Q
その他
回答しない
企業理念への共感を志望動機にするのはダメですか?
ネットで就活に関する情報を調べていたところ、「企業理念への共感を志望動機にするのはダメ」という投稿を見たのですが、なぜなのでしょうか?
企業の考えに共感しているという内容であれば、むしろ企業側も嬉しくないですか?
企業理念への共感を志望動機にするのがダメな理由を教えてください。もし伝え方次第では志望動機としても書いて良い場合、伝え方のコツが知りたいです。
※質問は、エントリーフォームからの内容、または弊社が就活相談を実施する過程の中で寄せられた内容を公開しています
理念共感がだめなわけではない! 熱意をしっかり伝えよう
ネットで「企業理念への共感を志望動機にするのはダメ」という情報を ご覧になったとのこと、心配になるのも無理はないかと思います。「企業の考えに共感しているという内容であれば、むしろ企業側も嬉しくないですか? 」という考えも、最もです。
結論から申し上げますと、私の考えでは、企業理念を志望動機にすること自体はまったく問題ないと思っています。むしろ、企業の考え方や方向性に共感できることは、その会社で長く働くうえでも非常に大切なポイントになると、私は常々指導のなかで申し上げています。
ただし、注意が必要なのはその伝え方です。
私が実際に学生のエントリーシート(ES)を添削していると、企業理念を志望動機に挙げているものの、残念ながら理念の文章をそのまま引用したり、表面的な理解にとどまってしまっているケースが多く見受けられます。
これでは、採用担当者に「とりあえず理念に触れておけばいいと思っているのかな? 」「本当にうちの会社を理解してくれているのだろうか? 」という印象を与えかねないと、私はこれまでの経験から感じています。
そうならないためには、どうすればよいのでしょうか?
まず自分の思いや具体的な志望理由をしっかりとメインに据えることです。そして、その自身の経験や考えを語る流れのなかで、企業の理念のどの部分に、なぜ共感したのかをさりげなく、かつ具体的に織り交ぜるのが理想的です。
自分がどのような経験や価値観を通じてその理念に共感するに至ったのか、具体的なエピソードを交えて伝えることで、志望動機の説得力が格段に増します。
たとえば、私が模擬面接などをおこなっていて印象が悪かったと感じる例としては、「御社の『挑戦を歓迎する』という理念に共感しました」とだけ述べられ、ご自身が過去にどのような挑戦をし、そこから何を得て、今後その会社でどのように挑戦していきたいのか、といった具体的な話が全く出てこないケースです。
これでは、本当に共感しているのか、それとも単にホームページ(HP)に書いてあった言葉を繰り返しているだけなのか、判断がつきません。
面接でも同じことが言えます。理念への共感を伝えたいのであれば、私がいつも強調するのは、「自分の言葉で、自分のエピソードを通して語る」という意識です。
借り物の言葉ではなく、あなた自身の内側から出てくる言葉で表現することが重要です。
「自分ごと」で語り面接官の心を動かそう!
「企業理念を志望動機にしてはいけない」といわれる背景には、このように、自分の言葉ではなく、企業が提示している理念という「情報」をそのまま志望動機として使ってしまっているケースが多いからだと、私は分析しています。
志望動機を一度みなおしてみて、もし企業理念の言葉を借りているだけになっているようでしたら、少し表現を変える必要があるかもしれません。
しかし、これまでの経験や考えに裏打ちされた共感であれば、自信を持って伝えて問題ありません。自分の言葉で語られた血の通った志望動機であれば、きっと面接官の心に届くはずです。
頑張ってくださいね。
理念共感はOK! 「自分ごと化」で差をつけよう
ネットで「企業理念への共感を志望動機にするのはダメ」という情報を ご覧になったのですね。「企業の考えに共感しているという内容であれば、むしろ企業側も うれしいのではないか? 」というお気持ち、非常に よくわかります。
まず、私がこれまで多くの学生をみてきた経験から申し上げますと、企業理念への共感を志望動機として掲げた際に、残念ながら印象が薄くなってしまったり、説得力や他の方との差別化に欠けてしまったりすることがあります。
それは、ただ共感していることを繰り返すだけで、具体的なエピソードや行動に結びついていないケースがほとんどだと感じています。
たとえば、ある応募者は「御社の『社会とともに成長する』理念に深く共感し、自分も社会貢献を重視してきたからです」とエントリーシート(ES)に書いてきました。
しかしお話を聞いてみると、実際には学校行事でのボランティア経験なども特になく、理念に対する深い理解や、具体的な行動がともなっていませんでした。
その結果、「これは本当に本人の価値観なのだろうか? 」と志望度や本気度を少し疑わざるを得ず、他のエピソードと比べて印象が弱くなってしまったのです。
「なぜ」と「経験」で志望動機に魂を吹き込もう!
私の指導経験から言わせていただくと、企業理念を志望動機に取り入れる場合、その理念のどの部分に「なぜ」共感したのか、そしてそれがあなた経験や価値観とどのように結びついているのかを丁寧に示していただくことが重要です。
これが、採用担当者からの評価を高めるためには非常に大切だと考えています。
私がよく学生にお伝えするよい例ですが、たとえば「御社の『挑戦を続ける』という精神に共感しました。私は大学時代、未経験だったプログラミング領域で、仲間たちと毎週コード学習会を自主的に主催し、互いに教えあいながらアプリ開発という成果を出すことができました。この主体的に学び、仲間を巻き込んで困難な目標に挑戦し続けた経験が、御社の挑戦を重んじる姿勢と深く重なると感じています。入社後は、この経験を活かして新規事業の開拓に挑戦し、貴社に貢献したいと考えています」といった具合です。
このようにして理念と具体的な行動や経験をしっかりとつなげ、将来その企業でどのように価値創造に寄与できるのかを語ることができれば、それは単なる共感を超えた、非常に説得力のある志望動機になります。理念をただ言葉として並べるだけではなく、あなた自身のストーリーとして具現化すること。
これが、企業理念を活かした志望動機作成がうまくいくコツだと、私は確信しています。
次の記事では、企業理念への共感を志望動機にする際の例文を紹介しています。併せてチェックしてみましょう。
志望動機の書き出しの作り方はこちらの記事を参考にしてみてください。書き出しの一文は志望動機全体を印象付ける大事な部分なので、記事を参考に吟味してくださいね。
こちらの記事では文字数別の志望動機の例文や書き方のコツを紹介しています。志望動機の文字数を悩んでいる人はチェックしてみてください。
「企業理念への共感をどう伝えればよいのか? 」と悩んでいる人は、こちらのQ&Aも参考にしてみてください。
特別な動機がなくても大丈夫!
ツールを使えば魅力的な志望動機が作れます
「この仕事に就きたい!」と思っていても、なぜそうなのかをうまく文章におこすことができないと悩む学生は多いです。
無料の「志望動機作成ツール」を活用しましょう。簡単な質問に答えるだけで、熱意がなくても、強みが伝わり採用したいと思わせる志望動機が3分で完成します。
ぜひ活用して、志望企業の選考を突破しましょう。
簡単な質問に答えて、あなたの強みが伝わる志望動機を完成させましょう
作成スタート(無料)
(IT業界の場合)