この記事のまとめ
- 芸能関係の仕事はおもに2つに分類される
- 芸能関係の仕事に転職する方法
- 芸能関係の仕事に就職するメリット・デメリット
- 適職診断
たった3分であなたの受けない方がいい職業がわかる!
この記事を読んでいる人に
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キラキラしたイメージがあり、憧れる人も多いのが芸能関係の仕事。しかし一方でその人気と業界の特殊さゆえ「普通のなり方じゃ入れない」「未経験では厳しい」というイメージを持つ人もいるのではないでしょうか。
確かに芸能関係の仕事は倍率が高く狭き門です。しかし未経験でも転職できないわけではないので、理解を深めてチャレンジしてみましょう。
本記事ではキャリアアドバイザーの加藤さん、楳内さん、古田さんのアドバイスも交えながら、芸能関係の仕事に転職する方法や必要なスキルについて解説するので、ぜひ参考にしてくださいね。
芸能関係の仕事は環境の変化についていく覚悟が必要!
芸能関係の仕事は普通の会社員とは違い、仕事に波があったりさまざまな現場で働いたりと環境の変化が大きいという特徴があります。
そのため就職してからギャップに苦しまないように、事前に業界や仕事について知っておく必要があります。
そこで本記事ではまず芸能業界や仕事について概要を解説。たくさんの業界、仕事があるのでどんなものがあるのか確認しましょう。
後半では転職の効率的な方法や、転職するメリット・デメリットについて解説するので、実際に転職活動をする際の参考にしてくださいね。
まずはあなたが受けない方がいい職業を確認してください
就活では自分に適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。
そこで活用したいのが「適職診断」です。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
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強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。
業界について知っておこう! 芸能関係のおもな5つの業界
業界について知っておこう! 芸能関係のおもな5つの業界
芸能業界と聞くと真っ先にテレビ業界を思い浮かべる人は多いでしょう。しかし芸能業界はテレビ業界だけでなく、おもに5つの業界に分けられています。
それぞれ業界の雰囲気や仕事内容が大きく違うので、まずは各業界の知識を身に付けましょう。ここからは5つの業界の概要について解説していくので、興味のあるものをしっかりチェックしてくださいね。
①テレビ番組制作業界
テレビ番組制作業界
- テレビ局
- 番組制作会社
テレビ番組制作業界の中でも、大きく分けるとテレビ局と番組制作会社の2つになります。
テレビ局は番組を制作し、どの番組をいつ放送するのか決定して放映をおこないます。またテレビ番組の間に放送するCM枠を企業に販売するのも仕事です。
番組制作会社はテレビ局から受注した番組を作ったり、逆に作った番組をテレビ局に販売したりする仕事を担います。テレビ放映されている番組の多くは、番組制作会社が制作したものです。
テレビ番組にはテレビやインターネット配信で放映されているニュース、ドラマ、エンタメなどさまざまなものがあります。
テレビ業界についてもっと知りたい人は、以下の記事で紹介しているので、併せて確認してみましょう。
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②音楽業界
音楽業界は音楽の制作、販売、管理をおもな業務としています。この3つの業務の中にもさまざまな職種があり、各制作会社が仕事を請け負っています。
また音楽業界はジャンルによって仕事の特徴が変わります。ポップス系はレコードの販売や配信に力を入れている一方、クラシック系ジャンルは新人を育成するような教育に力を入れています。
「音楽が好き」「音楽を作りたい」という気持ちだけで転職するとミスマッチを起こす可能性があるので、出ている求人や業務内容をしっかり確認しましょう。
音楽業界への転職を検討している人は、以下の記事で必要なスキルや向いている人の特徴について解説しているので、併せてチェックしておいてくださいね。
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③映画業界
映画業界に対してテレビ業界と同様にキラキラしているイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。しかし同じく表に出ている人はごく一部で、裏方の仕事や制作・販売の仕事も多くあります。
映画業界はおもに映画を作る「制作」、映画を世の中に広める「配給」、顧客に映画を楽しむ場を提供する「興行」の3つに分かれるので、自分のやりたいことに合った会社を選びましょう。
映画業界が気になっている人は、以下の記事で向いている人の特徴や働くメリットについて解説しているので、ぜひチェックしてみてくださいね。
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④ラジオ業界
ラジオ業界はおもに音声放送の番組やコンテンツを提供する業界です。放送内容はニュースや教育番組、トークショーなど多岐にわたります。
ラジオ業界はテレビやインターネットの台頭により緩やかに縮小していましたが、コロナ禍による在宅やインターネットラジオの発達により視聴率を回復させています。
ラジオ番組はおもにラジオ局内で制作、放送され完結します。そのため裏方の仕事でも著名人を含むさまざまな人と働くため、憧れの人と仕事がしたい人におすすめです。
またラジオは電話やメールなど、リアルタイムでリスナーの反応を見られるため、やりがいを感じやすいという魅力もあります。
- ラジオ業界は斜陽産業だと聞いたのですが……。実際のところどうなのでしょうか?
ラジオ業界は時代に合わせた変化をし続けている
確かに、ラジオ業界は広告収入が減少傾向にあることからその一例として挙げられることが多いです。
その一方で在宅時間を充実させる最近の流れから、何かをしながら楽しめるラジオを聴く人が増えているというデータもあり、スマホでラジオが聞けるアプリやハイブリッドラジオは20代を中心に人気を集めています。
さらに、ラジオは災害時に役立つ情報源としてなくてはならないという一面も持ち合わせています。
今後も厳しい競争の時代になることは予想されますが、斜陽産業と言われ続けているからこそラジオ業界は常に時代に合わせた変化をし続け、私たちに寄り添いながらそばにあり続けるのではないでしょうか。
⑤芸能プロダクション業界
芸能プロダクション業界はおもにタレントのサポートやグッズの販売・制作などをおこなう業界です。細かくは芸能マネージャー、ファンクラブ運営、グッズの企画・販売、制作に分かれています。
芸能プロダクションはタレントと近いポジションで働くことができ、共に成功を分かち合えるためやりがいが大きい業界です。
他業界に比べて求められる専門性は高くないため、未経験からでも目指しやすい業界ですが、非常に人気が高い業界の一つです。
芸能マネージャーを目指している人は、入念な対策が必要となりますので、次の記事で仕事内容や志望動機の例文を確認しましょう。
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- 芸能プロダクションは激務で離職率がかなり高いって本当ですか?
他業界と比較すると離職率はかなり高い
事務所やどのポジションに就くかにもよりますが、マネージャー業務ともなると撮影などの仕事で早朝から夜中まで拘束されることもあるため、心身ともに持たずに辞める人が多いと聞きます。
売れっ子の芸能人が担当になると自分も同じだけ多忙になるため、自己管理も大変になるでしょう。休日らしい休日など数週間ないこともあるようなので、相当の熱意と覚悟がないと続かない仕事といわれています。
厚労省の離職率が高い業界のランキング2位に娯楽業が入っていることからわかるように、芸能業界は激務で離職率が高い業界であるといえます。
どっちを目指す? 芸能関係のおもな仕事は2つに分類される
芸能業界に対して「華やかそう」という漠然としたイメージを持っている人は多いのではないでしょうか。テレビでタレントたちが楽しそうに仕事をしているのを見ると、自分も同じ現場で働いてみたいと思いますよね。
ただし芸能業界はタレントだけで成り立っているのではありません。表に出る仕事だけでなく、裏方で制作にかかわる人も大勢います。
ここからは表に出る仕事と裏方の仕事にどんなものがあるのか詳しく紹介していきます。
表に出る仕事
表に出る仕事はテレビや映画、イベントなどさまざまなメディアに出て活動します。
目指すのに特殊な資格やスキルは必要ありませんが、多くの人が志す中で生き残れるのはほんの一握りであり、人並外れた才能と努力が必要になります。
表に出る仕事は細かく分けるとさまざまな肩書がありますが、代表的な仕事は以下の通りです。
- 俳優
- 歌手
- 芸人
- アナウンサー
それぞれの仕事内容についても詳しく解説するので、気になるものをチェックしてみてくださいね。
俳優
俳優は映画やドラマなどの劇において、作品内の登場人物に扮して声やしぐさなどを利用し、その人物を演じる仕事です。
俳優はおもに映画俳優と舞台俳優の2つに分かれます。映画俳優は映画やドラマに出演し、カメラの前で演技をおこないます。メディアに露出することも多く、知名度は上がりやすいでしょう。
一方、舞台俳優は、舞台上で演技をおこなう職業です。舞台は映像作品と違って撮り直しがきかないため非常に高い集中力が求められますが、その場で観客の反応を味わうことができ、達成感ややりがいは極めて大きくなります。
なかには映画俳優と舞台俳優を両立して、多方面での活躍をしている人もいます。
歌手
歌手は歌を歌う職業で、歌うジャンルは演歌、ロック、アニメソングなどさまざまです。活動の場はおもにライブや歌番組ですが、タレントや俳優としての仕事を兼業でこなす歌手もいます。
音楽スタイルは歌手によって違い、歌を専門とする歌手もいれば、自分で作詞作曲まで手がけるシンガーソングライターやバンドを組む歌手などもいます。
歌手になるためには歌の才能はもちろん、人の心を動かす表現力が求められます。歌手などの音楽家を目指す人は多く、生き残れるのはほんの一握りです。
しかしなるために特別な資格はなく、社会人を経験してから活躍する人も多い職業です。
芸人
芸人は技芸や芸能に通じている人を指します。落語家や演奏家、手品師なども芸人に含まれますが、「芸人」という言葉を聞いて一般的に思い浮かべるのはお笑い芸人でしょう。
お笑い芸人の仕事はお笑い番組やコンテスト、お笑いライブに出演し、さまざまな芸で人々を楽しませることです。
出演番組で結果を残していくことで大きな仕事につながり、売れっ子お笑い芸人は司会を任されることもあります。
お笑い芸人と言えばにぎやかで楽しそうなイメージがありますが、目指す人は多く売れる確率は非常に低い難関の仕事です。
また流行の移り変わりが激しいため、売れても「一発屋」と言われるようにすぐ仕事がなくなることもあるので、売れ続けるためには相当の才能と努力が必要になるでしょう。
アナウンサー
アナウンサーはテレビやラジオなどの番組において、自分の声で情報を伝える仕事です。用意された原稿を正しく正確に読み上げる必要があり、声以外にも滑舌の良さや語彙力が求められます。
また内容をかみ砕いて視聴者にわかりやすく説明することも必要なので、豊富な知識がなくてはなりません。アナウンサーが番組の進行役を務めることも多く、トーク力も大切です。
さらに容姿も重要視されるなど、アナウンサーになるには総合的な高いスペックが必要となるでしょう。
採用人数は少なく、キー局となると倍率は数百倍~数千倍ともいわれます。多くの芸能人が事務所に所属しますが、アナウンサーは基本的に放送局の所属になります。
- アナウンサーに社会人経験は役立ちますか?
社会人経験で得た知識やスキルは多いに役立つ
アナウンサーの仕事には社会人経験はとても役に立ちます。
アナウンサーは、ただ原稿を正しく読み上げるだけが仕事ではなく、社会的なニュースなどについて報道する際は世の中や現場のことをしっかりと把握している知識力も求められます。
人は、知らないことは自分の言葉では話せません。自分の言葉で視聴者にわかりやすく説明することが必要な場面では、いろいろなことを経験している方が有利です。
裏方の仕事
裏方の仕事はさまざまありますが、大きく分けると表に出る人のサポートをする仕事とコンテンツを制作する仕事の2つに分けられます。
実力が求められる表に出る仕事よりは難易度は低めですが、それでも人気業界であることに変わりはありません。また一部の仕事は専門知識が求められることもあるので注意してくださいね。
代表的な裏方の仕事は、次の5つです。
- マネージャー
- メイク・スタイリスト
- プロデューサー・ディレクター
- 制作スタッフ
- 脚本家
それぞれ以下で詳しく解説するので、しっかりチェックしておきましょう。
マネージャー
芸能マネージャーは表に出る仕事の人がその魅力を最大限発揮できるようサポートする仕事です。芸能マネージャーは芸能プロダクションに所属し、1人~複数人のタレントを担当します。
仕事内容はおもにタレントのスケジュール管理やマネジメント業務といった事務作業と、タレントを局や制作会社に売り込んで仕事を獲得する営業活動の2つです。
多くの芸能マネージャーに必要とされる資格はタレントの送迎に必要な運転免許であり、そのほかに特別な資格やスキルは求められません。
芸能マネージャーを志している人は、以下で詳しい仕事内容や志望動機の書き方について解説しているので活用してくださいね。
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11例文|芸能マネージャーの夢をかなえる志望動機の書き方を解説
芸能マネージャーの志望動機はイメージなどに惑わされず、実際の仕事内容に則した内容にすることが大切です。この記事ではキャリアコンサルタントと一緒に、芸能マネージャーの志望動機の書き方を徹底解説します。例文も参考にしてみましょう。
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メイク・スタイリスト
メイクやスタイリストはテレビや映画、ライブなどに出演するタレントのメイクや衣装を担当する仕事です。タレントは流行の最先端をいく仕事でもあるので、そのメイクや衣装を担当するには人並外れたセンスが求められます。
取得すべき資格はありませんが、多くの人が専門学校などでスキルを磨いたうえで会社に所属するので、完全未経験からなるのは難しいでしょう。
またセンスや専門知識だけでなく、本番前の雰囲気作りができるコミュニケーション能力も重要です。
大変な仕事ではありますが、自分が手がけたメイクや衣装が多くの人に見られるため大きなやりがいも感じられるでしょう。
プロデューサー・ディレクター
プロデューサーやディレクターはテレビ番組や映画の指揮を取る仕事で、特にプロデューサーはプロジェクトの総責任者に当たります。
プロデューサーやディレクターになるには、まずアシスタントとして現場で経験を積み、昇進していく必要があります。
長い下積み期間が必要なのでなるのは大変ですが、将来的には自分の思い描いたプロジェクトを企画できます。
1つの番組や映画が社会現象となることもあるため、それが多くの人に届く喜びは大きいでしょう。
制作スタッフ
制作スタッフはAD(アシスタントディレクター)、カメラマン、音声、照明といった職種が該当します。制作スタッフになるためには、テレビ局に採用されるか、制作会社に採用されなければなりません。
制作スタッフになるためには映像がどのように撮影され編集、放送されているかという成り立ちを学ぶことが大切です。
ADは未経験からでも比較的目指しやすいですが、カメラマンや音声、照明のような機材を扱うスタッフは専門技術が求められるため、完全未経験では難しいでしょう。
脚本家
脚本家はテレビや映画の脚本を書く仕事です。仕事内容は執筆だけではなく、プロデューサーや監督との打ち合わせも含まれます。
脚本家になるのに専門的な資格やスキルは必要ありませんが、脚本家はフリーランスとして活動している人がほとんどで、そもそも仕事をもらうのに実力や実績が必要です。
そのため未経験からいきなり脚本家になっても、仕事はもらえないかもしれません。まずは脚本家に弟子入りしたり、コンペに応募したり、制作会社に脚本を持ち込んだりといった活動をして仕事ができるようになりましょう。
アドバイザーコメント
楳内 有希子
プロフィールを見る芸能関係の仕事にはさまざまな業界があることを理解しよう
ここまで述べられているように、業界によって雰囲気や仕事内容は大きく異なります。芸能関係の仕事を目指す際は、まずはそれぞれの業界についての知識を付けることから始めてみましょう。
その中から自分に合った業界や職種を見つけ出すには、得意なことや興味関心があることを書き出し、照らし合わせてみることが大切です。
業界によって必要な能力や適性が異なることを把握することが大切
たとえば音楽業界には、音楽を制作する仕事、音楽を届ける仕事、ライブやイベントに携わる仕事などがあり、たくさんの人の力によって私たちを楽しませてくれています。
音楽業界を志望するのであれば、自分は音楽のどの部分を担いたいのかなどを考えながらイメージを膨らませてみてください。
また、アナウンサーの仕事について考えてみると、伝える力はもちろん聞く力も必要です。芸能マネージャーであればコミュニケーションや調整力のほかに、人をサポートすることにやりがいを感じるという適性があります。
このように必要なスキルや適性からも自己分析を続けていきましょう。
芸能業界は、時代の波に対応しながら常に挑戦することが求められています。この業界でキャリアを築いていくためには、自分が将来も働き続けられるかを考え、精力的に活動を続けていくことが大切です。
まずはあなたが受けない方がいい職業を確認してください
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。
未経験から転職できる? 芸能関係の仕事への転職の仕方
未経験から転職できる? 芸能関係の仕事への転職の仕方
- オーディションを受けて事務所に入る
- 求人に応募して裏方の仕事に就く
- 業界特化のエージェントに相談する
- 専門学校に入ってスキルを学ぶ
芸能関係の仕事に転職するにはさまざまな方法があります。ごく普通のサラリーマンとして転職するのとは違い少々特殊なので、まずは転職方法について理解しておくのが肝心です。
以下で4つの方法について詳しく紹介するので、自分のなりたい仕事はどの方法が適しているのか確認してくださいね。
オーディションを受けて事務所に入る
表に出る仕事の中でも俳優や歌手など才能が求められる仕事は、オーディションを受けて事務所に入るのが一般的です。またスカウトを受けて入所する人もいます。
オーディションは各芸能事務所で定期的に募集があるので、入所したい事務所の情報をこまめにチェックしておきましょう。
オーディションの基本的な流れは書類審査、面接、実技審査の順です。オーディションでは個性を見られるので、普通の転職の面接とは違った対策が必要になるかもしれません。
ただし社会人として最低限のマナーやコミュニケーション能力は求められるので、社会人経験も十分に役に立ちます。
芸能事務所のオーディションと普通の転職面接の一番大きな違いは、実技テストがあることです。歌やダンス、ドラマや映画のオーディションではワンシーンを演じることもあります。
会場も会社ではなくスタジオで、応募者複数名でおこなうことがあるのも違いでしょう。
求人に応募して裏方の仕事に就く
裏方の仕事に転職する場合は、テレビ・ラジオ局や制作会社の求人に応募するのが一般的です。表に出る仕事の中ではアナウンサーも求人に応募して放送局に会社員として入社します。
裏方の仕事は専門スキルを求められるものもあるので、目指す前に興味のある求人をいくつか見て必須のものを確認してみましょう。
また未経験でも転職できる求人があるとはいえ、芸能業界は常に人気が高く、入社するのは至難の業です。自分の強みを徹底的に洗い出し、効果的にアピールして内定を獲得できるように、事前の選考対策は入念におこなってくださいね。
業界特化のエージェントに相談する
芸能関係の仕事への転職は特殊な選考や評価基準があり、普通の転職知識が通用しにくいという問題点があります。また人気業界でもあるため、倍率は高いものばかりです。
自分だけの力で転職活動をしても成功の確率をあげるのはなかなか難しいので、転職エージェントに登録して転職のプロのアドバイスを受けましょう。
転職エージェントの中でもエンタメ業界への転職に強いエージェントもあります。特化型の転職エージェントはエンタメ業界への転職方法について詳しく、的確なアドバイスを受けられるでしょう。
また業界に太いパイプを持っているので、最新の転職事情もわかります。求人が豊富な大手の総合型転職エージェントと併用して多くの求人を見つつ、特化型の転職エージェントで入念な対策することで、より効率的な転職活動ができます。
- エージェントで実技の対策はできますか?
業界に特化したエージェントであれば対策可能
エージェントは、相談やアドバイスをはじめ、職種に向けた書類添削や面接対策など手厚いサポートが特徴です。業界に特化したエージェントの中には、その職種にしぼった実技対策ができるサービスを用意しているところもあります。
希望する業界、職種から自分に合ったエージェントを調べてみましょう。
専門スキルが必要となる実技の対策には、その道の専門の人が講師を務めるセミナーやスクールに参加してみるのもおすすめです。
専門学校に入ってスキルを学ぶ
芸能関係の仕事の中には、専門的なスキル・知識が必要な仕事もあります。それらの仕事を目指すなら、覚悟を決めて専門学校に入ってスキルを学びましょう。
専門学校は制作会社にパイプを持っていることも多く、就職はしやすい環境です。ただし現在働いている人は仕事に影響が出る可能性があります。
仕事を辞めて専門学校に入ると後戻りはできないので、自己分析と業界研究をしっかりしたうえで慎重に決断してください。
かんたん3分!受けない方がいい職種がわかる適職診断
就活では自分に適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。
そこで活用したいのが「適職診断」です。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。
身に付けよう! 芸能関係の仕事に就くために有利なスキル
芸能関係の仕事に必要なスキルは特殊なものばかりで難しそうというイメージを持つ人もいるでしょう。しかし実際は一般企業で求められるような力も身に付けていなければなりません。
ここからは必要なスキルについて、表に出る仕事と裏方の仕事、それぞれ詳しく解説していきます。難しい内容ではないので、今から頭に入れておきましょう。
表に出る仕事に必要なスキル
表に出る仕事は才能や容姿など特殊なものが必要というイメージがありますが、成功するために、また長く仕事を続けるために重要なスキルもあります。それがおもに以下の3つです。
- コミュニケーション能力
- 継続力
- トーク力
それぞれどんな場面で何のために必要なのか解説するので、1つずつ確認していきましょう。
コミュニケーション能力
どの職業でもコミュニケーション能力は求められますが、芸能人になるなら並外れたコミュニケーション能力が必要でしょう。
表に出る仕事は人とかかわる機会が非常に多いです。共演者はもちろんのこと、ディレクターやプロデューサーなどの制作スタッフ、メイクやスタイリストなどの裏方の仕事をする人ともコミュニケーションを必ず取ります。
むしろ現場では本来の芸能人としての活動よりも、人と会話している時間の方が長いでしょう。また自分のマネージャーとは常に行動を共にしています。さらに芸能人は人気商売であるため、ファンサービスも重要です。
多くの人がいる芸能界では、人間性の高い人が活躍しています。
継続力
継続力もどんな仕事にも重要な能力です。どんな仕事でも継続力がなければ成果は出せませんし、努力が実を結ぶことはありません。
特に表に出る仕事は下積み期間も長い傾向にあります。一発当ててトップスターに躍り出るような人はまれで、ほとんどの人はコツコツと努力して次第に出番を増やしていきます。
さらに芸能界の厳しいところは、どんなに努力しても成功しない可能性があるというところです。才能だけでなく、運やそのときの流行などさまざまな要素があって、すべてがかみ合った人だけが成功をつかみ取るのが芸能界です。
先の見えない中でひたむきに頑張り続けて、日の目を浴びるのを待たねばならない可能性もあるという覚悟をしてくださいね。
トーク力
芸能人として売れるためにはトーク力も磨いておきましょう。トーク力があればテレビ番組への出演機会が増え、そこから仕事につながる可能性があります。
またファンも獲得しやすいでしょう。
普通の会社員として働く中でもトーク力を磨ける職種はありますが、なかなか身に付ける機会がないという人も多いのではないでしょうか。
トーク力を磨くには、日頃から大勢の人と会話することを意識してみてください。一朝一夕で身に付く力ではないので、継続して話すことに慣れていきましょう。
表に出る仕事をする際には、上記の3つのスキル以外にも気遣い力や心遣い力も必要です。
表舞台で活躍できるのも、自分一人の力ではありません。さまざまな人のサポートがあってこそ成り立っているため、どんなときも周囲に対して感謝の心を持って接することが大切です。
裏方の仕事に必要なスキル
裏方の仕事に必要なスキルは、一般的な会社員と共通するものが多い傾向にあります。特に重要なのは以下の3つです。
- コミュニケーション能力
- スケジュール管理能力
- 専門の仕事に応じた能力・経験
どんな場面で必要になるのかそれぞれ解説するので、裏方の仕事を目指している人はしっかりチェックしてくださいね。
コミュニケーション能力
裏方の仕事はチームで動くことがほとんどなので、同じゴールへ向かうためにコミュニケーション能力は非常に重要です。
チームを組むのは自社の社員だけではありません。表に出る仕事の人はもちろんのこと、テレビ局のような発注側、制作を担当する受注側の会社の人など、あらゆる人とチームを組むことになります。
プロジェクトによってチームも変わるので、すべてが順調に進んでいくわけではありません。しかしそうした場合もうまくコミュニケーションを取るのが、仕事を円滑に進めるコツです。
スケジュール管理能力
スケジュール管理能力もあらゆる裏方の仕事で求められます。特に番組制作スタッフは制作スケジュールに沿って仕事を遂行しています。
ただ多くの人がかかわっているため予期せぬトラブルなどが発生することもあるでしょう。その際にトラブルも踏まえたスケジュール管理ができれば、納期を守って仕事を完了できます。
またスケジュール管理能力が特に重要なのは芸能マネージャーです。芸能マネージャーは自身の担当するタレントのスケジュールを管理しつつ、自分の業務も並行しておこないます。
ときには複数人のタレントのスケジュール管理をすることもあるでしょう。しかもタレントのスケジュール管理でミスがあると、クライアントからの信頼を失って仕事の依頼も減ってしまいます。
そのためスケジュール管理能力は、芸能マネージャーの最も重要な仕事の1つと言っても過言ではありません。
専門の仕事に応じた能力・経験
裏方の仕事の中でも撮影機材を扱うスタッフやメイク担当は、専門的な知識や技術が必要です。そのため転職するのであれば求人に応じた能力・経験が必要となるでしょう。
キー局ともなると人気が高い分、選考ではより高度なスキルや知識を持った人が有利です。まずは自分の現在の実力を把握したうえで、希望の企業に就職するために必要なレベルを確認しましょう。
実績がない場合は、アピールできるだけの経験を積むか、あるいは目標を下げて経験を積んでからキャリアアップ転職を狙う方法もあります。
芸能関係の仕事というと、何か特別なスキルや能力がないとダメだと思いがちですが、特に裏方の仕事は、誰かをサポートしたり人を輝かせるための仕事です。
そのため、人と真摯に向き合う姿勢が大切となります。
気持ちが伝わるあいさつをすること、感謝の気持ちを伝えること、相手に興味を持って接すること、間違ったときには素直に謝ることなど、基本の行動ができることから信頼関係が生まれ、良い仕事につながっていくのです。
芸能関係ならでは!? 転職が難しいと言われる理由
芸能関係ならでは!? 転職が難しいと言われる理由
- 高い能力や才能が必要
- 採用人数が少なく競争率が高い
- ハードワークになることもある
芸能関係の仕事への転職は難しいというイメージを持っており、転職をためらっている人もいるでしょう。一般的には芸能関係の仕事への転職難易度は非常に高いといわれています。
しかし難しいとはいえ、噂やイメージだけで諦めたくはありませんよね。そこでここからは芸能関係の仕事への転職がなぜ「難しい」と言われるのか、その実態について解説していきます。
高い能力や才能が必要
芸能関係の仕事は目指す人が多く、その中でも抜きん出た存在になるには高い能力や才能が必要です。特に表に出る俳優や歌手などの仕事は、人並み外れた才能が求められるでしょう。そのため、惜しみのない努力を日々続けていかなければなりません。
しかしその分恩恵も大きく、売れっ子俳優やメジャーなアーティストともなると、年収は数億円〜数十億円にもなり、生活が一変するでしょう。
ただそのレベルに到達できるのはほんの一握りの人だけです。
あまりにも険しい道のりのため、挫折する人も非常に多いのが「難しい」と言われるゆえんでしょう。
採用人数が少なく競争率が高い
芸能業界は志す人が多い割に採用人数は非常に少ない狭き門です。競争率が高いのは表に出る仕事、裏方の仕事の両方です。
たとえば表に出る仕事で言えば、大手芸能プロダクションの「アミューズ」の2014年のオーディションには32,214人が応募し、19人が合格しました。この倍率はなんと1,695倍です。
裏方の仕事は会社によりますが、テレビのキー局の倍率は数百倍にもなります。制作会社はテレビ局に比べて倍率は低いですが、それでも難関なことに変わりはありません。
このようにそもそもの転職難易度の高さが目立つことから、転職が難しいと言われています。
倍率を公表していない企業があるため明言はできませんが、能楽堂などの伝統・古典芸能関連やイベントホールの施設従業員などであれば、そこまで倍率は高くないと考えられます。
しかし、求人数が少ないのでしっかりと情報収集を行う必要があります。
ハードワークになることもある
芸能関係の仕事は時期や時間帯によってハードワークになることもあるため、規則正しく働いている人にとっては厳しいと感じる可能性があります。
テレビ局やラジオ局は早朝から深夜まで放送しており、労働時間が長くなることもあるでしょう。また制作会社も納期に追われて残業や休日出勤をすることがあります。
現在は働き方改革によって長時間労働の是正が進んでいますが、それでも激務であることに変わりはありません。
ハードワークでもこの業界が好き、やりがいを感じるという人は長く働けますが、ワークライフバランスを取りたい人には難しい仕事でもあると考えられますね。
心底やりたい仕事をしているときははたから見ればハードワークであったとしても、当の本人は仕事自体が楽しいのでハードワークであることに気付かないほど、やりがいを持って仕事に取り組んでいることもあります。
まずはあなたが受けない方がいい職業を確認してください
就活では自分のやりたいことはもちろん、そのなかで適性ある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期退職に繋がってしまうリスクが高く、適職の理解が重要です。
そこで活用したいのが「適職診断」です。質問に答えるだけで、あなたの強みや性格を分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
まずは強みを理解し、自分がどの職業で活躍できるか診断してみましょう。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
華のある仕事! 芸能関係の仕事に就職する4つのメリット
華のある仕事! 芸能関係の仕事に就職する4つのメリット
- 華やかな世界で仕事ができる
- さまざまな業界・分野の人に出会える
- 人に夢を与えられる
- やりがいが大きい
ここでは芸能関係の仕事に就職するメリットについて紹介します。
メリットについて理解している人は多いかもしれませんが、自分の転職の軸をはっきりさせて覚悟を決めるためにも今一度確認しておきましょう。
①華やかな世界で仕事ができる
華やかな世界に憧れて芸能界を目指す人は多くいます。実際のところ、芸能界は容姿に気を遣っているモデルやタレント、著名人が多く集まるため華やかといえます。
テレビで見たことのある人と一緒に働けたり、コンテンツを多くの人に届けられたりと、やりがいは大きいでしょう。
ただテレビを通して見た芸能界に実際に入ってみると、テレビでは見えない部分も見えるためギャップを感じることもあります。
夢をかなえて憧れの世界で働けるのは素晴らしいことですが、憧れのあまり盲目になってしまわないように注意してくださいね。
②さまざまな業界・分野の人に出会える
テレビ業界にいるとさまざまな業界・分野の人に会うチャンスが豊富です。たとえばタレントとしてトーク番組に出ると各業界の著名人・スペシャリストと対談できます。
制作スタッフになれば撮影や取材で全国や世界のさまざまな場所へおもむき、多種多様な人と会えます。この経験は自分の知見や人脈を広げるのに役立つでしょう。
知見や人脈を広げておけば、将来の自分のキャリアを考えるきっかけにもなり、選択肢を増やせます。知見を活かして別業種に転職するのも良いですし、中には脚本家や映画監督など同業界で活躍する人もいます。
③人に夢を与えられる
芸能関係の仕事はメディアや広告など影響力が大きく、さまざまな人の目に触れる機会がある仕事です。そのため作品を通して人に夢や感動を与えられます。
作り上げた1つの作品が世界中の人の目に触れ、何世代にもわたって愛される作品になるのも珍しくはありません。
芸能界を目指している人の中にも、「〇〇の作品を見て憧れた」という人はいるのではないでしょうか。
特に俳優やアナウンサー、芸人のように表に出るような仕事は誰しもがなれるわけではありません。だからこそ輝いていて憧れの存在になれるのです。
④やりがいが大きい
芸能界の仕事は規模の大きな仕事がほとんどです。たとえば映画作品では「制作費数億円、興行収入数十億円」といったように巨額のお金が動きます。
多くの人が製作にかかわり、長期間のプロジェクトになるため、やり遂げたときの達成感は大きいでしょう。
また応援してくれるファンの存在も大きいかもしれません。表に出ている人はもちろんのこと、たとえ表に出る仕事でなくても、クレジットに名前が載るレベルの人物になるとファンがつくこともあります。
上記以外にも注目を浴びる喜びや高い収入など、やりがいの元となるものが多いのが芸能関係の仕事の魅力です。
芸能関係の仕事は、特に人に喜びや楽しさ、感動を届けるという特徴があります。
そこに至るまでには多くの人が携わりハードな日々の連続が想像できますが、自分のかかわりによって目標や目的が達成され、その光景を直に目にしたときのやりがいは格別でしょう。
こんな点には注意! 芸能関係の仕事に就職するデメリット
こんな点には注意! 芸能関係の仕事に就職するデメリット
- ワークライフバランスが取りにくい
- 体力勝負な仕事が多い
- 一般企業に比べて収入が低い
やりがいがある芸能関係の仕事ですが、一方でデメリットもあります。デメリットを理解していないと、入社してから理想とのギャップに苦しむでしょう。
最悪の場合は早期離職にもつながってしまいます。せっかく苦労して入った憧れの業界なのに、もったいないですよね。
そこで以下では芸能関係の仕事に就職するデメリットについても解説するので、目指す前に必ずチェックしてください。
①ワークライフバランスが取りにくい
芸能関係の仕事のデメリットとしてよく挙げられるのが、忙しさと仕事の不定期さです。芸能関係の仕事は特に始業時間と終業時間が決められているところは少なく、また休日に急遽仕事が入ることもあるので、ワークライフバランスが取りにくい特徴があります。
また出張も多く、東京から離れた地でのロケも日常茶飯事です。場合によっては海外を飛び回らなければならないこともあるかもしれません。
さらにプロジェクトには納期があります。たとえば映画の撮影であれば、公開日に間に合うように撮影や編集を終わらせなければなりません。
スケジュールに遅れが発生すると帳尻を合わせなければならないため、残業や休日出勤を余儀なくされます。
そんな不定期な仕事をしていると、決まった時間に自分のプライベート空間を持つことが難しくなってしまったり、急なスケジュールに振り回されることもあるかもしれませんね。
②体力勝負な仕事が多い
芸能関係の仕事はほとんどが体力勝負な仕事が多く、体力のない人は厳しく感じるかもしれません。映画俳優や舞台俳優は体を張った演技も多く、時には大けがなどの事故につながることもあります。
撮影スタッフも重い機材を扱い、基本的には立ち仕事です。それにもかかわらず撮影が何時間も続くこともあります。
体をあまり使わない脚本家や編集などの仕事もありますが、そういった仕事も納期に追われることになるため体力は必要です。
ただ慣れれば体力はついていくので、それまでは忍耐力が必要になるでしょう。
③一般企業に比べて収入が低い
芸能関係の仕事と言えば何億円という収入を得られるイメージがありますが、実際に高収入を得ているのはごく一部の人たちです。
下請けの制作スタッフや小さい芸能事務所のマネージャーは一般企業に比べて収入が低いこともあり、「労働の対価に見合っていない」といわれることもあります。
またタレントは給与制ではなく個人事業主という扱いであることが多いため、仕事がなければ収入はありません。テレビで下積み時代のお笑い芸人や俳優の仕事がなく苦しい生活を送っていたという話を聞いたことはないでしょうか。
特に社会人から転職して収入が落ちると翌年の税金が負担になったりして苦労するかもしれません。
企業の規模にもよりますが、中小規模の芸能事務所などは稼ぎ頭となる芸能人の人数に左右されて売上がそこまで大きくないこともあるため、一般企業と同じような昇給や昇進は期待しない方が良いかもしれません。
キャリアアドバイザーに聞いた! 芸能関係の仕事のキャリア
芸能関係の仕事に就くうえで気になりがちな点の1つに将来性があります。芸能界は流行の移り変わりが激しい業界です。
せっかく転職に成功したのに、将来性に不安を抱えながら仕事をしなければならないのは嫌ですよね。
そこでここでは多くの人材のキャリアを見てきた、キャリアアドバイザーの加藤さんに質問しました。将来性も踏まえて、自分にどんな仕事が合っているのか考えてみてくださいね。
アドバイザーコメント
加藤 賀子
プロフィールを見る表に出る仕事は主体的に動いて経験を積んでいく必要がある
芸能関係の仕事でのキャリアのステップですが、表に出る仕事と裏方の仕事では異なります。
表に出る仕事の例としてドラマなどに出演する「俳優」で考えてみると、初めは俳優の専門学校や劇団に所属したり、エキストラなどでドラマなどに出演したりして下積み時代を過ごすことになります。
そこからさまざまなオーディションに応募し、配役をもらって表舞台に立てるように研鑽を積んでいきます。
経験を積んだ後、キャラクターや演技の上手さなどを社会に認知・評価してもらえるようになると、オーディションを受けずとも指名で仕事が受けられるようになります。
裏方の仕事はサポート業務から始めることがほとんど
裏方の仕事の例として「テレビAD」で考えてみましょう。初めは助手からスタートして経験を積み重ね、制作進行の仕事へとキャリアを進めていきます。
制作進行の仕事に携わることで、番組の企画や出演者の選定などテレビ番組の統括的な責任者の立場であるプロデューサーなどの、より高いポジションに進むことができるようになります。
自分の歩みたい道を自分自身で理解したうえで、どのようにキャリアを進めていきたいかを考えてみてくださいね。
芸能関係の仕事のメリットとデメリットについて理解して夢をかなえよう!
芸能関係の仕事の概要や転職するメリット・デメリットについて理解できたでしょうか。
芸能関係の仕事は普通の会社員とは異なる点が多くありますが、たくさんの魅力や成長することのできる素晴らしい環境が整っているともいえます。ですが、ほかの業界との違いがある分、今までの仕事と同じ感覚で転職すると、ギャップを感じてしまうかもしれませんね。
転職して後悔しないようにするためには、より入念な下調べと準備期間が必要です。また「自分は芸能界に飛び込むんだ」という覚悟も決めて転職活動を進めてくださいね。
アドバイザーコメント
吉田 文子
プロフィールを見る芸能関係の仕事に夢を抱く人は少なくない
子どもの頃から歌が好き、ダンスが好き、お芝居が好き、楽器の演奏が好きという人の中には、一度は大きなステージでスポットライトを浴びてみたいと思う人もいるでしょう。
大抵の場合、家族やまわりの人に反対されて一般企業で働く人生を選択するのですが、それだけ「才能(芸能)」をお金にするのは容易ではないということなのでしょう。
大変だが大きなやりがいを得られる仕事だといえる
芸能業界に携わる仕事はハードなものが多く、365日24時間寝不足のまま仕事をし続けている裏方もたくさんいます。
とても大変な業界・仕事ではありますが、その分やりがいや得られる達成感が大きいことも特徴の一つです。学歴があまり問われないこともあり、人気があるのも頷ける業界・仕事です。
いずれにしても人を楽しませる娯楽業は人間社会においては必要であり、芸能業界は人の役に立っている立派な仕事です。
家族に反対されても、倍率が高くても、就職できている人はいます。最後まで諦めずに挑戦してくださいね。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/産業カウンセラー
Yoshiko Kato〇人材会社で約15年間、18,000人以上のキャリア相談を受けてきた。独立後は企業や大学、個人と契約し、キャリア構築の支援をおこなう。キャリアコンサルタント歴は20年以上
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/上級心理カウンセラー
Fumiko Furuta〇キャリアに関する記事の執筆・監修や、転職フェアの講演、キャリア相談、企業や学校でのセミナー講師など幅広く活動。キャリア教育に関心があり、学童クラブの支援員も務める
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/ワーズアンドキャリア代表
Yukiko Umenai〇アナウンサーとしてのノウハウを活かし、総合人材会社で研修や社員教育を担当。人材の活躍やキャリア形成支援にも注力し、大学ではキャリア講義やカウンセリング、就職支援を担っている
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