかないときの対策について解説しています。ストレスの原因を理解すると、意外と転職をしなくてもいいのかもと思うかもしれませんよ。
仕事がうまくいかないあなたに|状況別の対策と心を休めるコツを解説
納得のキャリアを見つけよう! 第二新卒が転職を成功させる3つのコツ
納得のキャリアを見つけよう! 第二新卒が転職を成功させる3つのコツ
- 転職理由と転職後のビジョンを明確にする
- 企業を幅広く受ける
- 選考で入社や仕事への意欲をしっかり伝える
転職をしようと決めたのであれば、早速行動に移していきましょう。
ただし、いきなり行動を起こしても成功させることは難しくなります。
ここからは、第二新卒の転職を進めるための重要な3つのコツを解説します。まずはこれを踏まえることで転職活動の成功率が上がるので、ぜひチェックしてくださいね。
①転職理由と転職後のビジョンを明確にする
第二新卒の転職活動でよく聞かれる質問に、前職の辞職理由と、志望動機があります。これが明確でなければ選考を通過するのが難しくなるため、転職理由と転職後のビジョンを明確にしましょう。
また、転職理由と転職後のビジョンが明確であると、企業選びに苦労しません。具体的であればあるほど、入社後のミスマッチが減るため、明確に考えておきましょう。
転職後のビジョンを明確にすることで、転職活動のモチベーションにもつながります。新たな仕事への想いが「絶対に転職活動を成功させよう」というエネルギーとなり、たとえ転職活動が上手くいかなかったとしても心の支えになりますよ。
転職理由と転職後のビジョンを明らかにするためには、現状とありたい姿とのギャップが問題なので、この2点を明らかにしておきましょう。
転職によって解決すべき問題を明確にできますよ。
転職理由は面接で必ずと言って良いほど問われる頻出の質問です。こちらの記事を参考にして、明確な転職理由が述べられるよう準備しておきましょう。
転職理由の10例文|面接官を納得させて好印象を掴む伝え方を解説
②企業を幅広く受ける
第二新卒の中には、「大手企業を受けたい」「メーカー業界に絞って受けたい」など受ける企業を狭く考えている人がいるかもしれませんが、それは危険です。特に大手企業は、スキルのある中途採用の人材は募集していても、新卒同様の第二新卒は歓迎しないところも多くあります。
第二新卒を受け入れる企業はたくさんあるので、視野を広げ、幅広くエントリーすることが重要です。
視野を広げるには、転職で解決したいことややりたいことを「動詞」で考えるのがおすすめです。たとえば「企画職をしたい」と名詞でキャリアを考えるとエントリーできる企業が限られますが、「発想力を活かして物事を解決したい」と考えれば、営業職、コンサルティング職、クリエイティブ系職、など選択肢は広がりますよね。
- 前の会社が大手企業だったので、次も大手企業が良いのですが、やはり絞らない方が良いのでしょうか?
完全未経験では大手は難しい! 大学や現職と関連性のあるところを見てみよう
大手企業を目指すことは良いのですが、第二新卒の転職の場合は、現職の業界・業種はもちろん、就職する前の大学や専門学校での専攻、実績が重視される傾向にあります。
そのため、完全未経験の業界・業種への転職を目指すならば、大手企業への転職は難しくなります。どうしても大手企業に転職したいのならば、大学時代の専攻や現職との関連性が高いところに絞ることをおすすめします。
第二新卒で大手企業を狙いたい人は、こちらの記事で対策方法や第二新卒で応募できる大手企業を紹介しているので、ぜひ参考にしてくださいね。
第二新卒で大手を狙う必勝法! 採用実績のある企業100選も紹介
そもそもどんな業界や職種があるのか、世間にはどんな仕事があるのかわからない人は、こちらの記事を参考にしてください。業界や職種を詳細に解説しています。
業界
就職活動で役立つ業界一覧|仕事内容から動向まで各業界を徹底解説!
職種
職種の種類一覧を徹底解説! 業種・業界・職業との違いも押さえよう
③選考で入社や仕事への意欲をしっかり伝える
第二新卒はネガティブな印象として「すぐに辞職しそう」と思われることがあると解説しましたが、それを払拭するために、熱意をアピールすることが重要です。
たとえば企業研究をしっかりとおこなったうえで志望動機を伝えたり、面接最後の逆質問の時間で入社への前向きさを見せることで、意欲は伝わります。身振り手振りなども交えると、より思いの強さをアピールすることができます。
企業にとって、意欲がある人は、入社後の速い成長や高い成果を期待できるのです。
熱意を伝える身振り手振りの方法は、こちらの記事で解説しているので、ぜひ参考にしてください。
面接は身振り手振りを適切に使って制す! 好印象を残すコツを解説
前向きさをアピールする逆質問の考え方や例はこちらの記事で説明しているので、併せてチェックしましょう。新卒向けの記事ですが、第二新卒の場合も参考になりますよ。
面接で「質問はありますか」と聞かれたら? 回答例66選を大公開
意欲が伝わるだけで前向きな印象になりますね。第二新卒でよく思われることとして「すぐに退職するのでは」という懸念点がありますが、あくまで結果論です。
企業側は今目の前にいる人間の言葉や態度、姿勢に共感し、その人物や会社の未来に期待して採用を決めます。意欲がある人には未来を感じ、非常に好印象ですね。
第二新卒の転職の流れ
転職を進めるコツを把握したところで、具体的な転職の流れをつかみましょう。
ここからは、転職活動開始から内定取得後までの流れを詳細に解説します。やるべきことを明確にすると成功率が上がるので、ぜひチェックしてノートなどに整理しておきましょう。
就活情報を整理する就活ノートの作り方はこちらの記事で解説しています。転職でも役立つので、ぜひ参考にしてくださいね。
就活ノートとは? まとめ方を工夫して選考の心強い味方にしよう
転職活動開始から入社までの計画を立てる
まず重要なのは、何をすべきか整理し計画を立てることです。無計画に行動を起こすと、現職の仕事やほかの会社の選考との調整ができずに、失敗してしまうことがあります。
そもそもいつから転職を始めるべきか、どれくらいの期間をかけるべきかを考えて計画を立てましょう。
第二新卒の転職は、焦りは禁物です。焦って就職先を決めると、再度の早期離職につながりかねません。
納得のいく仕事を見つけられるまで、自分のペースで進めるつもりで余裕のあるスケジュールを立てましょう。
第二新卒が転職活動を進めるスケジュールとしておすすめなのは、自己分析と並行して労働市場の分析をおこなうことです。
具体的には、転職活動の最初の時期から求人情報を見てみましょう。どんな業界や職種が第二新卒の募集が多いのかを調べつつ、自分の強みとマッチングして転職活動を進めてください。
第二新卒の転職におすすめの時期
第二新卒の求人が増えやすい、転職におすすめの時期は以下の通りです。
第二新卒の転職におすすめの時期
- 1~3月に転職活動し4月入社
3月での退職者分の人員補充が多い。また、新入社員とほぼ同時に入社するため丁寧な研修を受けられる傾向にある。12月のボーナスが支給された後になるため、企業側も求職者が増えるとみて募集を増やす - 7~9月に転職活動し10月入社
異動や転勤が多い時期であり、その欠員補充のため募集が増える。また、下半期が始まるのが10月であり業務の区切りが良く、丁寧な社員研修を受けやすい傾向にある。6月のボーナス支給後であり求職者が増えると企業側も考え募集を増やす
「どうしても今の職場を離れたい」などと転職を急がないのであれば、上記の時期まで待って転職することをおすすめします。
ただ、上記の時期は一般的な事情であり、すべての企業に該当するわけではないため、気になる求人がないか常にチェックしておくことが重要です。
第二新卒の転職にかかる期間
第二新卒の転職活動が応募から内定までかかる期間は、新卒入社よりも短く、過半数の人が2か月未満となっています。
新卒時のように一度に多くの人を選考するわけではないため、短い期間での選考が可能なのです。
ただ、こちらも人によってさまざまです。企業によっては1、2年かかることもあるので、就職口コミサイトなどをチェックして、転職活動に必要な期間を逆算しておきましょう。
現職や大学時代の専攻と関連性の深い業界・業種ならば、1〜2カ月ほどで転職できる人がほとんどです。しかし、完全未経験の企業を目指すならば、企業規模にもよりますが、半年ほどかかってしまう人もいます。
転職サイト・転職エージェントを決める
転職活動のスタートと必要な期間を把握したら、活動を始めるための転職サイトやエージェントを決めましょう。
転職サイトとは
募集中の求人を探せるサイトで、一定の条件を設定して検索し、企業情報を収集することができる
転職エージェントとは
転職サイト同様、企業を紹介するサービスだが、転職を検討している人と企業を仲介し、プロであるキャリアアドバイザーが転職成功までサポートをおこなう
転職サイトは自分で企業を探し、選考対策も自分1人でおこなう必要がありますが、転職エージェントは転職活動のプロが成功までサポートしてくれます。
第二新卒の転職は、一緒に活動を進める仲間がいなかったり、相談できる人が限られたりと、心細いですよね。転職サイトで一定程度調べてみて、それでも見つからなければ転職エージェントに登録することがおすすめです。
おすすめの転職サイト
- マイナビジョブ20’s
会社や求人の特徴を細かく設定して調査が可能。未経験の、20代の若手社会人を求めている企業のみをピックアップしている - リクナビNEXT
「未経験可」などと条件を設定すれば、エントリー可能な中途採用できる企業をピックアップしている。人気の企業ランキングなどもありエントリー時の参考になる
おすすめの転職エージェント
- キャリアパーク! For20’s
専任のアドバイザーと1対1で対話をしつつ、転職活動を進めることができる
- 転職エージェントのキャリアアドバイザーは第二新卒にどのようなアドバイスをしてくれるのでしょうか?
自己理解を深めたうえで理想のキャリアを見つけられるアドバイス
第二新卒にはよりいっそう自己分析に力を入れてくれるのではないでしょうか。
闇雲に企業へ応募したとしても、本当に自分の望んでいるキャリアに沿った形でなければ、継続して勤めることは難しくなってきます。
そのため、第二新卒であればなおさら自己理解を深めることが重要です。
第二新卒に特化している転職エージェントの場合は、きちんと求職者側にも寄り添って助言をくれるアドバイザーが在籍しているので、きちんと調査して、自身に合ったサービスを検討してみると良いでしょう。
自己分析をして企業選びの軸を定める
転職活動で欠かせないのが自己分析です。自己分析とは、自分がやりたいことや強み・弱みなど、自分についてあらゆる方向から分析することです。
新卒のときもやったことがある人もいるかもしれませんが、就職の経験を踏まえて変わっている価値観もあるはずなので、再度やってみましょう。
おすすめは、Wil・Can・Mustで考えることです。これらの共通点を考えると、企業選びの軸を見つけることができます。
Wil・Can・Mustとは
Wil:やりたいこと→転職活動を通して実現したいこと
Can:できること→新卒の就職で身に付けたスキルや強み
Must:社会から求められること
Wil・Can・Mustを考える例
Will:新卒ではライターの仕事をしていたが、自分の声で臨場感を持たせて情報を届けたいと考えた
Can:ライターの時に培った情報収集力、文章構成力
Must:人々を笑顔にすること、正しい情報を届けること
→共通点から考える就活の軸:商品の良さを伝える広報、茶の間に笑顔を届けるアナウンサー
これらの共通点を考えると、企業選びの軸が見つかり、企業を探すことが可能になります。
転職時の面接で特によく聞かれるのは「なぜその会社を辞めるのか」「なぜ自社を志望するのか」という質問です。これらの回答を考えるうえでも、新卒での経験を振り返り、かつ今後のビジョンを考えることができるWil・Can・Mustの自己分析は非常に有効ですよ。
ほかにも簡単にできる自己分析の方法はこちらの記事で紹介しているので、参考にしてください。
簡単15分! 自己分析シートのフォーマット6選
簡易的にではなく、徹底的に自己分析をしたい人は、こちらの記事でやり方を詳しく解説しているので、併せてチェックしてくださいね。
自己分析マニュアル完全版|今すぐできて内定につながる方法を解説
アドバイザーコメント
隈本 稔
プロフィールを見る就業経験を通してキャリアアンカーで自己分析してみよう
就職活動の際は、自己分析や企業分析ともに雲をつかむようなものだったと思います。しかし、就職して実際にさまざまな業務に触れたことで、転職活動ではより具体的な分析ができるようになるのではないでしょうか。
転職活動の自己分析で、仕事の価値観を明確にするうえでは、本文で紹介されている方法はもちろん、エドガー・シャインが提唱している「キャリアアンカー」について考えてみることもおすすめです。
8つの軸から大切にしている価値観を見つけ出し転職活動の軸としてみよう
キャリアアンカーとは、自分が働くうえでの軸となる価値観のことで、「専門・職能別コンピタンス(自分の専門技術や知識が活かせる)」「社会貢献(社会への貢献や奉仕に満足を感じる)」「純粋な挑戦(困難な課題に立ち向かえる環境に満足する)」など、8つの軸(アンカー)があります。
キャリアアンカーは、職業経験がある人にしか明確化することは不可能なもので、8つのうちから1つに絞られるとされています。
より明確な価値観が言語化できるので、転職活動の企業選びの軸や面接での仕事への価値観の説明がより具体的になるでしょう。
業界・企業研究をする
自己分析が完了したら、どんな企業にエントリーすべきか考えるために、徹底的に業界・企業研究をしましょう。
おすすめは、まずどんな業界があるのかを把握したうえで、自分に合いそうな企業を深くアプローチする方法です。業界地図などで業界の全体像を把握してみましょう。
ただ、業界は数えきれないほどたくさんあるので、少しでも気になる業界があればその都度調べましょう。第二新卒の業界・企業研究のやり方は以下の通りです。
業界研究の方法
- 業界に関する新聞・ニュースを見る
- 業界に関する本を買う
- 業界研究セミナーに参加する
- 第二新卒の就職エージェントで聞いてみる
企業研究の方法
- 企業ホームページ(HP)を見て概要を把握する
- 現職でコネクションのある社員がいるのであれば聞いてみる
- 卒業した大学の就職課や就職エージェントを使い、企業に直接問い合わせしOB・OG訪問をする
- カジュアル面談などの面談に申し込む
以下では、業界や職種などを幅広く解説しているので、気になる業界などがないかチェックし、研究の参考にしてください。
業界・企業研究の記事一覧
アドバイザーコメント
平井 厚子
プロフィールを見る第二新卒は業界団体を調べると業界・企業研究しやすい
第二新卒の転職活動と新卒時の就職活動の一番の違いは、実務経験があることです。実際に仕事をした経験をもとに次の仕事を探そうとすると、新卒のときよりも、職種を中心に考える割合が高くなるのではないでしょうか。
業界から絞り込むよりも、まずはやりたい仕事で求人を探し、気になる求人を見つけたらその企業を研究し、業界を研究するパターンが多いと思います。
その場合の業界研究や企業研究の進め方は、業界団体を調べると効率的です。
業界団体は「IT 業界団体」のように検索すると出てきます。
業界の問題意識や同業他社の情報を調べて知識を深めよう
団体によってHPの内容は異なるのですが、多くの団体では「提言」「意見」「政策提言」などの情報があり、その業界の問題意識がわかるのでたいへん参考になりますよ。
「会員一覧」「会員名簿」などを掲載している団体もあり、応募先の同業他社を調べて比較するのにも役立ちます。
幅広くエントリーする
気になる業界や企業を研究したら、幅広くエントリーしましょう。企業規模を絞り過ぎず、また業界や職種もできるだけ一つではなく幅広く選択肢を広げるのがおすすめです。
当初は関心がなかった企業でも、選考を受けるうちに魅力や適性に気付いたりすることがあります。さまざまな企業の選考を受けることで、多くの価値観に触れ、視野が広がることにつながるので、より納得のいくキャリアを見つけることができます。
エントリー時は職務経歴書や履歴書を出さなければならないケースが多くあります。履歴書はこれまでの経歴や自己PRなどを書くもの、職務経歴書とは、職務に関する経歴を示すものです。どちらも職歴を書く必要がありますが、前職の仕事内容を記載しましょう。特に、志望先の業務に関連のあるアピールをすると効果的です。
履歴書で書くべき内容
- 学歴・経歴
- 志望動機・自己PR
- 自己紹介
職務経歴書で書くべき内容
- 職務要約
- 職務経歴
- 資格・スキル
- 自己PR
履歴書に書くべき内容はこちらの記事で解説しています。こちらは新卒向けの内容ですが、要素の見つけ方や構成は参考になるため、ぜひチェックしてください。
自己PR
新卒用履歴書の自己PRを書く極意|例文28選を強み・職種別で紹介
志望動機
例文10選|新卒用履歴書の志望動機の基本と盛り込むべき6要素
資格
履歴書の資格欄で好印象を残すには? 書き方から疑問点まで完全網羅
第二新卒の転職のエントリー時には、新卒のエントリーの際に意識していたことに加え、これまでの会社で得てきた知識やスキルなど強みとなる要素はどんどんアピールしていくと良いです。
選考を受ける
エントリー時に書類の提出を求められなかった場合、エントリー後に履歴書や職務経歴書の提出を求められることがあるので対応しましょう。エントリー時に書類が必要な企業は、書類選考を通過したら面接の案内を受けます。
メールでくることが多いので、見逃さないようにしておき、企業側と日程を調整して面接を受けましょう。
近年はWEBで選考を受けられる企業が多くなっています。平日を指定されることが多いですが、企業によっては昼休みや終業後の時間を指定してもらえることもあるので、現在の仕事と調整しつつ進めましょう。難しければ現職で休暇を取るなどの対応が必要です。
第二新卒の面接でよく聞かれる質問は以下の通りです。新卒の時と異なり、現在の仕事で身に付けたスキルや力、考えの変化などを多く聞かれることがあります。新卒の就職を通して考えたこと、抱いた価値観、ビジョンなどを明確にして面接の回答を準備しましょう。
第二新卒の面接でよくある質問
- これまでの経験を踏まえて自己紹介をしてください。
- 退職した理由は何ですか?
- 弊社のほかに選考を受けている企業・業界はありますか?
- 志望動機は何ですか?
- 5年後、10年後はどうなっていたいですか?
- 当社に関して何か質問はありますか?
- 仕事を休まないと面接を受けられませんが、仕事が忙しすぎて休む暇がありません。どうしたら良いでしょうか。
タイムマネジメントを徹底して転職活動を進めよう
仕事のやり方を見直して、タイムマネジメントをしましょう。今の仕事の進め方に、ムリ・ムダ・ムラはありませんか。
スケジュール管理はどんなツールを使って、どんなやり方をしていますか。タイムマネジメントから見直すのは遠回りのように見えるかもしれませんが、仕事を整理して効率的に進めるスキルは、どこに行っても必要なスキルです。
これを機に身につけるつもりで、取り組んでください。きっと役に立ちます。
アドバイザーコメント
隈本 稔
プロフィールを見る第二新卒の面接は退職理由と志望動機の回答が大事! 説得力を持たせよう
第二新卒の転職は、新卒の時の就職活動と違って、短い期間でありながらも実際に就職して業務を経験したという事実があります。そのため、「退職理由」と「志望動機」には特に注意が必要です。
①退職理由
第二新卒という早いタイミングで退職を決断した理由は、合理的で納得が得られるものである必要があります。
たとえば「残業時間が多かった」のが退職理由だとしても、それによって自分にとってどのような弊害があったのかまで伝えるようにしましょう。
特に、何らかの問題があったならば、解決が難しかった理由を確実に質問されるので、実際に行動しても改善できなかった理由を伝えましょう。
②志望動機
志望動機については、就職活動の時と違って自分の具体的な今後のキャリア設計も交えながら伝えましょう。
退職理由にもかかわることですが、自分が持っている仕事への価値観や、10年後などの具体的なキャリア目標を伝えたうえで、それらを転職先であれば満たせることをアピールしてください。転職希望先に対する主観的な評価で問題ないので、まずは自分の想いを伝え切りましょう。
内定後、入社日や待遇の交渉をする
内定を得られたら、入社までに労働条件通知書を通して条件のすり合わせをします。労働条件通知書は、企業によっては「内定通知書」「採用通知書」「雇用契約書」と呼ぶこともあります。
多くの場合、最終面接に合格した連絡と同時に労働条件通知書が提示されます。すぐに内定を承諾せず、ここに記載されている条件に同意できるか必ず確認しましょう。
チェック必須の項目は以下です。特に賃金については、転職エージェントに頼めばキャリアアドバイザーが企業と交渉してくれることがあるので、自分で交渉することに自信がない人は依頼してみましょう。
労働条件通知書のチェック項目
- 契約期間(入社日)
会社を退職していないのであれば、間に合うように退職交渉をしなければならない。入社可能な日が入社日として設定されているか要チェック - 雇用形態(正社員・契約社員など)
正社員のつもりで応募していたが、実際は契約社員として契約していたなどのケースがある。面接ですり合わせをしないことも多いため、労働条件通知書で要チェック - 就業場所
転勤の有無や勤務地は要チェック。転勤ありの場合はどこで働く可能性があるかも併せて確認しておくと良い - 賃金
賞与の有無や月給詳細が書かれていないことがあるため要チェック。具体的な金額が書かれていない場合はいくらになるのか擦り合わせておく必要がある - 想定残業時間
残業の有無のみ書かれているケースがあるため、具体的にどれくらい残業をする可能性があるのか確認する必要がある。また固定残業制度といい、実際の労働時間にかかわらず一定の残業時間を見込む企業があるので要注意 - 休日
「週休2日制」「完全週休2日制」「完全週休2日制(土日祝)」などとさまざまな表記がある。「週休2日制」は月に最低1回、2日休みがある週があること。「完全週休2日制」は毎週2日は休みがあるが、土日休みとは限らない。「完全週休2日制(土日祝)」は毎週土日祝日が休み。実態を確認しておく必要がある
条件の「賃金」「休日」「残業日数」などは、特にトラブルが起きやすい項目です。
自分がその時感じたことや疑問はきちんと確認しておいた方が良いでしょう。
現場に出ていざ働いてみたら「そこまで確認していなかったけど働き始めると気になるな」と後悔しないように、最初の時点でしっかり取り決めしておきましょう。
入社後の予定を決めるには、内定先との交渉に加えて退職する企業への交渉も必要となります。退職を引き留められることもあるかもしれないので、余裕をもった準備が必要です。次の記事で、退職までの手順を紹介しているので、ぜひチェックしてみてくださいね。
会社を辞めさせてくれないのは違法? 退職を成立させる手順を解説
固定残業代制についてはこちらの記事で詳しくまとめています。ホワイトではないといわれている理由も解説しているので参考にしてみてください。
関連記事
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記事を読む
ついやりがち! 第二新卒が納得のキャリアを築くための注意点
第二新卒が納得のキャリアを築くための注意点
- 焦って転職を決めない
- 転職先が決まらないうちはできるだけ現職を辞めない
- 未経験者可の企業は労働環境に気を付ける
第二新卒が転職活動を進めるにあたり、ついやりがちな失敗があります。ここからは第二新卒が納得のキャリアを築くための注意点を解説します。
失敗してしまうと、早期離職を繰り返してしまいかねません。するとスキルが身に付きにくく、次の企業の選考では採用を懸念されかねないので、なるべく失敗は避けられるように注意点をチェックしましょう。
焦って転職を決めない
転職をすることで必ずしも解決できないこともあります。たとえば、職場の人間関係には運はつきものです。転職しても新たな人間関係の悩みが発生する可能性もあります。
特に人間関係の悩みは、転職しなくても、異動で解消できることかもしれません。また、仕事内容に不満がある場合も、部署を変えれば納得感を持って働けることもあります。
上司に異動や仕事内容の調整を依頼し、それでも解決しなければ転職を決めるというように、今の状況で解決できることはないか考えてみましょう。
- よく考えてみたら、わざわざ転職しなくても良いような気もしました。でも、少しでも迷いがあれば転職した方が良いのでしょうか。
「ありたい姿」と「現状の姿」のギャップを転職で解決できるのか考えてみよう
今の会社で頑張れると思えるなら、残るのがいいと思います。それを考えるにも、今の会社にいることの問題を明らかにしましょう。
「問題」とは、「ありたい姿」と「現状の姿」のギャップでしたね。「ありたい姿」がポイントです。
現状への不平不満だけでなく、それらを解決してどんな働き方・仕事をしたいかを描いて、実現するにはどうしたらいいのか。残るのがいいのか、転職がいいのか。
一人で考えきれなければ、キャリア・アドバイザーに相談するのもおすすめです。在職者ならキャリア形成サポートセンターで無料のキャリアコンサルティングが受けられますよ。
転職先が決まらないうちはできるだけ現職を辞めない
仕事がない状態で転職活動を進めると、将来への不安から、焦って転職先を決めてしまう人が多いです。
そのため、納得のいく転職先が見つかるまでは、できるだけ現職をやめないことをおすすめします。
現職についたまま転職活動を進めることで、「転職活動が上手くいかなくても仕事はある」という心の余裕が生まれ、新卒での就活よりも冷静、合理的に判断でき、より自分に合う会社を見つけられるかもしれません。
- 働きながら転職活動を進めるのって難しいです。どうしたら両立できますか?
行動する意識が大切! 転職エージェントにも頼り進めてみよう
転職活動を進めるのが難しい理由を明確にして、それを解決することが重要です。多くの人が「仕事を探す時間がない」「採用試験の時間調整が難しい」など、仕事が忙しいことを理由に挙げます。
しかし、転職すると決めた以上は、行動しなければ何も進みません。
そのため、企業検索や企業への応募、面接の時間調整など、転職活動で特に負担が大きいものを転職エージェントにすべて委任することで、業務と両立しながら進めやすくなるでしょう。
具体的に転職活動が進むことで転職への意欲も増し、自らも時間調整の優先意識が出てきます。
未経験者可の企業は労働環境に気を付ける
第二新卒で異業種・異業界に挑戦する人は、未経験者募集の企業からエントリーすることになりますが、未経験者を募集しているということは、深刻な人手不足に陥っている可能性があり、注意する必要があります。
人手不足ということは、多くの人が入社したがらない、もしくは退職しているケースがあります。つまり、労働環境が悪い可能性があるので、入社後苦しい思いをするかもしれません。
エントリーする前に、企業のネガティブ情報もチェックし、入社して問題ないか確認しましょう。ネガティブな情報は転職の口コミサイトなどで収集可能です。過去の退職者がコメントしているので、退職理由などがわかります。
ただ、口コミサイトの情報は匿名で自由に投稿できるので、すべてを鵜呑みにせず、あくまで参考程度にしましょう。
軸が明確なら第二新卒の転職はおすすめ! 3つのコツを意識し挑戦しよう
いざ転職したいと思っても、「第二新卒の転職は経歴に傷をつけることになるのだろうか」などと不安に思う人が多いと思います。軸が明確ならば、第二新卒の転職はおすすめです。特に、軸が明確にあれば、第二新卒で転職しなかったことを後悔するかもしれません。
3つのコツを意識すれば、納得のいくキャリアを選択することができます。自信を持って転職活動を進めましょう。転職することを決めた人もそうでない人も、将来「あの決断をして良かった」と思えるよう、しっかり考えていきましょう。
アドバイザーコメント
永田 修也
プロフィールを見る一番重要なのは、自分の価値観が明確になるまで焦って転職しないこと
現在第二新卒で転職を考えている人に一番伝えたいことは、「自分の価値観が明確になるまでじっくり考えよう」ということです。
私自身、新卒、第二新卒と経験しましたがいずれの会社も早期離職してしまい、キャリアに大きな傷を抱えた経験があります。その中で気づいたこととして今思い返されるのは「なぜあんなに焦って会社選びをしたのだろうか」ということです。
最初に入った会社で思い描くものと違ったり、違和感を感じたからこそ転職をしようと考えますよね。
そのため、つい「早く次の会社を選んで失敗を取り戻さなきゃ」と葛藤が生まれやすくなります。
しかしこの期間に、自身の長いキャリアや人生の棚卸しをせずに、目先の焦りに任せて企業選びをしてしまうと、内定が決まっていざ入社した時に、また同じ悩みやトラブルに遭遇する可能性は十分にあります。
周囲に相談しつつ自分の気持ちを整理して納得のいくキャリアを見つけよう
それを回避するためにも、しっかりと自分の気持ちを確かめることが重要になってきます。もし心当たりがある人は、いったん小休止するつもりで周囲の相談できる人に話を聞いてみたり、転職サポートを活用しながら次の職場をじっくり探してみてください。
あなたのキャリアがより豊かになるよう応援しています。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
キャリアコンサルタント/メンタル心理カウンセラー
Syuya Nagata〇自動車部品、アパレル、福祉企業勤務を経て、キャリアコンサルタントとして開業。YouTubeやブログでのカウンセリングや、自殺防止パトロール、元受刑者の就労支援活動をおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/性格応用心理士1級
Minoru Kumamoto〇就職・転職サイト「職りんく」運営者。これまで300名以上のキャリア相談を受けた実績。応募書類や採用面接の対策支援をする他、自己分析の考え方セミナーを実施
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/産業カウンセラー
Atsuko Hirai〇ITメーカーで25年間人材育成に携わり、述べ1,000人と面談を実施。退職後は職業訓練校、就労支援施設などの勤務を経て、現在はフリーで就職・キャリア相談、研修講師などを務める
プロフィール詳細