フェルミ推定で覚えておくべき数字72選! 業界経験のある専門家の解説付き

業界経験のある専門家がこの記事を監修しました
野村 芳克
野村 芳克
国家資格キャリアコンサルタント/1級キャリアコンサルティング技能士
Yoshinori Nomura〇IT業界・人材サービス業界でキャリアコンサルタントの経験を積む。培ったノウハウをもとに、その後はNPO支援団体として一般企業人の転職相談・就活生への進路相談を担う

フェルミ推定は、コンサルティングファームや難関企業の面接で頻出する問題形式です。限られた情報から論理的に仮定を置き、筋道を立てて答えを導き出す思考プロセスが評価されます。

しかし、ジャンルごとに覚えるべき数字の基礎知識がなければ計算の起点すら見つけられないため、「計算しやすいキリの良い基礎数値」を事前にインプットしておくことが重要です。

この記事では、業界経験のある野村さんとともに、フェルミ推定で覚えておくべき数字72選を解説します。

記事の前半でカテゴリ別の基礎数値をインプットし、後半の練習問題を通じて「覚えた数字をどのように論理に組み込むか」という実践的な使い方を身に付けていきましょう。

数字を覚える前に確認! フェルミ推定の特徴

フェルミ推定の特徴

  • 数字の正確性よりも「計算のしやすさ」と「論理の筋道」が重視される
  • 問題に対して唯一の正解があるわけではない
  • 数値を覚えたうえでカテゴリ間の関係性を使って算出することが理想
  • コンサルティング業界や総合商社などの選考で頻出
フェルミ推定のコツを教えてください!

キャリアコンサルタント/キャリアシンク・オフィス代表

野村 芳克

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知識量よりも考え方が大切! 基本的な数値は押さえておこう

フェルミ推定は、正確な答えを知っているかではなく、限られた情報から筋道を立てて考えられるかが見られています。

面接では、コンサル・企画・マーケティング・総合職などで出題されることがあります。一次面接よりも二次面接以降やケース面接、グループディスカッションで扱われることが多いです。

日本の人口、世帯数、労働人口、国土面積、年間日数など、よく使う基礎数字を覚えたうえで、「前提確認→式の作成→数値代入→検証」の流れで説明できるようにしておきましょう。

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「フェルミ推定」覚えておくべき数字72選

フェルミ推定で重要なのは、統計データの細かい数字をそのまま暗記することではなく、計算で使いやすいようにキリよく丸めた数字を覚えることです。

また、数字を単独で丸暗記するよりも、数値同士の関係性を理解しておくことで、1つの数字を忘れても別の数字から導き出せるようになります。たとえば「日本の人口(1.2億人)」÷「平均世帯人数(2.5人)」=「世帯数(約5,000万世帯)」のように、基礎数値からほかの数値を算出する考え方を身に付けてみてください。

ここでは、フェルミ推定で頻出する数値を10のカテゴリに分けて紹介するので、試験の計算で使うことを意識しながら覚えていきましょう。

人口・世帯

人口・世帯に関する数字

  • 日本の総人口:約1.2億人
  • 2050年の日本人口:約1億人
  • 2060年の日本人口:約9,000万人
  • 日本の平均寿命:約80歳
  • 1学年あたりの人数:約100万人
  • 1歳あたりの人数:150万人
  • 10歳あたりの人数:約1,500万人
  • 子ども人口(15歳未満):約1,500万人
  • 高齢者人口(65歳以上):約3,600万人
  • 年間の出生数:約70万人
  • 年間の死亡数:約140万人
  • 日本の世帯数:約5,000万世帯
  • 平均世帯人数:約2.5人
  • 家族世帯と単身世帯の比率:2:1(3,000万:1,500万世帯)
  • 都会と地方の人口比:1:1(各6,000万人規模)
  • 都会:郊外=1:1=2,500万:2,500万

人口密度

人口密度に関する数字

  • 東京:1.5万/km2
  • 都会:3,000人/km2
  • 郊外:300人/km2

時間

時間に関する数字

  • 平日:休日=7:3
  • 早朝深夜:朝:昼:夕:夜=30%:15%:15%:15%:15%
  • 早朝深夜:22〜6時(8h)
  • 朝:6〜10時(4h)
  • 昼:10〜14時(4h)
  • 夕:14〜18時(4h)
  • 夜:18〜22時(4h)

駅に関する数字

  • 合計:1万駅
  • 東京:500駅
  • 都会:地方=1:1=5,000:5,000

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学校・教育

学校・教育に関する数字

  • 小学校の数:約2万校
  • 中学校の数:約1万校
  • 高校の数:約5,000校
  • 大学の数:約800校
  • 短期大学の数:約300校
  • 大学生の数:約300万人
  • 高校生の数:約300万人
  • 日本の教員数:約100万人

企業

企業に関する数字

  • 日本の会社数:約400万社
  • 大企業の数:約1万社
  • 中小企業の数:約200万社
  • 個人企業の数:約200万社
  • 上場企業の数:約4,000社
  • 就業者数:約6,700万人
  • 給与所得者数:約5,000万人
  • サラリーマンの平均年収:約430万円
  • フリーター人口(若年層):約200万人
  • 大卒の新卒就職者数:約45万人

経済

経済に関する数字

  • 日本のGDP:約560兆円
  • 国家予算(税収総額):約70兆円
  • 国債発行残高:約1,200兆円
  • 日本の年間広告費:約7兆円
  • EC市場規模:約20兆円
  • 外食市場規模:約26兆円
  • 年金受給者数:約4,000万人

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国土・地理・インフラ

国土・地理・インフラに関する数字

  • 日本の面積:38万km²(100%)
  • 日本の平地の面積:10万km²(25%)
  • 日本の都市の面積:2万km²(5%)
  • 日本の地方の面積:8万km²(20%)
  • 日本の山地の面積:30万km²(75%)
  • 東京都の人口:約1,400万人
  • 全国の市町村数:(市)約800(町)約750(村)約200
  • 鉄道の総距離:約2万7,000km

サービス・ライフスタイル

サービス・ライフスタイルに関する数字

  • コンビニの店舗数:約5万店
  • 自動販売機の台数:約400万台
  • マクドナルドの店舗数:約3,000店
  • 銭湯の数:約1,800軒
  • 携帯電話契約数:約1.8億件
  • SNS利用者数:約8,000万人

世界・地球

世界・地球に関する数字

  • 世界の総人口:約80億人(2050年推計:約95億人)
  • 地球の表面積:約5億km²(海70%:陸30%)
  • 地球の円周:約4万km
  • 地球の直径:約1.2万km

「フェルミ推定」覚えておくべき計算式・単位

フェルミ推定では、単位変換や基本的な計算式を瞬時に使いこなすことが重要となります。なぜなら、面接の場で単位の変換を間違えたり、計算ミスをしたりすると、最終的な数値が大きくずれてしまうからです。

ここでは、フェルミ推定でよく使う単位変換と計算式をまとめているので、数字72選と合わせて事前に確認しておきましょう。

単位

  • 1kg=1,000g
  • 1g=1/1,000kg
  • 1t=1,000kg
  • 1L=1,000cm³
  • 1m³=1,000L
  • 1m=100cm
  • 1cm=1/100m
  • 1mm=1/1,000m
  • 1km=1,000m

計算式

  • 密度=(単位体積の質量)=(質量)/(体積)
  • 速度=(単位時間に進む距離)=(距離)/(時間)
  • 球の表面積=同じ半径の円の面積×4
  • 球の体積=表面積×半径×1/3
  • 円周=半径×2×円周率
  • 円の面積=半径×半径×円周率

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「フェルミ推定」練習問題5問|野村さんによる解き方の解説付き!

ここからは、フェルミ推定の練習問題を野村さんによる解説付きで5問紹介します。実際の面接や選考で頻出するテーマを取り上げているので、正確な数字を導き出すことよりも、「筋道の通った思考を言語化すること」を意識しながら解いてみてください。

フェルミ推定の基礎数値をまだ十分にインプットできていない人は、「フェルミ推定を解くうえで覚えておくべき数字72選」を確認してから練習問題に取り組みましょう。

人口に関する問題

問題

以下のフェルミ推定の問題を読み、論理的な思考プロセスを用いて、妥当な推定値を導き出せ。


日本における、1年間の婚姻件数(結婚するカップルの数)は?

正解:およそ56万組

【前提確認】
まず、日本における1年間の婚姻件数を推定するうえで、基礎となる人口統計を整理する。日本の総人口をおよそ1.2億人、平均寿命を80歳と仮定すると、1歳あたりの人口を算出することが可能である。なお、婚姻件数は、1年間に新しく提出される婚姻届の総数と定義する。

【方針決定】
1歳あたりの人口をベースとして、そのなかで生涯のうちに「結婚を選択する人」の割合(婚姻率)を掛け合わせる。婚姻は2人で1つのペアとなるため、算出された人数を2で割ることで、1年間の婚姻件数を導き出す。

【構造化】
以下の論理構造にもとづいて計算をおこなう。
婚姻件数(組)=(1歳あたりの人口×婚姻率)÷2

【数値代入と計算】
1歳あたりの人口の算出
1.2億人÷80歳=150万人

婚姻率の設定
現代日本における生涯未婚率(およそ25%から30%)の推移を考慮し、人口のおよそ75%が一生のうちに1度は結婚をすると仮定する。

数値の代入
150万人(1歳あたりの人口)×75%(婚姻率)÷2(カップル単位)=56.25万組
端数を整理し、およそ56万組と推定する。

【検証】
公的機関が発表している最新の人口動態統計を確認すると、近年の日本の婚姻件数はおよそ50万組前後で推移している。今回の推定値である56.25万組は、近年の晩婚化や未婚率のさらなる上昇による減少分を考慮すれば、フェルミ推定の結果としてきわめて妥当といえる。

野村 芳克

プロフィール

この問題は、「1年間に結婚する人数を推定し、2人で1組として割る」という考え方が分かりやすく、フェルミ推定の入門問題として適しています。

ただし、平均寿命80歳で人口を均等に割ると、年齢構成の偏りや少子化の影響を反映しにくい点には注意が必要です。

実際の数値として、近年の婚姻件数は2024年概数で48万5,063組であり、56万組はやや高めの推定ととらえられることもあります。

より現実に近い推定を目指す就活生は、20〜40代の婚姻適齢層人口を起点に考えるとさらに良いでしょう。

経済に関する問題

問題

以下のフェルミ推定の問題を読み、論理的な思考プロセスを用いて、妥当な推定値を導き出せ。


日本国内における、乳幼児用使い捨ておむつの年間市場規模は?

正解:およそ876億円

【前提確認】
まず、対象を0歳から3歳未満までの乳幼児が使用する「使い捨ておむつ」に限定する。現在、布おむつの利用者はきわめてわずかであるため、ここでは対象となる子どものすべてが使い捨てタイプを使用しているものと仮定する。

【方針決定】
1年間に生まれる子どもの数(出生数)をもとに、おむつを必要とする対象人数を算出する。その人数に、1人あたりが1日に消費する平均枚数、おむつ1枚あたりの単価、および1年間の日数を掛け合わせることで、年間の市場規模を導き出す。

【構造化】
以下の論理構造にもとづいて計算をおこなう。
市場規模=対象人数(3年齢分)×1日の平均消費枚数×おむつ1枚の単価×365日

【数値代入と計算】

1. 対象人数の算出
近年の日本の出生数をおよそ80万人と仮定する。おむつをおもに使用する年齢を0歳から2歳までの3年齢分とすると、対象人数は80万人×3=240万人となる。

2. 1日の平均消費枚数の設定
0歳児は1日に10枚ほど使用することもあるが、成長とともに1日の排泄回数は減っていく。3年齢分を平均すると、1日あたりおよそ5枚と設定するのが妥当である。

3. 単価の設定
ドラッグストアなどでのまとめ買いを想定し、おむつ1枚あたりの単価を20円とする。

4. 数値の代入と計算
240万人×5枚×20円×365日
=1,200万枚(国内の一日あたりの総消費枚数)
1,200万枚×20円×365日
=2.4億円(一日あたりの市場規模)×365日
876億円

【検証】
公的統計や市場調査データを確認すると、乳幼児用おむつの国内市場規模はおよそ1,000億円前後で推移している。今回の推定値である876億円は、出生数の減少傾向や価格競争による単価の下落を考慮すると、論理的にきわめて妥当な数値といえる。

野村 芳克

プロフィール

この問題は、「対象人数×1日あたり使用枚数×単価×365日」で考える市場規模推定の基本型です。出生数を起点に0〜2歳の3年齢分で対象人数を出す流れを参考にしましょう。

ただし、近年の出生数は2024年で約72.1万人まで減少しており、80万人前提はやや高めととらえられることもあります。より自然なのは、2025年以降を想定した70万人前後と仮定する解答です。

さらに近い数字を導きたい人は、サイズやブランド差を考えて単価20円の値を調整して計算しましょう。

人口密度に関する問題

問題

以下のフェルミ推定の問題を読み、論理的な思考プロセスを用いて、妥当な推定値を導き出せ。


日本国内の家庭における、自転車の総保有台数は?

正解:およそ6,750万台

【前提確認】
まず、対象を一般家庭で所有されている自転車に限定する。企業が営業活動に使用しているものや、都市部で見かけるレンタサイクル、シェアサイクルなどは除外する。自転車は1人に1つ以上ある場合もあるが、ここでは世帯単位での平均保有数を考える。

【方針決定】
地域特性による所有傾向の違いを考慮するため、全世帯を「都市部」と「地方部」の2つに分けて考える。都市部は坂道が少なく、公共交通機関が発達している一方で、駐輪スペースの確保が難しいという側面がある。地方部は移動手段がおもに自動車となるが、学生の通学用としての需要が根強くあるため、これらを切り分けて構造化していく。

【構造化】
以下の論理構造にもとづいて計算をおこなう。
総保有台数=(都市部の世帯数×都市部の平均保有台数)+(地方部の世帯数×地方部の平均保有台数)

【数値代入と計算】

1. 世帯数の設定
日本の総世帯数を5,000万世帯と仮定。そのうち、人口密度の高い都市部(首都圏や政令指定都市など)を30%(1,500万世帯)、それ以外の地方部を70%(3,500万世帯)とする。

2. 平均保有台数の設定
都市部では、独身世帯の多さや駐輪場の確保の難しさを考慮し、平均して1世帯あたり1.0台と設定する。
地方部では、広い敷地を持つ戸建てが多く、中高生の通学用を含めて1人に1つずつ所有するケースも多いため、平均して1世帯あたり1.5台と設定する。

3. 数値の代入
(1,500万世帯×1.0台)+(3,500万世帯×1.5台)
=1,500万台+5,250万台
6,750万台

【検証】
一般的に、日本国内の自転車保有台数はおよそ7,000万台から8,000万台といわれている。今回の推定結果である6,750万台は、法人用やシェアサイクルを除いた家庭用のみの数値であることを踏まえると、論理的にきわめて妥当な数値といえる。

野村 芳克

プロフィール

この問題は、「世帯数×平均保有台数」で考える所有台数推定の基本型です。就活生にとっても身近な題材の設問だと考えます。

都市部と地方部に分け、駐輪環境や通学需要を反映する点を参考にしましょう。

より詳細に検討したい人は、地域差の置き方を工夫してみてください。都市部でも子育て世帯や電動アシスト自転車の需要があり、地方部では自動車中心で自転車保有が少ない地域があります。

国土交通省資料でも日本の自転車保有台数は約6,760万台とされており、推定値は現実に近いといえます。

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国土に関する問題

問題

以下のフェルミ推定の問題を読み、論理的な思考プロセスを用いて、妥当な推定値を導き出せ。


日本国内にあるガソリンスタンドの店舗数は?

正解:およそ3万店舗

【前提確認】
まず、日本国内のすべてのサービスステーション(ガソリンスタンド)を対象とする。営業形態がセルフ式かスタッフ給油式かは問わない。ガソリンスタンドの配置は、人口密度や道路網の広がりと密接に関係しているため、日本の国土面積をベースに推定をおこなう。

【方針決定】
日本の総面積を、人が居住し経済活動をおこなう「可住地」と、人がほとんど住まない「山林・未開発地」の2つに分ける。山林には店舗がほとんど存在しないと仮定し、可住地における店舗密度を設定して、総数を導き出す。

【構造化】
ガソリンスタンドの総数=可住地面積÷一店舗あたりのカバー面積

【数値代入と計算】

1. 国土面積と区分
日本の国土面積を約38万平方キロメートルとする。そのうち、居住や道路整備が可能な可住地面積を約30%の11.4万平方キロメートル(計算を簡略化するため12万平方キロメートルと置く)、残りの約70%を山林や原野と仮定する。

2. 店舗密度の設定
ガソリンスタンドは、市街地では数百メートルから1キロメートルおきに、地方の幹線道路沿いでも数キロメートルおきに存在する。平均すると、一辺が2キロメートルの正方形(4平方キロメートル)に1つの店舗がある状態、すなわち一店舗あたりのカバー面積を4平方キロメートルと設定する。

3. 計算
12万平方キロメートル(可住地)÷4平方キロメートル=3万店舗

【検証】
資源エネルギー庁の統計によると、2020年代前半の日本国内の給油所数はおよそ2万8千から3万店舗程度で推移している。今回の推定値である3万店舗は、実数ときわめて近い数値となっており、可住地面積にもとづくアプローチの妥当性が裏付けられる。

野村 芳克

プロフィール

この問題は、「可住地面積÷一店舗あたりのカバー面積」で考える店舗数推定の応用問題です。

ガソリンスタンドは人口だけでなく、自動車利用、幹線道路、地方部の移動需要に左右されます。面積ベースで考えて解きましょう

ただし、都市部と地方部では店舗密度が大きく異なります。そのため、一店舗あたりのカバー面積をより詳細に検討するとさらに近い数値を導くことが可能です。

2024年度末の給油所数は27,009カ所で、3万店舗は概数としては近い値です。しかし、近年では減少傾向にあることも念頭に置いておきましょう。

時間帯に関する問題

問題

以下のフェルミ推定の問題を読み、論理的な思考プロセスを用いて、妥当な推定値を導き出せ。


都心部のビジネス街に位置する、30席の人気カフェの1日の売上は?

正解:およそ30万円

【前提確認】
まず、推定の対象を「都心部のビジネス街にある30席の人気カフェ」と定義する。営業時間は平日の8:00~20:00までの12時間とし、テイクアウトの需要も一定数あるものの、計算を簡略化するために店内利用の回転率に含めて考えることとする。

【方針決定】
カフェの売上は、時間帯によって客層や滞在時間が大きく変動するため、1日の営業時間を4つのセグメントに分けて考える。各時間帯における「席数×満席率×回転率」によって来店客数を算出し、それに平均的な客単価を掛けることで1日の総売上を導き出す。

【構造化】
以下の論理構造にもとづいて計算をおこなう。
1日の売上=Σ(各時間帯の来店客数)×客単価
来店客数=席数×満席率×回転率×時間

【数値代入と計算】

1. 各時間帯の来店客数の算出(30席固定)
・モーニング(8:00~11:00):満席率80%、回転率1.5回/時
 30席×0.8×1.5×3h=108人
・ランチ(11:00~14:00):満席率100%、回転率2.0回/時
 30席×1.0×2.0×3h=180人
・アイドルタイム(14:00~18:00):満席率90%、回転率0.5回/時
 30席×0.9×0.5×4h=54人
・イブニング(18:00~20:00):満席率60%、回転率1.0回/時
 30席×0.6×1.0×2h=36人

2. 合計来店客数
108人+180人+54人+36人=378人

3. 客単価の設定と総売上の計算
客単価を800円と設定する。
378人×800円=302,400円
したがって、一日の売上はおよそ30万円と推定される。

【検証】
この店舗が月に22日営業すると仮定した場合、月商はおよそ660万円となる。一席あたりの月商が22万円という数値は、都心部の人気店として非常に現実的で妥当なラインといえる。

野村 芳克

プロフィール

この問題は、「席数×満席率×回転率×時間×客単価」で考える飲食店売上推定の基本問題です。

時間帯をモーニング・ランチ・アイドルタイム・夕方に分けており、ビジネス街の利用実態を反映したわかりやすい解法となります。

さらに、より近い数値を出したい人は、店内売上とテイクアウト売上を分ける別解で推定してみましょう。

また、人気カフェであれば客単価は800円を超過することもあります。ランチ比率やセット利用まで考慮するとさらに説得力のある値が導けるでしょう。

「フェルミ推定」を対策する際のポイント

アドバイザーのリアル・アドバイス!問題に適した型の判断がカギ! 大枠をとらえて取り組もう

キャリアコンサルタント/キャリアシンク・オフィス代表

野村 芳克

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フェルミ推定で大切なのは、覚えている数字をそのまま使うことではなく、問題に合った「型」を選ぶことです。

所有物の数であれば「人口×所有率×平均所有数」、店舗数であれば「総需要÷1店舗あたりの供給力」、売上であれば「客数×単価」、インフラであれば「面積・道路延長・設置間隔」といった型を使用します。まずは大きな式を作ることが解法の出発点です。

そのうえで、日本の人口約1.2億人、世帯数約5,000万世帯、労働人口約6,000万人、国土面積約38万平方キロメートル、1年365日などの基礎数字を覚えておくと、計算の土台を作りやすくなります。

立式の練習が効果的! 評価されるのは「論理のわかりやすさ」

練習方法としては、頻出テーマを暗記するのではなく、1問ごとに「前提確認→構造化→計算→検証」の順で声に出して説明するようにしましょう。

苦手な人は、細かい計算よりも、最初の式を立てる練習を優先することをおすすめします。

面接では、最終的な答えが多少ずれていても、前提が明確で、論理の流れが自然であれば評価につながります。

執筆・編集 PORTキャリア編集部

明日から使える就活ノウハウ情報をテーマに、履歴書・志望動機といった書類の作成方法や面接やグループワークなどの選考対策の方法など、多様な選択肢や答えを提示することで、一人ひとりの就活生の意思決定に役立つことを目指しています。 国家資格を保有するキャリアコンサルタントや、現役キャリアアドバイザーら専門家監修のもと、最高品質の記事を配信しています。

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