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SPIの「二語の関係」は言語分野で出題され、2つの単語の関係性を答える問題です。単語のつながりや連想パターンを瞬時に見抜く能力が問われます。しかし、短い時間のなかで法則を見つけることができないという人も多いのではないでしょうか。
この記事では、これまで延べ500名以上の学生のWebテスト支援をしてきたキャリアコンサルタントの平野さんとともにSPIの「二語の関係」の解き方について解説していきます。解く際に意識すべきポイントや、考え方についての解説があるため、二語の関係に苦手意識がある人はぜひ参考にしてみてください。
SPIの「二語の関係」の練習問題を難易度別に10問紹介しています。自分がどのレベルまで回答できるのか試してみましょう。
よりSPIの本番をイメージして対策したい人は、SPI対策模試にも挑戦してみてください。
まずはチェック! 二語の関係を解く際の2つのポイント
SPIの言語の一つである「二語の関係」の攻略法を解説します。解く際に意識すべきポイントは大きく2つです。
①論理軸の特定
提示された二語の関係を一点に絞り込んでください。絞り込む際に考えて欲しいのは、類義・対義・因果・包含などです。
②関係性の再現
関係性の再現とは、特定した論理軸が選択肢のペアで完全に一致しているか検証することを指します。すべてで一致することが確認できたら解答に移りましょう。
二語の関係を攻略するには「なぜその関係が成り立つか」を言語化し、論理的な正確さを磨いていくことが大切です。
SPI「二語の関係」練習問題10問|平野さんによる解説付き!
SPI「二語の関係」の練習問題を10問紹介していきます。実際に解きながら読み進めていってくださいね。
「二語の関係」の問題に苦手意識がある人は、「問題に挑戦する前に確認しておこう! 二語の関係を解く際のポイント」を読んでから挑戦してみましょう。
問題1(難易度:★☆☆☆☆)
問題
次の二語の関係を考え、同じ関係になる○○に当てはまる選択肢をA ~ E から選びなsiなさい。
容易:簡単 開始:○○
選択肢
正解:C
「容易(ようい)」と「簡単(かんたん)」は、どちらも「たやすいこと」を表す類義語の関係です。
したがって、「開始(かいし)」の類義語である「始まり(はじまり)」が正解となります。
Bの「終了」は対義語、その他は関連する言葉です。
問題2(難易度:★☆☆☆☆)
問題
次の二語の関係を考え、同じ関係になる○○に当てはまる選択肢をA ~ E から選びなさい。
決意:決心 丁寧:○○
選択肢
正解:D
「決意(けつい)」と「決心(けっしん)」は、どちらも「意志を固めること」を表す類義語の関係です。
したがって、「丁寧(ていねい)」の類義語である「丁重(ていちょう)」が正解となります。
Aの「粗雑」は対義語、Bの「親切」は似ていますが「相手を思いやる」点でニュアンスが異なり、Eは丁寧に行うものの一つです。
問題3(難易度:★★☆☆☆)
問題
次の二語の関係を考え、同じ関係になる○○に当てはまる選択肢をA ~ E から選びなさい。
突如:忽然 頻繁:○○
選択肢
正解:C
「突如(とつじょ)」と「忽然(こつぜん)」は、どちらも「急に現れたり、事態が変わったりするさま」を表す類義語の関係です。
したがって、「頻繁(ひんぱん)」の類義語である「しばしば(度々)」が正解となります。
AやDは対義語、Bは意味が強すぎます。Eは左のペアの言葉です。
SPI試験の「二語の関係」は、あなたの語彙力と論理的思考力を同時に測ることができ、企業が重視する指標です。
特に類義語の関係では、「突如:忽然」が示すように、前半の二語の関係性(同義)を正確に把握し、後半の「頻繁:しばしば」にも同じ関係を適用する論理的な思考プロセスが求められます。
単に意味が近いだけでなく、言葉の持つ正確なニュアンスを理解しているかが問われるのです。
問題4(難易度:★★☆☆☆)
問題
次の二語の関係を考え、同じ関係になる○○に当てはまる選択肢をA ~ E から選びなさい。
尽力:努力 謙虚:○○
選択肢
正解:C
「尽力(じんりょく)」と「努力(どりょく)」は、どちらも「力を尽くすこと」を表す類義語の関係です。
したがって、「謙虚(けんきょ)」の類義語である「謙遜(けんそん)」が正解となります。
Aの「高慢」は対義語、Bの「卑下」は自分を必要以上におとしめる点でニュアンスが異なります。
問題5(難易度:★★★☆☆)
問題
次の二語の関係を考え、同じ関係になる○○に当てはまる選択肢をA ~ E から選びなさい。
奨励:推奨 懸念:○○
選択肢
正解:C
「奨励(しょうれい)」と「推奨(すいしょう)」は、どちらも「あることを行うよう、良い点などをあげて人にすすめること」を表す類義語の関係です。
したがって、「懸念(けねん)」の類義語である「危惧(きぐ)」が正解となります。
Aの「安心」やBの「期待」は対義語に近い関係です。Dは懸念に対して行うことです。
問題6(難易度:★★★☆☆)
問題
次の二語の関係を考え、同じ関係になる○○に当てはまる選択肢をA ~ E から選びなさい。
遵守:墨守 寛容:○○
選択肢
正解:C
「遵守(じゅんしゅ)」と「墨守(ぼくしゅ)」は、どちらも「決まりや教えなどをかたく守ること」を表す類義語の関係です。(墨守は、融通が利かないというニュアンスを含む場合もありますが、ここでは「守る」という点で共通)
したがって、「寛容(かんよう)」の類義語である「寛大(かんだい)」が正解となります。
Aの「厳格」やBの「狭量」は対義語です。Dの「許容」は似ていますが、「寛容」や「寛大」が持つ「心が広い」というニュアンスは弱くなります。
問題7(難易度:★★★★☆)
問題
次の二語の関係を考え、同じ関係になる○○に当てはまる選択肢をA ~ E から選びなさい。
暫時:束の間 潤沢:○○
選択肢
正解:D
「暫時(ざんじ)」と「束の間(つかのま)」は、どちらも「ほんの少しの時間」を表す類義語の関係です。
したがって、「潤沢(じゅんたく)」の類義語である「豊富(ほうふ)」が正解となります。
Aの「枯渇」やBの「欠乏」は対義語です。Eは潤沢である対象の一つです。
問題8(難易度:★★★★☆)
問題
次の二語の関係を考え、同じ関係になる○○に当てはまる選択肢をA ~ E から選びなさい。
稀有:希少 齟齬:○○
選択肢
正解:D
「稀有(けう)」と「希少(きしょう)」は、どちらも「めったにないこと」を表す類義語の関係です。
したがって、「齟齬(そご)」の類義語である「食い違い(くいちがい)」が正解となります。
Aの「一致」は対義語です。Cの「誤解」は齟齬の原因となることはありますが、類義語ではありません。
問題9(難易度:★★★★★)
問題
次の二語の関係を考え、同じ関係になる○○に当てはまる選択肢をA ~ E から選びなさい。
邂逅:遭遇 昵懇:○○
選択肢
正解:D
「邂逅(かいこう)」と「遭遇(そうぐう)」は、どちらも「思いがけなく出会うこと」を表す類義語の関係です。
したがって、「昵懇(じっこん)」の類義語である「懇意(こんい)」が正解となります。
Aの「疎遠」は対義語、Bの「知人」は関係性が「昵懇(親しいこと)」よりも薄いです。
SPI試験における難解な語彙を含む「二語の関係」(例:「邂逅:遭遇」)は、単なる知識ではなく、未習の言葉の意味を類推する論理的思考力を測るため、戦略的な対策が不可欠です。
以下の2つのポイントを押さえておきましょう。
①難解語彙の意味を正確に理解or意味を推測する力が必須
例題の「邂逅:遭遇」は「思いがけず出会う」という類義語の関係であり、「昵懇」(親しい間柄)に対しても同じく類義語の「懇意」を選ぶのが正解です。正解に至るには、まず「邂逅」「昵懇」といった難解語彙の意味を正確に把握するか、漢字や文脈から意味を推測する力が必要となります。
「昵懇」の対義語である「疎遠」や、意味の深さが異なる「知人」といった誤答肢を排除するためには、言葉の正確な定義と親密さの度合い(ニュアンス)を理解しなければなりません。
②日常の中で言葉の意味を推測する癖を付けよう
大手人事の視点から見ても、この力は、入社後に遭遇する高度で複雑なビジネス文書を迅速かつ正確に理解するための基礎能力として重視されます。
SPIの難問対策として、日頃から難解な語彙に臆せず、漢字や文脈から意味を推測する訓練を取り入れましょう。この能力こそが、あなたの学習意欲と高い知的能力を企業に示す効果的な手段となります。
問題10(難易度:★★★★★)
問題
次の二語の関係を考え、同じ関係になる○○に当てはまる選択肢をA ~ E から選びなさい。
忖度:推察 漸次:○○
選択肢
正解:B
「忖度(そんたく)」と「推察(すいさつ)」は、どちらも「相手の心中や事情をおしはかること」を表す類義語の関係です。
したがって、「漸次(ぜんじ)」の類義語である「次第に(しだいに)」が正解となります。
Aの「急速」やEの「突然」は対義語の関係です。Dの「断続」は「続いたり途切れたりする」意味で異なります。
練習問題が解けたら、次はSPI模試に挑戦して実力をチェックしてみましょう。
SPI「二語の関係」を解くためのポイント
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執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi





アドバイザーのリアル・アドバイス!
平野 裕一
プロフィールを見る二語の関係は直感での解答はNG! 必ず関係性を言語化しよう
SPIの「二語の関係」で得点を安定させるには、フィーリングで解くのをやめ、必ず二語の関係を”言語化”する習慣が必要となります。
なぜなら、この問題は直感ではなく、語と語の論理的つながりを正しくとらえる力を測る問題だからです。関係性を言語化することで思考の軸がブレなくなります。直感で選ぶと、一見正しそうに見える選択肢に惑わされやすく、正答率が安定しません。
単語の関係性が把握できたら選択肢でも一致しているかの確認が必須
たとえば、「動物:犬」という提示語が出たとき、ただなんとなく「犬は動物だな」と記憶で判断するのではなく、「これは全体と一部(包含関係)」であると明確に説明できる状態を作ります。
さらに選択肢でも同じ構造(全体→部分)が一致しているかを確認しましょう。こうすることで、関係性が違う選択肢(類義語・用途・因果など)を自動的に排除できるようになります。
つまり、フィーリング解答はミスを誘発するということです。「これは〇〇関係だ」と必ず言語化する習慣こそ、SPIで安定して高得点を取る最短ルートになります。
論理的な根拠をもって判断できると、本番でも迷いが激減し得点を安定させることができるようになりますよ。