この記事のまとめ
- 住宅営業はハウスメーカーのなかで一番顧客に寄り添うべき存在
- 住宅営業の仕事は保険や金融など生活に役立つ知識が身に付く
- 営業や不動産業界が未経験でも評価されるポイント2つ
住宅営業は顧客の要望をもとに、最適な住宅を提案する仕事です。住宅は一生に一度の大きな買い物といえるため、一般的な営業職と比較すると契約に至るまでの難易度が高く、契約後の付き合いも10年以上と長くなる仕事です。
そのため住宅営業に興味を持つ人のなかには、「自分に務まる仕事なのかな?」「具体的にどんな大変さや魅力があるのだろう」など、就職の選択肢に入れるべきか悩むこともあるでしょう。
この記事ではキャリアコンサルタントの桑田さん、今住さん、板谷さんとともに、住宅営業の基本的な知識をはじめ、未経験から就職する際に役立つポイントを解説します。住宅営業の仕事に不安や不明点を抱えている人はぜひ参考にして、就活の際に役立ててください。
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顧客と付き合う期間が長い住宅営業は信頼関係が最も大切
住宅営業の顧客層は注文住宅を建てたい個人から、空き地を活用したいオーナー、事務所を建てたい法人などさまざまです。いずれも高額な商品を販売することになるため、顧客との間には常に信頼関係が求められます。
記事の前半では、まず住宅営業の業務内容やキャリアパスなど、仕事の概要について解説します。詳しい業務内容を知ることで、自分に向いている仕事であるかイメージしやすくなるでしょう。
後半では住宅営業の魅力や大変なことなど、働くうえでのイメージをより深められるポイントを解説します。就職を見据えた視点からも解説していくため、住宅営業が自分に適している仕事か見極めて、就職・転職を成功させましょう。
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住宅営業が取り扱う商品はおもに2種類
住宅営業と聞くと、個人向けの注文住宅を思い浮かべる人も多いでしょう。住宅営業がおもに取り扱う商品には、個人向けの注文住宅や分譲住宅と、法人・土地のオーナー向けの賃貸住宅や小規模な施設などが挙げられます。
どのカテゴリーの営業担当になっても、顧客にとっては大きな決断が求められる契約になるため、一人ひとりに適したプランニングが重要です。
ここからは、住宅営業の特徴について、住宅営業が取り扱う2種類の商品別で詳しく解説します。住宅営業の大枠となる仕事の概要やそれぞれの違いを把握して、住宅営業のイメージを深めていきましょう。
- 住宅営業は難しそうな仕事ですが、具体的にどのような研修や勉強が必要ですか?
誰に対して何を売りたいのかによって必要な知識は変わる
住宅営業といっても、まず顧客が個人の場合と法人の場合があります。さらに、個人でも注文住宅か建売かマンションなのか、新築か中古か、法人ならば店舗、ビル、土地活用といったさまざまな場合が考えられます。
何を扱いたいのか、誰を顧客にしたいのかによって選ぶ会社は変わってきます。それだけに学ぶべきことは多岐にわたります。
宅建という宅地建物取引士の資格とその内容に通じていることや、関係する法律の知識が必要ですし、ローンを組む場合の手続き、金融や保険、税金の知識も必要です。
また、営業としてはプレゼンテーション能力、人の気持ちを汲み取り期待以上の結果を提供できるにはどうするか考える情熱と誠実さなど、挙げれば切りがないほどの課題があります。
これら勉強は、この仕事を辞めるまで続くでしょう。常に勉強を続ける覚悟が必要です。その環境に楽しみながら挑戦できる人が向いています。
注文住宅の営業
戸建の担当では、個人向けの注文住宅の企画・提案がおもな仕事です。理想の住まいを一から作るため、住宅営業は土地選びから資金計画まで、幅広い分野で相談を受けることになります。
注文住宅の営業担当は家が建つまでの期間に、顧客の理想の間取りやライフスタイル、予算などの要望に沿った提案をおこなうだけでなく、土地選びや住宅ローンといった土地やお金に関する不安要素を取り払うための相談にも対応します。
住宅の完成後もアフターフォローなどで長期的な付き合いになり、顧客にとっては長年の頼れる相談役のような立場です。
また、注文住宅のみでなく、すでに完成している建物を土地とセットで販売する「分譲住宅」を取り扱う企業でも住宅営業は活躍します。
注文住宅か分譲住宅か迷っている顧客も多いため、ただ要望をすべて叶える住宅を見つけるのではなく、要望に応えつつ、プロの視点からアドバイスをしながら臨機応変に契約につなげるような提案をすることが求められます。
あなたが受けないほうがいい業界・職種を診断しよう
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賃貸住宅・非住宅の営業
住宅営業が取り扱うのは注文住宅や分譲住宅だけではなく、土地のオーナー向けの賃貸住宅や、スーパーや介護施設のような小規模な施設などの非住宅を担当することもあります。
おもな顧客層は土地や資産を活用したい地主や事業者であり、建築を介した節税や資産価値の向上を提案することがおもな業務です。それに付随して、銀行融資に際した金融機関との提携や、完成後に賃貸管理を委任する管理会社など、不動産関係の社外の企業とのかかわりも多い立場となります。
そのため個人向けの営業と異なり、より詳しく専門的な税務知識や法律に関する知識が求められることが特徴の一つです。社内で専門家のチームが常駐している場合でも、顧客と話す以上は最低限の知識が求められます。
また、こうした非住宅は営利目的で運営されるケースが多いため、非住宅の営業担当者は、顧客のビジネスパートナーとして、注文住宅の顧客よりも強固な信頼関係を築くことが重要になる仕事です。
住宅営業の業務内容とは? 具体的な仕事の流れを把握しよう
住宅営業の業務内容
- 電話対応や住宅訪問
- 顧客に対するヒアリング
- 住宅に関する具体的な提案
- 施工後のアフターフォロー
取り扱う商品が個人向けの注文住宅でも法人向けの非住宅でも、ただ家や土地を売るだけが住宅営業の仕事ではありません。実際の業務は営業以外にも、事務仕事やチーム内での会議など、数多くの仕事を同時にこなしていく必要があります。
ここからは、住宅営業のおもな仕事内容について解説します。仕事の大まかな流れを把握することで、実際に働く際のイメージが浮かびやすくなるため、住宅営業への就職・転職を検討中の人はしっかり読んでおきましょう。
電話対応や住宅訪問
住宅営業は、住宅展示会や企業のホームページ(HP)、チラシなどを経由した問い合わせなどがきっかけで顧客と接点を持ちます。
特に住宅展示会はマイホームの購入を検討しに来場している層が多く、顧客とのつながりを構築しやすい場所です。一度つながりができれば電話対応や住宅訪問、オンライン通話による相談を続けて、信頼関係を築きます。
しかし、契約までの道のりは長く、顧客とのつながりができればすぐに契約が取れるものではありません。また一般の営業職と同じく地道な営業活動も必要で、新たな顧客を探すためにメール送信や電話営業などもおこなう場合があります。
顧客に対するヒアリング
マイホームの購入を検討している人と接点を持てた後は、どのような住宅を作りたいか本音を引き出すことが次の仕事です。大まかな予算や要望を聞きながらも、他社にはない強みとなるポイントを示して、自社で家を建てることに興味を持ってもらうように営業を続けていきます。
個人では多くの場合が初めての家づくりになるため、要望のみでなく不安な部分もすべて聞き出すことが重要です。
間取りやデザインといった見た目から、住むうえで重視する機能性などへのこだわりや考え方は一人ひとり異なります。それぞれの要望に対し、柔軟に、かつ精度の高い提案をすることが求められます。
あなたが受けないほうがいい職業を知っておこう
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住宅に関する具体的な提案
顧客が自社との契約を具体的に検討するようになったら、さらに具体的な要望をヒアリングして現実的な提案をします。
住宅営業は専門チームとの橋渡し役ともいえる存在です。ヒアリングを通して得た顧客の希望や予算などを社内の専門チームと連携し、それが実現可能なのかどうか結論を出します。そこでの結果を踏まえた具体的な建設プランや見積りを顧客にわかりやすく伝えるのです。
また住宅営業は建物そのものについて以外にも、資金を調達する金融機関や住宅にかける保険の相談など、住宅の建設に関すること以外にもあらゆる相談も受けることになります。
法律や金融などの専門知識を顧客にわかりやすく伝えるために、商談ごとに資料の準備も必要です。このような細かい仕事も多いため、どの仕事も遅れのないように取り組めるマルチタスク力が求められます。
施工後のアフターフォロー
契約締結に至り、住宅の建設、引き渡しまで完了しても、住宅営業の仕事は終わりではありません。自社が建設した住宅で顧客が快適に過ごせているか定期的に確認することも住宅営業の仕事です。
修理や補修などのアフターフォローをおこない信頼関係を強化しつつ、家族が増えたり今後の自宅介護に備えたりなど、顧客のライフスタイルの状況に応じた最適なリフォームの提案をします。
このように、すでに獲得した顧客に対して追加で営業することも、住宅営業として売り上げを伸ばすことに必要なことで、一人の顧客と長期的な付き合いになることが住宅営業の特徴でもあります。
また顧客は一人ではないため、新規の顧客に対応している際にも、すでに契約を結んでいる顧客のスケジュールにも合わせて動くこともあり、スケジュールを管理する力が必要です。
どんなに忙しくてもそれぞれの顧客をないがしろにせず、真摯に対応し信頼関係を作り上げることが、住宅営業に求められている仕事です。
住宅(不動産)の契約から引渡しまでには売主・買主双方に、とても煩雑な手続きがあります。また、優れた施行業者であっても、大なり小なりのトラブルはつきものです。
不都合なアクシデントへの誠意ある機敏な対応が、個人の信頼につながり会社に対する大きな信用につながっていきます。
どんな将来の選択肢がある? 住宅営業のおもなキャリアパス
住宅営業のおもなキャリアパス
- 住宅営業として成果を上げる
- より広範囲の土地の仕入業務などを担当する
- 営業所長など役職に就く
一般的な営業の場合は、個人の売り上げ目標を達成しつつ継続して働くことで、役職に就くといったキャリアに進みやすいですが、住宅営業では具体的にどのようなキャリアを積めるのか、気になる人も多いのではないでしょうか。
住宅営業の場合は役職に就くのみでなく、通常の住宅営業よりもさらに難易度の高い業務を任されることもあります。ここからは、住宅営業がどのようなキャリアパスを築けるのか解説します。より住宅営業として働く際の長期的なイメージを膨らませてみましょう。
住宅営業として成果を上げる
まず住宅営業のキャリアパスを築くために必要なのは、入社してから契約数を上げることです。営業職であるため、契約締結数や売り上げなどの部分が個人目標となります。また住宅営業ではノルマを課されることも多く、それをクリアし続けることで評価につながるのです。
さらに、社内資格や宅地建物取引士など、不動産や住宅に関する資格を取り、自分の専門性を高めることも、その後のキャリアアップを早める手段になります。
しかし、住宅営業は一回の契約で大きい金額が動くため、すぐに目標とする契約を達成することは難しく、現場に出てから半年間契約を結べないということも珍しくありません。
人によっては厳しい環境だと感じる人もいるかもしれませんが、住宅や土地といった高額な商品を扱う住宅営業は、1件1件の契約が会社の売り上げに影響します。そのためキャリアパスを築くには、まず売り上げを出すことが重要といえます。
- 営業未経験ですが、入社後に住宅営業に向いていなかった場合は、別の部署を担当させてもらえるのでしょうか?
どうにもならない場合は部署異動を上司に相談してみよう
住宅営業は高額を扱い、長期にわたってお客様と付き合うタイプの営業です。どうすれば良いかは各自が試行錯誤しながら会得していくものだと思ってください。
つまり、自分の営業スタイルの片鱗を見出すだけでも時間がかかりますし、どんな営業マンが住宅営業にマッチするかの答えは誰も持っていません。まずは自分が向いていないと急いで決めることはないと考えてください。
そうしてやってみても、どうしても向いていないと思うなら、その考えを上司に相談して、自分の能力をどう活かすことが会社の利益になるか考えましょう。
早計では聞いてもらえないと思いますが、努力の末の決断なら上司もきちんと対応してくれるでしょう。
営業は直接売上を作れる素晴らしい仕事です。諦めず、かつ自分を大切に考えて判断しましょう。
より広範囲の土地の仕入業務などを担当する
住宅営業として現場で経験を積んで少しずつ成果も出せるようになると、今度は仕入業務の担当者としてのポジションがキャリアパスの選択肢の一つとして挙がります。
仕入業務とは、不動産会社や仲介業者などから土地の購入をおこなうことで、現地調査や価格交渉などこれまで以上に業務の幅が広がります。
使えそうな用地を購入するだけでなく、購入後の区画割りや建築計画を立てるなど、規制や法的な知識を活用することが増えるため、よりレベルの高い交渉力と専門知識が求められる業務です。
また仕入業務を担当できる人材は社内でも中堅のスタッフとみなされることが多く、同時に後輩社員の育成や業務の管理といったマネジメント業務を並行することもあります。
あなたが受けないほうがいい職業を知っておこう
就活を成功させるためには、自分に合う職業・合わない職業を早めに知ることが不可欠です。しかし、それがわからずに悩む人も多いでしょう。
そんな人に活用してほしいのが「適職診断」です。簡単な質問に答えるだけで、あなたに合う職業・合わない職業を特定できます。
早いうちに自分に合う職業・合わない職業を知って、就活を成功させましょう。
営業所長など役職に就く
住宅営業として現場で経験を積み、土地の仕入れなど徐々に責任が大きくなる業務を担当していくと、最終的に営業所長や営業部長といった、営業部門を率いる責任者になります。このような役職に就くことが、住宅営業におけるキャリアパスの最終地点ともいえます。
営業職は成果主義な側面もありますが、住宅営業から役職に就くには売り上げで一番になるよりも、チームを率いる力が重要です。住宅営業で成果を出し続け、かつ本人のマネジメント力や決断力が高いと判断されると、営業チーム内での役職に推薦されます。
営業チーム内の主任は、いわば住宅営業のプロフェッショナルといった存在であり、個人の売り上げが優秀なこととチームを率いる力が必要です。
その後は徐々に係長から課長、次長といった、いわゆる出世コースを歩むことが一般的であり、企業によっては常務や専務といった役員まで昇進できることもあります。
このように住宅営業は、中途で入社したとしても本人の売り上げとポテンシャル次第で住宅営業としてのキャリアパスを広げることができるのです。
住宅営業から役職に就くためには、顧客やチームの仲間が気持ちよく働くことのできる信頼できる人柄やコミュニケーション能力が必要です。
また、顧客のニーズを理解したうえでの提案やクロージングの営業スキル、さらには住宅市場全体のトレンドを押さえる広い視野なども重要になります。
いくらぐらい稼げる? 住宅営業の平均年収
ここまでは、住宅営業の仕事内容やキャリアについて詳しく解説してきましたが、実際に働いた場合、どのくらい稼げるのか気になる人は多いのではないでしょうか。
求人ボックスの給与ナビによると、住宅営業の平均収入は約423万円でした。国税庁の令和5年分民間給与実態統計調査では、日本の平均給与は460万円となっており、住宅営業の収入は平均よりもやや低めであることがわかります。
一例として、ハウスメーカーの大手企業である大和ハウス工業株式会社では、戸建住宅営業の中途採用は月給25万円からスタートし、賞与の予想値も約8ヵ月分あるため、初年度でも約500万円の年収になり、日本の平均年収よりも高い収入を得られるかもしれません。
またハウスメーカー企業のなかには、インセンティブを設けているところも多くあるため、そうした企業では基本の年収が日本の平均年収よりも低い場合でも、頑張り次第で追加の収入が見込める可能性があります。
- インセンティブありの住宅営業では、頑張り次第でどれくらい年収を上げられますか?
商品や価格によって異なるが700~1,000万円程度になる
取り扱う商品によって異なります。土地、土地建物、建売住宅、注文住宅、共同住宅(マンション)、ワンルームマンション(投資・節税)など住宅営業といってもいろいろな商材があります。
また、物件価格によっても異なりますが、一般的な住宅でノルマを達成するレベル感であれば、700~1,000万円ほどになると思います。
それを超えていくインセンティブは、投資の不動産営業あるいは高額不動産営業になるでしょう。
あなたが受けない方がいい職業を確認しよう!
就活では自分のやりたいことはもちろん、そのなかで適性ある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期退職に繋がってしまうリスクが高く、適職の理解が重要です。
そこで活用したいのが「適職診断」です。質問に答えるだけで、あなたの強みや性格を分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
まずは強みを理解し、自分がどの職業で活躍できるか診断してみましょう。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
自分の適性をチェック! 住宅営業の就職が向いている人の特徴6選
住宅営業の就職が向いている人の特徴6選
住宅営業は別業界の営業職と比較して、高額な商品を売り出す分成果を出すハードルが高いため、誰でも住宅営業として気軽に働ける職業ではありません。
ここで解説する6つの適性がないと、選考に通らないだけでなく、就職しても入社後にギャップを感じ、早期離職の可能性を高めることになるのです。
ここからは、住宅営業への就職が向いている人の6つの特徴について解説します。住宅営業を就職の選択肢に加えるか判断するためにも、まずは自分が住宅営業に適性があるのかを確認してみてください。
①情報を分析する能力が高い
住宅営業の仕事は、自社の力でいかに顧客の要望を実現させるかが求められます。顧客のライフスタイルや将来の家族構成、暮らしについてのあらゆる情報を踏まえて、最適なプランを導き出します。
住宅は検討中でも、まだ土地を購入していないケースも非常に多いです。そのため、住宅を建てるにあたって購入する土地の特性や予算などの相談に乗ることもあり、その場合は土地と建物どちらの要望にも応えなくてはいけません。
膨大な情報から、自社の強みや実現できることを見極めて提案しなくてはならず、高い情報分析能力が求められる仕事です。
そのため、問題が発生した際に原因を整理して解決策を考えられる人や、複数の情報を整理したうえで現実的な選択肢を提示できる人などが、住宅営業に向いているといえます。
情報分析力はさまざまな経験を積むことによって養うことができます。
上司や先輩で能力の高い人がどのように情報を分析し活用しているかを見て、学び、参考にし、実践することで情報分析力を磨くことができるでしょう。
②スケジュール管理が得意
住宅は一朝一夕では完成せず、一人の顧客に対してヒアリングから施工完了するまで、1年以上かかることもあります。しかし受け持つ顧客は一人ではなく、同時進行で別の顧客にアポを取ったり商談したりといった業務もこなす必要があります。
既存顧客と新規顧客との商談を円滑に進める業務は、スケジュールを踏まえたマルチタスクが得意な人に向いている仕事です。
また理想のスケジュールを考えても、準備が不十分で予定通りに進められなかったり顧客の急な予定変更があったりなど、予定通りに業務を遂行できるとは限りません。イレギュラーな状況でも、そのときに最善のスケジュールを立てて臨機応変な対応ができる人が活躍できる環境ともいえます。
③最後までやり遂げる責任感がある
住宅営業は相手の期待に応えようと努力する人や、長期間でも最後まで粘り強く取り組める人に向いている仕事です。
住宅づくりは土地探しのみでも数ヵ月かかることが一般的で、顧客の希望に沿った土地や住宅の実現が難しくても簡単に諦めず、自社でできる最善の選択肢を提案する必要があります。
いざ施工が完了して引き渡した後もアフターフォローで手を抜かず、安心感を与え続けることが重要です。このような責任感は顧客との信頼関係を結ぶうえでも重要ですが、社内の評価にもつながるため、より責任感の強い人は昇進しやすく、活躍しやすい環境といえます。
住宅営業で重視される責任感を自己PRに使うには、いくつか注意点があります。こちらの記事では、採用担当者に好印象を与える責任感の伝え方を例文とともに解説しているため、就職を具体的に考えている人はぜひ参考にしてみてください。
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④顧客に寄り添ったコミュニケーションができる
コミュニケーション能力はどの業界の営業職でも大切にされるポイントです。しかし住宅営業の場合はいかに顧客から本音を引き出すかが重要であるため、一般的な営業職よりもさらに寄り添ったコミュニケーションができる人が向いています。
最初は顧客もどの企業と契約するか決めていないため、あまり具体的に相談しないかもしれません。それでもコミュニケーションを続けて信頼関係を築いていくことで、ライフスタイルや暮らすうえでの悩み、返済の不安など、さらに深い部分まで話してくれるようになり、より最善の選択肢を提案できるようになります。
時間をかけて関係を構築することで苦にならず、相手の本音を引き出しやすい雰囲気を作ることが得意な人、住宅営業のような信頼関係が重要な仕事に向いているといえます。
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受けない方がいい職業を診断しよう
就活で大切なのは、自分の職務適性を知ることです。「適職診断」では、あなたの性格や価値観を踏まえて、適性が高い職業・低い職業を診断します。
就職後のミスマッチを避けたい人は、適職診断で自分に合う職種・合わない職業を見つけましょう。
- 自分に合う職業がわからない人
- 入社後のミスマッチを避けたい人
- 自分の強みを活かせる職業を知りたい人
⑤プレッシャーを前向きにとらえられる
住宅は人生最大の買い物ともいえるもので、簡単に契約が決まるものではありません。住宅営業はノルマのある仕事であり、ノルマを達成できない状態が長く続くと、上司からの圧力や同僚が成果を出している姿にプレッシャーを感じやすくなります。
契約を結べた際の達成感は大きなものですが、プレッシャーや緊張感に弱い人だと精神的に病んでしまい、自主退職せざるを得ない状況になることもあります。
そのため契約が取れない時期でも、プレッシャーや圧力のある環境などのネガティブな要素を「どうすれば乗り越えられるのか」といったモチベーションに変換できる人や、気持ちを切り替えられる前向きさがある人が、住宅営業に向いているといえます。
⑥周囲に積極的に相談できる
住宅営業の持つ自社商品の知識のみでは、顧客の要望に対応できるか正確には判断できません。設計や施工の課題は住宅営業がその場で回答できるものではなく、わからない点はすぐに他部門の社員と連携を取り相談・会議します。
建築関連の知識以外にも、自分の知っていることでは正しい判断ができない状況が多々あるため、自分がわからないことを素直に認められることや、自分以外の力を借りて解決策を求められることなどが、住宅営業と相性が良い人の特徴です。
また幅広い知識が求められる住宅営業においては、いつでも先輩社員や他部門の社員に相談できる環境づくりが得意な人も向いています。
住宅営業は、引き渡し以降も他の商品に比べ購入者からの問い合わせが多く、迅速に調査して回答することが求められます。レスポンス良く、正しく対処していく姿勢がきわめて重要です。
努力次第で稼げる仕事! 住宅営業の魅力3選
住宅営業の魅力3選
- 顧客と信頼関係を結べる
- 幅広い知識を身に付けられる
- インセンティブで高収入を目指せる
どの職業でも、働くうえでの魅力ややりがいはモチベーションにつながります。住宅営業はノルマもあり契約までの時間もかかりやすい大変な仕事ではありますが、その分魅力的な部分も多く、契約数を上げれば自身の成長も実感できます。
現在の仕事と比較して、住宅営業が自分にとって魅力的な仕事であるか、ここでチェックしてみてください。
①顧客と信頼関係を結べる
マイホームを検討している人にとって、詳しい相談ができるのは設計担当や施工担当ではなく、住宅営業です。
住宅を建てる場合は複数のハウスメーカーに相談することが一般的であるため、住宅営業は、顧客から常に他社の住宅営業と比較されています。商品の性能や予算も契約につながる大きな要素ですが、住宅営業の真摯な対応が契約の要となることも珍しくありません。
住宅の完成とともに自分の成果が目に見えていき、顧客から直接感謝されるような仕事は住宅営業ならではの魅力ともいえます。また信頼関係を結べれば、今後もリフォームの相談や知人への紹介などで、さらにつながりが構築されることも住宅営業のやりがいの一つです。
②幅広い知識を身に付けられる
住宅営業には自社商品以外にも、建築についての基本的な知識から、金融・保険・税金などの幅広い知識が求められます。慣れないうちはインプットに精一杯になってしまうかもしれませんが、これらの知識はすべて自分の生活にも活かせる内容です。
一度覚えてしまえば終わりではなく、建物や建築のトレンドや法規制などは変化に応じて情報を更新し続ける必要があります。そのため、学び続けることが必要な環境ゆえに、成長を実感しやすい点が魅力になるのです。
また一つの分野ではなく幅広い知識を学ぶことは、今後のキャリアにも影響します。住宅に関する知識や法律、住宅費用にまつわるお金の知識などは、不動産業界ではもちろん、金融など別の業界への転職を意識する際にも活かせる知識となるのです。
このような点からも、住宅営業はたくさんの日々変化する情報を学び続け、自己錬磨できる環境を求める人にとっては魅力の大きい仕事といえます。
家を購入する際やリフォームをする際に、建物の構造や素材についての理解、住宅ローン減税などの知識を役立てることができます。
また、不動産の賃貸契約や保険の知識や家具の配置、さまざまな収納方法についての知識も日常生活のなかで役立てることができます。
③インセンティブで高収入を目指せる
ノルマのある営業職は、企業によって売り上げや契約数に応じたインセンティブが上乗せされることがあります。インセンティブ制度を導入している企業では契約数と収入が直結するため、頑張り次第でさらに高収入を目指せる点が魅力です。
住宅という高額な商品を取り扱う分、インセンティブも一般の営業職よりも高額になる傾向があります。
自分の頑張りが形になって評価される業種は少ないため、住宅営業のような高額なインセンティブが期待できる業種は、未経験でも稼ぎたい人や自分の実力を試したい人にとってはモチベーションにつながりやすい環境といえるのです。
ただ短期間で契約を取ることは非常に難しく、地道な営業活動とひたむきな姿勢が求められます。高い目標でもこつこつ努力を続けられる人にとって、インセンティブは魅力的な給与形態です。
マイナス要素も知ろう! 住宅営業として働く大変さ4選
住宅営業として働く大変さ4選
- 営業ノルマや目標が課せられる
- 商品が高額で契約までの道のりが長い
- 常に新規顧客を探す必要がある
- 身に付ける知識が膨大
住宅営業は顧客と強い信頼関係を結べることやインセンティブ制度があることなど、魅力的な要素も多い反面、働くうえで大変なことも多々あります。
住宅営業ならではの大変なことを理解しておかないと、就職前のイメージとのギャップで就職後に「違う業種を選べば良かった」と後悔する可能性もあります。ここで大変な部分もしっかり把握して、住宅営業が本当に自分に務まるか一度考えてみてくださいね。
①営業ノルマや目標が課せられる
営業職にはノルマや目標がつきものです。ノルマは緊張感をもって営業活動に取り組むには必要ですが、思うように成果が出せないと自分に対する企業からの評価が下がったり、上司からさらなる営業活動を促されたりなど、大きなプレッシャーとなってしまいます。
営業が成果につながらず厳しい状況に追い込まれて、落ち込んでしまうようなこともあるかもしれません。
ノルマ達成をモチベーションとして頑張れる人が住宅営業に向いている一方で、「ノルマ=ネガティブ」というイメージが強いと、精神的な負担に追い込まれやすくなります。ノルマのある仕事に苦手意識がある人は、常に結果を出し続ける住宅営業が自分に向いているか考えてみてください。
入社したての新人が売上以外に頑張れることはあります。
たとえば、業界の有望資格となる「宅地建物取引士」の取得に向けた積極的な取り組み姿勢は、プロフェッショナルな仕事を志す意欲を評価されることにつながると思います。
そのほか、関連資格についても調べておくと良いでしょう。
ノルマのない仕事と楽な仕事は同じではありませんが、ノルマによるプレッシャーを避けたい人はこちらの記事もおすすめです。ノルマのない仕事が向いている人の特徴とともに、ノルマのない仕事をジャンル別に22種解説しています。
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ノルマのない仕事はさまざまにありますが、自分の適性を確認することが重要です。この記事ではキャリアアドバイザーとともに、ノルマのない仕事22選を解説します。目指すうえでの注意点や選び方も解説するので、ぜひ参考にしてください。
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②商品が高額で契約までの道のりが長い
住宅営業が取り扱うのは数千万円の商品であり、顧客も他社と何度も比較して、契約する企業を慎重に決めます。商談中は見積もりやプランを何ヵ月も出し続けたとしても、「他社に決めた」と言われてしまうことも十分にあり得るのです。
こうした契約までの道のりが長く、長期間の商談を乗り越えられる根気と忍耐力が求められる点は住宅営業の大変さといえます。
焦って契約を急ぐと、その態度が営業本人、ならびに会社への不信感へとつながるため、焦らず自分にできることを一つずつ取り組んでいくことが重要です。
- 何ヵ月も商談を続けても、契約に至らないこともあると聞いて、自分にやっていけるか不安です……。
顧客との信頼関係を築くことで紹介や評価につながっていく
顧客ごとのニーズや予算感が多岐にわたるため、顧客のニーズに応える提案をするための準備に時間がかかります。売上につながるまでの時間が長いので、成果を見出すことが難しいと感じてしまうこともあるかもしれません。
住宅は大きな買い物です。契約はもちろん大切ではありますが、契約にこだわり過ぎず、顧客が納得できる選択ができるように寄り添うことで、「この人に相談して良かった」と顧客から思ってもらえる関係性を築いていくことができます。
そうしたあり方が紹介や評価などにつながっていきます。自分一人で抱え込まず、時には上司や同僚に相談しながら目標を細分化して取り組んでいきましょう。
③常に新規顧客を探す必要がある
住宅営業は既存顧客との打ち合わせはもちろん、新規顧客の開拓も仕事です。時間が空けば住宅展示場に赴いたり問い合わせに対応したりなど、常にさまざまな媒体から顧客を探す必要があります。
新規顧客の開拓はただがむしゃらに営業活動を続けるのではなく、他社と差別化して提案できるポイントや、自社にしかできない強みを見つけるといった作業も欠かせません。
顧客から良い反応が得られるまで試行錯誤しながら営業活動を続けていくことは、精神的にも疲労がたまりやすく、人によっては大きな負担になるといえるのです。
④身に付ける知識が膨大
住宅営業には、住宅に関する幅広い知識が求められます。
顧客との商談の際は、取り扱う住宅の種類や建築に関する基礎知識などの建物関連から、住宅にかける保険や融資の相談といった金融知識、税金など、暮らしにかかわる知識まで網羅的に覚えなくてはなりません。
より技術的かつ専門的な知識は社内チームから共有されるものの、それを顧客にわかりやすく伝えるためには、自分で専門的な分野についてある程度理解したうえで資料を作成したり、わかりやすい表現を考えたりといった工夫が必要なのです。
入社してすぐは研修で座学などで商品知識を覚えたり、ロールプレイングを介して顧客との商談スキルを鍛えたりしますが、現場で営業活動するようになってからも自主的な勉強は欠かせません。
顧客の不安要素やあらゆる質問にも自信をもって応えられることが、住宅営業としての信頼感を上げることにもつながります。
営業マンの知識が足りないことが原因で、顧客が本来得られる金銭的な優遇や給付などが得られなかったり、建築基準法など法律の知識が足りず、認められた範囲を逸脱したため建設できないといった重大事に陥ることもあります。
顧客に大きな損害を与えかねません。
転職を検討中の人必見! 住宅営業の選考で評価されやすいポイント
前職での勤務経験がある状態から転職をする場合、企業は応募者に対して「前職の経験やスキルをどのように活かして自社に貢献してくれるのか」を重視しています。
そのため、住宅営業の仕事において評価されやすいスキルや資質を自分の能力と照らし合わせて、アピールすることが内定につなげるポイントです。
とはいえ、どのようなことをアピールすれば住宅営業の選考で評価されやすいのか、具体的に思いつかない人もいるのではないでしょうか。
ここで解説する2つのポイントを選考のアピールに組み込むことで、未経験から住宅営業を目指す場合であっても「住宅営業として活躍してくれそうな人材だ」と評価されやすくなります。
第一志望の企業の選考を突破できるように、先に評価されるポイントを把握しておきましょう。
他業種での営業や事務の経験
住宅営業は営業職であるため、これまでに営業の経験がある場合は、積極的にアピールしましょう。取り扱う商品は業界ごとに大きく異なりますが、どの業界でも営業職は、一貫してコミュニケーション能力が重視されます。
前職で営業の経験があれば、顧客と話す際のマナーや心得を理解しているとみなされ、不動産業界が未経験でも評価されやすくなります。
また事務職の経験がある場合も選考でアピールすることで評価につながりやすい可能性があります。住宅営業の仕事は顧客と商談する以外にも、それぞれの顧客に合わせたスケジュールの管理や見積書の作成、資料作りなど、事務的な仕事も多いためです。
住宅営業の選考では、前職の具体的なエピソードを伝えると好印象を残しやすくなります。たとえば営業の場合は、顧客の要望を汲み取った提案を心がけたことや、事務の場合は業務フローの見直しで時間短縮を意識したといったことがあると、「営業成績を伸ばす努力ができそう」「業務の効率化を考えられる人材」などの良い評価につながります。
前職の業務で意識したことなど、住宅営業でも活かせる内容のエピソードを選考で活用しましょう。
金融や不動産などの知識
金融や不動産に関する知識を持っていると、住宅に関する質問に対してすぐに答えられるようになります。
たとえば住宅展示場で「土地選びでも困っている」と言われた際は、立地や希望を聞いておすすめできる土地の形状をその場で提案すれば、顧客から「知識のあるスタッフがいるメーカー」と評価され、メーカーのイメージアップにつながるのです。
要望に沿った不動産や土地に関する説明をその場でできるため、一旦社内に持ち帰ってから回答を準備する手間も省けます。
また家を購入する際、ほとんどの顧客は住宅ローンを利用して契約を結ぶことになります。その場合住宅営業は、金利の種類の説明や、無理のないローン返済の提案などをおこなう必要があり、その際に金融の知識が役に立つのです。
顧客に対し、住宅や金融などの詳しい説明が必要な住宅営業において、応募当初からこれらの知識が身に付いていれば、ほかの必要な知識を覚えることに時間を回せて、現場にも早く出られるようになるため、選考でも評価されやすくなる可能性があります。
- まだ資格などは持っていませんが、入社後に取得を目指すことを面接で伝えれば評価されますか?
資格に対しての情報を持っていることが評価につながる
入社してから資格取得を目指すのはもちろんですが、本当に不動産業界のプロフェッショナルとしての活動を志しているなら現時点で、資格とのかかわりを持っているとそれなりに評価されると思います。
宅建士を筆頭に関連資格の情報を掴んでおくことは、面接を有利な展開に運んでくれるでしょう。最低でも試験日や合格率についてなど概略は押さえておきたいものです。
就職・転職をより有利に! 住宅営業で活かせる資格4選
住宅営業で活かせる資格4選
- 宅地建物取引士
- ファイナンシャルプランニング技能士
- 建築士
- 住宅ローンアドバイザー
住宅営業で顧客の信頼を得るには、さまざまな知識を蓄える必要があることがわかりました。しかし業界未経験者が住宅営業に就く場合は、不動産や金融の知識などを最初から覚える必要があり、時間がかかってしまいます。
逆に住宅営業で必要な知識に関連する資格を保有していれば、すでに知識があることが証明されるため選考でも評価されやすいといえます。
特に不動産業界や営業職が未経験の人は、ここで解説する4つの資格の取得から目指して、経験者との差を縮めるのがおすすめです。住宅営業への就職を検討中であるものの、何から始めれば良いのかわからないという人はぜひ参考にしてみてください。
①宅地建物取引士
宅地建物取引士(宅建士)は、不動産を商品として取り扱う業種すべてで重宝される資格です。受験人数は毎年20万人前後と国家資格のなかでも最大規模であり、住宅営業の就職おいては、中途入社の場合に宅建士を必須としている大手企業もあります。
宅建士の資格を保有していると任せられる仕事が増えるだけでなく、試験内容が民法や宅建業法、法令上の制限であることから、目指すことで住宅営業の業務で必要な知識を覚えられます。
資格には、保有者以外は業務ができない「独占業務」がいくつかあり、宅建士は不動産の購入・賃貸契約を結ぶときに必要とされる重要事項の説明や、重要事項書面への記名などが独占業務に該当します。住宅営業においては、土地の購入時などで宅建士の独占業務が活かされます。
ただし宅建士の試験は年に1回で簡単な内容ではなく、合格率は毎年約15~18%と低めです。未経験でも住宅営業で活躍したい人や、今後のキャリアに役立ちそうな資格がほしい人はぜひ長期的な勉強の計画を立てて、取得に向けてチャレンジしてみましょう。
宅建士の資格を持っていることで、重要事項説明や重要事項書面への記名などについてほかの宅建士や上司に頼ることなく、自分自身でスムーズに進めていくことができます。
また、顧客から建築基準法や用地の用途制限などの質問に対して、専門家として答えることができるので信頼につながります。
不動産に関連する資格以外にも、今後のキャリアに役立つ資格についてはこちらの記事がおすすめです。ジャンルを問わず役に立つ資格や就職につながる資格を、資格を選ぶ基準とともに解説しているため、資格を取得したいけど何を勉強するべきかわからないという人はぜひ参考にしてみてください。
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②ファイナンシャルプランニング技能士
ファイナンシャルプランニング技能士は、ファイナンシャルプランナー(FP)としてお金全般の相談やアドバイスする仕事に活かせます。住宅営業では住宅ローンや保険に関する業務も多く、仕事でFPの知識が求められることも多いです。
ライフイベントを見据えた将来のプランや、より良い資産設計が組めるようなアドバイスもできるようになるため、住宅展示場で初めて対面した顧客に対しての相談にも乗れて、信頼関係も築きやすい資格といえます。
FPは3級から1級があり、履歴書に書けるのは2級からといわれています。1級は実務経験が必要ですが、FP2級を保有して住宅営業の仕事を1年続ければ要件をクリアできるため、「就職後は1級を目指します」といったアピールも効果的です。
ファイナンシャルプランニング技能士は、国家資格のなかでは難易度が比較的易しめで、住宅に関する保険や金融などの知識も身に付けられるため、無理なく取得できる資格を探している人には特におすすめの資格といえます。
③建築士
国家資格である建築士は、設計や建物のプロであり、住宅営業においては建物に関する知識を顧客に説明できるようになります。
建築士の独占業務は設計図等の作成や、設計図書どおりに工事がされているか確認する業務(工事監理)で、注文住宅を商品とする企業では重宝される資格です。
建築士の資格を持っておくことで、顧客からの建物に関する技術的な質問にも答えられるようになることがメリットとして挙げられます。またほかにも、住宅営業から実際に家を設計・建築する側の部署へのキャリアパスに進めるかもしれません。
建物・建築関連の業種以外に活かしにくい専門的な資格であるため、就職前に取得することで、知識があるのみでなく業界への強い興味ややる気があることもアピールできます。ハウスメーカーで長期的なキャリアを築きたいという人にはおすすめの資格の一つです。
④住宅ローンアドバイザー
住宅ローンアドバイザーは、その名のとおり顧客に対して住宅ローンの適切なアドバイスができるようになる資格です。住宅ローンの商品やリスクについては金融機関に説明責任がありますが、顧客が一番に住宅ローンの話を聞くのは住宅営業からです。
そのため住宅営業が住宅ローンの正しい知識をもって顧客の相談に乗らなければ、金融機関で説明を受けた際にも「聞いていた話と違う……」と不信感を募らせてしまいます。
住宅ローンアドバイザーの行動理念は、常に顧客の立場で最適な住宅ローンを選べるようなアドバイスや、正確かつ十分な情報提供とされ、借りることが目的の選び方ではなく、無理なく返せる選び方を提案することが求められます。
覚える知識が住宅ローンに関連することのみと限定的であり、受験には養成講座の受講が必須となるため、取得は住宅営業に就いてからでも遅くはない資格といえます。住宅営業の就職を目指すのであれば、ぜひ受講を検討してみてください。
就活のプロに聞く! 業界・業種未経験で住宅営業を目指す際の秘訣とは
住宅営業に向いている人の特徴や就職に有利になりやすい資格について解説しましたが、たとえ資格を持っていてその特徴に当てはまっている人でも、業界と業種が未経験であれば、本当に選考で評価されるのか不安になってしまうこともあるでしょう。
ここからはキャリアコンサルタントの桑田さんに、不動産業界や営業職が未経験の人が住宅営業を目指す際に知っておくべきポイントについて解説します。未経験の業種への転職は誰しも不安になるものです。プロの意見を参考に、自分にできることを探してみてください。
アドバイザーコメント
桒田 里絵
プロフィールを見る顧客からの信頼が何よりも大切なため日々努力できるかどうかが重要
住宅営業は大変な仕事です。しかし大変やりがいのある魅力的な仕事でもあります。人の人生に大きな意味と影響のある住宅購入というイベントに立ち会い、サポートできる特別な仕事です。
「営業マンはモノを売るな人を売れ」と言われますが、住宅営業ほどこの言葉を体現している仕事はありません。大変高額な商品のため、長い時間をかけて一つの契約を結ぶことになりますが、そのためには顧客から人としての信頼を得て「あなたから買いたい」と思ってもらう必要があります。
多くの時間をかけて学び、顧客と話し、さまざまな努力をする必要がありますが、一つの契約を成し遂げたときの達成感はほかの仕事では得られないほど大きなものとなるでしょう。
なぜ住宅営業の仕事に携わりたいのかを自分の言葉で面接官に伝えよう
また大事なことは「何のために住宅営業の仕事に就くのか」をよく考えて、言葉にしておくことです。選考のときはそれをしっかり伝えましょう。そしてそれを採用された後も忘れないことです。
何か辛いことがあったときは、それを思い出して初心に返ること。それがあなたを支えてくれるでしょう。
住宅営業はやりがいの大きい仕事! 自分との適性を見極めて就職・転職を成功させよう
住宅営業はヒアリングのもと最適な提案をおこない、引き渡し後のアフターフォローまで一貫して顧客に寄り添う仕事であり、ハウスメーカーのスタッフで一番顧客と距離が近い存在です。
顧客の人生に影響する大きな買い物に正面から向き合う住宅営業は一般の営業職よりもプレッシャーを受けやすい職種ですが、顧客から直線感謝されることも多く、強いやりがいを感じられる仕事です。
この記事で解説した向いている人の特徴や就職が有利になりやすい方法を参考に、自分が住宅営業の仕事に向いているか判断して、就活を成功させてください。
アドバイザーコメント
板谷 侑香里
プロフィールを見る住宅営業は長期にわたり顧客に寄り添うため成長の機会がたくさんある
住宅営業は顧客の人生に寄り添いながら自分自身も大きく成長することのできるやりがいのある仕事です。住宅購入までに数年かかるケースも多々ありますし、購入後のアフターサービスやリフォーム、建て替えなど一生涯の付き合いになることもあります。
たくさんの選択の場面を伴走しながら顧客が納得のいく住宅を購入することで、感謝してもらえる機会もあります。
相手の背景を思い描きながら顧客のライフスタイルの変化に沿った提案や不動産や住宅ローンに関する知識など、自分自身の成長する機会もたくさんあります。
自分の経験やスキルがどのように住宅営業として活かせるのかを考えてみよう
住宅営業の仕事に興味を持った人は、自分自身のどんな経験やスキルが住宅営業で貢献できるかどうかを考えてみましょう。また、住宅営業をおこなう企業もさまざまな種類があります。
取り扱う住宅の区分に間してもアパートやマンション、注文住宅、分譲住宅、リフォームなどの種類がありますし、街づくりなどの大規模な開発をしている企業や地域密着型の企業などもあります。会社理解を深め、自分に合った企業を選びましょう。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/宅地建物取引士
Yoshifumi Imazumi 〇若年から中高年の就職支援をおこなう傍らハローワークでの年間約500件ものキャリア面談を実施。行政機関を中心とした講師活動など幅広いキャリア支援に取り組んでいる
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/コラボレーター代表
Yukari Itaya〇未就学児から大学生、キャリア層まで多様な世代のキャリアを支援。大企業からベンチャー、起業・副業など、幅広いキャリアに対応。ユニークな生き方も提案するパーソナルコーチとして活躍
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/キャリア・デベロップメント・アドバイザー
Rie Kuwata〇2018年にキャリアコンサルタントとして独立。企業対象の研修講師や各学校でのキャリアカウンセラーを経てハローワーク就職支援ナビゲーターを務め、年間約3,000名の相談を受けている
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