この記事のまとめ
- 責任感の自己PRはマイナス評価にもつながりやすいため注意が必要
- 責任感の自己PRをする就活生は多い! 周囲に埋もれないためには差別化が重要
- 責任感の自己PR例文をアピール内容別に6つ紹介
- 自己PR作成ツール
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自己PRなどで強みとしてアピールされることも多い責任感。「責任感を自己PRにどのように盛り込むべきかわからない」「どうすれば採用担当者に評価されるんだろう」と多くの就活生から悩みの声が寄せられます。
責任感は社会人としての重要な要素だからこそ、アピールをする際には注意が必要なキーワードです。安易に責任感をアピールするのではなく、どんな責任感であれば高い評価を得られるのかポイントを押さえて合格を掴みましょう。
この記事では、キャリアアドバイザーの柴田さん、木村さん、渡部さんのアドバイスを交えつつ解説します。責任感を自己PRでアピールしたい人はぜひ実践してみてくださいね。
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責任感の自己PRで高評価を得るには注意が必要!
「責任感は面接官から評価をされやすいだろう」と考え、責任感の言葉の意味を深く考えずに、自己PRで用いてしまう就活生は少なくありません。責任感は確かに評価をされやすいアピールポイントですが、安易に使用すると高評価はおろかマイナス評価にもなり得るキーワード。注意点をふまえたうえで内容を考える必要があります。
記事では、責任感のアピールでありがちな失敗3パターンを紹介。まずは、どんな責任感であれば高評価を得ることができるのか確認していきましょう。その後で、自己PRでの具体的な伝え方を解説します。
さらに他の就活生との差別化のコツや6例文も合わせて紹介します。採用担当者から少しでも高い評価を得たい人は、責任感の種類や評価されるポイントを押さえて、一つひとつ丁寧に対策をしていきましょう。
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就活で求められる責任感の種類を確認しよう
就活で求められる責任感の種類
- 与えられた範囲において、全ての責任は自分にあるとする自責の責任感
- 責任範囲を広げ、あらゆることを自分事として捉える当事者意識の責任感
就活で責任感を用いるために、まずは責任感を掘り下げて正しく理解することが大切です。正しい意味を知らないと、的外れな責任感のアピールになってしまい良い評価は得られません。
結論から言うと、就活で求められる責任感には2つの種類があります。それは与えられた範囲において全ての責任は自分にあるとする自責の責任感と、責任範囲を広げてあらゆることを自分事として捉える当事者意識の責任感です。
自分に備わっている責任感はどちらに当てはまるのか考えながら、責任感の種類を確認していきましょう。この大別される2つを理解することで、適切なアピールができるようになります。
全ての責任は自分にあるとする自責の責任感
なにか物事が起きたときに原因が自分にあると考えるタイプの人は、自責の責任感を持っています。現状を自分がどうにか解決に導かなければならないという高い使命感で、課題や問題の対処にあたることが多いです。
たとえば、問題が発生したときに「これはなぜ起きたのですか」と問われたとします。この全ての責任は自分にあるとする自責の責任感を持つ人は、「自分に原因がある」「自分があの時○○をしていれば防げたかもしれない」と考えます。
また、「この役割を担当してください」と言われた際には、その役割内での責任は何か他の要因で問題が発生したとしても全て自分にあると考えます。
自分事として捉える当事者意識の責任感
なにか物事が起きたときに、原因が自分に関係ないとしても自分事として捉えるタイプの人は、当事者意識の責任感を持っています。
人のために問題を解決しよう、乗り越える手助けをしようと環境を変化させるために変革精神を持って問題の対処にあたることができます。
たとえば、自分が属する環境で自分には関係のない問題が発生したしたとします。この自分事として捉える当事者意識の責任感を持つ人は、自分が何かできることはないかと前進するための行動を起こします。
- 「自責の責任感」と「当事者意識の責任感」では、どちらの方が選考で高評価につながりやすいですか?
「当事者意識の責任感」の方が組織に合った責任感
「自責の責任感」は、理想が高く有能な人が備えているイメージがありますが、ともすれば仕事を抱え込んだり、精神的に自分を追い込んでしまう危うさを持っています。
個人のスキルを高める意味では必要な要素ですが、チームで働く前提では「当事者意識の責任感」の方を評価する企業が多い傾向にありますよ。
そもそも組織とは、1人ではできないスケールのことを多くの人で成し遂げようとするチームです。
「自責」のエネルギーは自分に向かいますが、「当事者意識」のエネルギーは相手や対象に向かい、それを自分事として改善しようとしますので、組織のマネジメントに合った責任感のあり方と言えるでしょう。
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責任感があるだけではNG? 責任感の自己PRで企業が見ている3つのこと
責任感があるだけではNG? 責任感の自己PRで企業が見ている3つのこと
- 責任感を持ったうえで期待以上の活躍ができそうか
- ありきたりではなく自分なりの責任感を伝えられるか
- 社会人に求められるレベルの責任感かどうか
責任感は馴染みのある言葉だからこそ、自己PRでアピールする際には注意が必要です。ここまで解説した通り、責任感のアピールで企業の求めるようなアピールができず、評価を下げてしまう就活生は少なくありません。
責任感を題材にした自己PRで企業側がどのような点に着目しているのかを理解して、そのポイントに沿って自己PRを肉付けすることで、採用担当者から高く評価をされる責任感のアピールができます。
「自分がアピールをしようとしている責任感は大丈夫だろう」と慢心せずに、しっかりと重要な観点を押さえておきましょう。
①責任感を持ったうえで期待以上の活躍ができそうか
多くの応募者の中から採用する人を決めるまでに、企業は膨大な時間と労力、そしてお金をかけています。そのため、採用するからには期待以上の活躍をしてくれそうなポテンシャルを秘めた学生を採用したいと考えています。
採用担当者はあなたの責任感のアピールを聞いたとき、入社後の姿を想像しています。ただ言われたことを責任を持ってやるだけの人よりも、責任感を強く持ったうえで期待以上の成果を上げられるような人材を採用したいと考えているのです。
与えられた物以上のことを全うし、成果をだすことが期待できる責任感のアピールをすることで高評価につながります。
②ありきたりではなく自分なりの責任感を伝えられるか
繰り返しになりますが、選考の場において責任感をアピールする学生は多いです。学生時代に力を入れたことや自己PR、長所などさまざまな場面で責任感というワードが出ます。
しかし、特に人気企業などの場合、選考の倍率は数十倍、数百倍となります。多くの就活生と同じレベルでは選考を通過できません。
そこで、深く考えていないありきたりな責任感という表現は避けて差別化をしましょう。少し工夫をするだけでも、他の就活生のアピールに埋もれる可能性が低くなってきます。
後半で解説する責任感を自己PRするための言い換えや補足の例を参考に差別化の工夫を考えてみましょう。先に言い換えや補足の例を押さえたい人はこちらから確認してくださいね。
③社会人に求められるレベルの責任感かどうか
責任感をアピールするには義務ではなく、社会人に求められるレベルの責任感を伝えましょう。社会人に求められるレベルに達していない責任感を伝えてしまうと、採用担当者から「責任感に対する認識が甘すぎる」「入社後の働きに期待があまりできないな」と評価されてしまいます。
社会人に求められるレベルに達していない責任感の例
- 時間や約束を守る
- 規律を守る
- 嘘をつかない
- 陰口を言わない
また、学生の中には頑張ったことや努力したことを責任感とはき違えてしまう人もいます。あまりにも当たり前のことや、責任感ではなくただ義務を全うしただけでは「責任感」には当たらず、評価をされません。
下で仕事で求められる責任感を解説するので、それに当てはまっているかを確認しておきましょう。
アドバイザーコメント
柴田 登子
プロフィールを見る責任感を効果的にアピールするために
「責任感が強い」と自分で言うのは誰でもできます。しかし、それだけでは説得力がありません。そのため、採用担当者の印象に残すために以下の3点を補足することが重要です。
①具体的なエピソードを示す
責任感が強いことを示すエピソードがあれば、その信頼性は高くなります。「いつ」「どこで」「どのようなこと」などを明示しながら、聴く人がそのシーンを頭の中で思い浮かべられるように具体的に述べるようにしましょう。
②「責任感が強い」という第三者の評価を示す
「自分は責任感が強い」と伝えるよりも、誰かからそう言われた実例を示されると、より信憑性はありますよね。上記のエピソードを伝えるときにも「〇〇さんは一度決めたら最後までやり抜く、責任感が強い人と担当の教授から言われました」と第三者評価をつけ加えましょう。
③どのようにして責任感を培ったかを説明する
責任感の強さは短期間で簡単に身につくものではありません。「クラブ活動でキャプテンをやり、メンバーを取りまとめているときに培った」「ディベートをする機会が多く、自分の言葉に責任を持つ大切さをそこで学んだ」などどのように責任感を醸成したのかを具体的に説明しましょう。
自分の責任感のレベルは? 仕事で求められる責任感かを見極める3つの基準
自分の責任感のレベルは? 仕事で求められる責任感かを見極める3つの基準
- 困難があってもやり遂げることができるか
- 役割を果たすために主体的に考え行動できるか
- 期待以上の成果につなげられるか
社会人経験のない学生の皆さんにとっては、自分がアピールしたい責任感が仕事で求められる責任感に達しているか見極めることが難しいかもしれません。
今から紹介する3つの基準と照らし合わせながら確認してくださいね。
①困難があってもやり遂げることができるか
ただ何かを成し遂げた経験ではなく、困難があってもやり遂げることができれば仕事で求められる責任感があると言えます。
まずは自分の過去から現在までの経験を振り返ってみましょう。皆さんは困難な状況に対してどのように感じ、どのように乗り越えてきましたか。
困難な状況を乗り越えた経験には必ずしも大きな成果を求める必要はありません。定めた目標から逃げずに達成したことがあるかを考えましょう。
②役割を果たすために主体的に考え行動できるか
「指示通りにできたから問題ないだろう」「お願いされていないから自分には関係ない」という考えではなく、「自分がやらなければならない」という気持ちで物事に取り組めるかという観点から自分の責任感を見てみましょう。
つまり、人から言われたことをただやるのではなく、自ら考え行動することが、仕事で求められる責任感です。
もし「人に任されたから」「人にお願いされたから」など、外部要因が行動の起点となっている場合は、それは主体的な責任感ではない可能性が高いです。自らの意志で行動を起こした経験を探しましょう。
仕事をする際には所属部門の役割を理解し、自分の仕事と結果が周囲の部門やお客様に与える影響を考えることが重要です。
その想像力を働かせて、どんな仕事でも主体的に考え、優先順位をつけながら進めていくことが社会人としての仕事です。
③期待以上の成果につなげられるか
仕事で求められる責任感とは、ただ定めた目標を達成することではありません。定めた目標や全うしなければならない義務以上の成果をプラスαで出す必要があります。
自己PRで伝える際も、「頑張ったこと」や「努力をしたこと」などの過程だけではなく、どんな成果を出したのか、どんな結果を出したのかに重きを置きましょう。
当初の目標や義務と比較してどれくらいの成果を出すことができたのかが、仕事で求められる責任感では重要となってきます。
- そんなに大きな結果を出したことがないのですが、責任感をアピールしても大丈夫でしょうか?
責任感は組織の中での役割や立場によって変わってくる
はい、大丈夫ですよ。大きな結果を出さなければ、責任感をアピールしてはいけないということはありません。
大きな結果を出すことはもちろん重要なことですが、仕事で求められる責任感は、組織の中で自分が果たすべき役割や立場によって変わってきます。
たとえば、「小さな結果であっても、その結果を出すために毎日の努力を継続できる人」と「たまに大きな結果を出すけれども努力が継続できない人」では、前者の方が責任感の説得力が感じられますよね。
仮に結果自体は小さな結果であったとしても、その結果の再現性の高さを示すことが大切です。その再現の積み重ねが結果として組織への貢献につながる場合は、それを責任感のアピールとして伝えられる可能性は十分にありますよ。
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差別化のコツ! 責任感の言い換え6選と自己PR例文を解説
繰り返しになりますが、責任感は自己PRでよく用いられる強みです。周囲の就活生のアピールに埋もれないためにも差別化をする必要があります。
今から紹介をする責任感を自己PRでアピールするための言い換えや補足の例を押さえて、採用担当者の印象に残る内容を考えましょう。
言い換えや補足ができると、採用担当者と自分との間でどんな責任感なのか共通認識ができるためグッとアピールが伝わりやすくなりますよ。また、自分の中でどんな責任感をアピールしたいのか整理することができ、話がまとまりやすくなります。
- 責任感を自己PRするための言い換えや補足をする際にはどういう風に考えたら良いですか?
「考え方」と「行動」を深掘りしよう
責任感をアピールするのに具体的なエピソードが効果的ですね。そのエピソードから、責任感が強いと言える「考え方」や「行動」を掘り下げてみましょう。
そしてそれが応募先企業やその業界、業種において、どう役立つのかを明確にします。そうすると言い換えが思い浮かびやすくなってきますよ。
「責任感の強さ」に説得力が増すだけでなく、その業界や会社を充分リサーチしてきたことが同時にアピールできるため効果的です。
①周囲から信頼を得られる
嘘をつかないことや義理堅さ、約束や時間などルールを守る責任感がある人は、「周囲から信頼を得られる」と補足をすることができますね。
全ての責任は自分にあるとする「自責」の責任感でも自分事として捉える「当事者意識」の責任感でも、周囲に頼られるアピールを積極的にしましょう。
周囲から信頼を得られる責任感がある人は、入社後も社内・社外問わず良好な関係を築けるだろうと良い印象を抱きやすいです。
自己PRで気配りをアピールしたい学生は以下の記事を参考にしてください。アピールするときの注意点をまとめています
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自己PRの「気配り」は一工夫が必要! 効果的にアピールする秘訣
自己PRに気配りを選ぶならアピールのコツがあります。自己PRで気配りをアピールするときに役立つ経験や面接のコツ、気配りの自己PRが評価されやすい業界・職種などをキャリアコンサルタントが解説します。例文も紹介するので参考にしましょう。
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責任感よりも「周囲から信頼を得られる」とアピールした方が良い業界としては、職場のチームワークがより重視されるホテルや介護などのホスピタリティ関連業界が挙げられます。
組織の一員として仕事に責任感を持つのは当然ですが、周りの人に信頼される人物であることをより重視する傾向があります。
周囲から信頼を得られる責任感の例文①
周囲から信頼を得られる責任感の例文
私の強みは責任感があるところです。多くの課題を自分事として受け止めることができるため、周囲から信頼を得ることができます。
学生時代、体育会アイスホッケー部で会計を担当していました。毎月部費を集めるのですが、滞納者が出てしまうという課題がありました。例年滞納者はでており、問題視はされつつ長年放置された課題でした。
しかし、部員の中で意見が割れることも多く不安が高まっていることを感じていたため、私は積極的に話し合いの場を設けました。具体的には、部内ミーティングを設けて「誰がどれだけ滞納しているのか」を部員全員に周知し、「いつまでに支払うのか」「支払えなかったときのペナルティ」を定めました。その結果、毎月の滞納者は0になり、チームとしての団結力も高まりました。
御社に入社後も、社内からも社外からも信頼を得られるよう責任感をもって積極的に業務に従事し貢献していきたいです。
会計担当として部員から部費を集める責務を負っている立場で責任を全うしようとするエピソードは良いですね。
より説得力を持たせるには、「どのような責任を感じて自分が行動したのか」「その実現にどんな困難が伴ったのか」も合わせて伝えるようにしましょう。
②問題解決力がある
人のことを放っておけない、今ある問題を解決しなくては気が済まないという責任感がある人は問題解決力があると言い換えることができます。
「問題を解決する力」という言い換えは、主体性が強く仕事で活かしやすい責任感とも言えますね。主体性があるため、周囲と良好な関係を築きながら、多くの仕事を巻き取って進めていくリーダーシップも同時に期待されます。
変化の大きな業界や相手に合わせることが求められる職種では、主体的に動くことを重視します。
流通やサービス業などでは、やや受け身のイメージがある「責任感」よりも主体性を感じる「問題解決力」が好まれる傾向がありますね。
問題解決力に言い換えた責任感の例文②
問題解決力に言い換えた責任感の例文
責任感が私の強みです。問題を放置せずに、必ず解決をするという使命感を持って行動をすることができます。
学生時代、電力プランを紹介する飛び込み営業のアルバイトをしていました。飛び込み営業のため、時にはお客様からお𠮟りのお言葉を頂くこともありました。アルバイト先では、お叱りを受けることを「当たり前」とする文化があったのですが、このままではいけないと感じ、お𠮟りを受けた際には懇切丁寧に謝罪をすることを心掛けました。
その誠意があってか、お𠮟り後にも契約につなげられるようになりました。そこから私は、謝罪の内容をマニュアル化して社内に共有した結果、契約率がそれまでよりも3%アップしました。
御社に入社後も、課題があれば逃げるのではなく立ち向かい問題解決をして貢献していきたいです。
成果をきちんと数字で表現しているのは良い点です。
課題から逃げない事や謝罪の内容を記録して周囲に共有したことも、組織行動にかなったエピソードになっていて、自社の文化に対する問題意識も感じられて好印象です。
自己PRで主体についてアピールしたいと思っている人は次の記事を併せて読んでみてください。主体性を効果的に伝えるアピール方法を解説していますよ。
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例文9選|主体性を自己PRで伝える4ステップと5つの注意点を解説
自己PRで主体性をアピールするときは伝え方に注意しないと逆効果になる可能性があります。この記事では、主体性を自己PRとするときの注意点や例文をキャリアコンサルタントと一緒に解説します。主体性を高める方法も解説するため、この機会に身に付けましょう。
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③真面目
何事も真剣に取り組むことができ、一度自分で決めたことは最後までやり抜くことができる責任感がある人は、真面目と言い換えることができます。
真面目であるため、正直者で手抜きをせずにコツコツと物事に取り組めます。また自分のミスを素直に認められるとも言えますね。
真面目である責任感は、頑固な印象にならないように柔軟性があることについても触れるとより良いアピールにつながります。
法律・規律やルールを重んじる職業では責任感よりも「真面目」とアピールした方が良いと言えます。
法律・規律やルールを重んじる職業の具体例としては、製造業の製造現場や開発、生産・品質管理の部門です。また、職種で言えば人事総務(労務系)や経理、監査業務などが法律・規律やルールを重んじています。
真面目さが伝わる責任感の例文③
真面目さが伝わる責任感の例文
私の強みは真面目で責任感があるところです。人が嫌がることでも率先してやることができます。
学生時代、ミャンマーで学校建設のボランティア活動をおこなっていました。学校建設をするまでは周囲も熱量があり積極的に取り組む環境だったのですが、建設後は学校運営などが放置されがちになるという問題がありました。
建設後に長期的な支援をすることは地味で頑張りを認められにくいことですが、周りがやらないなら私がやらなければならないと決心をして2年間運営支援をしています。
その結果、私が携わった子どもたちの中学校修了率は7%アップすることができ、ノンフォーマル教育支援の一翼を担えたと感じています。
御社に入社後も、人があまりやりたがらないことに対しても真面目な責任感を発揮し、貢献していきたいです。
責任感をアピールするエピソードが具体的で面接官に伝わりやすい内容です。
しかし、「真面目な責任感」とありますが、文脈から言って「責任感」だけで充分通じるでしょう。また「人があまりやりたがらないこと」とは「本当にやるべきこと」などと置き換えてみるとなお良いでしょう。
④忍耐力がある
忍耐力や自制心がある責任感は、自分の嫌なことや苦手なことも努力できると補足をすることができます。
仕事は好きなことばかりに取り組めるわけではありません。また企業によってはジョブローテーションもあり、2〜3年おきに部署異動になることもあります。
当然、企業では自分がやりたくないこと、苦手なことにも挑戦しなければならない状況にもなります。そのため、苦手なことも努力をすることができる学生は採用担当者から高評価を得やすいです。
責任感よりも「苦手なことも努力する」とアピールした方が良い業界の例としては、携帯電話の業界や医療・介護業界があります。
これらの業界では、細かい手順を多く覚える必要がある仕事があるからです。もし細かいことを覚えるのが苦手だった場合、覚える努力が継続できる人かどうかは重要視される可能性があります。
忍耐力が伝わる責任感の例文④
私の強みは責任感があり、忍耐強く取り組めるところです。
私は創部86年の体育会柔道部で選手として活躍するかたわら、渉外としての役割を担っています。渉外では約700名のOB・OGに対して会報誌を年に2回発行しています。会報誌を発行するにあたって、住所変更などをしたOB・OGを追いきれていない問題が長年放置されてきていました。
私はコツコツと地道な作業があまり得意ではありませんでしたが、今こそ解決のための行動を起こさなければならないと決心しました。まずは連絡先の分かるOB・OGに直接コンタクトを取り、そのOB・OGの同期や先輩後輩を紹介してもらい住所を解明していきました。
同時にWeb上での発信をするためTwitterアカウントも作成しました。その結果、宛先不明で返ってきていた会報誌を7割減らすことができました。
御社に入社後も苦手なことに対しても持ち前の責任感を発揮して努力を重ね、必ず結果につなげていきます。
1つエピソードを紹介するだけでは根拠として少し弱いかもしれません。苦手なことに対しても努力ができる人物として、他にも「責任感」を発揮した経験や実践をしていることを示したうえで上記のエピソードを伝えるとなお良いでしょう。
自分の特長について他人から評価されていることを含めると説得力が増してきます。
⑤向上心がある
自分の役割を全うするために努力を惜しまない姿勢を持つ人は、責任感を向上心があると言い換えることができます。
仕事では当然、成果を出すことを求められます。成長をする意欲が高い学生であれば、そのポテンシャルを見込んで採用をしたいと面接官は感じます。
責任感の強い人にとって、自分の責任を果たすための努力は当然だと考えるかもしれません。しかし、期待に応えるためにレベルアップを目指す姿勢は、向上心という立派な強みとなりますよ。
技術的な要求が高い業界や専門知識が求められる職種で、いわゆる「一人前」になるまでの期間が長い仕事があります。
教えられる以上に自ら学ぶウェイトが高い仕事では、「責任感」よりも「向上心」が相手に響く場合もあるでしょう。
向上心に言い換えた責任感の例文⑤
向上心に言い換えた責任感の例文
私の強みは向上心があるところです。現状に満足せず、常に高い目標を掲げ行動をすることができます。
学生時代、マルタに1年間留学に行きました。私は留学チームのリーダーを任されており、出国前の国内研修の取りまとめなども担っていました。
国内研修ではチームで英語学習に取り組み、TOEIC600点を目標としていました。しかし、より高い目標を達成したいと感じチームのみんなを鼓舞して話し合った結果目標を700点に修正しそれを成し遂げることができました。
また留学中も現地の人々との交流を第一にしていましたが、基礎も大切だと考えていたため定期的に勉強会を自主的に開きました。人種国籍問わず切磋琢磨をしながら勉強をしたため帰国した際にはTOEIC900点を超えることができました。
御社に入社後も、向上心を発揮して周囲を巻き込みながらより高い目標達成のために貢献していきたいです。
「みんなを鼓舞して」「切磋琢磨して」「周囲を巻き込みながら」というのはいずれも行動内容が曖昧で、くどい感じです。より具体的な話を聞きたくなりますね。
文の構成を変えるともっと簡潔にできますよ。
⑥やり抜く力がある
使命感を持ち、適切に目標設定をしたうえでさらに期待を超える成果を出せる責任感がある人は、やりぬく力があるとも言い換えられます。
自分に責任があると考える「自責」の責任感を持つ人におすすめな言い換えの例ですね。
仕事において、目標を立てて最後まで取り組む責任感はどのような業界・職種においても求められています。採用担当者からはやり抜く責任感を発揮することが期待されやすく、その高いポテンシャルを評価されることにもつながります。
ゼロから何かを作り出す職場では、責任感よりも「やり抜く力」が求められる傾向にあります。
ITや製薬業界、製造業などの開発部門では、商品化するまでには何年もかかることがあるため、あきらめずに地道にやり抜く力が必要とされているからです。
やり抜く力が伝わる責任感の例文⑥
やり抜く力が伝わる責任感の例文
私は責任感が強く、やり抜く意思が備わっています。
学生時代、不動産営業のアルバイトをしていました。小さな不動産会社だったため、社員数も少ない中、1人の宅地建物取引士資格を所有している方が退職をすると発表がありました。
不動産会社では「5人に1人以上」の宅地建物取引士資格を持っている人の設置義務があるため、このままではこの義務を全うできないという危機に陥りました。私は自分がどうにか力になれないかと考えました。
幸い、宅地建物取引士資格の試験までに3か月の猶予があったため、絶対に合格をするという強い意志をもって勉強に取り組みました。朝夜の自由時間はもちろん、大学の授業の合間や移動時間などを最大限に活用した結果9割以上の得点率で合格をすることができました。
御社に入社後も、たとえ困難な状況であったとしても、目標を達成するために最後まで諦めず、粘り強く業務に取り組み貢献していきたいです。
アルバイト先の危機を自分事として捉え、資格取得試験に取り組み、さらに結果を出したという事例で責任感とやり抜く意思を充分に伝えています。
ただし、不動産会社以外に応募するときに「なぜうちの会社なの」と面接官に思われないよう、それを入社後にどう活かせるかまでをアピールしましょう。
アドバイザーコメント
木村 千恵子
プロフィールを見るあなたはどんな人に責任感があると感じてきましたか
責任感をアピールするときに他の就活生と差別化をするポイントは、大きな1つのエピソードで「責任感があります」と訴えるよりも、自分が全うすべきことをやり遂げるために苦しくても粘り強く継続的な努力ができると訴えることです。責任感を発揮したエピソードが1度や2度ではないということが伝わるかどうかが大切です。
そのためにはまず、自分がこれまでにどんな人に対して「この人は責任感が強い人だな、すごいな、素敵だな」と感じたのか思い出してみてください。
継続した責任感をアピールすることが差別化のポイント
「責任」という言葉は、人が立場上負わなければいけない任務や義務のことです。その意味では、人が誰かに対して責任感がある人だと感じるのは、その人が自分の職務を全うするために、他の人が簡単にあきらめてしまうような困難な状況があっても粘り強く努力を続けてやりきる人のことではないでしょうか。
それも、たった1つのことや1回のことではなく、その人の行動を見るといつもそのような姿勢で取り組んでいることが見て取れる、だから人は責任感がある人だと認識するのです。
そのため、みなさんも面接官に「責任感がある学生」と認識してもらうためには、責任感を発揮したエピソードが1度や2度ではないということが伝わるようにしましょう。
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作った自己PRは選考で活用できるものになっているので、ぜひ活用して採用される自己PRを完成させましょう。
3ステップ! 責任感を自己PRでアピールする方法

ここからは、責任感を自己PRする具体的な方法を解説します。せっかく企業で求められる責任感を持っていても、それを選考で適切に伝えられなければ意味がありません。
多くの学生がアピールをする責任感だからこそ、適切な型を押さえて他の就活生から引けをとらないようにしましょう。
ESの自己PR対策をしたい学生は以下の記事を参考にしてくださいね。人事を惹き込むコツとNG例を解説しています。
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エントリーシートの自己PRは、採用担当者の興味を引くことが大切です。この記事では、論理的でわかりやすく、かつ興味を引ける自己PRのコツや、盛り込むべき内容、例文をキャリアコンサルタントと解説します。
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①結論としてどんな責任感が強みなのかを伝える
自己PRでは、まず結論である「私の強みは責任感です」などと責任感をアピールしたいことを伝えましょう。結論である責任感を最初に伝えることで、採用担当者は「今から責任感に関するアピールを聞くのだな」と心構えをすることができます。
その結果、採用担当者はあなたのアピールについて要点を整理しながら聞くことができ、評価をしやすくなります。
責任感の言い換えや補足をすると差別化につながる
責任感を自己PRの強みとして述べる学生は多くいます。そのため、人事担当者の印象に残るには表現を工夫して差別化することが必要です。
そこで、どんな責任感を持っているのか、言い換えや補足をしてみましょう。自分のアピールしたい責任感を具体的に伝えることで、人事担当者はあなたの強みをイメージしやすくなります。
下で具体的な言い換えや補足の例を紹介するので、それを参考に表現を工夫してみましょう。先に言い換えや補足の例を押さえたい人はこちらから確認してくださいね。
②責任感を発揮したエピソードを具体的に伝える
結論を伝えた後は、根拠となる責任感を発揮したエピソードを具体的に伝えていきましょう。
学生が「私の強みは責任感があるところです」と言ったからといって、採用担当者はすぐには納得しませんよね。採用担当者に納得してもらうためには、なぜ自分には責任感があると言えるのか、その理由や根拠を提示する必要があります。
採用担当者があなたが発する責任感に納得するように、具体的なエピソードを伝えましょう。
責任感を発揮したエピソードがいくつかあり、どのように選べば良いか悩んでいる人もいるかもしれませんね。
そんな人は個人的な体験よりも、極力グループや周囲に働きかけた体験を選ぶようにしましょう。
成功であっても失敗であっても、学びや気づきをより多く得られたことを選ぶことがおすすめです。エピソードは更に掘り下げられますので、話すネタの多いものを選ぶと答えやすくなりますよ。
主体的な姿勢を見せる
責任感の根拠となるエピソードでは主体的な姿勢を見せることが高評価を得るポイントです。人から任された事に対する責任感では自主性に欠け、仕事で活きてくる責任感としては評価につながりにくくなります。
自分が問題提起をしたエピソードや周囲のために自ら進んでおこなったエピソードを伝えましょう。
主体的な姿勢が伝わるエピソードの例
- アルバイトで常にお客様のことを考えて、マニュアルにはない提案をできるように準備した
- 部活動でチームの士気を上げるために、自由参加の朝練を開催した
- 留学先でより多くの国の人とかかわるために、留学生パーティーを開催した
期待以上の成果を上げたエピソードにする
義務をこなしただけ、ただ目標達成しただけのエピソードでは説得力のあるエピソードとは言えません。もちろん結果の大小だけが評価対象ではありませんが、責任感をアピールする以上は行動を起こす時点の期待値を上回るような結果を出したエピソードが求められます。
たとえば、「アルバイトで金額を間違えずにレジ打ちをしました」などは期待値を上回っていませんよね。
責任感に納得感を持たせるためには、「アルバイトで金額を間違えずにレジ打ちをしました。さらに他のアルバイトのミスを減らすために管理チェック表を作成し店舗でのミス0を達成しました」など期待以上の成果を上げたエピソードを伝えましょう。
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「自分の発言を必ず実行する」ということも責任感をアピールする良いエピソードになります。
「毎日10km走る」「来年までにこの資格を取る」など、自分が言ったことは必ずやり遂げるようにしているという事例を示しましょう。
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③責任感を仕事でどう活かすか伝える
まず結論である責任感を明言して、その責任感の根拠となる具体的なエピソードを伝えたら、最後に責任感を仕事でどう活かすかを伝えましょう。採用担当者は責任感をアピールする学生の姿から入社後に活躍する姿を見出しています。
単に自分の強みや経験をアピールするのではなく、企業との相性の良さや活躍のイメージを伝えることが高評価を得るポイントです。
どれだけ優れた責任感を持っているとしても、仕事で活かすことできない責任感では採用担当者は良い評価をしづらいです。
責任感を仕事でどう活かすか伝える例
- 現状に満足せず物事の改善に努めたい
- 与えられたことだけで満足せず先を見据えて業務を遂行したい
- 良い結果を出すための自分事として課題をとらえ業績アップに貢献したい
- 周囲への配慮を忘れることなく自身のスキルアップをして、より多くのお客様の満足度を高めるために貢献したい
- 製品が売れるための努力を惜しまず、常に考え続け売上に貢献したい
自己PRで悩んだらまずは作成ツールを使ってみよう!
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部活経験をアピールしたいと考える人は多いです。自己PRに部活経験を効果的に盛り込む方法については、こちらで詳しく解説しています。
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強みが効果的に伝わる! 自己PRで責任感が伝わりやすいエピソード4選
強みが効果的に伝わる! 自己PRで責任感が伝わりやすいエピソード4選
責任感のような目に見えない意識を強みとして伝える場合、具体的なエピソードを用いてアピールしなければ、採用担当者から「本当に責任感があるのだろうか?」と強みの信憑性を疑われてしまいます。
とはいえ皆さんのなかには「自分の責任感の強さが示せるエピソードが思いつかない……」という人もいるのではないでしょうか。
そこでこの章では、責任感が伝わりやすい4つのエピソードのタイプについて解説します。自分の責任感が活かされた瞬間を改めて振り返り、当てはめられそうなエピソードがないかチェックしてみてください。
①スケジュール管理を徹底して物事に取り組んだエピソード
責任感を持って物事に取り組めることを証明しやすいエピソードの一つは、スケジュールや業務管理を徹底したエピソードです。
一つひとつのやるべきことの期日や進捗をきちんと守る行動は、自分に仕事を頼んだ相手に迷惑をかけまいとする責任感の強さの表れといえるため、自己PRのエピソードに盛り込むことで責任感を持って真面目に取り組む姿勢が伝わります。
しかしこのエピソードは、自分個人のためにスケジュールや業務の管理を徹底したエピソードでは、「自分が困ることだから取り組めただけなのでは?」と思われるため注意が必要です。あくまでもチームでおこなった取り組みや、アルバイトなどの仕事としてやるべきことに対して発揮した責任感として盛り込みましょう。
スケジュール管理を徹底して取り組んだエピソードの例
私がアルバイトをしている個人経営のレストランでは、キッチンのアルバイトの仕込み作業がなかなか時間通りに間に合わず、いつもオープンしてからも仕込みながら調理する必要があることで、ネット上の口コミなどで料理の提供が遅いという評価を見かけることもありました。
そこで私は、お客さんが料理を楽しみながら話せる時間を増やすには、仕込み内容を徹底的に見直す必要があると思い、注文される頻度ごとにメニューをランク付けして仕込みの優先順位を決めたり、簡単な仕込みは閉店後に済ませられるようにシフトを調整したりしました。
その結果、ほかのバイトのメンバーや店長から「仕込みがやりやすくなった」と評価され、仕込み時間も1時間ほど短縮することができました。
②相手の立場で何をすべきか考えて行動したエピソード
先でも解説したように、責任感の強い人は当事者意識を持っている傾向があり、これは相手の立場を考えているということにも言い換えられます。そのため、責任感のタイプである当事者意識を持てていることを証明するには、相手の立場で何をすべきか考え、取り組んだエピソードを自己PRでアピールするのが効果的です。
企業でも、上司や同僚がしようとしていることを相手の視点を理解し、今自分が何をすれば相手が助かるのかを考えて動ける人材は高く評価されます。
このエピソードを伝える際には、相手がどのような状況にあると考え、どんな行動を取ったのかを具体的に述べましょう。そうすることで、何事も当事者意識を持って取り組める責任感強さはもちろん、判断力や対応力の高さをアピールできます。
相手の立場で何をすべきか考えて行動したエピソードの例
私が所属しているボランティアサークルでは、毎月老人ホームの仕事をお手伝いしているのですが、いつも職員の人やサークル員にも攻撃的な振る舞いをしているおじいさんが一人いました。
私なりに、なぜおじいさんがそのような振る舞いをしてしまうのかを考えて観察してみたところ、車椅子で移動する際によく不機嫌になっていることに気付きました。
そのあとも様子を伺っていると、ほかの入居者の人に「もっと歩きたい」という内容の会話をしているのを聞き、職員の人に園内で移動するときなどは歩行補助カートでの移動に変えてみてはどうかと提案しました。
その結果、自分の足で歩く機会が増えたことで、おじいさんもこれまでよりいきいきとしていて、時々笑顔を見せてくれるようになりました。
③助言やアドバイスを受けて改善に落とし込んだエピソード
責任感が強い人は何か問題や課題に直面した時、「より良い結果を出す」ということへの使命感を強く持ち、真剣に改善に取り組むことができます。その物事に真剣に向き合う責任感を、自己PR内でわかりやすくアピールするには、助言やアドバイスを取り入れて改善に取り組んだエピソードを用いるのがおすすめです。
企業では、日々の業務の結果を踏まえてさらに成果を出すために、挑戦と改善を繰り返していく必要があり、それぞれの従業員も自分の課題をクリアして成長していくことが求められています。
だからこそ、自分の課題点に対する周囲のアドバイスを真摯に受け止め、改善行動に落とし込めることをエピソードで示すことができれば、「物事に対して真剣に向き合おうとする責任感がある」ととらえられ、高評価につながるはずです。
助言やアドバイスを受けて改善に落とし込んだエピソードの例
私のゼミでは、ゼミ生で3グループに分かれて毎月発表をおこない、先生から評価をもらうのですが、私の所属するチームはあまり良くない評価をもらうことが続いてしまいました。
このままではグループメンバーのモチベーションも下がってしまうと思い、ほかのグループや先生に具体的なアドバイスをもらう機会を設けました。その結果、私たちのグループは事前のリサーチが浅いことに課題があることがわかりました。
そこで私は、発表準備の際、ある程度内容が固まった段階でもう一度リサーチをおこなう行程を入れることを提案し、できるだけ具体的な調査データや出典を盛り込めるように意識しました。
その結果、2ヶ月後の発表では3つのグループのなかで最も高い評価をもらうことができ、出典やデータ内容の組み込み方なども褒めていただくことができました。
④自分事としてとらえて最後までやり遂げたエピソード
前述の通り、責任感のタイプの一つには、何事も自分に責任があるという自責の精神があります。物事に対する責任が自分にあると考えられる責任感の強い人は、一度自分がかかわったことを最後まで投げ出さずに取り組めるのです。
こうした自責の精神を持った責任感の強さは、最後までやり遂げられたエピソードを用いて伝えることで、しっかりその責任感のレベルを伝えることができます。
どんな仕事も、取り組んでいる間中いつもうまく事が運ぶとは限らず、途中で雲行きが怪しくなることもあるものです。そんな状況でも、その仕事の責任は自分にあるという意識で最後まで遂行できる人材は、企業でも高く評価されるといえます。
自分事としてとらえて最後までやり遂げたエピソードの例
私がアルバイトをしている日用雑貨店では、その店舗に1名しかいない正社員の人が棚卸し業務をするのですが、あるときその社員さんが体調を崩され、不在のまま棚卸しをおこなう日が来てしまいました。
その業務自体は次の月初におこなっても問題はないものですが、月初には新商品なども含めた商品の配置換え業務などで忙しくなるため、私でできるところまででも進めるべきだと思い、棚卸しのやり方を電話で伺いました。
慣れない業務でとても時間がかかりましたが、ほかのスタッフの人も店頭に立ちながら交代で手伝ってくれたため、何とか月内にやり遂げることができました。
正社員の方からも「本当に助かった」と言ってもらえ、業務範囲を自ら広げられた経験は自分の自信にもなりました。
注意点をふまえた責任感の自己PRで他の就活生と差別化しよう!
ここまで解説した通り、責任感を盛り込んだ自己PRで高評価を得るには注意が必要です。まずは責任感の種類や意味を正しく理解し、選考において評価される責任感とは何なのかを確認しましょう。責任感を選考でアピールする就活生は多いですが、案外正しく嚙み砕いて意味を押さえている人は少ないため、そこで一歩リードできます。
今回解説した3ステップのアピールする方法や言い換え・補足の例を参考に、他の就活生と差別化をする対策を忘れないでくださいね。また、責任感を自己PRに盛り込む際の例文と自分が作った責任感の自己PRを照らし合わせてブラッシュアップを重ねましょう。
責任感のアピールは工夫が必要な要注意アピールポイントですが、正しく伝えることができれば採用担当者の印象に強く残る自己PRとなりますよ。
アドバイザーコメント
渡部 俊和
プロフィールを見る面接官に納得してもらえる責任感を伝えよう
就活生のみなさんに念頭に置いてほしいことは、責任感自体が測定できない、説明しにくい抽象的なものであるということです。そのため、この言葉でアピールするという事はかなりの覚悟が要ります。どのような経験を経て責任感が身についたのか、どう発揮して成果があったか、周囲の人や外部要因とのかかわりなど、相手に納得してもらえる材料を充分用意しましょう。
責任感のアピールで特に難しいことは、使うエピソードを間違えると「レベルの低い責任感」としてマイナスのアピールになってしまうことです。つまり、「責任感の乏しい人」という評価がついてしまいかねません。
ネガティブな経験を盛り込んで他の就活生と差別化する方法もある
誰しもある程度の責任感は持っているため、責任感で他の人と差をつけるのは大変かもしれません。しかし、差別化という点ではネガティブな経験も使ってみると良いかもしれません。
たとえば、「恥をかいてもやり遂げたこと」「成功できず辛かったけど取り組み続けたこと」というような、本来他人に話したくないようなエピソードです。このようなエピソードを使うと、より説得力をもって面接官に伝わることがあります。そして、そのままで終わらず、自身の成長や学びとなり、今後も前向きに活かせることを伝えましょう。みなさんが適切な「責任感」をアピールできるように応援しています。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士
Takako Shibata〇製造業を中心とした大手~中小企業において、従業員のキャリア形成や職場の課題改善を支援。若者自立支援センター埼玉や、公共職業訓練校での就職支援もおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/Koyoriキャリアワールド代表取締役
Chieko Kimura〇2度のアメリカ留学、20年以上の外資系IT企業勤務を経て、現在は留学生向け就職支援をおこなう。また、企業のキャリア支援や新入社員のクラウドコーチングなどにも幅広くたずさわる
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/合同会社渡部俊和事務所代表
Toshikazu Watanabe〇会社員時代は人事部。独立後は大学で就職支援を実施する他、企業アドバイザーも経験。採用・媒体・応募者の全ての立場で就職に携わり、3万人以上のコンサルティングの実績
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