面接の志望動機の答え方を10例文で解説! 書類と同じ対策はNG

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  • キャリアコンサルタント/認定心理士

    Harumi Hasegawa〇大学では心理学を専攻。ベンチャー企業に勤務する傍ら、カラーセラピーサロンの運営を開始。同社で個人法人向けカウンセリングに加え、キャリア開発講師とコンサルティングに携わる

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  • キャリアコンサルタント/留学カウンセラー

    Shun Hayakawa〇大手就活メディアの営業を経て、現在は留学支援をおこなうアナザーストーリーの代表取締役を務める。キャリアコンサルタントとして学生の強みの発見から選考対策など幅広く支援

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  • キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士

    Takeo Matsuda〇新卒・若手・管理職・経営者のキャリア等の相談を1万件以上受けた実績。一般企業では主にサービス業を中心に幅広い職種のキャリア支援に携わる

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志望動機はあらゆる企業の面接でよく聞かれる質問の1つ。「面接官に好印象を残す志望動機がわからなくて不安」「その企業ならではの志望動機が思いつかない」と多くの悩みの声が寄せられます。

面接は「その企業に入って貢献したい」という熱意をアピールする場です。そのため志望動機をしっかり対策しておけば、「この学生は入社意欲が高い」「自社で活躍できそうだ」と好印象を残し、他の学生との差別化にもつながります。

この記事では、キャリアアドバイザーの長谷川さん、早川さん、松田さんのアドバイスを交えつつ解説します。面接の志望動機を考えようとしている人はぜひ実践してみてくださいね。

目次

面接の志望動機は書類よりも踏み込んだ対策が必要

「エントリーシート(ES)や履歴書に志望動機を書いたから」と準備をせずに面接に臨む人も少なくありません。しかし面接で志望動機の高評価を得るには、書類よりも深掘りをしてその企業に踏み込んだ内容にすることが重要です。

記事では、ESや履歴書などの書類よりも一歩踏み込んだ対策を解説します。その後で、実際に面接ならではの志望動機を考える4ステップを解説。

これらをふまえて志望動機の例文を10個紹介するので、実際に志望動機を考える参考にしましょう。

面接ならではの志望動機の考え方をしっかりと理解し実践することで、面接官があなたに抱く印象は格段に上がります。「書類で志望動機は考えたから大丈夫」と慢心せずに、一つひとつ丁寧に対策をしましょう。

志望動機の書き方で悩んでいる人は以下の記事をチェックしてください。基本的な書き方と差別化できるコツをまとめています。

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面接で志望動機を聞く3つの理由

面接で志望動機を聞く3つの理由

  • 学生の志望度の高さを確認するため
  • 仕事への意欲を確認するため
  • 長く勤められるか確認するため

面接では多くの企業で志望動機が聞かれます。それはそれだけ企業側が志望動機を重視している項目だからです。

志望動機を実際に考える前に、面接官がどんな意図で志望動機を尋ねてくるのか、その理由を知ることは大切です。面接官が志望動機を聞く理由を知ることで、志望動機に盛り込むべき内容やどんな姿勢で回答すべきなのかが見えてきますよ。

①学生の志望度の高さを確認するため

面接官は学生にとっての自社の志望度の高さや内定辞退の可能性を知るという狙いがあります

面接官は「どこでも良いのではないか」「とりあえず応募をしただけではないか」という疑問や不安、学生の熱意の有無を学生の志望動機の深さによって判断していますよ。

②仕事への意欲を確認するため

面接官は学生の志望動機の内容や姿勢から、入社後どんな貢献をしてくれるかを確認する狙いもあります。「なんとなく頑張ります」という態度の学生よりも、具体的なビジョンがある学生のほうが魅力的に映りますよね。

内容はもちろんですが、どのような考え方をするのか、どのような事業に興味を持っているのか、どのくらい興味があるのかと「仕事への興味の深さ」を知りたいと面接官は考えています

③長く勤められるか確認するため

面接官は学生の志望動機の回答内容から「学生のビジョンと自社がマッチしているか」「企業の求める人物像にマッチしていて社風に合っているか」などを総合的に見て長く勤められる学生かを判断しています

学生がやりたいことと企業が今後目指すところの方向性が異なっていてはミスマッチとなり、入社後の早期離職の原因となりかねません。

志望動機には学生の価値観などが色濃く反映されがちです。そのためミスマッチなく長く勤めてもらうためにも、学生の人柄や考え方、ビジョンなどが自社とマッチしているかどうかも面接官は確認しています。

長谷川 晴美

プロフィール

企業が志望動機から特に知りたいことは「成長力がある人材か」です。「成長力」とは自らで成長していく力を指します。

たとえば、人のライフステージには「①成長期」「②探索期」「③確立期」「④維持期」「⑤下降期」の5つのステージがあります。皆さんは今、2つ目のステージの「探索期」にいます。

そのため就活生の皆さんには次のステップの「確立期」に移行するための「成長力」があるかどうかを、志望動機から垣間見たいと考えている面接官も多いですよ。志望動機に熱意や意欲を盛り込むことで、成長力を見せることができます。

面接で志望動機を聞かれなかった場合は不安に感じますよね。こちらのQ&Aでは志望動機を聞かれなかった場合についてキャリアコンサルタントが回答しています。

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書類と同じ対策はNG! 面接の志望動機で重要な2つのポイント

書類と同じ対策はNG! 面接の志望動機で重要な2つのポイント

  • 面接官の深掘りにも対応できる内容にする
  • 話し方からも熱意を伝える

ESや履歴書でも志望動機を考えたため、「面接はそのまま同じように伝えれば良いから対策をしなくても大丈夫」と思っていませんか。面接での志望動機は、書類と同じ対策では良い印象を残せないでしょう。

面接はESと異なり、一方的に志望動機を伝えるだけではなく、コミュニケーションの場です。そのため面接ならではの志望動機の対策をする必要があります。

一度書類で志望動機を考えたからと侮らずに、しっかりと対策をするためにも面接の志望動機で重要な2つのポイントを参考にしてくださいね。

①面接官の深掘りにも対応できる内容にする

繰り返しになりますが、面接はコミュニケーションの場です。そのため志望動機を伝えた後には、面接官から「なぜ」と深掘りをされることもよくあります

「志望動機を教えてください」といった基本的な質問には回答ができたとしても、その後に聞かれる深掘りの質問に的確に答えることができないと良い評価は得られません。

そのため書類ですでに志望動機を考えてあったとしても、過去の経験や自身の価値観と照らし合わせながら深掘り対策をする必要があります。

志望動機の深掘りの例

  • 弊社に興味を持ったきっかけは何ですか?
  • 企業理念に共感する理由を具体的に教えてください。
  • 具体的に弊社ではどんなことに取り組みたいですか?
  • なぜその目標を成し遂げたいのですか?

内定を出す前の最終面接では、特に志望動機が深堀りされやすい傾向にあります。その理由は、自社に合う人材かどうかを慎重に見極めたいからです。

またすでに自分が他の企業の内定を持っている場合、面接官は入社の可能性がどれくらいあるかを確認するために、志望動機を深掘りするケースもあります。

面接の志望動機の適切な長さが気になる就活生は以下の記事を参考にしてください。例文と共に解説しています。

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面接の志望動機の長さは1分間程度が目安です。1分間でまとめる基本構成やどんな長さでも話せるようになる準備方法などをキャリアコンサルタントが解説します。基本を押さえて柔軟に対応できるようになりましょう。

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企業理念に共感する志望動機の作り方は、こちらの記事で詳しく解説しているので、併せて参考にしてくださいね。

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志望動機に企業理念を盛り込むときは、差別化と具体性が必須です。企業理念の志望動機のメリット・デメリットを理解しつつ、高評価を得られる志望動機を作成しましょう。この記事では、企業理念の志望動機で差別化する方法や具体性を盛り込むコツ、避けるべき注意点を、キャリアコンサルタントと解説します。すぐに使える例文も紹介していますよ。

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②話し方からも熱意を伝える

面接の志望動機と書類の志望動機の違いとして「話して伝える」ことが挙げられますね。たとえ話の内容が良かったとしても、話し方によっては「熱意が伝わらない」「本心で言っているのかわからない」といった感情を面接官に抱かれてしまい、印象が下がってしまうこともあります。

逆に話し方も事前準備で万全にすると、自然と志望動機に「本気度」が現れ面接官に評価されやすくなるでしょう。面接では、ただ自分が言いたいことを言うのではなく、相手がいて自分の思いを適切に伝える必要があることを忘れてはいけませんよ。

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自分と企業の分析が鍵! 面接の志望動機を考える4ステップ

面接の志望動機を考える4ステップ

面接官に熱意や志望度の高さを伝えるためにはどのように考えていけば良いのか、4ステップで解説していきます。

面接官にプラスの印象を抱いてもらうためには、ただ志望理由を並べるだけでなく、自分と企業のことを理解することが鍵となります。

すでにESや履歴書などで志望動機を考えたという人も、面接での深掘りに対応するためにもう一度志望動機を考えていきましょう。

①企業選びの軸を明確にする

松田 竹雄

プロフィール

志望動機を作るにあたって、企業選びの軸から考えることが重要です。

その軸をもとに企業理念や仕事内容などといった企業情報を入念に調査すれば、自分の強みや志望動機との一貫性や共通点といった接点を洞察しやすくなりますよ。

面接の志望動機では「なぜその企業でなければいけないのか」という部分が見られています。そのためまずは、企業を選ぶ基準を明確にすることが大切です。自分自身の企業選びの軸は何か考えてみましょう。

また軸を意識することで、さまざまな角度から志望度や企業選びに関する質問がきても、回答全体に一貫性を持たせることができます。

どのように企業選びの軸を明確にするかわからないという人のために、その方法を解説していきますね。

企業選びの軸を明確にするためにやるべきこと

  • 自己分析をする
  • OB・OG訪問をする
  • さまざまな人の軸を知る

自己分析をする

モチベーショングラフ

「なんとなくで応募したから、この企業に応募した明確な理由がわからない」という人も少なくありません。このような場合は自己分析で企業選びの軸を明らかにしましょう。

自己分析をすることで、過去の経験などから自分のモチベーションが変化する環境や大切にしている価値観が見えてきます。これらを元に、「自分はどういう理由で何に興味があって、どんな環境で頑張れるのか」を理解して企業選びの軸を明確にしていきましょう

企業選びの軸を明確にするための自己分析

  • 自分史

    過去から現在までの頑張ったこと、困難を乗り越えたこと、楽しかったことなどの経験を洗い出す。なぜ頑張れたのか、なぜそれを選択したのか、なぜ楽しいと感じたのかを深掘りする。
  • モチベーショングラフ

    過去から現在までの自分のモチベーションの変化をグラフにする。モチベーションが上がったときや下がったときの原因を自問自答し考える。

自己分析で自分が大切にしている価値観や頑張れる環境がわかったら、次はそこから企業選びの軸を考えましょう。過去の経験から、自分がいきいき働くことのできる条件を考えてみてくださいね。

企業選びの軸の考え方の例

  • 結果が目に見える状況だとモチベーションが上がった→数字や順位など結果がはっきり見える環境で働きたい
  • 留学経験で日本以外のさまざまな価値観と触れ合うのが楽しかった→海外とかかわりながら働きたい
  • なにかを根本的に解決するときにやりがいを感じてきた→経営を手助けできるような仕事に携わりたい

OB・OG訪問をする

より想像力を巡らすためにはOB・OG訪問が有効です。OB・OG訪問であれば実際にどのような企業選びの軸でその会社を選んだのか、今はそれについてどう思うか先輩社員の意見を聞くことができます。

社会人と会話をする中で「こんな考えもあったのか」「実際に働くとこんな感じなんだ」と徐々に視野が広がっていきますよ

自分が将来どんな企業で働きたいのか、どんな価値観を大切にしたいのかOB・OG訪問を通して考えてみましょう。

長谷川 晴美

プロフィール

就活の軸を考えるにあたってまずは、自分と近い年代の先輩からOB・OG訪問を始めてみましょう。

就活生ならではの聞きたい内容や悩みもわかってもらえて、企業には聞きづらいと思うことやちょっと知りたいことも気軽に聞きやすいです。企業選びの視野を広げるためには、10人ほど訪問することをおすすめします。

さまざまな人の軸を知る

就活生の中には視野が狭くなりがちな人も少なくありません。企業への憧れの気持ちが先行すると、自分個人の経験や価値観のみに基づく判断しかできなくなってしまうことも。

そこで、同じ就活生や年の近い先輩などの企業選びの軸を聞いてみましょう。

さまざまな人の価値観を知ることで、そのような捉え方があるのかと自分の考えがアップデートされたり、逆に「やはり自分はこれを大切にしたい」と改めて強く思うきっかけとなりますよ

企業選びの軸の見つけ方や選考への活かし方はこちらの記事で詳しく解説しているので、併せて参考にしましょう。

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②業界・企業間で比較し特徴を見つける

面接の志望動機を考える2つ目のステップは、業界・企業間で比較し特徴を見つけることです。これは「その企業ならでは」の志望動機を考えることにつながります。

1つの企業だけを見ていても、「その企業ならでは」の要素は見えてきません。その業界・企業の良いと思った点、逆にマイナスに感じた点を比較しながら書き出していきましょう。

そこから見つかった「特徴」が「その企業ならでは」の要素になり、志望動機を伝える際の根拠となります。

業界・企業間で比較するためにやること

  • 業界地図や就活四季報を見る
  • 各業界団体や企業のホームページ(HP)をみる
  • 合同説明会や企業説明会に参加する

業界地図や就活四季報を見る

行きたい業界が1つではなく複数ある就活生も多いですよね。

自分自身が「興味のある業界・企業」と「興味のない業界・企業」の差を理解するために、業界地図や就活四季報を見ることで「興味」を言語化していきましょう。

業界ごとの現状や今後の動向、事業内容、今後力を入れる事業などをわかりやすく視覚的に見ることができます

業界地図で見るべきポイント

  • どのくらいの業界規模か
  • 主にどんな企業があり、売上高はどれくらいか
  • 企業同士の結びつき(業務提携)などはあるのか
  • 業界のトレンドは何か
  • 業界の今後の流れはどうなるのか

就活四季報で見るべきポイント

  • 会社の設立年など基本情報
  • 連結事業など企業全体としてのビジネス
  • 売上高などの企業業績
  • 今後の成長性などがわかる業績の見通し

各業界団体や企業のHPをみる

インターネットは、最新情報をタイムリーに入手することができます。

「〇〇業界協会」や「〇〇業界団体」などといった各業界のHPでは最新の動向などを解説している場合があります。インターネットで業界名を検索してみましょう。

そして企業のHPでも同じく最新の情報を得ることができます。新卒採用ページでは企業の歴史や強み、社員紹介など企業ごとの特徴がわかりやすく記載されていることも多いため要チェックです

企業HPで見るべき内容

  • 会社概要(代表あいさつ、企業理念、企業の沿革)
  • 採用情報(求める人物像、採用フロー、会社の目指す姿)
  • 事業内容(市場、商品・サービス)
  • IR情報(決算報告書、中期経営計画)

合同説明会や企業説明会に参加する

面接までにまだ時間がある人は合同説明会や企業説明会に参加して、その企業ではどこに力を入れているのか、どんな雰囲気なのかを肌で感じましょう。

実際に働く社員と会うことで、どんな雰囲気なのかを理解することは社風を理解することにつながります

また事業内容などを学生向けにわかりやすく説明してくれる場合も多くあります。わからない点は質問できるケースも多いため、HPなどで自分で調べるよりも企業理解を深めることができますよ。

企業同士を比較するのって時間がかかりそうです。効率良く企業を比較する方法を教えてください。

長谷川 晴美

プロフィール

複数の企業を洗い出しリスト化しよう

まずは簡単なリストを作るイメージで始めてみましょう。手書きでもタブレットやPCでExcelを使用して作成してもどちらでも構いません。

作成するときは、興味を持っている企業名を複数書き出します。次に比較したい項目を並べましょう。最初は「企業理念」「サービス内容・対象者」「企業の強み」「勤務条件」など調べやすい項目を並べてください。そして作ったリストを基に、企業ホームページやネットから調べていきリスト内を埋めていきましょう。

リストで可視化することで全体像が見えてきて、サービスの差異など企業ごとの立ち位置や強み(弱み)を探ることができます。

③軸と企業の特徴が一致する点を考える

業界や企業間で比較してその企業の特徴を見つけることができたら、次は自分の企業選びの軸と企業の特徴が一致する点を考えていきましょう。

企業選びの軸と企業の特徴が一致することで、「あなたならでは」「その企業ならでは」の志望動機となりますよ。

軸と企業の特徴が一致する点の考え方

  • 企業理念を確認する
  • 社風を確認する
  • 事業内容を確認する
  • 企業の今後の動向を予想する

企業理念を確認する

たとえば、あなたが「付加価値を生み出すことにやりがいを感じる」人だとしましょう。そして志望企業先の企業理念が「最小の資本と人で最大の付加価値をあげる」であれば、これが軸と企業の特徴が一致する点です。

企業理念はどの企業にもあり、企業の活動方針の基礎となる基本的な考え方です。そのため企業理念と軸が一致するのであれば、企業の根幹部分とマッチしているとアピールできますね

社風を確認する

自分の軸と企業を照らし合わせるにあたって、関係しやすい要素が社風です。

自分の軸として「人と協力をして何かを成し遂げる環境」があったとします。しかし応募企業が「コツコツと1人で自分の仕事を遂行する」ような社風であると、軸と企業の特徴が一致しているとは言えませんよね。

社風を確認するためには、OB・OG訪問や企業説明会、インターンなどに参加しましょう。社員に直接社風について聞くことはもちろん、社員同士がどのようなコミュニケーションを取っているかを確認することもおすすめです。

事業内容を確認する

事業内容を知ることで、入社後に自分がやりたいことと一致する部分はどこにあるのかを確認できます。

たとえば、自分が「チームで協力をできる環境で働きたい」と考えているとします。事業内容を詳しく見て、「この事業は営業特化型で1人で黙々と仕事を進めそうだな」「この事業は他の部署と協力をして新規商品を生み出すのだな」などと整理していきましょう。

また事業内容を確認して入社後のイメージを持つことができれば、それを志望動機に盛り込むことができます。入社後にやりたいことを具体的に伝えることで「熱意がある」「しっかり企業研究ができている」と好印象にもつながりますよ。

事業内容の見るべきポイント

  • 商品・サービスの詳しい内容
  • 顧客の形態や年齢層、性別など
  • 商品・サービスの売り方や提供方法
  • マーケットシェアや販売地域
  • 現状と今後の方向性

企業の今後の動向を予想する

企業は成長のために日々進化・変化しています。自分がやりたいことの軸と企業が今後力を入れる事業などに大きな相違が無いようにするために、企業の今後の動向を予想することが重要です。

たとえば、企業が今後撤退を考えている事業で頑張りたいという旨を伝えたり、変わるかもしれない人事制度に最も魅力を感じたなどと伝えることは避けた方が良いですよね。

企業の今後の動向を予想し、企業の進む方向性に合った志望動機を伝えられるようにしましょう。そうすることで面接官から入社後の活躍する姿をよりイメージしてもらいやすくなるほか、「今後の動向まで企業研究をしている熱心な学生」という高評価にもつながります

企業の今後の動向を知る方法

  • 業界地図や就活四季報を見る
  • 企業や業界に関連するニュースを見る
  • 企業の中期経営計画を見る
  • 官公庁や業界が出す業界・企業の動向データをネットで調べる

④入社後にやりたいことを具体的にする

入社後にやりたいことを具体的にすることで、より志望動機を具体的にして熱意を伝えられるというメリットがあります。他にも入社後にやりたいことと志望動機に食い違いが起きていないかを自分自身で確認をするという意味もありますよ。

業界や企業を選んだ理由と、入社後にやりたいことに一貫性がないと途端に志望動機に根拠がなくなってしまいます。熱意を伝えるためにも一貫性を持たせるためにも入社後にやりたいことを具体的にしましょう。

入社後にやりたいことを具体的にする方法

  • 自分が貢献できることを考える
  • キャリアプランを明確にする

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自分が貢献できることを考える

入社後にやりたいことを具体的にするためには、自分が企業に対して貢献できることを考えてみましょう。

新卒採用は基本的にはポテンシャル採用のため、実務で使えるスキルで貢献しようということではありません。自身の強みやスキルがどのような場面でどのように役立つのかを考えるということです

ただ企業研究をして企業知識が増えただけに留めるのではなく、企業の特徴に触れて具体的に「私は〇〇に貢献できる」といった行動に落とし込むようにしましょう。

強みやスキルの活かし方の例

  • 強み:折衝力がある
  • 活かし方:生産管理として開発と営業の橋渡し役を担い、安定供給に貢献したい

キャリアプランを明確にする

入社後にやりたいことを具体的にするということはキャリアプランを明確にするとも言い換えることができます。キャリアプランを明確にすることで、面接官は学生の入社後の姿をより具体的にイメージしやすくなります

キャリアプランを考える際の注意点は、その企業に合ったキャリアプランを考えるということです。学生が思い描く未来と、企業が今後歩んでいこうとする未来が異なる位置にあるのでは面接官は「この学生は自社に合っていない」と感じてしまいます。

そのため企業が今後力を入れる分野などを調べて、「その企業ならでは」のキャリアプランを考える必要がありますよ。

キャリアプランの考え方

  1. 3年後、5年後など期間を決める
  2. 自分のやりたいことや成し遂げたいことを考える
  3. その企業でできることを考える
  4. やりたいこととできることをリンクさせる

入社後にやりたいことの回答のコツを知りたい学生は以下の記事を参考にしてください。企業の意図をふまえた回答方法を解説しています。

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アドバイザーコメント

入社後にやりたいことは2ステップで明確にしよう

入社後にやりたいことを明確にするためにおすすめの方法は、次の2ステップです。

ステップ①入社後に自分が志望する企業で働いている様子を強くイメージする
ステップ②自分を知るための5つの質問に答える

入社後のイメージはリアルな体験から連想できる

ステップ①の入社後のイメージを湧かせるためには、企業のホームページや就活四季報だけでなく、企業訪問やOB・OG訪問をおこないましょう。そうすることで、自分が働いている様子を実際に働く社員と重ねながら情報収集ができます。

また実際に企業までの道のりを通勤時間帯に通勤してみたり、企業のサービスや商品を利用して少しでもリアルな感覚を体験してみましょう。

5つの質問から自分の思いがわかる

企業の情報が明確になり、自分がやりたい仕事で働いているイメージが強く湧くようになったら、ステップ②に移ります。次の5つの質問の答えを書き出してみましょう。

①なぜ、その企業でなければならないのか
②その企業で情熱を持って取り組めることは何か
③自分がその企業で1番になれることは何か(負けたくないことはなにか)
④もし③が実現したら、どのような価値を会社に提供したいのか
⑤誰のために役立ちたいのか(誰を幸せにしたいのか)

この2ステップをおこなうと、入社後のやりたいことが明確になるはずです。ぜひ試してくださいね。

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面接で志望動機を答えるための構成

面接で志望動機を答えるための構成

  • その企業を志望する理由
  • 根拠となる具体的なエピソード
  • 入社後のビジョン

面接での志望動機をどのように伝えれば良いのかわからず、不安になる就活生も少なくありません。面接での志望動機は構成を理解すれば、説得力のあるものに仕上げられます。

さらに構成を理解することで、自分が何を伝えたいのか明確になり、面接官により伝わりやすくなります。ESや履歴書と異なり口頭で理解してもらう必要があるからこそ、よりわかりやすい伝え方を心掛けましょう。

①その企業を志望する理由

面接では結論ファーストが重要です。結論から伝えることで、面接官はあなたが話す内容の全体像を掴むことができます。志望動機の結論はその企業を志望する理由ですね。なぜその企業を志望するのか明確な理由を伝えましょう。

話が長文過ぎると結局何を伝えたいのかが不明瞭になります。志望動機全体の印象が残りづらくなるため、まずは簡潔にその企業を志望する理由を一言程度で述べましょう

②根拠となる具体的なエピソード

次に、その結論の根拠となる具体的なエピソードを伝えます。その企業を魅力に感じた場面や興味を抱いたきっかけを述べましょう。

この具体的なエピソードによって自分オリジナルの志望動機となります。「なぜその業界なのか」「なぜその企業を志望するのか」「なぜその企業でなければならないのか」が伝わるように自分の回答に自問自答し深掘りを心掛けましょう。

根拠となる具体的なエピソードの例①

  • 証券会社の営業を志望

  • 自分から顧客にアプローチをして、結果を追い求めたいから

  • 過去のテレフォンアポインターのアルバイトの経験から、自分から顧客にアプローチをかける働き方が好きであり、結果を数字として見ることにやりがいを感じたから

根拠となる具体的なエピソードの例②

  • 海外市場にも多くのシェアを持つ消費財メーカーを志望

  • 海外を相手に仕事をしたい

  • 留学先で日本とは異なる文化に触れたことから、日本の文化や良いところを海外に普及していきたいと感じたから

自分の過去の経験や就活での体験談を交えることで説得力が増します。ESや履歴書など書類には記せなかった就活で新たに発見した情報や体験した情報がある場合、それを面接での志望動機に加えることも有効です。

志望動機の根拠となる具体的なエピソードでは、自分らしさが出るものを選びましょう。

アルバイトならその仕事を選んだ理由や、仕事内容、働いてみてどんな事を感じたのかなど、1つのエピソードを多角的に捉えた時に自分らしさが溢れる経験を選ぶと良いですね。

一口にメーカーといっても、メーカーにはBtoB企業やBtoC企業などがありますも。BtoB企業については以下の記事で詳しく解説しているため、参考にしてくださいね。

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③入社後のビジョン

入社後に貢献できることや実現したいことなど具体的なビジョンを伝えると、面接官は「こういう働き方をしたいから自社を志望しているのだな」と学生の考えや価値観をイメージしやすくなります。

志望動機を踏まえて、一貫性を持たせたうえで、自分はどのように企業に貢献できるのかを伝えましょう

自分の強みやスキルが仕事に活かせることや、企業理解が深くできているアピールにもつながりますよ。

松田 竹雄

プロフィール

ESや履歴書などの限られた文字数の中で、他の就活生より目立つ独自の志望動機を伝えるのは少し難しいかもしれません。

しかし面接であれば1分程度話すことができるため、エピソードのボリュームを増やすこともできます。面接の志望動機では書類よりも具体的かつオリジナルな要素を盛り込む構成を意識して作成してみましょう。

熱意をアピール! 面接で志望動機を伝える3つのコツ

熱意をアピール! 面接で志望動機を伝える3つのコツ

  • 1分程度にまとめる
  • 表情や身振りなど全身で熱意を発する
  • はっきりゆっくり大きな声で話す

せっかく「その企業ならではの理由」や「入社後に貢献できること」を盛り込みオリジナリティあふれる魅力的な志望動機でも、伝え方によっては面接官に響きません。

面接はコミュニケーションの場です。そのためより良い印象を抱いてもらうためには伝え方も工夫する必要があります。ここでは面接で志望動機を伝える3つのコツを紹介するので、参考にしてくださいね。

①1分程度にまとめる

熱意があるあまり長々と志望動機を伝えてしまうと、聞く側である面接官は要点が掴めず、印象に残りづらくなってしまいます。さらに「話をまとめる能力がない学生」といったマイナス評価にもなりかねません。

そのため面接の志望動機は1分程度でまとめるようにしましょう。1分間は文字数で言うと250〜300字程度です

②表情や身振りなど全身で熱意を発する

せっかく魅力の詰まった志望動機でも、真顔で書類の内容を丸暗記した話し方では熱意が伝わりません。

志望動機は企業への熱意を最大限にアピールする場面です。表情豊かに、抑揚をつけて、強調したい場面ではジェスチャーを使い全身を使って熱意をアピールすることが大切です。

具体的に表情を豊かにしたり抑揚をつける場面としては、「御社が第一志望です」「〇〇に貢献したいです」などとやる気や熱意を伝えたいときです。少し声を大きめにしたり、表情を変えるなど感情を込めて話してみましょう。

③はっきりゆっくり大きな声で話す

志望動機を沢山伝えたいという思いが先行すると、1分間ですべての思いを面接官に伝えきろうと早口になりがちです。

ここはグッと気持ちを押さえて、はっきりとゆっくり大きな声で面接官に伝えるようにしましょう。

淡々と話したり、早口で小さくボソッと話しても熱意は伝わりにくいです。はっきりと大きな声で志望動機を伝えることで、「入社したい」「仕事を頑張りたい」というあなたの熱意や意欲を印象付けることができますよ

3つのコツを実践した志望動機の伝え方をこちらの動画で実践しています。話すスピードや声のトーン、表情も参考にしてくださいね。

アドバイザーコメント

人が聞いたときにわかりやすい文法を意識しよう

面接で話すときは文の倒置にも気をつけましょう。私たちが普段何気なく話している日本語での話し方では「倒置法」が使われています。たとえば「美味しそう、その餃子」 など、普通の順序とは逆に表現する方法が倒置法です。

面接において文が倒置されてしまっている極端な例を言えば、「御社へ貢献したいと思います、私は」などのようなものです。「そんなこと言わないよ」と思っていても自分では気づいていないこともあります。面接の模擬練習を受けて客観的に見てもらうと良いでしょう。正しい日本語で話すことは聞く相手への配慮でもありますよ。

体全体を通して面接官に熱意を伝えよう

伝え方については、「コミュニケーションに自信がない」と思っている学生の多くが、「自分について相手に伝えること」への苦手意識を持っています。

私たち人間同士が伝達し合うときは、言葉だけではなく、文字や身振り手振りなども使われています。面接のときも、言葉のみで伝えようとするのではなく、身体全体を通して伝えることを意識すると印象もグッと変わります。

そしてその印象がその後の面接への印象を変える「ハロー効果」(評価するときに一定の特徴に引きずられて他の特徴へも評価が影響する現象のこと)にもつながります。

面接官を思いやるような気持ちで、笑顔で大きな声で、話すスピードも少し「間」を取るように話し、ポジティブ・ハロー効果を有効利用しましょう。

特別な動機がなくても大丈夫!
ツールを使えば魅力的な志望動機が作れます

「この職種に就きたい!」と思っていても、なぜそうなのか学生時代に培ったスキル・経験を踏まえて伝えるのに苦戦する学生は多いです。

無料の「志望動機作成ツール」を活用しましょう。簡単な質問に答えるだけで、自分の強みをいかして採用したいと思わせる志望動機が3分で完成します。

ぜひ活用して、志望企業の選考を突破しましょう。

 実際にツールで作成した志望動機例文 
 (IT業界の場合) 
私は貴社が掲げる顧客維持率向上に貢献し、日本企業のIT化の一助になりたいと考えています。私は飲食店でアルバイトをしているのですが、感染症の増加により新しい施策に取り組むことを余儀なくされていました。このとき、新しいシステムを導入してオンライン販売を開始すると、常連客の注文率が60%以上になりました。この経験から、リピーターをつくることとシステム導入の大切さを実感しています。貴社は、先端技術を活用したSaaSを提供しているだけではなく、顧客維持率の向上を事業戦略に掲げており魅力に感じております。入社した際には、営業職として企業へのSaaSの提案・リピート顧客獲得で貢献したいと思っています。

パターン別! 面接の志望動機の回答例文10選

実際に志望動機の回答例文を紹介していきます。企業のどんな所に共感したのか、魅力を感じたのかという点でパターン別に紹介するため、自分に合った例文を参考にしてくださいね。

新卒就活の面接でよくある志望動機のパターンをベースにしているため、自分オリジナルの志望動機にも応用しやすいでしょう。自分の志望企業に当てはめながら読んでみてください。

社是(ビジョン)や理念に共感した

例文①

私は御社の「お客様を第一とし誠実を売り、努力を怠らず信頼を得るを旨とする」という社是に魅力を感じ、製品開発職を志望しています。

私は学生時代に障害者サポートのボランティア活動の経験をしてきました。障害者が感じる不便や不安を聞き出しサポートをしていくのですが、人の支えとなり満足してもらうには「誠実さ」が重要だと実感してきました。

そのため御社の社是に深く共感しています。またOB・OG訪問をした際に御社の社員皆さんが「誠実」を重視していたため、そのような環境であればより多くの人々の生活を支えていけるような製品開発をしていけると感じました。

入社後は御社の経営理念でもある「お客様第一主義」を大切にして、生活のそばにあることが当たり前な製品を開発して貢献していきたいです。

長谷川 晴美

プロフィール

企業の社是や理念に共感したというのは、企業にとっては嬉しいものです。

学生時代のボランティア活動やOB・OG訪問の経験から「誠実さ」を大切に思う気持ちを語るときに、自分自身にとっての「誠実さ」についても言語化しましょう。

そして社是の「お客様を第一とした誠実さ」を発揮する自分なりのキャリアビジョンをより明確に伝えるとなお良いでしょう。

例文②

私が御社を志望した理由は「1人でも多くのお客様にあらゆる出会いとふれ合いの場とやすらぎの空間を提供すること」という事業理念に魅力を感じたためです。

御社では店舗経営のみならず有機農業をおこなっており、全国9か所の農場を有するなど環境への配慮がなされています。誰もが通いやすい価格帯でありながら農薬を気にせず口にすることができる有機農産物を使用することはより多く人が集い、安らぎの場となっています。

私は学生時代にワーキングスペースでアルバイトをしていました。ワーキングスペースでは単に仕事をしやすい環境だけでなく、人とのつながりや安らぎの場を提供できるよう空間への工夫とコミュニケーションを大切にしてきました。

私が入社しましたら御社の事業理念に則り、店舗スタッフとしてお客様がよりやすらぎを感じられるような工夫とコミュニケーションを活かして貢献したいです。また将来的には商品企画に従事して新たな触れ合いの場を創出できるようになりたいと考えています。

企業理念と事業内容への共感の前に、自分がどんな仕事をしたいのかを明確に伝えましょう。

そのうえで「この会社の理念と事業なら自分がやりたいことが実現できそうだ」という構成にするとより志望度が伝わります。

ビジネスモデルに共感した

例文①

私は自分が生まれ育った地域に寄り添い地域経済のサポートをしたいと思い金融業界の銀行を志望しています。その中でも御社は〇〇県に密着をしており、地域の未来を創造する銀行であるという点に魅力を感じ志望しています。

私は学生時代に地域活性化ボランティアとして、商店街の活性化支援をおこないました。周囲を巻き込み発信力を活かして支援をするうちに、商店街に活気が戻ってきたことにやりがいを感じました。

その中で資金繰りに困っているお店も多くいると気づき、地域活性化のためにもそんな中小企業の経営を支えらえるようになりたいと強く感じました。

御社に入社後は法人営業として、中小企業の経営を支えるために各企業様に沿った最適な提案をおこない、お客様及び地域経済へ全力でサポートしていきたいと考えています。

松田 竹雄

プロフィール

志望動機の構成として、結論と理由(なぜなら)、そして具体的なエピソードを添えている点など、わかりやすくまとまっています。

商店街の活性化や中小企業の経営を支えるための接点として、周囲を巻き込む発信力を活かす他に、金融業界で必要とされる専門性や強みも表現しながらどのように企業へ貢献できるかまで伝えると、より力強い志望動機となります。

例文②

私は新たな価値を創造して人と人とをつなぎたいという思いがあります。御社は新興国への経済発展に注力しており、今後多くのビジネスチャンスがあり新しい価値を創造していけると感じたため志望しています。

私は学生時代、1年間マレーシアへ留学をしました。留学をする中で現地の人と留学生の交流ができるように学生団体を設立して、人とのつながりを広げてきました。

そのつながりの中で日本社会での生活しかしていなかった私は、マレーシアという新興国の若い活気や未開拓の部分が多くあることに驚きました。同時に新興国が今後大きく発展していく成長に携わり、人と人がつながる場をもっと提供したいと強く感じました。

御社は特にアジア圏の新興国で事業展開をしているため、御社の持つグローバルかつ幅広いフィールドで新興国への経済発展に貢献したいです。

長谷川 晴美

プロフィール

人と人、国と国など、つながりを大切にしているグローバル企業にとって、海外留学の経験や現地でのエピソードは好印象につながりやすいです。

冒頭で「新たな価値を想像して人と人とをつなぎたい」という思いが語られていますね。

そこでさらに一歩踏み込んで、自分が考える「新たな価値」とは具体的には何を指すのか、どのようにして「人と人をつないで」新興国への経済発展に貢献したいのかのキャリアストーリーを持って伝えることを意識するとより良くなりますよ。

キャリアストーリーを伝えることで、企業側に「自社で働く姿」のイメージを持ってもらえます。

商品やサービスに魅力を感じた

例文①

私は人々が集い、そして安らぐことのできる空間を創造したいという思いから御社を志望しています。

御社は都市開発としてマンションやオフィスビルの開発をするに留まらず、商業ビルや文化ビルなどの複合開発をおこない多面的でかつ長期的な目線を持った開発を進めています。

私は学生時代の軽音楽サークルの経験から、人の五感に働きかけるものこそが人に驚きや感動、幸せな気持ちとなり安らぎを与えると考えています。

入社後は御社の企画開発として、地域の方々の街への想いを継承し、共に未来を歩くような街づくりがしたいです。そして世代を超えた街を育むことに貢献したいです。

商品とサービスへの共感はよく伝わります。一方で軽音楽サークルの話は少し関連度を感じにくいです。

五感に働きかけるサービスは世の中にたくさんあるので、この企業ならではのエピソードを入れられるとなお良いでしょう。

例文②

私は多くの家庭を笑顔にしたいという思いから食品メーカーに興味を持っています。その中でも御社は香辛・調味加工食品事業に力を入れていることからまさに家庭を笑顔にしていると感じたため志望しています。

私は学生時代に地域のこども食堂の支援ボランティアをしていました。その中で食事を作り子供たちに提供した時にみんなが笑顔になり、食が笑顔を作ると実感しました。

また時には親子に対する料理教室などもおこない、家庭で簡単においしく食べられる香辛・調味加工食品の大切さを知りました。

御社に入社後は提案営業を通して「食でつなぐ、人と笑顔を。」というメッセージの元、笑顔ある暮らしを共につくるために貢献したいです。

松田 竹雄

プロフィール

全体的に綺麗にまとまっています。しかし、なぜこの食品メーカーでなければならなかったのかという動機づけが弱いように感じます。

提案営業を希望するのであれば、面接企業のどのような香辛料や調味料を使い、どう感じ、それをどう入社後に提案して食と笑顔をつなぐのかといった接点までを伝えてみましょう。そうすることで面接で提案力までアピールできるようになりますよ。

食品業界への熱意を志望動機に盛り込む方法はこちらの記事で解説しています。ぜひ参考にしてください。

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社風に魅力を感じた

例文①

私は御社の何事も自分事として挑戦していく社風に魅力を感じ志望しています。

私は学生時代に電力プランの飛び込み営業としてアルバイトをしていました。アルバイトの立場に甘んじてただ時給をもらうのではなく、コミュケーションの工夫をして成約率を上げるなど何事も挑戦の気持ちをもって取り組んできました。

OB・OG訪問をした際に多くの御社の社員さんが何事も自分事として捉えて挑戦を続けていると語っている姿を見てその気持ちに共感しました。またそんな社風の元であれば全力で力を発揮できると考えました。

入社後は挑戦する社風のもと、御社の経営理念でもある「われわれの働きで、われわれの生活を向上し、より良い社会をつくりましょう」の実現のために営業職として貢献していきたいです。

長谷川 晴美

プロフィール

企業の色は社風に出ることもあるため、社風に魅力を感じた就活生に対して面接官は嬉しく思うと同時に自社にマッチしていると感じやすくなります。

ここでは、学生時代の営業アルバイトとOB・OG訪問の経験から「挑戦する社風」に共感した思いが語られていますが、企業のキャリアパス(目標とするキャリアまで必要なスキル・経験・ステップを示す道筋のこと)なども確認してみましょう。

営業のキャリアパスは大きく分けて、「現場プレーヤー」「チームリーダー」があります。そして少し先には営業経験を活かした企画、人事、コンサルタントなども企業によってはあります。

企業が求める人材を知り、挑戦したいフィールドで自分が何を実現したいかを伝えるようにしてみましょう。

例文②

私が御社を志望する理由は、チームワークを大切する社風があるからです。

私は15年間ソフトボールを続けてきました。この経験を通して、チームが団結することで個人の実力以上の力が発揮できると考えています。そのため、働くうえでもチームワークを重視して成果を上げたいと考えています。

御社のインターンシップのグループワークに参加した際に、私のチームが優秀賞に選ばれました。理由を聞いたところ、「このグループが最も団結していた」とのことでチームワークを重視する社風だと感じました。

OB・OG訪問をした際にもチームワークを重視する社風があることを感じ、これまで培った協調性を最大限活かせると感じました。

入社後は御社の企画職として利害関係が異なる人とも協力ができるような環境を作り、新しい企画を立ち上げ貢献したいです。

社風を用いた志望動機を効果的にアピールしたい学生は以下の記事を参考にしてください。例文と共に受かるコツをまとめています。

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チームワークを大切にする会社に対してソフトボールを15年頑張ってきたエピソードは非常にマッチしていますね。

OB・OG訪問の話ではどこにチームワークの重要性を感じたのか、もっと具体的に書けるとなお良いでしょう。

社員に魅力を感じた

例文①

私は御社に所属する多くの社員さんの人柄に魅力を感じ御社を志望しています。

私は過去のサッカー部での経験を通して、周囲の人から受ける影響は大きいと実感してきました。周囲が熱意を持っている環境であるとより一層私自身のモチベーションが上がります。そのため、私は「人」を就活の企業選択の軸としています。

OB・OG訪問で御社の社員さんに13名お会いしました。みなさん熱く自分の仕事について語っている姿に魅力を感じました。

また同時に周囲への人への思いやりの気持ちを持ち合わせており、自分も働く際は熱意と気配りを持って仕事に取り組みたいと強く思いました。

御社に入社後は営業として周囲の先輩方に負けないような熱意と気配りを持って新規開拓に努め貢献したいです。

松田 竹雄

プロフィール

冒頭で結論をズバリ伝えているのは良いですね。新規開拓営業では、熱意と気配りは当然として、忍耐力や苦手な人とのかかわりも避けられません。

上記の志望動機では、OB・OGの良い面だけに影響を受けた内容となっているため、就活生の独自性を前面に出すとより良くなります。

新規開拓営業という業務の特徴と一貫性があるかを考え、「自分ならどうしたいのか」「自分なら将来どのような影響を与えられる先輩になりたいのか」まで伝えてみましょう。

例文②

私は御社の新卒エージェントサービスを利用した際に、社員の〇〇さんの人柄と社風に強く惹かれたため御社を志望しています。

明るく人の気持ちに寄り添う〇〇さんとかかわったことから、私も人生の岐路に立たされ困っている人も助けたいと強く思うようになりました。

私は学生時代に心の病を抱える人たちへの傾聴ボランティア活動をしていました。その経験を通して人々に寄り添うことの重要性を実感しています。そのため〇〇さんの人柄に強く惹かれ、そんな方が働く会社で人々のために働きたいです。

御社に入社後はキャリアアドバイザーとして私と同じように悩んでいる多くの就活生を支援し貢献していきたいです。

長谷川 晴美

プロフィール

社員に共感したという表現は面接官にとって嬉しいものであると同時に、就活生がよく使う志望動機の1つでもあります。またこのような表面上の志望動機では、企業からは「雰囲気で志望企業を決めている学生」というイメージを持たれるかもしれません。

社員の人柄を志望動機とする際には、たとえばインターンでの経験を通して一緒に学んだ社員やOB・OG訪問での先輩へ共感した場合であれば、今後一緒に働いていきたいという強い意志が感じられます。

こちらの記事では、コンサル業界の志望動機例文を紹介しています。コンサル業界に興味がある人は併せて参考にしましょう。

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コンサル業界は志望する学生が多いため、周囲と差別化できる志望動機を作れるかがポイントです。この記事では、まずコンサル業界の魅力を解説。そのうえで、それを盛り込んだ志望動機を作成する方法を説明します。ほかにもアピールすべき要素や避けたい点など、キャリアコンサルタントとともに解説するので、参考にして周囲と差別化しましょう。

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面接の志望動機のNG例文5選

続いて面接での志望動機のNG例文を紹介します。面接では業界・企業問わずに面接官がマイナス評価をしやすい志望動機があります。

ポテンシャル採用の新卒採用において志望動機を重視している企業は少なくありません。そのため面接での志望動機のNG例文を事前に知ることは、志望動機の失敗を未然に防ぐことにつながります。

面接での志望動機を考える前に必ずNG例文を確認しておきましょう。

①他の企業にも当てはまる

例文

私が御社を志望する理由は生活を彩る家具を多く販売しているからです。

私は幼いころから家具が好きで、学生時代は家具を販売するアルバイトをしていました。アルバイトの経験を通して家具を販売する中で、購入に至ったお客様が笑顔になることにやりがいを感じています。

そのため今後も家具をより多くのお客様のもとにわたるように家具に関係する仕事をしたいと考えます。

御社に入社後はお客様がどんな家具を欲しているのか丁寧にヒアリングをしてより良い販売ができるように貢献したいです。

家具にかかわる仕事がしたいという思いは伝わるものの、その会社でなければいけない明確な理由がこの例文にはありません。

他社と比べて商品やサービスにどんな魅力があるのか、などについても伝えられると良いですね。

志望動機を考えると何かしら「他の企業にも当てはまる」要素ができてしまうのですが、どうしたら差別化できますか?

松田 竹雄

プロフィール

「過程」や「経緯」まで押さえよう

同業界の企業を複数応募するとき、志望動機が「他の企業にも当てはまる」要素となってしまうケースもあるでしょう。

他の企業とは一線を引いた「その企業ならでは」の志望動機を考えるうえで着目して欲しいのが、面接企業の商品やサービスが生まれる過程や企業理念に至った経緯です。

商品やサービス・企業理念に至る過程を知るには、その企業の完成した商品や世に出ているサービスを知る以上の情報収集力や観察力が求められます。

ときには創業時代からの歴史を調べる必要もあれば、OB・OG訪問で商品やサービスが生まれた秘話について好奇心を示して質問するのも良いでしょう。

つまり、「他の就活生がそこまでは企業を調べないだろう」という今に至るまでのストーリーを知り尽くし、そこに自分の強みとの接点を見出すのです。そうすれば他の企業とは差別化した志望動機が見つかるでしょう。

②憧れを挙げているだけ

例文

私が御社を志望する理由は数々のヒットタイトルのゲームをリリースしているからです。

私は幼いころからゲームが好きでさまざまなゲームをプレイしてきました。その中でも特に御社の〇〇ゲームが最も好きで5年以上プレイを続けています。〇〇ゲームはグラフィックが美しくサウンドも作りこまれているため、私はその点に強く魅力を感じています。

御社に入社後は、ゲームプランナーとして今までにない世界観のゲームを企画し売り上げに貢献していきたいです。

松田 竹雄

プロフィール

面接官の視点では、顧客としてはありがたい学生でしょう。しかし、志望動機としてはただ憧れを挙げているようにしか感じられず、この学生を採用する決め手がありません。

5年以上もプレイを続けてきたなかで「どのようにこのゲームが開発されたのか」という開発に至るエピソードを考えてみましょう。

また3DCGの秘術やサウンドの特徴など「自分ならどのようなゲームを世に出したいか」「そのために自分が活かせる強みは何なのか」まで伝えることができると良い志望動機となりますよ。

③「学びたいから」と企業に依存した姿勢

例文

私が御社を志望する理由は介護とテクノロジーを融合したサービスを独自に手掛けている点に魅力を感じたためです。未経験ではありますが、そんなサービスを展開するための知識を学びたいためシステムエンジニアを希望しています。

今までIT業界に興味はあったものの、まったく触れてこなかった分野のため不安があります。しかし大学時代のゴルフ場でのアルバイトの経験から新しい領域を教えていただくことは楽しく感じています。御社は新入社員に対する教育も手厚く、多くの情報を教えて頂けると感じました。

入社後は研修やOJTで基礎から学んで、早く未経験を抜け出せるような教育を受けたいです。

長谷川 晴美

プロフィール

特に大企業では入社後の研修が手厚い傾向があります。そのため、まずは学びながら経験を積みたいと考えることは必ずしも悪いことではないでしょう。

しかし、これだけでは受け身な姿勢だと捉えられてしまいます。

企業のキャリアパス(企業の求めるステップなど)も調べて、研修後に企業が求める人材像と自身がシステムエンジニアとしてどのような事を実現していきたいのかを擦り合わせて伝えるとより良くなります。

④福利厚生や給与など待遇面がメインとなっている

例文

私が御社を志望する理由は残業の少ないホワイト企業であり福利厚生が手厚いからです。

私はゼミでの経験を通して効率的に動くことの大切さを実感してきました。そのため入社後は日々改善する気持ちをもって効率的に業務をこなし、御社の社員さんを見習いながら残業なしで働きたいです。

また御社は住宅補助や社食などが充実しているため安心して働くことができると感じました。OB・OG訪問の際に聞いた話では産休・育休、時短勤務も十分にとれる環境だと伺っています。さらに男性でも育休を取る人が多いと聞き魅力に感じました。

御社に入社後は効率的かつ長期的に働き、貢献していきたいです。

福利厚生に魅力を感じるという本音があったとしても、志望理由の最初に言及することはおすすめしません。

事業内容についてまったく触れておらず、「福利厚生が良ければどこでもOKなのか」と面接官に受け取られ、マイナス評価につながる可能性があります。

⑤長く働くイメージが持てない

例文

私は御社の「つくる人を増やす」という企業理念に魅力を感じ志望しています。御社の数ある職種の中でもデザイナー職に就きたいです。

私は大学時代、放送研究会に所属していました。この経験を通して物事を0から創り出し世の中に提供していく一連の流れのやりがいや面白さを実感してきました。

OB・OG訪問で御社の社員さんにお会いした際に一人ひとりが「つくる意識」を持ち働いていることに共感をしました。そんな企業理念が根付いた御社であれば、よりデザイナーとしての技術を向上ができ早くフリーランスとして独立ができると考えました。

御社に入社後はデザイナーとしてより多くの人の目を惹く技術を身に着け、いずれは独立をして世界を相手に戦いたいです。

松田 竹雄

プロフィール

面接段階で「フリーランスとして独立したい」という想いを伝えるのは得策ではありません。

向上心は評価されるかもしれませんが、目先のことしか考えていない自己中心的な性格だと思われ、面接官はチームワークへの悪い影響を懸念します。

まず自分がスキルを身に付けた後、後輩にそのスキルを伝える責任を先に果たす点や、身に付けた技術でどう企業に貢献したいのかまでを伝えると良いでしょう。

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面接で聞かれる志望動機と似た質問・回答例

面接での志望動機は「なぜ」と面接官から深掘りをされることもよくあります。そのため志望動機と似た質問を事前に確認して、回答の対策をしておきましょう。

これらの質問は志望動機とは別で聞かれることもありますが、多くの場合志望動機の深掘りとして質問をされることになるでしょう。事前対策をすることは実際の面接のときに回答に困らないだけでなく、今ある志望動機をよりブラッシュアップすることができます。

志望動機に関連する質問以外にも面接で聞かれる質問はたくさんあります。気になる学生はこちらの記事を参考にしてください。

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業界選びの軸は何ですか?

「就活生が何に価値を置いているか」を判断するために、業界選びの軸について質問をされることがあります。

一つひとつの企業にフォーカスをする前に、そもそも「なぜこの業界を選ぶのか」という興味を抱く根本的な価値基準を知りたいと面接官は考えていますよ

その業界を選ぶ理由と合わせて、その企業でなければならない理由もセットで伝えましょう。そうすることで、業界選びにも企業選びにも根拠を持たせることができ高評価につながるでしょう。

例文

私は特別なひと時を提供し、最高の思い出を作って欲しいという思いから旅行業界を志望しています。

私の趣味は旅行で、大学時代に御社のサービスをよく利用していました。旅行代理店はただパッケージを制作して便利さを提供しているのではなく、あらゆる面で旅行が最高のひと時となるような工夫がなされていると気づきました。

旅行に行く前も、帰ってきた後も旅行としても思い出なのだと思い、私も同じような特別なひと時を提供していきたいと感じたため旅行業界を魅力に感じています。

その中でも御社は旅行から帰ってきた後までフォローするという業界内で最も幅広いサービス展開をしているため志望しています。

長谷川 晴美

プロフィール

業界を選ぶときに趣味から選ぶのは悪いことではありませんが、どうしても楽しい雰囲気に惹かれて趣味の延長で応募したイメージを持たれがちです。

これまで学生時代に学んできたことや経験してきたことを軸にして伝えるようにして、趣味の旅行のエピソードはそれに少し加える程度にしておいた方がより良い印象になるでしょう。

企業が幅広いサービス展開をしていることが志望動機であるのなら、何かひとつサービスを提案してみるのもおすすめです。

企業選びの軸は何ですか?

面接官は企業選びの軸について聞くことで、学生と自社の価値観が合うかを確かめようとしています。

業界選びの軸と似ている質問ですが、ここではより志望企業の特徴に合わせた内容を述べるようにしましょう

企業選びの軸を決めるきっかけとなった具体的なエピソードを盛り込むことで、面接官はあなたの入社後の活躍をイメージしやすくなりますよ。

例文

私の企業選びの軸は2つあります。1つ目は付加価値を生み出すことができるか、2つ目は新興国の発展に貢献できるかということです。

私は学生時代にフィリピンに1年間の留学をし、現地の飲食店でインターンをしました。現地の人々とかかわる中でフィリピンをはじめとする新興国では食料の保存が難しく食品ロスが多い問題があると知りました。

そこで私は、インターン先の月間客数の推移から食品入荷の調整をおこない食品ロスを削減しました。このことから周囲に喜ばれて付加価値を生み出す大切さを実感してきました。同時に世界中どこにいても、誰もが安心してご飯を食べられるようにしたいと感じました。

御社は中間素材として〇〇を製造販売しており、食品ロス削減に寄与しています。さらに中期経営では新興国への進出に力を入れるとあったため御社に魅力を感じ志望しております。

付加価値を生み出すことはほぼ全ての企業が追求していることなので、会社選びの軸としては弱めです。

一方、新興国の発展に貢献したいという軸と志望理由、エピソード、会社の事業内容はマッチしているので良いでしょう。

他に受けている企業はありますか?

面接官はこの質問から、選考を受ける他の企業と自社との共通点を探り、学生が就職の際に何を重視しているかを知りたいと考えています。

同時に、他社と比較をした際の自社に対する志望度の高さも見極めていると考えられます。

応募企業により良い印象を抱いてほしいのであれば、志望度の高さを合わせて伝えるようにしてくださいね

例文

御社と同じ業界である〇〇業の企業を〇社受けています。

しかし私の第一志望は御社です。御社は世界シェアNo.1の製品を多く扱っているだけでなく、新規事業創出へも力を入れているため、御社からの内定を最優先いたします。

松田 竹雄

プロフィール

複数企業の内定を正直に伝えたうえで、面接企業が第一希望であることを明確に伝えている点に誠実な印象を受けます。

面接企業の強みや特色と自分の強みや専門性との接点から、自分だからこそ面接企業の仕事や社会に貢献できる点を伝えられるとなお良いですね。

この業界は今後どうなっていくと思いますか?

この質問で、面接官は学生に完璧な正解を求めているわけではありません。

もちろん正しい回答をするに越したことはありませんが、学生が業界についてどれほど研究をして、自分の考えをまとめてきたのかを知りたいのです。

「今後はもっと成長をすると思います」や「あまり良い状況には感じていません」と深みのない回答は避けましょう。業界の流れや数字、自身の経験などを交えることを意識して答えてくださいね

長谷川 晴美

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企業の今後の動向をより詳しく知るためには、企業ホームページやカタログにある「認証マーク」もチェックしておきましょう。

認証マークには、子育てサポート企業「くるみん」、女性活躍推進「えるぼし」、若者が働きやすく成長できる企業「ユースエール」などがあります。これらの認証マークを確認することで、企業の取り組みを把握できるようになりますよ。

例文(ゲーム業界の場合)

新しい技術の登場に伴い、ゲーム業界の市場は今後盛り上がると考えています。特にメタバースとゲームの親和性は高く、有名タイトルでも採用を進める動きがあるはずです。メタバースによってより臨場感のあるゲームが可能となるでしょう。

一方で日本国内の少子高齢化の流れを受けて、老若男女問わず遊べるようなゲームの対象年齢を広げる対策が益々求められてくるかと思います。それと同時に海外市場への進出は避けて通れない課題となると考えています。

メタバースの話が出るのは最近の動向をよくキャッチ出来ていると面接官に思われ、高評価につながるでしょう。

一方で後半部分の少子高齢化や海外への進出については、若干「いまさら感」が否めない印象です。もう少し具体的な事例を出せるとより良いですね。

なぜ業界1位の企業ではなく弊社なのですか?

この質問から面接官は、自社への志望度はどれくらいか、本当に自社に入社したいのかを確認したいと考えています

そのため他社ではなく、その企業を選ぶ明確な理由を伝えましょう。自社を選ぶ理由から、学生の価値観や働く姿をイメージする場合もありますよ。

この質問の答え方としては、他社の特徴も踏まえて応募企業は何が違うか、なぜその企業を魅力に感じているのかを言語化します。そしてそれが事業や仕事内容、社風、文化、制度とどうつながっているのかを整理しておきましょう。

例文

私は御社の自由でありながらもチームを大切にして積極的に挑戦をする社風に魅力を感じたため、御社を志望しています。

私は大学時代のダンスサークルの経験の中で、自由さの中でもチームをまとめて過去に例のない挑戦をおこなってきました。そして成果を出すことにやりがいや楽しさを感じています。

御社は若手でも手を挙げたら挑戦をさせる風土があると企業説明で伺っています。さらに実際にOB・OG訪問をした際にも多くの社員さんが仕事で挑戦をした経験を熱く語ってくれました。

御社であれば、私の性格や強みを最も活かし、楽しみながら働くことができると感じたため一番に志望しております。

松田 竹雄

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志望動機の結論から会社の風土や特徴と自分の強みとの接点を見出して、最後のクロージングまで一貫した姿勢があります。

企業が描いているビジョンに対しても、自分の性格や強みで貢献できるという熱意を志望動機に付け加えると、働く楽しさだけでなく逆境に対して向き合う覚悟も伝わるようになりますよ。

弊社は第一志望ですか?

企業には「内定を出すからには辞退をされたくない」という思いがあります。そのため学生の入社意欲を確かめ、内定を出すかどうかの参考にしたいと考えています。

「第一志望です」と伝えると同時に、その企業を選ぶ理由と根拠となるエピソードを合わせて伝えましょう。

すでに志望動機を伝えている場合は、その志望動機で伝えた内容と矛盾がないように一貫性をもたせたアピールをするように注意してください

例文

はい、第一志望です。

私は学生時代の「異文化の食」に関するゼミに所属していました。世界各国の食について研究をして、現地調査をしてきました。その中で「食」において大切なことはただ食べることではなく、人々を笑顔にするという付加価値を生むことだと気づきました。

御社は食品のグローバル展開をしており、企業理念として「人の笑顔をつくる」を掲げている点に魅力を感じています。そしてOB・OG訪問した際にも多くの社員さんに企業理念が根付いていると実感し、そんな環境で働きたいと強く思いました。

御社に入社をして付加価値を生み出し、人々の笑顔を世界中に広げたいと考えているため御社が第一志望です。

長谷川 晴美

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企業が学生を採用する際に大切している要素の1つは「やる気のある人材かどうか」です。そのため「第一志望です」と答える入社意欲の高い学生を重視します。

ここでは、学生時代のゼミを通して学んだ「食」の研究経験を活かして、企業理念の「人の笑顔をつくる」ためのキャリアプランを加えるとより良いでしょう。

キャリアプランを考えるときは、企業がアピールしているキーワードを見落とさずに自分らしいものを伝えましょう。たとえ、前例のないまったく新しい提案であっても「やる気」がアピールできることもあります。

面接以外でも志望動機を問われる場の1つとして、リクルーター面談が挙げられます。リクルーター面談を予定している学生は以下の記事を参考にしてください。

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本当は第一志望じゃない企業のときに「第一志望ですか」と質問をされたときはどうしたら良いですか?

具体的に他社を第一志望だと伝えることは避けよう

無理に自分を偽って第一志望であると言う必要はありません。とはいえ志望度の順位が低い場合は、それをわざわざ伝えないようにしましょう。

おすすめの方法としては、「他にも興味のある会社はありますが、一番が決められないので迷っています」と伝えることです。

ただしこれまでにも書いてきたように、会社選びの軸は明確にする必要があります。他にどの企業と迷っているのかを聞かれる可能性もあるため、選択軸と照らし合わせた時にどの部分で迷っているのかなど伝えられると良いでしょう。

面接の志望動機は書類よりも深掘りした対策で合格を掴もう

ここまで解説した通り、面接の志望動機は書類よりも深掘りをして、その企業でなくてはいけない理由とその根拠を合わせて明確に伝える必要があります。

今回解説した面接ならではの志望動機の考え方や伝え方のコツ、実際のパターン別の例文を参考に対策をしてくださいね。そして「なぜその企業を選んだのか」「なぜその企業でなければいけないのか」を明確にすることが大切です。

企業選択の理由はもちろん、その裏にある熱意や覚悟も面接官に伝えて合格をつかみましょう。

アドバイザーコメント

本気度が伝わる徹底した準備が志望動機の鍵

面接で志望動機を伝えることは、ESや履歴書に書く志望動機よりも難しいこととも言えます。なぜなら面接官は複数の質問で深堀りをしてくるため、的確に返答が出来なければ本気度が疑われる可能性もあるからです。

だからこそ大切なのは事前準備。準備とはセリフを丸暗記することではなく、業界や会社選びの軸を明確にして、自分がどんな仕事をしたいのか思いを巡らせることです。就活サイトや会社HPを確認することは大切ですが、そこに公開されている情報だけを切り取って志望動機にするのでは不十分でしょう。

ロジカルに志望動機を伝えて面接を突破しよう

ただ「事業や理念が良いから入社したい」ではなく、「自分がやりたいのは○○の仕事」「業界や会社選びでは××を軸にして探している」「貴社の事業・企業理念に共感をした」「まさに自分がやりたい○○の仕事ができる会社が貴社だと思うので応募をした」とロジカルに説明ができれば、あなたの志望度の高さはきっと面接官にも伝わるはずです。

面接当日は緊張もあるためうまく話せない就活生もいるでしょう。面接官もそれは理解しているので安心してください。最後になりますが、面接前はくれぐれも体調管理に注意して本番に臨みましょう。

執筆・編集 PORTキャリア編集部

明日から使える就活ノウハウ情報をテーマに、履歴書・志望動機といった書類の作成方法や面接やグループワークなどの選考対策の方法など、多様な選択肢や答えを提示することで、一人ひとりの就活生の意思決定に役立つことを目指しています。 国家資格を保有するキャリアコンサルタントや、現役キャリアアドバイザーら専門家監修のもと、最高品質の記事を配信しています。

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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi

高校卒業後、航空自衛隊に入隊。4年間の在籍後、22歳で都内の大学に入学し、心理学・教育学を学ぶ。卒業後は人材サービスを展開するパソナで、人材派遣営業やグローバル人材の採用支援、女性活躍推進事業に従事。NPO(非営利団体)での勤務を経て、「PORTキャリア」を運営するポートに入社。キャリアアドバイザーとして年間400人と面談し、延べ2500人にも及ぶ学生を支援。2020年、厚生労働大臣認定のキャリアコンサルタント養成講習であるGCDF-Japan(キャリアカウンセラートレーニングプログラム)を修了

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