この記事のまとめ
- テストセンター方式の準備から受検までの流れを解説
- 結果の使い回しは可能だが1回を全力で解き切ろう!
- 事前に注意点を把握して最大限の実力を発揮しよう
- SPIパーフェクト問題集
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この記事を読んでいる人におすすめ
適性検査の受検方法の一つであるテストセンター。自宅ではない場所で受検したり、自分のパソコンを使えなかったりするため、戸惑う学生も多いものです。「そもそもテストセンターって何?」「テストセンターではどんな問題が出題されるの?」と疑問に思う人もいるでしょう。
テストセンターは多くの企業の適性試験で導入されているテスト形式であり、特徴や対策方法をしっかりつかまなければ就活でつまずいてしまう可能性があります。
この記事ではキャリアアドバイザーの平井さん、谷所さん、鈴木さんと一緒に、テストセンターの基礎的なことから、対策方法まで網羅的に解説します。テストセンターとは何かを具体的にイメージできるようになり、余裕を持って受検できるため、他の学生と差をつけられますよ。
テストセンターを含めた全体的な適性試験対策は、こちらの記事で詳しく解説しているので、併せて参考にしてくださいね。
適性試験完全ガイド|試験内容から合格必至の勉強方法まで解説
テストセンターとは? 8ステップの流れをつかみ万全に対策しよう
万全な状態でテストセンターを受検するには、まずは受検の流れを把握し、そのうえで対策することが重要です。テストセンターは自宅受検とは異なり事前に会場を予約する必要があるなど、気を付けるべきことが多くあります。流れをきちんと押さえたうえで当日を迎えましょう。
この記事では前半でテストセンターの概要や受検当日を迎えるまでの流れ・服装・持ち物、試験の種類・内容を解説します。初めてテストセンターを受ける場合も、これを参考にしっかりと準備しましょう。
そして、記事後半で高得点を取るコツや受検結果を確認する方法、注意点などを紹介します。ハイレベルな選考を受ける人も突破できる内容になっていますよ。
ぜひこの記事を最後まで読んで、余裕を持ってテストセンターに備え選考を通過しましょう。
テストセンターとは?
テストセンターとは、適性検査の受検方法の一つです。テストセンターは全国7都市に常設されている会場で受検します。
また、会場に設置されたパソコンを使用して受検します。なお、テストセンターで実施される適性検査は以下の2種類があることを把握しておきましょう。
テストセンターで実施される可能性がある適性検査
- SPI
- C-GAB
ここからは、テストセンターの会場の種類や他の受検方式との違いなど、基本的な特徴を解説します。
会場の種類
テストセンターの会場には、大きく分けて「リアル会場」と「オンライン会場」の2種類があります。
リアル会場の場合、以下の全国7都市のいずれかで受検します。
リアル会場がある都市
- 東京
- 大阪
- 名古屋
- 札幌
- 仙台
- 広島
- 福岡
なお、新卒採用時のピーク時期には臨時会場が設置されるため、企業から届く受検案内をよくチェックしましょう。
オンライン会場となる場合は自宅で受けることになるので、インターネット環境をしっかり整備しましょう。当日用意するものはリアル会場と変わりませんが、自分でインターネット環境やWEBカメラ付きのパソコンを用意する必要があります。
通信環境の整え方
- WiFiなどの無線を使う場合
・他の端末の接続は切る
・ルーターの容量や状態を確認する
・同時接続の有無をチェックする - 有線を使う場合
・通信速度の目安である10Mbps以上となっているか調べておく
オンライン会場は2022年8月から開始されました。リアルと違ってオンライン受検は不正防止に課題がありましたが、現在は解決されたようです。
企業としてはまず応募者を増やすことを考えるため、これからはリアル会場とオンライン会場の両方で受検を認める企業が増えると考えられます。
テストセンターを予定している場合、服装はスーツがいいのか悩んでいる人もいると思います。以下の記事ではテストセンターの服装について解説しているので参考にしてみてください。
テストセンターの服装に正解はある? 当日の注意点も解説
ほかの受検方式との違い
適性検査には、テストセンターも含めて以下の4つの受検方式があり、それぞれ特徴が異なります。
受検方式 | 特徴 |
---|---|
WEBテスティング | 企業が指定した日時までに自宅のパソコンで受検する |
テストセンター | 全国7都市に常設されているリアル会場でパソコンを使用して受検する |
インハウスCBT | 企業が用意した場所・パソコンを使用して受検する |
ペーパーテスト | 企業でマークシート式で受検する |
受検者の不正を防いだり、企業側でパソコンを用意したりする必要がないなどの観点からテストセンター方式を採用する企業が多くあります。一方で、インハウスCBTは企業が場所とパソコンを用意する必要があり、負担が大きいため実施されるケースは少ないです。
受検者によって出題内容が変わる
テストセンターは、受検者によって出題内容が異なります。同じ会場・時間で受検しても、別々の問題を解いているのです。
また、問題数も公表されず、受検者の正答率が一定水準に達したり、制限時間に達したりした時点で終了となります。そのため、自分の都合に合わせて時間配分をしたりするのは不可能です。
受検者によって出題内容が変わるのはテストセンターだけの特徴であるため、他の受検方式にはない難しさを感じるでしょう。
テスト結果を使い回せる
テストセンターの受検結果は、複数の企業で使い回すことが可能です。企業からテストセンターでの受検を指示された場合、一度受検した結果をそのまま提出しても問題ありません。
テスト結果を使い回せることには以下のメリットがあります。
テストセンターの結果を使い回せるメリット
- 適性検査を受検する時間を節約できる
- どの企業にも自信のある結果を提出できる
他の受検方式の場合、書類選考が通った企業ごとに適性検査を受検する必要があります。テストセンターの場合は、その時間を節約して企業研究や面接対策などに充てることができるのです。
また、テストセンターは案内が届いた企業の数だけ受検可能です。受検者は試験の結果を確認できませんが、正答率に自信を持てるまで受検でき、その自信のある結果を提出できるのです。
このように、テスト結果を使い回せることで、時間を節約したり、自信のある結果を提出できたりするなどのメリットがあります。
ただし、結果は上書きされることには注意してください。たとえば2回目で1回目よりも点数が低かった場合、1回目の点数を提出することはできません。
注意してほしいのはテストセンターで受ける試験の種類です。もちろん種類が異なれば使い回しはできません。
受検する検査の種類は応募企業により異なり、応募企業の受検案内やテストセンター受検の案内からテストセンターにログインすることでわかります。
また、以前受けた試験結果を使い回した場合でも、企業に情報は伝わらないので安心してください。
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初めてでも失敗しない! テストセンターでの受検の8ステップ
テストセンターでの受検の8ステップ
- 企業から受検の案内が届く
- 初受検の場合はテストセンターIDを取得する
- 会場を予約する
- 性格適性検査を受ける
- 当日までに準備をする
- テストセンターで受付する
- テストを受検する
- 受検を終了する
前述の通り、テストセンター方式は会場に足を運んで受検する必要があり、会場の予約をしたり、当日持参しなければいけないものがあるなどやるべきことが多くあります。失敗のないよう、どのような流れで受検するのかをきちんと把握しておく必要があるのです。
ここからは、テストセンターでの受検の流れを解説します。特に、まだテストセンターを受検したことがない人はしっかり把握しておきましょう。
ステップ①企業から受検の案内が届く
テストセンターは、企業からの案内メールが届くところからスタートします。案内メールには以下の事項が記載されています。
案内メールの内容
- 受検手続きページのURL
- 企業別の受検ID
- 受検をしなければいけない期限
なお、受検当日は企業別の受検IDが必要になります。そのほか、手続きページの案内や期限など、重要なことが記載されているため、見逃さないように注意しましょう。
エントリー後は毎日メールチェックをする、就活用のメールアドレスを作成して見逃さないようにするなど、工夫してください。
- 受検期限を過ぎてしまいました……。企業に連絡すれば再受検させてもらえるのでしょうか?
企業側の判断によるが基本的には難しい
再受検できるかどうかは、その企業次第です。理由のいかんにかかわらず選考終了となる企業がほとんどだと思いますが、理由によって配慮されるケースもあるかもしれません。
いずれにせよ、期日を過ぎたことがわかった時点で企業に連絡し、お詫びして再受検したい旨を伝えて判断を待ちましょう。
就活に限らず、ビジネスでは仕事や約束の期限を守ることは当たり前です。今回期限に間に合わなかった原因を考えて対策し、再発を防ぐ方が今後の成長につながりますよ。この失敗を活かすことを考えましょう。
ステップ②初受検の場合はテストセンターIDを取得する
テストセンターを初めて受検する場合は、前述の受検手続きページのURLからテストセンターIDを取得する必要があります。受検手続きページにアクセス後のテストセンターID
取得までの流れは以下の通りです。
テストセンターID取得までの流れ
- 企業別の受検IDを入力
- 企業に登録したメールアドレスを入力してログイン
- テストセンター受検の流れや注意事項を読み、「次へ」をクリックする
- 「初めてテストセンターを受検される場合」の「ID取得」をクリックする
- 画面の指示に従って、テストセンターID取得の手続きをする
- 最初に入力したメールアドレスにテストセンターIDが送信される
一度取得したテストセンターIDは、他の企業で受検する場合も必要になります。忘れないように、必ずメモを残しておきましょう。忘れてしまった場合は過去のメールを遡ってください。
もしどうしても見つからない場合は、再取得をしましょう。
ステップ③会場を予約する
会場の予約は、案内メールに記載されている「受検手続きページのURL」からアクセスします。企業別の受検IDとメールアドレスを入力してログインし、受検する日時と会場を予約しましょう。予約と同時にどの科目を受検するのかが発表されます。
なお、ここでの予約は仮予約であることには注意しましょう。仮予約後、性格適性検査を受検すると本予約となります。
また、テストセンターの結果を使い回す場合は、予約画面から案内に従って送信することになります。
ステップ④性格適性検査を受ける
仮予約が完了したら、性格適性検査の受検メールが届きます。メールに記載されているURLにアクセスして、性格適性検査を受検しましょう。性格適性検査は会場に足を運ぶ必要はなく、自宅のパソコンやスマートフォンから受けられます。
期限内に性格適性検査を受検しなかった場合、仮予約が取り消されるため、必ず期限内に受検しましょう。性格適性検査の受検は30分ほどで完了します。
ステップ⑤当日までに準備をする
本予約が完了したら、受検当日に向けて準備しましょう。ここからは当日の持ち物や服装を解説します。当日焦らないためにも、事前に準備しておきましょう。
持ち物
テストセンター当日は、顔写真付きの本人確認書類と印刷した受検票を必ず持参しなければいけません。
本人確認書類として使用できるものは以下があります。
使用できる本人確認書類
- 運転免許証
- パスポート
- 在留カード
- 学生証
ポイントは顔写真付きであることです。顔写真で、ネットで予約した人と会場で受付をしている人が一致するかを確認しています。なお、保険証は顔写真がないため、本人確認書類として使用できません。
また、受検予約完了画面を受検票として使用します。受検予約が完了したら、その画面を印刷し、当日持参しましょう。テストセンター受検予約の確認メールも受検票として利用可能であるため、そちらを印刷して持参しても構いません。
服装
テストセンター受検時の服装は基本的には自由です。スーツまたは私服のどちらでも構いません。会場に企業の採用担当者が来ることもないため、リラックスして受検できる服装で臨みましょう。
一方で、テストセンター受検の前後に会社説明会や面接の予定を入れている人もいるでしょう。前後に就活の予定がある人は、スーツで受検してそのまま次の予定に向かうなど、効率を重視して服装を考えることも大切です。
どちらにせよ、服装は自由であるため、自分の都合に合わせて選びましょう。
ステップ⑥テストセンターで受付する
受検当日になったら、予約した時間までにテストセンター会場で受付を済ませましょう。当日の受付の流れは以下の3ステップがあります。
テストセンター会場での受付の流れ
- 余裕を持って到着する
- 荷物を預ける
- 指定された場所で待機する
それぞれの工程について解説します。
受付の流れ①余裕を持って到着する
会場には余裕を持って到着しましょう。15分前には到着しておくのがおすすめです。受付にて受検票と本人確認書類を提示する必要がありますが、直前は混み合います。試験開始ギリギリに席に着くのは焦りの原因となります。15分前に到着し、余裕を持って受検できるようにしましょう。
受付の流れ②荷物を預ける
テストセンター方式では、カンニングを始めとする不正行為を未然に防ぐために、スマホや時計などの荷物を持ち込めないようになっています。ロッカーに荷物を預けなければならず、その時間も考慮しましょう。
荷物を預けて試験会場に入室し、筆記用具と計算用紙を借ります。また、事前に申請した人はヘッドホンも借りられますよ。周りの操作音が気になる人は活用しましょう。
受付の流れ③指定された場所で待機する
受付を済ませて荷物を預けたら、座席を指定されるので、移動して試験開始を待ちましょう。
パソコン画面には操作方法や注意事項などが記載されています。また、言語問題と非言語問題の練習問題が1問ずつ解けるようになっています。スムーズに受検できるように、飛ばすことなくしっかり読むようにしましょう。
ステップ⑦テストを受検する
時間になったらパソコンの指示に従ってテストを受検します。受検中は入室時に借りた筆記用具や計算用紙を使用し、問題を解いていきましょう。
ステップ⑧受検を終了する
所定の時間になるか、全問解き終わればテスト終了です。筆記用具や計算用紙を借りている人は返却して退室しましょう。
アドバイザーコメント
鈴木 洵市
プロフィールを見る性格適性検査は忘れやすいのですぐに実施しよう
テストセンター受検の流れについて、特に注意すべきポイントとしては、「性格適性検査を忘れずに実施する」ということです。
性格適性検査は仮予約をしてからID番号が発番され、受検のための仮予約メールを受信後、すぐに受検できるという点に注意しましょう。
初めてテストセンター受検の登録をする人の中には、予約を終わらせたことで安心してしまい性格適性検査の受検を忘れてしまうというケースがあります。このような場合、試験を受検することができなくなってしまいます。性格適性検査の受検メールが届いたら、すぐに性格適性検査受検をするようにしましょう。
性格適性検査は自宅で受検でき使い回しも可能
性格適性検査に要する時間は30分程度です。またこの性格適性検査については結果の使い回しをすることが可能です。
予約をしたらメールに記載されているURLにアクセスして、性格適性検査を受検しましょう。性格適性検査はわざわざ会場に行って受検する必要はなく、自宅のパソコンやスマホを使って受検することが可能です。
テストセンターで実施される試験の種類
テストセンターで実施される試験はSPIとC-GABの2種類です。
ここからは、それぞれの試験の特徴について解説します。どちらかの試験を受ける可能性がある人はチェックしましょう。
SPI
SPIはリクルートが提供する適性検査です。出題される試験の内容は以下の5科目となります。
科目 | 制限時間 |
---|---|
言語問題 | 35分(非言語問題と合わせて) |
非言語問題 | 35分(言語問題と合わせて) |
英語 | 20分 |
構造的把握力 | 20分 |
性格適性検査 | 30分 |
SPIにはWEBテスティングやペーパーテストなどの受検方式があり、方式によっては英語や構造的把握力は出題されないこともあります。英語などの受検要否は、受検予約の画面で確認できるので、しっかりチェックしましょう。
SPIの対策方法を確認したい人は、こちらの記事を参考にしてください。
効率抜群なSPIの勉強法|出題形式と頻出問題を踏まえた対策を伝授
SPI試験と同じくポピュラーな適正検査で玉手箱という試験があります。同じ適正検査ですが出題内容や対策方法は大きく異なります。受ける適正検査を把握し、対策をとることが大切です。以下の記事ではSPIと玉手箱の違いを解説しているので参考にしてみてください。
まったくの別物! 玉手箱とSPIの違いを理解して適切な対策をしよう
C-GAB
C-GABは新卒の総合職を採用することを目的として開発された適性検査です。玉手箱のテストセンター方式のことをいいます。C-GABの出題内容と各科目の制限時間は以下の通りです。
科目 | 問題数と制限時間 |
---|---|
言語理解 | 32問/15分 |
非言語理解 | 29問/15分 |
英語 | 24問/10分 |
性格適性検査テスト | 制限時間なし |
なお、GABには以下のように複数の種類があり、それぞれ特徴が異なります。
GABの種類
- C-GAB:全国各地のテストセンターで実施
- Web-GAB:自宅のPCで受検
- GAB:企業が指定する場所で受検
- C-GABと普通の玉手箱は何が違うのでしょうか?
出題傾向はほぼ変わらないが試験方法が異なる
玉手箱は、自宅または会社で受検するWEBテストですが、C-GABは、指定の会場のテストセンターのPCで受検します。
玉手箱は電卓が使用できますが、C-GABは使用できない点が違います。C-GABの性格適性検査テストは、あらかじめWEBで回答します。
上記のように細かい部分で違いはありますが、玉手箱とC-GABの出題傾向はほとんど変わらないので、対策方法は共通で問題ないでしょう。
Web-GABについてはこちらの記事で詳しく解説しているので、受ける予定がある人はチェックしてください。
Web-GAB対策を完全網羅 | 出題内容から突破のコツまで解説
WEBテストの対策方法はこちらの記事で詳しく解説しているので、併せて参考にしてくださいね。
WEBテスト対策完全版|効率重視で準備する方法を徹底解説
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志望度が高い企業にSPIで落ちてしまうのは本当にもったいないです。しかし何冊も問題集を解くのは時間が足りないですよね。
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テストセンターで出題される試験内容
「テストセンターでは、実際にどのような問題が出題されるのだろう?」と疑問に思う人もいるでしょう。
ここからはテストセンターで出題される試験内容を解説します。事前に把握しておくことで、効率良く対策できるようになりますよ。
性格適性検査
性格適性検査は、設問に対して最も当てはまる回答を選ぶことで、受検者の性格や能力、仕事への姿勢などを判定する検査です。出題内容は各テストで大きく変わりません。
性格適性検査で偽りの回答をする人も見受けられますが、NGです。回答内容だけでなく、すべての回答に一貫性があるかどうかも見られているため、「一貫性がない」や「故意に自分を良く見せようとしている」などと判定され、良い評価を得られない可能性があります。等身大の自分を知ってもらうためにも、直感的に回答しましょう。
また、テストセンター方式の場合でも、性格適性検査は自宅のパソコンまたはスマホで受検することになります。前述の通り、性格適性検査を受けて本予約となるため、必ず期限内に受検するようにしましょう。
性格適性検査の対策をしておきたい人は、こちらの記事で練習問題や対策方法を解説しているので、ぜひ参考にしてください。
性格適性検査マニュアル|問題例付きで選考を有利に進める対策を解説
直感的にある程度のスピードで解くことをおすすめします。応募企業の求める人材像を把握して、それに合わせて解答する人もいますが、すべてにつじつまを合わせるのは難しいです。操作的に受けるのはやめた方が良いでしょう。
能力検査
能力検査では、すべての仕事で必要とされている知的能力を測定します。テストセンターだけでなく、ほとんどの適性検査・テスト方式で出題されますが、どれも問題数に対する制限時間が短いのが特徴。短い時間の中で、課題を合理的に考え、効率的に解答するという実際の仕事現場でも求められる能力が必要とされます。
能力検査で出題されるのは「言語問題」と「非言語問題」の2種類で、場合によっては「英語」と「構造的把握力検査」が課されることもあります。
ここから、それぞれの特徴を見ていきましょう。
言語
言語問題は国語的な問題が出題されます。受検方式によって出題される内容は異なりますが、テストセンターの場合は以下が出題されます。
出題内容 | テストセンター |
---|---|
二語の関係 | ◯ |
語句の意味 | ◯ |
語句の用法 | ◯ |
文の並べ替え | ◯ |
空欄補充 | ◯ |
空欄補充(3文) | – |
空欄補充(3語) | – |
熟語の成り立ち | – |
文節の並べ替え | ◯ |
長文読解 | ◯ |
非言語
非言語問題は推論や表の読み取り、計算など、中学高校の数学的な問題が出題されます。そして、言語問題と同様、受検方式によって出題内容が異なり、テストセンターでは以下が出題されます。
出題内容 | テストセンター |
---|---|
推論 | ◯ |
場合の数 | ◯ |
確率 | ◯ |
集合 | ◯ |
損益算 | ◯ |
速度算 | ◯ |
表の読み取り | ◯ |
資料の読み取り | ◯ |
長文読み取り計算 | ◯ |
代金の精算 | ◯ |
料金の割引 | ◯ |
割合の計算 | ◯ |
分割払い | ◯ |
装置と回路 | – |
物の流れと比率 | – |
不等式と領域 | – |
年齢算 | – |
通過算 | – |
整数の整理 | – |
受検方式がテストセンターと判明した段階で、内容を絞って対策するのが効率的といえるでしょう。
SPIの非言語問題の内容や対策方法はこちらの記事で詳しく解説しているので、併せて参考にしてくださいね。
SPI非言語は対策すれば怖くない! 出題傾向や例題を徹底解説
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英語
英語能力検査では以下の問題が出題されます。
英語の出題内容
- 同意語
- 反意語
- 空欄補充
- 英英辞書
- 誤文訂正
- 和文英訳
- 長文読解
テストセンターの場合は、上記のすべてが出題される可能性があります。問題内容は中学・高校で勉強したこととほとんど変わりませんが、見慣れない問題がある場合は中学・高校の参考書を見てみるのも良いでしょう。
SPIの英語を対策したい人は、こちらの記事で例題付きで勉強方法を解説しているので、ぜひ参考にしてください。
SPI英語攻略ガイド|出題内容から勉強方法まで例題付きで解説
長文読解は比較的難しいレベルのものが多いので、同意語・反意語・英英辞典などの単語力の問題を取りこぼさないようにしましょう。
単語力の問題を得意分野にすることで、長文読解にも落ち着いて取り組めます。
構造的把握力検査
構造的把握力はSPIのみ出題される問題です。複数の文章を読んだ後に、それと構造が似ているものを選びます。
構造的把握力とは、物事の関係性を瞬時に把握する力を指します。このテストにより、異なる情報の関係性を見出す力を測ります。これにより、新しい業務にも、従来の業務との関連性を見出すなどしてこなせる力があるかを確認することができます。
なお、構造的把握力は「言語系」と「非言語系」の2種類が出題されます。
近年、構造的把握力が出題されない傾向にありますが、出題される可能性も十分あるため、一通り対策しておくことがおすすめです。
構造的把握力検査では、文章問題の仕訳と文の仕訳といった2種類の問題が出題されます。常に起承転結を意識しながら、短時間で文章の要点をつかんで解いていく必要があります。
問題集を活用して、伝えたいことを速い速度で理解できるようにすると良いでしょう。
構造的把握力検査の特徴や対策方法は、こちらの記事で詳しく解説しているので、併せて参考にしてくださいね。
構造的把握力検査ってなに? 勉強方法やコツを例題付きで解説!
能力検査を解く際のアドバイスとしては、試験開始前に画面に表示される情報は必ずチェックしましょう。
操作方法や進捗、時間などが表示されるので、確認しておくことで落ち着いて試験を受けることができます。
必見! テストセンターで高得点を取る4つのコツ
必見! テストセンターで高得点を取る4つのコツ
- テスト科目を事前に把握しておく
- 過去問題を解く
- 2回以上受検する
- リラックスした状態で臨む
テストセンターは他の方式とは異なり、慣れない環境で受検することになるため、実力を発揮できずに終わってしまう人もいます。せっかく対策したことが活かせずに終わるのは避けたいですよね。
ここからは、テストセンターで高得点を取るコツを4つ紹介します。志望企業の内定を勝ち取るためにも、ぜひ参考にしてください。
テストセンターの対策方法は以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ、参考にしてみてください。
問題例付き|テストセンターの対策方法を徹底網羅! 注意点も
テストセンターが難しいと感じている人はこちらのQ&Aも参考にしてみてください。キャリアコンサルタントが対策法を回答しています。
①テスト科目を事前に把握しておく
網羅的に対策をして万全に備えるために、テスト科目は事前に把握しておきましょう。テストセンター方式で実施する適性検査はSPIとC-GABですが、それぞれ出題内容が異なります。
適性検査 | 出題内容 |
---|---|
SPI | 言語問題 非言語問題 英語 構造的把握力 性格適性検査 |
C-GAB | 言語理解 非言語理解 英語 性格適性検査 |
C-GABの方が制限時間が短く、難易度が高いと言われています。受検当日に焦らず解答するためにも、事前にテスト科目を把握しておきましょう。
②過去問題を解く
過去問題を解くことが最も有効的な対策です。出題傾向をつかめるだけでなく、解き方や解答パターンなどを身に付けられるからです。
過去問題は市販の参考書・問題集や、WEBサイトから受検できます。その中でもおすすめが参考書を一冊購入すること。むしろ、複数の問題集を購入するのはあまりおすすめではありません。参考書には各適性検査の対策について網羅的かつ具体的に掲載されています。そのため、一冊を徹底的に練習するだけで十分な対策ができるのです。
複数の参考書を購入して浅く勉強するよりも、一冊の過去問題を何度も解いて、解答パターンやコツを身に付けるといった勉強法がおすすめですよ。
おすすめの参考書
- これが本当のSPI3だ! 2025年度版 【主要3方式〈テストセンター・ペーパーテスト・WEBテスティング〉対応】 (本当の就職テスト)
- これが本当のCAB・GABだ! 2025年度版【Web-CAB・GAB Compact・IMAGES対応】
講義のような理解しやすい解説つきで、受検生の声をもとに過去の出題傾向が反映された問題が数多く掲載されている。
書店でおすすめされている参考書を見比べてみて、わかりやすいなと感じた参考書を選ぶと良いでしょう。
参考書は学校の先生と同じようにそれぞれの相性があるので、まずはいろいろと見てみることが大切です。
③2回以上受検する
テストセンターを実施する企業を複数応募した場合は、2回以上受検するのがおすすめ。テストセンター受検は1企業につき1回までという制限がありますが、一度受検した結果は他の企業でも使い回せます。
しかし、2回以上受検した場合、使い回せるのは最新の結果です。そのため、対策せずに無闇に受検するのは避けましょう。毎回ベストスコアを出すつもりで、しっかり対策して望んでください。
④リラックスした状態で臨む
テストセンターはリラックスして臨むことも大切です。普段とは違う環境で受検するため緊張する人もいるでしょう。そのような人は、自分にとって最もリラックスできる方法を探してみるのがおすすめです。
テストセンター方式で受検するにあたって、以下の2つは自分で選択できます。
テストセンター受検時に選択できること
- 服装
- ヘッドホンの有無
服装は基本的には自由です。スーツで受検する人が多いですが、私服でも問題ありません。緊張感を持ちたい人はスーツ、いつも通りのリラックスできる服装が良い人は私服を着ていくのが良いでしょう。
また、受検前に申請した人はヘッドホンを借りられます。ヘッドホンを装着することで、周りの操作音や騒音などが気にならない状態で受検できます。静かな環境の方がリラックスできる人は、ヘッドホンを借りるのもおすすめです。
アドバイザーコメント
平井 厚子
プロフィールを見る目の前の問題に集中できる環境づくりが重要
テストセンターでの受検で実力を発揮するためには、次のことに注意してみてください。
①周りの人を気にしない
リアル会場では、周りの人がさくさく進めている気配を感じると気持ちが急いてしまうかもしれません。
しかし、テストセンターでは受検者それぞれに違う問題が出てくるので進み方も異なります。周囲に気を取られず、画面の問題に集中しましょう。事前に予約すれば、ヘッドフォンを借りることもできます。
②メモ用紙を活用する
リアル会場では紙2枚とペンが貸し出されます。オンライン会場では同じものを自分で用意して、監督者の承認が出たものを使用します。
計算機は持ち込み不可なので、計算を筆算でおこなう必要があります。問題集で練習する際も、紙とペンで考えることに慣れておきましょう。
③時間管理のインジケーターに焦らない
各問題ごとに、残り時間がインジケーターで表示されます。色が変わるのでどきどきしますが、焦らずに問題に取り組みましょう。
使い回すなら要チェック! テストセンターの受検結果を確認する方法
テストセンターの結果は自分宛に送られてくるわけではないため、正確な結果を見ることはできません。
また、テストセンターの場合、受検後に答えを提示されることはありません。そのため、自分が何点を記録したかは正確には把握できないのです。しかし、別の方法で自分の大まかな結果を把握することは可能です。
ここからはテストセンターの受検結果を確認する方法を解説します。結果を別企業でも使い回したいと考えている人は特にチェックしましょう。
①自己採点をする
テストセンターの結果は、出題された問題の難易度から予想できます。テストセンター方式は、出題された問題に正解すると次は難易度を上げた問題が出題され、逆に外れた場合は難易度を下げた問題が出題されるという仕組みになっているのです。
言語問題の場合、長文問題が難易度が高いと言われています。
また、非言語問題の場合は以下が難易度が高いと言われており、これらが出題された場合は正答率が高いと判断できます。
難易度の高い非言語問題
- 推論問題のチェックボックス形式
- 2〜3タブの問題の連続出題
このように、問題の内容から大まかな正答率を判断し、自己採点ができます。
②企業の合否基準を確認する
SPIの場合、企業は以下のように偏差値別の7段階の評価基準を設けています。
段階 | 偏差値 |
---|---|
1 | 〜29.5 |
2 | 〜37.5 |
3 | 〜45.5 |
4 | 〜53.5 |
5 | 〜61.5 |
6 | 〜69.5 |
7 | 70〜 |
企業によって合格基準は異なりますが、段階5以上の偏差値を目指しましょう。受検者の多くは段階3・4あたりです。その中で一つ抜きん出るには段階5以上の偏差値が必要になります。
また、大手企業や人気企業など、エントリーの人数が多い企業は優秀な応募者が集まり、平均偏差値が高くなる傾向があります。その中で適性検査を突破するには段階6・7の偏差値が必要になることを覚えておきましょう。
SPIは受検者の回答の正誤により出題される問題の難易度が変動します。
前半に正解が続くと後半に連続して難易度が高い問題が出題されるので、後半の問題の難易度が高ければ、段階6・7といった成績に達している可能性があります。
思わぬ落とし穴! テストセンター受検時の注意点
思わぬ落とし穴! テストセンター受検時の注意点
- ピーク時は混雑するので早めの予約が不可欠
- 1問ずつ制限時間がある
- 結果は知らされない
- 基本的に再受検はできない
- メモ用紙は持ち帰れない
テストセンターには、把握しておかなければ失敗してしまう、思わぬ落とし穴もあるのです。
ここからはテストセンター受検時の注意点を解説します。最大限の実力を発揮するためにも、注意点は事前に把握しておきましょう。
ピーク時は混雑するので早めの予約が不可欠
適性検査受検のピークは就活解禁の3月後半〜5月前半と言われており、テストセンターも混雑します。そのため、「まだ予約終了まで期間があるから大丈夫だろう」などとギリギリまで予約をしていない場合、都合の良い日時、または企業から提示された適性検査受検の期限までに予約できない可能性があります。
企業からテストセンター受検の案内が届いたら、まずはすぐに仮予約を取りましょう。そして、期限内に性格適性検査を受けるとスムーズに予約ができますよ。
1問ずつ制限時間がある
テストセンター方式では1問ずつ制限時間が設けられています。能力検査の35分以内であれば自由に時間を使えるわけではなく、時間になったら自動的に次の問題に移ってしまいます。
そのため、1問を素早く解答する練習が必要になります。具体的には手元にストップウォッチを置き、毎回時間を測りながら解答するという方法がおすすめです。そして、設定する時間は、難易度の低い語彙などの問題は10秒、難易度の高い文章問題などは30秒とするのが良いでしょう。短い制限時間で練習することで、本番は余裕を持って解答できるようになりますよ。
公式が当てはまる問題であれば、解答に取り組む前にその公式をすぐに思い出せるようにしておくと時間短縮になります。
SPIは複雑な試験ではないため、練習を重ねて、公式がすぐ思いつくよう練習しておきましょう。
結果は知らされない
前述の通り、受検結果は知らされません。結果を知るには自己採点をしたり、企業の合否基準を確認したりする必要があるのです。
そのため、結果を使い回すことを考えている人は、「①自己採点をする」で解説した方法で結果を把握したうえで使い回すかどうかを判断しましょう。
基本的に再受検はできない
基本的には1企業につき受検回数は1回までです。1つの企業からのテストセンター受検の案内で何回も受検できるわけではないことには注意しましょう。
つまり、テストセンター受検の案内が1社からしか来てない場合は、受検回数は1回となり再受検はできないということです。誰もが2回以上受検できるわけではないことは理解しておきましょう。
メモ用紙は持ち帰れない
テストセンター方式では試験前にメモ用紙がもらえますが、それは持ち帰ることができません。退室と同時にスタッフに返却する必要があることには注意しましょう。
メモ用紙を持ち帰ろうとすると失格となるリスクがあるので気を付けてくださいね。
4つのコツを踏まえ、余裕を持ってテストセンターに備え選考を通過しよう
テストセンター方式は、他の方式とは異なった特徴を持つため、受検までの流れをきちんと把握しておくことが大切です。
そして、テストセンター方式の適性検査を通過するには4つのコツを押さえることが重要になると解説しました。ぜひこの記事を参考にして、余裕を持ってテストセンター方式の準備をし、選考を通過しましょう。
アドバイザーコメント
谷所 健一郎
プロフィールを見るテストセンター方式の特徴を押さえて対策をしよう
これからテストセンター方式の受検を控えている人は、テストセンター方式の特徴を押さえたうえで対策をしっかりおこないましょう。
テストセンター方式の受検は自宅のWEBテストの受検とは違い、事前に性格適性検査を自宅のPCやスマホで受検後、テストセンターでPCにより受検します。不正を防止するためスマホなどは会場のロッカーなどに入れて持ち込めません。
試験問題は一人ひとり異なり、回答の正誤により試験の難易度が変わっていくのが特徴です。テストセンター受検の案内が届いた企業の数だけ受検可能です。
また、以前の受検結果を別の企業で利用することもできます。高得点を狙うために受検もできますが、得点は最後に受検したものに上書きされます。
出題内容をしっかり押さえて慣れておこう
テストセンター方式で実施する適性検査はSPIとC-GABがありますが、それぞれ出題内容が異なるので、応募企業の状況を踏まえてしっかり対策する必要があります。言語、非言語、英語などの問題について、問題集を活用して慣れることが大切です。短時間で正確な回答ができるようにしましょう。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/産業カウンセラー
Atsuko Hirai〇ITメーカーで25年間人材育成に携わり、述べ1,000人と面談を実施。退職後は職業訓練校、就労支援施設などの勤務を経て、現在はフリーで就職・キャリア相談、研修講師などを務める
プロフィール詳細キャリア・デベロップメント・アドバイザー/キャリアドメイン代表
Kenichiro Yadokoro〇大学でキャリアデザイン講座を担当した経験を持つ。現在は転職希望者や大学生向けの個別支援、転職者向けのセミナー、採用担当者向けのセミナーのほか、書籍の執筆をおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/ブルーバード合同会社代表取締役
Junichi Suzuki〇1982年宮城県⽣まれ。⼤学卒業後、上場企業の営業・管理部⾨を経験し、家業を継ぐ。2017年にブルーバードを設⽴し、企業の経営支援などを展開する
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