公務員の人が休職中に転職活動をしている場合、その事実が現在の職場に知られてしまうのではないかと心配になるのは当然かと思います。

まず、バレる可能性についてですが、転職活動そのものは、自分から職場に話したり、SNSなどで公にしたりしない限り、原則として現在の職場に知られる可能性は低いと言えるでしょう。

応募先の民間企業が、個人情報保護の観点からも、応募者の現在の職場に対して在籍確認や休職の事実について問い合わせることは通常ありません。

ただし、面接の日程調整や企業との連絡方法などでは、現在の職務に支障が出ないよう、また、周囲に気付かれないよう細心の注意を払う必要はあるでしょう。

また、実際に転職先が決定し、現在の職場を退職する際の手続きのなかで、転職先の情報が判明することはありえます。

次に、不利益な扱いについてですが、公務員の服務規程において、休職中の転職活動が明確に禁止されているわけではありません。

しかしながら、職場によっては、休職中に転職活動をおこなっていることに対して不信感を持たれてしまうリスクはゼロではないかもしれません。

誠実な対応と情報管理で、賢明に進めよう

休職の事実を選考先の企業に伝える必要がある場合には、たとえば体調不良が理由であれば、現在の回復状況などを正直に、かつ今後の業務に支障がないことを前向きに説明することが望ましいでしょう。

そして最も重要なのは、公務員としての服務規程を遵守することです。職務専念義務や信用失墜行為の禁止といった規定に抵触しないよう、節度ある行動を心がけてください。

休職中の転職活動は、精神的な負担も大きいかと考えられますので、決して無理をなさらず、心身の状態を第一に考えながら進めることをお勧めします。

公務員の方が休職中に転職活動をおこなうことについて、それが職場に絶対に発覚しないとは言い切れません。

たとえば、普段と異なるスーツ姿で外出しているところを偶然職場の関係者にみられる可能性もゼロではありません。

面接先の企業が個人情報を漏らすことはありませんが、予期せぬところから情報が伝わるリスクは考慮しておくべきでしょう。

服務規律も確認してスムーズな転職活動ができるようにしよう

職業選択の自由は法的に保障されていますので、転職活動そのものが直ちに不利益な扱いにつながるわけではありません。

しかし、公務員という立場上、一般企業以上に服務規律や信用が重視される傾向にあります。

休職に至った理由や、所属する組織の就業規則（特に休職中の兼業や転職活動に関する規定）を改めて確認し、それに違反しないよう慎重に行動することがきわめて重要です。

周囲への配慮を忘れず、誤解を招かないような行動を心掛けましょう。