この記事のまとめ
- 接客業の志望動機は企業が求める人物像を考える必要がある
- 自分の強みや経験・資格などを読みやすい文章構成でアピールをしよう
- 業界別・接客経験の有無別で志望動機の例文を紹介
- 志望動機作成ツール
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接客業の仕事に就きたいと考え、最初におこなわれる書類選考の志望動機で「接客業の志望動機はどう書けばいいの?」「志望動機で想いを伝えるには?」と悩む人は多いのではないでしょうか。
接客業は身近でイメージしやすい仕事かもしれませんが、普段目に見える部分以外にも仕事内容を研究しなければ、効果的な志望動機は作成できません。飲食店・旅館や美容、スーパーなど、就きたい職業別に必要な知識や特徴を把握しておきましょう。
この記事では、キャリアアドバイザーの増田さん、小峰さん、杉原さんのアドバイスを交えつつ解説します。接客業の志望動機で悩んでいる人はぜひ参考にして、選考を突破してくださいね。
接客業には多くの職種があるため、曖昧なまま入社してしまうとミスマッチが生じてしまう可能性があります。以下の記事では接客業の実態や職種をまとめているので参考にしてみてください。
接客業とは? 知っておくべき実態と適職の見つけ方|職種10選
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接客業の志望動機は5つのコツですらすら書けるようになる
接客業の志望動機を作成するには、企業がどんな人材を求めているか把握し、接客業に必要な要素を自分なりの価値観や経験を交えて盛り込むことが重要です。
ただ「人と話すのが好き」という気持ちだけをアピールしても書類選考を突破することはできません。なぜ接客業に就きたいのかを深堀りして、入社後にどう活躍したいのか、自分の強みをどう活かせるのかを盛り込んだ志望動機を考える必要があります。
記事では、最初に企業が求めている5つの要素について詳しく説明します。まず志望動機を考えるうえで重要な基礎知識を身に付けましょう。
その後に志望動機を書くコツや構成、注意点を解説します。これを踏まえれば企業に刺さる志望動機を書けるようになるので、必ず確認してくださいね。
最後に、業界別・経験別での志望動機の例文も紹介しているので、参考にして選考突破を狙いましょう。
志望動機でアピールしよう! 接客業で求められる強み
志望動機でアピールしよう! 接客業で求められる強み
- 高いコミュニケーション能力
- 人当たりの良い雰囲気
- 優れた洞察力
- ニーズを汲み取る理解力
- 適切な対応ができる柔軟性
接客業に共通しているのは顧客と対話してサービスや商品を提供する点ですが、接客業のさまざまな業界や職種に合わせて、以下で説明する5つの要素を意識して志望動機を書くことが大切です。
求める人材を把握したうえで志望動機を書けば、入社後活躍できる人材であることもしっかりアピールできます。
ここから接客業で求める人材の5つの要素を解説するので、自分の強みが企業に明確に伝わるよう、目を通しておきましょう。
高いコミュニケーション能力
人と話すこと以上に、人の話を聞くことが得意な人はコミュニケーション力があるといえ、接客業で活躍できる見込みがあります。
なぜなら接客業では、顧客を第一に考え相手が話したいことや質問に丁寧に対応して、サービスや商品の提供をすることが不可欠だからです。
たとえば、服選びに悩んでいる人がいれば、その人の求めているスタイルや色合いを聞いて服の提案することで悩みを解決できます。
コミュニケーション能力の高い人は円滑に話を進め積極的に顧客とかかわっていけるので、企業にとっても長期的な利益をもたらしてくれる存在となるため、志望動機でアピールできると良い印象を残せる可能性が高いです。
- 接客業でコミュニケーションが必要なのは当たり前なので、アピールしても意味ないのでしょうか?
コミュニケーション能力の高さを具体的に伝えることは必要
コミュニケーション能力が高いことをきちんとアピールすることは必要です。こういったスキルは、できるできないの判断が人によって違うので、具体的なエピソードを挙げて自分はここまでできると伝えましょう。
そのうえで、なぜその会社を希望するのか、その会社や職場でどう働いていきたいのかなど、自分なりのありたい姿を伝えられると良いですね。
会社側が、自社内であなたが働いている姿をイメージできると、採用につながりやすくなります。日頃から、希望する店や会社をよく観察して、そこで働く自分をイメージしておきましょう。
コミュニケーション能力を強みに持つ人は、自己PRでもアピールするとより好印象を残せる可能性が高いです。コミュニケーション能力の自己PR法は以下の記事で詳しく解説しているので、併せてチェックしてください。
例文12選| コミュニケーション能力の自己PRを3ステップで解説
人当たりの良い雰囲気
企業が求めているのは、その人に話しかけたくなるような人当たりの良さがあるかです。
もし店員に何か尋ねたい場合に、無愛想な人と笑顔でいる人が2人いるとしたら、多くの人が後者に話しかけたいと思いますよね。
人当たりの良い雰囲気は、常に相手を思いやって考え行動を起こせる人に多く見られ、相手とより良い関係を築くことができます。
顧客だけでなく仲間と業務をこなすうえでも必要となり、人当たりの良さは企業にとっても大きなメリットとなるので、志望動機へ組み込むと好印象を与えるケースが多いのです。
人当たりの良い雰囲気とは相手に与える印象のようなものなので、主に、言葉遣い・表情・姿勢・振る舞いなどの観点でポジティブなイメージを与えられると良いでしょう。
たとえば、言葉遣いなら挨拶や感謝がしっかり言えること、表情ならばいつも笑顔であること、姿勢なら背筋が伸びていること、振る舞いなら目線を合わせること、などですね。
優れた洞察力
洞察力のある人は、物事や人を深く観察し本質まで見通せるため、何気ない会話で嘘や隠し事などを直観的に見つけ出すことができます。
たとえば、「順番待ちしている人の顔色が悪い」というのは表面上の観察力ですが、「顔色が悪いのは体調が良くないからでは?」と目に見えない部分を見通せるのが洞察力です。
洞察力を磨くには、普段の生活から周りを観察して人の気持ちを察する努力が必要になります。
洞察力のある人は周囲の声や状況に惑わされず、冷静な判断で成果につながる行動をとれ、接客業の仕事にも活かすことができます。そのため志望動機に入れると高印象を残せる可能性が高くなるのです。
- 勘が鈍い方ですが接客業には向いていませんか?
勘の鋭さではなく相手の立場に立って考えることが大切
接客業で必要なのは、「人が好き」ということです。好きな人にはいろいろとしてあげたいといった感情が自然と湧いてくると思います。
自分は向いていないと思ってしまうのは、勘が鈍いという話ではなく、相手の立場に立って考えることをあまり経験していないからではないでしょうか。
サービスとは相手から言われる前に行動することです。
接客業では、顧客のまだ声になっていない要望を形に表すことが大切で、これが本来のサービスの在り方になります。顧客から言われてから対応するのは当たり前の行動です。
こんなとき自分だったらどうしてほしいかと、顧客を自分に置き換えて考えてみてください。サービスは思いやりの心だと理解すれば、接客の仕事も難しくなくなるでしょう。
接客業で求められる相手の立場に立って考える力は自己PRでもアピールすることで、好印象を残せる可能性があります。以下の記事で相手の立場に立つ力のアピール法を解説しているので、併せてチェックしてくださいね。
例文5選! 相手の立場に立って考える力を魅力的に伝える3ステップ
接客業に向いていないかも……と不安を感じている人は以下の記事を参考にしてみてください。接客業に向いていない人の特徴をまとめています。
接客業に向いていない人の特徴4選|ベストな道の選び方もプロと解説
ニーズを汲み取る理解力
会話の中から顧客や相手が何を求めているかを理解することは、接客業に携わるうえで大切な要素です。
理解力に乏しいと相手の意図を汲み取れず、円滑なコミュニケーションを取るのは難しく、企業のマイナスイメージにつながり評価も下がります。
接客業でよくあるクレーム対応であれば、顧客の話をよく聞いて「何を怒っているのか」「どうしてほしいのか」を考え、冷静にトラブルの対応をおこなう必要があります。
うまくクレームに対応できると顧客の信頼にもつながるので、理解力に長けている人には企業も業務を安心して任せられますよね。
このように、ニーズを汲み取る理解力を志望動機に盛り込むと、志望する企業の目に止まりやすくなります。
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適切な対応ができる柔軟性
柔軟性のある人とは、マニュアルにないような臨機応変な対応をすぐに実行できる洞察力と理解力を持ち合わせた人のことをいいます。
たとえば、顧客を怒らせてしまった場合にマニュアル通りの対応しかできないと大きなクレームにつながることもありますが、即座に顧客の要望を汲み取りニーズを満たす対応ができれば、顧客の怒りは自然とおさまるでしょう。
このような対応をするには視野の広さや精神的な強さが不可欠です。
柔軟性のある人は、企業にとって大きな損害を防げるうえに、顧客の満足度を上げ会社の利益に貢献できることが見込まれるので、志望動機に盛り込むと大きな武器になります。
顧客の中にも、わからないことや困ったことがあっても、店の人に自分から聞くのが苦手な人もいたり、反対に、自分なりに考えたいから声を掛けないでほしい人もいます。
まずは顧客をよく観察し、その人に合った対応ができると良いですね。
柔軟性を強みに持つ人は、以下の記事を参考に自己PRでアピールしてみましょう。
13例文|柔軟性の自己PRで理解必須の注意点と伝え方のコツ
押さえておきたい! 接客業の志望動機を書く5つのコツ
押さえておきたい! 接客業の志望動機を書く5つのコツ
- 接客業と応募企業を選んだ理由を述べる
- 応募企業のサービスや商品の理解を伝える
- 接客業に活かせるスキル・経験をアピールする
- やりたいことや将来のビジョンを明確にする
- 積極的で前向きな表現をする
ここからは、実際に接客業の志望動機を書くためのノウハウを身に付けていきましょう。接客業の志望動機がなかなか書けないという人におすすめな、把握しておくべき5つのコツがあります。
ここからそれぞれのコツを解説していくので、順を追って確認し、完成イメージを掴みましょう。
①接客業と応募企業を選んだ理由を述べる
まず接客業の志望動機を書く際には、「なぜ接客業を選んだのか」「なぜこの会社を志望したのか」を明確にする必要があります。
数多くの接客業から選んだ理由を明確に示すことは、企業に関心を持ってもらうために重要だからです。
たとえば、接客業を選んだのは「顧客にかかわることで感動を与えたい」、志望する企業を選んだのは「地域に密着したサービスにこだわりを持っている点に共感した」などが理由として挙げられます。
「感謝される仕事がしたい」は他の業界でも通用するアピールなので、「他業界や他社ではできないこと」という視点から考えてみてください。
接客業特有の理由と企業に惹かれた具体的な理由を、自己分析や企業研究で見つけてみましょう。
差別化を考えるときは、自分が目指す理想の接客について考えましょう。プロとしてどのような接客をするのか、顧客から信頼を得るにはどうするのか、顧客のために何ができるのかなど、自分なりの考えを見つけられる部分はたくさんあります。
②応募企業のサービスや商品の理解を伝える
企業のサービスや商品の理解度を深めておけば、書類選考においてもしっかりと企業研究をしているアピールにつながり、好印象を持たれます。
関心や熱意、企業研究をしっかりおこなっている姿勢を見せるには、応募企業のサービスや商品にまつわるエピソードを書くことがおすすめです。
サービスを体験したり、実際に商品を使ってみると、魅力を肌で感じることができるため志望動機が書きやすくなります。
さらに「御社の高品質な商品と丁寧なサービスで、大きく価値観が変わりました」など、自分自身の感想を盛り込むと志望動機に説得力が出ますよ。
応募する企業のサービスや商品に対して、自分がどう思っているのかを伝えるのがポイントです。
企業は、商品やサービスの特徴をしっかり理解したうえで顧客へ説明できる力やその資質があるかを見極めたいと考えています。
そのため、その特徴によるメリット・デメリットや他社との比較、使い勝手など顧客目線での研究ができると良いでしょう。
③接客業に活かせるスキル・経験をアピールする
志望動機に書かれた接客業のスキルや経験は、業務を円滑に進めるうえで大いに役立つので、企業の目に止まりやすくなります。
熱意のみで「雇ってください」というよりも、「私はレストランで働いた経験からサービス待遇検定を取得しました。貴社で活躍できるホテルマンを目指したいです」とアピールした方が熱意が伝わりますよね。
接客業が未経験だとしても、たとえば「サークルで相手の立場に立ったコミュニケーションを心掛けました。」など接客の仕事に活かせる力をアピールできれば活躍できる見込みがあると考えられるため、接客の仕事に通じるスキルや経験がないか考えてみましょう。
④やりたいことや将来のビジョンを明確にする
接客業に就いてやりたいことを明確に伝えるのは本気度を示すのに有効です。
明確なビジョンは、計画性があり、将来会社に貢献できる人物であるというアピールにつながります。
企業はあなたの仕事に対する価値観やキャリアビジョンを知ることができるので、この人が自社に合っているか、成長意欲がある人物なのかを見極められます。
どんなに経験が豊富だとしても、価値観やキャリアビジョンが欠けていると応募企業への採用は難しいかもしれません。
仕事で何を成し遂げたいかがポイントとなるため「御社のブランドを提供することで、顧客の服の悩みを解決したい」といった内容を答えられると、その会社での未来を長期的に考えていることが伝わり、好印象が残る可能性があります。
始めのうちは、すでに用意されている商品やサービスを直接顧客に提供する仕事がほとんどです。
その後キャリアが伸びていけば、自社を選んでもらうためにどんなサービスや商品があれば良いかを考える企画の仕事や、開発などで製品作りに携わる仕事も出てくるでしょう。ほかにも現場の人材を育成する教育担当などのキャリアもあります。
やりたいことがわからない人は、以下の記事で自分のやりたいことを見つける方法を解説しているので、併せてチェックしてください。
やりたいことがわからない人必見! 隠れた本心を見つける思考・行動
キャリアビジョンの考え方・伝え方は以下の記事で解説しています。「キャリアビジョンは何ですか?」と直接的に聞かれることもあるので、以下の記事を見て対策しておきましょう。
キャリアビジョンとは|就活のプロが意義と描き方を徹底解説!
まだ志望動機で悩んでいる人はAIツールを活用して完成させよう!
「この業界に就きたい!」と思っていても、なぜそうなのか相手により伝わるように説明できないと悩む学生は多いです。
そのなときは無料の「AI志望動機作成ツール」を活用しましょう。簡単な質問に答えるだけで、納得感のある志望動機が完成します。
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⑤積極的で前向きな表現をする
志望動機を書く際には「私は顧客を第一に考え、悩みを解決できる販売員を目指し、貴社に貢献したい」など積極性を感じられる前向きな表現をしましょう。
前向きで熱意がある人は、たとえ困難なことがあっても力強く乗り越えていけるのではないかと良い印象を残すことができるのです。
特に接客業は、顧客からの苦情対応や長時間の立ち仕事など、肉体的・精神的にも大変なことが多いため、そのような状況にもくじけず前向きに頑張れる人が求められる傾向にあります。
たとえば、以下のような前向きな表現を志望動機の末尾などに盛り込むのがおすすめです。
積極的で前向きな表現の例
- 頼まれた仕事を最後までやり遂げます
- どんな物事や事態も良い面を捉えて乗り切っていきます
- ミスがないように確実に仕事をこなしていきます
このように、ポジティブな表現にすると自主性や向上心を表し好印象を与え、意欲の高い志望動機になります。
立ち仕事は身体への負担があり懸念している人もいると思います。以下の記事では立ち仕事のメリット・デメリットをまとめているので参考にしてみてください。
立ち仕事28選! メリット・デメリットと長く働くためのケアも解説
就活のプロが語る! 接客業の志望動機に外せない要素とは?
接客業の志望動機にはどのような内容が刺さりやすいのかまだイメージできていない人もいるのではないでしょうか。
ここからは就活のプロであるキャリアコンサルタントの小峰さんに、接客業の志望動機に欠かせない要素を聞いてみました。
プロの客観的な意見を聞き、志望動機に取り入れるべき内容を考えましょう。
アドバイザーコメント
小峰 一朗
プロフィールを見る「接客業の価値は何か」という視点で志望動機を書くことが大切
接客業の志望動機に外せない観点として、まず考えたいことは接客業の価値は何かという視点です。
接客業は接客をして商品やサービスを契約につなげることが仕事です。ということは、顧客側からするとお金を払う価値があることを論理的かつ感覚的に感じることが必要になります。
接客業の志望動機は3つのアピールポイントから展開しよう
接客の価値を顧客に伝えるには、商品やサービスの魅力や特徴を自分なりに深く理解し、自分の言葉で納得できる説明ができることがとても重要になります。
なぜなら、自分なりに理解しないと論理的に説明できず、自分の言葉で説明しないと相手の感情には響かないからです。
顧客はあなたの言葉を信用するしかないわけなので、信頼できる人かどうかその在り方も大事な観点になります。
これらのことから志望動機には、「深い理解力」「論理的かつ感情的な説明力」「信頼できる在り方」などを裏付けるエピソードや経験を交えながらアピールできると良いでしょう。
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「この職種に就きたい!」と思っていても、なぜそうなのか学生時代に培ったスキル・経験を踏まえて伝えるのに苦戦する学生は多いです。
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(IT業界の場合)
あなたの熱意が伝わる! 接客業に就くための志望動機の構成
あなたの熱意が伝わる! 接客業に就くための志望動機の構成
- 結論:なぜ接客業にかかわりたいのかを伝える
- 理由:接客業を志望する理由を述べる
- 具体例:志望動機を裏付ける経験を書く
- 結論:接客業に就きたいことを再度アピールする
熱意のある志望動機を作成するには、自分の意志を明確に伝えるために読み手に理解しやすい構成が重要になってきます。
そこでおすすめなのは、ビジネスコミュニケーションの基本であるPREP法です。
PREP法とは
結論(Point)→理由(Reason)→具体例(Example)→結論(Point)の頭文字を取った、ビジネスコミュニケーションの基本の構成
この順番で伝えることで、採用担当者は話の大枠を理解したうえで詳細を知ることができるため、大変理解しやすくなるのです。志望動機を書く際にも有効な構成なので覚えておきましょう。
①結論:なぜ接客業にかかわりたいのかを伝える
まず、「志望動機を教えてください」という質問に対し、「なぜ接客業をしたいのか」という結論を伝えます。最初に問いに対する結論を伝えることで、話のゴールが見え、聞き手は理解しやすくなるのです。
注意してほしいのは、余計な前置きを書いてしまうと、何が言いたいのか不明確になり、読み手である企業にアピールしたいことが伝わらなくなる点です。そのため、結論を一番最初に述べることが大切になります。
接客業の志望動機の結論の例
私は自分の「おもてなし力」を活かせると考えたため、貴社で接客スタッフとして働くことを志望します。
自分の主張だけでなく、読み手の伝わりやすさも重視して書くと、企業側は携わりたい理由が知りたくなり、文章を読みたくなります。
志望動機の書き出し方については以下の記事で詳しく解説しているので、併せて確認してくださいね。
例文8選|志望動機の書き出しで本気度を見せ差別化する方法
②理由:接客業を志望する理由を述べる
最初に結論を述べたら、なぜ接客業を志望するのかを答えてください。
接客業に興味を持ったきっかけ、目指すようになった経緯などの理由を伝えることで、結論に対する根拠を示し、読み手に納得して読み進めてもらえるので内容の信頼性が増します。
接客業の志望動機の理由の例
テーマパークでアルバイトをした際、顧客により楽しんでもらうにはどうしたらいいのかを考えるようになり、その経験を活かせると考えたためです。
どのような経験から志望することになったのか、志望するに至るまでの経緯を振り返り、理由として述べましょう。
③具体例:志望動機を裏付ける経験を書く
理由を述べたら、説得力を出すために自分ならではの経験の具体例を書いてください。
経験を述べる際には、エピソード→問題→行動→その結果と起承転結を意識しながら「なぜ接客業を選んだのか」「どうしてその会社に入りたいのか」を書くと良いでしょう。
経験を通して学んだことをわかりやすく伝えることがポイントです。
接客業の志望動機の具体例の例
私は学生時代にカフェでアルバイトをしておりました。
その経験の中で相手の立場に立ったコミュニケーションを意識した結果、最初は自分の顧客満足度が低く60%程度であったのですが、半年後には80%に上がりました。
また顧客からも「あなたの接客で心を満たされた」と言ってもらえやりがいを感じ、将来も相手の立場に立ったコミュニケーション力を活かせる仕事がしたいと感じました。
きっかけとなった出来事から問題解決の行動と結果を詳しく書くことで、接客業を志望する理由がより明確に伝わりやすくなります。
説得力のある経験談として、顧客から感謝されたエピソードなどが挙げられます。
スタッフとしてやって当然だと思っていた行為が、顧客から非常に感謝されたことはないか思い出してみてください。身近な例ですが、経験している人が多い分説得力があるでしょう。
④結論:接客業に就きたいことを再度アピールする
最後に、接客業を志望する理由を別の形で伝えましょう。
企業に就職したい理由、これまでの経験を踏まえて、接客業に就いたらどのような形で企業に貢献できるかを述べてください。
自分がどんな活躍をしたいかキャリアや目標なども追記できれば、具体性が増すでしょう。
接客業の志望動機の結論の例
相手の立場に立ったコミュニケーション力を活かし、顧客第一を真に実現できるよう、顧客満足度アップに貢献し活躍したいと考えています。
志望動機の締めくくり方については以下の記事で詳しく解説しているので、併せて確認してくださいね。
志望動機の締めくくり例文13選! そのまま使えるテンプレも紹介
業界別でみる接客業の志望動機の例文5選
業界別でみる接客業の志望動機の例文5選
- 宿泊業界:洞察力や対応力を表そう
- 飲食業界:コミュニケーション能力を強みにしよう
- アパレル業界:豊富な知識や接客対応をアピールしよう
- 小売業界:対応力や忍耐力を強調しよう
- 美容業界:柔軟性を押し出そう
ここまで接客業の志望動機の書き方を解説しましたが、まだあまりイメージができない人もいるかもしれませんね。そこでここからは、業界別に接客業の志望動機の例文5選を紹介します。
志望動機で大切なのは、今までの経験から志望する理由を裏付けるエピソードを盛り込み、自分の強みをアピールしつつ、なぜその企業を選んだのかを示す点です。
自分ならどんな志望動機を書くのか考えながら見ていきましょう。
宿泊業界:洞察力や対応力を表そう
宿泊業界:洞察力や対応力を表す志望動機の例文
私は顧客と深くかかわれるホテルスタッフになりたいと考え志望しました。
私は英語を得意としており、大学時代に海外留学の経験があります。留学先ではカフェでアルバイトをし、さまざまな顧客に合わせた接客をしました。
数年後、日本へ戻ってきて浅草を歩いていたら、日本語が苦手な外国人が行き先に困っていたので英語で対応する機会がありました。
その際に「声をかけてくれて助かった」と言われた感謝の言葉が今でも忘れられません。
顧客から感謝の言葉を言っていただけるようなホテルスタッフを目指すために貴社を志望しています。
培った英語力と経験を活かし、それぞれの顧客に合ったサービス提供をして貴社に貢献したいと思っています。
「それぞれの顧客に合ったサービス」という部分がとても良いですね。
採用側は、さまざまな顧客に臨機応変に対応できる人材を求めているはずです。カフェのアルバイトで、タイプの違う顧客にどう対応したかというエピソードがあれば、さらに良くなります。
留学経験から自己PRを作るコツと注意点は、こちらの記事で詳しく解説しています。例文7選付きなのでぜひ参考にしてください。
自己PRで留学経験を無駄なく活かすコツ! 長期・短期別の7例文も
飲食業界:コミュニケーション能力を強みにしよう
飲食業界:コミュニケーション能力を強みにした志望動機の例文
私は貴社の素晴らしいホールスタッフのおもてなしに感銘を受け志望しました。
将来接客業にかかわる仕事がしたいと思い、学生時代は書店やコンビニなどの接客のアルバイトをしました。
書店の勤務中に、本を探している顧客の相談を受け、会話から求めていた本を見つけた経験があります。
聞き上手だと言われ感謝されることが多いので、大きな長所だと自負しています。
貴社で働きたいと思ったきっかけは、休みの日に貴社の店舗へ来店した際にスタッフの丁寧な応対と充実したサービスを受け、満足のいく食事と時間を楽しめたことからです。
採用後は顧客の期待に応えられるサービスと満足する空間を作りたいと考えています。
飲食の接客業でおすすめの強みとしては「表現力」が挙げられます。食レポのように、味覚を言葉で表現することはとても難しく高度なことだからです。
味覚でなくても良いですが、何か感覚的なことを表現できる力をアピールすることは、商品の細かい魅力を伝える際に活かせるためとても効果的な強みといえます。
飲食店を志望している人の中には志望動機で何をかけばいいのか悩んでいる人もいると思います。以下の記事では飲食店の志望動機の書き方を解説しているので参考にしてみてください。
飲食店の志望動機はどう書く? 例文や企業が求めるスキルを解説
飲食店の中でも自分の好きなジャンルに就きたいと考えている人は多いと思います。以下の記事ではパン屋についてまとめているのでパン屋に興味のある人や志望している人は参考にしてみてください。
例文付き|パン屋の正社員になるための志望動機の書き方
アパレル業界:豊富な知識や接客対応をアピールしよう
アパレル業界:豊富な知識や接客対応をアピールした志望動機の例文
私は衣料品を通して顧客を笑顔にする仕事をしたいと考え志望いたしました。
小さな頃からファッションに興味があり、人それぞれの似合う服や色合いを提案するのが好きでした。
友達のパーティのドレスの相談で感謝されたこともあります。
アパレルショップでアルバイトをしていた学生時代に、好きが高じてカラーコーディネーターとパーソナルスタイリストの資格を取得しました。
得た知識を活かし、より充実したサービスの提供がしたいと思っています。
入社後は顧客を大切にできる販売員を目指し、貴社に貢献できるように努めていきたいと考えています。
「好き」だけで終わらせず資格取得の努力をしている点と、資格名も具体的にアピールできている点が良いですね。目指す販売員像が明確になっている点も評価できます。
強いて言うならば、パーティードレスの提案内容が具体的に書かれているとより良いでしょう。
アパレル業界での志望動機の書き方は以下の記事で解説しているので、アパレル志望者は併せてチェックしましょう。
例文11選|アパレル業界の志望動機に必須の準備と書き方を解説
小売業界:対応力や忍耐力を強調しよう
小売業界:対応力や忍耐力を強調した志望動機の例文
私は、貴社の顧客第一に考える接客対応を見て志望しました。
人と身近に接するのが好きなので、今までにコンビニやスーパーで働いた経験があります。
顧客にサービスを素早く提供したり、急な欠員のシフトの対応をしたりして、顧客や店長から感謝をされました。
そんな折、貴社の百貨店へ訪れる機会があり、常に笑顔で丁寧な接客をする販売員の方を見ました。
接客対応の素晴らしさに感動し、私もこのような販売員を目指したいと考えるようになりました。
採用後は、顧客によって最適なサービスを提供し、貴社の集客につながる貢献をしたいと考えています。
接客業は日々異なる顧客と対応する職場なので、良いことも嫌なことも起きるでしょう。
基本的にポジティブ思考で、マイナスの出来事があっても切り替えが早い人、また、どんな場面でも落ち着いて物事に向き合える人は、いろいろな顧客への対応力が高いことをアピールできます。
美容業界:柔軟性を押し出そう
美容業界:柔軟性を押しだした志望動機の例文
私は、貴社のスタッフの高い技術と、人とのつながりを大切にする店舗の雰囲気に惹かれて志望しました。
美容師は、顧客の魅力を引き出し喜んでもらうことが仕事だと思っています。
学生時代は、サロンや美容室でアルバイトをしていたので接客の経験には自信があります。
雨の日に来店された顧客から、くせ毛の悩みでの相談を受けくせ毛を活かしたヘアアレンジの提案をしたところ、大変喜んでもらえたことがありました。
卒業後は、アルバイトで得た接客スキルと学校で学んだ知識を活かし、顧客に満足していただける美容の提供ができるように努めます。
良いところは、美容師という仕事の価値を自分なりに解釈して定義できている点ですね。自分なりの解釈と定義ができていることは、その価値提供に対して主体的に取り組む姿勢と成長を相手にイメージさせることにつながります。
美容業界に憧れている人の中には人の美しさや健康にかかわるサロンを志望している人もいると思います。以下の記事ではサロンの志望動機の書き方のコツをまとめているので参考にしてみてください。
例文付き! サロンの志望動機の鍵となる成長意欲を伝えるコツを解説
美容に関する仕事に就きたい人は以下の記事をチェックしてください。美容関係の仕事の種類や必要なスキルについてまとめています。
美容関係の仕事12選! ベストな仕事の見つけ方や必要な素質も解説
美容部員の面接で見られるポイントはこちらのQ&Aでキャリアコンサルタントが解説しているので、併せてチェックしてくださいね。
経験別で見る接客業の志望動機の例文:ホテルスタッフの場合
経験別で見る接客業の志望動機の例文:ホテルスタッフの場合
- 接客業経験者:経験や知識で接客業へのアプローチをしよう
- 接客業未経験者:サービスの理解と意気込みを伝えよう
過去に接客業に携わった経験の有無でも志望動機の内容は異なります。
接客業経験者なら、過去の経験を入社したらどう活かすのかと得た知識をアピールすれば、企業側が入社後の活躍をイメージしやすくなります。
接客業未経験者であれば、志望する企業のサービスをどれだけ理解しているのかと意気込みを志望動機に盛り込むと、働くことへのモチベーションの高さを示せます。
ここでは、ホテルスタッフを志望するにあたって、「接客業経験者」「接客業未経験者」でどう変わるのか例文を通して見ていきましょう。
接客業経験者:経験や知識で接客業へのアプローチをしよう
接客業経験者:経験や知識でアプローチする例文
私は、顧客と長く交流できるホテル業界で働きたいと考え志望しました。
私は学生時代のアルバイトで3年間ほど飲食店のホールスタッフに携わってきました。
飲食店は外国人や家族連れが多く訪れる職場でした。
英語が得意なので外国人の対応をスムーズにおこなったり、足の不自由な高齢者に付き添ったりなどで、顧客に「大変助かった」と感謝の言葉をいただいた経験が多々あります。自分のサービスで顧客に喜んでもらえることにやりがいを感じました。
顧客に対して最高のおもてなしや高い接客ができるホテルスタッフを目指し、御社に貢献したいと考えています。
顧客は千差万別でいろいろな人がいます。些細なことで激高する人もいるでしょう。企業では、接客経験者に対しては特に、そうした場面でもきちんと対応できることを求めています。
接客業未経験者:サービスの理解と意気込みを伝えよう
接客業未経験者:サービスの理解と意気込みを伝える例文
私は、品質の高い接客対応をされている御社のスタッフを見て、一緒に働きたいと考え志望しました。
貴社は評判が良く、地域でとても愛されているホテルとして有名です。
祖父の誕生日で家族で泊まった際に、スタッフの方に気持ちの良い対応をしていただき、心に残る思い出が作れました。
その体験から次第に顧客ではなく提供する側になりたいと思うようになりました。
英語と中国語が話せるので、海外の顧客の接客にも活かす自信があります。
将来は顧客により良いサービスを提供して、貴社に貢献できるホテルスタッフになりたいと考えています。
接客の経験がない人は、まだ接客業に慣れていないからこそ、客観的な顧客目線を持っている人でもあるわけです。
「自分が顧客だったらどう対応してほしいか」という気持ちを大切に、それを受け止めることのできるスタッフになってほしいと考える企業も多いでしょう。
NGな書き方は? 接客業の志望動機で見落としがちな3つの注意点
接客業の志望動機で見落としがちな3つの注意点
- 接客業かつ応募企業に志望する理由を曖昧にしない
- 接客業のサービスや商品の感想文にしない
- 就きたい職種の志望動機を受動的な表現にしない
志望動機を完成させたら、企業に「なぜこの会社を選んだの?」と懸念を持たれるような文章になっていないか読み返してみましょう。
これから解説する3つの注意点は、意図せずやってしまいがちな内容となっているので、志望動機を書いたらここで解説している内容のミスがないか確認してみましょう。
接客業かつ応募企業に志望する理由を曖昧にしない
志望動機に「御社の企業理念に共感した」「役に立ちたい」という理由はよく使われますが、曖昧で説得力に欠けるので、共感したならどういった部分にどう共感したのか、役に立つなら何をして貢献したいのか具体的に答える必要があります。
たとえば、「私は人とのつながりを大事にしたいといった考えを持っており、貴社の企業理念の『地域社会の新たな価値を創造し発展を目指す』という部分に共感したので志望しました」と具体的に伝えるのが効果的です。
ありきたりな言葉は無難ですが、どの職業にも通用するためアピール力が弱いので、相手にはっきりと伝わるように、より突き詰めた志望動機を書いてください。
接客業のサービスや商品の感想文にしない
接客業の志望動機に「貴社の商品を使って感動しました」といった企業を褒める感想を盛り込むのはよく見られるケースです。
企業を褒めること自体は悪くありませんが、志望動機は企業で「働きたい理由」をアピールするものなので、感動や感激は感想であって働く理由に結びつきません。
書くのであれば、サービスや商品のことをエピソードに盛り込んだうえで、自分はどのように貢献できるのかを答えてください。
相手の質問に対して適切に答えられることは、コミュニケーション能力の評価にもつながるので、企業がどんな人を採用したいのかという目線で書きましょう。
学生が企業側の視点を想像することはまだ難しいので、消費者側の視点でしか志望動機を書けないことは、仕方ない部分はあるでしょう。
ただ、好き嫌いの感想だけではその人の好みしかわからないので、なぜそれが好きなのか、どんなところに興味が湧くのか、価値観まで深掘りして自分の人柄や特徴をアピールすることがとても重要です。
就きたい職種の志望動機を受動的な表現にしない
最後に気をつけて欲しいのは、「学びたい」「成長したい」といった、接客業の志望動機の文章表現を受け身にしないことです。
志望動機に使いがちな言葉ですが、企業の第一の目的は利益を出すことであって人材育成ではないので、相手に受け身な印象を与えないためにも使わないのが得策です。
逆に能動的な文章表現にすると「貴社の業務を通して販売の経験とスキルを活かし、利益と業務の効率化に貢献したい」など、熱意や主体性を示すことができます。
さらに貢献できるポイントを書くと、企業は入社後にあなたが働く姿をイメージしやすくなりますよ。
アドバイザーコメント
杉原 美佐子
プロフィールを見る顧客目線ばかりの志望動機では企業のメリットが伝わらない
接客業での惜しい志望動機としては、「顧客のために」を連発し、他スタッフとの連携や会社の売り上げ、後輩育成など組織活動に必要な事柄に意識が向いていない例をよく見かけます。
気持ちはわかりますが、少し近視眼的な志望動機に思われてしまうでしょう。
企業のビジネスにどのように貢献したいかアピールすることが大切
そもそもサービスとは、企業の経済活動の一環なので売り上げにつなげなければいけません。笑顔で顧客に挨拶するなど、おもてなしの精神を発揮し一生懸命にサービスを提供するのは、顧客が安心して買い物ができるようにするためです。
その結果、次の来店を促し、リピーターとなって何度も足を運んでもらうことで店の利益を確保することが目的です。顧客満足度を高め、売り上げに貢献し会社の発展を支える。その手段の一つとなるのが接客です。
接客だけが仕事ではありません。入社後は、スタッフコントロール、クレーム対応、店舗運営・管理、企画開発など、多くの仕事が待ち受けています。
その企業のビジネスモデルをきちんと理解し、接客を通じて会社をどのように大きくしたいと考えているのかをアピールしてはどうですか。
接客業の志望動機でアピールするのがおすすめな資格3選
接客業の志望動機でアピールするのがおすすめな資格3選
- TOEIC
- 販売士
- サービス待遇検定
どの業界でも言えますが、接客業の志望動機を書く際に持っている資格があると、より接客業での活躍が期待できるため好印象です。
接客業で歓迎される資格の代表的なものとして以下の3つがあります。
ここからは接客業で活かせる資格を解説するので、持っている人は志望動機でのアピールを考えてみましょう。持っていない人は学生の間で取得することを検討してみてください。
TOEIC
TOEICとは「Test Of English for International Communication」の略称で、訳すと「国際コミュニケーション英語能力テスト」になります。
会社や日常生活における英語でのコミュニケーション能力を幅広く測定してくれるので、自分のレベルに合わせた使える英語が身に付きます。
TOEICの評価は合否ではなくスコアなので自分の英語力が測りやすいことが特徴です。
国際化が進む現代の日本において、接客業にかかわるなら外国人への対応力を身に付けるために取得しておきたい資格です。
- 特にTOEICが求められるのはどんな接客業ですか?
ホテル・飲食店・交通業界・観光業界などが挙げられる
英語での接客が必須となる仕事にはTOEICが求められ、特に外国人を接客することの多い業界や企業が挙げられます。
たとえば、ホテル・飲食店・交通業界・観光業界などですね。
ほかにも、グローバル企業やグローバル展開を志向している企業は、昇進時においてもTOEICのスコアに一定レベルの基準を設けていることが多いでしょう。
就活で求められるTOEICのスコアやアピール法は以下の記事で詳しく解説しているので、併せてチェックしてくださいね。
TOEICのスコアは就職活動に影響大! 目安の点数を大公開
販売士
販売士とは、商工会議所主催の流通業界で唯一の公的資格「リテールマーケティング(販売士)検定試験」に合格した販売のプロに与えられる称号です。
小売や流通について学べることが特徴で、試験は1~3級まであり、難易度に応じてマーケティングや流通・小売業での基礎知識・技能を持つことが求められます。
販売士の資格で身に付くスキル
- 多様な顧客のニーズに的確に応える力
- 豊富な商品知識
- 高い接客スキル
- 販売に関する商品政策の策定
学生だけでなくキャリアアップを目的とした社会人まで幅広い受検者を集めています。
接客業を目指すなら、販売士は志望動機で活かす有利な資格なので積極的に勉強してみましょう。
接客業の現場で経験しながら身に付ける知識やスキルを、体系的・理論的に学ぶことができるのが販売士資格です。
店舗や売り場の運営を俯瞰的に捉えられるようになり、一歩踏み込んだ接客の方法や、販売促進につながる売り場作りなどの知識が得られるため、管理職への昇格要件に挙げている企業もあります。
サービス待遇検定
サービス接遇検定は、文部科学省後援のビジネス系検定の一つで、サービスを提供するホテル、アパレル、小売業、美容業界など、あらゆる業界のサービス接遇業務全般に活かせる資格です。サービス接遇業務への心構えや接客技術などが学べます。
1級・準1級・2級・3級の4つの級があります。
試験はサービス業務に対する心構え、顧客心理の理解、応対の技術、態度や振る舞い、話し方などを審査し、おもてなしの心とかたちを育てる「サービスマインドの育成」を目的におこなわれています。
相手に満足を提供する行動を把握する「サービス待遇検定」を取得しておくことで入社後も活躍できる可能性があると伝えられるので、志望動機を書く際にアピールしたい資格です。
サービス待遇検定のほかに有効な資格として秘書検定があります。
秘書検定を取るメリットは、尊敬語・謙譲語・丁寧語といった敬語や接遇用語をきちんと使えるようになることですね。サービス接遇検定と同じように、準1級以上は実技試験があるので、間違いなく力がつきます。お辞儀の形も綺麗になりますよ。
秘書検定の就活での活かし方は以下の記事で詳しく解説しているので、併せてチェックしてください。
秘書検定は就職に活かせる! 取得メリットやアピール方法を徹底解説
秘書検定を取得している人は以下の記事を参考にしてみてください。履歴書への正しい書き方とアピール方法を解説しています。
秘書検定は何級から履歴書に書ける? 正しい書き方とアピールのコツ
強みを活かした差別化対策で接客業の志望動機をアピールしよう!
ここまで解説してきたとおり、志望動機はあなたが企業で活躍できる人物かを見極めるための書類選考です。
接客業の志望動機は知識や経験に加えて、顧客と対話してサービスや商品を提供するのに必要な洞察力や対応力などの自分の強みを積極的にアピールできるようにしてくださいね。
今回解説したコツや注意点を参考に、同じ企業へ志望する学生と差別化を図り、熱意が伝わる志望動機を書いて、内定獲得の第一歩をつかみましょう。
アドバイザーコメント
増田 綾子
プロフィールを見る接客業に対する素直な気持ちを志望動機で表現しよう
この職種を目指す多くの人が、「人と接することが好きで、人を喜ばせることを仕事にしたい」という気持ちを持っていると思います。まずはその気持ちを素直に表現しましょう。どんなときにそう思ったのか、というエピソードを添えることも大事です。
実際の職場では、初対面の人に「感じの良い人だな」と思ってもらえることも必要な要素といえます。
「明るい性格」や「ポジティブで前向き」といった人間性をアピールしたり、「相手に柔軟に合わせることができる」「人の話をちゃんと聞くことができる」など、相手を尊重する気持ちや、優しい人柄を伝えることも大切です。
忍耐力や臨機応変さを裏付けるエピソードを探してみよう
接客業は、一筋縄ではいかない顧客も多くいるので、すぐにへこたれない気持ちの強さや、切り替えの早さについて、部活やアルバイトなど、これまで経験してきたことの中から裏付けとなるエピソードを探してみましょう。
接客業は自分と違う考えを持つ人たちと日々接する仕事です。大変さはありますが得られるものも大きく、顧客の笑顔や感謝の言葉を直接もらえることも魅力の一つです。
さまざまな業態や職種があるので、その職場のカラーを見極めて、応募先を決めていきましょう。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/キャリアデザインオフィスあかつき代表
Ayako Masuda〇団体職員や子育てを経験後、行政のワーク・ライフ・バランス推進部署で勤務。現在は若者サポートステーションでキャリア支援をするほか、女性や企業向けのキャリア関連講座の講師も務める
プロフィール詳細キャリアコンサルタント / システムエンジニア
Ichiro Komine〇大手電機メーカーでシステムエンジニアとして従事。若者の人生や成長にかかわりたいと思い、キャリアコンサルタントの資格取得。現在はコンサルティングや自己分析支援をおこなっている
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/2級キャリア技能士
Misako Sugihara〇石川県金沢市を拠点に15年にわたり就職支援に携わる。2年前からは転職支援も手掛けている
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