両備システムズはやばい? 残業が長い? 給与が低い? 企業の実態を就活のプロが読み解く

3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました

  • 国家資格キャリアコンサルタント

    Chiharu Hatakeyama〇SI企業へシステムエンジニアとして新卒入社。その後、ベンチャー特化型人材会社に転職し、キャリアアドバイザーとして求職者と向き合いながら企業の採用支援にも携わる

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  • 国家資格キャリアコンサルタント

    Gaku Baba〇製造メーカーやITベンチャーの企業人事に従事する傍ら、キャリアエージェントとして数多くの転職希望者の支援も実施。幼児教育事業も展開するなど、幅広い年代のキャリア支援に携わる

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  • キャリアコンサルタント/キャリアシンク・オフィス代表

    Yoshinori Nomura〇IT業界・人材サービス業界でキャリアコンサルタントの経験を積む。培ったノウハウをもとに、その後はNPO支援団体として一般企業人の転職相談・就活生への進路相談を担う

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本企画について

「噂や評判に、プロの確実な視点を。」をテーマに企業選びや意思決定の支援をする企画です。漠然とした不安には「確度の高い事実」を、意思決定には「キャリアの専門家による視点」を提供することを目指します。

「残業時間が長い」「給与が低い」

両備システムズへの就職を検討している人にとって、そのような噂を目にすることは、不安な気持ちを煽られることにつながります。ただ、ネガティブな噂は実態とは異なることもあります。

そこで、この記事では両備システムズが「やばい」と言われる理由について、就活のプロであるキャリアコンサルタントとともに解説します。情報から実態をとらえる考え方を身に付けて、企業への理解を深めましょう。

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1分でわかる両備システムズ

両備システムズとは

1965年に岡山県で創業したICT企業。市役所の給与計算システム開発を契機に事業を拡大し、現在では医療AI、FinTech、保育、クラウドなど、社会課題を解決する自社ソリューションを幅広く提供。さらに、シンガポールへの子会社設立による東南アジア展開やスタートアップ投資も推進、多様な人材が活躍できる環境づくりにも注力している企業。

会社名株式会社両備システムズ
従業員数(単体)1,741名(2026年4月1日現在)
本社所在地岡山県岡山市
主な事業公共、医療、社会保障分野および民間企業向けの情報サービスの提供(システム構築、アウトソーシング事業)、ソフトウェア開発、ハードウェア販売および保守サービス、ネットワーク構築サービス、データセンター事業、クラウドサービス事業、セキュリティ事業
売上高(単体)404億5,800万円(2025年12月決算)
企業HPhttps://www.ryobi.co.jp/
新卒採用HPhttps://www.ryobi.co.jp/recruit/
企業情報

「両備システムズがやばい」と言われる4つの理由|プロが読み解く

両備システムズがやばいと言われているおもな理由を4つ挙げています。また、それぞれの理由について、根拠となるデータを提示しています。そして、キャリアコンサルタントによる解説も載せているので、参考にしながら読んでいきましょう。

①残業が長く激務だから

社員が投稿できる口コミサイトでは、残業時間が60時間を超えるという意見もあり、激務のイメージもあるようですが、平均残業時間としては15.4時間(2024年度)(※1)と公表されており、情報通信業界の平均16.5時間(※2)よりは抑えられているようです。

ただし、両備システムズでは残業時間が伸びる特有のタイミングがあると考えられます

たとえば、同社はSIer企業であるため、プロジェクトの納期が迫る時期は多忙になることが想定されます。また、事業分野が公共、ヘルスケア、インフラ、クラウド、セキュリティなど多岐にわたるため、担当部署によって残業時間に差が出ているかもしれません。

※1 両備システムズ 両備システムズのリアル
※2 厚労省 毎月勤労統計調査 令和6年分結果確報

プロのアドバイザーはこう分析!両備システムズは2つの分野が多忙になりがちである

国家資格キャリアコンサルタント

畠山 千春

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特に繁忙期が想定されるのは「公共」「医療」の2つの領域です。

特に前者に関しては、自治体の多くが4月から新年度を迎えるため、1月から3月にかけてシステムの導入や法改正に伴う改修が集中します。

自治体運営上、止めることができないインフラを支えるため、年度末は開発から導入支援、現場での保守まで全工程でリソースが最大化することが考えられます。

次に、医療領域に関しても繁忙期に忙しくなることが多いでしょう。たとえば、健康診断が集中する春先や、診療報酬改定の時期にはシステム対応が急増します。

年度末が繁忙期! 仕事を支える調整力が必要となる

総じて、同社は社会インフラを担う特性上、「年度末(1月〜3月)」に全社的な負荷が高まりやすい構造です。

公共性が高いシステムを扱うプロとして、納期遵守と安定稼働を両立させるための高い調整力が求められる時期と言えるでしょう。

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②給与が見合っていないから

両備システムズの給与について、口コミサイト等では労働量に給与が見合っていないという意見があります。

企業側からは正式な年収は公表されていません。あくまで参考値ですが、各ナビサイトに掲載されているデータ上では420万~520万円のレンジが多く、情報通信業界の平均が661万円(※1)であることから、単純比較はできませんが、年収帯は低めであると考えられます。

ただ、同社では新卒社員の初任給を引き上げています。具体的には、2026年度の新卒社員について、大学院卒(修士)は285,000円(前年度+28,000円)、大学卒は280,000円(前年度+25,000円)、高専卒は252,000円(前年度+27,000円)へ引き上げがおこなわれました(※2)。

対象者初任給引き上げ額
大学院卒(修士)285,000円(昨年度+28,000円)
大学卒280,000円(昨年度+25,000円)
高専卒252,000円(昨年度+27,000円)
両備システムズの給与引き上げ計画

そのため、現状の給与に対する意見だけを気にするのではなく、今後の同社の取り組みにも目を向けておきましょう

※1 国税庁 令和6年分 民間給与実態統計調査
※2 両備システムズ ニュースリリース

アドバイザーからワンポイントアドバイス決して収入は低くないが上がり幅は小さめである

国家資格キャリアコンサルタント

馬場 岳

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「労働に見合っていないか」は一概には言い切れず、両備システムズの場合は構造で見るのが大事です。

平均年収は約500万円前後とされ、同規模SIerとしては極端に低い水準ではありません。

一方で、若手層の給与レンジは業界上位企業(メガベンダーや外資系)と比べると伸びは緩やかで、成果に対してもう一段欲しいと感じる声が出やすい構造です。

今後は給与が引きあがる! 将来を含めて判断しよう

ただし、直近では2026年度新卒初任給を大幅に引き上げる(大学卒28万円)など、明確に是正フェーズに入っています。

これは入口の底上げであり、今後は中堅層への波及が焦点になります。

就活市場では「初任給の高さ」だけでなく「昇給カーブの設計」を見る学生が増えていて、ここはまさに見極めポイントです。

今は過渡期なので、安い会社と決めつけるより、数年後にどう変わるかを含めて判断するのが現実的です。

不安に感じるのは自然ですが、変化が始まっている会社をどうとらえるかで選択肢は変わりますよ。

③保守的な社風だから

両備システムズは岡山に本社を構える企業のため、都心に比べて地方の落ち着いた企業という印象を持たれている可能性があります。また、同社が所属する両備グループには「忠恕」という経営理念が掲げられており(※1)、お堅いイメージを持たれているのかもしれません。

ただ、同社で紹介されている社員インタビューでは、「風通しの良さ」「人間関係の良さ」「挑戦を応援してくれる」などといった評判が見られます(※2)。

風通しの良さ

営業職社員
「役職に関係なく全員『さん付け』で呼び合うことで、良い意味で上司との距離も近くなり相談しやすく、風通しが良い職場です」

人間関係の良さ

システムエンジニア社員
「周りの社員の方々も、困っている方がいれば、自分の業務を止めて、助けに行っている姿をよく見かけます。(中略)人を思いやる事が出来る優れた人柄の方が多いところが、この会社の魅力です」

挑戦を応援してくれる

システムエンジニア社員
「全社員からの提案を募集する制度や、その他にも様々な機会において社員のアイデアを取入れようとする姿勢があると思います」

※1 両備システムズ パーパス体系
※2 両備システムズ 先輩社員紹介

プロのアドバイザーはこう分析!都心と地方では会社に違いが見られる

キャリアコンサルタント/キャリアシンク・オフィス代表

野村 芳克

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岡山のように都心部ではない地域に本社を置く企業では、都心の企業とは少し異なる雰囲気や働き方が見られることがあります。

たとえば、社員同士や上司との距離が比較的近いこと、地域に根ざした安定感があること、長く信頼関係を築きながら働く風土が育ちやすいことなどは、その特徴として表れやすい点です。

両備システムズも、社員インタビューを見る限り、風通しの良さや人間関係の近さ、困ったときに助け合う雰囲気が強みとして感じられます。

自分が納得のいく働き方で会社を選ぼう

一方で、都心の企業は、事業環境の変化や競争のスピードが速く、成果や変化対応をより強く求められる場面が多い傾向があります。

もちろん、地方本社だから穏やか、都心だから厳しいと単純に分けられるものではありません。ただ、地域性や企業の成り立ちによって、社内の空気感や価値観に違いが出ることはあります。

就活生としては、所在地のイメージだけで判断するのではなく、自分がどのような人間関係や働き方に安心感ややりがいを持てるのかという視点で見極めることが大切です。

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④配属先が選べないから

納得のいく配属先の選択ができるかどうかは、IT企業にはつきもので、また確実に自分が希望した通りになるという保証がないことも事実です。

両備システムズはグループの採用方法として、配属先の決定は「適性や諸般の状況を鑑みて決定いたします(※1)」とされており、希望がどのくらい通るかについては断言することができません。

また、同社ではトレーナー制度(※2)を導入しており、配属先でも先輩社員が指導員として毎週ヒアリングの機会を設けています。そこで、配属先についての相談などをすることで、少しでも不安な状態を解消していくことができるでしょう。

※1 両備グループ よくある質問について
※2 両備システムズ 人財育成

プロのアドバイザーならこうアドバイス!2つのポイントを意識して配属希望を叶えよう

国家資格キャリアコンサルタント

畠山 千春

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SIerという業態の特性上、プロジェクトの状況や人員配置の都合から、必ずしも希望通りの配属が叶うとは限りません。

しかし、自身の希望のプロジェクトに配属される確率を上げるために、以下の2点を意識して準備を進めることが有効です。

①「特定の社会課題」に対する解像度を高めること

単にやりたい気持ちを伝えるだけではなく、具体的な課題に踏み込んだ視点や知識があると配属の参考にしてもらえる確率が上がるでしょう。

顧客のドメイン知識を深く理解しようとする姿勢は、現場から「この分野を任せたい」と思われる強力な根拠になります。

②資格取得を通じた客観的なアピール

ITスキルの証明はもちろんですが、ドメインにまつわる資格は大きな武器になります。学習の過程を具体的に示すことで、専門性を高める自律的な成長意欲を証明できます。

営利企業としてプロジェクトを成功させて利益をもたらしてくれる人材を重宝したいという考えになるため、少しでも希望の配属を叶える確率をあげられるような準備をしておくことが大切です。

両備システムズはやばい企業とは言い切れない

激務と言い切れない残業時間の数値や、保守的と断定できない社員の意見など、具体的なデータをチェックすることで、噂と実態の齟齬を確認することができます。

企業から出されている情報をもとに、正しい企業の姿を自分の目で確かめて、誤解のないように企業を理解していきましょう。

アドバイザーからワンポイントアドバイスSIerとして何がしたいのかを語れるようにしよう

国家資格キャリアコンサルタント

馬場 岳

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両備システムズを目指すなら、SIerの中で自分がどの役割で価値を出すかを具体化しておくのが一番効きます。

たとえば、ある学生は「自治体向けシステムに興味」とだけ話していましたが、「住民サービスのDXをどう改善したいか」まで言語化できた途端、面接の深さが一気に変わっていました。

企業に対するわかる・わからないを明らかにしよう

志望動機の完成度より「業務理解の解像度」が評価されやすく、特に同社のような公共×IT領域は現場課題への理解が差になります。

OB・OG訪問や事例記事を読みながら、「自分ならどこを改善したいか」を1つで良いので持っておくと強いです。

完璧に理解する必要はありません。むしろ「ここがまだわからない」を自覚できている人ほど伸びます。その状態から一歩踏み込んだ言葉を持てると、選考でも自然と説得力が出てきますよ。

執筆・編集 PORTキャリア編集部

明日から使える就活ノウハウ情報をテーマに、履歴書・志望動機といった書類の作成方法や面接やグループワークなどの選考対策の方法など、多様な選択肢や答えを提示することで、一人ひとりの就活生の意思決定に役立つことを目指しています。 国家資格を保有するキャリアコンサルタントや、現役キャリアアドバイザーら専門家監修のもと、最高品質の記事を配信しています。

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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi

高校卒業後、航空自衛隊に入隊。4年間の在籍後、22歳で都内の大学に入学し、心理学・教育学を学ぶ。卒業後は人材サービスを展開するパソナで、人材派遣営業やグローバル人材の採用支援、女性活躍推進事業に従事。NPO(非営利団体)での勤務を経て、「PORTキャリア」を運営するポートに入社。キャリアアドバイザーとして年間400人と面談し、延べ2500人にも及ぶ学生を支援。2020年、厚生労働大臣認定のキャリアコンサルタント養成講習であるGCDF-Japan(キャリアカウンセラートレーニングプログラム)を修了

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