大手子会社はやめとけといわれる理由は? 行くべき企業も解説

3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました

  • キャリアコンサルタント/キャリア・デベロップメント・アドバイザー

    Kyoko Sato〇証券会社や航空会社のCAとしての勤務を経て、キャリアコンサルタントとして就職支援をおこなう。大学では就活講座や個別相談、企業では新卒採用関連業務を担当。転職相談などでも幅広く活躍

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  • キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士

    Takako Shibata〇製造業を中心とした大手~中小企業において、従業員のキャリア形成や職場の課題改善を支援。若者自立支援センター埼玉や、公共職業訓練校での就職支援もおこなう

    プロフィール詳細
  • キャリアコンサルタント/メンタル心理カウンセラー

    Syuya Nagata〇自動車部品、アパレル、福祉企業勤務を経て、キャリアコンサルタントとして開業。YouTubeやブログでのカウンセリングや、自殺防止パトロール、元受刑者の就労支援活動をおこなう

    プロフィール詳細

この記事のまとめ

  • 大手子会社がやめとけといわれるのには複数の理由がある
  • 大手子会社はやめとけといわれるがメリットもある
  • 大手子会社に就職するかどうかは周りの意見ではなく自分で選択しよう

大手子会社の就職を検討しているときに、周りに相談したところ、大手子会社はやめとけといわれた経験はありませんか。

大手子会社と聞くとさまざまな印象を持たれるため、なかには否定的にとらえる人もおり、やめとけといわれることも少なくありません。

それではどうして大手子会社はやめとけといわれるのでしょうか。また大手子会社は本当にやめておいた方が良いのでしょうか。

この記事では、キャリアアドバイザーの永田さん、佐藤さん、柴田さんと一緒に、大手子会社がやめとけといわれる理由や、本当に納得して就職先を選ぶポイントを解説します。この記事を最後まで読んで、周りの意見も受け入れつつ自分のなかでどうしたいのかを明確にしていきましょう。

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目次

大手子会社はやめとけといわれやすい! 理由を把握しておこう!

周りに大手子会社に就職しようか迷っていると相談すると、大手子会社はやめとけといわれた経験がありませんか。

大手子会社はさまざまな印象を持たれやすく、なかには否定的な意見を持っている人もいます。そのため、大手子会社はやめておいた方が良いという人もいます。

しかし、本当に大手子会社はやめておいた方が良いのでしょうか。大手子会社に就職することによるメリットもあるため、自分の目で本当に大手子会社は良いのかどうかを確かめてから判断することが大切です。

この記事の前半では、大手子会社はやめとけといわれることが多い理由について解説し、後半では大手子会社に就職するメリットや、どのような人に大手子会社が向いているのかを解説します。

この記事を最後まで読んで、周りの意見に左右されず自分の意思で就職先を選び、後悔がない選択ができるようにしましょう。

そもそも大手子会社ってどんな企業?

そもそも大手子会社ってどんな企業?

そもそも大手子会社とはどのような会社なのかを詳しく知らないという人も多いかもしれませんね。

これから大手子会社への就職を検討しているのであれば、そもそも大手子会社とはどのような会社なのかを理解しておくことが必要です。

大手子会社には定義があり、会社の方針の決まり方が大手企業とは異なっているため、詳しく解説していきます。

大手企業に50%以上の株式を保有されている会社

大手子会社とは、大手企業が50%以上の株式を保有することで形成された子会社のことを指します。株式の過半数を所有することで、親会社はその子会社に対し経営権を持ち、経営方針や重要な意思決定に影響を与えられます。

たとえば、親会社のブランド力や資金力を活用し、新規事業の展開・拡大を図るケースが一般的です。

一方で、子会社側は親会社の意向に基づいた経営が求められるため、自由度は低くなる傾向があります。特に、製造業や金融業などの業界では、大手子会社の形態がよく見られます。

株主総会では1株1票で会社の方針を決めている

大手子会社の特徴として、株主総会での意思決定が挙げられます。会社の方針は、原則として1株1票のルールに基づいて決定されます。この仕組みにより、親会社が過半数の株式を保有している場合、事実上親会社の意思が優先されることになります

たとえば、新規事業の立ち上げや経営戦略の変更なども、親会社の意向に沿って進められることが多いです。

これにより、親会社と子会社の間で効率的な経営が実現しますが、子会社の独自性が損なわれてしまうこともあります。

大手子会社のほかにも、株式上場・非上場などいくつかの分類があります。会社の種類の違いについてはこちらの記事で詳しく解説しているので、併せて参考にしてください。

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大手子会社はやめとけといわれる8つの理由

大手子会社への就職を検討していたら、周りからやめておけと止められるケースもあるかもしれません。

大手子会社は人それぞれ持っている印象が異なるため、なかには大手子会社への就職に反対する人がいるのも事実です。

それでは大手子会社はやめとけといわれるのはどうしてなのでしょうか。8つの理由があるので、それぞれについて詳しく深掘っていきます。

①親会社の決定に左右されがち

大手子会社では、親会社の方針や戦略が優先され、独自の判断が制限される場合が多々あります。経営方針や事業戦略など重要な議題も、親会社の意向に沿っておこなわれるため、現場での柔軟な対応が難しくなります。

そのため、子会社に所属する社員が提案したアイデアが却下されたり、独自の取り組みが制限されることも少なくありません

主体的に動きたいと考える人はストレスを感じ、働きがいをなくしてしまう原因にもなるため、大手子会社はやめとけといわれることがあります。

②出世できるラインが決まっている

大手子会社では、出世のチャンスが限られることが多いことも、大手子会社はやめとけといわれる原因として挙げられます。

管理職や幹部クラスのポジションは親会社の社員で埋められることが多く、子会社の社員は管理職クラスの役職につけないことが多くあります

こうした状況で長期的に働くことになるため、将来的にキャリア形成に関して不満を持つ可能性あるかもしれません。

努力が評価されづらく、モチベーションの低下を招く可能性もあるため、大手子会社はやめとけといわれることがあります。

③親会社の下請け業務がメイン

大手子会社の業務内容は、親会社からの指示や依頼による下請け業務が中心となることが多いです。つまり、自社での新たなビジネスの展開などはおこなわれないことが多あります

大手企業の下請けをおこなうことで安定的な収益を得られますが、新たな挑戦をおこなわないため業務自体が淡々とこなすだけの作業になってしまい、働くうえでのやりがいや達成感を感じづらい場合もあります。

仕事に対するやりがいを見いだしづらく、長期的に働くモチベーションが湧かずに途中で退職することになる可能性もあるため、大手子会社はやめとけといわれています。

④リストラに遭う可能性が高い

子会社は株式の半分以上を親会社が持っているため、親会社の経営方針に従わなければならない場面が多々あります。それはリストラでも同じです。

親会社が経営不振に陥ったり、経費削減や事業整理を進める際、子会社の社員をリストラし、人件費をカットしようという動きをおこなう場合もありま

親会社の経営状態によって、いつリストラに遭うかがわからず、自分のキャリアが親会社の業績に依存してしまうことも、大手子会社に就職するのはやめとけといわれる理由の一つとして挙げられます。

⑤親会社の経営状態に左右されやすい

大手子会社の業務は親会社の下請け業務が多いということもあり、大手子会社の業績は親会社の経営状況に依存する場合が多いです。

つまり、親会社の業績が悪化すると、子会社の業績も悪くなりますし、子会社に割く予算も削減される可能性が高いです。場合によっては子会社でおこなっている事業を縮小し、人員の異動が生じる場合もあります

このように、子会社の社員が努力していたとしても、自社では解決できない課題に直面し、望まない異動や業務内容の変更などが生じる可能性があるため、大手子会社はやめとけといわれています。

永田 修也

プロフィール

その会社独自での強み(商品、戦術、オリジナリティ)があるかどうかが肝となってくると思います。それがなく100%親会社の売上に依存している状態が見えるのであれば安定はするものの、何かあったときには一気に経営悪化に傾くことでしょう。

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⑥親会社と比べると給与が少ない

大手子会社は、親会社の社員と比べて給与水準が低いことが一般的です。特に、基本給や賞与、昇給ペースにおいて差が見られる場合が多いです。

同じグループ内で働いているにもかかわらず、待遇の差が開いていると、今後働いていくなかでモチベーションが低下し、不満に感じる原因となります

長期的に働くとなると、働きがいに少なからず影響が出てしまうため、大手子会社はやめとけといわれることが多いです。

大手子会社と親会社とでは、長く働き続けると給料が変わってくるのでしょうか?

柴田 登子

プロフィール

長期的に見れば大きな差が開く

大手子会社と親会社では、入社直後ではさほど年収に違いはなくとも、長期的に見ると数百万の開きが出ることがあります。理由としては事業規模や収益に大きな差があるため、特にボーナスなどにおいてどうしても違いが出てしまうからです。

一方で、大手子会社には親会社との給与の差を差し引いても、そのほかの条件においてさまざまなメリットがあるといえます。親会社との格差よりも独立系の同業他社などと比較しながら志望するかどうかを決めると良いでしょう。

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⑦意見が社内に反映されづらい

大手子会社で出された社員の意見は、社内で反映されづらいことがよくあります。

親会社が子会社の株式を半分以上保有しているため、実質的に親会社に経営権があり、親会社の意向が通されることが多いというのが実態です

どれだけ意見を出したとしてもその意見が反映されないと、働きがいをなくしますし、不満に感じる原因にもなります。

主体的に仕事をしていきたい、自分で考えたことを形にしたい、という人にはストレスに感じる環境であるため、大手子会社はやめとけといわれています。

⑧スキルが身に付きづらい

大手子会社の業務は、親会社の下請け業務であることが多く、決まった作業をこなすだけというものがどうしても多くなってしまいます。

そのため、新しい業務に挑戦したり、専門的な知識を身に付けて業務に取り組むということは限られていて、キャリアアップに必要なスキルを身に付けられる機会が少ない現状があります

将来的にスキルを身に付けてキャリアアップしたい、転職も視野に入れている、という場合は大手子会社で積める経験に限りがあるため、自分の市場価値が高まらない場合も多いです。

こうした理由も、大手子会社はやめとけといわれる原因の一つとして挙げられます。

佐藤 恭子

プロフィール

大手子会社のなかには、親会社の仕事のある部分を専門的におこなっているところがあります。たとえば経理部門や人事部門に特化した会社です。

大手企業に入社して経理部や人事部を志望してもその仕事に就けるかはわかりません。身に付けたいスキルを扱っている子会社に入社することで専門スキルの獲得につながるでしょう。

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悪いところばかりではない! 大手子会社に就職する5つのメリット

大手子会社に就職するのはやめとけといわれるのには、さまざまな理由があります。実質的に親会社が経営権を握っているため、子会社でできることには制限があるのは事実です。

その反面、大手子会社だからこそ得られるメリットというのも存在します。悪い面も見ておくことは必要ですが、大手子会社に就職するメリットも知っておき、両者を比較することが大切です。

それでは大手子会社に就職することで一体どのようなメリットが得られるのでしょうか。

①福利厚生は充実していることが多い

大手子会社に就職するメリットの一つとして、福利厚生が充実していることが挙げられます。

大手子会社は親会社の規模や資本力の恩恵を受け、子会社でも同様の福利厚生が受けられることが多くあります。

たとえば住宅手当や家族手当、健康診断や保養施設の利用など、働くうえでのサポートがほかの企業よりも手厚い場合が多いです

生活を安定させたい、福利厚生の充実度で会社を選びたい、という人にとっては大手子会社に就職することでそのメリットを享受できます。

もし福利厚生の良さが大手子会社に就職する決め手であれば、どのような福利厚生が整っているのかを見ておきましょう。こちらに人気の福利厚生ランキングを紹介しているので、併せて参考にしてください。

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②ネームバリューがあり知名度が高い

大手子会社は、親会社のネームバリューを背負っているため、業界内外での知名度が高いのが特徴です。

たとえば転職の際、職務経歴書に「〇〇グループ」と記載することで、大手グループの企業に就職していたのだと好印象を与えられます

また、親会社のブランド力を活用することで、営業活動や顧客との関係構築が円滑に進むケースも多く、仕事のしやすさにつながります。

大手子会社に就職することで、ネームバリューなどの観点からどの程度転職活動に有利になるか教えてほしいです。

柴田 登子

プロフィール

転職活動ではある程度効果を発揮してくれる

大手子会社は大抵の場合、そのビジネス展開において親会社とのかかわりを持っている場合がほとんどです。したがって、大手子会社での勤務経験があれば、その会社の持つ顧客だけでなく、親会社の人脈ももちろん持っているとみなされるケースが多いのです。

新卒での採用活動で親会社ほど難易度が高くなくとも、転職市場では親会社に準じた評価を受けることも少なくないので、子会社での勤務経験はメリットになるといえます。

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就活では自分のやりたいことはもちろん、そのなかで適性ある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期退職に繋がってしまうリスクが高く、適職の理解が重要です。

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③経営基盤が安定している

大手子会社は、親会社の資本力によって支えられているため、そのほかの企業と比べて経営基盤が安定しているという特徴があります。

景気の変動や市場の変化があったとしても、親会社からの支援があることで倒産リスクは低く抑えられます

また親会社がグループの方針を示してそれに沿って経営がおこなわれます。しっかりとした経営基盤を築いてきた実績がある親会社のビジョンに乗って経営を進められるため、安心して業務に取り組めるというメリットもあります。

④親会社から仕事をもらえる

大手子会社の業務の多くは、親会社から業務を任されていることが多々あります。これにより、常に一定の業務量が確保され、子会社の経営もある程度安定します。

親会社と連携を取るなかで、時には大規模な案件にかかわり、スキルアップできるチャンスもあります

大手子会社に就職することで、ある程度仕事量が確保されており、子会社の経営も安定することもメリットとして挙げられます。

⑤ほかの独立した企業より年収が高い傾向にある

大手子会社は、親会社の給与水準をある程度反映しているため、そのほかの中小企業と比較すると年収は高い傾向にあります。

基本給やボーナスに加え、福利厚生や手当も充実しているため、待遇面での満足度が高いという特徴があります

ある程度しっかりと収入をもらいたい、福利厚生も充実している企業が良い、という人にとって大手子会社は良い就職先といえます。

向き不向きを確認しておこう! 大手子会社に向いている人の特徴

大手子会社はやめとけといわれることが多いですが、大手子会社に就職したからこそ得られるメリットもあります。

メリットとデメリットの両方を見たうえで大手子会社に就職するかどうかを決めることも重要ですが、自分にははたして大手子会社が向いているのかどうかという観点でも見ておく必要があります。

それでは大手子会社で働くのに向いている人にはどのような特徴が挙げられるのでしょうか。

同じ仕事を継続してできる人

大手子会社は、親会社からの下請け業務が多く、業務内容がルーチン化していることが多いという特徴があります。そのため、同じ仕事を長く継続できる人に向いています。

大きな変化がなく、毎日同じ作業をおこない安定した生活をしたいという人には大手子会社が向いているといえます

一方で特定のスキルを身に付けたいと考えている人や、新しい業務に挑戦したいと考えている人、常に同じ環境ではなく、変化を好む人にはあまり向いていないです。

安定した仕事に就きたい人

大手子会社は親会社の安定した経営基盤のうえに成り立っています。そのため大手子会社に就職することで、親会社の支援を受けることもでき、長期的に見ても安定して働ける環境にあります

大きな経営基盤を築いてきた実績のある親会社の経営方針にしたがって子会社が経営されるため、大手子会社はほかの企業と比べてリスクを回避しながら安定した経営が実現できます。

そのため、長期的に安定した仕事に就きたいと考えている人には、大手子会社が向いているといえます。

ワークライフバランスを大切にしたい人

大手子会社は、働き方改革やグループ全体の方針に基づき、ワークライフバランスを重視する制度が整っていることが多いです。

そのため大手子会社は、残業時間の削減や有給休暇の取得促進が推進されるケースが多く、仕事とプライベートを両立しやすい環境にあります

また業務内容も大きく変わることがなく、福利厚生も充実しているため、家庭や趣味の時間を大切にしたい人にとっては働きやすい環境といえます。

自分の時間をしっかり確保しつつ、安定して働きたいと考える人には大手子会社が向いています。

大手子会社への就職をサポートした就活生が、現在どのような働き方をしているのか生の声を聞きたいです。

佐藤 恭子

プロフィール

特定の分野でスキルを磨いている人が多い

大手子会社に入社を希望する就活生は、大手企業で総合職としてさまざまな業務にかかわることよりも、やりたいことが明確にありその分野で活躍していくことを目指していることが多く、実際にその分野でスキルを磨いて頑張っています。

そのスキルをもとに、憧れていた大手企業への転職を成功させた例もあります。また、制度が整っていることも多く、プライベートと仕事を両立させながら働けている例が多く見られます。

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職業選択においてやりたいことはもちろんですが、その中でも適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期退職に繋がってしまうため適職への理解が重要です。

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「大手子会社はやめとけ」という声がどうしても気になるあなたへ

「大手子会社はやめとけ」という声がどうしても気になるあなたへ

  • その企業に就職する志望動機をさらに明確にする
  • 親会社との関係性について深く調べる
  • 親会社と子会社の社風について理解を深める
  • 他人ではなく自分が自分の人生を決める

大手子会社で働くメリットデメリットを知り、自分には大手子会社が向いていると感じていたとしても、周りから大手子会社はやめとけといわれると、どうしてもその声が気になってしまいますよね。

良い面も悪い面も知ったうえで大手子会社に就職したいと思ったとしても、周りから反対されてしまったらどうしようかと悩んでしまうと思います。

しかし、あくまでそれは他人の意見です。他人の意見に左右されてしまうのは、自分のなかでまだ確信が持てていなかったり、大手子会社に就職する不安が残っていたりするからではないでしょうか。

どうしても大手子会社はやめとけ、という声が気になる人に向けて、どうすれば納得して自分の就職先を選べるようになるか解説していきます。

その企業に就職する志望動機をさらに明確にする

まずは、これから就職しようと考えている大手子会社にどうしていきたいのかを考えましょう。

福利厚生が充実している、給料が高いといった待遇面もあるかもしれませんが、それならほかの企業でさらに高待遇のところもあるのではないでしょうか。

またネームバリューが欲しいという理由もあるかもしれませんが、それなら親会社に就職するという選択肢も出てくるのではないでしょうか

条件面や社会的地位だけでなく、業務内容やその会社のミッションビジョン、今後の自分のキャリアプランや働き方などを見すえたうえで、その企業でなければならない理由を明確にしましょう。

ポイントは、その企業でなければならない、という部分です。ほかの企業でも良いのでは、という理由であれば、その大手子会社にこだわる理由はないかもしれません。その企業にこだわっている理由を明確にしてみましょう。

その企業でなければならない理由を見つけるのが大変です。ほかの就活生にしているアドバイスがあれば教えていただきたいです。

永田 修也

プロフィール

どんな人と働きたいかを考えよう

「働いている人たち」に焦点を当てるという方法があります。どうしても紙面上の条件ばかりに目が行ってしまいそこにしか価値を感じなくなってしまいますが、実は会社のなかにこそ魅力は存在しています。それは働く人たちです。

そこで働いている人がどんな表情をしているのか、どれだけ一生懸命働いているのか、自分にどんな対応をしてくれたのか。

そんなエピソードを考えてみると「その会社にしかない物語」が見えてきます。それが見つけられれば「その企業でなければならない理由」を見つけるのはとても簡単になります。

大した企業じゃないかもしれませんし、そんなキラキラした人はいないかもしれません。それでも、あなたがどう感じたのかが重要です。そこがどんな場所であれ良い理由を探すことはできるのです。

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親会社との関係性について深く調べる

大手子会社はやめとけといわれる理由として、親会社が実質的に経営権を握っているため、大手子会社の社員の声が通りづらく、働きがいがなくなってしまう、という理由が挙げられます。

もしそうした理由で大手子会社はやめとけといわれているのであれば、一度親会社と子会社の関係について調べてみましょう。

仮に子会社にある程度裁量権が与えられているのであれば、子会社であっても新しい業務に挑戦できる環境にあるといえます

OB・OG訪問などを通して、ホームページ(HP)上だけでは見えないリアルな声を聞き、本当にその大手子会社に就職して自分がやりたいと考えていることを実現できるか調べてみましょう。

親会社と子会社の社風について理解を深める

親会社と子会社の社風についても自分で調べて理解を深めていくことも大切です。

一般的に大手子会社は親会社の業務を請け負い、親会社の経営権に従わなければならず、社員の声も通りづらいといわれていますが、あくまで一般的な話です

実態はやはりそこで働く人の声を聞かなければわかりません。OB・OG訪問をおこなうことでその企業の社風を知ることができ、どんな働き方ができるのかよりイメージも湧きます。

大手子会社に就職した際のイメージを明確に作り、本当に大手子会社に就職しようかどうかを決める判断材料にしてください。

柴田 登子

プロフィール

大手子会社で営業に配属された場合、その顧客はほぼ親会社である場合が多いです。そのため、飛び込みなどの新規案件獲得に走り回ることが少なく、営業職でも受発注業務が中心になるケースもあります。

それゆえあまり過酷さを感じずに仕事に向き合うことができるでしょう。

他人ではなく自分が自分の人生を決める

大手子会社はやめとけと周りにいわれているかもしれませんが、最終的に自分の人生は自分で決めましょう。

誰かに言われたからこうした、誰かに言われたから挑戦しなかった、という人生は本当に自分の人生でしょうか

周りの人の意見に左右される人生にするのか、自分で決めたことを貫き通し、いろいろなことがあったとしても最終的にそれを正解にする人生を選ぶのか、その選択はあなたにあります。

自分が本当になりたい自分になる人生を選択するのであれば、周りの意見に左右されず自分の意見に正直に向き合いましょう。

親から大手子会社への就職に反対されました。同じ境遇の就活生に対して、どのようなアドバイスをしていますか?

佐藤 恭子

プロフィール

自分の将来設計をしっかり説明しよう

ご両親の時代は、大手企業に就職できれば、ある程度の年収が期待でき、また終身雇用で一生安泰という時代でした。しかし今は実力主義の時代となり、状況が少し変わってきています。

ご両親が安心して皆さんを応援できるように、自分が将来についてどのように考えているのか、なぜ大手子会社を志望しているのかをしっかり説明しましょう。

ご両親としては、その辺りがよくわからなければ不安を感じるのは当たり前です。皆さんがきちんと説明をすれば、きっと理解してくれると思います。

逆に説明ができないのであれば、まだ自分自身の考えがまとまっていない、自分自身が将来について考えられていないという状況かもしれませんよね。そうであるならばもう一度自己分析などをして、将来についてよく考えてみると良いでしょう。

大手子会社に就職すると決めたなら! 企業の探し方を紹介

大手子会社に就職すると決めたなら! 企業の探し方を紹介

  • キャリアアドバイザーに紹介してもらう
  • 求人サイトから探す
  • 親会社のホームページを見る
  • 「大手企業名 + 子会社」で検索する

大手子会社にはデメリットが、周りからは大手子会社はやめとけといわれることもあるかもしれません。しかし悪い面ばかりではなく良い側面もありますし、大手子会社に就職するのが向いている人もいます。

大手子会社に就職しようと決めたら、続いてどの企業に就職するのかを決めることになると思います。

大手子会社のなかにもさまざまな企業があるため、どのようにして企業を決めれば良いのでしょうか。

キャリアアドバイザーに紹介してもらう

まずはキャリアアドバイザーに紹介してもらうという方法があります。キャリアアドバイザーはこれまで多くの就活生のサポートをしているため、その人に合った企業を提案してくれます

キャリアアドバイザーはかなり多くの企業を詳しく知っていて、これまで自分では見つけられなかった企業も提案してくれるため、視野を広げるきっかけにもなりますし、自分が探している条件にぴったりの企業を提案してくれることもあります。

大手子会社に就職するためのアドバイスももらえるため、就職を検討している際は一度相談しておくと良いでしょう。

永田 修也

プロフィール

大手子会社に限らず「自分がそこで働いている具体的なイメージができますか」という質問はするようにしています。

ブランドやネームバリューにとらわれて「実際に入ってみたら違った」というパターンは往々にしてあります。きちんと働いている姿をリアルにイメージすることが大事だと思っています。

求人サイトから探す

大手子会社の求人は求人サイトにも掲載されています。求人サイトを見て探すのも方法の一つです。

求人サイトでは、職種や勤務地、業界を絞り込んで検索できるため、自分に合った企業を効率的に見つけられます

検索機能もあるため、大手グループや子会社、関連会社などのキーワードを含めると、該当する求人が絞り込めます。

ほかにも、口コミが掲載されている場合もあり、実際に働いている社員のリアルな声を見て求人を選ぶこともできます。

佐藤 恭子

プロフィール

求人サイトの種類はとても多く、紹介している企業もさまざまです。大手子会社を探すとなると、求人サイトも少し規模が小さいサイトの方が見つけやすいかも知れませんね。

また、ハローワークなどでも多くの大手子会社を紹介してもらえます。登録すれば検索も自分でできるようになるのでおすすめです。

親会社のホームページを見る

大手子会社を見つける方法として、親会社の公式HPを確認するというものもあります。

多くの大手企業は、HPに自社グループの一覧を公開しており、そのなかから子会社を見つけられます。親会社の採用ページには、子会社向けの求人情報が掲載される場合もあるため、親会社の採用ページも確認しましょう。

大手子会社は親会社のミッションビジョンをもとに経営されることが多いです。そのため、親会社の事業内容やビジョンを理解することで、子会社の役割も把握でき、企業選びの参考になります

「大手企業名 + 子会社」で検索する

ネットで「大手企業名 + 子会社」と検索することでも、大手子会社を探せます。特定のグループの企業に就職したいと考えている場合はこの方法が効率的です。

大手企業の名前は聞いたことがあっても、子会社の名前まではなかなか聞かないこともあります。大手企業の子会社一覧ページを見ることで、ここも大手企業の子会社だったのだという企業も発見できます。

こうして検索をおこない、興味のある企業をリストアップし、さらに詳細な情報を調べてどの企業に就職したいかを決めると良いです

このほかにも大手子会社の探し方はいくつかあります。こちらの記事で大手子会社の9つの探し方についてまとめているので、併せて参考にしてください。

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大手の子会社に入りたい学生必見! 9つの探し方とメリットを解説

大手子会社の定義を紹介した後、企業グループごとに子会社を一覧で紹介しています。また、キャリアコンサルタントの視点から大手子会社の魅力や向いている人の特徴を解説しています。大手子会社との相性を確認したいという人は、ぜひ最後まで読んでみてください。

記事を読む

大手の子会社に入りたい学生必見! 9つの探し方とメリットを解説

大手子会社はやめとけという声もあるけど自分の道は自分で決める!

この記事では、大手子会社はやめとけという声がよく聞かれますが、どうしてやめとけといわれるのか、本当にやめておいた方が良いのかを解説してきました。

大手子会社は、大手企業が実質的に経営権を握っているため、自由度が低く、キャリアが制限される可能性があるなどの理由からやめとけといわれています。

しかし大手子会社は一般の企業よりも給与が高く福利厚生も充実しているなどメリットもあります。

大手子会社に就職しようと検討している際、周りからはさまざまな声を聞くことになると思います。しかし、周りの意見に左右されるのではなく、自分の人生は自分で切り開くという意思が大切です。

周りの意見も受け入れたうえで、自分はどうしたいのかを大切にし、就職先を決めましょう。

アドバイザーコメント

自分のキャリアにマッチしているかが重要

大手子会社に就職すると、ほとんどの場合親会社と何らかの形でかかわり続けることになります。そのことはあなたの望むキャリアプランによってプラスにもマイナスにもなります。

たとえば、営業職であれば顧客のほとんどが親会社、というケースが大変多いです。営業職には新規開拓営業をしないルート営業がしたい、と思う人もいれば、予算を立てて売り上げ目標を達成し、営業としてのスキルをガンガン上げたいと思っている人もいます。

前者にとっては大手子会社はマッチしているといえますが、後者のような人が大手子会社で営業職に就くと、途端に仕事が退屈だと感じ、早期離職をするケースが後を絶ちません。

ですから、大手子会社=ブランド力とか安定、とダイレクトに考えず、自分のキャリアにとって合っているかどうかを考え、志望を決めましょう。

ワークライフバランスを保ちたいなら大手子会社はおすすめ

また、大手企業ほど規模は大きくなくとも、大手子会社は社風や福利厚生などが大手のそれと大差ない場合が多く、かつ安定している場合が多いです。

自分なりにビジネス展開を考え、成長したいと考えている人には不向きかもしれませんが、安定志向かつワークライフバランスを保ちたい人にはおすすめです。ぜひ検討してみると良いでしょう。

執筆・編集 PORTキャリア編集部

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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi

高校卒業後、航空自衛隊に入隊。4年間の在籍後、22歳で都内の大学に入学し、心理学・教育学を学ぶ。卒業後は人材サービスを展開するパソナで、人材派遣営業やグローバル人材の採用支援、女性活躍推進事業に従事。NPO(非営利団体)での勤務を経て、「PORTキャリア」を運営するポートに入社。キャリアアドバイザーとして年間400人と面談し、延べ2500人にも及ぶ学生を支援。2020年、厚生労働大臣認定のキャリアコンサルタント養成講習であるGCDF-Japan(キャリアカウンセラートレーニングプログラム)を修了

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