C-GAB・Web-GABの「言語」は、論理的読解に特化した問題で、人文系・自然科学系・エッセー風などのジャンルが出題されます。各文章の論理展開を素早く把握し、正誤を判断する力が必要です。
この記事では、延べ300名以上の学生のWebテスト支援をおこなってきた小寺さんとともにC-GAB・Web-GAB「言語」の解答のコツを解説します。解説を参考にして、速読のテクニックや論理把握のポイントをチェックしてみてください。
記事の後半では、練習問題を10問用意しています。繰り返し解いて、限られた時間のなかで文章の要点をつかむ訓練を積んでいきましょう。
C-GAB・Web-GAB「言語」の概要
- 問題パターン:人文系の文章、自然科学系の文章、エッセー風の文章
- 1問あたりの時間:C-GAB約23秒、Web-GAB約28秒
- 形式ごとの出題頻度:テストセンター(高)ペーパーテスト(なし)Webテスティング(なし)
- 言語理解テストを解くときのコツをわかりやすく教えてください!
段落の役割と骨組みを見抜く! 要点重視の読み方を徹底しよう
C-GAB・Web-GABの言語で優先すべきことは速読ではなく、素早く要点だけを拾うことです。文章を最初から丁寧に理解しようとすると、時間も集中力も足りなくなります。
段落ごとに役割(問題提起→説明→具体例→結論)を決め打ちし、接続語だけを目印に骨組みを先に作ってみましょう。
設問で問われるのは細部の暗記ではなく、筆者が何を主張し、どう支えたかです。読む前に「結論・理由・対立点」を探す意識を持つだけで正答率が上がりますよ!
C-GAB・Web-GAB「言語」の練習問題10問|Webテストの専門家による解説付き!
ここからは、C-GAB・Web-GAB「言語」の練習問題をWebテストの専門家による解説付きで10問紹介します。人文系、自然科学系、エッセー風など、どのようなテーマでも論理を素早く読み解く技術を磨いていきましょう。
C-GAB・Web-GABの「言語」に初めて取り組む人は、まず「問題を解く前に確認! C-GAB「言語」の解答のコツ」をチェックしてから練習問題に進むのがおすすめです。
問題1(難易度:★★★☆☆)
問題
次の文章を読み、続く設問一つひとつについてA・B・Cのいずれに当てはまるか答えなさい。A:本文から論理的に考えて、設問文は明らかに正しい。
B:本文から論理的に考えて、設問文は明らかに間違っている。
C:本文の内容だけからでは、設問文が正しいか間違っているかは判断できない。
伝統的な日本の工芸品が、現代のライフスタイルに合わせて再定義されている。かつて、これらは特定の儀式やハレの日に使われる特別なものという側面が強かった。しかし、近年では若手職人を中心に、日常の生活空間になじむモダンなデザインへの転換が進められている。この伝統と革新の融合は、衰退しつつあった伝統産業に新たな活路を見いだすものといえる。
興味深いのは、この変化が国内だけでなく、海外市場からの評価にもつながっていることだ。たとえば、欧米のインテリアショップでは、日本の木工技術や陶磁器が、そのミニマリズムの美学とともに受け入れられている。かつての輸出は、日本独自の「珍しさ」を売るものであったが、現在では、国境を越えた「普遍的な機能美」として認められつつある。
一方で、このような変化に対しては、伝統の簡略化を危惧する声も根強い。市場のニーズに合わせすぎるあまり、本来の技術的な深みや文化的な意味が失われる可能性がある。単に形を現代風にするだけでは、一過性の流行に終わってしまう。伝統を守りつつ、いかに新たな付加価値を付けていくかが、今後の大きな課題である。
1.近年、伝統工芸品を日常的に使えるようなデザインへと作り替える取り組みがおこなわれている。
2.現在日本の伝統工芸品が海外で評価されているのは、日本独自の珍しさが改めて注目されたからである。
3.伝統工芸の衰退を防ぐためには、すべての製品において技術的な深みを犠牲にしても流行を追うべきである。
4.欧米の市場では、日本の工芸品が持つ美学が受け入れられている。
選択肢
正解:A
1は「若手職人を中心に、日常の生活空間になじむモダンなデザインへの轉換が進められている」という記述と一致するため正。2はかつての輸出が珍しさを売るものであったが、現在は「普遍的な機能美」として認められているとあるため誤。3は最終段落で「単に形を現代風にするだけでは、一過性の流行に終わってしまう」と警鐘を鳴らしており誤。4は欧米でミニマリズムの美学とともに受け入れられているとあるため正となる。
問題2(難易度:★★★☆☆)
問題
次の文章を読み、続く設問一つひとつについてA・B・Cのいずれにあてはまるか答えなさい。A:本文から論理的に考えて、設問文は明らかに正しい。
B:本文から論理的に考えて、設問文は明らかに間違っている。
C:本文の内容だけからでは、設問文が正しいか間違っているかは判断できない。
都市計画における「緑地」の役割が、単なる景観の維持から、都市のレジリエンス(回復力)を高めるための戦略的な要素へと進化している。かつて公園や街路樹は、市民の休息や美観のために整備されることがおもであった。しかし、気候変動にともなう集中豪雨や猛暑が激甚化するなかで、緑地は「グリーンインフラ」として再評価されている。
緑地は、アスファルトで覆われた都市部において、雨水を一時的に貯留・浸透させる機能を持ち、下水道への負荷を軽減する。また、樹木による蒸散作用や日陰の形成は、都市特有のヒートアイランド現象を抑制する効果がある。これらの機能は、多額の費用を投じて構築する従来の「グレーインフラ(コンクリート構造物)」を補完する、持続可能な解決策として期待されている。
ただし、緑地の拡充には土地利用の競合という難題も存在する。過密な都市部において、住宅や商業用地を優先する経済的合理性と、公益としての緑化をいかに両立させるかが問われている。また、適切に管理されない緑地は、防犯上の死角となる恐れや、維持管理コストの増大を招くこともある。都市の安全性を確保しつつ、緑の恩恵を最大化させるための、緻密な制度設計が不可欠である。
1.現代の都市計画において、緑地は美観を整えるためだけのものとして位置付けられている。
2.緑地は雨水を地中に浸透させる機能を持つため、都市部における洪水リスクの軽減に寄与する。
3.グレーインフラとは、公園や街路樹など、自然の力を活用した公共施設の総称である。
4.緑地を増やすにあたっては、土地活用の経済的な利便性と、公共の利益をいかに調整するかが課題となっている。
選択肢
正解:A
1は緑地が単なる景観維持から戦略的要素へ進化したとあるため誤。2は雨水を一時的に貯留・浸透させ、下水道の負荷を軽減するとあるため正。3はグレーインフラを「コンクリート構造物」と定義しており、設問の「自然の力を活用」という説明はグリーンインフラを指すため誤。4は「経済的合理性と、公益としての緑化をいかに両立させるかが問われている」という記述と一致するため正となる。
本文を先読みしすぎないように注意しましょう。よくあるミスは、知っている単語(公園=緑=インフラ)を連想ゲームのように考えて先読みしてしまうことです。
問題を解く際には、「〜とは」「〜である」「〜を指す」など、本文中の定義を見つけたら、その1文をルールとして固定し、以後はルール違反を探すゲームに切り替えましょう! 焦るほど連想で読んでしまうので、定義文だけは必ず指で追うようにしてください。
問題3(難易度:★★★☆☆)
問題
次の文章を読み、続く設問一つひとつについてA・B・Cのいずれに当てはまるか答えなさい。A:本文から論理的に考えて、設問文は明らかに正しい。
B:本文から論理的に考えて、設問文は明らかに間違っている。
C:本文の内容だけからでは、設問文が正しいか間違っているかは判断できない。
現代のビジネスにおいて、組織の意思決定を迅速化させる「権限委譲」が注目されている。かつての階層型組織では、すべての重要な判断がトップダウンでおこなわれていた。しかし、市場環境の変化が激しい現在、現場の判断を待たずに上層部の決済を仰ぐことは、機会損失を招くリスクとなる。このため、現場のリーダーに一定の裁量を与えることで、組織の機動性を高める取り組みが進んでいる。
興味深いのは、この権限委譲が従業員のモチベーション向上にも寄与していることだ。たとえば、自律的に業務を進める環境は、個人の責任感を養い、自己効力感を高める。以前の労働者は、命じられたタスクをこなすことが主であったが、現在では自ら課題を見いだし、解決策を提示する姿勢が評価される。そのため、多くの企業が、社員の潜在能力を引き出す手段として権限委譲を位置付けている。
一方で、適切なガバナンスをともなわない権限委譲は、組織の混乱を招くこともある。各現場がバラバラの判断をおこなうことで、企業としてのブランドイメージや一貫性が損なわれる可能性がある。単に丸投げするのではなく、共通のビジョンを浸透させたうえで、どの範囲までを現場に委ねるかという明確なルール作りが不可欠である。
1.階層型組織においては、現場のリーダーがすべての重要な判断を自律的におこなっていた。
2.現代のビジネス環境では、上層部の判断を待つ時間が機会損失につながる可能性が指摘されている。
3.従業員に裁量を与えることは、責任感の育成や自己効力感の向上に良い影響を与える。
4.権限委譲による組織の混乱を防ぐため、日本政府はすべての企業に共通のガイドラインを提示した。
選択肢
正解:A
1は「かつての階層型組織では、すべての重要な判断がトップダウンでおこなわれていた」とあり矛盾するためB。
2は「上層部の決済を仰ぐことは、機会損失を招くリスクとなる」という記述と一致するためA。
3は2段落目の「個人の責任感を養い、自己効力感を高める」との記述通りでありA。
4はルール作りの必要性は述べられているが、日本政府の動向については言及がないためCとなる。
問題4(難易度:★★★☆☆)
問題
次の文章を読み、続く設問一つひとつについてA・B・Cのいずれに当てはまるか答えなさい。A:本文から論理的に考えて、設問文は明らかに正しい。
B:本文から論理的に考えて、設問文は明らかに間違っている。
C:本文の内容だけからでは、設問文が正しいか間違っているかは判断できない。
都市部における「シェアリングエコノミー」の拡大が、消費者の所有に対する意識を根本的に変えつつある。かつて、自動車や住宅を所有することは、個人の社会的地位や安定の象徴であった。しかし、インターネットを通じたマッチング技術の向上により、必要なときに必要な分だけ資源を利用する「利用の最適化」が浸勢している。この変化は、資源の有効活用という観点からも高く評価されている。
注目すべきは、このシェアリングの文化が、都市のインフラ維持にも貢献していることだ。たとえば、カーシェアリングの普及により、自家用車の保有台数が抑制され、駐車場不足や交通渋滞の緩和が期待されている。以前は、インフラの不足は行政による新設によって解決されるべきものと考えられていた。しかし現在では、既存の資産を効率的に分かち合うことで、社会全体のコストを抑える試みがなされている。
一方で、この新しい経済形態には法整備の遅れという課題も残されている。事故が発生した際の責任の所在や、既存の事業者との公平な競争環境の維持など、解決すべき論点は多い。また、個人間の取引においては、信頼性の担保が不可欠であり、プラットフォームによる厳格な審査や評価システムの運用が求められている。単なる効率性の追求にとどまらず、いかに安心・安全な仕組みを構築していくかが、今後の普及の鍵となるだろう。
1.かつての社会において、自動車の所有は個人のステータスを象徴するものではなかった。
2.カーシェアリングの普及は、都市部における交通渋滞などの課題を解決する一助となると期待されている。
3.シェアリングエコノミーの発展により、行政が新しいインフラを建設することは法的に禁止された。
4.個人間取引を安全におこなうためには、プラットフォーム側の審査や評価機能が重要視されている。
選択肢
正解:B
1は「自動車や住宅を所有することは、個人の社会的地位……の象徴であった」とあるためB。2は2段落目の記述と一致するためA。3は「既存の資産を効率的に分かち合う……試みがなされている」とはあるが、行政の新設を法的に禁止したとの記述はないためC。4は「プラットフォームによる厳格な審査や評価システムの運用が求められている」との記述と一致するためAとなる。
問題5(難易度:★★★☆☆)
問題
次の文章を読み、続く設問一つひとつについてA・B・Cのいずれに当てはまるか答えなさい。A:本文から論理的に考えて、設問文は明らかに正しい。
B:本文から論理的に考えて、設問文は明らかに間違っている。
C:本文の内容だけからでは、設問文が正しいか間違っているかは判断できない。
都市部における「ヒートアイランド現象」は、建築物や舗装の増大によって引き起こされる深刻な環境問題の一つである。都市の地表面が熱を蓄えやすいコンクリートやアスファルトで覆われることで、夜間になっても気温が下がりにくくなる。この現象を抑制するため、近年では屋上緑化や壁面緑化、さらには保水性の高い舗装材の導入が積極的に進められている。
なかでも「風の道」の確保は、都市計画における重要な戦略となっている。海風や山風を市街地に効率よく引き込むことで、滞留した熱を逃がす効果が期待できるからである。高層ビルの配置や高さを調整し、風の通り道を遮らないような設計をおこなうことが、持続可能な都市作りには不可欠である。
また、エネルギー消費の抑制も欠かせない。エアコンなどの空調設備から排出される人工排熱は、都市の気温上昇をさらに加速させる要因となる。省エネ性能の高い家電製品の普及や、建物の断熱性向上は、個別の家計を助けるだけでなく、社会全体の環境負荷を軽減する。自治体は、これらの取り組みに対して補助金制度を設けるなど、官民一体となった対策を求めている。
1.都市部の地表面が熱を保持しやすい素材で覆われていることが、夜間の気温低下を妨げる一因となっている。
2.都市計画において建物の配置を工夫することは、市街地の熱を逃がすために有効な手段である。
3.日本のすべての自治体は、省エネ家電を購入する市民に対して既に補助金を支給している。
4.エアコンからの排熱は、ヒートアイランド現象を抑制する効果がある。
選択肢
正解:A
1は第1段落の「コンクリートやアスファルトで覆われることで、夜間になっても気温が下がりにくくなる」という記述と一致するため正。2は第2段落の「風の道」に関する記述から正。3は「補助金制度を設けるなど……対策を求めている」とはあるが、すべての自治体が既に支給しているかは本文からは判断できずC。4は「人工排熱は、都市の気温上昇をさらに加速させる」とあり明らかに誤り。
問題6(難易度:★★★★☆)
問題
次の文章を読み、続く設問一つひとつについてA・B・Cのいずれに当てはまるか答えなさい。A:本文から論理的に考えて、設問文は明らかに正しい。
B:本文から論理的に考えて、設問文は明らかに間違っている。
C:本文の内容だけからでは、設問文が正しいか間違っているかは判断できない。
農業分野において、情報通信技術(ICT)を活用した「スマート農業」の導入が、労働力不足を解消する切り札として期待されている。日本の農業従事者の平均年齢は上昇し続けており、伝統的な経験や勘に頼る手法をいかに次世代へ継承し、効率化するかが急務となっている。自動走行トラクターやドローンの活用は、広大な農地での作業負担を劇的に軽減するものである。
さらに、センサー技術を用いた環境制御も大きな成果を上げている。土壌の水分量や日射量、さらには害虫の発生状況をリアルタイムで監視することで、必要なときに必要な分だけ肥料や農薬を散布することが可能となった。これにより、収穫量の安定化とともに、環境への負荷も最小限に抑えられている。特にトマトやイチゴの施設園芸では、高度な自動制御システムが普及しつつある。
ただし、導入にあたっては多額の初期投資が障壁となっていることも事実である。中小規模の農家にとっては、高価な機器やシステムの維持管理費が重い負担となり、格差を広げる懸念も指摘されている。政府は、農業のデジタル化を促進するために、データ連携プラットフォームの整備を急いでいる。単なる技術の導入にとどまらず、農家が安心して取り組める支援体制の構築が不可欠である。
1.スマート農業におけるドローンの活用は、農作業の負担を軽減することに寄与している。
2.ICTを用いた環境制御システムは、収穫量の安定化だけでなく、環境負荷の低減にも役立っている。
3.すべての中小規模農家は、高額な維持費を理由にスマート農業の導入を断念した。
4.政府が進めているデータ連携プラットフォームの整備は、農業のデジタル化を阻害するために計画された。
選択肢
正解:B
1は「ドローンの活用は……作業負担を劇的に軽減する」との記述から正。2は第2段落の内容と一致するため正。3は「初期投資が障壁となっている」「負担となり、格差を広げる懸念」とはあるが、すべての農家が導入を断念した事実は本文になくC。4は「デジタル化を促進するために……整備を急いでいる」とあるため、阻害目的とする設問は明らかに誤り。
問題7(難易度:★★★★☆)
問題
次の文章を読み、続く設問一つひとつについてA・B・Cのいずれに当てはまるか答えなさい。A:本文から論理的に考えて、設問文は明らかに正しい。
B:本文から論理的に考えて、設問文は明らかに間違っている。
C:本文の内容だけからでは、設問文が正しいか間違っているかは判断できない。
再生医療の分野において、人工多能性幹細胞(iPS細胞)の活用が、難病治療の新たな地平を切り開きつつある。従来の臓器移植では、常にドナー不足や拒絶反応のリスクが課題となっていた。iPS細胞は、患者自身の細胞から作製できるため、適合性の高い組織や臓器を供給しうる画期的な技術として位置付けられている。
とりわけ「創薬スクリーニング」への応用が、新薬開発のスピードを飛躍的に高めている。患者の疾患を再現したiPS細胞から目的の組織を作り、そのうえで数千種類の候補薬剤を試すことで、臨床試験の前に安全性や有効性を高い精度で予測できる。かつては動物実験に頼るしかなかったプロセスを、より人間に近い反応系で代替できるようになった意義はきわめて大きい。
しかし、実用化に向けたハードルのうち、最も深刻なものの一つは製造コストと品質管理の難しさである。細胞の分化誘導や増殖の過程には、いまだに高度な熟練技術が必要であり、大規模な自動生産体制の確立が待たれている。また、意図しない遺伝子変異やがん化のリスクを完全に取り除くための安全基準の策定も急務である。倫理的な議論を継続しつつ、いかに迅速に治療現場へ届けるかが、今後の科学界と産業界に課された重い責任である。
1.iPS細胞は、患者自身の細胞を用いることで、従来の臓器移植が抱えていた拒絶反応のリスクを低減しうる。
2.創薬スクリーニングにおいてiPS細胞を利用することは、動物実験の必要性を完全に排除することを最終目的としている。
3.iPS細胞の製造工程を自動化するための技術は、現時点ですべての製薬会社において完成している。
4.iPS細胞を用いた医療の社会実装には、製造コストの削減や安全性の確保といった課題を克服する必要がある。
選択肢
正解:A
1は第1段落の拒絶反応に関する記述から正。2は「動物実験に頼るしかなかったプロセスを……代替できるようになった」とはあるが、それが「最終目的」であるかは本文に記載がなくC。3は「大規模な自動生産体制の確立が待たれている」とあるため、既に完成しているとする設問は誤り。4は最終段落でコストや安全基準の策定が課題として挙げられているため正。
この問題でやりがちなのは、「代替できるようになった」=「完全に不要になった」と解釈を強めて読んでしまうことです。
C-GABの論理的読解では、「完全」「最終目的」「排除」のような極端表現で回答者を迷わせるケースが多くあります。
対策として、「〜しうる」「〜つつある」「意義が大きい」など、本文の表現強度をそのまま守り、設問が勝手に100点満点の断定へ飛躍していないかをチェックしましょう!
問題8(難易度:★★★★☆)
問題
次の文章を読み、続く設問一つひとつについてA・B・Cのいずれに当てはまるか答えなさい。A:本文から論理的に考えて、設問文は明らかに正しい。
B:本文から論理的に考えて、設問文は明らかに間違っている。
C:本文の内容だけからでは、設問文が正しいか間違っているかは判断できない。
私たちの経済活動を支える「貨幣」の在り方が、デジタル化によって大きな転換期を迎えています。かつて貨幣といえば、金などの実物資産と結び付いた金本位制や、政府の信用にもとづく紙幣といった物理的な実体を指すことが一般的でした。しかし、電子マネーや暗号資産の普及により、貨幣は「価値のデータ」としての性格を強めています。このキャッシュレス化は、決済の効率化を促すだけでなく、社会の利便性を飛躍的に高めるものです。
歴史を振り返ると、貨幣の進化は常に信用の拡大とともにありました。中世の商人は、多額の現金を運ぶリスクを避けるため、遠隔地での支払いを約束する「為替手形」を利用していました。これは物理的な金貨そのものではなく、紙に書かれた約束、すなわち情報をやり取りすることで経済を回す試みでした。現在進んでいるデジタル通貨への移行も、実体から情報へと貨幣の本質が移り変わる過程の延長線上にあるといえます。
一方で、完全なキャッシュレス社会への移行には慎重な意見も少なくありません。情報技術への依存が進むなか、サイバー攻撃によるシステム停止や個人情報の流出といった新たなリスクが浮き彫りになっています。また、デジタル機器の操作に慣れない高齢者などが、経済活動から取り残される「デジタル・デバイド」の問題も無視できません。物理的な貨幣を併用しつつ、いかに安全で公平な決済インフラを構築していくかが、今後の経済政策の鍵となります。
1.貨幣が物理的な実体から情報の交換へと移行していく傾向は、現代のデジタル化によって初めて現れた現象である。
2.キャッシュレス化が進むことで、決済の効率が向上し、社会の利便性が高まることが期待されている。
3.デジタル通貨への移行にともなうサイバー攻撃のリスクを完全に防ぐ技術が、すでにすべての国で確立されている。
4.デジタル化された貨幣の普及は、特定の層の人々が経済活動から取り残される原因となる可能性がある。
選択肢
正解:B
1は2段落目で為替手形の例を挙げ、以前から情報としての貨幣が存在したとあるためB。2は1段落目の記述通りでありA。3は3段落目でリスクが浮き彫りになっていると述べられているが、すべての国で技術が確立したとは書かれていないためC。4は3段落目のデジタル・デバイドに関する記述と一致するためAとなる。
この文章は歴史パートが得点源ですが、制限時間が迫っている場合、現代パートだけ読んで解答してしまうリスクがあります。その結果、「初めて現れた」という設問に引っかかってしまうのです。
本文は「中世の為替手形を例に情報としての貨幣が以前からあった流れ」を示しています。
対策として、「歴史を振り返ると」や「かつて」以降は丸ごと読み飛ばさないことが大切です。時間がない場合は、読むスピードを早めてすべての文章を読みましょう。
問題9(難易度:★★★★☆)
問題
次の文章を読み、続く設問一つひとつについてA・B・Cのいずれに当てはまるか答えなさい。A:本文から論理的に考えて、設問文は明らかに正しい。
B:本文から論理的に考えて、設問文は明らかに間違っている。
C:本文の内容だけからでは、設問文が正しいか間違っているかは判断できない。
生物多様性の保全において、「里山」という環境が果たす役割が再認識されています。里山とは、原生的な自然ではなく、農耕や薪炭林の利用などを通じて、人間が適度に関与し続けてきた地域のことです。かつて、こうした環境は人々の生活に不可欠な資源を供給する場として維持されてきました。しかし、高度経済成長期以降のエネルギー革命やライフスタイルの変化により、里山は放置され、荒廃が進みました。
里山の特徴は、人間が木を切り、草を刈るといった攪乱を定期的におこなうことで、かえって多様な動植物が共存できる環境が守られてきたという点にあります。たとえば、日当たりの良い林床を好む絶滅危惧種の草花は、人間が下草を刈ることで生き残ることができました。もし人間が一切関与をやめてしまえば、森は遷移が進んで暗くなり、これらの種は淘汰されてしまいます。つまり、里山は「適切な干渉」によって成り立つ繊細な均衡の上にあります。
現在、荒廃した里山を再生させるための取り組みが各地で展開されています。しかし、かつてのような自給自足的な生活に戻ることは現実的ではありません。そこで、ボランティアによる管理や、エコツーリズムを通じた地域振興、さらにはバイオマスエネルギーとしての活用など、現代的な意義を見いだす試みが始まっています。自然を保護の対象としてのみとらえるのではなく、人間社会の一部として持続可能な形で活用していく姿勢が求められています。
1.里山とは、太古の昔から一度も人間の手が加えられていない、純粋に原生的な自然環境のことを指す。
2.里山において人間が草刈りなどの干渉を定期的におこなうことは、特定の動植物の生存を助ける結果となっていた。
3.日本のすべての里山は、バイオマスエネルギーの活用によってすでに経済的な自立を果たしている。
4.種の多様性を維持するためには、いかなる場合も人間が一切関与せずに放置しておくことが、最も良い方法である。
選択肢
正解:B
1は1段落目で「原生的な自然ではなく」とあるためB。2は2段落目の記述の通りでありA。3は3段落目で活用が始まっているとはあるが、すべての里山が経済的自立を果たしたとは書かれておらずC。4は2段落目で、関与をやめれば種が淘汰されると述べており、本文の主張と矛盾するためBとなる。
問題10(難易度:★★★★★)
問題
次の文章を読み、続く設問一つひとつについてA・B・Cのいずれに当てはまるか答えなさい。A:本文から論理的に考えて、設問文は明らかに正しい。
B:本文から論理的に考えて、設問文は明らかに間違っている。
C:本文の内容だけからでは、設問文が正しいか間違っているかは判断できない。
科学技術の倫理を考えるうえで、「予防原則」という概念が重要な指針となっています。これは、ある行為が環境や健康に重大な影響を及ぼす恐れがある場合、科学的な因果関係が完全には証明されていなくても、予防的な措置をとるべきであるという考え方です。かつて、産業界では科学的な確証がない限り、規制は経済活動を阻害するものとして避けられる傾向がありました。しかし、水俣病や地球温暖化といった問題の教訓から、事後対応の限界が認識されるようになったのです。
予防原則の適用において、最も困難なのは「リスク」と「便益」の均衡をどう図るかという点です。たとえば、遺伝子組み換え技術やナノテクノロジーは、食糧問題の解決や医療の進展に多大な貢献をする可能性があります。もし厳格すぎる予防原則を適用し続ければ、これらの革新的な技術がもたらすはずの恩恵を社会が享受できなくなる「不作為の過失」を招く恐れがあります。
したがって、現代の技術統治においては、科学者によるリスク評価と、市民による合意形成を並行して進める必要があります。科学は常に未完であり、将来的に新たな知見が得られることを前提に、柔軟な規制と対話を継続しなければなりません。単に技術の進歩を加速させるのでも、未知の不安から全面的に拒絶するのでもなく、予見しうるリスクと向き合いながら、社会としての許容範囲を探り続ける姿勢こそが不可欠といえます。
1.予防原則にもとづけば、重大な悪影響の恐れがある場合には、科学的な証明が不十分であっても規制をおこなうべきである。
2.かつての産業界において、科学的な確証がない段階での規制は、経済成長を促すものとして歓迎されていた。
3.遺伝子組み換え技術は、あまりに危険性が高いため、予防原則にしたがって全世界で永久に禁止することが決定した。
4.予防原則を過度に厳格に適用することは、将来的に社会が得られるはずの有益な技術の発展を阻害するリスクをともなう。
選択肢
正解:A
1は1段落目の定義と一致するためA。2は1段落目で「経済活動を阻害するものとして避けられる傾向」とあるためB。3は2段落目で「貢献をする可能性がある」と言及されているが、全世界での永久禁止などの記述はなくC。4は2段落目の「不作為の過失」に関する記述と一致するためAとなる。
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執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi





アドバイザーのリアル・アドバイス!段落の役割や接続語から本文の構造を理解しよう!
国家資格キャリアコンサルタント
小寺 一綺
プロフィールを見る言語を解くコツは、本文を情報ではなく構造として処理することです。以下の手順で構造を処理してみましょう。
①各段落の冒頭と末尾を読み、段落の役割を1語でラベル化する(例:定義、原因、反論、結論)
②接続語を標識として使う(つまり=要約、なぜなら=根拠、たとえば=補強、したがって=結論など)
③主語を追ってほかの人物の主張を混同しない(筆者、一般論、反対意見)
問題の特性に応じた着眼点を持つことが得点のコツ
人文は抽象語が多い分、定義文との対比が得点源となります。自然科学は条件・手順・因果が核なので、条件節に印を付けて崩さないようにしましょう。難易度が高くなるほど、例や修飾を追ってしまい主張を見失うケースがよくあります。
対策として、「すべて」「必ず」「多くは」などの範囲語をチェックすることと、結論文を先に確認してから細部をしっかりと読むことが挙げられます。
練習では段落のラベル付けをおこない、間違えた問題では30秒で全体要旨を言えるようになるまで要約練習を反復しましょう。また、設問ごとに根拠となった1文を必ずメモし、どこで誤読したかを振り返ると上達しやすくなります。