この記事のまとめ
- ESの志望動機で重要なのは4ステップで簡潔に熱意を伝えること
- さらに「読ませる工夫」をすることで差別化が可能
- 業界別の回答例文12選を紹介
- 志望動機作成ツール
たった3分で選考通過率の高い志望動機が完成!
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エントリーシート(ES)で必ずといっていいほど目にする志望動機。「どう内容を考えれば良いのだろう」「どうすれば差別化できるのかな」と頭を悩ませる人は多いですよね。
志望動機は書類選考の中でも特に重視される項目の1つです。しっかりと対策しなければ、「企業に入りたい」という意思が伝わりません。書くべきことを理解して、熱意の伝わる志望動機を作成しましょう。
この記事では、キャリアアドバイザーの鈴木さん、上原さん、隈本さんと、ESの志望動機の書き方を解説します。書類選考を控えている人は参考にしてくださいね。
就活の基本であるエントリーシートですが、「何を書くの?」「企業は何を知りたいの?」と疑問に思っている人は以下の記事をチェックしてください。エントリーシートについて詳しく解説しています。
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ESの志望動機は簡潔で「読みたい」と思わせるものにしよう
ESの志望動機でよくあるのは、「言いたいことがわからず熱意が伝わってこない」というケースです。一般的に、書くことは話すことよりも難しいと言われており、だからこそわかりやすく伝える意識を持つことが大切です。
記事では、まず企業が志望動機を聞く目的を解説します。志望動機で伝えるべき内容を把握しましょう。そこから、まずは基本として「伝わる志望動機」を作成するための4つのステップを解説します。そこで基礎的な作成方法をマスターしましょう。
さらに高評価を狙うためには、「伝わる志望動機」から「読ませる志望動機」にすることがコツです。人事が進んで読みたくなる志望動機の作成方法を解説するので、併せて参考にしてくださいね。
業界別の志望動機の例文12選も紹介するので、受ける企業に該当するものがないかチェックしてみましょう。
この記事は応用的な内容も含んでいるので、「志望動機がまったく書けない、1から書き方を知りたい」という人は、こちらの記事で基本を押さえておきましょう。
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企業が志望動機を聞く目的を理解しよう
志望動機の内容を考える前に、まずは企業が志望動機を聞く目的を理解しましょう。目的を把握しなければ、的外れな回答を作成してしまう可能性があります。
企業の目的を理解して、どのような内容を盛り込むべきか方向性を決定づけるようにしましょう。
①入社や業務への意欲を知りたい
志望動機とは、その企業に入社したいと考えた理由を伝えるものです。つまり、企業は入社や業務に対する意欲を知ることができます。
採用活動には多大なコストがかかっており、早期に離職すると、新たな人を採用するためにさらなるコストがかかってしまいます。そのため、企業は長期的に働いてくれそうな人材を欲しいと考えています。そのための1つの判断材料として、入社や業務への意欲を知ろうとしているのです。
また、仕事に熱心に打ち込んでいる人は、周囲に良い影響を与える存在になります。そのような人材を確保したいという面でも、意欲をはかろうとしています。
志望動機は、企業研究や自己分析の結果をうまくまとめなければ作成することができません。そのような大変な作業をする力があるのか、という点からも意欲を知ろうとしています。
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②入社後に活躍するポテンシャルがあるか見たい
志望動機は、仕事に対するモチベーションを伝えるものです。そこから、入社後に活躍するポテンシャルがあるのかを測ることができます。
たとえば「社員がのびのびと働く自由な社風に惹かれたため志望しました」という内容であれば、自分の裁量で融通を利かせられる仕事でいきいきと働く姿が想像できます。
反対に、一つひとつの仕事を上司に管理されているような企業で伝えてしまうと、いきいきと働く姿は想像しにくいですよね。
このように、志望動機を通して仕事に対するモチベーションを知り、入社後いきいきと活躍できそうかを知ろうとしています。
企業は人で成り立っています。次世代を切り開き、支えてくれる人材に何とかして入社してもらいたいと思っています。そこで、志望動機の中から、将来有望な学生のポテンシャルを知ろうとしているのです。
③仕事に対する人柄を知りたい
「一緒に働きたい」と思えるかという点で、仕事に対する人柄を知ろうとする目的もあります。
たとえば「協調性を重視される貴社では、私の『共感力』の強みを活かせると考え志望しました」と伝えると、一緒に働く仲間の気持ちを汲み取りつつ仕事をしている人柄がイメージできます。チームワークを重視する社風であれば、一緒に働きたいと思ってもらえそうですよね。
このように、志望動機を通して、その仕事に対する人柄もつかもうとしています。
志望動機では、企業に就職したい理由ではなく、その企業に入って自分のどのような価値観や能力を活用して貢献していきたいかを伝えます。採用する企業側も、応募者が書くキーワードや展望を通して、その人のおおよその人柄を想像しています。
アドバイザーコメント
鈴木 洵市
プロフィールを見る志望動機で最も重視しているのはポテンシャル
企業が志望動機について聞く目的の中で一番重要視していることは、学生が入社後に活躍するポテンシャルがあるかどうかを早い段階で発見したいということです。
これは、採用担当者の大きな仕事として、高いポテンシャルを持つ学生に入社してもらうことが課せられているからです。そして、企業は学生が自社以外にも就職活動をおこなっていることを当然知っています。そのため、より良い人材を採用するために躍起になっています。
ESの志望動機で良い印象を残すことで面接も良いスタートを切れる
企業研究や自己分析など事前に十分におこない、整理をして、ESを作成しましょう。しっかりと深掘りした内容を記載することが大切です。
志望動機は面接の最初に聞かれることが多い質問です。最初の印象は強く残ると言われています。つまり、ESの内容を踏まえて面接がおこなわれる場合は、ESの志望動機の内容が面接にまで大きな影響を及ぼす可能性があるので、しっかり準備をして作成しましょう。
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志望動機をESで伝える際に重要なのは簡潔に熱意を伝える力
志望動機は熱意を伝えるものですが、熱い思いは対面で話した方が伝わりやすいです。なぜなら、言葉に加え身振り手振りや目線で感情を伝えることができるためです。ESでは振る舞いを通して熱意を伝えることができないため、内容面で表現を工夫することが必要です。
また、意外と多いのが、企業への想いが文章を通じて伝わっていないケースです。そもそも理解できる文章を書かなければ、評価の対象にさえなりません。一般的に、話すことよりも書くことの方が難しいといわれています。そのため、ESでは簡潔にわかりやすく伝える意識を持つことも重要です。
つまり、志望動機でESを作成するには、「熱意」と、それを伝えるベースになる「簡潔さ」「わかりやすさ」を意識することが重要なのです。
アドバイザーコメント
隈本 稔
プロフィールを見る短時間で読まれるため簡潔でわかりやすい記載が不可欠
ESは、履歴書などと同様に応募時に最初に提出する書類であり、面接に進めるか否かを判断する初期スクリーニングという目的があります。
本文にもあるように、面接と違って文字だけで選考結果を左右する情報を伝えなければならないので、難易度が高い作成書類です。
ESによる書類選考に通るためには、入社に対する熱意を伝える書き方が大事です。しかし、採用人事は他の業務をおこなったり、同時に複数人の書類をチェックしたりするため、閲覧時間は短めです。そのため、読みやすさを意識した簡潔な記載も求められるのです。
面接の回答のベースになるため今後苦労しないように作りこもう
また、面接に進んだ場合にも、ESは参考資料として使われるため、質問や確認事項についてもESをベースにおこなわれます。今後矛盾が発生しないように、しっかりと作りこむことが大切です。
ESは企業独自のフォーマットで作成することが多いため、記載する項目も微妙に異なることがあります。また、記入欄が広く設けられていることもあって、練習のための受験と考えている人にとっては作成にかなり苦労する面があります。
限られた時間で対応するためにも、ESの志望動機の作成については、ポイントをしっかりと押さえましょう。
ステップ①熱意を伝える土台作り! 盛り込む内容を整理しよう
まずは志望動機を簡潔にわかりやすく伝えるための方法を解説します。熱意を伝えるための土台なので、しっかりとチェックしていきましょう。
ここから4つのステップに分けて解説していきます。始めのステップとして、入れるべき内容を考える方法を説明します。ここでたくさん見つけることが、以降のステップを楽にするコツになるので、しっかり確認してくださいね。
文章を書くときは、文章を膨らませるだけ膨らませた後に、徹底的にそぎ落とす作業が有効です。まずは、自分の思いや訴えたいことをできるだけ集めて書いてみましょう。そのためには、何を書いたらいいのか抽出する事前準備が重要です。
①企業に魅力を感じる点を並べる
まず、企業が最も聞きたい部分である、「なぜ企業に魅力を感じたのか」を見つけていきます。たとえば以下の情報に目を通して、魅力を感じるポイントをピックアップしましょう。
見るべき企業の情報
- 企業理念や経営理念
- 事業内容
- 商品やサービス
- 社員の人柄
- 労働環境
いずれも企業ホームページ(HP)でチェックすることができますよ。また、説明会でもらったパンフレットや、当時のメモを見返すことも有効です。
上記以外に「トップメッセージ」や「プレスリリース」、「年次報告書」などの情報も見てみましょう。その企業が具体的に何を大事にしているのかを確認でき、どのような活動をしているかを把握しやすくなります。
まずは深く考え過ぎずに、とにかくたくさん出すというつもりで魅力を感じる点を並べてみましょう。
②魅力を感じた理由をそれぞれ深掘りする
企業に魅力を感じた点を複数ピックアップしたら、それぞれなぜ魅力を感じたのか、理由を深掘りしましょう。「なぜ」を繰り返して深掘りすることがおすすめです。たとえば、以下のようにおこないます。
魅力を深掘りする例
「どんなことにも挑戦し続ける」という企業理念に魅力を感じた。
→なぜか
自分が大切にしている「何事にもまずは挑戦する」というモットーとマッチしているから
→なぜ自分も挑戦し続けることを大切にしているのか
学生時代に未経験から吹奏楽部に所属し、大変な思いをしたもののその分見える世界が広がりやりがいを感じた経験があったから
ここで見つけた理由は、志望動機の根拠として伝えるものです。1回目に見つけた理由よりも、さらに深掘りした理由を伝えた方が、説得力があり、学生の人柄も見えますよね。
まず自分の経験を振り返ってみましょう。やっていて楽しかったこと、苦にならなかったこと、打ち込めたこと、向いていると思ったことなどを思い返してみます。
そんな自分の「好き」と共通する点が企業にないか考えてみます。そうすると、企業に魅力を感じた点を深掘りすることにつながりますよ。
企業理念に共感する志望動機を作る際は、注意すべき点があります。こちらの記事では、企業理念の志望動機の作り方や評価されるコツを解説しているので、併せて参考にしてくださいね。
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例文9選|志望動機で企業理念への共感を伝えて唸らせる4ステップ
志望動機に企業理念を盛り込むときは、差別化と具体性が必須です。企業理念の志望動機のメリット・デメリットを理解しつつ、高評価を得られる志望動機を作成しましょう。この記事では、企業理念の志望動機で差別化する方法や具体性を盛り込むコツ、避けるべき注意点を、キャリアコンサルタントと解説します。すぐに使える例文も紹介していますよ。
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③企業の魅力をどうモチベーションに変えて活躍するのか考える
志望動機を聞く目的として、「企業で活躍できるポテンシャルがあるかを知りたい」というものがあると解説しました。つまり、ただ企業に惹かれているポイントを書くのではなく、それをどのようにモチベーションに変えて活躍するのかを伝える必要があります。
そこで、企業に魅力を感じるポイントを踏まえたキャリアビジョンを考えてみましょう。
たとえば「どんなことにも挑戦し続ける」という企業理念を掲げるIT業界を志望しているのであれば、「不可能を可能にするさまざまなシステム開発に挑戦し、企業に貢献したい」といった内容が考えられます。
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「この仕事に就きたい!」と思っていても、なぜそうなのかをうまく説明できないと悩む学生は多いです。
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ステップ②熱意を伝えることを意識して構成に沿って書いてみよう
「企業に魅力を感じる点」「その理由」「魅力を踏まえて貢献できること」を見つけたら、実際にそれらをESに書く準備をしましょう。
ESの志望動機は「わかりやすく書くことが大前提」と解説しましたが、わかりやすい文章にするためには、書く順番を意識することも大切です。
ここではESに書く志望動機の構成と、それぞれどのように書けば良いのか解説していきます。まずは字数を気にせず、メモ帳などに書いてみましょう。
①なぜ企業を志望するのか
まず始めに伝えるのは、結論となる、その企業を志望する理由です。結論から伝える方法はPREP法と言い、ビジネスでは基本のコミュニケーションとされています。
PREP法
「Point(結論)」、「Reason(理由)」、「Example(実例・具体例)」、「Point(結論)」の順で書く文章作成術
結論から書かなければ、採用担当者は最も知りたい答えをすぐに得られずに、「つまり何が言いたいのだろう」と考えながら続きを読むこととなってしまいます。
結論から書かれていないESの場合、書類審査の時点で不採用になるかもしれません。
採用担当者は数多くのESを見ており、形式的に違和感を感じると内容を確認することなく通過できない可能性があります。
「なぜ企業を志望するのか」を伝える例
私が企業を志望する理由は、学生時代の部活動の経験から「どんなことにも挑戦し続ける」という企業理念に共感したためです。
書き出しの考え方や作り方については、こちらの記事で詳しく解説しているので、併せて参考にしてくださいね。
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例文8選|志望動機の書き出しで本気度を見せ差別化する方法
志望動機の書き出しは、志望動機全体を印象付ける大事な部分です。書き出しのコツは「本気度」を伝えること。書き出しの基本的な考え方や高評価を得るコツ、やりがちな失敗についてキャリアコンサルタントとともに解説します。そのまま使える便利なフォーマットも紹介しているので、参考にしてください。
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②根拠となるエピソードは何か
結論に説得力をつけるために、根拠となるエピソードを書きます。たとえば、「企業理念に共感した」という志望動機があったとしても、「実際に志望動機と類似した考え方を持って行動を起こした」というエピソードがなければ、本当に共感しているのかが伝わりにくいですよね。
ステップ①で深掘りした際に学生時代のエピソードを見つけられているのであれば、それを使用しましょう。見つけられていなければ、改めて振り返ってみてくださいね。
根拠となるエピソードを伝える例
学生時代に未経験から吹奏楽部に所属し、大変な思いをしたもののその分見える世界が広がりやりがいを感じた経験があるためです。
- 志望理由はなんとなくあるのですが、それと結びつくエピソードが思い浮かびません。考えるコツを教えてください。
なんとなく感じた志望理由に紐づく過去を思い出そう
エピソードとは、志望理由の裏付けとなる経験のことです。「なぜ自分がそう考えたのか」という点に注目して、過去を振り返ると思いつきやすくなります。
まずは、なんとなくある志望理由が、「やりたい仕事がある」「経験が活かせる」「〇〇に興味がある」など、どういった種類に分類されるのか明確にしましょう。
「やりたい仕事がある」「〇〇に興味がある」ならば、そう感じた瞬間を思い出して具体的に書くといいでしょう。
「経験が活かせる」ならば、具体的にその企業の事業や業務に関連する経験について書くことで、説得力が増します。
③企業でどう活躍するのか
最後に、企業でどう活躍するのかを書きます。これは、ステップ①で考えた、「企業の魅力をどうモチベーションに変えるのか」の内容を記載しましょう。この内容で締め、企業で活躍できる人材であるという印象を残すようにします。
企業でどう活躍するのかを伝える例
「どんなことにも挑戦し続ける」という企業理念のもと、不可能を可能にするさまざまなシステム開発に挑戦し、社会に貢献したいです。
どのように活躍したいかを記載していないと、キャリアビジョンがつかめず、「選考を通過させよう」という判断基準を持てない可能性があります。
志望動機をわかりやすく書くには構成や順番が大切です。以下の記事では志望動機の構成や伝え方を詳しく解説しているので参考にしてみてください。
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志望動機の構成は採用担当者に伝わりやすい型が決まっています。この記事では志望動機を聞く企業の意図を把握してから、志望動機を構成する要素と順番を解説していきます。キャリアコンサルタントによる解説と業界別の例文もあるので、参考にしながら自分の志望動機の構成を整えていきましょう。
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特別な動機がなくても大丈夫!
ツールを使えば魅力的な志望動機が作れます
「第一志望以外の志望動機が思い浮かばない……」と感じたことはありませんか?そんな時にぜひ活用してほしいのが「志望動機作成ツール」です。
簡単な質問に答えるだけで、特別な動機がなくても採用したいと思われる志望動機が簡単に作成できます。
志望動機で困ったら、まずはツールを活用してみましょう。
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ステップ③字数を調整しよう
内容を考え、志望動機の構成に沿ってまとめたら、字数を調整します。指定されている文字数ぎりぎりまで書くようにしてください。
- 目安としてどれくらいの文字数を埋めたら良いのでしょうか?
全体では9割以上、最後の行は半分以上埋めよう
指定文字数の9割以上は埋めたいところです。また、指定された行数の最後の行が半分以上は埋まっている状態にしてください。
一見して白い部分が多く目立ってしまうと、思いが込められず時間をかけずに仕上げたと思われ、志望度はかなり低いと受け取られます。
また空白が目立つうえに、書かれた内容によっては思考力、表現力と文章作成力が低いと判断されかねません。
文字数がオーバーすると、「企業の指示に従うことができない」として入社後の働き方に懸念を持たれる可能性があります。
また空白がありすぎると、「書くことがなかったのかな」と意欲がない印象になりかねません。
ここからは、具体的に文字数を調整する方法を解説します。指定の文字数より多く書いてしまっている人も、字数が足りずに困っている人も、ここで解説する方法で調整してみてくださいね。
文字数を調整するコツとしては、Wordの文字数カウントを使用すると良いですね。
字数が多い人の調整の仕方
まずは字数が多い人の調整の方法です。指定の文字数に収めるコツを確認してくださいね。
不要な表現を削除する
まず、削るべき情報を削っていきます。具体的には、以下のような内容は短い表現にしたり、削除できます。
短い表現にできるものの例
漠然とした表現
例:大学で一番規模の大きい→〇名規模の
熟語に動詞がついているもの
例:〇〇を実施する(実施+する)→〇〇する
曖昧な表現
例:だと思います→します
削除できるものの例
意味のない強調
例:絶対に、とても、何度も、なかなか
「できる」という言葉はよく使いますが、「〇〇することができる」のように書く人が多くいます。志望動機は基本的に自発表現を使うので、適度に「れる」「られる」を用いて短くしましょう。
また、同義語や類義語の重複使用や、二重敬語のようなものも、読み手からは冗長に感じられます。
面接で深掘りされそうなところは簡単に書く
面接はESに書いてあることを深掘りするケースが多いです。そのため、深掘りされそうな情報は、思い切って削ってしまっても良いでしょう。
深掘り質問には、たとえば以下のようなものがあります。
よくある深掘り質問
- なぜそのキャリアビジョンを成し遂げたいのですか?
- きっかけとなった経験をした前後で、考え方や行動に変化はありましたか?
- なぜその企業選びの軸を持ったのですか?
そこで、以下のような部分は削ってみましょう。
深掘りされることを想定して削っても問題ない部分
- エピソードで説明する、行動を移した理由
- エピソードで説明する、行動を移した結果どう感じたのか
- 締めで伝える、貢献したいと考える分野の選択理由
エピソードを書く際に、状況説明に字数を割きすぎないように注意しましょう。その時に何を考え、どんな行動をすることで問題を解決したのかが大切です。面接でも詳しく聞かれる内容です。
また、面接官の方が詳しいような会社の説明も不要ですよ。書きすぎて誤った捉え方をしていると思わぬ失敗を招くことがあります。
字数が少ない人の調整の仕方
反対に、文字数を増やすコツもあります。指定の文字数にまったく達していない人は、ここで解説する方法を参考に内容を膨らませましょう。
エピソードを膨らませる
最も文字数を増やしやすいのは、志望動機の理由となる、エピソードの部分です。何を考えてその行動をしたのか、どんなことが課題だったのかなど、プロセスを丁寧に述べることで内容を膨らませることができます。
ただ、むやみに長く書くとマイナス評価になってしまいます。そこで、以下の点について膨らませるという意識を持ちましょう。
エピソードの膨らませる部分
- 何を考えてエピソードの舞台となる活動を始めたのか
- 課題は何だったのか
- 課題に対しどう考えたのか
- それを乗り越えるために何をしたのか
エピソードを膨らませる例
学生時代に未経験から吹奏楽部に所属し、大変な思いをしたもののその分見える世界が広がりやりがいを感じた経験があるためです。
↓(膨らませた場合)
高校生まで運動部に所属していたものの、吹奏楽部の同期への憧れがあり、大学時代に未経験から吹奏楽を始めました。
最初は楽譜も読めなかったため大変なことがたくさんありましたが、努力した結果世界が広がりやりがいを感じました。この経験から、社会人になっても挑戦を続けたいと感じました。
企業に魅力を感じるまでにいたるプロセスを丁寧に述べることで、人柄もより伝わりやすくなりますよ。
情報をより具体的にする
数字や固有名詞を使用して情報を具体的にすることもおすすめです。文字数を増やすだけでなく、具体的にイメージしやすくなるため、採用担当者の理解が促進されます。
情報を具体的にする方法
- アルバイト先の店舗などの固有名詞を出す
- 携わっていた役職や仕事の内容などを書く
- 成果を数字や他社からの評価で詳しく表す
情報を具体的にする例
飲食店のアルバイトで相手を思いやるコミュニケーションを意識して働き、顧客から感謝された際にやりがいを感じたため、「思いやり」を理念とする貴社に惹かれました。
↓(具体的にした場合)
〇〇ハンバーガーショップのアルバイトで、レジ係をしていた際に、注文を聞き取ることに加え「本日は雨なので足もとにお気を付けてくださいね」などと思いやりのあるコミュニケーションを心掛けていました。
すると、「元気が出た」と感謝の声をいただきやりがいを感じ、この経験から、社会人になっても思いやりのあるコミュニケーションを大切に働きたいと感じました。そこで、「思いやり」を理念とする貴社に惹かれました。
数値で表せる情報はできるだけそうすることをおすすめします。たとえば、「前の月より●%」「▲倍の人」などのように、自分の行動による成果について数値化しましょう。
また、規模感を伝える際にも、「■人が働く職場」のように数値を入れるとイメージしやすくなります。
アドバイザーコメント
上原 正光
プロフィールを見る字数を調整するには多めに書いて後から削ることがコツ
制限文字数に調整していくコツは、多めの文字数で書いておき、それを場合に応じて削減していくやり方です。
具体的には、まずは800字くらいのESを作成してみることです。そこから項目を削っていき、400字バージョンや200字バージョンを作成するというやり方がおすすめです。
繰り返し表現やなくても伝わる言葉を削除し読みやすい文章にしよう
削る際には、特に文章内で同じ事が何回も繰り返されていないか、1つの文章が長すぎないかに注意しましょう。
読み手とって読みやすい文章作成が必要です。そのためには、いかに文章を簡潔にしていくかが大切です。
なくても意味が通じる言葉は削除すること、意味が変わらない短い言葉に置き換えること、何度も使っている重複ワードを減らすことや、たとえばといった例示表現をなくすことで文章を簡潔にし読みやすくすることができます。
志望動機の文字数についてこちらの記事でも詳しく解説しています。文字数別に志望動機の例文も紹介しているので、併せて参考にしてみましょう。
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志望動機のベストな文字数は? 書き方のコツや文字数別の例文も紹介
「志望動機を何文字くらい書けば良いんだろう……」と悩む人も多いでしょう。この記事では、志望動機に記載するベストな文字数について、キャリアコンサルタントのアドバイスを交えつつ解説します。また、志望動機の例文も文字数別に紹介するので、こちらも併せて参考にしてみてください。
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ステップ④簡潔でわかりやすい文章になっているかチェックしよう
最後のステップとして、全体を通して読み、簡潔でわかりやすい文章になっているかチェックしましょう。繰り返しになりますが、伝わる文章でなければまず評価の対象にならないため、このチェックが重要です。
ここでは、最後に見直す方法を解説するので、志望動機を書けた人はこの内容でチェックしてみてくださいね。
声に出して読む
声に出してみると、スムーズに読めないところがあるかもしれません。その部分は、文章がわかりづらくなっている可能性があります。
また、声に出して読むことで、視覚と聴覚で内容を確認することとなるため、より精度高くチェックできます。
具体的には以下の観点でチェックしましょう。
声に出して読んだ場合のチェックポイント
- 一回読んで理解できるか
- 回りくどい表現を使っていないか
- 説明を省略しすぎていないか
- 句読点や文章のつながりに違和感がないか
第三者に見てもらう
また、「わかりやすい内容になっているか」はその話を初めて聞く人でないと気づけない可能性があります。そこで、第三者に見てもらうことも効果的です。時間があれば、就職エージェントや大学のキャリアセンターなど、就活のプロに頼ってみましょう。
また、家族やサークルの後輩など、就活に詳しくない人に見てもらうこともおすすめです。就活や企業について何も前提知識がない人に見てもらうことで、より「どんな人にも伝わる」志望動機を作成できますよ。
アドバイザーコメント
隈本 稔
プロフィールを見る表記の統一や正しい表記を使うことを意識しよう
簡潔でわかりやすいかについては、本文にあるように読み直しなどが効果的です。文章としての読みやすさを確認するならば、以下のように漢字や平仮名の使い方にも注意しましょう。
①「表記ゆれ」がないか確認する
「表記ゆれ」とは、同じ文章の中で、同音・同義で使われるべき言葉が異なって表記されていることです。
簡単に言うと、同じ語句なのに表記がバラバラになっているという意味で、ある場所では「例えば」と漢字になっているのに、別の項目欄では「たとえば」と平仮名になっているなど、表記ゆれが起こると読みにくさを感じてしまいます。
②記者ハンドブックを使って正しい表記をする
「表記ゆれ」にも関連することですが、文章を作成する際には、漢字や平仮名の使い分けはもちろん使うべき語句の選択も重要です。
文章作成のルールについては、新聞記者が記事を作成する際に使用している「記者ハンドブック」に、語句や言い回し別に正しい表記形式がまとめられています。
それほど高い本ではなく、検索エンジンで調べるよりも確実に公的文書に対応した表記ができるため、就活を機会に購入して自分のESを見直してみましょう。
さらに高評価を狙うために! 「読ませる志望動機」を作るコツ
ここまでは、伝わる文章を作る方法を解説してきました。しかし、これはあくまで基本的なこととなります。たとえば人気企業を受ける場合は、応募者の数が多い分、優秀な人も多くなるため、より差別化する対策が必要です。
ここからは、採用担当者を惹きつける「読ませる志望動機」を作成するコツを解説します。周囲に差をつけて選考通過を狙いましょう。
書き出しでキャッチーな表現やタイトルを用いる
心理学では「初頭効果」と言い、最初の印象がその後に強い影響を与えるとされています。
初頭効果
最初に与えられた情報がその後強く印象に残りやすいという意味の効果
ESに志望動機を書く際も、最初に読まれる書き出しの部分で印象付けられると、その後印象に残りやすくなります。
冒頭で印象付けるには、キャッチフレーズやタイトルを用いることが効果的です。端的かつ印象深いもので、採用担当者を惹きつけましょう。
キャッチフレーズやタイトルの考え方
- キャッチフレーズの考え方
→強調したいワードをわかりやすい言葉で置き換えたり、比喩表現を用いる
例:「一人ひとりがリーダー」を理念に掲げる貴社で、「〇〇サークルの羅針盤」と言われるリーダーシップを発揮して活躍できるのではないかと考え志望しました。 - タイトルの考え方
→全体を端的にまとめる表現を用いる
例:「思いやり」を一貫している点に惹かれたため
飲食店のアルバイトで相手を思いやるコミュニケーションを意識して働き、顧客から感謝された際にやりがいを感じたため、「思いやり」を理念とする貴社に惹かれました。
企業が掲げている理念やスローガン、多用されているキーワードを意識して文章に織り込んでキャッチフレーズやタイトルを作ると、当社のことをよく理解してくれているという印象を持ちますよ。
あなたの強みや人柄を表すキャッチフレーズの作り方はこちらの記事で解説しています。自己紹介や自己PRでも使えるので、ぜひ参考にして自分にぴったりのキャッチフレーズを作成してくださいね。
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エピソードで考え方・行動を書く
エピソードで個性を伝えるには、考え方や行動を書くことがおすすめです。画一的な表現ではなく、自分の言葉で伝えるようにしましょう。
さらにエピソードでも採用担当者の興味を引くコツがあります。それは、考え方や行動を具体的に書き、人柄を伝えるというものです。
たとえば以下のように、考えたこと、それにより行動したことを伝えることで人柄をつかみやすくなります。事実を並べた文章よりも人柄が伝わる文章の方が、自社に合った人材を見極めようとする採用担当者にとって興味深いものとなります。
人柄が伝わりにくいエピソードの例
学生時代に未経験から吹奏楽部に所属し、大変な思いをしたもののその分見える世界が広がりやりがいを感じた経験があるためです。
考え方・行動を加えて人柄を伝えるエピソードの例
高校生まで運動部に所属していたものの、吹奏楽部の同期への憧れがあり、大学時代に未経験から吹奏楽を始めました。
もっと視野を広げたいと思い、クラシック音楽を研究すると、その複雑さや繊細さに引き込まれ、世界が広がりました。最初は楽譜も読めなかったため大変なことがたくさんありましたが、新しいことを知るのは楽しく、努力した結果世界が広がりやりがいを感じました。
この経験から、社会人になっても挑戦を続けたいと感じました。
締めで具体的なキャリアビジョンを伝える
志望動機は、入社後に活躍できる人材かを見たいという目的もあると解説しました。締めの部分で具体的なビジョンを盛り込み、採用担当者が入社後の活躍をイメージできるようにしましょう。
入社後の活躍イメージを持ちにくい締めの例
「どんなことにも挑戦し続ける」という企業理念のもと、不可能を可能にするさまざまなシステム開発に挑戦し、社会に貢献したいです。
具体的なキャリアビジョンを加えて活躍イメージを残す締めの例
「どんなことにも挑戦し続ける」という企業理念のもと、人々の生活を支える公共インフラとITを結び付け、より安心な社会をもたらすシステム開発に挑戦したいです。
たとえば貴社の「道路×ITプロジェクト」をさらに発展させて、水道やガス、鉄道など、幅広い公共インフラのメンテナンスを実現するシステム開発に携わりたいです。
企業が強みとしていることや、これから注力しようとしていることを企業HPや中期経営計画で読み取り、具体的なキャリアビジョンを伝えてみましょう。
- 具体的なキャリアビジョンを考えるコツを教えてください。
企業の事業方針と育成方針から数年ごとに考えることがコツ
まずは志望している企業の経営方針や経営計画を確認して、企業の事業方針をまず理解します。
次に、人材育成などのキャリアパスについての情報を収集して、どのような育成方針なのかを調べましょう。
その後で、3年後、5年後、10年後などの具体的な年数に区切って、自分がどういった立場(役職など)に立って、事業計画内のどの分野に携わりたいかについてまとめていくといいでしょう。
アドバイザーコメント
上原 正光
プロフィールを見る企業研究・自己分析をしてモチベーションを伝えよう
企業は、やる気にあふれ将来の活躍が期待される学生を採用したいと思っています。そのため、志望動機で企業へのモチベーションを伝えることが大切です。
志望動機は、「なぜ当社を選択したのか」「根拠となるエピソード」「どう会社に貢献できると思っているのか」の順番で伝えると解説しました。
そこで、自己分析を通じて、自分のどんな特徴が会社に貢献できるのか、しっかりと具体的に記載しましょう。自身の特徴を踏まえたうえで志望していることがわかると、「自分を活かしたい」という思いがわかりモチベーションが伝わりますよ。
わかりやすい文章にすることは不可欠
加えて企業側は、大量のESを短時間で読む必要があるので、一目見ただけで業界・企業を志望した理由が伝わるような志望動機を記入する必要があります。
自己分析・企業分析を通じて志望動機を準備すると同時に、わかりやすい表現を考えて文章にすることが高評価につながりますよ。
企業に刺さる志望動機は、AI作成ツールを試してください
「企業に伝わる志望動機ってどうやって書くの…?」そんな悩みはありませんか?
「志望動機作成ツール」では、AIがあなたの思いや強みを文章に落とし込み、選考に強い志望動機を作成します。
面接官の心に響く内容を準備し、次のステップに進む準備を整えましょう!
業界別志望動機の例文12選を紹介
ESの志望動機はわかりやすさと熱意を伝えることが大切と解説してきました。ここからは、それらを伝える具体的な志望動機の例文12選を業界別に紹介します。
受ける業界が定まっている人はもちろん、志望動機の全体的なイメージをつかみきれていない人はぜひ参考にしてくださいね。
以下例文にはない業界の志望動機が気になる人は、こちらをチェックしてみてくださいね。
大学職員
例文13選|説得力ある大学職員の志望動機の書き方やポイントを解説
①IT業界
IT業界の志望動機の例文
私が貴社を志望した理由は、「ITの力で世界を変える」という企業理念に共感したためです。
私は学生時代10名が参加する手話サークルに所属していました。手話サークルは毎週3回活動していましたが、練習の成果を披露する場面はなく、物足りなさを感じていました。それは部員にも共通しており、全体のモチベーションが低下しているのを感じました。
そこで、練習の成果を披露する場を設けるため、全国から300名が集まる「手話スピーチコンテスト」への出場を提案しました。そしてその年から出場することになり、結果サークルの3名が10位以内に入賞し、私は3位を獲得することができました。
この功績によりサークルの認知度が上がり、大学から一部費用負担をしてもらえるなど、周囲の目も変わりました。
このような、サークル全体の雰囲気を変え、より良いものを生み出した経験から、将来も今いる世界に疑問を持ち、変える力のある仕事をしたいと考えました。
そこで、「ITの力で世界を変える」を理念に、世界をより良い方へと変えていくことを目指している貴社に惹かれました。入社後は、世界にどう変革を起こせるかということを常に考えて行動し、貴社に貢献させていただきたいです。
次の記事ではIT業界の志望動機について、盛り込むべきポイントや業種・職種別の例文などを解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
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IT業界は5業種に分かれ、それぞれに特化した志望動機の作成が必要です。キャリアコンサルタントが業種・職種別の例文を交えながら、IT業界の志望動機を解説。IT業界の知識を押さえて、受かる志望動機を作成し、選考を突破していきましょう。
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今ある環境からより良いものを作る、という変革の意識を持っている学生であるイメージが伝わります。また、締めの言葉により、入社後も変革意識を持って良いものを作りたいという意思が伝わり好印象です。
②商社業界
商社業界の志望動機の例文
私が貴社を志望する理由は、チームワークを強みとする社風に惹かれたためです。
私が最も重視するのは、「チームワークを発揮して個人では乗り越えられない課題を乗り切り、高い成果を出すこと」であり、それができる貴社を志望します。
私は学生時代ラグビー部の主将をしていました。過去には全国大会に数年連続出場していたこともありましたが、私が入部してからの数年は出場を果たせずに、悔しい思いをしていました。
そこで、チームとして団結することが必要だと考え、毎日ペアを変えて練習する、その際必ず互いの良いところを褒めるというルールを設定したところ、ペアの練習以外にも褒め合う文化が生まれ、互いに協力し合う風潮ができました。
そしてチームワークが芽生え団結力が深まったことから、互いに積極的にアドバイスするようになる、自主的に周囲を呼び掛けて練習をするなど、普段の練習も充実するようになり、そのチームワークを活かして翌年には全国大会に出場することができました。
この経験から、チームワークを大切にすることが、全体に良い結果をもたらすために不可欠なのではないかと感じ、仕事にもそれを求めたいと考えるようになりました。
貴社はチームワークを強みとする社風で、関係者との密なコミュニケーションを大切にされています。そのような環境で、チームで高い目標を達成する力を発揮し貢献させていただきたいと考えています。
チームワークを大切にしたいという思いがエピソードとともに語られていて、それが志望動機につながっています。わかりやすい内容ですね。
入社後、チームワークを大切にしながら何を実現したいのか、何に貢献したいのか、もう一段深掘りし具体的に述べるとさらに良いでしょう。
③食品メーカー業界
食品メーカー業界の志望動機の例文
私が貴社を志望する理由は、身近な幸せを作ることに一貫している点に共感したためです。
貴社は企業理念として「日常を、幸せに」を掲げられています。かつ実際に、たとえば調味料では約7割の人が貴社の商品を使っているなど、貴社の存在は大変身近にあります。
私は学生時代、料理が好きだったことから、十分な食事ができていない子どもを対象に食事を提供する「子ども食堂」のボランティアに参加しました。
通っている子どもたちは、最初は暗い顔つきをしていたものの、長期間通っているうちに明るい雰囲気になっているのを感じ取りました。子どもたちに聞いてみると、「ここで美味しい食事をしたり話をしたりできるのが楽しく、毎日が充実するようになった」と言われました。
そこで、食事という日常生活を支えるものは、人々の幸せにつながり、時に人を救う存在になるのではと考えました。「救いになる存在」になっていることにやりがいを感じたことから、将来も「食」にかかわることで人々を救える存在になりたいと考えました。
そこで実際に、同様の理念や事業をおこなう貴社に惹かれました。
貴社は企業理念をもとに、すでに多くの人の生活に必要不可欠なものとして認知されるブランドを数多く作られています。また、食事を満足にできない子ども向けに「子どもたちへの食事配膳プロジェクト」をおこない社会課題の解決にも注力されています。
そのような、献身的に人々の日常を支える貴社で、身近な幸せ作りに貢献させていただきたいです。
しっかりと経験を通して語られており、いい志望動機だと思います。理念への共感を踏まえたうえで自分の価値観と一致するということを、より具体的に書けるとさらに良いですね。
④アミューズメント業界
アミューズメント業界の志望動機の例文
私が貴社を志望する理由は、「多くの人を笑顔にしたい」という夢を実現できると考えたためです。
大学では落語研究会に所属し、月2回、劇場での公演に加え老人ホームなどで披露していました。そこで多くの人に自分の話で笑ってもらうことが楽しいと感じていたのですが、もっとやりがいを感じたいと思い、自分なりに工夫する方法を考えました。
そこで現代の若者言葉を投影したセリフを入れたり、一部紙芝居形式を取り入れたりすることで、さらに笑ってもらうことができました。自分なりの表現力を活かして多くの人々を笑顔にできたことにやりがいを感じ、将来もこのようなやりがいを感じられる仕事をしたいと考えました。
貴社はアミューズメント業界売上1位の成績を持ち、多くの人を笑顔にできる影響力があります。加えて私が志望する企画職で、私の表現力を活かして貢献させていただきたいと考えています。
表現力を活かして貢献したいという意思が明確に伝わります。
ただ、志望動機の締めの部分で、「業界1位だから影響力がある→影響力があるから多くの人を笑顔にできる」という論理の流れが少し飛躍している気もします。
無理に「業界1位」などの企業情報を入れずに、自然な論理展開を意識した方が、より良い文になるでしょう。
⑤保険業界
保険業界の志望動機の例文
私が貴社を志望する理由は、「困っている人に手を差し伸べる」という姿勢を徹底されているところに惹かれたためです。
私は困っている人の手助けをしたときに最もやりがいを感じ、それができる貴社に魅力を感じました。
私は学生時代、大学受験の勉強のアシスタントをする、予備校のチューターアルバイトをしていました。20名の生徒を担当していましたが、その中でも志望校と実力の偏差値の差が15ある生徒がいて、精神的に追いつめられている様子でした。
そこでまずはコミュニケーションを頻繁におこない信頼関係を築き、かつ生徒の話を否定せず聞くということを心掛けました。
信頼関係を構築でき、そのうえで学習計画を緻密に立てました。信頼関係を築いたうえでおこなったことなので、生徒の本音を聞いたうえで学習計画を立てることができ、実態に即した支援をすることができました。
結果的に担当生徒は志望校に合格することができ、困っている人の支えになることにやりがいを感じました。
この経験から、将来も、困難に陥っている人に手を差し伸べたいと考えました。
損害保険業界では、事故に遭われ困難に遭っている顧客に手を差し伸べることができます。中でも貴社は、事故後も顧客へのメンタルケアサービスをおこなうなど、困ったときに徹底的に手を差し伸べられており、寄り添う姿勢を徹底されていることに魅力を感じ、貢献させていただきたいと考えました。
志望理由としての構成や流れについては、かなりいい内容かと思います。ただ、「困っている人に手を差し伸べる」という点に主観的な判断が入っているように感じるので、企業の理念や事業方針などの事実をもとに言葉を選んだほうがいいでしょう。
⑥コンサルティング業界
コンサルティング業界の志望動機の例文
私の夢は日本企業における国際的な競争力を上げることであり、それを実現できる貴社に惹かれ志望しました。
私は大学2年生の時に1年間アメリカに留学し、IT企業の米国インターンシップに参加しました。ソフトウェアの会社でしたが、日本の技術や商品が多く取り入れられていることに感動しました。
帰国後さらに調べてみると、企業規模にかかわらず耐久性や機能性が良い商品を開発している企業が多いことがわかりました。特に中小企業は、技術はあるにもかかわらずグローバル展開のノウハウを持っていないことで、それを世界に提供できていないという実情を知りました。
そこで留学先でインターンに参加して得た知識を皮切りに、海外の企業が求めることと日本の中小企業が持つ技術をつなぐ懸け橋になりたいと考えました。
貴社では、特に中小企業のグローバル展開のためのビジネスコンサルティングに注力されており、熱意を持って貢献させていただきたいと考え志望しました。
当社を志望するに至った経緯が、自らの経験に基づいてわかりやすく述べていてとても良いと思います。どんな中小企業を対象として、具体的にどのような支援をしていきたいのか面接で言えるように準備しておきましょう。
コンサルティング業界の志望動機について詳しく知りたい人はこちらの記事を参考にしましょう。コンサル業界だからこそアピールしたいポイントやコツを解説しています。
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例文12選|コンサルの志望動機で必須のアピール内容とNG例を解説
コンサル業界は志望する学生が多いため、周囲と差別化できる志望動機を作れるかがポイントです。この記事では、まずコンサル業界の魅力を解説。そのうえで、それを盛り込んだ志望動機を作成する方法を説明します。ほかにもアピールすべき要素や避けたい点など、キャリアコンサルタントとともに解説するので、参考にして周囲と差別化しましょう。
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⑦証券業界
証券業界の志望動機の例文
私が貴社を志望する理由は、他人の立場に立ったコミュニケーション力を重視している姿勢に共感したためです。
私が人生で何より大切にしているのは他人を慮ったコミュニケーションであり、それを重視している貴社に入社させていただきたいと考えました。
私は4年間続けた塾講師のアルバイトで「他人の立場に立ったコミュニケーション力」を発揮しました。具体的には、生徒が本当に困っていることや根本の悩みを解決するために相手が何を考えているのか理解し話すようにしてから、それに応える教え方を意識しました。
そうすることで最後には生徒との信頼関係も生まれ、次年度は担当生徒の兄弟の個人的な家庭教師を任されるまでとなりました。コミュニケーションにより信頼を獲得できるということを感じ、将来もコミュニケーションに価値を置いて仕事をしたいと考えました。
証券業界では、顧客のニーズを汲み取り資産形成をするコミュニケーション能力が求められます。特に貴社は、コミュニケーション力強化の一環として、他部のメンバーと意見交換をする機会を設けているなど、特にその力を重視する社風があることに惹かれ志望しました。
締めの部分で、業界全体の必要なポイントを述べ、会社の具体的な取り組みについて事例をあげ、企業分析をしっかりしている学生だなという印象を持ちます。また、課題意識から行動をしているという点でも評価が高いです。
⑧電力業界
電力業界の志望動機の例文
私が貴社を志望する理由は、社会貢献に注力されているところに惹かれたためです。
学生時代、経済的な事情などで、勉強したくてもできない生徒の学習を支援するボランティアに参加しました。そこで、想像以上にそのような事情がある生徒がたくさんいることがわかりました。そして、事情により機会を均等に与えられない状況がおかしいと感じ、これを解決したいと考えました。
ボランティア活動では、個人にアプローチすることはできますが、多くの人を救うことは難しいです。そのため、より大規模に社会貢献をするためには、企業に所属して従事したいと考えました。
貴社は環境保全、地域振興、社会福祉、難民の教育など幅広く社会貢献活動をおこなっていらっしゃいます。それに加え、電気事業の公共性を活かして「〇〇地方の中学校を対象とした教育支援活動」にも尽力されています。このように社会貢献に注力されている貴社で、活躍させていただきたいと感じ志望します。
企業の社会貢献事業を調べて志望動機として述べられています。ただ、社会貢献を前提とした志望動機ならば、電力業界である必要がないと感じ取られる可能性があります。
電力業界が果たすべき役割を理解したうえで、その中で自分がどう貢献できるかも伝えるようにしましょう。
「社会貢献」はどの仕事にも当てはまるため、伝え方に注意が必要です。こちらの記事では志望動機で社会貢献を打ち出すコツを解説しているので、ぜひ参考にしてください。
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志望動機として社会貢献を打ち出して高評価を得るポイントをキャリアコンサルタントとともに解説します。やりたい仕事別の例文5選と注意点も解説するので、参考にして志望動機を作成し、選考突破につなげてください。
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⑨アパレル業界
アパレル業界の志望動機の例文
私が貴社を志望する理由は、人々に愛されるさまざまなファッションを楽しめる商品を提供している点に魅力を感じたためです。
私は、自分が表現したいものを世に残したいという思いから学生時代「モノづくりサークル」に所属し、衣服や時計などを作成し学園祭やフリーマーケットなどで販売していました。ただ、最初は売れる日と売れない日があり、安定した売上を保つために、売上の記録を取りました。
すると、低価格でも機能性やデザインの良いものが売れている傾向にあることがわかりました。そのようなものを作成するには、安い生地を使用しつつも安っぽく見えないデザインを研究したり、最新のデザインを研究したりとかなりの労力がかかります。
しかし、人々に受け入れられてこそ意味があると考えたため、そのようなものを研究し、販売するようにしました。すると最終的には売上が3か月で1.2倍伸び、1か月の売上20万円を達成することができました。
この経験からやりがいを感じ、将来も自分のアイディアで人々に受け入れられる衣服づくりをしたいと感じました。
貴社は低価格、機能、デザインをすべて妥協しないというコンセプトを持たれており、貴社の服の着用率は7割を超えるなど、多くの人に支持されています。そのような、多くの人に愛され、支える衣服づくりに貢献させていただきたく、志望しました。
自身が学生時代に取り組んで来た具体的な経験が語られ、その価値観と当社の価値観の親和性がよくわかります。志望動機や企業研究を詳細におこなっていることが伝わってきます。
もう一歩踏み込んで、具体的な製品提案が面接でできるように準備しておくと良いでしょう。
⑩サービス業界
サービス業界の志望動機の例文
私が貴社を志望する理由は、企業理念の「気配り・目配り・心配り」に共感したためです。
この3点は、私が人と接するうえで重視していることであり、同様の価値観のある貴社に惹かれました。
私は学生時代保育園のアルバイトで先生の補助をする仕事をしていました。私は子どもの頃友人に仲間外れにされてしまった記憶が、心の傷として今でも残っています。その経験を活かし、私ができることとして、「傷つかせない・傷つかない」環境を作ろうと考えました。
そこで、①人を傷つかせる行動をしている子どもを見たらしっかりと叱ること、②クラスの20名全員を、週に1回は1人ずつ褒めることを自分ルールとし、皆が良い気持ちで過ごせる環境づくりに気を配りました。
その結果、保護者の方からは「子どもが『〇〇先生のおかげで保育園が楽しい』といっていました」などと感謝の言葉をいただきました。この経験から、「気配り・目配り・心配り」を大切にすることで、人々の幸せな日常に貢献できるのだなと感じました。
そこで、将来も気配りを重視したコミュニケーションを取りながら働きたいと考えました。
グランドスタッフの仕事では、常に周囲を見渡し気配りをすることが求められます。加えて貴社では企業理念の「気配り・目配り・心配り」の実現のため、「誰よりも先に気づく」ことを重視する社風があると伺い、共感したため志望します。
自分の想いと経験が企業理念と共通しているとわかり、自社への熱い想いを感じられます。
また、「企業理念」「社風」といった、企業の特徴を複数使用していることから、よく企業研究をしていることがわかり、好印象です。
⑪製薬メーカー業界
製薬メーカー業界の志望動機の例文
私が貴社を志望する理由は、貴社の商品は私を幼少期から支えてくださっているものであり、その恩返しをしたいと考えているためです。
子どもの頃よく風邪を引き、高熱を出していました。しかし病院が苦手で、病院に連れていこうとする親に抵抗しいつも困らせていました。
そこで救われたのが貴社の市販薬で、味もにおいも抵抗なく、すぐに回復するのでずっと愛用しました。その経験から大人になった今も貴社の薬を飲んでおり、なくてはならない存在となっています。また周囲の友人にも勧めています。
そのような私の支えとなっている貴社を、今度は支えたいと考え志望します。貴社の商品への愛情ならば誰にも負けないつもりであり、営業職、商品開発職などどのような仕事でも貢献したいと考えています。
読み手を惹きつけるような書き出しとエピソードで、素晴らしい展開かと思います。
ただ、最後に「どの職種でもいい」といった記載があり、企業側としては具体的な活躍のイメージが湧きにくいため、どの職種でどう貢献したいかをはっきり書くとより良いですね。
⑫出版業界
出版業界の志望動機の例文
私は、マイナーなものの深い魅力を多くの人に伝えたいと考え、貴社を志望します。
私は、マイナーと言われるものをよく好きになり、かつその深い魅力を多くの人に知ってもらうことにやりがいを感じます。なぜなら、感動を人と分け合えることに嬉しさを感じるからです。
たとえば大学ではアメリカ南部の楽器であるバンジョーという楽器を演奏するサークルに所属していましたが、その軽やかな音色の魅力などを多くの人に届けたいと考えました。
そこでSNSで演奏している様子とコミカルなコメントをつけたショート動画を毎週流したところ、話題になり、学園祭実行員から講堂を貸切って演奏しないかと声をかけてもらいました。学園祭では多くの人に魅力を知ってもらい、マイナーなものがメジャーになった実感があり、やりがいを感じました。
この経験から、将来はマイナーなものをより多くの人に知ってもらえる可能性のあるメディア系の仕事をしたいと考え、その中でも形として永遠に残る出版社を志望しました。
特に貴社は、たとえばファッション雑誌〇〇でサブカルファッションを魅力的に取り上げられているなど、表現の仕方が刺さり、強く惹かれました。また貴社は事業提携によって電子化を強化されており、幅広い層に受け入れられる強固な基盤があるため、それを活かしてこの夢を実現させていただきたく、志望します。
自分のやりがいと志望動機をしっかり結びつけることができていますね。ただ、その魅力ややりがいについて、もう少し詳しく知りたいとも思うので、企業研究を深めて具体化してみてください。
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情報を整理し読ませる志望動機を作成して書類選考を突破しよう
ESに志望動機を書く際は、情報を整理してまず「伝わる内容」を作成し、そのうえで「惹きつける内容」にすることが大切です。
まずは4つのステップに沿って落ちない志望動機を作成し、表現を工夫してより採用担当者の目を引く内容を書き、書類選考を突破しましょう。
アドバイザーコメント
鈴木 洵市
プロフィールを見る志望動機はES通過のカギを握るため徹底した対策が不可欠
ESは学生が企業と面識を持つ最初の接触となることがほとんどです。初めて自分を志望企業に知ってもらうため、十分に準備して作成にとりかかるようにしてください。その中でも志望動機は、「なぜ自社を選択しているのか」ということを企業側が知ることになる部分です。
ここがしっかり書けているか書けていないかで、他の項目以上に選考の結果に大きな影響を与えます。よく「面接からしっかり準備すれば良いのではないか?」と思う人もいますが、あなた自身を知ってもらうより前に書類選考で不採用となってしまっては大変もったいないことになります。
活躍イメージを持たせるための面接前の練習と考えよう
特に面接で緊張しやすい人にとっては、このESをきちんと作成することで面接の事前練習にもなるので、力を入れて取り組みましょう。
ESを通してあなた自身という人物像を想像してもらえるように、志望動機から会社でどのように活躍できるかをイメージが湧くようにし、良い選考結果につなげてください。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士
Masamitsu Uehara〇会社員時代は人事部として3000人以上の学生と面談を実施。大学でも多くの学生のキャリア支援をおこなう。独立後は、就活生からシニア層までさまざまなキャリア相談に携わる
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/ブルーバード合同会社代表取締役
Junichi Suzuki〇1982年宮城県⽣まれ。⼤学卒業後、上場企業の営業・管理部⾨を経験し、家業を継ぐ。2017年にブルーバードを設⽴し、企業の経営支援などを展開する
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/性格応用心理士1級
Minoru Kumamoto〇就職・転職サイト「職りんく」運営者。これまで300名以上のキャリア相談を受けた実績。応募書類や採用面接の対策支援をする他、自己分析の考え方セミナーを実施
プロフィール詳細