この記事のまとめ
- 社会人基礎力の一つ! 就活で評価される「働きかけ力」とは
- エピソード別例文10選で自己PRをブラッシュアップ!
- 働きかけ力をつかった自己PRは3ステップで簡単にできる
就活の自己PRにおいて、「ライバルとの差別化をしたいけど、なかなか自分らしい強みを見出せない」と悩む人は少なくありません。そんな人におすすめしたいのが、意外と知られていない「働きかけ力」のアピールです。
「働きかけ力」は、多くの企業が重視する社会人基礎力の一つです。適切にアピールすることで、あなたらしい自己PRを作成するうえで非常に役立つ強みとなります。ただし、その意味を正確に理解せずに使用すると、むしろ印象が悪くなってしまう可能性もあるのです。
この記事では、キャリアアドバイザーの永田さん、渡部さん、遠藤さんのアドバイスを交えながら、「働きかけ力」について詳細に解説します。あなたならではの「働きかけ力」を言語化し、就活における強みとして活用する方法を学んでいきましょう。
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意外と知られていない? 「働きかけ力」はアピールに最適な強み!
「働きかけ力」は、実際には多くの人が持ち合わせている能力です。日常生活や学生時代の経験の中に、その例は数多く潜んでいます。重要なのは、それを認識し、就活の強みとして適切に表現できるかどうかです。
記事では、「働きかけ力」の定義と4つの特徴を紹介します。続いて、ビジネスシーンで働きかけ力が重要視される理由を解説し、働きかけ力がある人の具体的な特徴を見ていきます。まずは、あなたの強みが「働きかけ力」として表現するのに適切であるかどうかを判断していきましょう。
また、今からでも身に付けられる働きかけ力のトレーニング法も紹介します。これらの方法を実践することで、あなたの働きかけ力をさらに向上させることができます。
最後に、働きかけ力をアピールする際の注意点や、場面別の自己PR例文も用意しているので、これらを参考に、あなたらしい説得力のある自己PRを作成しましょう。
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そもそも働きかけ力とは?
働きかけ力は、経済産業省が提唱する「社会人基礎力」の12の能力要素の一つです。具体的には、「目的を達成するために、周囲の人々に働きかけ、動かす力」を指します。
この力は、「前に踏み出す力」のカテゴリーに分類され、主体性や実行力と並んで重要視されている力です。自分の意見をわかりやすく伝え、相手を説得して協力を取り付ける場面や、業務に必要な人々を巻き込んでいく場面などで発揮されます。
働きかけ力が高い人は、自分のアイデアをわかりやすく説明でき、周囲を巻き込んでプロジェクトを進められるのです。
また、相手の立場を理解し、Win-Winの関係を構築する能力も持ち合わせていると考えられます。働きかけ力は、ほかの社会人基礎力の要素とも密接に関連しており、総合的なスキルとして機能するのです。
今後日本では少子高齢化にともなって一人が担うべき役割が多様になり、かつ重要視される時代になってきます。
個人単位で活躍するためにも、周囲を巻き込む力、いわゆる働きかけ力がキーポイントになってくるのです。
まずはここから! 働きかけ力がビジネスシーンで重要視される理由
まずはここから! 働きかけ力がビジネスシーンで重要視される理由
- 目標を効率的に達成できるため
- チームの士気を高めるため
ビジネスの世界では、さまざまなスキルや能力が求められますが、そのなかでも「働きかけ力」は特に注目されている能力の一つです。働きかけ力は、新規プロジェクトの立ち上げ、チーム内での意見調整、顧客との商談など、ビジネスのさまざまな場面で必要な力です。
働きかけ力の詳しい特徴については、後で説明しますが、「話すことやプレゼンが得意」など、単に自分のことを伝えるための能力というよりは、チームのみんなで明確な目的や目標を達成するために必要な能力と考えるのが良いと思います。
近年、ビジネス環境の急速な変化や多様化にともない、この働きかけ力の重要性はますます高まっています。なぜこの能力がビジネスシーンで、それほどまでに重要視されているのでしょうか。その理由を詳しく見ていきましょう。
目標を効率的に達成できるため
働きかけ力の高い人は、チームの目標を明確に伝え、周囲の人々を巻き込んで協力を得ることができます。これにより、個人の力だけでは到底達成できないような大きな目標も、チームの力を結集して効率的に実現することが可能になるのです。
たとえば、新規プロジェクトの立ち上げ時に、働きかけ力のある人がリーダーとなれば、プロジェクトの意義や目的を明確に伝え、各メンバーの役割を適切に割り振り、全員のベクトルを合わせることができます。これにより、プロジェクトの進行がスムーズになり、目標達成の確率が格段に上がるはずです。
さらに、働きかけ力は組織の壁を越えた協力関係の構築にも役立ちます。なぜなら働きかけ力のある人は、部署間や取引先との連携が必要な場面でも、相手の立場を理解しつつ自分の意図を適切に伝え、双方にとって有益な関係を築けるからです。これは、社内外問わず、長期的なビジネスの成功に不可欠な要素といえます。
人が一人でできることには限りがあり、そのために多くの人が集まって協働するというのが組織の原点といえます。
働きかけ力は、自社だけにとどまらず、取引先や地域社会など、多くの利害関係者との接点でも求められる重要なスキルです。
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チームの士気を高めるため
優れた働きかけ力を持つ人は、チームメンバー一人ひとりのモチベーションを高める力を備えている人とも言えます。明確なビジョンを示し、各メンバーの役割の重要性を伝えることで、チーム全体の士気を向上させられるからです。
多くの企業では、各チームが連携して一つの仕事を進めています。そのため、チームメンバーの強みを見抜き、適切な褒め言葉や励ましの言葉をかけることで、個々人の自信と意欲を引き出す力が求められます。チーム全体の生産性を向上させ、より高いパフォーマンスを発揮するために必要な人材こそが、優れた働きかけ力を持つ人なのです。
さらに、働きかけ力の高い人は、チーム内の多様性を活かすことにも長けています。会社にはさまざまなバックグラウンドを持つ人がいます。異なる背景や専門性を持つメンバーの意見を尊重し、それぞれの強みを最大限に引き出すことで、チームの競争力を高めることができるのです。このような能力は、今日の多様化する職場環境において、ますます重要になっていくと考えられます。
働きかけ力がある人がチームにいると、「やる気があるが動き出せていない人」を引っ張り込めます。
「一緒にやろう」と呼びかけることで、自分から手を挙げられなくても任されたことはきちんとできる人の力を活かすことができます。
具体的にイメージしてみよう! 働きかけ力がある人ってどんな人?
具体的にイメージしてみよう! 働きかけ力がある人ってどんな人?
- 行動力のある人:「ファーストペンギン」であることを心掛けられる
- リーダーシップのある人:「頼られる立場」を任される
- コミュニケーション能力のある人:相手の立場に自分を置き換えて考えられる
働きかけ力のある人は、ビジネスシーンで重要な存在として注目されています。しかし、「働きかけ力」という言葉自体が抽象的で、具体的にどのような行動や特徴を指すのかイメージしづらい人もいると思われます。
そこで、これから紹介する特徴を読みながら、自分自身や周囲の人々の姿を思い浮かべてみてください。そうすることで、働きかけ力というやや抽象的な概念を、より具体的にイメージすることができるのではないでしょうか。また、自分の現在の立ち位置を把握し、今後の成長に向けた課題を見つけ出すきっかけにもなるはずです。
それでは、働きかけ力のある人の3つの重要な特徴について、詳しく見ていきましょう。これらの特徴を理解することで、自分自身の働きかけ力を向上させるヒントを得られますよ。
行動力のある人:「ファーストペンギン」であることを心掛けられる
働きかけ力のある人の顕著な特徴は、その行動力です。彼らは常に先頭に立って行動する「ファーストペンギン」の精神を持っています。南極の氷の上で、群れの中から最初に海に飛び込むペンギンのように、新しい状況や挑戦に対して躊躇せずに一歩を踏み出す勇気を持っているのです。
働きかけ力がある人の例
- 会議などでグループの代表として真っ先に発表を買って出る
- サークル活動の幹部に最初に手を挙げる
- チーム内で斬新なアイデアを積極的に提案する
このような行動は周囲に良い影響を与え、チーム全体の挑戦意欲を高める効果があります。「誰かがやらなければ」と思っているメンバーの背中を押し、全体の雰囲気を前向きなものに変えるからです。
また、失敗を恐れない姿勢も働きかけ力のある人の重要な特徴です。新しいことに挑戦する際、必ずしも成功するとは限りません。しかし、その経験から学び、次の挑戦に活かすことで、個人としても組織としても成長できるのです。このように、働きかけ力のある人の率先して行動する姿勢が、組織に新しい風を吹き込む原動力となります。
- 就活でもGDや集団面接などがありますが、「ファーストペンギン」を心掛けることで評価は上がるのでしょうか?
行動に内容がともなっていないとマイナス評価にもなり得る
一般的にGDなどでは、率先して発言や行動ができるかどうかは面接官の評価ポイントの一つに入っています。
しかし、先に話すことばかりを意識して内容がともなっていないと、議論全体をミスリードしてしまうこともあり、かえってマイナスの評価をされてしまうこともあります。
集団に働きかける方法はいろいろあるので、そのときの状況に応じた自然な働きかけを選択できる方がより高い評価を得られるでしょう。
たとえば、グループ全体の話し合いや行動がどうしても停滞してしまうときなどは、誰も答えを持っていない状況なので、リスクを承知で「ファーストペンギン」の役割を積極的に引き受けていきましょう。
「ファーストペンギン」の精神を持つ、行動力のある人はこちらの記事もアピールの参考になります。
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リーダーシップのある人:「頼られる立場」を任される
働きかけ力のある人のもう一つの重要な特徴は、自然とリーダーシップを発揮し、周囲から頼られる存在になることです。これは決して、強引に自分の意見を押し付けるということではありません。むしろ、周囲の信頼を得ることで、自然と中心的な役割を任されるようになるのです。
働きかけ力がある人の例
- チームの中でわからないことの相談役として認識される
- アルバイトで重要な仕事を任される
- 新入社員歓迎会の幹事を任され、円滑に準備を進める
このような「頼られる立場」は、単に知識や能力が高いだけでは得られません。周囲との信頼関係を構築する力があることの表れなのです。相手の立場を理解し、適切なサポートを提供したり、困難な状況でも冷静に対応し、問題解決に向けて行動したりできます。そのような姿勢が、周囲からの信頼につながっていくのです。
さらに、働きかけ力のある人は、目標を明確に示し、それを実現するための具体的な方法を提案する能力も持っています。単に「こうしたい」という願望を述べるだけでなく、「どうすればそれを実現できるか」まで考え、チームメンバーにわかりやすく伝えることができるのです。
- リーダーなどを経験したことがない場合、「働きかけ力」のアピールはやめたほうが良いでしょうか?
役職に限らず相手を動かした経験は「働きかけ力」となる
リーダー以外の立場でも、働きかけ力は発揮できます。
「この仕事を一緒にやろう」「これが得意そうだからやってみませんか」と、誘ったり提案したりすることで、相手を動かした経験があれば、働きかけた実績といえます。
複数人で取り組んだ経験があれば、何かしら自分から他人に声をかけたり行動を促したりしたことがあるはずです。
その促した内容の大小にかかわらず、チームと相手のことを考えて動いたことであれば、自信をもってアピールしましょう。
就活で評価されるリーダーシップについては、以下の記事で解説しています。リーダーシップにもいろいろなタイプがあるので、ぜひ読んでみてください。
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コミュニケーション能力のある人:相手の立場に自分を置き換えて考えられる
働きかけ力の高い人は、優れたコミュニケーション能力を持っています。ただし、注意したいのが、これは単に話がうまいということではありません。相手の立場や感情を理解し、状況に応じて適切な言葉や行動で働きかける能力を指している、と考えてください。
働きかけ力がある人の例
- 先輩に質問する際、相手の忙しさを考慮して適切なタイミングを選ぶ
- 緊張している同期に対して、さりげなく励ましの言葉をかける
- 他人への報告の際、要点を簡潔にまとめて伝える
これらの行動は、相手の立場に立って考えることから生まれます。「今、この人はどのような状況で、何を必要としているか」を常に意識し、それに合わせたコミュニケーションを取ることで、円滑な人間関係を構築できるのです。
働きかけ力のある人は、「聞く力」も優れているものです。チームミーティングなどでほかのメンバーの意見をうまく引き出し、それをもとに新しいアイデアを生み出していくことができます。働きかけ力のある人はチーム全体のやる気を引き出し、より良い結果を導き出せる人とも言えます。
コミュニケーション力の場合は相互でのかかわりに対応する能力であるのに対し、働きかけ力の場合は周囲を巻き込む力や動かす力といった、協働するのに必要な能力のため、それぞれ異なる点に注目し判断します。
コミュニケーション能力についてアピールを検討している人は、こちらの記事も参考にしてくださいね。
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作った自己PRは選考で活用できるものになっているので、ぜひ活用して採用される自己PRを完成させましょう。
採用担当者に聞いた! 働きかけ力はどんな企業で評価される?
ビジネスの現場で成果を上げるために欠かせないスキルとして、多くの企業が注目している「働きかけ力」です。
このスキルは、チームや他部署と連携しながら目標を達成する力や、他者を巻き込んでプロジェクトを前進させる能力を指します。特に、組織が大きくなればなるほど、個々の意見を調整し、協力を引き出すスキルが求められるため、働きかけ力の重要性はますます高まります。
では、実際にどのような企業がこの働きかけ力を重視しているのでしょうか。今回、採用経験のある遠藤さんに、働きかけ力が評価される企業の特徴を聞いてみました。
アドバイザーコメント
遠藤 美穂子
プロフィールを見る「働きかけ力」はチームプレーが重要な職場で特に評価される
働きかけ力はどの職場でも評価され、なかでもチームで何かを成し遂げることが多い職場、忙しい部署、かかわる人が多いプロジェクトでは、指示されたり声をかけられたりするのを待っているだけではいつまでたっても出番が来ない、あるいはやりがいのあることを任せてもらえないかもしれません。
また、自分の任された仕事は、きっちりやれても、そこで淡々と仕事を流しているだけの人は、余裕があるのか、逆に助けが必要なのか周囲にはわかりません。働きかけ力=自分から周囲に声をかけ、行動を起こし、力を貸してもらう力です。
リーダーや新入社員といった立場は関係なく「働きかけ力」は必要な力
働きかけ力は、リーダーとして周りについてきてもらうよう働きかける力といったイメージもありますが、上の立場になってから必要になるだけではないのです。
たとえば新入社員でも働きかけ力は必要です。
まだ指示を受ける立場だとしても、「教えてください」「ここまで終わったのでほかに何かできることはありませんか」と声に出すことも働きかけ力と言えます。
また、「一人では手が回らなくなってしまったので助けてください」と、自分からアクションを起こせば、先輩や上司もそれを受けて次のアクションを起こしてくれ、そういったことが積み重なって本人の成長につながります。
今からでも身に付く! 働きかけ力の4つのトレーニング法
今からでも身に付く! 働きかけ力の4つのトレーニング法
- 周囲の人の得意・不得意を理解する
- リーダーシップのある人を観察する
- 考えを言語化する練習をする
- 目標を立てて実行する
働きかけ力は、社会人になってから突然身に付くものではありません。むしろ、大学生活という比較的自由で失敗が許される環境で、意識的に磨いていくことが重要になってきます。このスキルを早期に習得することで、将来の仕事や人間関係に大きな差をつけられるのです。
多くの学生は「働きかけ力」という言葉に圧倒されがちですが、実は、日常生活の中で少しずつ培っていけるものです。授業でのグループワーク、サークル活動、アルバイト、そして友人との交流。これらすべての場面が、働きかけ力を磨く絶好の機会となります。
ここでは、誰でも今日から始められる4つの実践的なトレーニング法を紹介します。これらの方法は、特別な準備や環境を必要とせず、日常の生活の中で自然と実践できるものばかりです。
働きかけ力の向上は、就活においても大きなアドバンテージとなりますよ。
①周囲の人の得意・不得意を理解する
周囲の人の特性を理解することで、相手の強みを活かし、弱みをサポートするような働きかけができるようになります。大学生活は多様な個性を持った人との出会いの宝庫です。クラスメイト、サークルの仲間、アルバイト先の同僚など、あらゆる場面で人々の特性を観察し理解することが大切です。
観察のポイント
- グループワークでの役割分担
- サークル活動でのチームメンバーの得意・不得意
- 日常会話での反応や興味の示し方
グループワークでは各メンバーの役割に注目しましょう。誰がアイデアを出すのが得意か、誰が細部にこだわるタイプか、誰が全体をまとめるのがうまいかなど、それぞれの特性を把握できます。
サークル活動では、イベントの企画や運営を通じてメンバーの得意分野を理解できます。アルバイト先では、先輩や同僚の仕事ぶりから、社会人としての振る舞いや効率的な業務の進め方を学びましょう。こうした周りの人の観察を通じて、「人それぞれに得意不得意があり、それを活かすことでチーム全体のパフォーマンスが向上する」という視点を養うことができますよ。
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②リーダーシップのある人を観察する
リーダーシップのある人を観察することで、効果的な働きかけの方法や人々を動かすテクニックを学べます。
大学やアルバイト先には、さまざまな場面でリーダーシップを発揮している人がいます。サークルの代表、グループワークのリーダー、アルバイト先の上司など、彼らの行動を分析し、その方法を吸収することが大切です。
観察のポイント
- 揉め事があったときのメンバーのまとめ方
- チームのモチベーションの高め方
- 議論のファシリテーションのやり方
サークルやボランティア活動などの代表がどのようにメンバーをまとめ、モチベーションを高め、問題を解決しているかを観察してみましょう。またアルバイト先では、店長や先輩の対応から多くを学べます。特に、緊急時や困難な状況での対応は、リーダーシップの真価が問われる場面です。
さらに、インターンシップなどのグループワークの機会では、リーダー役を務める人の進行方法に注目してみてください。議論のファシリテーション、意見のまとめ方、時間管理など、細かな点を学ぶことができますよ。
リーダーシップにはさまざまなスタイルがあります。状況や集団の特性に応じて適切なリーダーシップのスタイルを学び、働きかけ力の向上につなげましょう。
やったことがないことをやってみること、もしくはよく知らない人と会話してみることです。
リーダーシップは答えのない課題に取り組むスキルであり、これは対人関係においても同様です。自分で考え主体的に行動を起こすことを学べます。
③考えを言語化する練習をする
考えを言葉で明確に表現する練習をこなすことで、自分の意図や考えを他人に正確に伝える力が身に付き、周囲の人々に、より効果的に働きかけられるようになります。授業でのディスカッション、レポート作成、友人との会話、SNSでの発信など、さまざまな場面を練習の機会だと思ってみてください。
考えを言語化する実践の場
- 授業でのディスカッション
- レポートや論文の作成
- 友人との日常会話
- SNSでの発信
授業でのディスカッションでは、積極的に発言し、自分の意見を述べる練習をしましょう。最初は緊張するかもしれませんが、回数を重ねるごとに自信がついてきます。
レポートや論文の作成では、序論、本論、結論という基本的な構成を意識し、根拠を明確にして自分の意見を述べる習慣をつけましょう。この経験は、将来のビジネス文書作成にも直結します。
SNSの活用も効果的です。ブログやX(旧Twitter)などで、観た映画の内容や読んだ本の要約を簡潔に記載してみるなど、自分の考えを言語化する機会を積極的に作りましょう。ただし、不特定多数の目に入ることを意識し、責任ある発言を心掛けてくださいね。
これらの実践を通じて、自分の考えを明確に、論理的に、そして説得力を持って伝える能力が養われ、働きかけ力の向上につながります。
相手に働きかけるには、以心伝心ではなく言葉にして伝えることが必要です。
自分の感覚的な表現ではわかってもらえないこともあります。相手が理解できるような言葉や話の組み立て方を意識して、丁寧に声をかけていきましょう。
④目標を立てて実行する
目標を設定し、それを実行に移す過程で、周囲への働きかけの実践力を磨くことができます。大学生活の自由な時間を活用し、目標設定と実行のサイクルを身に付けましょう。この習慣は、将来のキャリアで大いに役立つはずです。
目標設定と実行のサイクルを練習できる機会の例
- TOEICのスコアアップ、資格取得
- サークル活動での新企画の立案
- アルバイトでの課題改善
目標は具体的かつ測定可能なものにし、達成までの道筋を明確にしておくことが大切です。
サークル活動やアルバイトでは、新しい企画を立案し、実現させる経験を積みましょう。企画の立案から実行まで、一連のプロセスを経験することで、計画力、調整力、実行力が身に付きます。
目標そのものは小さなものでも構いません。大切なのは、目標を立て、実行する過程を通じて、PDCAサイクル(Plan-Do-Check-Action)を回す習慣を身に付けることです。この習慣は、社会人になってからのプロジェクト管理やタスク管理にも大いに役立ち、働きかけ力の基盤となりますよ。
アドバイザーコメント
渡部 俊和
プロフィールを見る課題におけるメリットとデメリットを整理して協力を促す行動をしよう
目の前の課題を自分が主体となって解決するよう取り組んでみる、というのがすぐにできる行動ではないかと思います。
たとえばサークルや部活の部員勧誘や新設、ボランティア活動の組織化などは取り組みやすいテーマではないでしょうか。
現在20人のサークルを40人まで増やすという仮の目標を設定したとすると、特に20人でも困っていない、という場合は「なぜ増やしたいのか」を既存メンバーに説明して協力を仰ぐことが必要になります。
メンバーを増やすことは多くの場合メリットが大きいはず(予算が増える、活動が広がる、できることが増える)ですが、そのことをよく理解していない人もいますし、面倒だと思う人もいるでしょう。
そこでまず自分でメリットやデメリットを整理してメンバーに説明し、納得して協力してもらわなければなりません。
「働きかけ力」の習得手順はほぼ同じであるため身近なテーマで実践できる
主体的に目標を設定し、周囲に働きかけるというのは、どのような課題であってもおおむねこのようなプロセスをたどるので、日常の中で取り組める身近なテーマを探し、理想や目標を設定して動いてみてください。
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表現に悩んでいても、AIがあなたの考えを汲み取り、わかりやすく効果的なPR文にまとめてくれます。
ぜひ効率的に自己PRを仕上げ、選考の準備を整えましょう。
3ステップで簡単! 働きかけ力を使った自己PRの作り方
3ステップで簡単! 働きかけ力を使った自己PRの作り方
- 働きかけ力が強みであることを伝える
- 働きかけ力を発揮したエピソードを伝える
- 仕事にどう活かすかを伝える
企業は、チームで働き、プロジェクトを成功に導くことのできる人材を求めています。
働きかけ力を効果的にアピールすることで、あなたの価値を大きく高めることができます。それは、あなたが単なる指示待ち人間ではなく、主体的に行動し、周囲を巻き込んで成果を出せる人材であることを示すからです。
ここでは、働きかけ力を活かした自己PRを作成するための3つのステップを紹介します。これらのステップを順を追って丁寧に踏むことで、あなたの働きかけ力を具体的かつ説得力のある形で表現することができ、面接官にあなたの働きかけ力の高さを印象付けられます。結果、「この人となら一緒に働きたい」と思わせることができるはずです。
各ステップの詳細と具体的な例を見ていきましょう。
①具体的な働きかけ力が強みであることを伝える
「働きかけ力」という言葉は、抽象的で具体的なイメージが湧きにくいものです。人によって解釈が異なることもあり、単に「働きかけ力があります」といっても、相手に正確に伝わりにくい可能性があります。
そのため、まず最初に、あなたの強みとして具体的な働きかけ力を挙げることが重要です。たとえば、「目標達成のために周囲を巻き込む力」「チームの力を引き出す力」「組織の壁を越えて協力関係を築く力」など、より具体的な表現を使うことで、あなたの働きかけ力の特徴を明確に伝えることができます。
「私の強みは、目標達成のために周囲を巻き込む働きかけ力です」というように、どんな働きかけ力なのかを面接官に想像させるような、具体的な話の進め方を考えましょう。
どうしても長くなってしまい簡潔ではないので、働きかけ力とはなんですか? と聞かれたら理由を説明するようにしたほうが良いかもしれません。まずは「働きかけ力です」と簡潔に結論から述べましょう。
②働きかけ力を発揮したエピソードを伝える
「働きかけ力がある」という言葉だけでは、どのような場面でどのように発揮されるのか、伝わりにくいものです。
具体的なエピソードを通じて、あなたの働きかけ力がどのように発揮されたかを伝えましょう。エピソードを通じて具体的な状況や行動を示すことで、あなたの働きかけ力の実態を明確に伝えることができますよ。
エピソードは3つの観点から選ぶと効果的です。一つずつ見ていきましょう。
周りを巻き込んだことが伝わる経験
周囲の人々を巻き込んで目標を達成した経験は、働きかけ力を示す最も典型的な例となります。ここで重要なのは、単にメンバーに協力を求めただけでなく、いかにして彼らのモチベーションを高めて主体的な参加を促したかを伝えることです。
周りを巻き込んだことが伝わる経験
「サークルの新入生歓迎会の企画で、最初は消極的だったメンバーたちを巻き込み、全員で協力して成功させました。各メンバーの得意分野や興味を丁寧にヒアリングし、それぞれが活躍できる役割を提案しました。また、定期的なミーティングを設け、進捗を共有し合うことで、全員が当事者意識を持って取り組めるよう工夫しました。その結果、例年以上の参加者を集め、新入生からも好評を得ることができました」
このエピソードでは、どのようにして周囲の人々の協力を得たか、その過程や工夫を具体的に説明することが重要です。また、その結果どのような成果が得られたかも明確に伝えましょう。
G-PDCAサイクルで課題解決した経験
G-PDCAサイクルとは、段階的に仕事を進めていくためのフレームワークです。G-PDCAを用いて課題を解決した経験は、目標達成に向けて体系的にアプローチできることのアピールにつながります。
G-PDCAサイクル
- Goal(目標設定):最初に解決すべき問題や到達したい結果を明確に設定する
- Plan(計画):目標を達成するための具体的な計画を立てる。どのような方法やリソースを使うかを決定する
- Do(実行):計画に基づいて実際に行動を起こす
- Check(評価):実行結果を振り返り、計画通りに進行しているか、目標に近づいているかを評価する
- Act(改善):評価に基づいて、問題点や改善点を見つけ出し、次のサイクルに活かす
G-PDCAサイクルで課題解決した経験
「学園祭の出店企画で、前年の反省を活かし、G-PDCAサイクルを導入しました。
まず、具体的な数値目標(Goal)として『前年比150%の売上達成』を設定。そのためのPlanとして、商品開発、価格戦略、宣伝方法などを細かく策定しました。実行(Do)段階では、チームメンバーとこまめに連携を取り、進捗状況を確認。途中でおこなった来場者アンケート(Check)の結果をもとに、提供方法を一部変更する(Action)など、柔軟に対応しました。
その結果、目標を達成し、前年比160%の売上を記録しました」
このエピソードでは、G-PDCAサイクルの各段階でどのような行動を取ったか、そしてそれがどのように成果につながったかを具体的に説明しています。計画的かつ柔軟な働きかけ力を示したい人は、参考にしてみてくださいね。
KPT法での思考を活かした経験
KPT法(Keep, Problem, Try)は、振り返りや改善のために使われるシンプルなフレームワークです。特にプロジェクトや業務の進行を振り返る際に役立つため、失敗から次のサイクルでの改善を働きかけるようなエピソードに役立ちます。
KPT法
- Keep(維持すべきこと)
「何がうまくいったか?」を振り返り、次回もそれを維持し続けるためにリストアップする - Problem(問題点)
「何がうまくいかなかったか?」を特定し、その原因を探る - Try(次に試すべきこと)
「どう改善できるか?」や「次に試してみたいこと」を考え、次回に向けて新たなアクションを決定する
KPT法は、簡単かつ効果的に振り返りをおこなうことができ、改善ポイントを見つけ出しやすいので、チームのミーティングや個人のタスクの振り返りに広く活用されています。
KPT法で課題解決した経験
「アルバイト先での業務改善において、KPT法を活用しました。
まず、スタッフ全員で現状の良い点(Keep)、問題点(Problem)、新たな挑戦(Try)について、ブレインストーミングをおこないました。私がファシリテーターとなり、全員が率直に意見を出せる雰囲気づくりに努めました。
その結果、『接客の丁寧さ』をKeepポイントとして継続強化し、『ピーク時の待ち時間』をProblemとして改善策を検討。新たなTryとして『SNSを活用した情報発信』を提案しました。これらを店長に提案し、承認を得て実行に移しました。3カ月後の顧客アンケートでは、満足度が20%向上し、SNSのフォロワー数も大幅に増加しました」
KPT法をうまく使えば、巻き込む力だけでなく、あなたの分析力や提案力なども「働きかけ力」としてうまくアピールすることができますよ。
- G-PDCAサイクルやKPT法以外に、課題解決や目標達成に向いているフレームワークはありますか?
マンダラチャートやロジックツリーを活用してみよう
大谷翔平選手が高校時代に使っていたことで知られている「マンダラチャート」や、論理的思考法の基本となっている「ロジックツリー」、Google社で活用された「OKR」といった考え方はあらゆるテーマで応用が可能です。
マンダラチャートやロジックツリーは応用範囲が広く、問いの形を変えることで目標設定にも要因分析にも使えます。
「どうやって」を繰り返していけば、手段や方法のアイデアを引き出すことができ、「なぜ?」を繰り返していけば、本質的な原因を深掘りしていけるのです。
この「なぜなぜ分析」はトヨタ式生産方式の一部としても知られていますが、元はロジックツリーの一つである「Whyツリー」にあたります。
過去のエピソードを振り返る方法として、自己分析が挙げられます。次の記事では、自己分析のメリットや具体的な方法、うまくできないときの対処法について解説しています。ぜひ参考にしてみてくださいね。
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③仕事にどう活かすかを伝える
最後に、これらの経験や能力を、志望する企業でどのように活かしていきたいかを伝えます。ここでは、企業研究で得た情報と、自分の働きかけ力を結びつけて説明しましょう。
仕事にどう活かすかでまとめる
「貴社が注力している海外展開において、異なる文化背景を持つメンバーとの円滑なコミュニケーションを図り、チーム全体の力を最大限に引き出すことに貢献できると考えています」
もし時間や文字数に余裕があれば、志望企業の現状や課題について、自分なりの分析を簡潔に示してみてください。そのうえで、あなたの働きかけ力がどのようにそれらの課題解決や企業の成長に貢献できるかを具体的に述べると、ほかの学生との大きな差別化につながります。
- 働きかけ力が実際のビジネスシーンのどんなときに役立つのか、具体例を知りたいです。
自分一人ではできない業務をおこなう際にも役に立つ
新規プロジェクトやリーダーシップを発揮しなければならない場面などで大いに役に立ちますが、それだけでなく日々の業務においても活用できます。
具体的には、仕事を納期に間に合わせなければいけないのに自分一人ではこなせそうにない状態である場合です。こんなときには社内のリソースを活用し周囲の人に助けてもらう必要があります。
しかし単に「手伝ってくれませんか?」といってもほかの人たちも同じように忙しいわけです。
そこで「働きかけ力」が使えるのです。働きかけるためには自分の都合ばかりでなく「相手の立場を最大限考える」ことができなければなりません。そのように配慮して適切に周囲が動いてくれる状態を作れてこそ働きかけ力として活用している状態といえるでしょう。
そもそも自己PRをどうやって書けばいいかわからない人は、こちらの記事を参考にしてください。履歴書の自己PRの書き方を解説しています。
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働きかけ力をアピールするときの3つの注意点
働きかけ力をアピールするときの3つの注意点
- 定義の説明を欠かさない
- 面接での態度と矛盾させない
- 「周りを助けた」話に終始しない
ここまで説明したとおり就活において、「働きかけ力」は多くの企業が重視するスキルの一つです。しかし、働きかけ力を効果的にアピールするには、単に「私は働きかけ力があります」というだけでは不十分です。
面接官や企業に対して、あなたの働きかけ力の本質と価値を正確に伝えるためには、いくつかの重要なポイントに注意を払う必要があります。この章では、面接やエントリーシート(ES)で働きかけ力をアピールする際の3つの重要な注意点を詳しく紹介します。
これらを意識することで、あなたの働きかけ力を印象的かつ説得力のある形で伝え、企業側に「この学生と働きたい」と思わせるアピールができるようになりますよ。
①定義の説明を欠かさない
「働きかけ力」という言葉は、人によって解釈が異なる可能性があります。ある人にとっては積極性を意味し、別の人にとってはコミュニケーション能力を指すかもしれません。そのため、自分なりの「働きかけ力」の定義を事前に準備し、それを面接官にわかりやすく伝えましょう。
説明は端的にでかまわないので、自分が強みとしている働きかけ力がどんな能力なのかを冒頭で説明しましょう。
定義の説明の例
「私の強みは、目標達成のために周囲の人々と協力し、互いの強みを活かしながら行動を起こす働きかけ力です」
単に「働きかけ力」とだけいわれれば、面接官は「具体的にどのようなことですか?」と聞いてくるはずです。
リーダーシップ、コミュニケーション力、マネジメントなど、「働きかけ力」はあらゆる解釈が可能な概念なので、具体的に説明できるようにしましょう。
②面接での態度と矛盾させない
働きかけ力をアピールする際、言葉だけでなく、面接での態度や振る舞いもまた重要なメッセージとなります。端的に言えば、面接全体を通して、積極的な姿勢で臨むことが大切です。
質問には明確かつ簡潔に答え、自信を持って自分の考えを述べましょう。また、適切なアイコンタクトや表情、姿勢も意識しましょう。これらの非言語コミュニケーションも、あなたの働きかけ力を示す重要な要素となるからです。
たとえば、働きかけ力の高さをアピールしながら、面接官の質問に消極的な態度で答えたり、視線を合わせずに話したりすれば、説得力が大きく損なわれてしまいますよね。言葉と態度の一致を心掛けることが、効果的なアピールにつながります。
面接官の質問やコメントに対して、質問の意図を正確に理解し、的確な回答を心掛けましょう。
働きかけ力をアピールする一方で、うつむきがちで自信のない態度では働きかけ力が弱く、物事を一人で抱え込んでしまいそうな印象です。
また、真面目過ぎて圧力が強い雰囲気は、働きかけても人がついてこないのではと心配になります。
③「周りを助けた」話に終始しない
働きかけ力のアピールでよくある失敗は、「周りの人を助けた」というエピソードばかりを強調してしまうことです。確かに、他者への支援や協力も働きかけ力の一面ですが、それだけでは不十分です。
バランスの取れたアピールをするために、自ら行動を起こした経験も含めましょう。目標を設定し、その達成に向けて周囲を巻き込んでいった過程や、チーム全体の成果向上に貢献した例を挙げることが効果的です。また、困難な状況や障害に直面したときに、どのように周囲の協力を得て問題を解決したかという経験も、働きかけ力の重要な側面を示すことができます。
周囲を巻き込んでいった過程を説明する例
「サークルの新入生歓迎会の企画で、最初は消極的だったメンバーたちを巻き込み、全員で協力して成功させた経験があります。私から積極的に声をかけ、各メンバーの得意分野を活かせる役割を提案することで、全員が主体的に参加するようになりました」
働きかけ力の自己PRを作ってみよう! 場面別の例文10選を紹介
「働きかけ力」は、あなたのリーダーシップや積極性を示す強力な自己PRの材料になります。しかし、どのようにしてこのスキルを効果的に自己PRに反映させるか迷うことも多いはずです。「実際に書こうとすると手が止まってしまう」という人は、例文を参考にしてみましょう。
この章では、実際に活用できる場面別の例文10選を紹介します。キャリアコンサルタントのアドバイスもあわせて掲載しているので、どんなエピソードを書こうか考えながら、最後まで読んでみてくださいね。自身の強みを最大限に引き出し、面接や書類選考での印象を一段アップさせましょう。
例文①サークル
サークルの例文
私の強みは、目標に向けてチームを一つにまとめる働きかけ力です。この力は、大学のテニスサークルでの経験を通じて培われました。
入部2年目、部員数の減少に悩むサークルの活性化に取り組みました。
まず、現役部員全員に個別ヒアリングをおこない、サークルの課題を明確化しました。そのうえで、「楽しみながら上達する」をコンセプトに新しい練習メニューを提案。さらに、SNSを活用した情報発信や、初心者向け体験会の開催など、新たな取り組みを企画しました。これらの活動を通じて部員の意欲を高め、また新入部員の獲得にも成功。結果として、1年間で部員数を1.5倍に増やし、サークルの雰囲気も大きく改善することができました。
入社後は、この経験を活かし、部署の垣根を越えたプロジェクトチームの形成や、新規事業の立ち上げなどで貢献したいと考えています。
どちらかというと自身のリーダーシップのことになっていて「働きかけ力」の内容ではない気がします。
周囲にどのように働きかけ、どのように巻き込んでいったかが具体的に示せると良いですね。
例文②サークル
サークルの例文
私の強みは、多様な関係者を巻き込む働きかけ力です。写真部で3年次に部長を務めた際、部の最大の課題であった学園祭での写真展の集客不足に取り組みました。
まず、部員全員でブレインストーミングをおこない、「地域とつながる」というテーマを設定。次に、地元の商店街や高齢者施設と交渉し、ポートレート撮影会を企画。その過程で、部員それぞれの得意分野を活かした役割分担をおこないました。また、地域メディアにアプローチし、活動の告知に協力してもらいました。これらの取り組みにより、写真展には過去最高の来場者数を記録。さらに、地域の方々との新たなつながりも生まれ、部の活動範囲を大きく広げることができました。
入社後は、この経験を活かし、社内外の多様な関係者との連携が必要なプロジェクトや、地域貢献活動などで力を発揮したいと考えています。
個人的な経験を具体的に伝えることです。「働きかけ力」というのは重要なスキルですが、かなり抽象的な言葉なので、説明が不足するとほかの応募者との違いが出せません。固有名詞や数字なども使える範囲で活用して違いを出しましょう。
例文①アルバイト
アルバイトの例文
私の強みは、課題を見つけ解決に導く働きかけ力です。ファストフード店でのアルバイトをしていた時、入店半年後、店舗の最大の課題であった夜間の人手不足に着目しました。
まず、同僚にヒアリングをおこない、シフトの組み方や業務の効率性について意見を集めました。そして、集めた情報をもとに、業務の優先順位付けと効率化案をまとめ、店長に提案しました。さらに、夜間シフトの魅力を高めるため、深夜勤務者向けの特別研修プログラムを企画。これらの取り組みにより、夜間シフトの人員確保が簡単になり、業務効率も20%向上しました。
入社後は、この経験を活かし、業務改善プロジェクトや組織の効率化において貢献したいと考えています。
- アルバイト×働きかけ力の自己PRで、学生がやりがちなミスなどはありますか?
自分がどう周囲とかかわったかを示せていないのはNG
アルバイトはさまざまな人がかかわる場所なので、働きかけのバリエーションが豊富です。
その中で、たとえば「別の曜日のアルバイトメンバーにSNSグループの連絡網で新しい取り組みについて伝えた」という言い方だと、一方通行で終わってしまっているかもしれません。
また、「店長の了解を取って施策を導入した」では、一人でほとんど整えて、ほかの人は指示に従って実行しただけかもしれないと感じます。
自分の発信が相手に着信したか、自分が周囲とどうかかわったかまでフォローしてあると、言いっぱなしではなく働きかけたエピソードだと納得できます。
例文②アルバイト
アルバイトの例文
私の強みは、チーム全体のモチベーションを高める働きかけ力です。この力は、大型書店でのアルバイト経験を通じて磨かれました。
私はバイトリーダーを任されていたので、店舗の雰囲気改善に取り組みました。まず、全スタッフに個別面談をおこない、現状の課題や改善アイデアを収集。その結果、「顧客との対話を増やす」という目標を設定しました。次に、著者トークイベントなどの企画を提案し、スタッフの得意分野を活かした役割分担をおこない、全員が主体的に参加できる環境を整えました。これらの活動を通じて、スタッフの意欲が向上し、顧客との対話も増加。結果として、来店者数が前年比15%増加し、売上も10%向上しました。
入社後は、この経験を活かし、社内のコミュニケーション活性化や、顧客満足度向上のための施策立案などで力を発揮したいと考えています。
実績は数字を含むと信憑性もアップするので入れるようにしましょう。
また、働きかけ力は「自分が働きかけることで周囲がいかに能動的に動いてくれたか」なので、周囲の人間がどのように感じたかをもっと強調すると良いですね。
アルバイト経験は入社後の活躍イメージを伝える有効な題材です。こちらの例文10選も見ておきましょう。
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アルバイト経験の自己PRは、かなり効果的です。入社後の活躍イメージを伝えやすくなります。アルバイト経験の自己PRの構成や、作成時の注意点などをキャリアコンサルタントが解説します。例文10選も紹介するので、アルバイト経験を魅力的に伝え、内定を掴みましょう。
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例文①ゼミ
ゼミの例文
私の強みは、多様な意見をまとめ上げる働きかけ力です。経営学ゼミでの活動での論文作成時、テーマ設定で意見が割れ、議論が停滞していました。
そこで私は、各メンバーの興味分野を個別にヒアリングし、共通点を見出すことに注力しました。その結果、「地域活性化におけるSNSの役割」というテーマを提案。さらに、各自の得意分野を活かせるよう、調査内容を分担し、定期的な進捗共有会を設けました。この取り組みにより、メンバー全員が主体的に研究に取り組み、結果として学部長賞を受賞するゼミ論文を完成させることができました。
入社後は、この経験を活かし、部署横断的なプロジェクトやチーム間の調整が必要な場面で力を発揮したいと考えています。
ゼミのエピソードで働きかけ力をアピールするとしたら、上記のような論文の共同執筆にかかわるもののほかに、ゼミ合宿やほかのゼミとの共同発表会といったイベントの企画運営などでほかの学生や教授、関係者を巻き込んだ話も良いですね。
自己PRでゼミをアピールするときは、ほかの学生との差別化が鍵です。こちらの記事で差別化のポイントを押さえておきましょう。
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ゼミ活動を自己PRでアピールしたいと考える人もいるでしょう。ゼミは多くの人が経験するため、アピールする際は一工夫必要になります。この記事ではキャリアコンサルタントとともに、自己PRでゼミ活動を他者と差別化できるアピール方法を解説します。
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例文②ゼミ
ゼミの例文
私の強みは、外部との連携を促進する働きかけ力です。社会学ゼミでの4年次の卒業研究で、地域の高齢化問題に取り組むことになりました。研究の質を高めるため、地域の協力が不可欠だと考え、行動を起こしました。
まず、ゼミ生全員で地域の課題をリサーチし、地元の高齢者施設や町内会にアプローチ。粘り強く交渉を重ね、フィールドワークの許可を得ました。さらに、調査結果を地域に還元するため、公開シンポジウムの開催を提案。ゼミ生それぞれの強みを活かした役割分担をおこない、準備を進めました。この活動により、地域と大学の新たな連携モデルを構築し、継続的な共同研究の基盤を作ることができました。
入社後は、この経験を活かし、産学連携プロジェクトや地域貢献活動の推進など、社外との関係構築が必要な場面で貢献したいと考えています。
ほかの研究の引用ではなくフィールドワークをベースにしている点、学外のコミュニティとつながり、最終的に継続的な共同研究という結果を出している点、調査結果を地域に還元するところまで目が向いている点が高く評価できます。
例文①留学
留学の例文
私の強みは、文化の壁を越えて人々を結びつける働きかけ力です。この力は、アメリカへの1年間の留学を通じて磨かれました。
留学当初、言語の壁や文化の違いから、クラスメイトとの交流に苦戦していました。そこで、日本文化紹介イベントを企画し、実行することにしました。まず、現地の学生に日本文化に関するアンケートを実施し、興味のあるトピックを把握。その結果をもとに、茶道、書道、折り紙などの体験型ワークショップを企画しました。準備段階から現地の学生を巻き込み、共同で運営することで、相互理解を深めていきました。このイベントは大成功を収め、その後、定期的な文化交流会へと発展。留学生と現地学生の交流促進に大きく貢献しました。
入社後は、この経験を活かし、グローバルチームでのプロジェクト推進や、海外支社とのコミュニケーション促進などで力を発揮したいと考えています。
留学のエピソードで働きかけ力をアピールする場合、アクティビティに参加して相互理解や語学力向上を図ったという以外に、クラスメイトに自分からかかわる機会を創り出したり、交渉したりしたという要素が入ると魅力的になります。
留学経験の自己PRには学生がやりがちなミスがあります。次の記事で注意点を学んでおきましょう。
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自己PRで留学を題材にする際、学生が陥りやすい穴があります。この記事ではキャリアコンサルタントとともに、自己PRに留学経験を最大限活かすコツや注意点を解説します。期間別の例文7選も紹介するので、留学をもとに魅力的な自己PRを作成しましょう。
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例文②留学
留学の例文
私の強みは、困難な状況を好機に変える働きかけ力です。留学先のフランス大学で、留学生向けの支援制度が不十分だと感じた私は、改善に向けて行動を起こしました。
まず、さまざまな国からの留学生にインタビューをおこない、共通の課題を特定。次に、それらの情報を整理し、具体的な改善案をまとめました。そのうえで、留学生代表として大学側と交渉を重ね、留学生サポートセンターの設立を提案しました。また、留学生たちの協力を得て、先輩留学生による相談会や、多言語での情報提供サービスなどの具体的なプログラムを企画。粘り強い交渉の結果、大学側の承認を得ることができ、留学生支援体制の大幅な改善を実現しました。この経験を通じて、組織を動かすためには、具体的なデータと実行可能な提案が重要だということを学びました。
入社後は、この経験を活かし、社内制度の改善提案や、新規事業の立ち上げなど、変革が必要な場面で貢献したいと考えています。
強みを働きかけ力だとするならば、この事例だと自分の実績に終始してしまっているため、どのようにして周りを巻き込んだかが触れられていません。「留学生たちの協力を得て」の部分をもう少し具体的に伝えられると良いと思います。
例文①趣味
趣味の例文
私の強みは、共通の興味を通じて人々を結びつける働きかけ力です。大学2年次に、SNSで知り合った写真愛好家たちとともに、地域の隠れた魅力を発信する写真プロジェクトを立ち上げました。
まず、メンバーの得意ジャンルや撮影スタイルをヒアリングし、各自の個性を活かせるテーマ設定をおこないました。次に、地元の観光協会や商店街に働きかけ、撮影許可や情報提供の協力を得ることに成功。さらに、SNSを活用して定期的に作品を発信し、フォロワーとの交流を深めていきました。この活動により、メンバー間の絆が深まるだけでなく、地域の方々との新たなつながりも生まれ、最終的には地元の観光PRに採用されるなどの成果をあげました。
入社後は、この経験を活かし、社内外の多様な人材をつなぐプロジェクトや、企業の魅力発信活動などで貢献したいと考えています。
経験が具体的に書かれていて、観光PRに採用されているという結果も出ている点で、「働きかけ力」の説得力が高まり好印象になっています。メンバーの人数やSNSの反応などは実際の数字があればさらにインパクトがあると思われます。
面接で趣味を伝えるときの注意点もあわせて押さえておきましょう。
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面接で趣味を聞かれたときの回答方法を解説しています。面接官が趣味を聞く意図を踏まえ、キャリアコンサルタントの視点も取り入れた回答を作りましょう。また、面接官の誤解を招きやすい趣味やマイナスな印象を残さない回答の方法も伝授します。21例文も用意しているので、自分らしい回答に役立てていきましょう。
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例文②趣味
趣味の例文
私の強みは、個々の能力を引き出し、チームの力を最大化する働きかけ力です。
私の趣味であるアマチュアバンド活動では、当初はメンバー間の技術レベルの差や音楽性の違いから、なかなかまとまりませんでした。そこで私は、各メンバーの強みと好みのジャンルを丁寧にヒアリングし、それぞれが輝ける楽曲選びと編曲を提案しました。
また、個々のパートの練習方法を工夫し、互いに教え合う仕組みを作りました。さらに、目標設定を明確にするため、地域のお祭りでのライブ出演を掲げ、計画的な練習スケジュールを組みました。この取り組みにより、メンバー全員のモチベーションと技術が向上し、イベントでは大きな盛り上がりを見せることができました。
入社後は、この経験を活かし、チーム内の多様な才能を引き出し、プロジェクトを成功に導くリーダーシップを発揮したいと考えています。
趣味の活動は同じものが好きな人の集まりが多いでしょう。その中で活動に対する熱量や目標が異なるメンバーに働きかけたとして、事実以上に話を複雑にしたり大きく見せたりしない、つまり盛らないことが大事です。
また、たとえ地道な働きかけであっても自信を持って伝えてください。
働きかけ力の具体的なエピソードで自己PRを差別化して内定をつかもう
働きかけ力は、多くの企業が重視するスキルの一つですが、その解釈や評価ポイントは人それぞれです。だからこそ、自己PRでは自分が考える「働きかけ力」を具体的なエピソードを通じてしっかりと伝えることが重要です。
サークル活動やアルバイト、ゼミなどの経験を振り返り、成果を上げた印象的なエピソードを選びましょう。特に、チームをリードしたり、他者に働きかけて目標を達成した経験を具体的に述べることで、あなたの実践力や積極的な姿勢を効果的にアピールできます。さらに、エピソードを通じて学んだことや得た結果を明確に伝えることで、説得力のある自己PRが完成しますよ。
記事で紹介するポイントを押さえ、あなたならではの強みを活かした働きかけ力をアピールし、内定獲得への一歩を踏み出しましょう。
アドバイザーコメント
永田 修也
プロフィールを見る働きかけ力にはリーダーシップだけでなく「人に助けてもらう力」も重要
私の個人的な解釈になってしまいますが働きかけ力=「人に助けてもらう力」という認識が強いです。
一見強力なリーダーシップで周囲を巻き込んで引っ張っているように見えますが、実は周りの人たちが「助けてあげたいな」と思ってしまうような要素があるように思うのです。
アニメ”ワンピース”の主人公である”麦わらのルフィ”はまさにこのような特性を兼ね備えているのではないかと思います。個人でもある程度の強さはありますが、それに加えて仲間に”上手に助けてもらう”ことをしながら冒険を進め、あらゆる困難を乗り越えています。
周囲とかかわったエピソードも交えると愛されている印象を与えることができる
間違えてリーダーシップと混同してしまいそうなのですが、リーダーシップの中の一要素として働きかけ力が存在しているようなイメージです。
なので、アピールする際は「リーダーとしてこんなことしました」と伝えるなかにも「周りの人たちにこんなふうに助けてもらった」というエピソードを交えることで「この人は周りから愛されているのだな」いう印象を持ってもらえます。
ぜひ、この点に注意して就活に臨んでいただければと思います。頑張ってください。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/メンタル心理カウンセラー
Syuya Nagata〇自動車部品、アパレル、福祉企業勤務を経て、キャリアコンサルタントとして開業。YouTubeやブログでのカウンセリングや、自殺防止パトロール、元受刑者の就労支援活動をおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/合同会社渡部俊和事務所代表
Toshikazu Watanabe〇会社員時代は人事部。独立後は大学で就職支援を実施する他、企業アドバイザーも経験。採用・媒体・応募者の全ての立場で就職に携わり、3万人以上のコンサルティングの実績
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士
Mihoko Endo〇メガバンクで法人営業や新人研修講師、採用面接に携わる。現在は「その人らしさを引き出すカウンセリング」をモットーに、大学での就活支援、社会人向けキャリア開発研修をおこなう
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