Q
大学3年生
男性
就活で3社しか受けてないのですが、少ないですか?
現在就職活動中で、本当に行きたい企業に絞った結果、3社しか選考を受けていません。
しかし、周りの友人は、10社以上、人によっては30社近く受けていると聞き、「さすがに3社は少なすぎるんじゃないか」と不安になってきました。
受けている企業の選考対策には時間をかけており、確実に内定をつかむ気持ちではいますが、受ける企業をもっと増やすべきでしょうか。
また、3社しか受けていないことによるリスクや、この後の就活で、まずやるべきこと、あるいは追加でエントリーすべき企業の選び方など、キャリアコンサルタントの方からのアドバイスをお願いします。
※質問は、エントリーフォームからの内容、または弊社が就活相談を実施する過程の中で寄せられた内容を公開しています
持ち駒3社は危険! リスク分散で「引き出し」を持とう
3社しか受けない、というのは少しリスクがあるように感じるため、私は普段、学生には「10〜20社程度はエントリーしてみよう」とアドバイスしています。
もちろん、3社に集中してしっかり対策し、内定を獲得する人もいます。しかし、その3社がうまくいかなかった場合のリスクを考慮すべきです。
余裕が出たらエントリー数を増やしてみよう
たとえば、3社とも最終選考近くまで進んだものの、結局すべて落ちてしまった場合、時期はかなり後ろになっていますよね。そこから次の企業を探し始めると、人気企業はすでに募集を締め切っている可能性が高いです。
対策としては、最初は3社に集中するとしても、余裕が出たタイミングでエントリーを増やす、「第二陣」を用意する、応募締切日をカレンダーで管理し、状況をみながら持ち駒を増やすなど、「引き出し」をいくつか作っておくことをおすすめします。
状況で柔軟に対応を! 早期化・分散化の波に乗ろう
引き出しを増やすタイミングは、あなた自身の面接の手応えにもよるでしょう。
たとえば、二次選考に合格し「次は最終面接だ」という段階であれば、その最終面接の対策に集中すべきかもしれません。
一方、一次選考を通過し「次に二次選考」という段階であれば、まだ時間的な余裕もあるでしょうから、1〜2社エントリーの準備を始めてみる、といった具合です。
面接の日程とエントリーの締切日を見比べながら、二次面接が終わった段階で次にどう動くかを決めていく、という流れになるかと思います。
まずは10社ほど受けてみよう
5年ほど前は、3月1日に就活解禁という雰囲気があり、そのタイミングで「10~20社エントリーしよう」と指導していました。
しかし、今は早期選考が非常に活発で、時期が分散しています。
そのため、一度に10社受けるというよりは、まず早期選考で数社受けてみる、年内に1社内定が取れたら、その企業への志望度合いによって次の動きを決める。
このように、時期や状況によって柔軟に対応すると良いですよ。
「3社しか受けていない=少なすぎる」とは限らない!
本当に行きたい企業に絞り込み、集中して対策を進めているのですね。その「量より質」という戦略は、一つひとつの選考に対する熱量が高く、非常に有効な進め方だと思います。
私も本当に心から行きたいと思った企業しか受けなかったので、とても良くわかります。
受ける企業数は、人それぞれ異なるため、3社という数が一概に「少なすぎる」と不安になる必要はありません。しかし、ご自身でも認識されているように、受ける企業が少ないことにはいくつかのリスクが伴います。
追加で受ける際の選択肢が狭まるリスクもある
最も考慮すべきリスクは、「リスクヘッジの欠如」です。
万が一、3社ともご縁がなかった場合、精神的なダメージも大きくなります。そこから一から企業を探し始めると、就活時期が遅くなり、すでに選考を終了している企業が多く、選択肢が限られてしまうという現実があります。
多角的な視点で自分のキャリアに向き合えなくなる恐れも
また、内定承諾の際に、比較対象や選択肢が限られてしまうというリスクもあります。本当に行きたい企業であれば迷いは少ないかもしれませんが、多角的な視点から自分のキャリアを考える機会が失われかねません。
心から行きたい企業しか選ばないという姿勢は素晴らしいものですが、リスクを最小限にするための戦略も重要です。
受ける企業を追加するなら同業他社がおすすめ!
現状やるべきこととしては、まずはその3社に受かるという強い気持ちで準備を進めることに集中してください。そして、もし追加でエントリーを検討する場合は、志望している企業と同業他社にエントリーすることをおすすめします。
これは、同業他社での選考を経験することで、本命企業の面接において「なぜ同業他社ではなく弊社なのか?」という問いに対し、実体験に基づいた説得力のある志望動機を語るための貴重な材料となるからです。
この戦略によって、本命企業の面接での成功確率を上げることができるでしょう。
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