建築士になるための流れと、今何を意識しておくべきかの2つにわけてお答えします。

まず、建築士になるには、建築士試験に合格後、免許登録をしなければなりません。

建築士には一級・二級・木造の3種類があり、どの資格も「学科の試験」と「設計製図の試験」の両方に合格する必要があります。

質問者さんの場合、専門学校で必要な単位を取得すれば、実務経験なしでも受験は可能です。

ただし、一級や二級は、試験に合格しても実務経験がなければ免許登録ができません。専門学校を卒業し、試験に合格したあと、必要な年数の実務経験を積むことで、晴れて建築士として登録できます。

今のうちからバイトで実務経験の差をつけよう

学生のうちから、実務を通して学ぶ知識にイメージを持っておきましょう。

具体的には、建築事務所や建設会社など、実務を学べる環境でアルバイトをすることをおすすめします。

実際の現場を見ながら学び、知識のイメージをつけ、試験内容の理解を深めましょう。プロの建築士から現場で使われる知識や、試験対策に役立つ情報を教えてもらえることもあります。

また、こうした職場には仕事に役立つ資料が豊富にあることも多く、専門知識をさらに広げられることは確かです。

実際の現場での経験は、その後の就職活動でも「本気度」や「積極性」を伝えるアピール材料になります。自分が行きたい職場環境を選ぶ際の参考にするのもおすすめです。

「将来建築士になりたい」という目標を伝えて、ぜひ積極的に行動してみてください。

建築士として活躍するには、「美しさ×安全×法規×コスト×環境」を同時に扱う意識が大切です。

学校では設計製図だけでなく、建築基準法・構造・設備・施工の基礎を一連の「つながり」として学びましょう。

また、設計をするためのツールである、BIMやCADに早めに触れてください。たとえば、RevitやAutoCADなどです。

スケッチや模型で思考を見える形にし、街歩きや現場見学で「実物の寸法感」を体で理解しましょう。

課題ではフィードバックと再設計を繰り返し、「意図と言語化」を磨くことが、成長の近道です。

建築士になるまでの全体像をつかもう

建築士になるまでの流れの全体像は、以下のようになっています。

①学科で基礎修得
②学科と設計製図による、建築士試験
③合格後に所定の実務経験や講習
④都道府県で登録
⑤建築士事務所で実務

建築士の区分は一級・二級・木造があり、扱える建物規模が異なります。詳細要件は最新の公的情報で必ず確認しましょう。

在学中から準備！ 試験と現場のバランスがカギ

在学中は、作品ポートフォリオ作成やコンペ挑戦、材料・施工法のミニ研究、現場アルバイトなどを通じ、「机上と現場」を往復することが大切です。

頭と体を動かすことのバランスを意識しましょう。

依頼者・施工者・行政と協働する姿勢と倫理観が、卒業後の信頼を支えます。現場でいろいろな建築士の方にお話を聞いてみるのもおすすめです。