この記事のまとめ
- 録画面接の基本の流れを4ステップで解説
- 頻出質問を押さえて録画面接を突破しよう
- 録画面接は撮影環境も合否のカギになる
- 面接力診断ツール
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採用活動を効率化させるために近年導入されている録画面接ですが、「一般的な面接対策以外にどのような準備をすれば良いかわからない」と不安な学生も多いのではないでしょうか。
録画面接とは、録画した面接動画を企業に送る選考方法のことです。企業の採用担当者と直接会話をしないため、履歴書だけでは伝えきれない内容を伝えることが大切といえます。
今回は、キャリアアドバイザーの大場さん、古田さん、瀧本さんのアドバイスを交えつつ、録画面接を成功させる5つのコツから基本的な流れを徹底解説します。頻出質問も紹介するので、録画面接を成功させたい人はぜひ参考にしてみてください。
録画面接は油断禁物! リアルタイムではないからこそ対策で差が出る
くり返しになりますが、録画面接とは事前録画した映像を提出することにより採用合否を判断する面接手法です。対面とは異なり、リアルタイムでのコミュニケーションはおこなわれないからこそ、事前にしっかりと対策をした人と一発勝負で臨む人で結果に大きな差が生まれます。
そのため、まずは録画面接の基本情報を押さえたうえで、必要に応じて十分な対策を講じることが面接合格への近道です。
この記事ではまず録画面接の基本の流れを4ステップで解説します。まずは流れを理解して、全体像を把握しましょう。
そして、その後に録画面接の具体的な対策を紹介します。面接前の準備として必要なものや頻出質問への対策、録画環境の整備など、抜かりなくおこないましょう。
最後には、録画面接でマイナス評価を受けてしまいやすい人の特徴も紹介するので、当てはまらないように注意しつつ、記事全体の内容を参考にして録画面接に挑み、選考突破を狙いましょう。
録画面接は面接官の表情や反応からのフィードバックがないため、自己表現力と要点を簡潔に伝えるスキルが必要です。制限時間もあるため、話す内容をあらかじめ整理し、練習を重ねることが重要となります。
そもそも録画面接とは? まずは基本情報を押さえよう
そもそも録画面接とは? まずは基本情報を押さえよう
- 録画面接の特徴
- Web面接との違い
- 録画面接のおもな種類
録画面接の準備や対策を始める前に、まずは録画面接の基本理解からスタートしましょう。ここでは録画面接の特徴やその他の面接との違いを解説します。
ほかの面接との違いを把握することで、録画面接だからこその対策ができるようになるので、この段階でしっかり理解を深めておきましょう。
録画面接の特徴
録画面接は「動画面接」とも呼ばれ、スマートフォン(スマホ)・パソコンなどの端末からビデオ通話アプリなどを用いて、学生が録画する面接のことです。学生の自己紹介に終始するものではなく、企業が口頭・テキストなどで質問を設定・送信し、学生はそれに対して動画を録画する形で回答します。
企業側はあらかじめ学生に質問したい内容を動画で確認できるため、選考段階からある程度の選別をかけることが可能です。その後の選考プロセスにおけるミスマッチも減らすことができるというメリットもあります。
手法としては比較的新しいですが、急速な広がりを見せており、録画面接は人事・採用業界でますます注目されていくと予想されます。
録画面接を活用しているおもな業界・企業としては、総合商社やエンタメ業界、テレビ局などのメディアや大手ゼネコンなどが挙げられます。
企業が録画面接をおこなうのは、効率的な採用活動が期待できるためです。書類以外の視覚、聴覚の情報も併せて選別することで、面接を実施する志望者を絞ることができるという考えですね。
動画選考については、以下の記事で詳しく解説しています。録画面接と共通する部分も多いので、併せて確認しておきましょう。
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Web面接との違い
対話の有無 | 企業との日程調整 | |
---|---|---|
録画面接 | なし | 不要 |
Web面接 | あり | 必要 |
録画面接と同様にWeb上で面接をおこなう企業も多く、同じような対策で良いのではと思っている人もいるかもしれませんが、両者には大きな違いがあります。
特に録画面接は面接官と会話をするという場面がないため、面接官からの深掘り質問などもなく、1つの質問ですべてアピールしきらなければなりません。
好きな場所・好きな時間で動画を録画・送信できるので、対面での面接のように双方の日程を合わせる必要がないので、時間の負担は軽減されますが、一般的な面接とは別の対策が必要になるということは覚えておきましょう。
Web面接の流れについては以下の記事で詳しく解説しているので、違いを見比べたい人はこちらも確認してみてください。
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録画面接のおもな種類
一口に録画面接といっても、条件によっていくつかの種類に分かれます。今回は代表的なものとして以下の2種を紹介します。
録画面接の種類
- 条件付き録画面接
- 録画型
どちらの方式を採用するかは企業側の意向に左右されますが、それぞれに特性とコツがあるので、両者の特徴を深く理解したうえで形式に合わせた対策を取るようにしましょう。
どちらの種類が一般的で多く採用されているかといった統計データはありません。企業によるとしか言えません。また、業界も問わず年々増加傾向にある面接方法なので、どの業界に多いといった傾向もないようです。
条件付き録画面接
条件付き録画面接は、時間制限や特定のテーマに関する制約などが課せられ、学生の対応力や特定の状況下でのパフォーマンスを評価するために使用されます。
具体的には、「各質問に対して3分以内で回答してください」や「プレゼンテーション形式で面接をおこなってください」など、企業によってさまざまです。なかには、ケース面接のようにある課題に対して解決策を提案するような形式の場合もあるので、一般的な面接の質問以外の対策もしておくのがおすすめです。
ケース面接は、例題を解くことで考え方や回答の仕方が身に付いていきます。以下の記事でケース面接の例題を45問紹介しているので、ぜひ活用しましょう。
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録画型録画面接
録画型録画面接は一般的な面接に近い形式で、学生の能力や自社に対しての適合性を評価するために使用されます。条件付き録画面接よりも自由度が高く、特定の条件にも縛られることないため、自由に自分なりの表現で回答を録画することができるのです。
また評価基準も異なり、録画型録画面接では学生の回答内容や表現力、コミュニケーション能力などが評価されます。条件がない分、アピールの仕方も人それぞれなので、どのような印象を残したいかで表現を工夫してみましょう。
4ステップ! 録画面接の基本的な流れ
4ステップ! 録画面接の基本的な流れ
- 企業から案内メールが届く
- 指定ツールをダウンロードして設定する
- 録画面接を撮影する
- 撮影した動画を企業に提出する
ここからは実用的な知識に進んでいきます。録画面接には、基本的な流れが決まっていて、大まかには以下の4ステップで進行していきます。
全体の流れを把握することで何から始めれば良いかわからないという焦りがなくなり、結果として良い結果を引き寄せやすくなります。各ステップの詳細を詳しく説明していくので、提出までの流れを詳しく理解しましょう。
ステップ①企業から案内メールが届く
録画面接は、企業から案内メールが届くところからスタートします。選考の最初に録画面接が設定されている場合はマイページ登録時に、またエントリーシート通過後の場合は選考通過を知らせるメールとともに録画面接の案内が届きます。
Zoomなど使用アプリケーションの指定、録画方法の指示、録画面接の質問内容、提出日などの重要な情報が網羅されていることが多いため、メールボックス内に埋もれないように保管しておきましょう。
保管の方法はさまざまですが、別フォルダに分けたりマークを付けたり、自分なりに管理してください。メールを隈なく確認して、直前になり慌てないよう期日に余裕を持って準備をすすめましょう。
ステップ②指定ツールをダウンロードして設定する
録画面接の案内から録画面接に使用するツールなどがわかったら、自身のデバイスにダウンロードして設定してみましょう。スペックや通信環境の観点から、PCを所有している場合はスマホよりもPCにインストールするのがおすすめです。
ダウンロードが完了した後は、正しく作動するか必ずチェックするようにしましょう。企業によってはツールをダウンロードするのではなく、指定URLにログインしてWebブラウザ上のサービスを利用することもあります。どちらの場合でも、メールに細かく手順が示されているのでそれに従いましょう。
- ツールの指定がない場合は何でも良いのでしょうか?
推奨するツールがないかなどを事前に企業に確認しよう
録画面接に使用するツールは、企業側の指示に従うことが基本的には多く、録画面接のための特定のアプリをインストールするケースも現在はあまりありません。企業が指定したURLをクリックすることで録画面接が始められるような企業がほとんどです。
しかし、もしツールの指定がなかった場合には、何を使ったら良いのかと不安になりますよね。やはり、適当に選んだツールを使うよりも、企業側に確認した方が安心です。
使おうと思うツールを連絡して許可を得たり、「推奨するツールがあればご教示をお願いします」と丁寧に質問するのも良いでしょう。報告・連絡・相談はビジネスの基本です。
ステップ③録画面接を撮影する
ここからはいよいよ面接動画の撮影に進んでいきます。企業から指定されたツールを起動、もしくはログインしたURLにて、録画面接を開始します。
録画中にデバイスの電源が切れないようにしっかり確認しつつ、周りの環境や画面の映り、周囲の音なども意識しながら録画を進めましょう。撮影するときのポイントは後ほど詳しく解説します。
ステップ④撮影した動画を企業に提出する
録画面接の動画録画が完了したら、企業から指定された方法で動画ファイルを提出します。提出方法にはいくつかの方法がありますが、おもに以下の3つです。
録画面接の提出方法
- ファイルのアップロード:メール添付、企業から指定されたサイトに録画動画をアップロードする方法
- 共有リンクの送信:録画動画ファイルを共有リンクとしてURL形式で送信する方法
- 指定のアップロードプラットフォームを使用:企業が指定した外部プラットフォームを通じて録画動画を提出する方法
方法を誤ると選考対象外になる可能性もあるので、形式に注意しつつ、提出期限に遅れないように確実に動画を提出しましょう。
企業へ送るデータのファイル名に気を配ることは、採用担当者に良い印象を与えるために重要です。特に書類の整理や検索がしやすくなるため、気配りができる人物と評価されやすくなります。
シンプルで内容がわかりやすいファイル名を心掛けると良いでしょう。
39点以下は要注意!
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キャリアコンサルタントに聞いた! 録画面接で受かる人の特徴とは?
対面面接と比較して情報量の差はあれど、録画面接であっても志望者の振る舞いの些細な点に自身の人となりが出てしまうものです。
そこで面接のプロフェッショナルであるキャリアコンサルタントに、録画面接で受かる人の特徴を教えてもらいました。以下の特徴に当てはまるように対策を進めていきましょう。
アドバイザーコメント
大場 美由紀
プロフィールを見る録画面接は面接官に「直接会いたい」と思わせることが大切
録画面接を突破するにはどのような点に留意すべきでしょうか。自分自身が面接官の立場になって考えてみてください。
面接官は学生から送られてくるたくさんの録画を見て、合否まで決めていかなければなりません。忙しいなかでじっくり時間をかけて見ることはできず、直感的な第一印象も合否に大きく影響するはずです。
もし録画画面で対峙する学生が無表情で暗記しただけの棒読みでは、熱意も感じられず通過させる気は失せるでしょう。早口や声が小さいなどで聞き取りにくければ、日頃もそのようなコミュニケーションの取り方なのだろうと想像してしまいます。
また、いくら緊張しているとしても、いかにも自信がなさそうな様子では、採用の意欲は失せてしまうでしょう。話の内容や構成が整っていなかったり、独りよがりで第三者にわかりにくければ、業務での報告やプレゼンでも期待が持てません。
魅力的な動画を撮るためには努力が欠かせない
つまり、表情は笑顔を交えて明るく、ハキハキと話し、その内容もしっかり構成が整い、伝わりやすさを工夫しているのであれば、一緒に働く仲間として迎え入れるうえで期待が持てます。
加えてその企業に入社して貢献したいという意欲が伝わってくれば、ぜひ会って確認したいと思うでしょう。
魅力的な動画にするには、事前練習を重ねる努力が必須なのです。
事前準備で態勢を整えよう! 録画面接を攻略するためにやるべき3つのこと
録画面接を攻略するためにやるべき3つのこと
- 安定した撮影環境を確保する
- 撮影機材をそろえる
- 頻出質問への答えを用意する
録画面接の突破は事前準備に左右されるといっても過言ではありません。同企業を志望する同じ能力の候補者と比較された際に合否を分けるのは事前準備なので、しっかり準備して態勢を整えましょう。
とはいえ、何をどこまで準備をすれば良いのかわからない人も多いでしょう。ここでは3つのやるべきことを紹介するので、よく読んで準備を整えていきましょう。
安定した撮影環境を確保する
録画面接は、受け答えはもちろんのこと、安定した撮影環境も重要です。なぜなら、企業は録画された映像全体からあなたを評価するので、周りの音がうるさかったり散らかった部屋が映り込んでいたりすると、その情報も評価基準の一つになるためです。
だからこそ、録画面接の際は以下の4点には特に気を付けるようにしましょう。
録画面接の撮影環境を気を付けるべきポイント
- 静かな場所で撮影する
- 雑多な背景を映さないようにする
- カメラが安定するように設置する
- 必要機器が正常に動くかチェックする
特に背景については、画角や物の反射によって映りこんでしまう可能性もあるので、録画が完了した後に必要のない物が映っていないかは確認するようにしてください。
影響されない面接官もいるかもしれませんが、私は影響されます。片付いていない部屋で録画した動画を送ってこられると、「片付けが苦手=頭のなかを整理するのが苦手」といった先入観を持って見てしまいます。
撮影機材をそろえる
録画面接では、通常は自分が所有しているカメラつきのパソコンやスマホなどのデバイスを使用するため、専門的な機材は必要ありませんが、可能な限り品質の良いものを準備しましょう。面接の中身が素晴らしくても、映像自体の印象が悪いと面接官からの評価もマイナスになる可能性があります。
撮影機材のなかでも、特に録画動画の品質に与える影響が大きいイヤホンマイク、カメラ、照明の3種類について、ポイントを解説していきます。
イヤホンマイク
イヤホンマイクを決めるうえでは、集音機能に優れクリアでノイズの少ない音声が収録できる高品質な製品を選びましょう。周囲の騒音を抑えるノイズキャンセリング機能があると、録音品質が向上します。
また、マイクの位置も気を付けたいポイントです。マイクが口の近くに位置するタイプを選ぶことで、クリアな音声を録音できます。マイクが遠い場所にあると、音声が小さくなる可能性があるので注意しましょう。
ワイヤレスのイヤホンマイクであれば、ケーブルによる制約がなくなることで自由度が高まり、録画中の動作や姿勢に制限がないため、より自然な姿勢で面接に臨むことができます。もし用意がある場合はワイヤレスのイヤホンマイクを活用しましょう。
- マイクなしで録画しようと思っているのですが、録画の音質によって印象が変わることはあるのでしょうか?
面接官にあなたの声が届くか事前にチェックしよう
録画面接の際にマイクを使わない場合、音質が面接官の印象に影響を与えることは確かにあります。音声が聞き取りにくいと、内容の理解が難しくなり、あなたへの信頼性や選考への姿勢が低く評価される可能性があります。
特に、カメラから遠くにいるために音が小さ過ぎたり、雑音が多い場合、聞き手はあなたの話を集中して聞き取るのが難しくなります。これによって、情報の伝達が不十分となり、面接官に悪い印象を与えることもありえます。
したがって、録画面接ではできるだけ高品質のマイクを使用し、事前に音質をチェックして最適化することが重要です。
適切な音質の確保は、あなたのプレゼンテーションの効果を最大化し、面接官に対して好印象を与えるための重要な要素です。
カメラ
カメラは動画の品質を最も左右する機器です。
推奨はPCに外付けカメラを使用することです。
ただし、スマホしか手元にない場合であっても、近年はカメラ性能がアップしているので大きな支障はありません。外付けカメラの選択にあたっては、明瞭でクリアな映像を提供する高画質な製品を選ぶようにしましょう。必要に応じて、三脚などの固定機器を使用して、カメラを安定した場所に設置してください。
さらに、微調整ができる機能があれば望ましいです。顔が明るく映るように設定すれば映像で顔をきれいに映すことができます。
カメラは場所によっても映り方が異なるので、動画収録前にテスト撮影をおこない、気になる点がないかチェックをしましょう。
照明
照明は動画の印象に影響します。できるかぎり自然光がある場所で録画すると、柔らかく自然な雰囲気を演出できるので、窓の近くがおすすめです。
そのうえで機材セッティングのポイントとしては、明るすぎず暗すぎずの適度な明るさを確保することと、均一な照明を当てることです。照明が明るすぎると画像が白飛びし、かといって暗いと顔がぼやけて見えてしまうので、均一な照明が顔全体を均等に照らし、影が最小限に抑えられるように意識してください。
また、背景の色と明るさが合っていないと不自然な映像になるので、背景との調和も考えて照明を当てるようにしましょう。
頻出質問への答えを用意する
撮影機材や撮影環境など外的な要素を整えた後は、肝心の中身を作っていきます。
録画面接対策の第一歩として、まずは面接の頻出質問を理解しましょう。対面であっても録画面接であっても、どの企業からも共通して質問される事項があります。
いくつかの頻出質問に対して汎用的に使える回答のバリエーションを持っておくと、空いた時間で企業独自の質問対策に時間をさけるので、前もって用意しておくようにしましょう。
録画面接に限らない面接の頻出質問を知りたい人は、以下の記事がおすすめです。
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新卒の面接では自己PR、ガクチカ、志望動機などのよくある質問以外にもさまざまなことが聞かれるため対策が必須です。この記事では厳選質問110選と対策のポイントをキャリアコンサルタントが解説します。質問への準備を万全にして内定をつかみましょう。
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機材などの準備が完璧でも、話す内容がおろそかになっては意味がありません。
複数の面接官で動画を共有し、話の中身にフォーカスすることも簡単です。事前に、頻出の質問事項は1分、3分バージョンで考えておくくらいの慎重な準備をしておきたいものです。
回答例付き! 録画面接の頻出質問5選
回答例付き! 録画面接の頻出質問5選
録画面接でよく聞かれる質問にはパターンがあります。そのため上記5つの質問については回答を用意しておくのが良いでしょう。
ここでは録画面接での頻出質問と、各質問に対する回答のポイントを具体的に示します。ただし、回答例はあくまで参考なので、単にまねをするのではなく自分で考えて説得力を持たせるようにしてくださいね。
質問①自己紹介をしてください
録画面接の自己紹介では、自分の経歴や能力を明確に伝えつつ、会社やポジションに対する熱意や意欲も示すことが重要です。
面接官からの質問がない分、自己紹介にたくさんの情報を入れたくなる人もいるかもしれませんが、あくまで自分の基本情報を伝える項目として、自分のアピールは簡潔にまとめるようにしましょう。
自己紹介の回答例
はじめまして、〇〇大学〇〇専攻の港太郎と申します。
私はバスケットボールを小学校から今まで続けてきました。とりわけチームでの協力や円滑なコミュニケーションを重視しています。また、新しいことにチャレンジすることに積極的であり、常に学び続ける姿勢を持っています。
本日は貴重な機会をありがとうございます。よろしくお願いします。
まず、自己紹介のスピーチは1分以内にまとめましょう。笑顔ではっきりと話し、聞き手に伝わるよう心掛けます。また、内容は簡潔にしたうえで、番号を付けて順序立てて話すとよりわかりやすくなりますね。
自己紹介の締めくくりには、自分の意欲や企業への関心を強調することで、前向きな印象を与えられるでしょう。
面接の自己紹介の作り方をもっと詳しく知りたい人は、以下の記事も確認しましょう。魅力的な自己紹介の例文も紹介しています。
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質問②自己PRをしてください
自己PRは、自分の強みをアピールする重要な機会です。通常の対面面接でも頻出の質問ですが、録画面接の場合は1つの質問で簡潔させる必要があるので、よりわかりやすく状況を説明しなければなりません。
そのため、実績を数値化したり、入社後の再現性をアピールするなど、基本的な自己PRのポイントは必須で押さえるようにしましょう。
自己PRの回答例
私の強みは、情熱と責任感を持って課題に取り組めることです。特にチームで協力するうえで全体のモチベーション管理が得意です。
この強みは大学の部活動の経験で発揮しました。私はバスケットボール部の副キャプテンとして、チームの練習メニューの考案やメンバーの体調管理のサポートを担当していました。
チームとしてはインターハイの出場を目指していたので、それに向けて練習を組んでいたのですが、1人のメンバーが体調を崩したことでチーム全体が不安な空気になってしまい、士気が下がってしまったことがありました。
このままでは目標を達成できないと思い、各メンバーに今の状況をヒアリングし、チームとして目標を達成したいという思いを伝えました。その結果、なんとなく不安なムードだったチームにもやる気が戻り、不調だったメンバーも復活することができました。
この経験から、メンバーが不安なときこそリーダー的ポジションの人が目標に対して本気で向き合っているということを示すのが大切だと学びました。
御社に入社後も、同じようにチームの士気が下がってしまうこともあると思いますが、まずは自分が率先して目標に対する情熱をアピールして、チーム全体で成果を上げられるように尽力いたします。
面接の自己PRの基本については、この記事で解説しています。構成や必須要素をおさらいしましょう。
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面接の自己PRは独自性のあるエピソードが求められます。キャリアコンサルタントが自己PRで盛り込むべき内容や作成方法を例文と解説。記事を参考に独自性のある自己PRを作成し、他の学生と差別化して面接を突破しましょう。
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質問③志望動機を教えてください
その企業を選んだ理由を明確に伝えるためにも、志望動機は特にこだわりましょう。企業と自身の接点を具体的に話したうえで、双方の方向性が同じことをアピールすることがおすすめです。
漠然とした言葉は使わずに、端的でわかりやすい話し方を心掛けましょう。
志望動機の回答例
私は、御社のようなチャレンジングな環境で社会人生活を送りたいと感じたため、志望しています。
私は幼少期から「できないことができるようになる」ということに喜びや楽しみを感じるタイプで、スポーツや勉強、趣味など、さまざまなジャンルをかじって浅く広くなんでも器用にこなすタイプでした。
しかし大学生になって、自分の進む道を決めて学業やスポーツに本気で向き合っている人ばかりの環境に入って、自分はどんなジャンルでも表層部分でできた気になっていたんだなと実感しました。そこから自分もなにか突き詰めて努力をしたいと思い、営業職の長期インターンシップに参加して、どんな業界でも通用する営業力を突き詰めるために努力をしました。
そして実際に企業に応募するタイミングになって、自分の今までの経験を活かしながら、もっと多方面の営業力をつけられる環境を求めて、総合商社を目指して就活をするようになりました。なかでも御社は若手でも挑戦しやすい人事制度やジョブローテーション制度があると伺ったので、自分のスキルを磨きつつ、持ち前の営業経験を活かせると思いました。
入社後は、どんな領域でもまずは知識をつけるためにインプットを重ねて、いち早く一人立ちできるようにいたします。そして将来的には、特定の分野の専門知識を深めながら、リーダーを目指していきたいと考えています。
録画面接は深掘り質問がないからこそ、企業側の確認ポイントを意識する必要があります。特に志望動機は、企業研究の度合いでミスマッチの可能性を探る重要な質問事項です。
「なぜ当社を志望するのか」「当社で何がしたいのか」など、具体的に伝える準備が必要です。
魅力的な志望動機の答え方は、こちらの記事で詳しく解説しています。例文も参考に、自分の志望動機と見比べてみましょう。
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質問④長所と短所を教えてください
長所と短所はそれぞれポイントがありますが、まず長所はその能力を発揮した場面を具体的に話すようにしましょう。具体的にイメージできないと、面接官がその長所について十分に理解できなくなってしまいます。
また、短所を話す際は、ネガティブな印象にならないように気を付けましょう。必ず改善点とセットで伝えて、ポジティブなまとめになるように心掛けてください。
長所と短所の回答例
私の長所は、柔軟性と学習能力です。新しい環境や課題に適応し、臨機応変に対応することが得意です。これまでの学習経験やインターンシップで、さまざまなプロジェクトに携わり、新しいことを学んでいきました。
一方で私の短所は、細部への注意が足りないことがある点です。大局的な視野や目標設定には自信がありますが、ときに細かな作業や詳細に対する注意が欠けることがあります。時間管理やタスク管理のスキルを向上させることで、この短所を克服しようと努力しています。
短所と長所は同じであり、同じ個性(特徴)を別の角度から見て表現を変えているだけだと感じます。そのため、短所の改善点は必要以上に触れず、ほかの内容で意欲を伝える方が印象は良くなるでしょう。
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短所の伝え方
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質問⑤学生時代に力を入れたことを教えてください
「ガクチカ」とも呼ばれる学生時代に力を入れたことは、行動とそれを通じて得た能力をセットで述べるのがコツです。具体的な話から抽象度を高めることを意識して、本心から力を入れたと思える内容を発信すれば面接官にも伝わります。
また、学業以外の活動を述べる場合は、学業をおろそかにしていないことをアピールするためにも、学業と並行して取り組んだことを伝えるようにしましょう。
学生時代に力を入れたことの回答例
私が学生時代に力を入れたことは、さまざまな課外活動に参加したことです。特に学生団体でのリーダーシップ経験やボランティア活動に注力しました。
学生団体では、学生代表や役員を務めることでチームをまとめるリーダーシップや協調性を養うことができました。また、ボランティア活動では地域社会に貢献するとともに、コミュニケーションスキルや問題解決能力を向上させる機会となりました。
両者の経験からチームで働くうえで必要なコミュニケーション能力やリーダーシップ、課題に対する向き合い方を学びました。この経験を活かして、御社の企画職でも、チームメンバーと協力してクライアントの課題を解決できるような企画を考案していきます。
ガクチカを魅力的に伝えるコツは、以下の記事でも解説しています。参考にして、自分の経験をより再現性のあるエピソードにしましょう。
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人事を惹きつけるガクチカの書き方5ステップ|例文12選付き
ガクチカの書き方は順序が最も重要です。この記事ではガクチカの書き方をキャリアアドバイザーが5ステップで紹介します。また、業界別や職種別のガクチカ例文も併せて紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
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練習量で質を高めよう! 録画面接で気を付けたい話し方と練習のコツ
録画面接で気を付けたい話し方と練習のコツ
面接で話す内容をある程度固めた後は、話し方を訓練しましょう。
同じ内容を話していても、わかりやすい人とわかりにくい人には差があります。ポイントを押さえた回答をするためにも、面接官の立場でどのような話し方であれば伝わりやすくなるのかを考えて練習を重ねましょう。
ここでは録画面接で気を付けたい話し方と練習のコツを解説します。回答をより洗練されたものにするためにもこの5つを意識してみましょう。
回答は結論から簡潔に伝える
回答を結論から始めることで、相手にはじめの段階でどんな内容の話が今後されるかという要点を伝えることができます。また、重要な情報を最初に提示することで、その後の説明や詳細に関心を持たせることもできるのです。
回答を結論から伝えることはビジネスマナーともいわれますが、特に録画面接では、限られた時間のなかで必要な情報を伝えるという条件が課されることが多いです。
そのためこのような状況において、改めて結論を簡潔に伝えることは相手とのコミュニケーションをよりスムーズかつ効率的にするために大切なポイントになります。
録画面接では、結論から話すことが重要です。最初に結論を述べ、その後に理由や具体例を説明することで、相手の理解を助け、さらにインパクトを与えることができます。
PREP法(結論、理由、具体例、結論)を使うと、話の構成が明確になり、情報を簡潔に伝えることが可能です。この技術を練習して、録画面接での効果的なコミュニケーションを目指しましょう。
目線は画面ではなくカメラに向けて話す
録画面接では、顔と身体の位置、目線の方向にも気を付けましょう。相手に直接話しかけているような印象を与えるためにも、デバイスの画面ではなくカメラに向けて話すようにしてください。
画面を見ながら話すと視線が散漫になり、相手に自信のなさやコミュニケーションに対する不安感を与えてしまう可能性もあります。また、手元の原稿を目にする時間が長いと、用意したものを読み上げているだけにとらえられ、評価が不利にはたらくことにもつながります。視線や姿勢は緊張感を持って、意識して正すように心掛けましょう。
- ずっとカメラを見ると緊張してしまうのですが、そらしすぎるとマイナスな印象になるのでしょうか?
判断が人によって分かれるので録画中の視線は自然体がベター
カメラから目をそらしすぎているからといって、印象が悪くなるかどうかは面接官によります。カメラから一度も目線を外さなかったとしても、「睨むようにカメラを見られて怖い」と感じる面接官もいるかもしれません。
何事も度を越すと目に付くでしょうが、その度合いは面接官によるとしか言えません。
話す相手が目前におらず、カメラを見続けることにつらさを感じる人は、画面に入らないようにしてカメラの近くに癒し系グッズ(部屋にある小物など)を置き、それを見ながら話すようにするとリラックスできるかもしれません。ぜひ試してみてください。
笑顔でハキハキと話す
面接において、笑顔でハキハキと話すことはポジティブな印象を与え、自信のアピールにもつながります。録画面接では対面面接よりも細かな表情や振る舞いが伝わりにくい性質があるので、意識的にこのポイントは心掛けましょう。
笑顔は親しみや信頼を生み出し、ハキハキと話すことは自分の考えや意見を明確に伝えることができることを示します。面接官は学生のことを「将来の仲間として受け入れられるか」という視点で評価しているので、一緒に働きたいと思ってもらえるように、相手に好印象を残せるような話し方を訓練しましょう。
初めと最後のあいさつも練習しておく
あいさつは非常に重要なビジネスマナーなので、録画面接においてもそれは変わりません。
面接で初めと最後のあいさつを準備する理由は、第一印象と最後の印象を良い形で残すためです。初めに明朗なあいさつをすることで、面接官に対して礼儀正しく、自信を持っている印象を与えます。
また、最後のあいさつは面接の締めくくりにあたります。ここで丁寧な感謝の言葉と入社意欲をアピールすることで、面接官に礼節と熱意を示すことができます。
しっかりとしたあいさつや自己紹介は、面接官との初めてのコミュニケーションを円滑にする効果があるので、今後も長い付き合いになる可能性があるからこそあいさつは重要なのです。
スラスラ話せるようになるまで繰り返し練習する
話す能力は練習に取り組んだ量に比例して上達するので、録画面接も準備した内容をスラスラ話せるようになるまで繰り返し練習しましょう。
録画面接とプレゼンテーションは似ている点が多くあります。どちらも準備が重要なことと、伝達能力が求められることです。プレゼンテーションが練習を繰り返せば上達するように、録画面接も練習を積み重ねれば、自ずと自信が出てくるでしょう。
本番を堂々とした態度で臨めるように、友人や家族など自分以外の人に聞いてもらい、フィードバックを得るのも改善点がわかりやすいため有効ですよ。
スラスラ話すというのは、丸暗記したことを淀みなく話せることではありません。丸暗記だと、間違えずにもれなく話そうと早口になったり、間を空けずに一気に話す傾向があります。
一方的な発表ではなく、あくまでコミュニケーションであるという意識が必要です。
撮影環境までこだわろう! 面接を録画する前に確認したい4つのポイント
面接を録画する前に確認したい4つのポイント
- 周囲の雑音が入らないよう注意する
- 面接にふさわしい服装をする
- 背景が整然として生活感が出すぎないか確認する
- 表情を明るく見せるよう照明を調整する
人の印象は言語以外の要素が担う部分が大きいといわれているので、録画面接においても収録環境はとても重要です。動画を視聴した面接官が不要なストレスなく、志望者の話に耳を傾けられる環境とはどのようなものか、録画面接を収録する部屋の環境や自身の服装、背景のセッティングから照明にいたるまで詳しく解説していきます。
周囲の雑音が入らないよう注意する
録画面接には、周囲に雑音が入らない場所が適しています。たとえば、静かな自宅の個室や会議室、閉鎖された空間です。遮音環境が整ったリモートブースなどでも良いでしょう。
雑音がないことは、面接の品質と集中力を高めるうえで重要な要素です。外部の騒音や人の声がないことで、面接官も快適に録画動画を視聴できます。
反対に、周囲が騒然としている環境で面接に臨むことは相手に対して失礼にあたり、学生の準備不足と思われてしまいます。話す内容以外の部分で減点対象になるのはもったいないので、静かな環境で録画するようにしましょう。
面接にふさわしい服装をする
録画面接は対面の面接とは異なり、上半身しか映らない場合も多いですが、服装にも気を抜かないようにしてください。具体的には、以下のような点に注意して、すっきりと清潔感のある印象を残せるようにしましょう。
録画面接の身だしなみのポイント
- 寝ぐせがなく適切にセットをした髪型にする
- 前髪は目にかからず額が見えるようにする
- 顔の周りに髪が残らないようにする
- メイクをする場合はナチュラルメイクにする
- スーツにシワや汚れがないようにする
服装は指定がない限りスーツが無難です。上半身だけしか映らないとはいえ、対面と同じように身だしなみを整えてから録画をするようにしてくださいね。
- 服装が自由の会社だとしても録画面接はスーツで撮影したほうが良いでしょうか?
スーツでなくても良いがTPOへの意識は必須
「服装は自由」といわれた場合でも、録画した動画の提出先は企業です。動画を見るのは勤務時間中の面接官や企業の担当者です。
ファッション業界や美容関連の業界で、個人のセンスを披露する意味もあるというわけでもない限り、大きなロゴや文字が入ったTシャツで録画するのはおすすめできません。
何を着れば良いか迷ったときはスーツを選択しておく方が無難ですが、スーツは必須ではないため、オフィスカジュアルであれば問題ないでしょう。白や薄い色の襟があるシャツやブラウスなどがオススメです。
背景が整然として生活感が出すぎないか確認する
録画面接に最適な背景は、白やグレー、ベージュなどの落ち着いた色です。派手な色だと背景に目が行ってしまううえに、輪郭もはっきりと見えない場合もあるので、面接官に自分だけに集中してもらうためにも、落ち着いた色の壁で撮影をしましょう。
背景と同様に、背後に物が散らかっているとそこに目が行ってしまうので、できるだけ物も少ない場所を選ぶようにしてください。
もし壁を背にした環境が用意できなければ、カーテンなどで代用するのも一つの手です。自身が可能な範囲で準備してくださいね。
表情を明るく見せるよう照明を調整する
照明を上手に使いこなすことで、表情を明るく見せることができます。録画面接は対面面接よりも表情がわかりにくいからこそ、照明を適切に活用してほかの学生より一歩リードしましょう。照明を効果的に使用するためのポイントは2つあります。
一つは照明を顔に当てることです。自分の後ろに照明を置くと逆光で顔が暗くなるため、照明は顔の前に置きましょう。メガネの場合は光が反射するので、真正面ではなく斜めにずらして当てるのがおすすめです。
またもう一つは、照明が当たる部分を部屋で一番明るい場所にするということです。顔に照明を当てていても、さらに明るい照明や日差しがあるときれいな映りにはなりません。カメラに映る範囲で一番明るい場所に顔をもってくるのが重要なポイントです。
録画面接の際には、カメラの位置を目線の高さに設定し、視線が自然に見えるようにしましょう。また、安定したインターネット接続を確保し、カメラとマイクが正常に動作しているか事前にチェックし、テスト録画で音声や映像の品質を確認しておくことが重要です。
これらのポイントに加え、面接のリハーサルをおこなうことで、実際の面接時に落ち着いて対応することができます。
必ず見直して減点を避けよう! 録画面接でマイナス評価になりやすい人の特徴
録画面接でマイナス評価になりやすい人の特徴
- カンペを見て話している
- 指定の時間を大きくオーバーしている
- 話し方がわかりにくい
ここまで、録画面接を突破するためのコツを具体的に解説しました。録画面接において、合格する理由は企業の選定基準によりさまざまですが、落ちる人にはその特徴に一定の共通点があります。
ここでは録画面接に落ちる人の特徴をまとめました。面接前に見直して不要な減点を避けましょう。
カンペを見て話している
録画面接でカンペを用意すること自体は悪いことではありません。話す内容をカンペにまとめることで、理路整然と伝える手助けにもなるでしょう。
しかし、カンペから目をそらさずに話すことはマイナス評価につながる場合があります。カンペを読むとカメラから目線を外すことになり、目線の合わないコミュニケーションには説得力も迫力も生まれないのです。
また、文章を目で追うと目がチラチラと左右に動くので、何かを読んでいることがわかってしまいます。録画面接は動画が短く区切られる性質から、話している姿がかなりしっかりと見られてしまうので、準備した文章を読み上げる姿は相手からすぐに見抜かれてしまうのです。
そのためカンペに頼りすぎるのではなく、あなた自身の言葉で面接官に語りかけるようにしましょう。
録画面接に不慣れなのは面接官も同じなので、大目に見てくれる人もいます。しかし、度を越すと目の動きが気になって話の内容が頭に入ってこなくなる面接官もいるでしょう。
合否に影響が出る可能性は十分あるといえます。
指定の時間を大きくオーバーしている
時間を守ること、納期を守ることは社会人の基本なので、録画面接で指定された時間を大きく超過することは適切な時間管理ができないことを示してしまいます。指定された時間内に回答をまとめる能力も評価のポイントになるでしょう。
録画面接で時間を守ることができない学生は、そのほかの点においてもコミュニケーション能力や適応力に欠けると判断される可能性もあります。あらかじめ自己紹介や回答の内容を簡潔にまとめ、時間配分に注意することが大切です。想定した時間ではない条件が課されたときのために、複数のパターンを持っておくと良いでしょう。
話し方がわかりにくい
自分の話が相手に伝わっていないと感じた時、それが対面面接であれば説明を補って理解を促すことができます。しかし、録画面接では補足説明の機会は与えられないので、誰が聞いても意味がわかる端的な話し方が求められます。
録画面接で話がわかりにくい場合、面接官がその内容を十分に理解できず、本来伝えたいポイントや意図も伝わらないため、面接官からの評価が下がってしまうこともあります。
もし自分の話がわかりにくいかもしれないと不安な人は、録画面接の前に話す内容を人に聞いてもらってみてください。他人からフィードバックをもらうことでわかりにくい点が抽出されるので、その部分を重点的に改善して録画面接に臨みましょう。
声が小さい、語尾が消える、早口、切れ目なく一気に話すなどは、内容が聞き取りにくくなる一因です。また、内容の盛り込みすぎも焦点が合わなくなって理解が難しくなります。
何より、結論ファーストでない構成は話を聞く側にとっては非常に厄介です。構成には十分注意しましょう。
録画面接こそ準備に力を入れて堂々とした受け答えで選考を突破しよう
この記事では、録画面接の基本知識から突破のコツを解説してきました。改めてですが、録画面接は事前準備の質と量が合否を左右します。対面面接とは異なる録画面接ならではの特徴をよく理解して、必要な準備を進めてみてください。
適切に準備と練習を重ねることで、あなたの魅力と熱意を堂々とした受け答えで面接官に届けて、志望企業の選考突破を目指しましょう。
アドバイザーコメント
瀧本博史
プロフィールを見る録画面接は徹底的な準備が結果につながる
録画面接の予定が決まったら、まずは部屋の環境を整え、静かで清潔な背景を用意しましょう。そして、カメラの位置は目線が水平になるように調整し、適切な照明で顔がはっきり映るようにします。頻出質問へも入念に対策してください。
当然、アピール内容の準備も欠かせません。自己紹介や志望動機、強みと弱みについて30秒から1分で答えられるように練習しましょう。短時間で要点を伝えるスキルが求められるので、事前にシナリオを作り、録画して自分で確認することが効果的です。
また、録画面接は一度きりのチャンスであることが多いため、撮り直しができない場合も想定して一発で成功させる準備をしておくことが重要です。たとえば、外資系企業では具体的なビジネスシチュエーションに対処する問題が出題されることがあり、回答の質が求められます。
録画面接の直前まで準備と練習をして自信を持とう
話す内容だけでなく、身だしなみや表情、声のトーンにも気を配りましょう。適度な笑顔を保ち、落ち着いてはっきりと話すことで面接官に良い印象を与えられます。何度も練習を繰り返し、自信を持った状態で臨むことが大切です。
録画面接の準備は徹底的におこなうことが大切です。模擬面接や友人との練習を通じて、フィードバックを受けながら改善を重ねていきましょう。
以上のポイントを押さえ、自信を持って録画面接に臨んでください。成功を祈っています!
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/フィナンシャルプランナー
Miyuki Oba〇大学などでカウンセリングや講義、企業や行政における新人研修・セミナーなどに多数登壇。ファイナンシャルプランナーおよび小論文講師としての知見も加味したアドバイスをおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/上級心理カウンセラー
Fumiko Furuta〇キャリアに関する記事の執筆・監修や、転職フェアの講演、キャリア相談、企業や学校でのセミナー講師など幅広く活動。キャリア教育に関心があり、学童クラブの支援員も務める
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/キャリアコンサルティング技能士
Hiroshi Takimoto〇年間約2000件以上の就活相談を受け、これまでの相談実績は40000件超。25年以上の実務経験をもとに、就活本を複数出版し、NHK総合の就活番組の監修もおこなう
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