本企画について
「噂や評判に、プロの確実な視点を。」をテーマに企業選びや意思決定の支援をする企画です。漠然とした不安には「確度の高い事実」を、意思決定には「キャリアの専門家による視点」を提供することを目指します。
「キヤノンマーケティングジャパンはやばい」
就職を検討している人からすると、企業のネガティブな話を聞くと不安になってしまうものです。しかし、同社には「年功序列で若手が成長しない」「プリンターの将来性が低い」といった噂があるようです。
そこで、この記事では企業へのやばいという意見に対して、どのようにとらえるべきかを解説していきます。実際に同じ業界での勤続経験があるキャリアコンサルタントからもアドバイスをしているので、企業の正しい姿を確認していきましょう。
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1分でわかるキヤノンマーケティングジャパン
キヤノンマーケティングジャパンとは
1968年にキヤノン製品の国内販売会社として設立された企業。現在は「未来マーケティング企業」を掲げ、カメラや複合機などの製品販売にとどまらず、ITインフラ構築やセキュリティ、BPOなどの「ITソリューション事業」を広く展開。
特にITソリューション事業は全売上の過半数を占める中核事業へと成長。大手企業から中小企業、個人まで幅広い顧客基盤に対して、ICTと人の力で課題解決に取り組んでいる。
| 会社名 | キヤノンマーケティングジャパン株式会社 (Canon Marketing Japan Inc.) |
| 従業員数(連結) | 18,425人(2025年12月31日時点) |
| 本社所在地 | 東京都港区 |
| おもな事業 | キヤノン製品および関連ソリューションの国内マーケティング |
| 売上高 | 6,797億9,900万円(前年同期比4.0%増)(2025年12月期) |
| 経常利益 | 581億8,800万円(同9.5%増)(同期間) |
| 企業HP | https://corporate.jp.canon/profile/management-strategy |
| 新卒採用HP | https://corporate.jp.canon/recruit/newgraduate |
「キヤノンマーケティングジャパンがやばい」と言われる3つの理由|プロが読み解く
「キヤノンマーケティングジャパンがやばい」と言われる3つの理由
キヤノンマーケティングジャパンがやばいと言われているのは、おもに3つの理由からです。一つひとつ解説をしていくので、キャリアコンサルタントからのプロ視点の分析も参考にして、企業の実態を確認していきましょう。
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①年功序列で若手が成長しないから
大手キヤノングループの企業で50年以上の歴史があるため、年功序列のイメージが付いているようです。
実際に同社では、社員の平均年齢が48.4歳(※1)と、製造業界の平均年齢44.1歳(※2)よりも高く、平均勤続年数に関しては24.6年(※1)と、同業界の平均15.3年(※2)を大きく上回っていることから、年齢層の高い人が多い傾向にあります。
また、企業も30代後半から40代前半の中核層が薄いことを課題と述べており(※3)、本来は主力層となる年齢層の人材不足が起きているとしています。
ただし、同社は実力主義による正当な評価(※3)を掲げており、決して年齢や勤続年数だけで評価が決まるわけではないことも認識しておきましょう。
※1 キヤノンマーケティングジャパン 有価証券報告書 2025年12月期
※2 厚労省 令和7(2025)年賃金構造基本統計調査の概況
※3 キヤノンマーケティングジャパン INTEGRATED REPORT 統合報告書 2026
アドバイザーのリアル・アドバイス!「若手が昇進できない」は誤解! 活躍に必要な要素がある
若手だから昇進が難しいというよりも、実績や信頼を積み重ねた人が評価される風土と考えるのが適切です。
キヤノンマーケティングジャパンでは、営業・ITソリューション・保守など幅広い事業を展開しているため、担当業務で成果を出しながら専門性を高めることが早期活躍につながります。
近年はベテラン社員の退職に伴う世代交代が進んでいるため、若手にも活躍の機会は増えていくと考えられます。
大事なのは年齢ではない! キャリアアップを果たすためのポイント
ただし、年齢だけで昇進できるわけではなく、自ら課題を見つけて改善提案をおこなう姿勢や、顧客との信頼関係を築く力、デジタルやDXに関する知識を身に付けることが重要です。
また、社内外の関係者と円滑に連携できるコミュニケーション力も欠かせません。
専門性に加えて、周囲を巻き込みながら成果を出せる人材を目指すことが、若手のうちから評価され、将来的な昇進につながります。
②プリンターの将来性が低いから
市場ではペーパーレス化が進んでおり、キヤノンマーケティングジャパンが主力としているプリンターや複合機の需要低下のリスクが挙げられます。また、オフィスでのプリント印刷量の減少、年賀状の需要が下がっていることなども将来性が懸念される要因として考えられます(※)。
同社はこの逆風に対して対策を講じています。市場を牽引するカメラやレーザープリンターの主力事業を維持しつつ、MFP(オフィス向け複合機)のようなシェア拡大が見込める分野の拡販をおこない、収益性を高めていくことを目指しています(※)。
さらに、製品事業以外にもセキュリティやBPO(業務委託)、クラウドサービスといったITソリューション事業にも注力し、売上構成比の50%を超えるまでに成長させています(※)。
そのため、成長性が低いという市場の課題に対して、主力事業の維持と、新たな武器となる取り組みを確立することで、将来性を担保していると言えます。
※ キヤノンマーケティングジャパン INTEGRATED REPORT 統合報告書 2026
アドバイザーからワンポイントアドバイス縮小する市場のなかでさらなる成長を求めて企業は変わっている
社会全体が「モノ」から「サービス」へと価値の源泉を移すなかで、業界の先行きを案じるのは、仕事に対して真剣に向き合おうとすればなおさらかと思います。
プリンター市場は世界的に縮小傾向にあります。しかし、キヤノンマーケティングジャパンは、単なる販売会社から情報サービス企業へと大胆な変革を遂げています。
具体的には、ITソリューション事業を成長の中核に据えており、その売上構成比は2025年時点で50%を超える規模まで拡大しています。
主力であった製品事業も、高いシェアを維持しつつAIやクラウドを組み合わせることで付加価値を高め、5期連続の増収増益という成果を出しています。
変化を味方にする企業を見抜く! 失敗しない企業分析の視点
就活のアドバイスとしては、企業の「現在の製品」だけでなく、「培った強みをどう未来に転換しようとしているか」という変革の意志に注目してみてください。
変化を味方にして自らを進化させ続ける企業は、あなた自身の成長を支える舞台になるのではないかと思います。
③転勤が多いから
キヤノンマーケティングジャパンについて調べると、転勤が多いという評判を目にすることがあります。
転勤の有無について、採用サイトでは「人材育成や業務経験の一環として転居を伴う転勤がございます。」(※1)と紹介されており、頻度は部署や個人によって異なるようです。そのため、希望する部署ではどのように転勤制度が導入されているのかを確認することが必要です。
同社には、社内公募制度という社員自らが新しいポジションに挑戦できる制度があります。また、FA制度では資格を有した社員が希望部署に異動できるため(※2)、転勤を含めて働き方に納得がいかない場合でも、豊富なキャリアの選択肢があると言えます。
※1 キヤノンマーケティングジャパン 新卒採用 FAQ
※2 キヤノンマーケティングジャパン INTEGRATED REPORT 統合報告書 2026
アドバイザーからあなたにエール 転勤の不安を成長に変えるキャリアのとらえ方がある
知らない土地へ赴く転勤への不安は、自身の将来を真剣に考えているからこそ生まれる自然な感情です。
私も神奈川から島根へ移住した当初は、それまでの感覚が職場で通用せず苦労した経験があります。しかし、新しい人や環境に触れる未知の体験こそが自分を大きく成長させてくれると、身をもって学びました。
「転勤を避けると選択肢が狭まるのか」という二元論で悩む前に、まずは会社説明会などで、企業が転勤制度に込める「本当の狙いや期待」を直接尋ねてみてください。
転勤以外でキャリアを切り拓く選択肢も整っている
キヤノンMJには社内公募制度(JOBS)やFA制度など、自ら手を挙げてキャリアを切り開ける仕組みが整っています。転勤の有無だけでなく、こうした制度をどう活かすかで、キャリアの選択肢は大きく広がります。
もし、どうしても転勤を受け入れられないなら、我慢して進むのではなく、別の道を選ぶことも立派な「自己決定」です。どのような環境でも、あなたが自律して人生のハンドルを握ることを、私は心から応援しています。
あなたが受けないほうがいい職業を診断しましょう
就活を進めていると、自分に合う職業がわからず悩んでしまうことも多いでしょう。
そんな時は「適職診断」がおすすめです。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強みや性格、価値観を分析して適職や適さない職業を特定してくれます。
自分の適職や適さない職業を理解して、自信を持って就活を進めましょう。
企業の噂を掘り下げて調べることで実態を把握しよう
年功序列や将来性が低いなどの話を聞くと、どうしてもネガティブな印象を持ってしまいがちですが、大事なのはそこから一歩踏み込んで調べてみることです。
直面している課題に対して、企業がどのような対策をしているのか、やばいという話に対して本当に実態はその通りなのか、詳細を確認することで正しい情報を見極めましょう。
アドバイザーのリアル・アドバイス!単なる販売職ではない! 活躍できる人とミスマッチに陥る人の境界線
キヤノンマーケティングジャパンに向いている人は、顧客の課題解決に興味がある人です。
同社は単に製品を販売するだけでなく、ITソリューションや業務改善の提案を通じて顧客の経営課題を解決する役割を担っています。
そのため、人と信頼関係を築くことが好きな人や、相手のニーズを丁寧に引き出して提案できる人は活躍しやすいでしょう。
一方で、「製品開発だけに携わりたい人」や、「成果を短期間で求めたい人」はギャップを感じる可能性があります。
顧客との長期的な関係構築や社内外との調整業務も多く、地道な積み重ねが成果につながる仕事だからです。
企業の真の姿を理解することで入社後にギャップを感じることを防ごう
入社後のミスマッチを防ぐためには、自分のやりたいことは何かを具体的にすることです。
そして、会社のパーパスや企業理念を理解し、キヤノンマーケティングジャパンはモノを売る営業ではなく、顧客と伴走しながら課題を解決する仕事であることを理解しておくことが重要です。
コミュニケーション力に加え、ITやDXへの興味を持ち、継続的に知識を学び続けられる人ほど、長期的に活躍しやすい環境と言えるでしょう。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi






3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
国家資格キャリアコンサルタント/キャリア・デベロップメント・アドバイザー
Koji Tanii〇大手メーカーで設計、品質管理に従事。キャリアチェンジののち、高校・大学の就職講師として活動。障がい者の就職や恋と仕事の両立を実現させるコンサルティングなど幅広い支援をおこなう
プロフィール詳細国家資格キャリアコンサルタント
Gaku Baba〇製造メーカーやITベンチャーの企業人事に従事する傍ら、キャリアエージェントとして数多くの転職希望者の支援も実施。幼児教育事業も展開するなど、幅広い年代のキャリア支援に携わる
プロフィール詳細国家資格キャリアコンサルタント/キャリア・デベロップメント・アドバイザー
Yukio Minami○理系大学院修了後、SEとして医療系システムに従事。私立高校に転職後は進路指導やキャリア教育に携わり、カウンセリングなどを通して生徒一人ひとりに合わせた支援をおこなっている
プロフィール詳細