
アドバンテッジインサイトの「数理」は、割合・速度・仕事算・場合の数・確率・推論と条件整理・図形と空間把握という7つの問題形式で構成される数学的思考力を測定するテストです。
この記事では、数多くのWebテスト支援をおこなってきた高尾さんとともにアドバンテッジインサイト「数理」の解き方のコツを解説します。
記事の後半では、14問の練習問題を用意しています。さまざまな数理問題に取り組むことで、アドバンテッジインサイトで求められる数学力を養っていきましょう。
問題を解く前に確認! アドバンテッジインサイト「数理」のコツ
アドバンテッジインサイト「数理」の概要
- 問題パターン:割合、速度、仕事算、場合の数、確率、推論・条件整理、図形・空間把握
- 1問あたりの時間:80秒
- 出題頻度:テストセンター(あり)ペーパーテスト(あり)Webテスティング(高)
- 数理問題を解くときのコツをわかりやすく教えてください!
時間制限を突破するために反射神経を養成しよう!
アドバンテッジインサイトの数理(非言語)分野は、中学・高校レベルの数学がベースとなっていますが、非常にタイトな時間設定が特徴です。
「解き方はわかるのに時間が足りない」という事態を避けるためには、公式を暗記するだけでなく、それを瞬時に引き出す「反射神経」が必要です。
まずは基本パターンの問題を確実に仕留める力を付け、そのうえで複雑な推論問題に挑むといった、時間配分のシミュレーションを意識して対策を進めましょう。
アドバンテッジインサイト「数理」練習問題14問|高尾さんによる解き方の解説付き!
ここからは、アドバンテッジインサイト「数理」の練習問題を高尾さんによる解き方の解説付きで14問紹介します。7つの出題形式を2問ずつ出題するので、それぞれの問題ごとの解き方のコツを身に付けましょう。
アドバンテッジインサイト「数理」に初めて取り組む人や苦手な問題がある人は、「問題を解く前に確認! アドバンテッジインサイト「数理」のコツ」で各パターンの基本的な解法を理解してから練習問題に進むのがおすすめです。
問題1(難易度:★★★☆☆)
問題
次の問いに答えよ。
ある家電量販店で、パソコンを定価の15%引きで購入したところ、支払額は76,500円だった。このパソコンの定価はいくらか。
選択肢
正解:C
正解はC。定価をxとすると、15%引きの価格は「x×0.85」と表すことができる。これが76,500円であるため、「x×0.85=76,500」という方程式が成り立つ。
これを計算すると、x=76,500÷0.85=90,000となり、定価は90,000円であるとわかる。支払額にそのまま15%を上乗せして計算してしまうのは、よくある間違いのため注意が必要。
問題2(難易度:★★★☆☆)
問題
次の問題において、指定された条件から正しい数値を計算し、選択肢の中から1つ選びなさい。
車で時速72kmで走ると45分かかる距離を、時速60kmで移動した。このとき何分かかるか。
選択肢
正解:C
まず時速72kmで45分進んだときの距離を求める。45分は時間に直すと0.75時間となるため、72×0.75=54となり、距離は54kmとわかる。
次に、この54kmの距離を時速60kmで進んだときにかかる時間を計算する。54÷60=0.9となるため、0.9時間かかることがわかる。
0.9時間は分に直すと0.9×60=54となるため、54分かかると求められる。
問題3(難易度:★★★☆☆)
問題
次の問題において、指定された条件から正しい数値を計算し、選択肢の中から1つ選びなさい。
あるプロジェクトにXとYの2人で取り組むと12日で終わる。このプロジェクトにX1人で取り組むと20日かかる。Y1人でこのプロジェクトをおこなうと何日かかるか。
選択肢
正解:D
全体の仕事量を1とする。XとYの2人で取り組むと12日で終わるため、1日あたりの2人の仕事量は1/12となる。
また、X1人で取り組むと20日かかるため、Xの1日あたりの仕事量は1/20となる。
したがって、Yの1日あたりの仕事量は、2人の仕事量からXの仕事量を引くことで求めることができる。
1/12から1/20を引くと、通分して5/60引く3/60となり、2/60となる。これを約分すると1/30となるため、Y1人でおこなうと30日かかることがわかる。
問題4(難易度:★★★☆☆)
問題
次の問題において、指定された条件から正しい数値を計算し、選択肢の中から1つ選びなさい。
6つの商品(P、Q、R、S、T、U)を1列に並べるとき、PとQが隣り合わない並び方は何通りか。
選択肢
正解:C
すべての並び方は6の階乗で計算し、6×5×4×3×2×1=720となるため、720通りである。
次にPとQが隣り合う場合を考える。PとQを1つの塊として扱うと、5つの要素の並び方となるため5の階乗で120通りとなる。
PとQの並び方は2つあるため、120×2=240となり、隣り合う並び方は240通りである。
したがって、全体から隣り合う場合を引いて、720−240=480となり、480通りとわかる。
問題5(難易度:★★★☆☆)
問題
次の問題において、指定された条件から正しい数値を計算し、選択肢の中から1つ選びなさい。
4人でじゃんけんを1回したとき、1人だけが勝つ確率はいくらか。
選択肢
正解:B
すべての手の出し方は、3の4乗で81通りある。このうち、1人だけが勝つ場合は、まず「勝つ1人」の選び方が4通りある。
さらに、その勝者の「勝ち手」の選び方がグー、チョキ、パーの3通りある。勝者が決まれば、残り3人の負け手は自動的に1つに決まる。
したがって、1人だけが勝つパターンは、4×3×1=12通りとなる。これを全事象で割ると、12/81となり、約分すると4/27となる。
問題6(難易度:★★★☆☆)
問題
次の問題において、提示された条件から論理的に確実にいえることを1つ選びなさい。
P、Q、R、S、Tの5人が1列に並ぶ。
・PはQより前にいる。
・RはSより後ろにいる。
・PとQは隣り合わない。
・TはSの2つ後ろにいる。
このとき、確実にいえるのはどれか。
選択肢
正解:E
条件を整理すると、SとTの間には必ず1人が入る「S →(誰か)→ T」という固定された順序があり、さらに「SはRより前」「PはQより前」という関係がわかる。
可能な並び順のパターンを検証すると、以下の4通りに絞られる。
・S, P, T, R, Q (Pが2番目、Tが3番目)
・S, P, T, Q, R (Pが2番目、Tが3番目)
・P, S, R, T, Q (Pが1番目、Tが4番目)
・P, S, Q, T, R (Pが1番目、Tが4番目)
SとTの間に誰が入るかを考えると、パターン3や4のようにRやQが入ることがあり得る。また、Sが先頭になる場合(パターン1、2)や、Pが最も前にくる場合(パターン3、4)など複数のパターンが想定される。
しかし、選択肢を検証すると、A〜Dは並び方によっては偽となるパターンが存在するが、どのような並びであっても「PはTより前に位置する」ことだけはすべてのパターンで共通する。したがって、確実にいえるのはEとなる。
この設問のように、与えられた条件だけでは一通りの並びに確定しないケースが稀にあります。
実際の試験でこうした問題に直面した際、深追いをしすぎると大幅に時間をロスしてしまいます。
「どう考えても確定しない」と感じたら、最も可能性の高い選択肢をマークして次に進む判断力も、Webテストの戦略のうちです。
問題7(難易度:★★★☆☆)
問題
次の問題において、図形の性質にもとづいた正しい数値を計算し、選択肢の中から1つ選びなさい。
正八角形の内角の合計は何度か。
選択肢
正解:B
多角形の内角の合計を求める公式は、(n−2)×180度で表される。ここでnは角の数を示す。
正八角形の場合、nに8を代入して計算をおこなう。(8−2)×180=6×180となり、計算すると1,080となる。したがって、内角の合計は1,080度である。
五角形や六角形と混同して900度や720度としないよう注意が必要である。
問題8(難易度:★★★★☆)
問題
次の問いに答えよ。
ある商品を定価の20%引きで販売しても、まだ原価の12%の利益が出るように定価を設定した。この商品の原価が4,500円のとき、定価はいくらか。
選択肢
正解:E
正解はE。まず、原価に12%の利益を上乗せした販売価格を求める。
4,500×1.12=5,040となり、販売価格は5,040円であるとわかる。この金額が定価の20%引きにあたるため、定価をxとすると「x×0.8=5,040」となる。
これを計算すると、x=5,040÷0.8=6,300となり、定価は6,300円である。途中の販売価格をそのまま解答しないよう注意する。
原価に利益を乗せた「売価」をまず出し、それが定価の何割にあたるかを逆算する2ステップの問題です。
20%引きということは「定価の0.8倍が売価」ということです。
Webテストの非言語では、このように1つの立式で終わらない問題が増えるため、今自分が出した数字が「原価」なのか「定価」なのか「売価」なのかをメモ等で明確にしておきましょう。
問題9(難易度:★★★★☆)
問題
次の問題において、指定された条件から正しい数値を計算し、選択肢の中から1つ選びなさい。
ある荷物配達ロボットは、秒速1.5mで進むと目的地まで1時間20分かかる。同じ目的地まで、時速9kmで進むことができる新型ロボットを導入したとき、移動にかかる時間は何分になるか。
選択肢
正解:C
まず、配達ロボットが移動した距離を求める。
秒速1.5mは分速に直すと1.5×60=90となり、分速90mである。1時間20分は80分であるため、90×80=7,200となり、距離は7,200mとわかる。
次に、新型ロボットの時速9kmを分速に直す。時速9kmは時速9,000mであるため、9,000÷60=150となり、分速150mとなる。したがって、7,200÷150=48となるため、48分かかると導き出せる。
この問題の難しさは計算そのものではなく、「単位の混在」にあります。
秒速を分速に直し、時速を分速に直すなど、基準を「分・メートル」に揃えるのが最もミスが少ない方法です。
Webテストで速度の問題が出たら、まず真っ先に「単位が統一されているか」を疑う癖を付けましょう。ここを確認するだけで、ケアレスミスの大半を防げます。
問題10(難易度:★★★★☆)
問題
次の問題において、指定された条件から正しい数値を計算し、選択肢の中から1つ選びなさい。
あるシステムの開発にP、Q、Rの3人で取り組むと8日で終わる。この開発にPが1人で取り組むと24日かかり、Qが1人で取り組むと48日かかる。Rが1人でこの開発をおこなうと何日かかるか。
選択肢
正解:C
全体の仕事量を1とする。3人で取り組むと8日で終わるため、1日あたりの3人の仕事量は1/8となる。
Pが1人で取り組むと24日かかるため1日あたりの仕事量は1/24となり、Qは48日かかるため1日あたりの仕事量は1/48となる。
Rの1日あたりの仕事量は、3人の仕事量からPとQの仕事量を引くことで求めることができる。1/24と1/48を足すと3/48となり、1/8から3/48を引くと3/48となる。約分すると1/16となるため、Rが1人でおこなうと16日かかることがわかる。
3人の合計からほかの2人を引く際、(1/24+1/48) を先に計算してから1/8から引くのが効率的です。
仕事算の応用問題ですが、基本は分数の四則演算です。
通分で扱う数字が大きくなっても、落ち着いて共通の倍数を見つけ出すことで、確実に得点につなげることができます。
問題11(難易度:★★★★☆)
問題
次の問題において、指定された条件から正しい数値を計算し、選択肢の中から1つ選びなさい。
社長、副社長、部長2人、課長3人の計7人が1列に並ぶとき、社長と副社長が隣り合わない並び方は何通りか。
選択肢
正解:D
すべての並び方は7の階乗で計算し、7×6×5×4×3×2×1=5,040となるため、5,040通りである。
次に社長と副社長が隣り合う場合を考える。2人を1つの塊として扱うと、6つの要素の並び方となるため6の階乗で720通りとなる。
社長と副社長の並び方は2つあるため、720×2=1,440となり、隣り合う並び方は1,440通りである。
ゆえに、全体から隣り合う場合を引いて、5,040−1,440=3,600となり、3,600通りとわかる。
7人の並び替え5,040通りから、隣り合う1,440通りを引く計算です。
数字が大きくなるため、7!=5040や6!=720といったよく出る階乗の数値は、あらかじめ記憶しておくと非常に有利です。
Webテストは1秒を争う試験ですので、知識として持てる数値は持っておきましょう。
問題12(難易度:★★★★☆)
問題
次の問題において、指定された条件から正しい数値を計算し、選択肢の中から1つ選びなさい。
5人でじゃんけんを1回したとき、2人だけが勝つ確率はいくらか。
選択肢
正解:C
すべての手の出し方は、3の5乗で243通りある。まず「勝つ2人」の選び方を考える。5人から2人を選ぶ組み合わせは、5×4÷(2×1)=10通りある。
さらに、その勝者2人の「勝ち手」の選び方が3通りある。勝者の手が決まれば、残り3人の負け手は自動的に1つに決まる。
したがって、2人が勝つパターンは、10×3×1=30通りとなる。これを全事象で割ると、30/243となり、約分すると10/81となる。
5人の中から勝つ2人を選ぶのは、5×4÷2=10通りです。これに勝ち手の3通りを掛けて、分母の243(3^5)で割ります。
確率問題は「選ぶ(nCk)」と「並べる(n!)」の使い分けが混同しやすいですが、じゃんけんのように「誰が」を選ぶ場合はnCkを使う、と整理しておきましょう。
問題13(難易度:★★★★☆)
問題
次の問題において、提示された条件から論理的に確実にいえることを1つ選びなさい。
V、W、X、Y、Zの5人が、ある試験の点数順に並んでいる。
・VはWより点数が高い。
・YはZのすぐ上の順位にいる。
・ZはXのすぐ上の順位(1つ高い点数)にいる。
・VとXは点数が隣り合わない。
このとき、確実にいえるのはどれか。
選択肢
正解:C
条件を整理すると、「YはZのすぐ上」「ZはXのすぐ上」であることから、順位の高いほうから「Y→Z→X」という3人が連続した固定ブロックを形成していることがわかる。
残るVとWについては、「VはWより上位」という関係がある。これらを組み合わせた5人の並び順は、以下のパターンのいずれかになる。
・パターン1:V→W→Y→Z→X
・パターン2:V→Y→Z→X→W
(※「Y→Z→X→V→W」という並びも考えられるが、これだとXとVが隣り合ってしまい、「VとXは隣り合わない」という条件に反するため除外)
論理的に成立する「パターン1」と「パターン2」のどちらの並びであっても、Vは必ずZより上位(1位)に位置している。したがって、どのような場合でも確実にいえるのは Cの「VはZより点数が高い」 となる。
条件を満たす並びが複数考えられる場合、「確実に言えること」は全パターンに共通する要素のみです。
もし全パターンに共通するものがない場合、問題自体の不備も疑われますが、受験生としては「確実に言えるとは限らない選択肢」を消去していく姿勢が大切です。
推論は「論理の穴」を探すゲームだととらえましょう。
問題14(難易度:★★★★☆)
問題
次の問題において、図形の性質にもとづいた正しい数値を計算し、選択肢の中から1つ選びなさい。
内角の合計が1620度である正多角形がある。この正多角形の1つの外角は何度か。
選択肢
正解:B
多角形の内角の合計は(n−2)×180で求められるため、(n−2)×180=1620より n−2=9、n=11となる。したがって、この図形は正十一角形である。正多角形の外角の合計は常に360度であるため、1つの外角は360÷11≒32.7度となる。よって正解はB(32.7度)である。
内角の合計から頂点の数nを特定する際は、計算を簡略化するため「外角」に注目しましょう。
内角の公式180(n-2)より、常に合計が360^\circとなる外角を利用するほうが速いからです。1つの外角は「360/n」で求められ、本問のn=11もスムーズに導けます。
アドバンテッジインサイト等の図形問題では、公式の丸暗記に頼らず「外角を使えないか?」と疑う癖を付けましょう。
アドバンテッジインサイト「数理」を対策する際のポイント
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執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi





アドバイザーのリアル・アドバイス!公式の使い方に迷うのは時間の無駄! 徹底的な事前対策をしよう
キャリアコンサルタント
高尾 有沙
プロフィールを見る数理分野のスコアを安定させる秘訣は、「パターンの自動化」と「計算の簡略化」にあります。
割合、速度、仕事算などの「典型題」は、基本の公式を迷わず適用できるまで基礎を固めましょう。
特にアドバンテッジインサイトのような多段階の計算を要する問題では、設問の意図を最後まで見失わない注意力が不可欠です。
計算の工夫や条件の抽出で数理問題を突破しよう
また、全問解ききるためには選択肢の活用が武器になります。すべての桁を計算せず、一の位に着目したり概数で計算を効率化したりする工夫が鍵です。
正答率を左右する「推論」や「条件整理」では、図表を書き出して情報を可視化する癖をつけましょう。
不確実な推測を排除し、条件から「確実に言えること」だけを抽出するトレーニングが、非言語分野突破の王道です。