この記事のまとめ
- 販売職の仕事は接客以外にも多岐にわたる
- 販売職を目指すなら魅力だけでなく大変さも押さえよう
- 販売職の志望動機例文5選と高評価を得られる自己PR内容を紹介
販売職に興味があり、受けてみようかなと考えている人の中には「販売職って具体的にはどのような仕事なのだろう」「自分は販売職に向いているのかな」などと気になっている人もいるのではないでしょうか。
販売職は日頃接する機会も多く身近な職業ですが、意外に見えていない仕事内容や魅力、大変さがあります。販売職の特徴を深く理解したうえで、選考に向けて準備しましょう。
この記事では、キャリアアドバイザーの隈本さん、木村さん、平井さんのアドバイスを交えつつ解説していきます。販売職に興味がある人は、記事を参考に販売職への理解を深めましょう。
【完全無料】
大学3年生におすすめの業界研究対策 資料ランキング
①適職診断
60秒であなたの適性を診断!就活のスタートは適職診断から始めてください。
②自己分析ツール
自己分析ツールであなたの強み・弱みを特定しましょう!
③自己PRジェネレーター
自己PRのエピソードで悩んだら、ツールを使うのが一番オススメ!
④面接力診断
39点以下は要注意!面接を受ける前に面接力を測定しましょう。
⑤ガクチカ作成ツール
自己PRと差別化できるガクチカを簡単に作れるようになります。
【大学3年生におすすめ】
就活を始めたての人におすすめの診断!
①就活力診断
これから就活を始める人へ!たった30秒であなたの就活偏差値がわかります。
②性格診断
60秒で診断!あなたが受けない方がいい業界・職種がわかります
後悔のない就活のために販売職の魅力や大変さを理解しよう
販売職の仕事は、顧客に直接かかわるため感謝の言葉をもらえたり、販売スキルが向上したりと魅力的な仕事です。しかし、大変な面もしっかり理解しておかなくては、入社後に「思っていたのと違う」と後悔してしまう可能性があります。
この記事では、まずは販売職の仕事内容や魅力、大変さなど全体像を解説します。さらにどんな人が販売職に向いているのか、反対に向いていないのかについても触れるので、自分に照らし合わせて販売職で働くイメージをしてみてくださいね。
最後に販売職で高評価を得られる志望動機や自己PRの例文を紹介します。企業の目線を踏まえて解説するのでぜひ参考にしてください。
あなたが販売職に向いているか確認してください
就活では自分に適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。
そこで活用したいのが「適職診断」です。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、販売職に向いているか確認できます。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
販売職とは? まずは仕事内容を確認しよう
販売職というと店頭で商品をおすすめして販売する「接客」をイメージする人も多いのではないでしょうか。
しかし接客以外にも商品管理や顧客管理などにもかかわり、仕事内容は多岐にわたります。基本的な仕事内容を5つ紹介するので、働くイメージをしてみてください。
販売職の仕事内容
- 接客
- レジ打ち
- 商品管理
- レイアウト
- 顧客管理
販売職に限らず、どのような職種があるかわからない人は、以下の記事も参考にしましょう。
関連記事
職種の種類一覧を徹底解説! 業種・業界・職業との違いも押さえよう
就活の軸を決めるために、さまざまな職種の種類について理解を深めましょう。この記事では職種の種類を紹介するだけでなく、向いている職種の選び方をキャリアコンサルタントが解説します。自分のキャリアを明確にして職種を選択するカギにしてください。
記事を読む
販売職以外にも接客をする仕事は多くあります。以下の記事では接客業の職種について詳しく解説しているので、「接客がしたい!」という人はぜひチェックしてみてください。
関連記事
接客業とは? 知っておくべき実態と適職の見つけ方|職種10選
未経験でも挑戦しやすい接客業ですが、楽しいイメージだけでは理解は不十分です。記事では接客業の職種やメリット・デメリット、向いている人の特徴をキャリアコンサルタントとともに解説します。接客業に興味がある人はぜひ参考にしてみてくださいね。
記事を読む
①接客:販売職の根幹となる仕事
接客は販売職のメインとなる仕事で、販売職として入社した人の大半が経験します。顧客とコミュニケーションをとりながら、ニーズを汲み取り最適な提案をすることが求められます。
顧客から質問されることも多いため、商品やサービスに関して深い知識を持っていなくてはなりません。また、顧客と良好なコミニュケーションをとるためにも、礼儀やマナーの習得も重要です。
コミュニケーション力はもちろんですが、顧客の断片的な情報や表情などからニーズを読み取って、相手に合わせて商品の情報をうまく伝える提案力が大切です。テンプレートな答えだけでなく、自分なりの説明ができる論理的思考力も必要でしょう。
②レジ打ち:効率と正確性が求められる
レジ打ちは顧客の支払いに対応することが主な業務です。金銭のやり取りが発生するため、慎重に対応しなくてはなりません。
現在はほとんどの販売店が商品のバーコードをスキャンするだけで集計し、合計金額が表示されるレジを導入しています。しかし、釣り銭の受け渡しミスやスキャン漏れなどが発生しないよう、正確性が求められます。
また、ただスキャンしてお金のやり取りをすれば良いというわけではありません。たとえばスーパーであれば、顧客が袋詰めしやすいようにカゴに戻したり空いているレジに顧客を誘導したりと「臨機応変な対応」や「気配り」も必要です。
③商品管理:顧客のニーズを反映する
販売職の仕事は顧客とかかわることだけでなく、商品にかかわる仕事もあります。商品管理の具体的な仕事内容は「品出し」と「在庫管理」です。
品出しは、倉庫などのバックヤードに保管している在庫商品を店頭に並べる仕事です。品出しはただ商品を陳列するだけではなく、顧客が見やすいように工夫して対応することが求められます。また食品の品出しの場合は、賞味期限の確認や「先入れ先出し」を意識しておこないます。
在庫管理は、商品を必要な時に必要な分だけ供給できるように、商品の在庫数や状態を適正な水準に保つことをいいます。在庫不足となれば顧客に商品を販売できず機会損失につながり、在庫過多となれば廃棄や管理コストが増加します。顧客のニーズを反映し、バランスを取りながら在庫を管理することが求められます。
④レイアウト:売上を左右する重要な仕事
商品の並べ方や見せ方を考えて陳列するレイアウトを決める仕事も重要な役割の一つです。レイアウト次第で、顧客の購買意欲が大きく変わることもあります。商品の魅力が伝わりやすいように工夫することで、売り上げアップにもつながるでしょう。
レイアウトに正解はないため、センスやスキルなどが試される仕事ともいえます。
⑤顧客管理:動向やニーズを分析する
顧客管理とは、顧客の基本的な情報や「いつ」「どこで」「なにを」などの購買情報を管理して、顧客の動向やニーズを把握する仕事です。
販売職は最前線の現場で顧客と直接かかわっているため、顧客の生の声を聞くことができます。現場のリアルな情報は、会社のサービスや商品についての貴重な意見として、品質向上や商品開発のために使用され、重要な役割を担っています。
ここまで解説した以外にも、リアルの店舗では特に、店内をきれいに保つための清掃の仕事が大切です。
どんなに良い商品やきれいな商品を陳列していても、店内にほこりが舞っていないか、壁や床が汚れていないかなどを常にチェックして、随時清掃することも販売職の仕事の一つと言えます。
3分でできる適職診断! あなたはどのタイプ?
就活では自分に適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。
そこで活用したいのが「適職診断」です。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
販売職と営業職の違いは「提案のスタイル」
商品やサービスを販売するというと営業職をイメージする人もいるのではないでしょうか。販売職と営業職の違いは「提案のスタイル」の違いです。
販売職と営業職の違い
- 販売職:顧客のニーズを満たすために最適な提案をおこなう
- 営業職:こちらが売りたいものを顧客に提案して売る
営業職の場合、販売する商品やサービスを顧客は知らない場合もあります。そのため自ら顧客を開拓し、ゼロから商品を周知する役割も担っています。
営業職も視野に入れている人は、以下の記事も参考にしましょう。志望動機例文に加えて営業職の仕事内容から選考通過のコツまで解説していますよ。
関連記事
例文18選|営業職の志望動機で採用担当者を惹きつけるコツ
営業職の志望動機では、仕事内容を理解したうえで、採用メリットまで伝えることが重要です。営業職の種類や仕事の流れ、求められる力を理解しましょう。この記事では志望動機の書き方や採用担当者を惹きつけるコツをキャリアコンサルタントが解説します。
記事を読む
「営業は向いていないかも……」と考えている人はこちらの記事も確認してみてください。営業職の適性をチェックすると視野が広がるケースも多くありますよ。
関連記事
営業に向いてない人の16の特徴|不向きな人におすすめの道も解説
営業向いていないと十分な検討をせずに決めつけることは危険です。まずは営業職の理解を深めましょう。この記事では営業に向いていない傾向のある人の特徴16選や、おすすめの道をキャリアコンサルタントが解説します。
記事を読む
- 営業職と販売職どちらを志望するか迷っています。提案スタイル以外に決め方のポイントはあるのでしょうか?
売り込みに特化したいかどうかで判断してみよう
一般的には、営業職は店舗を持たずに、法人や個人に商品・サービスの提案をし、販売職は店舗に来た見込み客に商品を選んでもらうという違いがあります。
営業職は営業事務職のサポートを受けたりして、基本的には売ることに専念できるのに対し、販売職は店舗管理に付随するさまざまな仕事も担当します。
売ることを中心に働きたいのなら営業職、売るだけでなく人のシフト管理や商品の在庫管理なども広く経験したければ販売職、と考えてみてはいかがでしょうか。
販売職の魅力ややりがい
販売職の魅力ややりがい
- 顧客と直接かかわることができる
- 販売スキルが身につく
- 経営視点が身につく
- 好きなことにかかわれる
次は販売職についてより深く理解するために、販売職の魅力ややりがいを紹介します。
販売職の魅力ややりがいを正しく理解することで、志望動機を作成する際に役立てることができますよ。
販売職ならではの魅力を志望動機に盛り込み、販売職として働きたい理由に説得力を持たせましょう。
顧客と直接かかわることができる
販売職は顧客と直接かかわることができるため、顧客の反応をダイレクトに知ることができます。良好なコミュニケーションを取るうちに顧客が心を開き、喜んでくれたり、自分の提案した商品を気に入って購入してくれたりすると、大きなやりがいを感じるでしょう。
顧客にとって最適な提案ができた際に「ありがとう」と直接感謝の言葉をもらえる点は、販売職ならではの魅力といえます。
顧客と直接かかる仕事の中でも、人の話を聞く仕事は特に顧客との接点が近い仕事です。どのような職種があるのか気になる人は、以下の記事で確認してみましょう。
関連記事
人の話を聞く仕事20選|話の深さ別4タイプから適職を見つけよう
人の話を聞く仕事は定義が広いため、自分が誰のどんな状態を助けたいのかを明確にすることが大切です。この記事ではキャリアコンサルタントとともに人の話を聞く仕事例21選や必須スキルを解説。人の話を聞く仕事に興味がある人は、まずはどんな仕事があるのかこの記事で確認しましょう。
記事を読む
販売スキルが身につく
顧客のニーズを的確に把握し、そのニーズに合った商品やサービスを提案するために試行錯誤することで販売スキルも身につきます。
商品やサービスを売るには「顧客が何を求めているのか」「どのように商品をアピールするのか」などさまざまな工夫を凝らす必要があるからです。このような販売スキルは研修などでは身につかないことも多く、実践で販売スキルを学べるという点は販売職の魅力といえます。
ビジネスの基本は商品やサービスを売ることです。販売職の仕事を通じて学んだことや、身についたことは、今後どのような仕事に就いても役立つでしょう。
販売スキルの中でも、相手との距離感を読み取る力は特に役立つでしょう。距離感の詰め方によっては相手が不快に感じることもあります。
販売経験を通して距離感のコントロールが備われば、どのような仕事も進めやすくなります。
経営視点が身につく
店舗運営にかかわり、経営視点が身につくことも魅力ややりがいといえるでしょう。販売職は、ただ商品やサービスを販売するだけでなく、どうすれば顧客満足と売り上げを追求できるのか考える必要があり、経営視点を学ぶことができます。
また経験を積み重ねキャリアアップし店舗責任者になると、スタッフや売り上げ管理など「ヒト・モノ・カネ」の管理もおこなうことになり、店舗を運営するうえで必要な経験を得ることができます。
- 将来は自分のお店を持つ夢があります。まず販売職で経験を積もうと考えていますが、面接では言わないほうが良いでしょうか。
隠す必要はないが、販売の仕事への覚悟も伝えるべき
将来自分の店を持つという夢を面接で隠す必要はありません。ただし、面接の場では、会社への貢献度ナンバーワンを目指す心構えで、販売という仕事に全力で取り組む決意をアピールしましょう。
夢を実現させる前に、まずは面接を受けている企業への貢献に集中することを伝えられるかどうかが重要です。
ただし、お店を持ちたいと考えている時期やその方法などについて具体的な話をすることは、面接の場では控えるようにしましょう。
就活は、適職診断から始めてください
就活では自分に適性がある仕事を選ぶことが大事です。向いていない職業に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。
そんな時は「適職診断」を活用して、志望する企業と自分の相性をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、ぴったりの職業を診断できます。
適職診断で強み・弱みを理解し、自分がどんな職業に適性があるのか知りましょう。
簡単な質問に答えて、あなたの強み弱みを分析しよう
今すぐ適職診断してみる【無料】
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
好きなことにかかわることができる
好きなことを仕事にすることができる点も販売職の魅力といえます。
たとえば好きなものを商品として取り扱っている場合、好きなものに囲まれて仕事ができるため、販売するうえでのモチベーションにつながります。また、顧客も自分と同じものを好きなケースが多いので、接客が楽しくなるでしょう。
アドバイザーコメント
平井 厚子
プロフィールを見る販売職で経験を積むとさまざまなメリットがある
①提案力が身につく
販売職は来店した顧客とコミュニケーションをとり、観察して、相手が意識しているニーズだけでなく隠れたニーズも見出し、最適な商品・サービスを提案します。このスキルはビジネスのさまざまな場面で役立ちます。
②責任ある仕事を任されることが多い
店舗スタッフにはアルバイトも多く、正社員は早い時期からシフト管理や新人指導など責任ある仕事を任されることがあります。このチャンスを活かすことで、自分自身が成長できます。
③取得できる関連資格が多い
販売職に関連した資格としては、販売士、接客サービスマナー検定、接客販売技能士のような仕事に直結したものが挙げられます。
それだけでなく、レストランサービス技能検定やファッション販売能力検定のような扱う商品に紐づいたもの、TOEICやカラーコーディネーターなどの関連資格などが目標にできます。
販売職経験を裏付けるような資格を取得することで、実力のアピールになります。
販売職の大変なところ
次に、販売職を希望するうえで把握しておくべきである大変なところについて紹介します。
魅力ややりがいだけに注目するのではなく、大変な点も理解しておくことで入社後に「こんなはずじゃなかった」と後悔せずにすみますよ。
販売職の大変なところは次の4つです。
販売職の大変なところ
- 年収があがりにくい
- 休みが不定休
- クレームの対応がある
- 売り上げのプレッシャーがある
それぞれ詳しく解説していきます。
年収があがりにくい
販売職は薄利多売であるケースが多いため、出世や勤続年数に伴う年収増加に限界があるのも事実です。また全体的な給与も他業種に比べて少ない傾向にあることも理解しておかなくてはなりません。
dodaの平均年収ランキングによると、2022年9月〜2023年8月の1年間にdodaエージェントサービスに登録した、販売/サービス系全体の人の平均年収は334万円です。全体の平均年収は414万円なので、参考にしてください。
企業によっては、営業職のように、販売した金額や量に応じたインセンティブ制度を設けている場合もあります。その場合は、顧客の信頼や満足を得て販売スキルを磨くことで実績を上げ、より高い年収を狙えるケースもあります。
休みが不定休
販売職のほとんどはサービス業のため、基本的には土日祝日が忙しくなります。そのため平日にシフト制で休みを取ることになります。休日が不定休のため、友人や家族とのスケジュールを調節するのが難しい点はデメリットといえるでしょう。
営業時間によっては早番や遅番があり、働く時間帯が不規則になり生活リズムが乱れる点も販売職の大変なところです。
クレームの対応がある
クレームの対応がある点も大変なところです。店舗側の対応の問題で怒らせてしまった場合はもちろん、店舗側に非がない場合でも謝罪しなくてはならないこともあります。
仕事と割り切って対応できれば良いのですが、ストレスに感じてしまう人もいるでしょう。販売職の仕事は顧客を相手にする仕事のため、クレーム対応が発生するということも理解したうえで、志望するようにしましょう。
- クレーム対応が比較的少ない販売職の業種はありますか?
商材単価が高い業種はクレームが少ない傾向にある
クレームは接客者の対応による点もありますが、ブランド品など比較的高級な商品を扱う百貨店などの業種では、客層のレベルも上がるためクレームが少なくなる傾向にあります。
また、商品をその場で売ることで完結する業種は、商品購入にオプションなどを含めた継続的な契約が絡んでくる携帯ショップなどよりもクレームが少なくなります。
長期契約が必要になる商品は顧客を納得させるのが難しいのはもちろん、顧客が購入・契約した後に実際に体験することで不満を感じることがあり、契約後に思わぬクレームにつながることがあります。
売り上げのプレッシャーがある
販売職は利益を出すことが目標となるため、売り上げ目標を意識しながら業務をおこなわなければなりません。数字に追われながら仕事をすることにプレッシャーを感じることもあるでしょう。
売り上げ目標が、個人単位なのか店舗単位なのかは企業によって異なります。どちらにせよ売り上げがはっきりと数字に出て評価につながるため、辛いと感じる人もいるでしょう。
その他にも注意したい販売職の特徴の一つは、気の抜けない立ち仕事であることです。
店舗に顧客がいないときでも見られている意識は抜けませんし、雑談もできません。腰痛などにならないよう、休日に身体のメンテナンスが必要です。
販売職に向いている人の特徴5選
販売職に向いている人の特徴5選
- コミュニケーション能力が高い
- 提案力がある
- 協調性がある
- マルチタスクができる
- 取り扱う商材が好き
ここまでは販売職の仕事内容や魅力、大変なところを紹介しました。つぎは販売職に向いている人はどのような人なのか、向いている人の特徴について紹介します。
販売職に向いている人の特徴が、自分と当てはまるところがないか照らし合わせてみてください。
自分は販売職に向いているとアピールできれば「販売職として活躍してくれそうな人材だな」と面接官に評価されやすくなります。
あなたが受けない方がいい職業を確認しよう!
就活では自分のやりたいことはもちろん、そのなかで適性ある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期退職に繋がってしまうリスクが高く、適職の理解が重要です。
そこで活用したいのが「適職診断」です。質問に答えるだけで、あなたの強みや性格を分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
まずは強みを理解し、自分がどの職業で活躍できるか診断してみましょう。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
①コミュニケーション能力が高い
販売職は顧客と会話することが主な仕事です。そのため、人とコミュニケーションをとることが好きな人は、販売職に向いているといえるでしょう。
また顧客が商品やサービスを購入する際、販売員の印象が売り上げに大きく影響します。顧客と上手に会話する力や顧客とのかかわりを通じて相手のニーズを探る力は、販売職に必須の能力といえます。
前述したとおり、販売職はクレームの対応も発生します。顧客と良好な関係を築き、ニーズに合った提案ができることはもちろんのこと、理不尽なクレームの際も上手に対応できるコミュニケーション能力も求められています。
- 販売職にはコミュニケーション能力が必要だと思いますが、今から養う方法はありますか?
相手が話しやすい雰囲気づくりを意識しよう
コミュニケーション力とはいっても、どんな人ともスムーズに会話できることが必要なわけではありません。相手と初見でも良好な関係を築けるような接し方が重要です。
そのため、挨拶や感謝の言葉が自然と出るように毎日意識したり、笑顔で接する癖をつけたりすることも有効でしょう。
また、自分の意見や考えを伝えるばかりではなく、相手の話にしっかりと耳を傾けて傾聴することを心がけましょう。
②提案力がある
顧客のニーズに合った商品やサービスをおすすめするには、提案力が必要です。
顧客によっては「自分に合うものがわからない」「おすすめを提案してほしい」といった要望を持っていることもあります。そのような顧客に対しては、相手のニーズをしっかり聞いたうえで、一人ひとりにあった商品やサービスを提案し、詳細をわかりやすく説明する必要があります。
提案力があることをアピールする際は、アルバイトなどで提案力を発揮した経験を具体的にアピールするとよいでしょう。
アルバイト経験をアピールしたい人は、こちらの記事で解説しているので参考にしてください。
関連記事
例文15選|アルバイトのガクチカの作り方と印象に残すコツ
ガクチカでアルバイト経験を書くときは、ついありきたりな内容になりがち。だからこそ、周囲との差別化が高評価のポイントになります。魅力的に伝える基本構成や周囲と差をつけるコツ、アピールする際の注意点などを、キャリアコンサルタントと例文を交えて解説します。
記事を読む
③協調性がある
販売職の仕事は個人プレーと思われがちですが、実際は店舗のメンバーと協力しながら仕事をするチームプレーの部分が多くあります。そのため、協調性に強みがある人も向いています。
販売職の仕事には接客だけでなく、レジ打ちや商品管理などのさまざまな仕事があり、良い店舗運営にはスタッフ同士のチームワークが重要です。
協調性をアピールするには、たとえばレストランのアルバイトで自分がホール接客担当の場合、繁忙時間帯でも厨房スタッフと丁寧な言い方で意思疎通を測り、モチベーションを落とさずにチーム一体となって仕事に取り組んだ、などが考えられます。
④マルチタスクができる
販売職の仕事は接客だけでなく、商品管理や売り上げ管理など多岐にわたります。複数の業務の優先順位を考え、接客の合間におこなわなくてはならないため、マルチタスクができる人も向いています。
また、販売職の仕事では同時に複数の顧客に対して接客しなければならない場面もあります。そのような時にマルチタスクができる人は、すべての顧客に不満を持たせないように、上手く対応することができるでしょう。
マルチタスクをこなすには、臨機応変な対応力が強みになります。臨機応変に対応できることのアピール方法に関してはこちらの記事で解説しているので、参考にしてください。
関連記事
例文8選|「臨機応変に対応する力」の自己PRを作る4ステップ
臨機応変に対応する力は、仕事において大変評価される強みです。そのため、自己PRでその良さをしっかり伝えましょう。記事では、キャリアコンサルタントが臨機応変の自己PRの作り方、伝え方を解説します。
記事を読む
⑤取り扱う商材が好き
販売職の仕事は、顧客のニーズにあったサービスや商品の魅力を伝える仕事です。取り扱う商材に愛情を持っていなければ、その魅力を顧客にうまく伝えることは難しいでしょう。
顧客に対する提案に説得力を持たせ信頼を得るためには、商品知識や専門性を高める必要があります。好きなことであれば知識をアップデートすることも苦ではなく、商材に対する知識や愛情を強みとして発揮できるでしょう。
業界によって扱う商品も異なります。可能性を広げるためにも以下の記事も参考にして、どのような業界があるのか確認してみましょう。
関連記事
就職活動で役立つ業界一覧|仕事内容から動向まで各業界を徹底解説!
就職活動は業界の情報を集め、理解することから始まります。この記事では業界一覧や業界理解を深めるポイントをキャリアコンサルタントが解説します。さまざまな業界を知り、自分に合った業界の内定を勝ち取りましょう。
記事を読む
アドバイザーコメント
木村 千恵子
プロフィールを見る消費者のニーズを敏感に察知する力が販売職に求められている
販売を担当する人材は、いわばその店および企業の顔です。消費者と直接接する販売職の仕事は、単に本部や店長からの指示で業務をおこなうだけでなく、日々の接客の中から得られる消費者一人ひとりのさまざまな好みやニーズを直接感じ取ることができるポジションです。
大量生産大量消費の時代は終わり、現代は個々の多様なニーズにいかに柔軟に応えることができるかに、企業の発展と生き残りがかかっています。
そのような観点から、販売職の担当者は、消費者が喜んで購入するものは何か、どのような提供の仕方をすればその要望に応えられるのかについて、敏感に感じられる人であることが求められます。
消費者の潜在的なニーズを拾い上げて社内に共有する力も必要
言い換えれば、自社の既存の商品やサービスの販売を増やす努力をすることはもちろんですが、消費者の潜在的なニーズにアンテナを立てて、新しい商品やサービスの開発に活かせる人材が求められていくと考えられます。
さらに、現場で感じた消費者のニーズを客観的なデータとして記録分析し、正しいロジックで経営層に伝えることができる販売職が、今後企業から求められていくと予想されます。
販売職に向いていない人の特徴
販売職に向いていない人の特徴
- 接客にやりがいを感じない
- 決められたことをコツコツこなしたい
- クリエイティブな仕事をしたい
続いて販売職に向いていない人の特徴も紹介します。当てはまる人は、販売職に就くとやりたいこととのギャップに苦労する可能性があります。入社後に困らないよう事前に確認しておきましょう。
所要時間はたったの3分!
受けない方がいい職業を診断しよう
就活で大切なのは、自分の職務適性を知ることです。「適職診断」では、あなたの性格や価値観を踏まえて、適性が高い職業・低い職業を診断します。
就職後のミスマッチを避けたい人は、適職診断で自分に合う職種・合わない職業を見つけましょう。
- 自分に合う職業がわからない人
- 入社後のミスマッチを避けたい人
- 自分の強みを活かせる職業を知りたい人
①接客にやりがいを感じない
販売職は、顧客にサービスや商品を紹介したり、販売したりする仕事です。顧客のニーズを満たすことで直接「ありがとう」と感謝してもらえるのも、顧客と直接向き合う接客だからこそです。
顧客に喜んでもらえることをやりがいとして感じることができれば良いのですが、人と話すことが苦手、人とかかわることに楽しさを見出せないなど、根本的に接客にやりがいを感じない人は販売職に向いていないといえるでしょう。
②決められたことをコツコツこなしたい
先述したとおり、販売職は状況に応じて臨機応変に対応しなくてはなりません。顧客と接客中に別の顧客から会計を頼まれたり、相談されたりといったことはよくあります。
そのような時にどうすべきかといったマニュアルは存在せず、状況に応じて自分で考えて行動していかなくてはなりません。
チームで連携して仕事を進めることも多いため、決められたことをコツコツとこなしたい人や、1人で作業をしたいという人は向いていないといえるでしょう。
コツコツと緻密な作業を正確にこなせる人は、事務職に適性があるケースも多くあります。事務職に関してはこちらで紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
関連記事
例文20選|事務職の志望動機を職種別・業界別に徹底解説
事務職の志望動機は、強みやスキルとのマッチ度を伝えることが大切です。さまざまな事務職があるので、それぞれに合ったものを伝えましょう。この記事では、キャリアコンサルタントと、事務職の仕事内容を徹底的に解説。そのうえで、事務職に合う強みの見つけ方やアピール方法を、例文を交えて説明します。
記事を読む
③クリエイティブな仕事をしたい
自らのクリエイティビティを発揮して仕事がしたい人も販売職にはあまり向いていないといえるでしょう。
販売職も販売促進のためにポップアップを作成したり、ディスプレイを工夫したりすることがあります。しかし、店舗面積に限りがあることや、ブランドのコンセプトがあるなどといった理由で、完全に自由な創意工夫ができるわけではないことは理解しておきましょう。
クリエイティブな仕事をしたい人は、美容師やデザイナーなどのように、自分の自由な発想で取り組める仕事が向いているでしょう。理系人材ならば研究・開発職のように、時にこれまでの常識から少し外れた考え方を必要とする仕事も適性があると思います。
販売職に向いていない人の特徴に当てはまった人は、こちらの記事を参考に、改めて自分に合った仕事について考えてみましょう。
関連記事
自分に合った仕事を簡単4ステップで発見! 後悔しない方法を解説
自分に合った仕事は、価値観を整理して多角的な視野を持つことで見つかります。この記事では自分に合った仕事を探すためのステップに加えて、やってはいけない選び方もキャリアコンサルタントが解説します。
記事を読む
販売職が活躍する具体例から実際の仕事をイメージしよう
ここからは販売職が活躍する仕事を紹介していきます。販売職は普段の生活に身近な仕事ですが、仕事内容を何となくでしか捉えられていない人も多くいるのではないでしょうか。
営業形態別の仕事内容をきちんと理解して、実際に働く姿をイメージしてみてください。
スーパーマーケット
スーパーマーケットの販売職は、顧客が買い物をしやすいように商品を陳列し、少なくなった商品を補充しながら来客の応対、商品の販売をおこないます。
扱う製品が人々の生活に不可欠な生活必需品のため全体の店舗数は多く、価格競争もシビアな面があります。また、食品はデリケートな商品のため、衛生面や賞味期限などの鮮度の保持には細心の注意が必要です。
家電量販店
家電量販店の販売職は、テレビやエアコン、冷蔵庫といった大型家電をはじめ、パソコンやカメラなどのありとあらゆる家電を扱っています。
家電量販店は大型店舗が多いため、それぞれ担当商品や担当フロアごとに人員を配置することが大半です。担当商品については徹底的に知識をつけて顧客の質問にすぐに答えられるよう準備する必要があります。
また立地によって売れる商品の傾向が異なるため、顧客のニーズを的確に捉えるスキルが求められるでしょう。近頃では外国人観光客が来店することも多いので、中国語や英語など語学のスキルがあると就活でアピールできます。
就活で英語力をアピールしたい人はこちらの記事も参考にしてくださいね。アピールする際の注意点なども解説しています。
関連記事
英語力は就活への影響大! 求められるケースとレベルを徹底解説
就活において英語は強力な武器になります。英語が採用条件もしくはプラス評価になるケース、求められる英語力などについて現場のプロであるキャリアコンサルタントと解説します。より良いキャリアを選択するためのカギにしてください。
記事を読む
アパレル
アパレル販売員は衣料品を取り扱い、商品の説明やコーディネートの提案、試着室への案内が主な業務です。顧客の好みや潜在的なニーズ、今後の入荷状況などを考えて最適な提案をすることが必要です。
勤務中は新作やおすすめの商品を着用し華やかなイメージもありますが、その他にも商品の在庫管理や売り上げ管理、検品や店内整備などの裏方の業務も多くこなしています。
アルバイトスタッフも多く在籍しているため、アルバイト教育や管理もアパレル販売員の重要な仕事といえます。
アパレル業界についてはこちらの記事で詳しく解説しているので、併せて参考にしてみてくださいね。
関連記事
例文11選|アパレル業界の志望動機に必須の準備と書き方を解説
アパレル業界の志望動機では、将来的にどのようなキャリアを歩んでいきたいかをアピールする必要があります。この記事では志望動機の書き方や注意点、周囲と差別化する方法などについてキャリアコンサルタントが解説します。
記事を読む
アパレル業界には販売以外にもさまざまな職種があります。以下の記事ではアパレル業界の全貌をまとめているので参考にしてみてください。
アパレル業界の全貌がわかる! 最新の動向から選考対策まで解説
アパレル業界には販売以外にもさまざまな職種があります。以下の記事ではアパレル業界の全貌をまとめているので参考にしてみてください。
関連記事
アパレル業界の全貌がわかる! 最新の動向から選考対策まで解説
ファッションやおしゃれに関心のある学生から特に人気の高いアパレル業界。この記事では、アパレル業界に興味を持っている学生向けに、業界の特徴や多様な働き方など就活するうえで押さえておきたい情報をキャリアコンサルタントと解説します。
記事を読む
百貨店
百貨店では衣食住のさまざまな商品にかかわることができるといった特徴があります。
ファッションビルやショッピングセンターと比べると、常に顧客が来店しバタバタと忙しいわけではありません。顧客一人ひとりに時間をかけて接客できるため、ライフスタイルや趣味についてなど一歩踏み込んだ会話をすることもできます。
幅広い世代の顧客が来店するため、高級感のある落ち着いた雰囲気の接客が求められ、言葉遣いや商品の受け渡しの作法など、接客マナーの習得が必須です。
また、近年外国人観光客の来店も増えているため、語学スキルを活かすチャンスがあるといえるでしょう。
携帯電話販売店
携帯電話販売店の仕事内容は、携帯電話本体の販売に加えて目に見えない電話回線やインターネット回線の販売もおこないます。
新しい技術や制度の登場が目まぐるしい業界であり、新商品や定期的に見直されるプランの内容なども理解してわかりやすく説明しなくてはなりません。そのため、日々アンテナを張って情報収集し、勉強する必要があります。
勤務先はキャリア直営店、量販店の携帯電話フロア、代理店などさまざまです。
化粧品店
化粧品店の販売職は、化粧品を買いに来た顧客に対して、商品を提案したり悩みや疑問に寄り添ってアドバイスしたりする仕事です。
インターネットなどで化粧品が手軽に購入できるようになりましたが、実際に直接顧客の肌を見て、触れて、コンディションを確認できるため、顧客一人ひとりに合った提案ができるでしょう。
化粧品を買いに来る顧客の多くは、さまざまな悩みや要望を持っています。そのため顧客の肌の状態に合わせた商品を提案したり、悩みに寄り添ってアドバイスしたりするなど、傾聴力が必要です。
実演販売
デパートや商業施設などにいくと目にする実演販売も販売職の一つです。
実演販売員は、所属する会社からデパートや商業施設に派遣されているケースがほとんどです。実演販売は販売数に応じて基本給にプラスして成果報酬が発生することが多く、自分の頑張り次第で販売職の中でも高収入が狙えます。
顧客に「この商品面白そう」「買ってみたい」と思わせるようなプレゼンテーション能力が必要です。
- 人と直接かかわる仕事に興味があり販売職を志望しています。どの営業形態を志望するか決めかねていますが、決めるポイントはありますか。
形態だけでなく各会社の方針に注目してみよう
どの営業形態も、販売職の社員を外から見ているのと実際に自分が販売してみるのとでは、まったく印象が違うはずです。
そのため、できればアルバイトやインターンシップなどで、異なる業界のいろいろな営業形態の販売職を経験してみることも、自分の希望する営業形態を絞るためには有効な方法です。
また、たとえば同じスーパーマーケットという営業形態であっても、経営者や各事業部のトップの方針によって、現場の販売職が担う役割も変わる可能性があります。
自分が販売職を通して実現したいことにより近づけるのはどの営業形かという視点を持ち、改めて業界分析と企業分析をおこなって志望する営業形態を決めることも大切です。
働く姿がイメージできる! 販売職のキャリアプラン
身近でイメージしやすい販売職の仕事ですが、その後のキャリアプランのイメージが湧かない人は多いのではないでしょうか。ここでは店舗スタッフのあとのキャリアプランについて紹介します。
具体的なキャリアを知ることで、入社後どのように経験を積んで働いていくのかイメージしやすくなりますよ。
キャリア形成の考え方については、以下の記事で解説しています。長期的なキャリアを考えるにあたって、併せて参考にしましょう。
関連記事
キャリア形成とは? 4ステップでこの時代を生き抜く方法を考えよう
キャリア形成とは、職業における人生設計をおこない、必要なスキルを身に付けていくことです。満足のいく社会人生活を送るためのキャリア形成の方法を、キャリアコンサルタントと解説します。4ステップで誰でもしっかりと考えることができますよ。
記事を読む
ESで悩んだら就活準備プロンプト集がおすすめ!
『就活準備をもっと効率よく進めたい...!』と思っていませんか?「就活準備プロンプト集」は、生成AIを活用して自己PRや志望動機をスムーズに作成できるサポートツールです。
簡単な入力でプロが使うような回答例が出せるため、悩まずに就活準備を進められます。生成AIを活用して効率良く就活準備を進めたい人におすすめです。
- 自己PR、ガクチカ、志望動機作成プロンプト
- チャットを使用した、模擬面接プロンプト
- 自己PRで使える強み診断プロンプト
店長:店舗運営にかかわる「ヒト・モノ・カネ」の管理
販売職に就いた場合、多くは店舗に配属となりスタッフとしてキャリアをスタートさせ、実務経験を積んで店舗全体のマネジメントをおこなう「店長」の立場になります。店長になると店舗責任者として「ヒト・モノ・カネ」の管理が求められ、業務内容は多岐にわたります。
店長の業務内容
- ヒト:アルバイトスタッフの採用や育成、シフトの管理
- モノ:商品の発注や在庫管理、店舗レイアウトの整備や備品の管理
- カネ:売り上げや予算の管理、損益計算などの経理業務
また、本部への報告業務などもあるためプレゼンテーションスキルも求められます。
エリアマネージャー:複数の店舗をまとめる
店長として活躍し認められると、複数店舗を展開している企業の場合「エリアマネジャー」の道が開けます。エリアマネジャーは複数の店舗経営を任されるため、店長よりも難易度の高いマネジメント経験を積むことができます。
本社からの指示を各店舗に伝えて実行させることも重要な役割ですが、現場の声を聞き取り本社に伝え、経営に活かす役割も担っています。各店舗と本社をつなぐ存在のため、高いコミュニケーションスキルやリーダシップが求められます。
本社勤務:経験を活かして他職種で活躍
現場での活躍を認められると、現場の経験を活かして本社勤務として他職種を担当するようになることもあります。
本社勤務の業務内容
- バイヤー:国内外のメーカーや販売元から商品を買い付ける
- 商品開発:新しい商品のデザインや価格を決める
- 新規開拓:新規出店の準備や交渉をおこなう
- 販売促進:自社の商品広報・宣伝をおこなう
上記の他にも事務職や設備管理などさまざまな職種があります。企業によって本社業務の担当範囲や職種名が異なるので、事前に確認しておくと良いでしょう。
- 販売職のキャリアプランがイメージできません。イメージするコツがあれば教えて下さい。
キャリアをさまざまな方向に広げて考えてみよう
キャリアを次の3パターンで考えてはいかがでしょうか。
①上に拡げる:販売職のまま、職位をあげていく働き方です。リーダー⇒店長⇒エリアマネージャーと昇格して、店舗運営を担う役割です。
②横に拡げる:販売経験を活かして、他の職種に移る働き方です。たとえば、マーケティングや商品企画などが考えられます。
③深掘りする:「売る」ということにもっと集中する働き方です。販売スペシャリストをめざしたり、店舗販売から店舗のない営業職への転身などが該当します。
販売職の就活で成功するコツ
ここまで販売職の仕事内容やキャリアパスについて解説しました。ここからは就活でどのようにすれば成功できるかについてコツを解説していきます。
ぜひ実践して、企業へのアピールの際に使ってみてください。
企業への理解を深める
面接官はあなたが「企業で活躍してくれる人材か」「企業で働くイメージをしっかり持てているか」を見ています。
一方で、「販売職」を志望していても、それぞれの企業への理解が手薄になっている人も多く、その企業だからこそ働きたいという説得力に欠けてしまいます。
また、同じ販売職といっても、業務範囲やキャリアパスなど企業によってさまざまなためギャップが生まれやすい点にも注意が必要です。
入社後に悪いギャップが生まれると、早期離職の原因ともなり得るため、企業への理解を深めておきましょう。
企業研究の際のOG・OB訪問のやり方や質問例はこちらで解説しています。参考にしてみてくださいね。
関連記事
OB訪問・OG訪問は必要? 就活を有利に進める手順を完全網羅
OB・OG訪問は社員のリアルな声を聞ける貴重な機会です。万全の準備をして最大限に活用しましょう。この記事ではOB・OG訪問の準備方法やマナーなどについてキャリアコンサルタントが解説します。OB・OG訪問を実施し、就活を成功させましょう。
記事を読む
店舗訪問しているとアピールしやすい
店舗訪問することで、働くスタッフの雰囲気や実際の業務を自分の目で確認することができます。店舗を訪れると企業への理解が深まるため「競合他社と比較して優れている点」や「企業の魅力や改善点」について具体的に面接で伝えることができます。
1店舗だけでなく複数店舗に足を運び、店舗によってどのような特徴があるのか比較したことをアピールできれば、熱意も伝わりやすくなりますよ。
店舗訪問の際は、販売員のファーストインプレッションや自分への挨拶の仕方など、顧客第一の接客という意識付けができているかを確認しましょう。
販売員への教育が行き届いているか否かは、企業のコンセプトを社内で共有できているかを判断する意味でも重要です。
SNSを活用するのも効果的
近年企業がSNSアカウントを運営していることも多くなり、企業はSNSを通じて顧客と交流したり、宣伝して認知度を高めたりしています。このようなアカウントは、顧客のみならず就活生にとっても有益です。
企業や商品の公式アカウントをチェックして最新情報や商品の詳細を確認しましょう。また、コメント欄やリプライを確認することでどのような顧客がいるのかや口コミを見ることもできます。
企業研究できるおすすめのSNS
販売職を取り巻く現状を理解する
インターネットやAIの普及により、販売職を取り巻く環境も変化しています。
販売職を目指すうえで、販売職の現状を理解しておくと、販売職として何が求められているのかを考えることができます。
インターネットやAIが普及しても、活躍し続けられる販売職とはどのような人なのか確認しましょう。
消費者の購買スタイルの変化
スマートフォンの普及や新型コロナウイルス感染症の影響により、インターネットショッピングが急速に普及しました。消費者の購買スタイルの変化にともない、実店舗での購入は減少傾向にあります。
しかし「この目できちんと商品を吟味したい」「専門知識を持った販売員に相談に乗ってもらいたい」と考える人はこれからも多くいるでしょう。実店舗の販売員には、顧客のニーズを汲み取り提案し、信頼関係を構築するといった対面の価値を提供していくことが求められています。
オンラインショップでは確認できない、または確認しづらい商品やサービスの特長を伝えられるコミュニケーション力が必要です。
具体的には、商品やサービスの購入を検討している顧客との間にすぐにラポール形成(信頼して打ち解けた状態)ができる人間力と、不満やニーズを無理なく話してもらえる傾聴力が求められます。
AIを活用したセルフレジの導入
さまざまな業種ですでにAIを活用したセルフレジの導入が進んでいます。たとえば、一般社団法人全国スーパーマーケット協会の2022年 スーパーマーケット年次統計調査 報告書によると、スーパーマーケットでは、セルフレジ設置率は全体で25.2%となり、ここ数年増加傾向にあります。
セルフレジが導入されることで、違算金や会計ミスを低減させることができる他、少ないスタッフでも丁寧な接客が可能になります。AIの発展や活用で今すぐ販売職の仕事自体がなくなるということはないでしょうが、人間にしかできない「ホスピタリティ」ある接客が求められています。
- AIやインターネットの普及で、販売職の仕事がなくならないか心配です。キャリアアドバイザーの目線から、販売職という仕事はおすすめできるといえますか?
販売職は感情を動かす人が携わるからこそ価値がある仕事
おすすめできます。理由はここまで挙げたように、販売職は「商品・サービスを売る」というビジネスの基本にかかわる職種だからです。
あなたが最近何かを購入した時のことを思い出してください。性能、機能やスペックを、理屈で納得しただけで購入に結びついたでしょうか。おそらく、感情が動いたときに購入に踏み切ったはずです。
そうです、人が何かを購入するときには感情が動くことが決め手になります。AIがそこまで対応するには、相当な脳科学の進歩が必要です。
人間は相手の感情がわかります。ちょっとした目の動き、言葉の調子、表情のゆらぎなどを注意深く観察して、相手がどんな気持ちなのかを推し量ることができます。
ぜひこの能力を磨いて、顧客の感情をつかみ、動かせるような販売職をめざしてください。
販売職の魅力的な志望動機の構成
販売職の魅力的な志望動機の構成
- 販売職を志望する理由
- 販売職の中でその企業でなければならない理由
- 販売職としての自分の将来像
ここからは魅力的な販売職の志望動機を作成する方法を3ステップで解説していきます。志望動機は「志望する理由」や「今後どうなりたいのか」を具体的に伝えると効果的ですよ。
志望動機の書き方はこちらの記事でも解説しています。書けない原因などもまとめているので併せて確認してみてください。
関連記事
「志望動機が書けない」から確実に卒業する3ステップ|例文付き
志望動機が書けない人は、やるべきことを整理し、一つひとつステップを踏む意識を持つと良いです。この記事ではキャリアコンサルタントと、志望動機を作成する3ステップを解説します。基本から理解でき、かつ参考にできる例文もあるのでぜひチェックしてください。
記事を読む
以下の記事で面接、エントリーシート(ES)、新卒用履歴書それぞれのケースに合わせた志望動機の書き方を解説しているので、併せて参考にしましょう。
面接
面接の志望動機の答え方を10例文で解説! 書類と同じ対策はNG
ES
例文12選|受かる志望動機をエントリーシートに書く4つのステップ
履歴書
例文10選|新卒用履歴書の志望動機の基本と盛り込むべき6要素
①販売職を志望する理由
まずは販売職を志望する理由を伝えましょう。販売職の中には幅広い営業形態が含まれるため、志望する営業形態だからこそ働きたいという理由を述べることがおすすめです。
志望する理由を述べる例
人の食を支える仕事がしたいと考えスーパーマーケットの販売職を希望しています。
志望動機では、書き出しで面接官を惹きつけることが大切です。こちらの記事も併せて確認しましょう。
関連記事
例文8選|志望動機の書き出しで本気度を見せ差別化する方法
志望動機の書き出しは、志望動機全体を印象付ける大事な部分です。書き出しのコツは「本気度」を伝えること。書き出しの基本的な考え方や高評価を得るコツ、やりがちな失敗についてキャリアコンサルタントとともに解説します。そのまま使える便利なフォーマットも紹介しているので、参考にしてください。
記事を読む
②販売職の中でその企業でなければならない理由
次に販売職の中でなぜその企業を選んだのかを述べましょう。企業研究をしっかりおこない、なぜその企業でなければならないのかを明確にすることで、他社との差別化ができていることをアピールしてください。
その企業でなければならない理由を述べる例
説明会で商品の原材料や製造方法へのこだわりを教えていただき、顧客に安全で美味しいものを届けるといった熱意を感じました。
- 販売職全体に興味があり、企業一つひとつへの志望理由が思い浮かびません。その企業でなくてはならない志望理由を考えるポイントがあれば教えてください。
各企業の商材に販売員として向き合ってみよう
販売職である以上、自分が顧客に対して紹介したい商材を扱っているかどうかは重要な判断材料です。
その企業が扱う具体的な商材の中で興味があるものを挙げて、その素晴らしさはもちろん、どのように人に伝えていきたいかを考えると他社との差別化もできるでしょう。
どの企業に就職したとしても、商材に対して愛着が湧かなければ接客自体が苦痛になる可能性があります。
まずは、取り扱う商材にフォーカスを当てて考え、その後で企業理念や興味深い取り組みなどに着目しましょう。
企業独自の志望動機として、企業理念に共感したと伝えたい場合は、こちらの記事も併せて参考にしましょう。
関連記事
例文9選|志望動機で企業理念への共感を伝えて唸らせる4ステップ
志望動機に企業理念を盛り込むときは、差別化と具体性が必須です。企業理念の志望動機のメリット・デメリットを理解しつつ、高評価を得られる志望動機を作成しましょう。この記事では、企業理念の志望動機で差別化する方法や具体性を盛り込むコツ、避けるべき注意点を、キャリアコンサルタントと解説します。すぐに使える例文も紹介していますよ。
記事を読む
志望動機で社風について触れたい場合は、こちらの記事がおすすめです。注意点もまとめているので参考にしてみてください。
関連記事
「社風の志望動機」は注意が必要! 例文付きで受かるコツを伝授
安易に社風を志望動機にすると選考通過は難しくなります。社風を志望動機とするメリットを理解し、盛り込むべき内容を押さえて志望動機を作成しましょう。キャリアコンサルタント監修の例文も紹介するので参考にしてください。
記事を読む
③販売職としての自分の将来像
次に入社後どのように貢献したいのかを述べましょう。これまでに紹介したキャリアプランや仕事内容を元に、自分の将来像を考えてみてください。入社後のビジョンを具体的に持っていることをアピールできると、志望度の高さを伝えることができますよ。
自分の将来像を述べる例
貴社に入社したら、商品開発や販売促進の仕事を通じて安心安全な食を多くの人に届けられるよう活躍したいと考えています。
入社後にやりたいことの具体的な考え方はこちらの記事で解説しています。イメージできない人は参考にしましょう。
関連記事
例文10選|入社後にやりたいことの回答で押さえるべきコツは?
企業が入社後にやりたいことを質問するのは、就活生の希望を知りたい意向が強いためです。入社後にやりたいことを見つけるための方法やどうしても見つからなかったときの対処法をキャリアコンサルタントが解説します。
記事を読む
志望動機の締めくくり方はこちらの記事でも解説しています。併せて参考にしてみてください。
関連記事
志望動機の締めくくり例文13選! そのまま使えるテンプレも紹介
志望動機は締めくくりが大変重要であり、全体の印象を左右します。志望動機の締めくくりの基本ルールをと伝えるべき内容を押さえましょう。この記事ではキャリアコンサルタントと、すぐに使える便利なテンプレートや例文も併せて解説するので、参考にして選考を突破しましょう。
記事を読む
販売職の志望動機例文5選
販売職の志望動機例文5選
- スーパーマーケット
- 家電量販店
- アパレル
- 百貨店
- 化粧品店
次は解説してきた志望動機作成のポイントをもとに、実際に販売職の志望動機を作成してみましょう。それぞれ営業形態に合わせて紹介するので、自分ならどのように志望動機を作成するか考えながら見ていきましょう。
以下の記事では販売職の志望動機についてさらに詳しく解説しています。よくあるミスと11例文を紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
関連記事
販売職の志望動機例11選|差別化できる書き方とよくあるミスを解説
販売職の志望動機はコミュニケーション力や商品への関心をアピールするだけでは十分ではありません。この記事では販売職に受かる志望動機の作り方と例文11選をキャリアコンサルタントとともに解説します。魅力的な志望動機で通過を勝ち取りましょう。
記事を読む
例文①スーパーマーケット
例文①スーパーマーケット
私は人の食を支える仕事がしたいと考え、スーパーマーケットの販売職を希望しています。その中でも貴社を志望する理由は、貴社の食の安全性にこだわる姿勢に惹かれたためです。
私は料理が好きで、家族にも頻繁に料理を作っています。大切な人に振る舞う料理だからこそ、安全性の高いものを使いたいという思いがあり、以前から御社を利用する機会が多々ありました。
説明会で商品の原材料や製造方法へのこだわりを教えていただき、顧客に安全で美味しいものを届けるといった熱意を感じました。
御社に入社したら、商品開発や販売促進の仕事を通じて安心安全な食を多くの人に届けられるよう活躍したいと考えています。
販売職を希望する理由とスーパーマーケットという業態を選んだ理由が自然でわかりやすいですね。「貴社の食の安全性にこだわる姿勢に惹かれた」とは、具体的にどのような点のことか、例を挙げてその理由を説明するとさらに良くなります。
例文②家電量販店
例文②家電量販店
私は人の生活に必要な商品を顧客に一番近い環境で取り扱うことができる仕事がしたいと考え、家電量販店での販売職を志望しています。学生時代のスーパーマーケットのアルバイトで、顧客と会話してニーズに合った商品を販売することに喜びを感じたからです。
その中でも御社を志望する理由は「すまい」という切り口で多角的に事業をおこなっているという点です。御社でなら、人々の生活に密にかかわりながら価値を提供することができると考えました。
御社に入社したら、何が求められているか常に考え、顧客に寄り添い信頼関係を構築できる家電販売員のプロを目指します。
「なぜこの会社なのか」について、「すまいを切り口にした多角的な事業」と明確に述べているのが良いです。スーパーでのアルバイト経験から具体的なエピソードでさらに志望動機を強化すると、もっと良くなります。
例文③アパレル
例文③アパレル
私は好きな洋服を通じて顧客を喜ばせる仕事がしたいと考え、アパレルでの販売職を志望しています。
その中でも御社を志望する理由は「日常に喜びを」というコンセプトに共感したためです。私は御社の製品が好きで何着か持っています。友達に会う日やお出かけをする日など日常のちょっと特別な日に着る服として大切にしています。好きな服を着るといつもより自分に自信が持てて、気持ちが明るくなります。
入社後は丁寧で顧客に寄り添った接客を通して、顧客一人ひとりの日常に喜びを届けたいと考えています。
志望する理由を冒頭に伝えたうえで、応募先の企業の商品も絡めたストーリーがしっかりしている点が良いと思います。企業のコンセプトと商品の結びつきについても、自分なりの考えでひと言添えるとさらに良いでしょう。
例文④百貨店
例文④百貨店
私は常に顧客とのつながりを感じられる仕事に就きたいと考え、百貨店での販売員を希望しています。
その中でも御社を志望する理由は、人を大切にする経営理念に魅力を感じたからです。学生時代サッカーに打ち込んだ経験から、仲間と協力して目標に向かって努力することで大きな成果につながると学びました。長く勤める会社だからこそ、人を大切にし協力しあえる環境で働きたいと考えています。
入社後は百貨店で働くさまざまな職種の人と協力しあい、顧客に期待以上のおもてなしや商品を提供するためにはどのようにすべきか常に考え行動できる販売職になりたいと考えています。
「常に顧客とのつながりを感じられる仕事」は、百貨店だけではないと思います。
他にも同じように感じられる仕事がある中で、なぜ自分が百貨店という業態に惹かれたのについて何か具体的な理由を加えると、志望理由に説得力が生まれます。
例文⑤化粧品店
例文⑤化粧品店
私が御社を志望する理由は「商品やサービスで顧客の幸せを実現する」という理念に共感したからです。
メイクがうまくできずに悩んでいたところ、御社の美容部員が私に合ったメイクのやり方や簡単な方法を教えてくださいました。その後はメイクをするのが楽しくなり、気持ちも明るく自分に自信が持てるようになりました。メイクには外見を美しくするだけでなく内面を豊かにする力があると感じています。
御社に入社後は、ただ商品を売るだけではなく、顧客の悩みや要望を汲み取りその人に寄り添った接客をおこなうことで、顧客をより輝かせるお手伝いをしたいと考えています。
とても良いと思います。志望理由が結論から述べられていて、根拠となるエピソードも具体的ですし、入社してからのやりたいことも一貫性があります。説得力のある志望動機になっていますね。
化粧品店や美容部員の他にも美容に関する仕事は多くあります。以下の記事では美容関係の仕事をまとめているのでぜひ参考にしてください。
関連記事
美容関係の仕事12選! ベストな仕事の見つけ方や必要な素質も解説
美容関係の仕事の特徴や自分に合った職種を見つけ出すポイントについて、キャリアコンサルタントとともに解説します。漠然と美容関係の仕事に就きたいと考えている人は参考にして、後悔のないキャリア選択をしましょう。
記事を読む
販売職で高評価につながる自己PR内容と例文
最後に販売職で高評価を得られる自己PRの内容について紹介します。どのような強みが販売職でアピールできるのか理解し、ライバルに差をつけましょう。
販売職で評価につながる自己PRの内容
- 傾聴力
- 協調性
- 責任感
- 問題解決力
高評価を得られる自己PRの内容に合わせて例文も紹介するので、自分のアピールポイントと照らし合わせて参考にしてみてください。
上記以外に、販売職では目標達成力も評価されます。販売で収益を上げる業態なので、目標を達成できなければ収益が悪化します。そのため、目標値を意識して達成するために具体的に行動できる能力は評価されるでしょう。
自己PRの作成方法はこちらの記事で紹介しています。参考にしてみてください。
例文12選|面接必勝の自己PRはエピソードが最重要!
自己PRが思い浮かばない人はこちらも併せて参考にしてみてください。やり方がわかれば誰でも企業に合った自己PRが見つかりますよ。
自己PRがない人必見! 就活必勝の題材の見つけ方を例文付きで解説
傾聴力
販売職の仕事はただ商品やサービスを販売するのではなく、顧客のニーズを汲み取り顧客にあった提案をする必要があります。顧客が何を求めているか理解するために、相手の要望を聞く傾聴力が求められます。
販売職の面接で傾聴力をアピールする例文
販売職の面接で傾聴力をアピールする例文
私の強みは傾聴力であり、相手の言葉に耳を傾け、一人ひとりのニーズに合ったものを引き出すことができます。
大学時代は靴屋でアルバイトをしており、接客を担当していました。商品を提案する際にどんな靴を探しているのか以外にも「普段はどのような服装なのか」「他にはどのような靴をもっているのか」など丁寧にヒアリングすることを心がけました。その結果購入後に顧客に記入していただくアンケートでは高評価をいただくことができました。
御社でも傾聴力を活かし、顧客のニーズを丁寧にヒアリングし、一人ひとりにあった適切な提案をすることで、利益に貢献します。
傾聴力を実体験に基づいて挙げている点が良いですね。
傾聴力を体現した経験が、例に挙げた1回だけではなく継続的に周囲から認めてもらえている、または喜んでもらえていることを表現できると、さらに説得力が出ますよ。
協調性
販売職は、接客以外にもレジ打ちや品出しなど多岐にわたり、店舗のメンバーと協力して仕事をするチームワークが求められます。周りの状況に応じて今何をすべきか考えて動くことができる協調性は、販売職として重要な素質の一つです。
販売職の面接で協調性をアピールする例文
販売職の面接で協調性をアピールする例文
私の強みは、価値観の違う人とも協力して物事を進められる協調性です。
私は学生時代のゼミ活動で「口コミと消費者行動」に関する論文をまとめることになりましたが、ゼミのメンバー同士で主張が異なり、対立が生じてしまいました。そこで私は自分の意見をただ押し通すのではなく、目的を明確にしたうえで一人ひとりの主張を改めて整理し、どのようにすべきかしっかりと話しあおうと提案しました。その結果、ゼミメンバー内の団結力を向上させることができ、論文をまとめあげることができました。
この協調性を活かし、御社で働くうえでもさまざまな価値観を持つ周りの人と協力しながら、売り上げに貢献するために工夫したいと考えております。
とても良いですね。特に根拠となるエピソードが具体的で、どのような意図で何をしたかと結果がわかり、入社後も活かせそうな再現性を感じられるところが良いと思います。
責任感
販売職は、仕事内容が企業の業績や売り上げに直結します。企業にとって重要な役割を果たすポジションだからこそ責任感を持って業務に取り組んでくれる人は好印象を得られるでしょう。
また、経験を積んでいくと店長などの責任あるポジションに就くため、責任感がある学生には期待値が高くなります。
責任感が強いことをアピールする自己PRの作成方法はこちらで解説しています。併せて確認してみて下さい。
責任感の自己PRは要注意! 失敗例と絶対響く6例文で徹底差別化
販売職の面接で責任感をアピールする例文
販売職の面接で責任感をアピールする例文
私の強みは、自分に何ができるか常に考え実行する責任感の強さです。この強みは、学生時代の学童保育でのアルバイト経験で活かせたと自負しております。
子どもを安全かつ楽しく成長の手助けをするためには何が求められているのか常に考え、期待以上のサービスを提供できるよう責任感を持って行動しました。たとえば、子どもに対しては、目線を合わせて丁寧に話を聞くように努め、子ども一人ひとりに合った接し方を工夫しました。また、保護者へは活動報告の掲示板作成や連絡ノートでの細やかなコミュニケーションを心掛け、信頼される学童員になることを目指しました。
御社に入社後も責任感を持って自分の役割を果たし、顧客や一緒に働くメンバーの信頼を得て、将来はマネジメントの立場を目指したいと考えています。
書かれているエピソードでは、「期待以上のサービスを提供すること」を実践したと言い切るのには少し無理があるように感じます。
「期待以上」という場合、まず何が「期待されている」状況なのかを説明し、それを超える何を実践したから「期待以上」という評価ができるのかがわかるように書くことをおすすめします。
問題解決力
売り上げや顧客品質の面で現状と目標の乖離がある場合、分析し課題を見つけて改善する力が求められます。
また顧客を相手にするため、クレーム対応も多い仕事です。クレームはただ謝れば終わりではなく原因を分析し、次回から同じことがないように対策も考えなくてはなりません。そのため問題解決力があることは大きなプラスになります。
販売職の面接で問題解決力をアピールする例文
販売職の面接で問題解決力をアピールする例文
私の強みは問題を可視化し解決に導く問題解決力です。私はダンスサークルに所属していますが、定期発表会の観客数が年々少なくなってきていることが課題でした。
私はオンライン授業が増加し大学に来る回数が減少しているため、今までと同じ宣伝方法では認知されないのではないのかと考えました。そこで定期演奏会の宣伝方法を変えようとサークルメンバーに協力を仰ぎ、2つのことを実施しました。
1つ目は、SNSを活用することです。元々ダンスサークルのSNSはありましたが、ほとんど運用していませんでした。定期発表会の詳細はもちろんのこと、練習風景やメンバー紹介などを発信しました。2つ目は、大学の広告宣伝サークルに依頼し大学のホームページにダンスサークルの紹介を載せてもらいました。
定期発表会までの半年間試行錯誤して宣伝した結果、観客数を前年の1.5倍にすることができました。人に認知され行動を促すことは大変な努力がいることを実感しましたが、この経験で培った問題解決力を、店舗の売り上げ向上や顧客の品質向上に活かしていきたいと考えています。
大変わかりやすく、具体的で良いですね。観客数を1.5倍と数値で挙げているのも、説得力があります。できればSNSの活用についても掲載頻度や「いいね」の数などの数値があると、もっと良くなります。
販売職への徹底的な理解を武器にして選考に臨もう!
ここまで解説してきたとおり、販売職は顧客と直接かかわる仕事のため、顧客のニーズを満たすことで直接「ありがとう」と感謝してもらえたり、実践的なスキルが学べたりと魅力的な仕事です。
しかし一方で休みが不定休なことや、売り上げのプレッシャーがあるなど大変な点も理解して志望する必要があります。
販売職の特徴を徹底的に理解して、選考対策を進めていきましょう。今回解説した内容をぜひ選考突破の手がかりにしてくださいね。
アドバイザーコメント
隈本 稔
プロフィールを見る販売職の魅力はさまざま! 実際の働き方をイメージしてみよう
販売職は、多くの人が普段からかかわることが多い職種なので、働く姿がイメージがしやすい仕事の一つです。
実際に自分が就職したいと考えている企業の販売店に行くことで、どのような職場なのか体験できるという点も、就職活動を進めるうえで参考になるでしょう。
プレッシャーは大きいがやりがいも感じやすい職種
販売職は、自社の商品を販売することで収益をあげる企業で働くことになるため、営業職と同じように売上目標の達成などプレッシャーが大きい仕事です。また、販売職にはつきものであるクレームなどが怖いという人もいるでしょう。
しかし、消費者の要望を汲み取って商品を提案し、納得して購入してもらうという経験はやりがいを感じることも多いでしょう。
また、販売経験を通して傾聴力や問題解決力などのスキルの成長はもちろん、経営視点が身につくなどのメリットもあります。これらの経験は、さまざまな職業に活用できるという強みにつながります。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
キャリアコンサルタント/性格応用心理士1級
Minoru Kumamoto〇就職・転職サイト「職りんく」運営者。これまで300名以上のキャリア相談を受けた実績。応募書類や採用面接の対策支援をする他、自己分析の考え方セミナーを実施
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/Koyoriキャリアワールド代表取締役
Chieko Kimura〇2度のアメリカ留学、20年以上の外資系IT企業勤務を経て、現在は留学生向け就職支援をおこなう。また、企業のキャリア支援や新入社員のクラウドコーチングなどにも幅広くたずさわる
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/産業カウンセラー
Atsuko Hirai〇ITメーカーで25年間人材育成に携わり、述べ1,000人と面談を実施。退職後は職業訓練校、就労支援施設などの勤務を経て、現在はフリーで就職・キャリア相談、研修講師などを務める
プロフィール詳細