この記事のまとめ
- 職種とは「実際におこなう仕事の種類」のこと
- 職種の種類は多岐にわたるからこそ幅広く理解することが大切
- 職種の特徴を押さえて自己分析をおこない適性を見極めよう
- 適職診断
たった3分であなたの受けない方がいい職業がわかる!
この記事を読んでいる人に
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就活を進めるうえで欠かせないのが職種選び。しかし、いざ就活を始めてみると、どのような職種の種類があるのか、また、業種とはなにが違うのか、なかなか説明できないという人もいるのではないでしょうか。
自分に合った就職先への内定を獲得するための第一歩として、職種についての正しい理解は欠かせません。また、自分の興味や関心を広げて、どのような職種があるのかを知ることで、新しい選択肢が見つかることもあるでしょう。
この記事では、キャリアアドバイザーの上原さん、渡部さん、柴田さんのアドバイスを交えつつ解説します。職種選びに迷っている人は参考にしてくださいね。
就活の軸を決める第一歩! 職種の種類について理解を深めよう
世の中にはさまざまな職種の種類があります。どのような職種があるのかを知ることは、自分の適性や強みを活かした仕事を見つけるための大切な工程です。「コミュニケーション能力を活かしたい」「創造性を発揮したい」「語学力を活かしたい」など、就活の軸を決めるうえでも職種選択は重要といえます。
この記事では、職種と業種の違いについて解説し、職種を網羅的に紹介します。さらに、学生に人気のある職種についても取り上げるので、職種についての理解を深め、選択肢を広げられるでしょう。
この記事を参考にして、職種の選択肢を幅広く理解して、自分に合った就職先決定の手がかりにしてくださいね。
必ず理解したい! 職種と業種の違いとは?
就活を進めるうえでは、業界研究や職種研究が必要です。しかし、いざ調べ始めてみると、業界や業種、職種といった言葉が並び、それぞれの違いが明確にわからないという人も多いことでしょう。
業界研究や職種研究を始める前に、それぞれの言葉の意味をしっかりと理解しておきましょう。そうすることで、その後の就職活動の準備や就職活動をスムーズに進められますよ。
職種は「仕事」の種類
職種は一言でいうと、個人単位での業務内容です。
具体的には、サービスを売る営業職や自社の商品やサービスの売り方を考える企画職、裏方で支える事務職などが挙げられます。ほかにも、サービス・販売系の職種や技術職など多種多様な職種があり、厚労省の職業分類によると全部で440の職種があります。
会社内では、おおむね部署ごとに職種がわかれていることが多いです。ただし「営業職」といっても実際にはテレアポで新規の営業開拓をする場合もあれば、ルート営業で既存の顧客を回る場合もあります。
自分が応募する企業の職種の業務内容を理解するうえでも、まずは職種の全体像を知ることが大切です。なお、アメリカなどの海外では職種別に採用をおこなっていることがほとんどですが、日本の場合は総合職・一般職という採用枠で選考が進むことが多いです。記事の後半では、総合職採用と職種別採用についても解説するので、参考にしてください。
職種の種類の例
- 営業職
- 企画職
- 事務職
- 研究職
業種が「何を扱うか」なのに対して、職種は文字通り「何をするか」ということになります。たとえば「人事の仕事がしたい」というように、業界ではなく職種を軸に考えると、いろいろな業界が幅広く選択肢に入ってきます。
業種は「事業」の種類
一方で業種はその企業が携わる分野のことを指します。
具体的には製造業や情報通信業、建設業などが業種として挙げられます。大規模な企業の場合、複数の業種に携わっている場合も。また、同じ職種でも業種が異なると実際の仕事内容には大きな違いがあることもあります。
業種については、総務省の日本標準産業分類を基準に考えると良いでしょう。分類方法としては20の大分類の下に99の中分類があります。なお、業種は基本的には読んで字のごとく、何をしている企業なのかがわかりやすいでしょう。
ただし一部の企業では、わかりづらさがあることがあります。たとえば出版社が「情報通信業」に分類されるように、総務省の分類とは一致しづらい企業がある点には注意が必要です。
業種の種類の例
- 製造業
- 金融・保険業
- 不動産業
- 水産・農業
- 建設業
職業・業界・産業の違いも併せて確認しよう
職種と業種以外に押さえておきたい用語として「職業」「業界」「産業」があります。それぞれについては以下の通りです。
職業・業界・産業の違い
- 職業
働き方の種類のこと。会社員や自営業をはじめとして主婦や学生、無職など、報酬が含まれないものもある - 業界
個人や企業が扱う仕事の分野のこと。業種よりも取り扱う商品に焦点を当てて仕事を分類していて、銀行や鉄鋼・広告が当てはまる - 産業
生活に必要な物質やサービスを生み出す仕事の分類。業種よりも大きなくくりでまとめていて、農林や運輸、金融などが産業に当てはまる
ただし、いずれも明確に定義がされた言葉ではないので、就活においては業種や職種と混同されて使われることもあります。
こちらの記事では業界とはどういう意味で、就活ではどんな業界を押さえれば良いのかについて図を用いて解説しています。ぜひ併せて確認して理解を深めましょう。
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職種の種類
- 事務・管理系
- 営業系
- 企画系
- 販売・サービス系
- クリエイティブ系
- IT・エンジニア系
- 医療・介護系
- 教育系
- 技術系
- 研究・開発系
- 金融系
- その他の職種
職種とは何か、職種と業種の違いが理解できたところで、職種の種類と主な業務内容を理解しましょう。実際にその職種に分類される仕事もリストで紹介するので、どのような業務をおこなう職種なのかが理解できますよ。
自分が興味をもった仕事内容から職種を選択しても良いですし、もともと興味のあった職種にほかの仕事内容があることを知り、選択の幅を広げるのも良いでしょう。
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事務・管理系
事務・管理系の仕事は経理から法務、人材教育、採用など、幅広い業務を担うのが特徴で、あらゆる企業に共通して必要とされる仕事といえます。
実際の業務としては、社員の福利厚生や採用活動、教育研修の提案や経費の処理など、会社を運営していくうえで欠かせない業務を分担しておこなっています。
事務系・管理系の職種では、特定の資格やスキルが必要になる場合も。入社後に配属が決まってから実務を通して知識やスキルを学んでいくことが多いです。ただし、入社前に資格を取得しておくと、適性と熱意のアピールにつながるので、早い段階から対策をするのもおすすめです。
事務・管理系の職種の例
- 営業事務
- テレフォンオペレーター
- 経理・会計・財務
- 総務
- 人事
- 法務
- 特許事務
- 生保・損保事務
- 金融事務(銀行・証券)
- 受付
- 秘書
- 学校・大学事務
- 貿易事務
- 英文事務
- 英文経理
- 通訳・翻訳
- OAオペレーター
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事務職を目指すと言ってもその範囲は幅広いです。上記の職種の例についても、それぞれに求められるビジネススキルや専門知識はかなり違っています。
漠然と「事務ならなんでも良い」と考えるのではなく、事務の中でも何がやりたいのかを事前に見極めておきましょう。
営業系
「営業」は、自社の製品やサービスをマーケットに広め販売する職種です。取り扱うのは、形のある「モノ」であったり、目に見えない「サービス」までさまざまあります。また、営業の手法も企業によって変わるでしょう。
いずれにしても、自社製品やサービスの魅力をしっかりと理解し、顧客のニーズを把握したうえで最適な提案をする必要がある職種です。また、商品を売って終わりではなく、契約の手続きの窓口や契約後のアフターフォローを担当する場合もあるので、長く顧客とかかわりを持ち続けることがあります。
誰がお客なのか、どういう営業手法を取るのかなどで、営業職の仕事内容も呼称も変わります。法人営業や個人営業などはお客の属性による呼び方ですし、ルート営業や反響営業などは営業手法の違いによる呼び方です。
営業系の職種の例
- テレマーケティング・ テレアポインター
- 営業・企画営業・ ラウンダー
- 営業アシスタント
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企画系
情報を収集・分析し社会のニーズを捉えた商品を考えるのが、企画系の職種です。大きく、企画職とマーケティング職に分類され、企画職は新しい商品やサービスを考えるのが主な役割です。
一方でマーケティング職は業界の動向や顧客のニーズなど、今後の企業の販売戦略を考えるために必要な情報を集めたり分析したりします。マーケティング職の作成した情報を社内に還元するという点では重要な職種といえるでしょう。
企画職もマーケティング職も市場の動きや時代の流れを把握する力が求められます。
企画系の職種の例
- 広報・宣伝
- マーケティング
- 経営企画
- 商品開発
- 企画職に憧れていますが、新卒は営業や事務職のイメージです。若手のうちから企画職に就くのは難しいのでしょうか?
会社や仕事内容、自分の適性によって異なる
あなた自身の能力特性と会社の考え方によるので、若手のうちから企画職に就くのが難しいかは一概に言えませんが、若い感覚を積極的に取り入れたいと思う会社があるのも事実です。
ただし若手のうちから企画職に就きたいと言っても、何となく格好が良さそうだといったイメージだけが先行していることが多いものです。どんな内容に関する企画に憧れているのか、明確に語れるようにしておきましょう。
たとえば事業の企画をする仕事の場合は、何もわからない新人ではなく、営業などの職を通じて会社や事業について理解を深めた後の方が活躍できますよね。
企画してみたいことに対する自分の具体的なアイデアを明確にしたうえで、どのようにそれを実現していくのか熱意と想いを会社に伝えてください。あとは会社次第です。
マーケティング職に興味がある人は以下の記事を参考にしてみてください。マーケティング職について詳しく紹介しています。
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こちらのQ&Aでは企画営業についてキャリアコンサルタントが回答しています。併せて参考にしてみてください。
かんたん3分!受けない方がいい職種がわかる適職診断
就活では自分に適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。
そこで活用したいのが「適職診断」です。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。
販売・サービス系
文字通り、顧客に自社のモノやサービスを提供するのが役割です。
販売職と営業職との違いは、顧客の購買意欲にあります。営業職の場合は、新しい顧客を獲得し、購入意欲が薄い顧客に対して商品の魅力を説明していきます。一方で、販売職の場合、顧客にすでに購入意欲があることが多く、販売の最後の後押しをする役割といえるでしょう。
販売・サービス職は、飲食やホテル、旅行、医療福祉、美容、情報サービスなど幅広い業界にある職種です。業務内容もそれぞれ異なり、在庫管理やスタッフの教育、店舗運営など、その業界の知識が求められます。また、顧客に喜んでもらいたいというホスピタリティも重要な職種といえるでしょう。
販売・サービス系の職種の例
- デリ・惣菜販売・デパ地下・食品販売
- イベントスタッフ
- アパレル・ファッション・コスメ販売
- インテリア・雑貨・文房具販売
- 携帯・家電販売
- ホールスタッフ
- キッチンスタッフ
- ホテル関連・リゾートスタッフ
- ブライダル関連・セレモニー関連スタッフ
- 旅行事務・旅行カウンタースタッフ
- 航空関連・ツアーコンダクター・添乗員
- エステティシャン・ネイリスト・セラピスト・マッサージ師
- 美容師(スタイリスト)・理容師
販売職の職務内容や、やりがい、適性がある人の特徴など、こちらの記事で詳しく解説してるので参考にしてくださいね。
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販売・サービス系の仕事で、カフェで働くことに興味がある人も多いのではないでしょうか。カフェで働くための志望動機の作り方を知りたい人はこちらの記事を参考にしてくださいね。
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クリエイティブ系
雑誌・Web・映像・音楽などをつくるための編集や執筆、デザインなどをおこなう役割です。
ただ単に制作をするだけではなく、コンセプトを考えたり、スタッフへの発注や予算の策定、スケジュール管理などをおこなったりと、制作に関する指示を与える役割を担う場合もあります。
クリエイティブ系の仕事の場合は、ほかの職種と共同作業が必要になるケースが多いです。そのため、自分のスキルや感性を磨くだけでなく、協調性も求められます。
クリエイティブ系の職種の例
- WEBデザイナー
- WEBディレクター
- 制作・編集・校正・ライター
- DTPオペレーター
- グラフィックデザイナー
- 映像・音響
- インテリアコーディネーター
IT・エンジニア系
コンピューターシステムの企画・開発・保守・運用をおこないます。現代では、ほとんどの企業でITスキルが欠かせません。そのため、IT系の職種の需要も高まっていますが、経済産業省によると、IT人材は将来的に40〜80万人の規模で不足するという懸念も発表されています。
コンピューター言語の取得にくわえて、システムを設計する発想力やスピード感も求められる職種です。入社後に研修制度を用意している企業も多いため、文系からでも挑戦できます。
ただ、IT系の職種を志望するのであれば、あらかじめ基礎的な知識を取得しておくと入社後もスムーズでしょう。
IT・エンジニア系の職種の例
- 運用管理・保守・点検
- ヘルプデスク・ユーザーサポート
- ネットワークエンジニア
- システムエンジニア
- プログラマー
- 設計(電気・電子・機械)職
- 設計(建築・土木・設備)職
- OAインストラクター
- フィールドエンジニア・サービスエンジニア
- 文系でITに関して全く知識がないのですが、未経験でも挑戦しやすい職種はありますか?
セールス系のエンジニアやインテグレーター
システムエンジニア(SE)の中でも、セールス系のエンジニアやシステム開発を受託するインテグレーターなどには、文系出身者も多いようです。
顧客企業の要望をしっかり聞いて自社のプログラマーや開発担当者に伝える役割があるので、直接コードを書かなくとも、要望を聴き取る力や取引先から信頼されるコミュニケーション力が必要です。
論理的に考えることも求められるので、文系のスキルが活かせる場面が意外と多くあります。
IT系に興味がある人は、以下の記事も参考にしましょう。IT業界の志望動機のポイントを解説しています。
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IT業界は5業種に分かれ、それぞれに特化した志望動機の作成が必要です。キャリアコンサルタントが業種・職種別の例文を交えながら、IT業界の志望動機を解説。IT業界の知識を押さえて、受かる志望動機を作成し、選考を突破していきましょう。
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まずはあなたが受けない方がいい職業を確認してください
就活では自分のやりたいことはもちろん、そのなかで適性ある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期退職に繋がってしまうリスクが高く、適職の理解が重要です。
そこで活用したいのが「適職診断」です。質問に答えるだけで、あなたの強みや性格を分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
まずは強みを理解し、自分がどの職業で活躍できるか診断してみましょう。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
医療・介護系
代表的な職業としては、医師や看護師などの患者の治療や診察に直接かかわる職業が挙げられます。ほかにも、高齢化が進む現代の日本では「介護福祉士」や「社会福祉士」のような介護系の仕事に就く人の需要も高まっています。
このような代表的な職種以外にも高度な技術を必要とする医療機器を扱う医療技師系など、それぞれの専門的な知識を活かして医療や介護現場を支える重要な役割を担っています。
医療・介護系の職種の例
- 医療事務
- ホームヘルパー(訪問介護等)
- 介護助手
- 介護福祉士
- ケアマネジャー
- 看護師・准看護師
- 看護助手
- 歯科医師・歯科衛生士・歯科助手
- 薬剤師
- 栄養士・管理栄養士
- 医療技術者
管理栄養士に興味のある人はこちらの記事も参考にしてみましょう。管理栄養士が活躍する分野や志望動機の書き方などについて紹介していますよ。
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管理栄養士の志望理由は、分野ごとに特徴に違いがあることを理解することが大切です。記事では管理栄養士の分野、志望理由作成のコツと注意点、人事へのアピール方法をキャリアコンサルタントとともに解説します。OK例文・NG例文もそれぞれ7選紹介しているので、監理栄養士を目指す人はぜひ参考にしてみてくださいね。
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歯科助手を志望している人は以下の記事を参考にしてください。志望動機の書き方や類似職種との違いも解説しています。
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院内の事務作業や医師のサポート役として重要な役割を担う歯科助手。歯科助手への熱意を存分にアピールできる、説得力のある志望動機を完成させるには3つのスキルを意識してアピールポイントを考えましょう。キャリアコンサルタントが例文10選とともに実践的なアドバイスを紹介します。
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教育系
教育系にかかわる職種はさまざまに分類できます。まず、未就学児の保育・教育をおこなう保育士や幼稚園教諭、小学校や中学校などの各種学校で子どもに勉強を教える教師の仕事が代表的な例です。
それ以外にも、大学教授として専門分野を極めたり、予備校や塾など学校以外の場所で子どもに勉強を教える仕事もあります。
教育系の職種の例
- 保育補助
- 保育士
- インストラクター・講師
- 塾講師
- 試験監督
技術系
技術系は、法人や個人などの顧客からの要望に基づいて、設計や施工をおこなう仕事です。相手の要望を真摯にヒアリングしながら、顧客の要望を設計図に落とし込み形にしていきます。
実際に商品を完成させるまでにはコストやスケジュールなどさまざまな制約がかかります。その制約のなかで、機能性やデザインなど条件を満たしたものを完成させる必要があります。
また、現場では工程の管理やスタッフの管理をおこなうことも。働く企業によって、仕事の規模や業務の幅もまちまちといえるでしょう。
技術系の職種の例
- 建築土木企画・設計
- 調査・測量・製図・積算
- 施工管理
- 生産管理
研究・開発系
企業が新製品を開発するための研究をおこなう仕事です。研究職には「基礎研究」と「応用研究」の2つがあります。
基礎研究では、将来的な製品化や実用化を目指して、研究を進める役割を担います。そして、それをもとに応用研究をおこない、実用化に向けた研究をおこなうという違いがあります。
開発職は基礎研究・応用研究の成果を踏まえて、製品として販売するための実用化を図ります。1つの技術開発は、研究を始めてから製品として実用化されるまでに5~10年という長い年月がかかることもあります。そのため知的好奇心や地道な努力の積み重ねが不可欠です。
研究・開発系の職種の例
- 研究職
- 開発職
研究職に興味がある人はこちらの記事を参考にしてください。具体的な仕事内容や魅力を詳しく解説しています。
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研究職を志望する場合は、仕事内容や適性の理解が必須です。また研究職のメリットデメリットも押さえておきましょう。この記事では研究職に向いている人の特徴や研究職に就くコツをキャリアコンサルタントが解説します。志望動機例文も紹介するので参考にしてください。
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研究職を志望する場合、自分が従事していた研究テーマに選択肢を絞りすぎると、応募できる企業が限られてしまいます。
そして少ないチャンスを求めて日本中から集まる多くの学生と競い合うことになるので、難易度がかなり高まります。
自己分析を深めると共に企業研究をして、企業選びの視野を広げて考えることも大切です。
金融系
証券会社や銀行など、お金を動かすことにかかわる仕事です。保険会社やカード会社、消費者金融なども含まれます。顧客の相談にのり、融資の可否や返済プラン、適した金融商品の提案をおこなうため、金融についての高い専門知識が求められます。
近年ではIT技術を活用した金融サービスであるFinTech(フィンテック)が成長しているのが特徴です。ITエンジニアとのかかわりやIT系の知識を求められることも増えています。
金融系の職種の例
- トレーダー・ディーラー
- ファンドマネージャー
- 証券アナリスト
- アクチュアリー
金融業界に興味がある人はこちらの記事を参考にしてみてください。金融業界を詳しく解説しています。
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金融業界は、さまざまな特徴があります。選考を受けるなら、多角的に理解することが大切です。この記事では金融業界の動向や業種、職種、金融業界独自の選考対策などについて、キャリアコンサルタントと解説します。
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その他の職種
これまでに紹介した以外にも、自動車や住宅、電子製品、薬品などの分野で必要とされている仕事があります。これらは安全な製品を製造し、その製品を滞りなく顧客に届けるために欠かせない仕事です。
近年では、工程の一部を海外でおこなっている企業も増えています。そのため、企業や部署によっては海外勤務のチャンスがある場合もあります。
その他の職種の例
- 倉庫管理・入出荷
- 製造(組立・加工)
- ドライバー(配達・配送)
- 施工管理・現場監督
- 建築・土木作業員
- 警備・交通整理
- 清掃・ハウスクリーニング・家事代行
- 興味がある職種が複数あり、どれを志望しようか迷っています。決め手になる比較の仕方があれば教えてください。
実際に働く生の声を聞いてみよう
実際にその仕事に携わっている人に、業務内容を詳しく聞いてみると良いでしょう。大学のOB・OGなど知人のつてを辿って、具体的な仕事の中身や必要なスキル、やりがいなどを直接聞くとイメージがわきやすくなります。
もし知り合いにそのような人が見つからなければ、ビジネス用のSNSなどで検索するのもおすすめです。そうやってより詳細な情報を収集し、業務内容や待遇、将来性などを比較してみると、イメージが膨らみ決めやすくなるのではないでしょうか。
職種選びの参考にしよう!大学生に人気の職種
これまで紹介した職種のなかでも、特に学生から人気のある職種について紹介します。人気の職種とその理由を知ると、今まで興味が無かった職種でも志望度が変わるかもしれません。
マイナビ学生の窓口のアンケート調査では次のような職種に人気が集まっています。
大学生に人気の職種
- 事務・管理系(総務、経理、事務など)
- 医療・福祉系(薬剤師、看護師、医師など)
- 技術・研究系(研究、生産・製造、品質管理、建築土木など)
- 専門系(警察官、保育士、栄養士、アナウンサー、公務員、MRなど)
- クリエイティブ系(編集、フォトグラファー、デザイナー、広告デザイナーなど)
事務・管理系の仕事は、会社全体の仕事にかかわれるのが魅力です。就活時に将来の方向性が明確に決まらなかったので、幅広い業務に取り組みたいといった理由が主な志望動機に挙げられています。
また、医療・福祉系の職種は、社会的貢献度が高いのが特徴です。こちらは、大学の進学時点で進路を決めていたパターンが主流といえます。
技術・研究系の職種は、自分が学生時代に学んだ知識を活かして新しい価値を生み出せるのがやりがいにつながります。こちらも、学問分野への興味関心が就職先の決定に影響しているため、大学・学部を選ぶ時点で進路決定をしている人が多いでしょう。
アドバイザーコメント
上原 正光
プロフィールを見る仕事をイメージしやすい職種やこれまでの学びを活かした職種が人気
職種を限定して志望する学生は、何らかの理由でその職種の内容が見えているか、OB・OG訪問、説明会での先輩の話などの影響を受けていることが多いように感じます。営業系、企画系、コンサルタント系などイメージしやすい職種を選択したり、商社マンを目指し早くビジネスに触れたいと志望したりする人もいます。
また、自分の勉強してきたことを軸に据える場合もあります。経済学部や商学部で、簿記の勉強をしているので経理系を志望したり、外国語を活かしたいので海外営業や海外駐在できる職種を選びたいという具合です。また法学部なので法務部を志望するという人もいます。
文理問わず職種の選び方にはさまざまな価値観がある
理系では、学校で学んだことや研究内容を活かしたい、また将来性を考えて、研究職やIT系、建築設計、機械設計などを志望する人が多いようです。比較的安定していて潰れる心配が無いということで公務員を志望する人もいます。
ノルマがなさそうでがつがつ働かなくてもよさそうだという印象があり、ワークライフバランスを優先したいということで事務スタッフ系を志望する人や、理系文系問わず高給志向でコンサルタントを志望する人もいます。
こちらの記事では文系の就職先を幅広く紹介しています。業界別の人気企業ランキングと選び方付きなので、文系の人はぜひ併せて参考にしてみてください。
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文系の就職先は実は幅広くあるため、選択肢を知らないと後悔しかねません。記事では文系の就職先一覧と企業例をキャリアコンサルタントとともに紹介します。希望の就職先に入るための準備のコツも解説するので、文系ならではの就職先選びを成功させましょう。
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選考通過率がグッと上がる!
就活対策で悩んだらプロンプト集がおすすめ!
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自分の適性を確かめよう! 向いている職種の選び方
向いている職種の選び方
- 職種ごとの大まかな特徴を押さえる
- モチベーショングラフを作る
- やりたくないことから考える
- 他者から評価されたことを参考にする
- 適職診断を参考にしてみる
- Will・Can・Mustの視点で考える
- キャリアアドバイザーに相談する
就職後働く際に大きな影響を与えるのは職種と言われています。たとえば、車が好きだから自動車業界を志望したい、と思った学生がいるとしましょう。同じ自動車業界でも、車を売る営業職と車を整備する技術職とでは、実際の仕事の進め方は全く異なるでしょう。
そのため、業界研究と同様に職種についてもしっかりと選択することが自分の望む働き方を叶えるために重要になります。自分の適性を確かめて、向いている職種を選ぶ方法を解説します。
①職種ごとの大まかな特徴を押さえる
まずは、職種ごとの大まかな特徴を理解しましょう。実際の就職活動でも、なぜその職種を選んだのかと質問される場合があります。
なぜその企業を選んだのか、入社後にどのような活躍をしたいのかを伝えるために、ほかの職種と比べたときの職種の特徴を理解しておくのが良いです。
特に新卒で学生が志望することが多い職種について特徴や向いている人を説明します。自分の適性が活かせそうな職種は何かを考える参考にしてください。
事務職に向いている人の特徴
事務職に求められるのは作業の正確性と丁寧さです。事務仕事はミスなくスピーディーに作業を進めていく力が必要です。また、1日中デスクワークをしていても集中力が切れない人は適性があります。
逆に、ミスが多い人や集中力が切れて席を立ってしまう人は事務仕事をスムーズに進めるのが難しいこともあるでしょう。事務職は誰にでもできる仕事ではありませんが、残業が少なめで休日が取得しやすい企業が多いのが、特徴といえます。
事務・アシスタント職は丁寧かつ正確に仕事ができ、理解力が高いタイプに向いています。これらの職種は細かい数字やデータを扱うため、ミスのない仕事ができることは必須条件です。
また、さまざまな書類を読み込んだり、議事録を任されたりすることがあるため、文章をわかりやすくまとめられ、話がきちんと聞ける人が重宝されます。
スケジュール管理能力の高さも、事務職に求められる能力の1つです。どの職種よりも同時並行でタスクをこなす必要があるので、それらを遅滞なく進行するために優先順位をつけたり、納期管理をこなすことが求められます。
営業・企画職に向いている人の特徴
営業職や企画職に向いているのはコミュニケーション能力が高く、人と接することが好きな人です。営業職では顧客に対して、企画職では社内外の人に対して、商品や企画について説明やプレゼンをおこなう機会が多いので、そのような場面でも物怖じしない人に適性があります。
どちらの職種も会社の売上に直結する重要な仕事です。特に企画職の場合は、名前やイメージで志望を決めてしまう学生もいるようです。しかし実際は、企画職に就くには現場経験が求められるため、企業によっては新卒から企画職に就くのは難しいこともある点は事前に把握しておきましょう。
近年では営業職も課題解決型(ソリューション営業)やコンサルティング営業といった相手のニーズを深堀りしていくスタイルが主流です。話すことが苦手でも、傾聴や共感の能力が高い人なら、企画や営業で高い成果を出すことができます。
販売・サービス職に向いている人の特徴
販売職には、コンビニ・スーパー・デパート・ショッピングモール・量販店などの店舗で販売員や店長、または卸売職も含まれます。商品を売ることで事業の成立に貢献する職種です。
また、サービス職には、理容・美容・クリーニングなど個人に対するサービスや施設・ビルなどの管理にかかわるサービスが含まれます。
いずれも一人ひとりの顧客に合わせた接客ができる、コミュニケーション能力の高い人に向いている職種です。そのときの顧客のニーズに合わせたかかわり方が求められるでしょう。常に笑顔で相手に接する力が必要です。
また、顧客と接する以外にさまざまな事務作業をおこなうこともあります。学生のうちから要領よく業務をこなす力を身につけると入社後の活躍につながるでしょう。
サービス業は人を笑顔にする仕事のひとつでしょう。人を笑顔にする仕事はいくつかあります。次の記事では、人を笑顔にする仕事について、例とともに解説しています。ぜひ読んでみてくださいね。
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技術職に向いている人の特徴
ものづくりにかかわる技術職は、理系や工学系の専門的な知識が必要です。
そのため、基本的な知識を身に付けるのはもちろんのこと、常に最新の知識を得ようとする向学心や好奇心が必要です。ノウハウや技術の刷新が激しく、新しい知識に常にアップデートしていくことが求められます。
また、技術職は自分が決められた範囲の業務を担当するだけでなく、さまざまな関係者とのかかわりもあります。そのため、他者と協力してコミュニケーションを進める力や協調性も求められるでしょう。
技術職は専門の知識・スキルがあることはもちろん、常に一歩前に進む向上心と好奇心を持っているタイプに向いています。これらの職種はノウハウの刷新が激しく、常に新しい知識が求められるからです。また、チームや他者と協力して仕事を進めることが多いため協調性も必要です。
アドバイザーコメント
柴田 登子
プロフィールを見るどの職種でも「人として基本的なことができる人」が求められる
業界問わず自身の仕事で活躍する人と話をする際、「なぜ自分がその分野で認められたと考えていますか?」という質問をすると、「人として基本的なことができているから」という回答をよく耳にします。
確かに、斬新なアイデアを生み出すセンスや技術力、専門知識は重要です。しかしそれらをあらゆるビジネスシーンで活かすために、まず得なければならないのは「機会」です。つまり「あなたにその仕事を任せたい」と上司や取引先に思わせなければなりません。
そのために大切なのは、「挨拶をはじめとしたビジネスマナー」「納期を厳守するなど、約束事を守る」「相手の立場を考えて行動する」など、一見簡単に思えることが普段からできているかどうかです。
基本的なことを完璧にやり切れる力を磨こう
どんなに仕事ができても、挨拶もろくにできない人と一緒に気持ちよく働けません。また、ちょっとした約束を守れない、提出物を期限までに出せない人は信用できません。それに、自分の利益ばかり追い求め、こちらの都合を考えない人など論外です。
実はこのような誰でもできそうなことこそ、完璧にやり切れる人はなかなかいません。だからこそ、こうした基本的なことを押さえている人が信頼され、そして仕事で重宝されます。学生のうちに人としての基本スキルを身に付け、どの職種でも求められる人材を目指しましょう。
②モチベーショングラフを作る
自分の適性を正しく知るためには、モチベーショングラフの活用もおすすめです。モチベーショングラフとは人生のモチベーションの高さを曲線で表したものです。過去の経験や出来事を振り返り、時系列にそって自分のモチベーションを表します。
グラフにすることで、自分のモチベーションの源が何かがわかるのがメリットです。どんなときにやる気になるのか、やる気が出ない要因には何があるのかがパッと見て把握できるため、これまでの人生を俯瞰できるでしょう。
モチベーションがプラスの出来事に着目し、そこから共通して見いだせる価値観が何か考えてください。たとえば、「人との出会い」や「チームでの目標達成」の場合、人とのかかわりが重要と言えるため、個人で仕事を進めるよりも組織で仕事を進める職種の方が向いていることがわかるでしょう。
モチベーショングラフ以外の自己分析のやり方はこちらの記事で詳しく解説してるので、これから自己分析を始める人は併せて参考にしましょう。
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自己分析は就活の明暗を分ける重要なポイント。自己分析をするメリットや自己分析のやり方、注意点などをキャリアコンサルタントが解説します。自分に合った自己分析方法を見つけて選考や企業選びに活かしましょう。
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③やりたくないことから考える
やりたいことが全く思い浮かばないという人は、自分が苦手なこと、避けたいことから考えていくのも良いでしょう。自分が辛いと思うことを書き出して、それに当てはまる職種を一覧から排除する消去法で選択肢を狭められます。
たとえば、パソコンでの地道な作業が苦手という人は経理職や事務職が選択肢から外れます。また、立ち仕事が辛いと思う人は販売職は選択しないでしょう。
自分がやりたくないことをいくつか書き出してみることで、間違った職種を選ぶことがなくなるので、職種のミスマッチを防ぐきっかけになりますよ。
自分のやりたくないことや嫌いだと思うこと、つまり自分の特性と合わないことを仕事として続けるのは、大変なストレスになります。
苦手なことを仕事にしても、段々と新たな見方ができるようになり、好き嫌いに変化が出ることもあり得ますが、時間がかかるかもしれません。
やりたいことが全く思い浮かばない場合には、少なくともやりたくないことだけは避けて、将来のあらゆるリスクを下げておきましょう。
④他者から評価されたことを参考にする
自分で自分の強みを考えるのが難しい人には、過去に他者から評価されたことをもとにして職種を考えるのも良いでしょう。
たとえば、「資料のまとめ方がうまいと言われた」「アルバイトをしているときの説明がわかりやすくて丁寧だと言われた」という人は、営業職として商品の魅力を伝えるのに自分の強みが活かせるかもしれません。
自分では気づかない長所について、友人や家族に聞くことで新しい視点が見つかりますよ。
- 自分の強みがわからない場合はどんな人に聞くのが良いですか?
身近な人や専門家に聞いてみよう
昔から自分をそばでみてくれている家族や友人など、身の回りの人に聞いてみると、自分が気づけていない強みを教えてもらえると思います。
また、好きだと思っていることや、苦にならずに続けられていることを思い出してみると、そこには強みが表れていることが多いものです。逆に嫌いなことを思いだしてみて、その反対を考えてみると何気ない自分の価値観が思い浮かびます。
こうした過去の経験から自分の価値観を引き出すには、専門家であるキャリアコンサルタントの力を借りるのも有効です。
なかなか自分の長所が見つからない人は、以下の記事も参考にして考えてみましょう。
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⑤適職診断を参考にしてみる
自己分析に行き詰まりを感じた場合には、適職診断の活用も検討しましょう。診断ツールを使えば、ネット環境だけですぐに自己分析がおこなえます。
また、自分の強みも理解できるので今後の就活で自己PRを考える材料にも役立つでしょう。特におすすめの適職診断は次の6つです。
いずれも無料で使用でき、会員登録不要なものもあります。複数受けて結果を比べるのも良いでしょう。
いずれのツールも有益なものではありますが、たくさん受けすぎるのも考えものです。あれもこれも手を出して診断結果に差が出ると、かえって迷う原因になってしまいます。
それぞれのサイトの概要をよく読みこんで、自分に合っているもの、信頼できそうなものを絞り込んでみましょう。
⑥Will・Can・Mustの視点で考える
「Will Can Mustの法則」を用いた自己分析フレームワークも活用してみましょう。Will Can Mustの法則とは、キャリアプランなど自分の将来の目標を決める際に活用できる考え方のことです。自分に適した仕事は何かを探すのにも役立ちます。
- Will=やりたいこと・なりたいもの
- Can=できること
- Must=すべきこと
上記の視点で過去の振り返り、今後のキャリアプランを考えていきましょう。特にMustの部分は、志望する職種に向いている人の特徴や企業が求める人材から考えると良いです。
Will・Can・Mustの視点に当てはまったものが自分が理想とする生き方であり、自分に最も適した仕事であるといえるでしょう。
⑦キャリアアドバイザーに相談する
第三者の客観的なアドバイスを参考にするのも有効な方法のひとつです。そのなかでも特に、就活についての事例を多数把握しているキャリアアドバイザーへの相談が良いでしょう。
キャリアアドバイザーへの相談は大学のキャリアセンターでもおこなっています。それ以外には、新卒エージェントの活用もひとつの手です。具体的には次のような新卒エージェントがあります。
自分では気付けなかった長所を引き出してもらえたり、これまでの経験の棚卸を一緒におこなってもらえたりするのがメリットです。
キャリアセンターやエージェント以外にも就活の相談先は多数あります。職種選びに悩んでいる人は、以下で紹介する相談先も参考にしましょう。
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アドバイザーコメント
渡部 俊和
プロフィールを見る職種選びは可能性を狭めすぎないことも大切
多くの人は、まず「自分に合った」仕事を探そうとして業種や職種を絞り込んでいきますが、それがかえって自分の可能性を狭めているように思います。
業種へのこだわりが強い(たとえば絶対にスポーツ業界で働きたい)場合、職種は絞らない(その業界の仕事なら何でもやってみよう、と考える)こと、職種へのこだわりが強い(たとえばどうしても広報の仕事がやりたい)場合、業種は絞らない(どの業界の仕事でもやってみよう、と考える)ことがコツです。
何もわからない段階で選択肢を潰さないようにしよう
そもそもやりたい仕事が無い時や、自分に合った仕事がわからない時というのは、その気になれば「何でもやれる」ということの裏返しです。経験が足りていない状態で考えなければならないため、情報不足にもかかわらず「絶対にあれはダメ、これはムリ」などと思わないようにしましょう。自分の言葉や思考が根拠のない思い込みを作ってしまっていることを考慮してください。
「自分に合う」というのは知ってみて、やってみて、初めてわかることの方が多いものです。食わず嫌いにならないようにしてくださいね。
自分に合った仕事を選ぶのは難しいですよね。以下の記事では仕事選びのヒントを解説しているので、まだ職種選びができていない人は参考にしてください。
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エントリー前に確認しよう! 総合職採用と職種別採用の違い
職種についての理解が深まり、志望する職種が明確になってきたら、就活の選考フローの違いを理解しましょう。一般に、総合職採用と職種別採用の2つがあります。
職種別採用はJob型採用と呼ばれることもあり、この数十年で新卒採用でも職種別採用を導入する企業が増えてきました。
しかし、まだ総合職としての採用を進めている企業も多くあります。入社後のミスマッチを防いで、自分の理想のキャリアを描くためにも、それぞれの採用形態の違いを把握しておきましょう。
総合職採用とは
総合職採用とは、いわゆる管理職や幹部候補を目指す採用のコースです。将来的には会社の中核として業務にかかわれるようにさまざまな部署での仕事経験を積みます。そのために、入社後の定期的なジョブローテーションがおこなわれるのが基本です。
将来の選択肢が豊富な一方で、自分の希望していた配属先に入れず早期離職につながるリスクもあります。なお、総合職と一般職は職種の違いではなく、働き方の違いです。一般職は総合職の補佐的な働き方をする点に特徴があります。
職種別採用とは
職種別採用とは、事務・法務・マーケティング・営業・開発・品質管理といったように、職種ごとに求人・採用をおこなう方式です。学生の志望と実際の働き方にミスマッチが起こりづらく、学生時代の学びを活かしやすい点にメリットがあります。
一方で、人材の配置に融通が効きにくくなる場合や、幹部を目指すときにキャリアパスに限界がある、潜在的な能力を発見しづらくなるといったデメリットがある点には注意が必要です。
入社後に「やっぱり自分には向いていない職種だった」と思っても、容易に変更ができないため、離職につながるケースもあります。
- やりたくない職種があるので総合職入社は抵抗があります。一方で、職種別採用でこの時点でキャリアを決めてしまうのも不安です……。どのように考えればいいのでしょうか?
消去法はNG! やりたくない職種の深掘りから始めよう
「やりたくない職種」というのがどのようなものか、その深掘りをしてみてはどうでしょうか。
人は、得てしてその具体的な内容を把握していないのに「絶対に無理」と自分で決めつけてしまう傾向があります。やりたくないからこそ徹底的に「どのように自分に合っていないのか」を探ってみましょう。
その職種を詳しく知ることにより、案外やってみても大丈夫そうだ、と考えられるようになるかもしれません。
一方で、やはりどうしても無理だという結論に至ることもあるでしょう。自分が本当にやりたいことが別にあれば、職種別採用にチャレンジするのも良いと思います。ただし、「〇〇職は何が何でも避けたいので職種別採用」と消去法でキャリアを決めるのは避けましょう。
就職先をどのように決めればいいか悩んでいる人は、以下の記事を参考にしてみてください。見落としがちな注意点もまとめています。
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就職先の決め方決定版|学生が見落としがちな視点と注意点を徹底解説
就職先の決め方は正しい「自己理解」と「企業理解」が重要です。これから就活を始める人と内定を持っている人に分けて就職先の決め方をキャリアコンサルタントが解説します。決め方の注意点も紹介しているので、後悔しない選択をするカギにしてください。
記事を読む
自分のやりたいことを明確にして職種を選択しよう!
職種について、正しく用語を理解し、網羅的に知ることで、自分の選択肢が広がります。また、そのなかから自分のやりたいことや適性を明らかにしたうえで、職種を選んでいきましょう。
自分にとって、なぜその職種を選んだのかが明確になると、その後の企業選択においても、1つの軸が定まります。また、自分の考えに根拠があるので面接でもきちんと採用担当者にアピールできるようになりますよ。
ぜひ、自分の希望の就職先から内定を獲得するための第一歩として職種選びをおこなってくださいね。
アドバイザーコメント
上原 正光
プロフィールを見る他人やイメージに頼りすぎずに職種を選ぼう
職種を軸に仕事を考える際には、同じ職種でも会社によって内容が大きく異なることに注目しながら、志望する会社での職種の内容を正しく理解することが大切です。自分のやりたいことや適性を把握したうえで、職種との適合性を見極めていきましょう。
就職活動ではOBやOG、会社の先輩などの話の影響を受けやすいものです。当然ながら他人と自分は違い、向き不向きは人によって全く異なるので、他人の話だけでなく、なぜその職種を選んだのか、自分の考えを明確にしてください。
思い込みで職種を選ばないよう注意
また、職種にこだわり過ぎることにはリスクもあります。そもそも自分の知らないことには目が向いていません。思い込みで視野を狭めることなく多様な見方ができるよう心掛けてください。自分で勝手に良いイメージを膨らませすぎると、入社後にこんなはずではなかったと現実とのギャップに悩むこともあるでしょう。
会社というものは、中に入ってみないと実態はわかりません。勝手な思い込みに陥らず、しっかりと現実を見るように心がけてくださいね。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士
Masamitsu Uehara〇会社員時代は人事部として3000人以上の学生と面談を実施。大学でも多くの学生のキャリア支援をおこなう。独立後は、就活生からシニア層までさまざまなキャリア相談に携わる
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士
Takako Shibata〇製造業を中心とした大手~中小企業において、従業員のキャリア形成や職場の課題改善を支援。若者自立支援センター埼玉や、公共職業訓練校での就職支援もおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/合同会社渡部俊和事務所代表
Toshikazu Watanabe〇会社員時代は人事部。独立後は大学で就職支援を実施する他、企業アドバイザーも経験。採用・媒体・応募者の全ての立場で就職に携わり、3万人以上のコンサルティングの実績
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