数学科の就職先おすすめ7選! 活かせる強みと就活のコツも解説

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    Minoru Kumamoto〇就職・転職サイト「職りんく」運営者。これまで300名以上のキャリア相談を受けた実績。応募書類や採用面接の対策支援をする他、自己分析の考え方セミナーを実施

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この記事のまとめ

「数学科はどのような就職先を選べるの?」と疑問に感じていませんか。たしかに、数学科は機械系や電気系と比べると、就職に直結しやすい強みがイメージしにくく「就職に不利なのでは」と考える人もいるかもしれません。

しかし、数学科だからといって就職に不利になることはなく、幅広い業界を就職の選択肢に入れられます。また、数学科だからこそ向いている業界も存在するのです。

この記事では、キャリアアドバイザーの隈本さん、野村さん、高尾さんのアドバイスを交えつつ、数学科が活躍できる業界や職種を解説します。

また、数学科が強みにできるアピールポイントや就活のコツも説明するので、数学科の就職先に悩んでいる人は、参考にしてくださいね。

目次

数学科は学んだ知識の活かし方次第で就職の可能性が広がる!

数学科では資格を取ることも少ないため、就職に有利な強みをイメージしにくいですよね。また、どのような就職先が向いているのかもわからず「数学科の知識は就職でどのように活かせるのか?」と考える人もいるかもしれません。

しかし、数学科では学んだ知識の活かし方次第で就職の選択肢が広がります。数学科だからといって、就職の選択肢が限られることもないのです。

記事では、まず数学科の就職にまつわる前提知識を説明した後に、向いている業界と職種を紹介します。どれも数学科ならではの強みが活かせる分野なので、就職先のイメージを固めましょう。

次に解説する数学科の強みと就活のコツは、キャリアの選択肢を広げる手助けになります。数学科だからといって就職が不利になることはないため、学んだ知識を今後どのように活かしていけそうかを考えながら読み進め、納得いく就職を実現しましょう。

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まずは押さえておきたい! 数学科の就職にまつわる前提知識

まずは押さえておきたい! 数学科の就職にまつわる前提知識

  • 数学科の知識は幅広い業界で役に立つ
  • ほかの理系学部と比較すると就活の時間が確保しやすい
  • 大学院への進学を選ぶ人もいる

数学科は学んだ知識を活かすことが重要といわれても、就職ではどのように活動していけば良いのか漠然としていてわからない人もいますよね。

そこでまずは、数学科の知識は仕事で役に立つのかや、就活の時間は確保できるのかを説明します。理解することで就活のイメージが固まりますよ。

大学院進学の道についても解説するので、数学科の就職にまつわる前提知識として覚えておきましょう。

数学科の知識は幅広い業界で役に立つ

数学科では、複雑な問題を解く経験から情報収集力やデータ分析力、論理的思考力などさまざまな能力が養われます。ほかにも問題を解く過程で、問題解決力も身に付くのです。

これらの能力は、特定の業界だけでなく幅広い分野で役立つ強みになります。

たとえばマーケティング業務では、市場動向を探り、データを集めて分析しなければならないため、情報収集力と分析力が役立ちます。

また、業務を進めるなかでトラブルが起きない業界は少ないため、問題解決力はすべての業界に求められる能力の一つです。論理的思考力も、自身の考えをわかりやすく伝えることにつながり、企画やプロジェクトの説明では役に立つといえます。

このように、数学科で身に付けた知識やスキルは、特定の業界に限定されず、さまざまな分野で活かすことができます。

数学科に関連するところでは、データサイエンスやAI(人工知能)、フィンテック、量子コンピューティング、暗号理論などは最近のトレンドです。

これらの分野では、統計学や線形代数、確率論、離散数学などの数学的知識が必要になるので、数学科での学びが活かせる可能性があります。

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ほかの理系学部と比較すると就活の時間が確保しやすい

数学科はほかの理系学部と比べて、研究に費やす時間が少ないため、就活の時間を確保しやすい学科です。

多くの理系学部では、週に数回の実験をおこないます。実験だけでなくレポート作成もおこない、内容の修正もしなければなりません。さらに、卒業論文の作成も並行して進める必要があるため、就活に使う時間の確保が難しいのです。

一方、数学科では実験よりも計算や理論の演習が中心で、大学によっては卒業論文が必須でない場合もあるため、研究や卒論に費やす時間が少なく、就活の時間を確保しやすいのです。そのため、時間の面ではほかの理系学部よりも就活で有利といえます。

野村 芳克

プロフィール

数学科は理論中心の学び方が特徴の一つで、ほかの理系学部に比べて就活準備に時間を割きやすいです。

この時間を活かして自己分析やインターンシップに積極的に取り組むことで、数学科ならではの強みをビジネスでどのようにアピールすると効果的かを研究することができます。

大学院への進学を選ぶ人もいる

数学科の大学院への進学率

上記のグラフからもわかるとおり、数学科の学生は、学部内の約30〜50%が大学院へ進学しているようです。

大学の4年間では、おもに数学の基礎的な理論や技術を学びますが、大学院ではさらに特定の分野に特化した専門的な知識を学べます

たとえば、数学科の学びを活かせる職業として代表的なデータサイエンティストやクオンツは、ハイレベルな知識が求められます。大学院へ進学することで、より専門的な知識を学べて、こうした専門職や研究職への道も開けるのです。

さらに、大学院の研究活動では複雑な問題を解くことになるので、論理的思考力や問題解決力がいっそう磨かれます。これらのスキルは就活では強みになるため、将来のキャリアを見すえて大学院進学を選択する学生も少なくありません。

数学科は大学院に進んだ方が、のちのちの就活で有利になるのでしょうか?

有利になることも不利になることもあるので慎重に検討しよう

進学は、自身のキャリア目標に応じて慎重に判断することが大切です。数学科も例外ではなく、大学院に進むことにはメリットとデメリットがあるので、迷いがある人はじっくりと考えて進路を決めましょう。

進学のメリットは、専門知識を深め、研究スキルを身に付けることで、高度な技術が求められる職種や研究職、データサイエンティストなどの専門職に就く際に有利になることです。また、大学院でのネットワークや研究成果も就活でのアピールポイントになります。

デメリットとしては、専門性の高い分野に特化することで、一般的な職種の選択肢が狭まるリスクが挙げられます。

就職市場では即戦力としての実務経験が重視されることもあり、実務経験のないまま学業を続けることが不利になる場合があることは押さえておきましょう。

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就職先のイメージを広げよう! 数学科が活躍しやすい7つの業界

就職先のイメージを広げよう! 数学科が活躍しやすい7つの業界

ここからは、さっそく数学科が活躍しやすい業界を見ていきましょう。7つの業界別に業務内容や必要なスキル、なぜ数学科が活躍しやすいのかも含めて解説していきます。

業界の中には、数学科のスキルが関係なさそうに感じるものもあるかもしれません。しかし、学んだ知識をどう活かすかを把握することで、数学科は活躍しやすいのだと理解できるのではないでしょうか。

今後の就職先のイメージを広げるためにも、参考にしてください。

高尾 有沙

プロフィール

「数学科は就職先がない」といった意見もありますが、実際には幅広い業界で活躍の場があります。数学科で培った論理的思考力やデータ分析力は、保険、銀行、IT、コンサルティング、製造、教育など、多様な業界で求められているのです。

たとえば、保険業界ではリスクを正確に評価するアクチュアリーの仕事が、銀行業界ではリスク管理や投資判断のためのクオンツの仕事があります。

IT業界やWeb業界でも、データサイエンティストやAIエンジニアには数学的な知識が欠かせないため、数学科での学びは重宝されるでしょう。

さらに、製造業界では最適化問題を解決するための技術者、教育業界では数学教員として、数学科出身者が求められる場面も多くあります。

自身の強みを理解し、適切にアピールすることで、就職の選択肢は大きく広がります。

①保険業界

保険業界というと、営業力や対人スキルが重要だと考える学生が多いかもしれません。しかし、保険商品の選定やリスク管理など、数学科の知識を活かせる業務は存在します。

特に、数学の確率や統計の知識は、保険料の算出やリスク予測に欠かせません。たとえば、将来の病気の発生率を算出して保険金支払額を予測するには、過去のデータを集めて分析するためのデータ分析力が必要です。

また集めたデータに基づいて、適切な保険料を設定したり、リスクを最小限に抑えたりする対策を考えるのにも、データ分析力や問題解決力が役立ちます。

このように、保険業界では数学の知識が必要不可欠です。情報を集め分析していける学生は、保険業界でも能力を活かせると考えられます。

保険業界に進もうと考えた人は志望動機に悩む人も多いはずです。以下の記事には志望動機の書き方、例文が載っているので参考にしましょう。

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②銀行業界

銀行業界は金融商品を扱ったり、企業への融資をおこなったりするなかで数字を扱う業務も多いため、「数学科の知識を活かせる」とイメージする学生も多いのではないでしょうか。

実際、銀行業界では資産運用や金融商品の選定などで、数学の知識が役に立ちます。保険業界と同じように、金融商品のデータを集めて分析し、市場動向を探るには情報収集力とデータ分析力が欠かせません

統計や確率を出すことが得意な学生は、後ほど紹介する「クオンツ」と呼ばれる職種にも向いているのです。

ただし、銀行業界で活躍するには数学科の知識だけでなく、コミュニケーション能力も重要です。顧客と対面で話す機会も多く、複雑な金融商品の詳細やサービスをわかりやすく説明する能力が求められることを念頭に置いておきましょう。

いざ銀行業界に興味を持っても、志望動機をどのように書けば良いのか悩みますよね。以下の記事では6ステップで書ける志望動機の書き方を紹介しています。

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銀行業界で働くには、「お金を預かる責任感」を持つことが大切であり、顧客の信頼を得るために誠実さが求められます。数字を正確に扱い、リスクを見極める力が必要ですが、何よりも重要なのは顧客のニーズを理解して最適な提案をする姿勢です。

あなたが受けない方がいい職業を確認しよう!

就活では自分のやりたいことはもちろん、そのなかで適性ある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期退職に繋がってしまうリスクが高く、適職の理解が重要です。

そこで活用したいのが「適職診断」です。質問に答えるだけで、あなたの強みや性格を分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。

まずは強みを理解し、自分がどの職業で活躍できるか診断してみましょう。

こんな人に「適職診断」はおすすめ!
・志望業種をまだ決めきれない人
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人

③Web業界

インターネットを通じて、サービスや情報を提供するのがWeb業界です。デザインやコンテンツ制作などクリエイティブな側面をイメージするかもしれませんが、数学科の知識を活かせる場面があります。

Web業界では、ユーザーに快適なサービスを提供するために、Webサイトのアクセス状況について情報収集したり、ユーザー行動のデータを分析したりしなければなりません

具体的には、Webサイト内のユーザーのアクセス傾向を分析することで、より効果的に集客を見込める広告の設置や、顧客満足度向上のためのWebサイト内の改善などを提案することができます。そうしたリサーチやデータ分析に数学科の学びが活きるのです。

ほかにもシステムエラーが発生した際には、数学科で養われた問題解決力で、原因究明や迅速なエラー改善をして活躍できます。

そもそもWeb業界とは何をするのかイメージが湧かない人は、以下の記事を参考にしましょう。Web業界の全貌が載っているため、就職後のイメージが固まりますよ。

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④IT業界

IT業界では、業務の中で対応するプログラミングやシステム開発で論理的思考力が必要になります。

複雑なシステムを設計したり、プログラムの処理手順を考えたりする際には、物事を順序立てて考え、論理的に問題を解決していく能力が重要になるのです

これらの作業は、数学の問題を解く過程と似ているため、複雑な数式を解くなかで身に付けた論理的思考力や問題解決力が活かせるかもしれません。

またAIや機械学習の分野では、統計学や確率論の知識が必要です。大量のデータから有用な情報を抽出し、データを分析しなければいけないため、数学科のデータ分析力が求められます。

IT業界に興味が湧いても「どのような業界かわからない」と疑問に思う人は、以下の記事を参考にしましょう。IT業界の仕組みから事業内容まで載っているため理解が深まります。

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野村 芳克

プロフィール

IT業界では、変化に柔軟に対応し、常に新しい知識を学び続ける姿勢が求められます。本質的な問題を見抜き、課題解決への積極的なアプローチや、論理的思考で複雑な問題に挑む姿勢も重要です。これらの能力は、数学科出身者の強みとなるでしょう。

⑤コンサル業界

コンサル業界とは、企業が抱える経営課題や問題点を分析し、解決策を提案することで企業の成長を支援する仕事です。企業の業績向上や新規事業の立ち上げなどでコンサルタントが活躍しています。

コンサルタントの仕事でも数学科のスキルが活かせます。たとえば、クライアント企業の売上データを分析し、市場動向を調査して企業を成長させるためのアドバイスをするためには、データ分析力が欠かせません。

ほかにも、経営上の問題に対して原因を突き止め、解決策を提案することにも、数学科で得た問題解決力が活かされるのです

もちろん、コンサルタントとして活躍するには数学の知識だけでなく、経営学も必要になることは覚えておきましょう。

コンサル業界は興味があるだけでは選考突破が難しい業界の一つです。以下の記事を読んでコンサルの理解を深めれば、業務内容や志望動機の書き方がわかりますよ。

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現在、数学の知識しかないため、コンサル業界に進むのは難しいでしょうか?

高尾 有沙

プロフィール

コンサル業界には数学の知識を活かせる業務も多くある

たとえば戦略コンサルティングでは、企業の経営戦略を立案するために、市場データや財務データを分析し、最適な戦略を提案しなくてはなりません。このような業務では、数学的なデータ分析力や論理的思考力が大いに活かせます。

また、ITコンサルティングやデータアナリティクスでも数学的知識が不可欠です。

コンサルティング業界と一口に言っても、その業務内容は非常に幅広いため、数学の強みを活かせる仕事も多く存在します。

自分の得意分野や興味のある分野に合わせて進路を考えて、数学科で培った強みを最大限に活かせるキャリアを築きましょう。

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⑥製造・メーカー業界

製造・メーカー業界というと、工場での生産ラインや現場作業をイメージしてしまい、数学科の知識は関係ないと考える人もいるかもしれません。しかし製造業においても、情報化や自動化が進展しているため、データ分析やシステム開発の知識が必要です。

生産ラインの効率化や品質向上には、数学的思考を持つ人が得意とする、日々のデータを分析し、改善策を出すことが求められます。また工場の生産管理システムや在庫管理システムなどの自動化システム開発においても、数学の知識とプログラミングスキルを持った人材が活躍しているのです。

このように、製造・メーカー業界においても情報収集力やデータ分析力が活かせるため、数学科が活躍しやすい業界となっています。

数学科から製造業に進むには、志望動機に何を書くのか悩む人もいますよね。以下の記事では製造業の志望動機を3ステップで魅力的に書けるコツを紹介しているので参考にしましょう。

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⑦教育業界

教育業界は、数学科で学んだ知識や論理的思考力を直接活かすことができる業界です。

たとえば教員や塾講師として、数学の面白さや奥深さを次世代に伝えることは、大きなやりがいを感じられる仕事ではないでしょうか。

生徒一人ひとりの理解度に合わせてわかりやすく教えるためには、数学の知識はもちろんのこと、コミュニケーション能力や指導力も必要とされます。論理的思考力は物事を順序立てて考え、筋道立てて説明するために必要な力なので、教育現場では欠かせません。

ほかにも教育業界では、教える側だけでなく、教材の開発や教育サービスの企画など、教育関連企業で働く道もあるのです。数学で得た教育の知識を活かして、社会貢献したい人には向いているといえます。

アドバイザーコメント

知識を活かせるIT業界や論理的思考力が必要なコンサル業界が狙い目

数学科の学生が向いている業界として、「IT業界」と「コンサル業界」が挙げられます。

IT業界では、データサイエンスやAI、ソフトウェア開発などで数学的な知識が直接役立ちます。特に、統計学や線形代数、アルゴリズムの理解が重要です。
IT業界で活躍するためには、プログラミングスキルやデータの可視化能力が必要であり、数学の知識を応用して問題を解決できる力が求められます。

コンサル業界では、データに基づいて問題を解決する力が重要となります。数学科出身者は、データ分析やロジカルシンキングに強みがあり、複雑な課題を体系的に整理し、解決策を導く能力が高いです。特に、企業戦略や業務改善の分野では数学的なアプローチが重視される点も注目です。

なお、クライアントと効果的にコミュニケーションを取る力や、プレゼンテーション能力も必要とされます。

数学科での学びを仕事にどう活かすかを考えてスキルアップしよう

両業界ともに、数学の知識が基盤となりますが、さらに重要なのはその知識を実際の問題にどう応用するかです。また、常に学び続ける姿勢や柔軟な発想、チームでの問題解決力も求められます。

数学科の学生はこれらのスキルを身に付けることで、より広く活躍の場を見つけられるでしょう。

ほかにも理系学部はどのような業界が向いているのか気になった人は、以下の記事を参考にしましょう。進路選びから就活対策まで紹介しています。

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教育業界は数学科の知識を活かせる業界です。しかし、アピールポイントやトレンドを押さえていないと選考突破できない可能性があるため以下の記事を読んでみましょう。

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業界だけでなく職種も重要! 数学科の知識が活かせる職種7選

業界だけでなく職種も重要! 数学科の知識が活かせる職種7選

業界が理解できた後は、具体的にどのような職種があるのか気になった人もいますよね。ここからは数学科の知識が活かせる7つの職種を紹介します。

職種を理解すれば、数学科の将来のキャリアビジョンがイメージしやすくなり、就活での動き方を決める参考にもなります。

紹介する職種は、同じ業界に属するものもありますが、業務内容が変わってくるため、自身がどのような業界に興味を持っていて、どの職種で働いてみたいのかも合わせて考えてみましょう。

①アクチュアリー

アクチュアリーとは、保険や年金などの金融商品のリスク分析をしたり、保険商品の開発や評価をしたりする専門職です。人の一生涯におこりうるリスクを数字で分析し、保険や年金の料金を設定することも業務の一つです。

アクチュアリーの仕事には、情報収集力とデータ分析力が求められます。将来の病気や事故の発生率と死亡率などの予測には、データ分析が欠かせないからです

また保険金の支払額を算出する際には、数学科で養われた確率や統計の知識も必要になります。

専門性がある職種のため基本的に資格が求められますが、数学科の学生にとっては学んできた知識を活かしやすい職業の一つです。

こちらのQ&Aではキャリアコンサルタントがアクチュアリーの就職状況について解説しているので、興味がある人は併せてチェックしてみましょう。

アクチュアリーの資格は難しいと聞きますが、どれくらいの難易度なのでしょうか?

野村 芳克

プロフィール

合格率は10~20%なので試験対策はしっかりおこなおう

アクチュアリーの資格は、非常に高い難易度で知られています。日本アクチュアリー会が主催する試験では、数学、統計、経済、保険、金融工学など幅広い知識が求められます。

合格率はコースによって異なりますが、一般的に10~20%程度です。数学科の学生にとって有利な部分もありますが、それでも合格には相当な努力と時間を要します。大学で学んだ内容をベースに、専門書や過去問を活用して体系的な理解を深めましょう。

また、働きながら試験を受ける人も多く、そういった人たちには実務経験に基づく知見があるため、そういった人たちと肩を並べるには継続的な学習習慣を身に付けることが鍵となります。

アクチュアリーの資格取得は難しいですが、それだけに達成感も大きく、将来のキャリアにおいて強力な武器となるでしょう。

②クオンツ

数学科の知識は、クオンツという、証券会社や銀行、ヘッジファンドなどの業界で働く職種でも活かされます。金融商品の価格を計算したり、どの資産にどのタイミングで投資するべきかを決めたりする職種です。また損失を最小限に抑えるリスク管理もおこないます。

クオンツの仕事では、金融市場の動きを分析し投資戦略を立てたり、金融商品を開発したりする際に数学科の知識が必要です。たとえば過去の株価やデータに基づいて、将来の市場動向を予測したり、新しい金融商品の価格を計算したりする際に、データ分析や統計学の知識は欠かせません

もちろん、経済学の知識や金融市場の仕組みの理解も必要ですが、数学科で得たスキルを活かしつつ、金融市場で勝負していきたい人にとってはやりがいを感じられる職種です。

高尾 有沙

プロフィール

クオンツとは、金融業界で金融商品の価格設定や投資戦略の立案、リスク管理を担当する専門職です。おもには、数学や統計学の知識を活かして、市場動向の予測や金融商品の開発をおこないます。

クオンツになるために有利な資格としては、金融工学に関連する証券アナリスト資格(CFA)金融リスクマネージャー資格(FRM)があります。また、プログラミングスキルも重要で、特にPythonやRなどの言語を用いて、データ分析やモデル構築をおこなうスキルも習得しなくてはなりません。

③ITエンジニア

ITエンジニアは、コンピューターシステムやソフトウェアの設計、開発と保守をおこなう専門職です。Webサイトの開発からデータベースの管理、ネットワークの構築まで幅広い分野で活躍しています。

プログラミングスキルはもちろんのこと、システム全体の設計やデータ構造を考える際に、数学科が得意とする論理的思考力が求められます。また複雑なシステムを効率的に動作させるためには、エラーを解決しながら進めていく問題解決力も重要です。

ITエンジニアは、IT業界の進化とともに、常に新しい技術を学び続ける必要があります。数学科で培った情報収集力や論理的思考力は、最新情報を得ながら新しい技術を理解するのに役立つはずです

「未経験でもエンジニアになるのは可能なのか?」と疑問に感じた人は以下の記事を参考にしましょう。おすすめの職種や求人の見極め方を解説しています。

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④AIエンジニア

ITエンジニアと同じエンジニアとはいえ、AIエンジニアはAIに特化した業務をおこないます。AIの開発や、すでに存在するAIを活用したシステムの設計をおこなうのがAIエンジニアの仕事です。

具体的には、顔認証システムや自動運転技術など、身近に存在するAI技術の開発をしています。たとえば自動掃除ロボットやスマートフォンのカメラもAI技術の一つです。

AIエンジニアにもプログラミングスキルが必要になり、AIの正確な動きを実現させるには膨大なデータを取り扱うため、データ分析力も欠かせません。何かエラーが出たときは、早急に解決するための問題解決力も必要になるのです。

数学科で学んだ知識を人工知能という最新の分野で活かしたい人には向いているといえます。

同じエンジニアでもITとAIエンジニアでは必要なスキルも変わってきますか?

業務内容が異なるので求められるスキルも異なる

ITエンジニアは、システム開発やネットワーク構築、データベース管理など、企業のITインフラを支える役割を担います。具体的には、JavaやPythonなどのプログラミング言語や、サーバー、クラウド技術の知識が必要です。

一方AIエンジニアは、データを活用して機械学習モデルやアルゴリズムの開発がおもな業務です。たとえば、画像認識や自然言語処理の技術を使って、人間のように物事を判断するシステムを作ります。

そのため、線形代数や統計学などの数学的知識や、データ処理の技術、TensorFlow、PyTorchといったAI専用の機械学習ライブラリのスキルが求められます。

⑤データサイエンティスト

データサイエンティストとは、企業や組織のデータ分析をおこない、課題の解決や経営戦略に役立つ情報を引き出す仕事です。大量のデータを扱うため、情報収集力や分析力、統計学の知識など数学科の学生が持つ能力が必要になります。

具体的には、顧客の購買履歴やWebサイトのアクセスを分析し、売り上げの向上につながる案を検討したり、新商品の開発に役立てたりする際に能力が発揮されます

また、大量のデータを効率良く処理するにはプログラミングのスキルも必要です。データの中から価値のある情報を見つけ出し、ビジネスに活かすためには、分析のスキルが欠かせないため、数学科の知識が活かせるといえます。

データサイエンティストは数学科というだけで、新卒でもなれるものなのでしょうか?

高尾 有沙

プロフィール

求められるスキルを理解して早くから対策すれば目指せる

データサイエンティストになるには、数学の知識以外にもいくつかのスキルが求められることに留意しましょう。

具体的には、PythonやRなどのプログラミングスキルが必要です。これらを使ってデータを処理・分析しなくてはなりません。また、データ分析の結果をわかりやすく伝えるコミュニケーション能力も重要です。

データサイエンティストは新卒であっても目指せる職種ですが、応募要件として企業や組織のデータ分析をおこなった経験を問われることもあるので、インターンや大学でのデータ分析プロジェクトの経験を積むことが有効となります。

⑥研究員

メーカーや研究機関に所属し、特定のテーマに関する研究活動をするのが研究員の仕事です。製品の実用化を目指して、研究と開発をおこなっています。

実験や研究がおもな仕事内容であるため、一見数学科の知識は関係ないように思うかもしれません。

しかし、研究は最初から成功するわけではないので、何がダメだったのかを細かくデータ分析して、成功に向けて何度も実験をしなければなりません。数学科で養ったデータ分析力や問題解決力が役に立つのです。

ほかにも、最新の研究情報にアンテナを張り、常に学び続ける姿勢も大切になるため、数学科出身の学生は活躍できる可能性が高い職種となっています。

研究員といわれても具体的な仕事内容はイメージしづらいものですよね。以下の記事では研究職の仕事内容から志望動機まで紹介しているので参考にしてみてください。

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⑦数学教員

数学科の知識をより直接的に活かしたい人には、自身が学んだ数学の知識を教え、生徒が理解できたときにはやりがいを感じられる数学教師が向いています。

しかし、ただ数学を教えるだけではありません。難しい公式があれば「なぜそうなるのか」や「どうすれば問題が解けるのか」を生徒とともに考え、理解を深めていけるようなコミュニケーション能力も大切になります

そのため、単に数学が得意なだけでなく、生徒に寄り添いわかりやすく教えるための指導力も求められますが、数学の楽しさを教えていきたい人にはおすすめの職種です。

数学教員を目指すなら、生徒の理解を第一に考える心構えが大切です。知識を伝えるだけでなく、生徒の興味を引き出し、学ぶ喜びを教える姿勢が求められます。

また、常に学び続ける姿勢を持って、自分自身も成長しなくてはなりません。

就活のプロに聞く! 文系就職の魅力と数学科でおすすめな人とは?

ここまで、数学科が向いている業界や職種を紹介しましたが、学生の中には文系分野の就職に興味を持つ人もいますよね。

そこでキャリアコンサルタントの野村さんに、文系就職の魅力や「数学科からでも文系の就職先におすすめな人はどんな人か?」を聞いてみました

数学科だからといって、絶対に決まった業界に進む必要はありません。文系就職の魅力を知り、自身の就職の選択肢を広げましょう。

アドバイザーコメント

数学科出身の人材は文系職種でも多様なキャリアを築ける

文系就職の魅力は、多様な選択肢と広いキャリアパスがある点です。金融、コンサルティング、マーケティング、人事、経営企画など、業界や職種が幅広く、興味やスキルに応じたキャリアを選びやすいのが特徴といえます。

また、コミュニケーション能力や人間関係の構築力が重要視されるため、人とのかかわりを大切にしたい人にとって魅力的です。

数学科出身の学生が文系職種に挑戦することで、異なる視点やスキルを活かせるチャンスが得られるでしょう。特にデータ分析や論理的思考力が求められる職種では、数学科で培った能力が強みとなります。

データに基づく意思決定が重視されるコンサルティングやマーケティングの分野では、数理的アプローチがビジネスの成功に直結することが多く、数学科出身者に向いている分野といえます。

挑戦意欲や論理的思考力を活かして文系職種で活躍しよう

ビジネスの世界は常に変化しており、柔軟性を持ち、変化に対応しながら成長し続けることが重要です。好奇心旺盛で新しいことに挑戦する意欲がある人や、論理的に物事を分析し、データに基づいた意思決定ができる人は、文系職種でも大きな成功を収める可能性があります。

文系の就職先は多様であり、迷ってしまうものです。以下の記事では、業界別の人気企業や選び方が載っているので併せて参考にしましょう。

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武器を理解しよう! 数学科が就職でアピールできる3つの強み

武器を理解しよう! 数学科が就職でアピールできる3つの強み

  • 情報収集・データ分析力
  • 論理的思考力
  • 問題解決力

数学科の向いている業界や職種を紹介してきましたが、「何を自分の強みとして就活でアピールすれば良いのか?」と疑問に感じる人もいるのではないでしょうか。

たしかに、機械系や電気系などの学部では専門の資格を取ることでわかりやすい強みになりますが、数学科の強みはイメージしにくいものですよね。

ここからは数学科が就職でアピールできる3つの強みを紹介します。自身が持っているほかの強みと組み合わせることで、ほかの就活生との差別化にもなるので、自分に当てはまりそうか確認しながら目を通してみてください。

①情報収集・データ分析力

数学科では、複雑な問題を解くために必要な情報を集め、そのデータを分析する力が必要になります。授業で大量のデータを集めたり、データの傾向を分析したりすることで自然と情報収集力とデータ分析力が養われるのです。

このスキルは社会に出ても役に立つ強みです。たとえば、製造業では生産工程の効率化のために、各工程のデータを収集して分析し、不具合が出ないかを見極めたり改善策を提案できたりします

また金融業界や保険業界では、商品のリスクや良い点を判断するために多くのデータを集め、分析し比較しなければなりません。

データ分析をして根拠のある提案ができれば、周囲も納得しやすく信頼も得やすいため、強みになります。

情報収集・データ分析力をアピールした例

卒論を執筆するにあたり、テーマに関連する50件以上の論文を調査し、その中から特定の統計データを抽出して分析をおこないました。データの偏りやデータ分析の手法に注目し、異なる視点からの再分析を重ねた結果、新たな相関関係を発見することができました。

この分析結果は教授からも高い評価をいただき、ゼミでの論文発表者に選ばれています。

今はAIで情報収集とデータ分析ができると思うのですが、強みとしてアピールできるものでしょうか?

高尾 有沙

プロフィール

AIを適切に活用するための知識があることは大きな強みになる

AIは情報収集やデータ分析に優れていますが、その結果を正しく活用するには人間の知識と技術が必要です。

AIは膨大なデータを迅速に処理し、パターンやトレンドを見つけ出すことが得意ですが、これをどのように解釈し、適用するかは人間の役割だからです。

特にAIのアルゴリズムやデータ処理の仕組みを理解し、適切なデータ選択や結果の解釈をおこなうためには、数学科で培った統計学の知識や分析力が欠かせません。

また、AIを効果的に活用するには背景知識が必須であり、これらの点をアピールすることで、ほかの候補者との差別化を図れます。

ほかにもAIによってなくなる仕事があるのか不安な人は以下の記事を読んでみましょう。なくなる仕事だけでなく、これから残っていく仕事も紹介しています。

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②論理的思考力

論理的思考力とは、物事を順序立てて考えて、結論を導いたり問題を解決したりする力のことです。

数学科では、問題を解くために必要な公式や定理を過不足なく組み合わせ、解答を導き出します。そのため問題を解く過程から、物事の本質を見抜き、複雑な問題を細分化できる論理的思考力が自然と身に付くのです

論理的思考力は仕事でも必要となり、たとえば解決策が見えにくい問題に直面したとしても、数学科で培った論理的思考力を活かして、まずはその問題を分析し、小さな要素に分解することができます。

要素を一つひとつ整理していくことで、仕事の中で課題が発生しても、全体の見通しを良くし、解決の糸口を見つけ出すことができるのです。論理的に考えるのが得意な人は、ぜひ就活でアピールしましょう。

論理的思考力をアピールした例

数学の授業で既存の公式を組み合わせても解決できない難題があったため、視点を変えて問題の前提条件を見直した結果、根本的な誤りに気付くことができ、クラスで唯一、正解を導くことができました。

このように学業を通して、物事を多角的に見ることを学び、論理的に思考する能力が身に付いたと考えています。

野村 芳克

プロフィール

論理的思考力は抽象的に感じるかもしれませんが、具体的な成果や過程を示すとアピールしやすくなります。

たとえば、複雑な課題を段階的に解決した経験や、自分の考えを論理的に示して成功したプロジェクトの例を挙げると、説得力が増します。

③問題解決力

数学科では、複雑な問題に対して定理や公式を駆使して解答を導き出すため、問題解決力が身に付きます。どんな業界でも、仕事を進めるうえで予期せぬトラブルが起こるものなので、問題解決力は活かせる強みになります。

たとえば業務上で使うデータでエラーが起きたときの改善だけでなく、顧客の要望に対する改善策を提案できるなど、内容に関係なく解決に導く策を見い出せるのです。

問題を解決できるということは、それだけ企業の目標達成に近づくことにつながります。企業に貢献できる強みになるため、下記のように具体的なエピソードも添えて、解決へと導いた成功例を盛り込んだ内容にしましょう。

問題解決力をアピールした例

学生時代、イベントの実行委員を務めたとき、限られた予算内で来場者の満足度を高める必要がありました。そこで、過去の来場者数やアンケート結果を分析し、予算内で実現可能な最適な企画内容を決定しました。

その結果、予算内という課題をクリアするだけでなく目標としていた来場者数を大きく上回り、イベントを無事終えることができました。

問題解決力を効果的にアピールしたい人は以下の記事を参考にしましょう。就活でのアピール方法から、問題解決力を鍛えるコツも解説しています。

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高尾 有沙

プロフィール

数学科の学生の強みとしては、複雑な問題を一つひとつの要素に分解して解決しようとする論理的思考力や問題解決力、大量のデータの中から有用な情報を抽出するデータ分析力、そして粘り強く未解決の課題と向き合う思考体力などが挙げられます。

企業に新しい視点やアイデアを提供し、難題に対しても粘り強く取り組むイメージを伝えることで、就活でも効果的なアピールができるでしょう。

数学科の学生が自身に合った就職先を見つけるための就活のコツ!

ここまで紹介した業界や職種を見て、就活に気合を入れて取り組む意欲が湧いた人もいれば、「まだ希望の業界もわからず就活に自信がない」と不安に感じる人もいますよね。

また、数学科に向いている業界には、高度な専門知識やスキルを要するものもあるため、「自分の能力で活躍できるだろうか」と不安を抱く学生もいるのではないでしょうか。しかし、数学科だからといって決められた業界に進む必要はなく、自身が興味を持った就職先を選んで良いのです。

ここからは、数学科の学生が自身に合った就職先を見つけるための5つのコツを紹介します。業界を探すコツだけでなく、強みをどのようにアピールするかのポイントも解説するので参考にしましょう。

自己分析をして数学科で得た知識や強みを洗い出す

自身にどのような強みがあるのか知るためにも、一度自己分析をして数学科で得た知識と強みを洗い出してみましょう。自己分析をおこなうことで、どのような知識がありスキルを持っているかを理解し、就職先選びに役立てられます。

前述したように、数学を勉強してきたことで養われた強みがあるはずです。たとえば、データ分析力が強みであれば、データサイエンティストの職種が適しているかもしれないと推測できますね。

さらに自己分析をすることで、数学科以外で得た強みを発見できるかもしれません。今まで考えもしなかった別の業界で活かせる能力を持っている可能性もあるため、分析して強みを理解しておきましょう

自己分析のやり方に迷っている人は下記の記事を参考にしましょう。自己分析のわかりやすいやり方と選考での活用法も載っています。

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自己分析にはさまざまなやり方があります。以下の記事では、おすすめの分析手法を詳しく解説しているので参考にしましょう。

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以下の記事では、強みをどのように見つければ良いのかを解説しています。自身の強みが必ず見つかる方法を紹介しているので参考にしましょう。

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野村 芳克

プロフィール

自己分析では、数学科ならではのデータ分析力や論理的思考力を具体的な成果として示す材料を探すと良いです。

複雑な課題の解決経験や精緻なデータ解析が成功につながった事例などを挙げられれば、強みが確かなものであると企業から高評価を得やすくなるでしょう。

気になる業界のインターンに参加する

自身に向いている業界や企業について知るために、気になる業界のインターンには積極的に参加しましょう。インターンに参加することで、仕事内容や職場の雰囲気を肌で感じることができます。

重要なのは、数学科に向いている業界だけに絞らず、気になった業界があればインターンに参加することです。今まで考えもしなかった業界が興味関心に合うかもしれませんよ。

すでに自己分析結果から強みが理解できている人は、強みをどのように活かしていきたいのかも考えながらインターンに参加しましょう。たとえば「保険業界ならデータ分析力が活かせそう」と考えながら参加すれば、本当にその会社・ポジションが合うのか見極める参考にでき、実際に働くときのイメージもしやすくなりますよ

気になる業界のインターンに参加するためにも、以下の記事を読んで選考を勝ち抜きましょう。インターン選考での効果的な自己PRの書き方が載っています。

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OB・OG訪問で先輩の意見を聞く

業界研究や企業研究を深める一環として、OB・OG訪問で先輩の意見を聞くことが効果的です。すでに社会人として活躍している先輩の話を聞くことで、仕事内容ややりがいだけでなく、入社前にやっておくべきことまで幅広くアドバイスをもらえます。

また数学科出身の先輩であれば、数学科としての強みをどうアピールしたのかなど、経験に基づいた具体的な話も聞けますよ

ほかにも、数学科出身の先輩が数学とは関係のない業界で活躍している場合、話を聞くことで、意外な業界に興味を持つきっかけになるかもしれません。

自身のキャリアビジョンを明確にするためにも、OB・OG訪問でリアルな意見を聞いてみましょう。

キャリアビジョンを明確にしたい人は以下の記事もおすすめです。就活のプロがキャリアビジョンの描き方から就活での伝え方まで解説しています。

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OB・OG訪問は貴重な意見を聞ける機会の一つです。以下の記事では、訪問前の準備からメリットまで紹介しているので参考にしましょう。

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理系学生は、OB・OG訪問で「実際の業務内容」「求められるスキルや知識」「入社後のキャリアパス」を確認しましょう。

これによって自分の専門性がどう活かせるかを具体的にイメージできれば、将来の成長をも見すえた選択が可能です。

数学科の学びをアピールできる職種を視野に入れてみる

就活を有利に進めるためには、自身のスキルや経験を活かせる職種を探すことが重要です。そのため、数学科の経験や学びから得た強みをアピールできる職種を視野に入れてみましょう。

たとえば、強みが情報収集力やデータ分析力ならマーケティングの分野で活かせます。ほかにも論理的思考力をアピールできるなら金融業界や保険業界に進むことで、リスクの少ない商品を見極めるなどの形で活躍できるかもしれません。

このように、数学科の学びを活かせる職種は、自身の強みを最大限に活かせる可能性があるのです。強みを活かして結果につなげられれば、企業にも貢献できてやりがいも感じられるため、学びをアピールできる職種をぜひ調べてみましょう

数学科での実績と経験を伝えられるようにしておく

どんなに数学科で得た学びや強みがあったとしても、それらを選考で伝えられなければ意味がありません。そのため、数学科での実績と経験は説明できるようにしておきましょう。

ただ「計算が得意で問題解決力があります」と伝えても、受け手側が理解するのは難しいものです。なぜ問題解決力があるのかを、以下のように実績を通して話さなければ信憑性は得られません。

問題解決力が養われた実績と経験の例

大学のプロジェクトで、グループでシステム開発をしていたときプログラムの微細なバグが見つかりました。

そのままにして先を進めようという意見もありましたが、放置することで後々さらなるバグにつながると判断し、初期段階でプログラムを一つずつ確認した結果、条件が一部間違っていたことがわかったため、早期に修正することができました。その結果、その後の開発はトラブルなくスムーズに進み、全チーム内で最短でシステムが完成しました。

この経験により、ボトルネックを迅速に見つけて根本的に問題を解決する力が身に付きました。

このように、実績を伝えるためにも経験を振り返り、どのような能力が身に付いたのか、どのように企業で活かせそうかを整理しておきましょう。

伝えたい実績をどのように振り返れば良いかわからない人は以下の記事を読んでみましょう。マインドマップで振り返ることでエピソードを効率的に洗い出せます。

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数学科の実績といっても、実験や研究をしたわけではないので、特にエピソードがありません……。

野村 芳克

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自分のスキルを活かして成果につなげた具体的な事例を話そう

数学科の実績は実験や研究だけでなく、日常的な問題解決やプロジェクトの経験にも表れます。

たとえば、数学の課題やプロジェクトでの取り組みを通じて、複雑な問題を解決した経験や効率的にデータを扱った事例などが該当します。

重要なのは、実践的なシーンで自分のスキルを活かしたことを具体的に説明できるかどうかです。

「授業でのグループプロジェクトで、チームメンバーと協力してデータ分析をおこない、結果を基にプレゼンテーションをチームとして成功させた」というようなエピソードも、実績として十分にアピールできますよ。

理系の就活は周りの様子を知ることも重要! 関連するQ&Aを参考にしよう

この記事を読んでいる人の中には、ほかの理系学生が就活をどのように進めているのか、どのような疑問や悩みを抱えているのかなどが気になる人もいるのではないでしょうか。

そこで、PORTキャリアに寄せられた悩みから理系の就職に関する5つのQ&Aを紹介します。キャリアコンサルタントのアドバイスを参考にして、理系の就活で周りが感じる疑問を自身の就活にも役立てていきましょう。

知識を活かすとなお良し! 数学科は強みを理解して幅広く就職先を選ぼう

数学科が就活をスムーズに進めていくには、学んできた知識からどのような強みがあるのかを理解しておく必要があります。理解したうえで、向いている業界や職種を知ることで今後活躍していくビジョンがイメージできるのです。

もちろん、数学科の知識は特定の業界と職種だけでなく、幅広い就職先で役に立ちます。ただし、知識をどのように活かせるのか、そもそも学んだ知識から得た強みは何なのかを明確にし、アピールできるようにしておくことが重要です。

数学科だからといって就職において不利になることはないので、数学科で得た強みに自信を持ち、興味のある就職先を見つけてくださいね。

アドバイザーコメント

数学科で培ったスキルは幅広い業界・職種で活かすことができる

たしかに数学科は「研究内容が実務に直結していないため、就職しにくい」と言われることもありますが、実際には数学の知識やスキルは多くの業界で求められていて、仕事においても強力な武器となります。

数学科で身に付けた論理的思考力、データ分析力、問題解決力、そして粘り強さは、どの分野でも活かせます。

就活を進めるにあたっては、数学科出身者としての自分の強みをしっかりと理解することが大切です。数学科で培ったスキルは幅広い分野で応用可能です。

たとえば、保険業界や金融業界ではリスク管理やデータ分析の場面で数学的な知識・思考力が活かせます。IT業界ではプログラミングやAI開発に数学知識が必要です。また、コンサルティング業界でも、問題解決力やデータ分析力が重宝されます。

また、数学に関係する仕事にこだわりすぎず、自分の興味や関心を大切にすることも忘れないようにしましょう。

自分の強みをどのように活かせるかを具体的にイメージしよう

いずれにせよ、重要なのは自分がどの業界でどのような貢献ができるのかをイメージし、そこに向かって計画的に行動することです。自己分析をおこない、数学科で得たスキルがどのように役立つかを考え、具体的なエピソードを交えてアピールすることが、成功への鍵になります。

繰り返しになりますが、数学科だからといって就職に不利になることは決してありません。むしろ、課題が複雑化して解決の難易度が上がり続ける現代において、多くの企業が数学的なスキルを持つ人材を求めています。自信を持ってあなたの強みをアピールしましょう。

執筆・編集 PORTキャリア編集部

明日から使える就活ノウハウ情報をテーマに、履歴書・志望動機といった書類の作成方法や面接やグループワークなどの選考対策の方法など、多様な選択肢や答えを提示することで、一人ひとりの就活生の意思決定に役立つことを目指しています。 国家資格を保有するキャリアコンサルタントや、現役キャリアアドバイザーら専門家監修のもと、最高品質の記事を配信しています。

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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi

高校卒業後、航空自衛隊に入隊。4年間の在籍後、22歳で都内の大学に入学し、心理学・教育学を学ぶ。卒業後は人材サービスを展開するパソナで、人材派遣営業やグローバル人材の採用支援、女性活躍推進事業に従事。NPO(非営利団体)での勤務を経て、「PORTキャリア」を運営するポートに入社。キャリアアドバイザーとして年間400人と面談し、延べ2500人にも及ぶ学生を支援。2020年、厚生労働大臣認定のキャリアコンサルタント養成講習であるGCDF-Japan(キャリアカウンセラートレーニングプログラム)を修了

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