面接の「最後に一言」で言うべきこと|例文付きで解説!

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  • キャリアコンサルタント/留学カウンセラー

    Shun Hayakawa〇大手就活メディアの営業を経て、現在は留学支援をおこなうアナザーストーリーの代表取締役を務める。キャリアコンサルタントとして学生の強みの発見から選考対策など幅広く支援

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  • キャリアコンサルタント/認定心理士

    Harumi Hasegawa〇大学では心理学を専攻。ベンチャー企業に勤務する傍ら、カラーセラピーサロンの運営を開始。同社で個人法人向けカウンセリングに加え、キャリア開発講師とコンサルティングに携わる

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  • キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士

    Masamitsu Uehara〇会社員時代は人事部として3000人以上の学生と面談を実施。大学でも多くの学生のキャリア支援をおこなう。独立後は、就活生からシニア層までさまざまなキャリア相談に携わる

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  • キャリアコンサルタント

    Arisa Takao〇第二新卒を中心にキャリア相談を手掛け、異業種への転職をサポートする。管理職向けの1on1やコンサルティング業界を目指す新卒学生の支援など年齢や経歴にとらわれない支援が持ち味

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この記事のまとめ

  • 面接で求められる「最後に一言」は周りと差がつくアピールチャンス
  • 「最後に一言」の回答におすすめな4つの切り口を例文付きで解説
  • やりがちな失敗パターンも把握して最後まで好印象で面接を終えよう
  • この記事を読んでいる人におすすめ

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面接の終盤に聞かれることが多い「最後に一言ありますか」という質問。この漠然とした問いに「面接経験が少なく想定外の質問で用意していなかった」「どのように回答をすれば良いのかわからない」と悩む就活生は多くいます。

面接での「最後に一言」は面接官の印象に残りやすい場面であるため、答え方によってはその面接全体の評価が左右されかねません。「最後に一言」は、対策をするかしないかで他の就活生との間に大きな差が生まれてしまうのです。

この記事では、キャリアコンサルタントの早川さん、長谷川さん、上原さん、高尾さんのアドバイスを交えつつ解説します。人事部で採用担当の経験もある高尾さんには、実際の面接で印象に残った「最後の一言」や、答え方のポイントについても詳しく聞いています。

これから面接を控えていて、より合格の可能性を上げたい人は、この記事の解説をぜひ実践してみてくださいね。

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目次

面接の「最後に一言」は4つの切り口から回答すべし

面接での「最後に一言」はアピールのラストチャンスです。最後は面接官の印象に強く残りやすいため、内容や答えるときのポイントを押さえることで合格にぐっと近付きます。

この記事ではまず、この質問に対する答え方の4つの切り口について解説します。回答例を参考に、どんなことを話せば良いのかを理解して、自分なりのアピール回答を準備していきましょう。

そして記事後半では、実際に最後の一言を面接で話すときのポイントや失敗パターンについて解説します。最後の印象は、選考全体の印象にも大きく影響するからこそ、伝えたいことが最大限伝わるように一言に磨きをかけてくださいね。

「最後に一言」に限らず、就活の面接全般対策したい人はこちらの記事を参考にしてください。

就活面接の対策について
面接対策の基本を就活のプロが徹底解説! 質問実例集やマナーなど
就活の面接の質問70選! 完全攻略できる準備や回答方法を解説

面接の質問対策について
面接の質問150選! 回答例から答え方まで質問対策を完全網羅

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面接で聞かれる質問に答えられるか不安ですよね。ただ、何を質問されるか分からず対策しようにも出来ない人は多いはず。

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これらの質問に一目で答えられる!(一部)
【伊藤忠商事】
・あなたの強み・長所を教えてください。
・あなたの夢を教えてください。
【花王株式会社】
・この職種を希望する理由を教えてください。
・あなたにとって仕事とは何ですか。
【森永製菓】
・あなたの強みを当社でどう生かせますか。
・当社の業界を志望する理由を教えてください。

面接で「最後に一言ありますか?」と質問する企業側の意図

面接で「最後に一言」を求められる2つの理由

  • 学生に最後のアピールの時間をあげるため
  • 学生の不安や疑問を解消しミスマッチを防ぐため

限られた面接時間の中で、採用担当者が「最後に何か一言ありますか?」と質問するのには明確な理由があります。この質問意図を理解しておかなければ、採用担当者の求める回答はできません。

具体的な理由は上記の通りで、「最後に一言」はおもに応募者のアピールや疑問解消のために設けられているのです。

だからこそ、自分たちのためにある時間を準備不足で臨むのではなく、最後の一言もしっかり準備することが大切だといえます。

最後のアピールチャンスだからこそ、そこで話す内容はとても重要です。「最後に一言はきっと面接で聞かれる」という心構えを持ち、聞かれることを前提に念入りに準備しましょう。

また最後に面接官に自分の話と表情の印象を残すためにも、必ず相手の目を見て話すことを忘れないでくださいね。

最後の印象は強く残る! 気を抜かずに準備することが大切

ピーク・エンドの法則とは?

先述の通り「最後に一言」は企業が応募者のために設けたチャンスの時間だからこそ、しっかり準備することが大切になりますが、この質問にしっかり準備すべき理由はほかにもあります。

「終わり良ければすべて良し」という言葉や、 「ピーク・エンド法則」があるように最初と最後は特に相手の印象に残りやすい場面なのです。つまり、面接の最後の質問である「最後に一言」での印象は、面接全体の印象に影響すると考えられます。

ピーク・エンドの法則

ある事柄に対して記憶や印象に残っているものは、最も感情が動いたとき(ピーク)と、一連の出来事が終わったとき(エンド)の記憶だけであり、それらが全体的な影響を決定づけるという法則

たとえばレストランの雰囲気や食事が気に入っても退店時の店員の対応が不快であれば全体の印象が下がったり、逆に隣の席が騒がしく不快に感じても店員が最後に丁寧に謝罪をしてくれると印象が上がったりすることもありますよね。

面接でも同様に、「最後に一言」で何を話すかがあなたの印象に大きく影響するのです。面接全体の印象を左右するからこそ「最後に一言」は必ず対策をおこない、きちんと答えられるようにしておきましょう。

例文付き! 「最後に一言」の回答の切り口4選

面接で問われる「最後に一言」には、面接官に好印象を持たれやすい内容があります。適切に内容を伝えられれば「やはりこの学生は合格だ」「迷っていたけど合格にしよう」と合否判断の後押しになり得るのです。

そこでここからは、「最後に一言はありますか?」と質問されたときの回答の切り口を4つ、例文付きで解説していきます。

面接官からの「最後に一言」に対する適切な内容を理解しつつ、実際に自分の場合は何を伝えるべきか考えてみてくださいね。

①面接で伝えた自分の強みの補足

面接を突破するには、面接官に自分を売り込み採用メリットを感じてもらう必要があります。だからこそ最後に自分の強みを強調し、面接官に採用メリットを印象付けると効果的です。

特に面接で自分の強みを伝える機会が少なかったり上手く話せなかったりした人は、最後のチャンスとして積極的に強みをアピールしましょう

たとえば、自己PRで伝えた強みをどのような場面で発揮してきたのか、どのように入社後に活かせるかなど伝えきれなかった部分を補足する内容がおすすめです。

強みの補足として伝える内容

  • 自己PRで話した強みを裏付ける別のエピソード
  • 強みの具体的な仕事での活かし方

例文①

例文①

本日は貴重なお時間を頂きましてありがとうございます。

すでにお伝えしていますが、私の強みは働きかけ力です。この強みは地域活性化ボランティアでの利害関係が異なる人との折衝をする経験の中で手に入れました。

本日の面接で発展途上国開拓のお話を詳しく聞くことができ、私の強みを存分に発揮し貢献できると考えています。

入社後は発展途上国開拓においてマレーシア進出に尽力したいと考えておりますので何卒よろしくお願いいたします。本日はありがとうございました。

長谷川 晴美

プロフィール

強みである「働きかけ力」を、相手の立場になって考える経験を重ねて、折衝力をもって発揮してきたとよく伝わってきます。

面接の間に企業側から詳しい話を聞けた場合はチャンスです。ぜひ、あなたが身に付けた「働きかけ力」をどのように発展途上国開拓のマレーシア進出の際に発揮できるか、自分なりの考えを伝えてみましょう。

「働きかけ力」のアピール方法については以下の記事で詳しく解説しています。自己PRで使える例文も紹介しているので参考にしてみてくださいね。

関連記事

例文10選|「働きかけ力」の自己PRで差別化を狙え! 定義も解説

多くの人と協力して仕事をする企業では「働きかけ力」のある人材が求められています。この記事では、3人のキャリアコンサルタントとともに、「働きかけ力」の自己PRのポイントを徹底解説していきます。

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例文10選|「働きかけ力」の自己PRで差別化を狙え! 定義も解説

例文②

例文②

この度はお忙しい中、お時間を割いてくださりありがとうございました。

自己PRでもお伝えしましたが、私は学生時代のカフェでのアルバイトにて客単価アップのための施策をおこなってきました。

○○様(面接官)が活躍する人物像の特徴として「創意工夫がある人」と挙げられたことからも、私は御社の企画職において経験や強みである創造力を活かせると感じています。

入社後は自ら進んで行動を起こし、より良い企画を立案したい所存です。本日はありがとうございました。

上原 正光

プロフィール

企画職として役に立ちたいという発言は、面接官からすると「企画職以外であれば不採用で構わない」という強いこだわりともとらえられる可能性があります。

職種採用でない場合は、希望以外の職種でも頑張れることをアピールできるとさらに良くなりますよ。

②熱意や志望度の高さのアピール

面接全体を通して熱意をアピールしていたとしても、「最後に一言」でも今一度その企業を志望する理由や入社したいという思いを伝えることも有効です。

自分の明確な「志望をする理由」と「志望度の高さ」を再度アピールしましょう。面接官が自信をもって「この学生は熱意があり志望度も高い」と合格への意思決定を促すことにつながります

志望動機を再度述べるのではなく、自分が一番伝えたい企業の魅力に感じている部分や貢献できる点を述べましょう。

熱意や志望度の高さをアピールする内容

  • その企業でなければならない理由
  • 入社後にやり遂げたいこと
  • 入社後に貢献できること

例文①

例文①

本日は面接の機会を頂きありがとうございます。

繰り返しになりますが、私は御社の「世界はつながる、笑顔とともに」という企業理念に魅力を感じたため志望しています。

本日、○○様(面接官)から具体的な業務内容や働き方を聞くことができ、企業理念が浸透していると感じ、より一層御社に入社したいという気持ちが強固なものとなりました。

もしご縁ありまして内定を頂けましたら、企業理念を体現し、より世界をつないで笑顔あふれるものとなるように貢献させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

企業理念に触れている点は好印象につながりやすく良いですね。

ただし「社員の話を聞いて企業理念が浸透していると感じた」という発言は少し「上から目線」に取られかねないので、言い回しを変えるとさらによくなると思います。

例文②

例文②

本日はお時間いただきありがとうございました。

自己PRや志望動機でもお伝えしましたが、バレーボールサークルの経験からチームで働くことのできる環境に身を置きたいと考えています。

御社のインターンシップに参加したときやOB・OG訪問をしたときに社員の皆さんがチームで働くことのやりがいについて熱意をもって語っており、その社風に魅力を感じ御社を第一志望としています。

御社であれば十二分に私の強みである発信力を発揮できると考えていますので、どうぞよろしくお願いいたします。

長谷川 晴美

プロフィール

チームの中で「発信力」が強みである根拠も伝えてみましょう。

また、チームワークの中での自分の「役割」や「強み」が組織の中でどのように役割を果たせるか、企業の中でどのような事を実現していきたいかを具体的に伝えるとより熱意が伝わるでしょう。

面接が迫っている人は、頻出質問の回答例だけでも予習しておこう!

面接でどんな質問がされるか、そして答えられるか不安ですよね。ただ、企業によって何を質問されるか分からない人も多いはず。

そこで活用したいのが無料の「面接回答集」です。この資料があれば、森永製菓や伊藤忠商事、トヨタ自動車などの人気企業の面接で、実際に聞かれた質問とその答え方がわかるようになっています。

どんな質問にも自信をもって答えられるようになれば、面接も怖くなくなります。今すぐ活用して、面接突破の力を手に入れましょう!

③面接官への質問

面接官に企業や業務に関する質問をするのも好印象につながる内容の1つです。入社を見据えて気になる点を質問することで、志望度や入社意欲のアピールにもなります。

「最後に一言」では、その企業で実際に働くことに焦点を当て、社内の人でなければ答えられない踏み込んだ質問をすることが望ましいでしょう。学生の意欲あふれる質問があると、面接官は自信をもって「やはりやる気のある学生だから合格」という意思決定をしやすくなります。

志望度の高さや企業研究の深さをアピールする逆質問も良いですが、単純に自分の疑問や不安を解消するための質問を面接官に投げかけてももちろん問題ありませんよ。

面接官への質問例

  • 入社後のキャリアについて
  • 入社後の業務内容について
  • 企業の文化や社風について
  • 入社までに身に付けておくべき知識や資格について

「最後に一言」と似た質問として逆質問があります。逆質問の対策をしたい学生は以下の記事を参考にしてください。
面接で「質問はありますか」と聞かれたら? 回答例66選を大公開
面接の逆質問50例|熱意を伝えつつ企業とのマッチ度を見極めよう

長谷川 晴美

プロフィール

逆質問の時間が設けられていた場合でも「最後に一言」で面接官に質問をして構いません。「最後の一言」は自分に与えられたフリートークの時間だと思ってください。

自分の得意なことを自己PRより更に発展させてアピールするためにも、企業側に「どのようなことを学んだら良いか」など逆質問すると意欲を評価されます。

最後の印象はとても大切なので、ぜひこの時間を有効活用できるようにしましょう。

例文①

例文①

本日はお時間いただきありがとうございます。新規事業創出の具体的なお話を聞くことができ、第一志望である御社で働きたいという気持ちがより強くなりました。

質問ですが、もしご縁頂いて内定となった際には入社までに何か身に付けておく知識や資格などがございましたらご教示いただけますと幸いです。

上原 正光

プロフィール

内容自体は問題ありませんが、多くの学生が使う質問方法でもあるため、面接官に「またか」と思われるかもしれません。

その企業に入社したいという強い意志を併せて伝えられるとより良くなります。

例文②

例文②

本日は面接のご機会を頂きありがとうございます。

私の強みである「状況把握力」や、志望動機である地域に寄り添い、地域の再建を図る御社で営業をしたいという気持ちをお伝え出来たかと思っております。

最後に質問なのですが、御社の営業職で活躍する人に共通する点が何かあれば教えていただきたいです。

営業の仕事に対する興味度の高さが伝わって非常に良いですね。ただし面接官が現場関係者でなければ簡単には答えられないかもしれないので、誰に質問するかは要注意です。

また、相手が回答する時は敬意をもってしっかりと耳を傾けるようにしましょう。最後にお礼を言うことも忘れないでくださいね。

39点以下は要注意!
あなたの面接力を診断してください

「面接に自信がない」「今のままで選考通過できるか不安」そんな就活生は自分の面接力を知ることからはじめましょう!

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・まだ面接を受けたことがない人
・面接でなぜ落ちたかわからない人
・自信を持って、面接に臨みたい人

④面接のお礼

「伝えたいことは伝えきれた」と満足のいく面接となった場合は、無理に「最後に一言」を絞りだそうとせずに、面接のお礼を述べて感謝を伝えることがおすすめです。

お礼や感謝の気持ちを伝えられて嫌な気持ちになる面接官はいません。さらに礼儀正しさや真面目さのアピールにつながりますよ。

「本日はありがとうございました」という一言だけではなく感想も添えて、自分らしいお礼を伝えてくださいね

面接のお礼で伝えるべき内容の例

  • 感謝の言葉
  • 面接で印象に残ったこと
  • 今後の選考や入社への意気込み

例文①

例文①

本日は面接の機会を頂き、心より感謝申し上げます。

面接では「保育とテクノロジー」という御社独自のサービスについての理解を深めることができました。同時にサービス普及のために尽力する熱い考えを深く知ることができ、より一層御社で働きたいという気持ちが高まりました。

お忙しい中、丁寧なご対応誠にありがとうございました。

長谷川 晴美

プロフィール

面接の時間内に企業独自のサービスについてより理解を深められたことが伝わってきます。

自身が「得意」としている事を、そのサービスの中でやりたい事やできそうな事として伝えられるとなお良いでしょう。企業側へ「共感力」と「考える力」の両方をアピールすることにつながります。

例文②

例文②

本日は貴重なお時間ありがとうございました。

本日の面接を通じて、〇〇様から御社の強みや事業方針を伺い、不動産業界の営業の中でもテクノロジーを用いて独自の立ち位置を確立している御社で売り上げをあげられる営業になりたいという気持ちが強まりました。

改めまして本日はお忙しい中、私の質問に丁寧にご回答いただき誠にありがとうございます。

上原 正光

プロフィール

面接官との対話を通じてその中で出てきた具体的なやりとりを元にお礼を述べているのが良いですね。

新たな企業の魅力に気づき更に志望度が高まったという説明は、面接官にとって気持ちが良いものです。「ぜひとも入社をしたい」という熱い想いを加えるとなお良いでしょう。

元採用担当者に聞いた! 印象に残る面接の最後の一言とは

面接での「最後に一言」では4つの切り口で回答するのが良いと解説しましたが、実際の採用担当者はどんな回答を期待しているのか気になる人もいるのではないでしょうか。

過去に採用担当者として多くの応募者の「最後の一言」を聞いてきた、キャリアコンサルタントの高尾さんに、印象的だった回答や応募者に期待する回答内容について聞いてみました。

アドバイザーのリアル・アドバイス!印象に残るのは「熱意」だけではない最後の一言

私がこれまで面接官をするなかで特に印象深かった心に残る「最後の一言」は、準備してきたのではなく当日の感想を踏まえ、率直に選考の感想や意欲を伝えてくださる一言ですね。

具体的には、以下のような流れで30秒程度でまとまっていると、本人の意向や能力の高さが感じられます。

①志望動機を改めておさらい
②これまでの経験や自身の強みと職務要件の一致についての言及
③今日の選考での会話内容を踏まえた入社後の貢献や活躍の方向性に関する仮説
④面接で触れきれなかった成果や数値
⑤最後にお礼

①と②については今日理解が進んだところを、どちらか一方でも良いのでまとめられると良いですね。

事前の準備力と当日の臨機応変さを示して好印象を残そう!

「本日の〇〇に関する議論を踏まえ、志望動機である△△がより明確になりました。入社後は特に〇〇の領域で、□□の経験を活かして貢献し、成果を出していきます。ありがとうございました。」

このくらいのレベル感の最後の一言であれば、単なる「熱意」ではなく「準備×再現性」が伝わります。

伝え方のコツは、事前に強みの補足、熱意のアピール、質問したいこと、お礼の4つを用意しておき、当日のメモと結びつけて話すことです。

また、話す際には語尾は断定形を意識しましょう。表情は穏やかに、話すスピードが速くなりすぎないようにすることも忘れずに。1メッセージ=1主張を意識できると、魅力的な最後の一押しになります。

面接での「最後に一言」に答えるときのポイント

面接での「最後に一言」に答えるときのポイント

  • 面接で話した内容と一貫性を持たせる
  • クッション言葉を入れる
  • 話し方にも気を配る

「最後に一言」で伝える内容のイメージがついたら、次は実際に答えるときのポイントを確認していきましょう。

面接は一方的に思いを伝えるのではなく、コミュニケーションの場です。せっかく好印象につながる内容の「最後に一言」を考えても、今から解説するポイントを理解していないと面接官には響きません。必ず「最後に一言」に答えるときのポイントを念頭に置いて面接に臨んでください。

面接官からの評価が点数でわかる! 本番に備えて面接力を測定しよう!

自分が面接官の目にどう映っているか、きちんと把握できていますか?

面接力診断」では、あなたが面接本番でどれほどの力を発揮できるかを100点満点で測ります。

39点以下だと実力を発揮できていない可能性が高いです。診断結果から改善策を提案するので、本番に向けて対策しましょう。

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  • 自信のあった面接に落ちてしまった人
  • 面接への不安を和らげたい人

面接で話した内容と一貫性を持たせる

「最後に一言」は面接の内容全てを踏まえたうえでの回答です。そのため面接で伝えた内容と矛盾しないようにしましょう。

最後に自分の違った良さをアピールしようとして矛盾した内容を伝えてしまえば、面接官はあなたの人柄がイメージできなくなり、また話の信憑性を疑われる可能性もあります

たとえば、面接全体を通して「計画性がある」性格をアピールしていたとします。そこで「最後に一言」で「思い立ったらすぐに動く行動力がある」と話すと矛盾が生じますよね。必ず面接全体を通して、回答に一貫性を持たせることを意識しましょう。

上原 正光

プロフィール

「どうしても御社で働きたい」という強い意志や熱意を軸に持ってアピールをすると一貫性を持たせることができます。

面接では、全体を通じてこのぶれない想いをさまざまな観点で表現して、面接官にあなたの思いを伝えきりましょう。

クッション言葉を入れる

面接ですでに伝えた内容をさらに補足して伝えると、同じ回答の繰り返しのように面接官にとらえられてしまうこともあります

「最後に一言」で強みや志望動機の補足をすることは望ましい内容ですが、クッション言葉を入れてより良い印象を面接官に抱いてもらいましょう。

「最後に一言」で使えるクッション言葉の例

  • 志望動機でも申し上げましたが
  • 再度のアピールとなってしまうのですが
  • 資格の欄にも記載しているのですが
  • 繰り返しになりますが

話し方にも気を配る

面接はコミュニケーションの場であり、内容はもちろん就活生の話し方によっても面接官が抱く印象は大きく異なります。せっかく好印象を抱かれやすい内容にしても自信がない話し方では十分に面接官には伝わりません

そのため話し方にも気を配りましょう。特に熱意や強み、志望度の高さなどをアピールするときは、その熱が伝わるように意識してくださいね。

面接官が好印象を抱く話し方

  • ゆっくりはっきりと話す
  • 抑揚をつける
  • 語尾までしっかり聞こえるように話す
  • 面接官の目を見て話す
  • 身振り手振りをつける

「最後に一言」を伝える際には、まず今一度姿勢を正し、背筋を伸ばし、面接官の目を見てから話し始めるようにしましょう。

そして、声の大きさに気をつけながらゆっくりハキハキ話します。語尾までしっかり話し切ることで面接全体の印象が良くなりますよ。

面接の不安を解消! 本番前に面接力を測って弱点を発見しよう

不安を抱えたまま面接本番に臨むと、面接官に好印象を残せず、内定が遠のいてしまう可能性があります。

そんなときこそ「面接力診断」を受けましょう。

簡単な質問に答えるだけで自分の弱点がわかり、改善方法も提案してもらえます。ぜひ活用して面接を突破してください。

こんな人に「面接力診断」はおすすめ
  • 近く面接本番を控えている人
  • 自分の面接の改善点を知りたい人
  • 過去の面接で力を発揮しきれなかった人

面接で「最後に一言」を求められたときの失敗4パターン

面接で「最後に一言」を求められたときの失敗4パターン

  • 「特にありません」と回答する
  • 業務に関係のない内容や待遇面に関する質問をする
  • 面接で話した内容を繰り返す
  • 冗長なアピールとなっている

面接に真剣に取り組んでうまくアピールができていたのにもかかわらず、「最後に一言」で失敗をして面接全体の評価を下げてしまうことは避けたいですよね。

ここでは「最後に一言」を求められた際に就活生がやりがちな失敗パターンを紹介します。面接で与えられる最後のチャンスをものにするためにも、失敗パターンを理解して避けるべき回答を把握しましょう。

①「特にありません」と回答する

何も伝えることが思い浮かばないときや、面接で全てを伝えきれたと感じた時でも「特にありません」という回答は避けましょう。

せっかく与えられた最後のアピールチャンスで何も伝えないのはもったいないだけでなく、熱意や志望度の高さが面接官には伝わりません

どうしても伝えるべきことが思いつかないときはお礼を伝えるなどして、せっかくのアピールチャンスを十分に活かしてくださいね。

②業務に関係のない内容や待遇面に関する質問をする

最も記憶に残りやすい最後の質問で業務に関係のない内容や待遇面に関する質問をすると、面接官は学生に対して、仕事への熱意が弱いととらえる可能性があります。

福利厚生や給与など待遇面ばかりを聞こうとすると、「業務にはあまり興味がないのではないか」と懸念点が浮かび上がってきてしまいます

面接官は最後のアピールチャンスとして「最後に一言」を求めているという背景を考えても、アピールにつながらない内容は避けた方が安心です。

業務に関係のない内容の質問例

  • 普段皆さんはランチに何を食べていますか
  • 出社をするときはオフィスカジュアルですか
  • 会社の近くに駐輪場はありますか

③面接で話した内容を繰り返す

「最後に一言」ではそれまでの回答と一貫性のある内容が求められています。しかし面接で伝えた回答を一言一句まったく同じように繰り返しをしてしまうと、新たなアピールにはつながりません。

むしろ面接官は「面接の回答を丸暗記している学生なのかな」「応用力がないのでは」と感じ、マイナス評価につながる可能性もあります。

面接ですでに伝えた内容をまったく同じように繰り返すのではなく、要点をまとめたり伝えきれなかった補足をすることを心掛けましょう

④一言のなかに要素を詰め込みすぎている

「最後に一言」では「一言」という言葉がある通り、伝えたい内容を明確かつ端的に話すようにする必要があります。どんなに長くても1分以内、文字数でいうと300字以内に抑えると良いですね

NG例文

私の強みは〇〇で、志望動機は△△です。特技は~~で、学生時代に力を入れたことは□□です

このように自己PR、志望動機、特技、学生時代に力を入れたことなどを全て伝えようとしても、何が言いたいのか面接官には要点が伝わりません。

要点をまとめ、合格の決め手となるようなアピールができるようにしましょう。

アドバイザーからワンポイントアドバイス「最後に一言」では簡潔に個性を感じさせる回答をしよう

学生がその他にやりがちな失敗は、「①面接官が回答に困り時間を要するような質問をしてしまうこと」「②多くの就活生と同じような型にはめた表現をしてしまうこと」の2つが挙げられます。

「最後に一言」と言われている意味をよく考えましょう。「簡潔に時間をかけずにお願いしますね」ということです。簡潔に短い時間で個性を感じさせ、そして印象を深く持ってもらえる話で完結することを心掛けてください。

面接官の立場になって考えることが大切

また、面接の評価やフィードバックを求めるような質問も、面接官から正直な返答をもらえるか疑問なうえ、「どう返答したものか」と面接官を困らせてしまう可能性が大きいため避けましょう。

面接官の立場になって、最終決断の際に最後の一押しとして何を伝えることが有効であるかを考えてください。丁寧に面接のお礼を言い、「御社に入社をしたい」という強い熱意を自分の言葉で簡潔に述べるのが良いですね。

「最後に一言」以外にも、面接で聞かれるさまざまな質問に対する回答のコツは、こちらの記事で解説しているのでぜひチェックしてくださいね。

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「最後に一言」を聞かれないときは? 就活のプロが実態と対処法を解説

ここまで、面接で「最後に一言ありますか?」と質問されたときの答え方についてを解説してきましたが、この「最後に一言」は選考によっては聞かれない場合もあります。しかし、「最後に一言」を質問されないからといって、選考の評価が悪かったとは限りません。

もし採用担当者から「最後の一言」を求められなかった場合も、落ち着いて対応することでプラスのアピールにつなげられる可能性があります。

ここでは、人事としての経験を持ち、現在はキャリアコンサルタントとして多くの人の就職支援をおこなっている高尾さんに、「最後の一言」を質問しない企業の意図や、聞かれなかった場合の対処法について解説してもらいます。

高尾さんの解説を参考にして、「最後の一言」を質問されなかった場合でも「不合格のサインなのかな……」などと不安になることなく、自信を持って面接を終えられるようにしておきましょう。

プロのアドバイザーならこうアドバイス!企業側が「最後に一言」を聞かない理由はおもに3つ

「最後に一言」を求めない企業にも意図があります。考えられるケースとしては以下の通りです。

①構造化面接で質問を固定し評価の公平性と時間厳守を徹底しているケース
②録音と採点表運用により想定外の発言でバイアスを入れないケース
③材料は十分と判断し次工程で補完しているケース

最後の一言を質問しない企業の傾向としては、大量採用をおこなっている企業や、官公庁・金融の一部、外資やケース面接中心の企業などで、面接の回転時間が30分未満の枠の場合に多いと考えられます。

無理なアピールはNG! 常識の範囲内で簡潔に一言を伝えよう

「最後に一言」を聞かれなかった際の対処法として、そもそも促されない限りは最後の一言を言い始めないことが原則となります。

どうしても補足が必要なら退室前に「1点だけ、先程の質問に関して補足してもよろしいでしょうか?」などと許可を取り、新情報は1点に絞って言い切るようにしましょう。

もし許可をもらえなかった場合は、当日中に100〜150字の御礼メールで要点のみ伝え、資料を添付する場合はPDF1枚までに留めましょう。当然ですが待遇や配属の打診をおこなうのはNGです。

面接において大切なのは、企業の選考設計に合わせて自分が柔軟に対応する姿勢と、面接内で既に語った内容との一貫性です。準備で差が出るのは、想定問答だけでなく「問われなかった場合の想定」をしているかどうかだと思います。

面接の「最後に一言」は熱意で面接官をもう一押しして合格をつかもう

ここまで解説した通り、面接で求められる「最後に一言」は学生にとって最後のアピールチャンスです。面接の最後は面接官の印象に残りやすいため、好印象につながる内容や伝え方をする必要があります。

今回解説した面接で「最後に一言」が求められる理由を踏まえて、対策を実践しましょう。そして熱意のアピールとして「最後に一言」を活用し、合格を掴んでくださいね。

アドバイザーからあなたにエール「最後に一言」は最後のダメ押しや逆転のチャンスととらえよう

「最後に一言」を聞かれた時の答え方や注意するポイントは理解できたでしょうか。ここまでの説明を読んでもらうと、最後の一言というのが決して軽い内容ではないことがよくわかりますね。

ある意味では「面接の集大成」とも言える大切なパートです。最後の一言は、面接全体でうまく答えられた人にとっては「ダメ押し」になります。自分の思いや考えを思うように伝えられなかった人にとっては「逆転のチャンス」となりえます。

「最後に一言」を成功させるには準備が最重要

これは就職活動全般に言えることですが、慣れないシチュエーションでうまくアピールするためには「準備」が最も重要です。いきなり「最後に一言」と聞かれて面食らっていてはせっかくのアピールの場が台無しです。

会社説明会に参加したときや応募をしたときに、「ここが気になるから質問をしてみよう」「自分のこの部分をアピールしよう」とあらかじめ準備しておきましょう。

そうすれば、面接本番でうまく話せるだけでなく、面接官にあなたの良い印象を残すことができるはずです。「最後に一言」まで事前準備を怠ることなく、万全の状態で面接に臨みましょう。頑張ってくださいね。

執筆・編集 PORTキャリア編集部

明日から使える就活ノウハウ情報をテーマに、履歴書・志望動機といった書類の作成方法や面接やグループワークなどの選考対策の方法など、多様な選択肢や答えを提示することで、一人ひとりの就活生の意思決定に役立つことを目指しています。 国家資格を保有するキャリアコンサルタントや、現役キャリアアドバイザーら専門家監修のもと、最高品質の記事を配信しています。

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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi

高校卒業後、航空自衛隊に入隊。4年間の在籍後、22歳で都内の大学に入学し、心理学・教育学を学ぶ。卒業後は人材サービスを展開するパソナで、人材派遣営業やグローバル人材の採用支援、女性活躍推進事業に従事。NPO(非営利団体)での勤務を経て、「PORTキャリア」を運営するポートに入社。キャリアアドバイザーとして年間400人と面談し、延べ2500人にも及ぶ学生を支援。2020年、厚生労働大臣認定のキャリアコンサルタント養成講習であるGCDF-Japan(キャリアカウンセラートレーニングプログラム)を修了

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