この記事のまとめ
- 一次面接の逆質問では会社へのイメージと実態にずれがないかを確認しよう
- 一次面接は4つのポイントで効果的な逆質問を準備できる
- 逆質問で企業理解を深めつつ熱意をアピールをする方法を3ステップで解説
面接の最後にやってくる、「逆質問」という項目。みなさんは、この逆質問対策までしっかりとできているでしょうか? 直接自分をアピールする設問と比べると対策に身が入らなかったり、中にはあまり意識してこなかった人も居るかもしれませんね。
この質問、ただ単に最後の質疑応答という意味合いだけで聞かれているわけではありません。適切でないことを聞いてしまうと、それまでの面接で積み上げた好印象を一気に崩してしまう場合もあるので、気を抜かずに対策をする必要があります。
この記事では、より好印象となる逆質問の考え方を、キャリアアドバイザーの永田さん、上原さん、遠藤さんのアドバイスを交えつつ解説していきます。
大切な面接の締めくくりを最高の印象で終えられるよう、最後まで抜かりない対策をしましょう。
企業からの質問対策については以下の記事をチェックしてください。頻出質問と回答例をまとめています。
一次面接の質問&回答例11選|受かる答え方のコツを企業目線で解説
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一次面接の逆質問で熱意をアピール! 好印象で面接を終えよう
面接対策を始めた時、逆質問の時間に何を聞くべきか悩む人は多いのではないでしょうか。「すでに企業研究をしているから疑問はない」「質問に答えるので精いっぱい」と考えてしまう人も居るかもしれませんね。
ここでは、そもそも逆質問とは何かという疑問の解消から、一次面接の逆質問対策で重要な4つのポイント、企業への疑問や不安をなくすために効果的な逆質問の考え方を例文をふまえて解説します。
さらに逆質問をワンランク上の内容にするためのテクニックも解説しているので、より志望度のアピールに力を入れたい人はぜひチェックしてみてくださいね。
一次面接では面接時間も短く、次の選考へ進むためには少しでも強い印象を残しておきたいものです。
逆質問は基本的に面接の最後なので、より面接官にとってインパクトのある逆質問は何かを入念に準備して考えておいた方が良いでしょう。
一次面接で逆質問がうまくできず、面接であまり手応えを感じられず落ち込んだ経験がある人もいるのではないでしょうか。面接の手応えを判断する基準を知り、次につなげる方法を知りたい人はこちらの記事を参考にしてみてくださいね。
面接の手応えがわからないときの判断基準12選|次につなげる対策も
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内定獲得のためには、面接での印象が大きなポイントとなります。あなたは自分の面接に自信を持っていますか?
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面接対策で話題になる「逆質問」とは?
「逆質問」とは、学生から企業への質問です。ほとんどの企業で、面接の最後に「何か質問はありますか?」と学生からの質問を求められます。
前提として逆質問は相互理解を深めるための設問ですが、企業側からすると、時にこの質問が「学生の志望度はどれくらいか」など、単なる質疑応答以上の意味を持つ場合があります。
一方で学生側はこの設問を有効活用することで、疑問の解消に加えて自分の志望度や熱意を伝えることが可能です。ワンランク上の逆質問ができれば面接官の印象に残る可能性がグンと上がるので、逆質問の意味を理解したうえでしっかりと対策をして面接に挑みましょう。
面接の最後に「何か一言ありますか」と聞かれるパターンもあります。この場合は逆質問だけでなくさまざまなアピールが可能です。併せて確認しておきましょう。
面接の「最後に一言」は何が評価される? 好印象を残す8例文も紹介
逆質問は自分で調べてもよくわからなかった不明点や、社員の感じていることを聞くことができる絶好の機会です。また、自分をアピールできる時間でもあります。
- 逆質問で聞いたことを忘れないようにメモを取りたいのですが、面接のときにノートなどを持ち込んでも良いですか?
面接の内容はその場で頭に入れよう
特に対面の場では、学生は机なしで椅子に座って面接を受けることが多く、ノートやペンを用意して臨むことは想定されていません。
逆質問は取材の場ではなく、やりとりを正確に書き留めるべきものでもないので、面接官の話をよく聞いて、しっかり覚えておきましょう。振り返りは、控え室や帰り道で書いてくださいね。
意図を理解して好印象に! 企業が一次面接で逆質問をする2つの理由
企業がなぜ学生に逆質問をするのか、そこには大きく2つの理由があります。まずは前提となる逆質問の役割を理解し、どんな内容を聞くべきなのかという大枠を捉えておきましょう。これを理解しておくだけで、逆質問の対策がしやすくなります。
一つずつ解説していくので、逆質問を考える際に意識してみてくださいね。
学生が企業に抱く不安を解消するため
まず一番にあるのは、相互理解を深めるためです。逆質問によって疑問の解決をする他、入社後のギャップを最低限にし、互いにベストな状態で働いてもらうという意図もあるでしょう。
入社後のギャップが大きいと、モチベーションの低下につながりやすくなります。社員のモチベーション低下は企業にとってもマイナスとなるので、そういったミスマッチを未然に防ぐために逆質問をする場合が多くあります。
また、一次面接は企業側としても学生からの第一印象が決まる重要なもの。学生の不安を解消し、企業の魅力を印象づけることにつなげるなど、志望意欲の後押しとしてもこの逆質問は有効です。企業にマッチした学生に、安心して二次面接へ進んでもらうための方法でもあるというわけです。
企業への志望度はどれくらいかを把握するため
逆質問は、学生がどの程度企業研究を進めているか、入社後のビジョンはしっかり持てているかなどを、志望動機などのストレートな質問とは違った観点から確かめられる設問でもあります。
一次面接は、学生にしっかりと志望意欲があるかを見極めるための第一段階。早い段階での判断の指標としても、一次面接の逆質問は有効なのです。
たとえば、ここで当たり障りのない質問をする学生よりも、インターネットや書籍など、詳しく会社のデータを調べなければ出てこない質問をする学生の方が、圧倒的に記憶に残りやすいですよね。
綿密な企業研究のうえで、さらに入社後に活躍してくれるイメージをかき立てるような質問ができると、最後の最後で他の学生と大きく差をつけることができるでしょう。
- 実際に企業はどの程度逆質問を重要視していますか? 対策は必要なのでしょうか?
他の質問に比べ重要度が低くてもしっかりとした対策が必要
重視している割合としては、全体の質問に比べて10~20%程度ではないかと思います。逆質問を注目ポイントとしているかは企業によりますが、それほど多くないでしょう。
とはいえ、ここで学生の意欲の違いや姿勢が現れるのもまた事実なので、逆質問は重要な項目です。
面接時によくあることとして、会社の条件面の質問や、特に準備していない学生の場合はすでに説明してある事柄について逆質問しているケースがあるので、注意が必要です。
一次面接の逆質問で押さえるべき4つのポイント
一次面接の逆質問で押さえるべき4つのポイント
- 会社理解が深まる質問をする
- 面接官のポジションに合わせた質問をする
- 入社後の働き方をイメージできる質問をする
- 企業研究の成果が伝わる質問をする
ここまで解説した逆質問をする企業の意図をふまえて、次は逆質問を考えるにあたって意識しておくべき4つのポイントを解説していきます。逆質問の時間を有益にするにはどんなことを聞くべきかを一つずつ説明するので、参考にしてみてくださいね。
- 逆質問はどのように締めくくれば良いですか?
逆質問は感謝の気持ちで締めくくろう
すべての質問を終えた後には「ありがとうございました」と感謝の気持ちを伝えてから終わるようにしましょう。
また「お話を伺うことで、ますます入社したいという気持ちが強くなりました。是非ともよろしくお願いいたします」と付け加えることで、自分の志望度の高さをアピールし最後に熱意を強調することができます。
①会社理解が深まる質問をする
前提として、一次面接での逆質問は志望企業をより深く理解するための設問の意味合いが強いものです。そのため、入社後に働いている自分をイメージしやすくなるような質問をすることを基本と考えましょう。
たとえば、企業研究の結果見えてきた企業像との実態にギャップがないか、業務内容は具体的にどういったものかなどの確認をすると、よりはっきりとそこで働いている自分の姿をイメージでき、企業理解につながります。
- 集団面接の逆質問で気をつけるべきことはありますか?
集団面接は周りをよく見て質問しよう
集団面接では学生の人数が多い分、個人面接より簡潔なやり取りが求められます。
内容は自分が知りたいことで良いのですが、質問自体にまとまりがなく時間がかかると、他の学生の質問時間が減ってしまいます。質問の意図を添え、面接官が答えやすいような形でたずねましょう。
また、自分が何を聞くかで頭をいっぱいにせず、他の学生の質問内容をよく聞いておき、質問が重複しないように気を付けてください。
以下の記事では集団面接の流れを解説しています。集団面接に参加予定の人は、以下の記事を参考にしてくださいね。
集団面接の流れを完全攻略|入室前から退室まで手順を丁寧に解説!
②面接官のポジションに合わせた質問をする
一次面接では、面接官は現場の若手社員か人事担当者のどちらかである可能性が高いです。現場の社員と人事では業務内容がまったく違うので、質問の内容によっては答えられない場合があります。そうならないように、それぞれに合わせた質問を準備しましょう。
現場の若手社員であれば、実際の業務と密接に関係した内容を問うのがおすすめです。職場の雰囲気や詳しい業務内容、即戦力となるのはどんな人材であるかなどの質問をすると、明確にイメージのしやすい返答をもらえるでしょう。
人事採用担当者が面接官の場合は、企業を広く見たうえでの逆質問をするのが効果的です。事業内容やキャリアプランについての質問、企業として求めているのはどのような人材かなどの質問がおすすめですよ。
事前に面接官のポジションがわかるようであれば、そこに焦点を絞った質問を考えるのが良いですが、わからなければ当日どちらでも対応ができるよう、それぞれに合わせた逆質問を用意しておくと安心です。
こちらの記事では面接官の特性に応じた逆質問を50例付きで解説していますので参考にしてみてくださいね。
面接の逆質問50例|熱意を伝えつつ企業とのマッチ度を見極めよう
③入社後の働き方をイメージできる質問をする
一次面接では、まず志望企業が自分にマッチしているのか、自分のイメージと企業の実像に大きなギャップがないかを確認するのがポイントです。逆質問では、入社後思い描いていた通りの働き方ができるかどうかをイメージしやすくなる内容を選びましょう。
具体的なキャリアプランの参考となるような内容や、自分が持っているスキルをどのように活かせるかなど、実際に働くうえで必要になるであろう情報を引き出せるような質問ができると、一層入社後のイメージが固まりやすくなります。
入社後に自分が働いている姿を面接官と共有できるような質問ができれば、より志望度の高さを伝えることにもつながりますよ。
④企業研究の成果が伝わる質問をする
逆質問は企業理解を深めることが大前提ですが、限られた面接時間だからこそ、自分自身のアピールにもつなげられるとベストですよね。もっとも志望度がアピールしやすいのは、いかに企業研究をしているかが伝わるような逆質問をすることです。
たとえば、「業務内容について、チームで協力してミッションを遂行するという認識でいるのですが、間違いないでしょうか?」などの質問ができると、企業研究の精度のアピールにつながるうえに、企業に対する自分なりの解釈を述べることで関心を持っていることを伝えられます。
企業研究をした結果できあがった自分の中の「企業像」と「事実」のギャップをなくすような質問や、企業像のイメージを固めるような質問をすると、逆質問の時間が有益なものになりますよ。
- 逆質問で面接のフィードバックを求めるのはありですか?
フィードバックを求めるかはその場の雰囲気に合わせて判断しよう
個人的には「その場の雰囲気による」だと思います。
特に和やかな雰囲気でもなく、終始堅い空気で面接が進んでいき、あまり手応えがないなと思いながら最後の逆質問で「私の面接のフィードバックをお願いできますか?」と言っても面接官は「え?」と驚くことでしょう。
一方で優しい面接官の場合だったり、面接が進む中で自分と企業のフィーリングがバッチリ合って手応えを感じられた場合なら、それもありかもしれません。その場の空気をしっかり読んで対応することをおすすめします。
アドバイザーコメント
遠藤 美穂子
プロフィールを見る相手の立場に合わせて的確な答えがもらえる質問を心掛けよう
逆質問は、企業理解を深め、入社後のギャップやミスマッチを少なくするために、自分がその企業で実際働くにあたって気になることや、企業研究をする中でもう少し詳しく知りたいと思ったことを聞いてみるのがおすすめです。
一次面接は比較的若手の面接官が担当することが多いので、現在の仕事や職場の雰囲気、こうなりたいと思う上司や先輩の姿などは、相手にとって答えやすい質問でしょう。
逆に今後の経営戦略や経営方針といった企業全体に関することは、企業によっては一次面接の段階では踏み込んだ答えをもらえないことがあります。
自分の考えを添えて質問すると面接官にも伝わりやすくなる
若手で話を聞きやすい雰囲気の面接官であっても、OB・OG訪問ではないので、就活時のことではなく、入社後働いている中で感じたことや意識していることを質問するようにしましょう。
どのような質問であれ、質問の意図と自分なりの考えを添えることで、的確な答えをもらいやすくなりますよ。
一次面接で効果的な逆質問を考える3ステップ
一次面接で効果的な逆質問を考える3ステップ
- まずは企業研究から始める
- 疑問や気になったことを書き出す
- 書き出したことが既出の情報でないか確認をする
前の内容では、逆質問を考える際に意識しておくべきポイントについて解説しました。ここからは、実際の逆質問対策の手順を3ステップで解説します。
志望企業の数によっては、たくさんの逆質問を考える必要があり思い浮かばない人もいますよね。少しでも面接対策の負担を減らすためには、効率の良い方法で準備を進めていく必要があります。
また、一次面接の逆質問を有意義なものにするポイントは、自分では調べきれなかった企業の実像を直接質問して確かめる時間にすること。
負担を少なくしたうえでより精度の高い逆質問を用意できるよう、ぜひここからの内容を参考にしてみてください。
ステップ①まずは企業研究から始める
逆質問を考えるうえで最も重要なのが、企業研究です。志望企業についての理解を深めることで、本当に自分に合った職場環境か、長く働いていくことができるかなどを検討する指標にできます。そのうえで足りない情報を逆質問で補うことができると、逆質問の時間が有益なものになりますよ。
企業研究は、HPや志望企業のパンフレットを参考にするのはもちろん、OB・OG訪問や、インターン、企業説明会などに参加したうえで進めるのがおすすめです。事前に多くの情報を集めておくことでより質問の精度を上げ、それが結果的に企業研究の深さのアピールにつながる場合もあります。
まだ企業研究に不安がある人は、一度その方法をおさらいしてみましょう。こちらの記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
作り方例4選|企業研究ノートのまとめ方をイラスト付きで解説!
ステップ②疑問や気になったことを書き出す
企業研究を進めていると、疑問や気になる点が出てくると思います。
「求める人材にチャレンジ精神のある人とあるが、実際にはどういう行動ができる人か」「裁量が大きいとは具体的にどういう点を指すのか」など、小さなことでもわからないことや深く知りたいことがあれば書き出しておきましょう。
その際、大まかに「業務内容について」「職場環境について」などカテゴリー別にまとめておくと、あとから整理がしやすくなるのでおすすめです。
ステップ③書き出したことが既出の情報でないか確認をする
最後に、志望企業のパンフレットやインターネットなどを見て、書き出した質問がすでに出回っている情報でないかを確認します。
既出の情報を繰り返し面接で質問してしまうと、企業研究の成果を伝えられないばかりか、そもそも企業研究すらしていないと思われてしまう可能性があるので、抜かりない情報収集を心掛けてくださいね。
- 逆質問はいくつ用意すれば良いですか?
逆質問は3~4つ用意しておくのがおすすめ
3つか4つは用意しておくと良いでしょう。
用意していた質問の答えが面接の中で出てきてしまうこともあるかもしれませんし、面接官によっては質問しにくいと感じる場合もあるかもしれません。3~4つ用意しておくと慌てなくてすみますよ。
また、似たような質問ではなく幅広いジャンルで用意しておくと、実際に質問する際に選択の幅が広くなります。
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ワンランク上の逆質問をしよう! 面接官に好印象を残す3つのテクニック
面接官に好印象を残す3つのテクニック
- 自己PRをふまえた質問をする
- 背景を伝えたうえで質問をする
- 面接で話した内容の深掘りとなる質問をする
ここまでの内容で、逆質問作成のポイントと具体的にどのような手順で逆質問を考えるのが効率的かを解説してきました。
企業理解を深めることに加えて、面接官へ志望度をアピールできるよう、ここからは4つのテクニックを解説していきます。逆質問をするうえで自己PRをふまえたり、面接内容の深掘りをしたりと、一工夫で面接官に「おっ」と思ってもらうことができますよ。
一次面接は、最も多くの学生が集まるフェーズ。二次面接以降の選考を効率的に進めるために、ここでかなり人数を絞られると考えておきましょう。まずはここを切り抜けるために自分の逆質問の内容に合わせたテクニックを用いて、企業研究の成果を遺憾なく発揮し志望度を最大限にアピールしてください。
①自己PRをふまえた質問をする
1つ目のテクニックは、逆質問の前に自己PRをしたとして、それを強調する構成にすることです。
例文
自己PRで私の強みは語学力とお話しさせていただきましたが、それを活かして配属先のチームで海外の取引先とやり取りをすることは可能でしょうか。
上の例文のように、逆質問で改めて自分の強みを押し出すことで、強みを入社後に活かそうとする意思があること、具体的に働いているビジョンがあることをアピールできます。
また、万が一自己PRで十分なアピールができなかった、そもそも自己PRの時間を与えられなかったという場合でもこの方法で対応が可能なので、逆質問のテクニックとしておすすめです。
②背景を伝えたうえで質問をする
次に、「なぜそれを知りたいのか」という逆質問の背景をふまえたうえで質問をするテクニックについて解説します。
例文
「御社で活躍している人はどんな人ですか」
↓
「御社では企画力を活かして商品開発の業務に携わらせていただきたく思っております。この業務を担当している方は、社内でどんな活躍をしていらっしゃいますか」
上記の例文を比較した時、下の例文の方が具体性があり質問の意図がわかりやすいですよね。面接官も質問の目的を汲むことで回答を組み立てやすくなり、スムーズにやり取りをすることができます。
また、自分の考えを伝えたうえでの質問は、志望度の高さや入社後のビジョンを持っているアピールにもつながりますよ。
③面接で話した内容の深掘りとなる質問をする
面接を通して得た知識を深掘りするというのもテクニックの1つです。
例文
先ほど仮にご縁があった際には営業部の新規顧客獲得のチームに配属予定とうかがいましたが、そのチームで求められるのはどんな資質を持った人でしょうか。
上記の例文のように、面接官から聞いた話の内容を深掘りできると、より企業への関心を伝えることができます。
アドバイザーコメント
永田 修也
プロフィールを見る逆質問でもコミュニケーションを取っていることを意識しよう
好印象につながるテクニックとしては、ノンバーバルコミュニケーションが非常に重要です。いわゆる非言語コミュニケーションと言われる、表情、仕草、声のトーンを指します。
これは逆質問に限らず面接中も重要ですが、逆質問の際は特に意識する必要があります。こちらが意欲的に質問する項目にもかかわらず、返答に対してまったく相槌をうたないなど、興味がないような振る舞い方をしてしまうと、印象が悪くなる可能性があります。
そのため、面接官が答えてくれている間はしっかりと目を見て積極的に傾聴する姿を見せ、ときおり「あ〜なるほど」という表情や仕草を交えながら、興味深そうに話を聞くことを意識しましょう。
自信のない人は日頃の反応から変えてみるのがおすすめ
これらの反応が、日頃会話をしている際に無意識にできている人は特に問題ないと思いますが、無表情や反応が薄いという自覚がある人は特に注意をして面接に臨むのが良いでしょう。普段から、いつもより少しだけリアクションを大きくしてみるのもおすすめです。
落とし穴に要注意! 逆質問をする際の6つの注意点
逆質問をする際の6つの注意点
- 「特にありません」は避ける
- 面接で聞いたことや事前に調べればわかる質問はしない
- 「はい」「いいえ」で終わってしまう質問は避ける
- 待遇や福利厚生に関する質問は要注意
- プライベートに関する質問はしない
- 受け身な印象になる質問は避ける
逆質問を作成するうえでのポイントやテクニックを解説したところで、避けるべき逆質問や注意が必要なものも紹介していきます。
互いの認識にギャップがないかを確認する場とは言え、すべてを明け透けに聞いて良いというわけではありません。中には言葉選びに注意が必要であったり、避けた方が良い質問もあるので、ここで最後に確認してみてください。
こちらの記事では面接で聞いてはいけない逆質問についてまとめています。併せて参考にしてみてください。
関連記事
面接で聞いてはいけない逆質問7選! ミスを避けるコツとOK例文も
面接で聞いてはいけない逆質問をしてしまうと、採用担当者からの印象を下げる恐れがあります。本記事では、注意すべき逆質問と好印象につながるポイントについてキャリアコンサルタントとともに解説します。例文も紹介するのでぜひ参考にしてください。
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①「特にありません」は避ける
逆質問において、「特にありません」はあまり良い印象を抱かれない可能性があります。「企業に対しての関心が薄く志望度が低い」「消極的である」と受け取られる場合があるからです。
また、積極的に質問をする学生と比較すると不利になる可能性もあります。逆質問も自分をアピールする貴重な機会なので、可能な限りそのチャンスを活かしましょう。
- 逆質問をしないと不採用になる可能性はありますか?
不採用にはならないが伝え方は慎重に
逆質問がなかったから不採用ということはまずありません。
説明会やインターンシップに参加したり、パンフレットやHPを見て一生懸命に企業研究をして、今のところ質問が思いつかないということであれば、それをそのまま伝えてみるのも1つの方法です。
その場合は、「ありません」で済ませるのではなく、しっかりと企業研究をした過程を伝えることでマイナスな印象を持たれにくくなります。
ただ、せっかく逆質問の機会をもらえたのならばそのチャンスを活かせるように、逆質問ではこれを聞こう、という点を探す気持ちで企業研究をしてみてはいかがでしょうか。
- どうしても逆質問が思い浮かびません。どうすれば良いでしょうか。
情報のインプットが効果的な逆質問を生むカギ
その場合はネットでたくさん調べてインプットしましょう。まず、前提として「みんな思い浮かばない」と思っておくと良いです。
誰もが、その企業についての知識がないところからスタートするわけですから、思い浮かばないのは当然です。その中で、自分なりに企業研究をして自分だけの逆質問を見つけていきます。
思い浮かばずに諦めるのではなく、たくさん調べ尽くしましょう。今回のこちらの記事を読み込むだけでも対策は十分できるはずです。
②面接で聞いたことや事前に調べればわかる質問はしない
面接をしているうちにわかったことを改めて聞いてしまうと、話を聞いていないと思われかねません。万が一準備していた質問の答えが面接の中でわかってしまったとしても、焦らずに別の質問を選びましょう。
また、「企業理念は何ですか」「社風を教えてください」など、調べれば簡単に情報が得られる質問も避けましょう。前の内容でも述べた通り、企業研究をしっかりできていないと思われてしまう可能性があります。
③「はい」「いいえ」で終わってしまう質問は避ける
例文
「御社では語学のスキルを活かせますか?」
↓
「将来的に語学のスキルを活かして海外支社で仕事をするには、どのようにキャリアを積んでいくべきでしょうか」
上記の例文のうち、上のように返答が「はい」「いいえ」などの一言で終わってしまう質問は、なるべく具体的な答えが得られる下の例文のような言い回しに変換しましょう。会話が広がり新しい情報を得られる逆質問をする方が、双方にとって有意義な時間になります。
より質問の内容を掘り下げ、面接官が具体的に答えやすい質問をするように心掛けましょう。
④待遇や福利厚生に関する質問は要注意
待遇や福利厚生が充実しているかは働くうえで誰もが気になることですが、あまり深掘りするのはおすすめできません。「志望理由が待遇なのでは?」「待遇が良ければ別の会社でも良いのでは?」と思われてしまう可能性があります。
質問をしただけで落とされるという可能性は低いですが、先にこの点について知っておきたいという場合は注意して質問しましょう。
- とはいえ待遇や福利厚生についても聞いておきたいのですが、どのように聞けば良いですか?
どうしても聞きたいときは質問した理由を伝えよう
待遇や福利厚生に関しては、募集要項やHPに記載されているのでよく確認しましょう。
できれば面接でなく、OB・OG訪問や社員との懇談会などで聞くことをおすすめします。そのうえで企業を選択する際にどうしても譲れない点とはどんなところなのか、よく整理しましょう。
それでも確認したいことがあれば、印象が悪くならないような言い方で質問してください。「長く働くにあたってライフプランの参考にしたいので」など、逆質問した理由を一緒に伝えられると良いですよ。
⑤プライベートに関する質問はしない
例文
「ご結婚はされていますか?」
↓
「今後の人生設計の参考にうかがいたいのですが、御社の産休取得率や育休取得率はどのくらいですか」
上記の例文のように、面接官個人に対する質問はあくまで社員全体の傾向を聞くように言い換えましょう。
その際、モチベーションを維持するうえでワークライフバランスが知りたい、今後の人生設計の参考にするためにライフスタイルを知りたいなど、質問の具体的な背景も伝えられると印象ダウンを回避しやすくなります。
面接官からの評価が点数でわかる! 本番に備えて面接力を測定しよう!
自分が面接官の目にどう映っているか、きちんと把握できていますか?
「面接力診断」では、あなたが面接本番でどれほどの力を発揮できるかを100点満点で測ります。
39点以下だと実力を発揮できていない可能性が高いです。診断結果から改善策を提案するので、本番に向けて対策しましょう。
- もうすぐ初めての面接がある人
- 自信のあった面接に落ちてしまった人
- 面接への不安を和らげたい人
⑥受け身な印象になる質問は避ける
例文
「プログラミングについて学ぶことはできますか?」
↓
「ITのスキルを身につけてWEBデザインの仕事にかかわっていきたいと思っているのですが、事前に学んでおくべきことはありますか?」
上記の例文のように、受け身の姿勢と捉えられる可能性のある質問は、自ら学ぶ姿勢をアピールできる言い回しに変えましょう。
会社は学ぶ場ではなく、学びながらスキルを磨き発揮していく場です。学ぶ機会を作るか作らないかは自分次第であるということを意識して逆質問を考えることができると、成長意欲のアピールにもつながり好印象を狙えます。
アドバイザーコメント
永田 修也
プロフィールを見る受け身な姿勢になりすぎないよう注意しよう
逆質問をした後に、2つ3つプラスして話を展開していくと良いでしょう。たとえば上記の「ITのスキルを身につけてWEBデザインの仕事にかかわっていきたいと思っているのですが、事前に学んでおくべきことはありますか?」と逆質問をしたとします。
その際の面接官の答えが「うちではLP制作の業務もあるのでセールスライティングやWEBマーケティングについて勉強しておくと良いと思います。」と返答があったとします。
そこで、「はい、わかりました。ありがとうございます。」で終わると、こちらから質問したにもかかわらず、受け身な姿勢に見えてしまう可能性があります。
「セールスライティングやWEBマーケティングの知識もあると良いのですね」と繰り返して共感したり、大きくうなずくことで、積極的に話を聞く姿勢を見せることができますよ。
返ってきた答えに+αの質問をするのも効果的
もう一歩踏み込んで「社内でみなさんが共有して使っておられる教材や本であったり、学ぶために〇〇様のおすすめのものなどございますか?」などと関連した質問を2つ3つつなげてできるように準備しておくと、面接官としても学生の印象が残りやすく好印象につながります。
質問内容別! 面接官に好印象を残す一次面接の逆質問例30選
逆質問作成のポイントや注意点、テクニックを押さえたところで、実際に質問を考えてみましょう。とはいえ一から考えるのは難しいと思うので、ここからは逆質問例を内容別に紹介していきます。
自分の志望企業の特色や特徴と照らし合わせ、それぞれのテクニックを組み合わせながら考えてみてください。
会社理解を深める逆質問
会社理解を深める逆質問については、それぞれの質問の内容別に紹介していきます。中には汎用性が高く、当たり障りのない質問になってしまうものもあるので、その質問をする理由が何であるのかを意識しながら確認してみてくださいね。
業務内容について
業務内容についての逆質問を考えるときは、実際に現場で働いている自分を想像してみましょう。足りない要素があってイメージが不鮮明になる部分や、「こんな仕事をさせてもらえるだろうか」という疑問があれば、それについて聞いてみるのがおすすめです。
業務内容についての逆質問例文
- 営業部で即戦力となるには、事前に御社の商品について学んでおくべきかと思っているのですが、他に事前に取り入れるべき知識はありますか。
- 御社のオンライン広告の事業について強い関心があり、ぜひ携わりたいと考えているのですが、入社後はどのようなことを意識しながら業務に取り組むべきでしょうか。
- 私は語学のスキルを活かせるかどうかを重視して企業選びをしているのですが、そのような機会が与えられる具体的な業務がありましたら教えていただきたいです。
- 実際に仕事をする時、常に気を付けていることはありますか。
業務内容について逆質問をする場合、あらかじめその企業で働いている志望職種の先輩社員のインタビューなどを読み込んでイメージを作っておくと良いです。そして新人として配属されたときの動き方など、気になることを素直に聞いてみてください。
事業内容について
事業内容についての逆質問を考えるときは、幅広く企業分析をすることが重要です。志望企業の商品や提供しているサービスについてを深掘りし、自分なりにターゲットや企業が目指しているところを想像したうえで質問ができると良いですね。
事業内容についての逆質問例文
- 御社の事業の強みは徹底した顧客分析にあると思うのですが、相違点や他にも強みがあれば教えてください。
- 御社の事業について、より強化したい点や課題などはありますか。
- 御社の最大の強みは定期的な顧客層の拡大にあると思うのですが、これを活かした今後の事業に対する展望はありますか。
志望企業について、よく調べたうえで質問しましょう。的外れなことや、どこにでも書いてあるような表面的なことを質問してしまうと、十分に企業研究していないと思われてしまいマイナスな印象となってしまう可能性があります。
社風について
社風についての逆質問を考えるときは、現場で働いている社員の雰囲気を想像してみましょう。得た情報の深掘りや具体的にはどうであるのかを聞くことで、より入社後の自分を想像しやすくなりますよ。
社風についての逆質問例文
- 風通しの良い社風とうかがいましたが、具体的にはどのような点で風通しが良いのでしょうか。
- 社員一人ひとりの意思を尊重する社風とうかがったのですが、具体的なエピソードはありますか。
- 御社の社風は「個人の裁量が大きい」とうかがったのですが、この社風が実際に現れているような制度や取り組みはありますか。
- アットホームな職場とお聞きしたのですが、休日に社員同士で集まったり、社内で仕事以外のコミュニケーションを取る習慣はありますか。
社風とは企業が持つ価値観や大切にしているものであり、個々の職場の雰囲気というより、そこで働く人全体が作り出す空気や文化です。
職場の雰囲気や人間関係は、部署によって同じ企業でも違うことがあります。自分が聞きたいのはどういうことかを明確にしてから質問しましょう。
福利厚生や待遇について
福利厚生についての逆質問をするときは、特にしっかりと「なぜそれに疑問を抱いたのか」を明確にしましょう。
福利厚生などはライフスタイルにかかわってくる場合が多いので、関連付けて「入社後長く働くために確認しておきたい」などのニュアンスを伝えられると、マイナスな印象になることを避けやすくなります。
福利厚生や待遇についての逆質問例文
- モチベーションを維持し御社で最大限の力を発揮するためには、ワークライフバランスも重要であると考えています。参考にお伺いしたいのですが、企画部では業務時間とお休みにどのようにメリハリをつけていらっしゃいますか。
- 社外とのかかわりを持つことでより学びを得てそれを業務にも活かしていきたいと考えているのですが、その一環として副業をすることは可能でしょうか。
- 御社で長く働いていると人生の節目を経験しながら業務に携わることもあるかと思うのですが、そのときの参考に広報部の育休取得率や有給消化率はどれくらいかお伺いすることはできますか。
- 御社では働き方改革として残業時間削減に取り組んでいらっしゃるとのことですが、この制度の導入によって一番に感じる現場の変化はどのようなものですか。
たとえば、逆質問として2つほど用意しておき、1つ目は業務にかかわるようなこと、2つ目に福利厚生に関してのこと、というように福利厚生や待遇の質問は後に持ってくる方が自然に答えてもらいやすくなる可能性があります。
面接の不安を解消! 本番前に面接力を測って弱点を発見しよう
不安を抱えたまま面接本番に臨むと、面接官に好印象を残せず、内定が遠のいてしまう可能性があります。
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簡単な質問に答えるだけで自分の弱点がわかり、改善方法も提案してもらえます。ぜひ活用して面接を突破してください。
- 近く面接本番を控えている人
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- 過去の面接で力を発揮しきれなかった人
自己PRをふまえた逆質問
自己PRをふまえて逆質問をするときは、自分の強みをいかに入社後に活かせるか、どのように活かしたいかをイメージしてみましょう。その働き方ができるかを質問することでより入社後のイメージが明確になるので、自分に合った職場か見極める指標になります。
自己PRをふまえた逆質問例文
- 私の強みは企画力であるとお話させていただいたのですが、今後はその強みを活かして商品開発部で活躍したいと思っています。そのためにも今後磨いていくべき能力はありますか。
- 大学時代はサークルで100人以上いるメンバーを統括しリーダーシップを発揮してきました。今後もこのスキルを活かして開発の業務に携われたらと考えているのですが、発揮できるチャンスがあれば具体的にどういったシーンか教えてください。
- アルバイトを通して培ったコミュニケーション能力を活かし営業部で活躍をしたいと考えています。特にコミュニケーションを通してニーズを引き出し新たな提案をさせていただくのが得意なのですが、御社の場合は営業にどのような役割を期待されていますか。
自己PRを強調するあまり、話題にした分野以外は興味がないと受け止められたり、やりたくないと思われたりすることがないよう注意しましょう。
自分の意図するところがきちんと伝わるように、丁寧な話し方や質問の背景を明らかにすることを心がけてください
面接内容の深掘りをする逆質問
面接内容を深掘りするときは、その場で得た情報を自分事として捉え実際に自分自身にどんな影響があるかを考えるのが良いでしょう。面接の中で少しでも疑問に思った点があれば、逆質問の際に聞いてみるのがおすすめです。
面接内容の深掘りをする逆質問例文
- 先ほど新入社員の育成に力を入れているとのお話がありましたが、独自の研修制度などがございましたら教えてください。
- 女性の雇用促進に力を入れているとのお話がありましたが、商品開発部では女性はどんな活躍をしていらっしゃいますか。
- 新卒で配属されるチームには20代の方が多いとうかがったのですが、それによって生まれるメリットとデメリットを教えてください。
- 先ほど入社前にPCスキルについて学んでおくと良いというお話がありましたが、それを学んだうえで入社した方のおすすめの勉強法や参考書籍などありましたら教えてください。
面接は学生と面接官のキャッチボールの場なので、学生が一方的に話を引き出されるだけでなく、やり取りの中で面接官や企業の考え方を聞けることもあります。
問いに答えることに集中するだけでなく、相手の意見や情報に気づこうと意識してみてください。
面接官個人に関する逆質問
特に面接官が現場の若手社員である場合、面接官個人の経験や考え方を聞くことで、自分の働き方をイメージしやすくなります。
また、面接官が入社後に上司や先輩になる可能性もあるので、その人の信念や仕事に対する姿勢を知っておくと、部下としてどのような働き方ができるかを事前に判断することができますよ。
面接官個人に関する逆質問例文
- 御社で働く中で特にやりがいを感じたことや、苦労したことを教えてください。
- 「挑戦を促す」という社風について、入社前と入社後でギャップに感じることはありましたか。
- 学生のうちにやっておいて良かった、もしくはやっておくべきだったと思うことがあれば教えてください。
- 〇〇様の仕事上の信念を教えてください。
私の個人的な意見としては「〇〇様の仕事における信念はなんですか?」などと聞かれたら嬉しく感じます。
ただ、面接官もそれを常に念頭において働いているわけではなかったり、面接官が若手社員などの理由でまだしっかりとした信念を持つに至っていない場合は、答えにくいと思われる可能性もあります。相手をしっかり見て質問するようにしましょう。
キャリアプランについての逆質問
キャリアプランが自分の希望から大きく外れないか、入社後どのようにキャリアを積むことができるかを事前に知っておくことで、やりたいことと実際の業務のギャップを生むことを回避できます。
将来像を明確に伝えることで長く働く意思があることもアピールできるので、面接官から好印象を持ってもらえる可能性も上がりますよ。
キャリアプランについての逆質問例文
- 入社後は将来的に営業部を統括するポジションを目指したいと考えているのですが、現在そのポジションで活躍していらっしゃる方はどのような資質を持っていますか。
- 学生時代にWEBデザインの資格を取得したのですが、将来的にはその資格を活かしながら働くために広報部の業務に携わらせていただきたいと思っています。そのために意識するべきことはありますか。
- 将来的にはエンジニア部門でリーダーシップを発揮し責任ある立場で仕事がしたいと思っています。エンジニア部門では特にどのような点に着目して評価をされるのでしょうか。
- 御社の海外事業に興味があり、将来的に語学のスキルを活かして携わらせていただきたく思っております。語学スキルの他に習得しておくべきスキルがあれば教えてください。
自分の思い描くキャリアプランが志望企業で実現可能なのか、事前にしっかりと確認しておきましょう。企業が求める人物像の深掘りや、先輩へのインタビュー記事、OB・OG訪問などをしておくことで、どんな風にキャリアを積めるのかイメージできます。
面接官別の対策でさらに印象アップ! 一次面接の逆質問例20選
ここまでは内容別の例文を紹介してきましたが、実際に対応してもらう面接官のポジションが事前にわかる場合は、その面接官に合わせた内容を選んでいくのも逆質問対策として有効です。
ここからは、面接官が人事担当者の場合と現場の若手社員である場合の2つのパターンに分けて紹介をしていきます。
似た質問でも別の角度から問うことで面接官に残す印象は変わるので、ここに自分なりのテクニックやアピールを加えて他の学生とは一味違う逆質問をしてみてくださいね。
面接官が人事担当者の場合
面接官が人事担当者の場合の多くは、特に「学生が自社に合う人材か」を見極められています。具体的なポイントとしては、スキルの有無、長く働いてくれるかどうか、社内の風土に合っているかなどが挙げられます。
こういった場合には、スキルのアピール、キャリアアップの意思を伝えること、志望企業の風土にマッチしている点などをふまえた逆質問が効果的です。
また、どのような人材を必要とされているかも人事担当者独自の目線から聞けるので、一次面接の段階で聞いておき、二次面接に活かすのも有効な手段と言えます。
人事担当者は、学生の話を聞きながら、どこに配属したら活躍してくれそうかということも考えています。学生の思いと適性は違うということもあるので、特定の業務にこだわり過ぎた質問をしないよう気をつけましょう。
二次面接では人事責任者や現場のマネージャーなど、一次面接よりも上の年次の社員が面接官を担うことが多いです。以下の記事では二次面接の逆質問をまとめているので併せて参考にしてみてください。
二次面接の逆質問50選! 一次より踏み込んだ質問で好印象を狙おう
志望度をアピールする逆質問
人事担当者に対して志望度をアピールするには、キャリアアップの意思を押し出し成長の意欲を伝えることが効果的です。具体的にどんな環境で、どのように働きたいと考えているのかをふまえて質問ができると、長く働く意思も伝わります。
志望度をアピールする逆質問例文
- 御社の品質管理部門で活躍するために基本情報技術者の資格を取得しました。他に入社までに取っておくと役に立つ資格や学んでおくべきことはありますか。
- 御社で大きなチャンスをいただくために、私の経験やスキルについて現時点で不足していると思われる部分があれば教えてください。
- 広報部で私の働きが評価された場合、広報チームのマネジメント職にチャンレンジすることは可能でしょうか。
- ご縁があり採用していただけた場合、実際に現場でチームに合流できるようになるまでにどれくらいの期間や準備段階を経るのでしょうか。
- 若手社員は斬新な切り口でのアイディアや成長意欲を期待されていると考えており、積極的な提案を心掛けようと思うのですが、そのほかに期待されていることはありますか?
人事担当者にアピールしたい気持ちはとてもわかりますが、アピールのしすぎは逆効果です。意欲や熱意は大事ですが、それが強すぎると理想と現実のギャップに悩まされ、壁に突き当たる場合も往々にしてあります。
自分が評価される前提での言い回しをする場合は過剰にならないよう気をつけましょう。
必要とされている人物像や能力についての逆質問
人事担当者から明確な返答が得やすいのは、会社として求められている人物像や、社風にマッチした人はどういう気質を持っているのかなどの内容です。そこを深掘りして自分と志望企業の社風が合うかどうかを確認すると、より入社後のイメージを持ちやすくなります。
必要とされている人物像や能力についての逆質問例文
- 新入社員に求められているのはどういった役割でしょうか。
- 私は留学経験や語学のスキルを御社で活かしたいと考えており、海外向け営業の部署を志望しているのですが、そこで他に求められる能力や役割はどんなものが挙げられますか。
- 御社で今必要とされているのはどのような資質を持った社員ですか。
- 御社で働くために必要な心構えはなんですか。
- 私はゼロから新しいものを生み出すのが得意なのですが、今回募集している企画職ではどのような強みを持った人材が求められていますか?
どんな人物像や能力が必要か質問した際に返される回答が、自分自身の持つものとかけ離れていた場合のリスクも考えておきましょう。
面接官が現場で働いている若手社員の場合
面接官が現場で働いている若手社員の場合は、「一緒に働きたいと思える人材か」「現場でどのように活躍してくれるか」を見極められている場合が多いです。
学生側も「実際にはどんな業務をしているのか」「どんな雰囲気の職場なのか」を明確に知るチャンスなので、双方のニーズを満たす質問をすることで疑問を解消できるうえに面接官に好印象を持ってもらえる可能性が上がります。
現場の若手社員は、経験している業務・部署数が少なかったり、部下を持つポジションではなかったりすることが多いので、経験豊かな上司としての視点での答えを得るのは難しいかもしれません。
これまでの経験や、これからのビジョンに関連することをたずねてみましょう。
実際の仕事に関する逆質問
現場の若手社員は新卒に近い目線で質問に答えてくれる可能性が高いので、具体的な業務について深掘りすると入社後のイメージがしやすくなります。また、モチベーションややりがいについての逆質問も現場目線の声が聞けるのでおすすめです。
実際の仕事に関する逆質問例文
- 新入社員が始めにつまずきやすいのはどういった業務ですか。
- 入社までにPCスキルの勉強をしておこうと思っています。その他に学ぶべきことはありますか。
- 〇〇様が思う、この部署で伸びる新入社員はどのような素質を持っていますか。
- デザイン開発部の部署ではPCとデザインスキルを活かし画面デザインの構築ができると思っているのですが、実際に任される業務と認識の相違はありますか?
- これまで培ったスキルを営業職で活かし、御社では顧客のニーズに寄り添うことでやりがいを感じて仕事ができると思っているのですが、実際に働いていて〇〇様がやりがいを感じるのはどのようなときですか。
就活生から見れば輝いて見える若手社員も、会社の中ではまだまだ慣れないことも多く、失敗もしながら経験や実績を積んでいる最中です。その方の失敗談や人間関係など繊細な部分への質問は極力避けるようにした方が良いでしょう。
社風や職場の雰囲気に関する逆質問
これから働く職場の雰囲気を知りたいときは、現場の若手社員に聞くのがおすすめです。実際に働いていて感じるその場の空気や温度感を、もっともリアルに教えてくれるでしょう。
HPやパンフレットに記載されている社風や雰囲気に対しての深掘り、コミュニケーションは活発かどうかなどを聞いておくと、実際に働くときのイメージがしやすくなります。
社風や職場の雰囲気に関する逆質問例文
- HPで社員同士が褒め合う風土を大切にしていると拝見したのですが、実際の現場ではその風土はどのように活かされていますか。
- 御社はチームで業務に取り組むことが多いとうかがっているのですが、現在それぞれのチームではどのような空気が醸成されていますか。
- 私は仕事をするうえではコミュニケーションを一番に考えているのですが、現場での雰囲気づくりとして力を入れていたり工夫していることはありますか。
- 現場で働いていらっしゃる方はどんなこだわりを持っていますか。
- クライアントと接する時、特に大切にしていることはなんですか。
入社間もない若手社員の場合、就活時点での考えもまだ思い出せると思います。入社前と入社後のギャップや、想定していなかったことや想定通りだったことを聞くと、会社の外からでは見えにくい雰囲気がよくわかるのでおすすめです。
避けるべき一次面接の逆質問NG例文
ここまで、逆質問として有効な質問例文を紹介してきました。ここからは、NG逆質問例文を紹介していきます。
どんな質問を避けるべきか具体的にわかっていると、失敗を未然に防ぐことができます。考えた逆質問の中で該当するものがないかをチェックして、より精度の高い逆質問をしましょう。
待遇や福利厚生に関する逆質問
待遇や福利厚生について深掘りしすぎてしまったり、そこにばかり注目してしまうと、志望動機が待遇だと思われてしまったり、条件さえ良ければ他社でも良いのではないかと思われてしまう可能性があります。働くうえでは大切な要素ですが、下記のように直接聞くのは避けましょう。
待遇や福利厚生に関するNG逆質問例文
- 前年のボーナスの支給実績を教えてください。
- 福利厚生の中に家賃補助がありましたが、具体的にはいくらまで補助を受けることができますか。
給料や福利厚生、残業時間など労働条件を質問すると、事業内容より条件重視で、仕事への熱意が薄い印象を受けます。
面接官の答え次第で選考を辞退するのであれば、あなたにとって重要な質問になりますが、ちょっと聞いておきたいという程度であれば他の質問をした方が良いでしょう。
プライベートに関する逆質問
面接官個人に対するプライベートな質問も、マナーとして控えるのがおすすめです。失礼にあたるうえに、「それを聞いてどうするのか」が明確でないので、面接官にマイナスな印象を残す可能性が高くなります。
プライベートに関するNG逆質問例文
- 現在交際していらっしゃる方はいますか。
- ご結婚はされていますか。
- プライベートの連絡先を教えてください。
絶対的にNGとされているわけではないと思いますが、社会人のマナーや一般常識として失礼にあたるので、避けるべき逆質問ですね。ただ、会話のなりゆき上だったり相手が失礼と思わない流れであれば必ずしもNGとは言えない場合があります。
受け身な印象になる逆質問
入社後の成長意欲を見せるために「こういったスキルを身につけたい」という意思表示をするのは悪いことではありません。
しかし、「会社に学ばせてもらう」という姿勢で質問をしてしまうと、受け身な印象になる可能性があります。自ら動く姿勢を示すために、下記のような質問にとどまってしまうのは避けましょう。
受け身な印象になるNG逆質問例文
- 私は仕事を通してデザインのスキルを身につけたいのですが、御社でそれが叶いますか。
- キャリアアドバイザーの業務はまったくの未経験なのですが、御社で一から学ばせていただくことは可能ですか。
- 御社ではどんな研修を受けることができますか。
会社は学校ではありません。会社から与えられるのを待つのではなく、学びを得るために自ら行動し、継続する必要があります。上記のような質問になってしまうと、受け身で社会人になる自覚が足りない学生という印象を抱かれる可能性があります。
ネガティブな印象になる逆質問
社会に出るにあたって不安があるのは企業側も十分に理解してくれていますが、不安が全面に出た内容も避けるのが無難です。自分が失敗するイメージを面接官に思い起こさせてしまう可能性があるので、下記のような質問は控えるのが良いでしょう。
ネガティブな印象になるNG逆質問例文
- 業務においてのノルマが達成できなかった場合どうなりますか。
- 大きな失敗をして会社に損害を与えてしまった場合、減給などの処分はありますか。
うまくいかないことを最初から想定していると、慎重を通り越して後ろ向きな印象を与えることがあります。
企業では重大なルール違反などでなければ処遇を引き下げることはめったになく、あなたも意図してそういうことを起こすことはないでしょうから、心配し過ぎないでくださいね。
一次面接の逆質問もアピールチャンス! 好印象で締めくくろう
ここまで解説してきた通り、一次面接の逆質問は質問の内容や方法によってはアピールチャンスになります。他の設問に力を入れるとつい対策を後回しにしてしまいがちですが、しっかりと準備や対策を練ることで面接官に好印象を残すことができますよ。
特にこの質問は面接の締めくくりとして問われるので、ここでしっかりと対策を練っておくと最高の印象で終えることができます。最後の最後まで気を抜かず、アピールチャンスを最大限に活用して面接を突破してください。
アドバイザーコメント
上原 正光
プロフィールを見る逆質問の落とし穴に要注意!
逆質問を通じて自己アピールをしたいと思う気持ちや、企業研究を進めてきたことをアピールしたい気持ちが全面に出てしまい、質問の中に自分の知識以上の情報を詰め込まないよう注意しましょう。面接官の方が企業について詳しいうえに、公表されている内容を取り違えて理解している可能性もあります。
勘違いを正せないまま面接に挑むと、「この人はうちを誤解している」「入社後のミスマッチが心配」と面接官に多くの懸念を残してしまうかもしれません。
逆質問は企業への不明点を明らかにし、自分自身をアピールできる絶好の機会ですが、注意を払うべき設問でもあることを理解したうえで臨んでください。逆質問は面接の最後なので、良くも悪くも面接官の印象に残りやすいものです。この時間を有効活用しましょう。
「面接の最後」ならではの強みを最大限に有効活用しよう!
逆質問を済ませても時間が余った場合には、面接最後の場面なので、自分を強く印象づけることに使っても良いかもしれません。面接官の了承を得たうえで、自己アピールの時間として使わせてもらうこともかなり効果的で印象に残ります。自分なりに時間の使い方を工夫してみましょう。
逆質問の時間を有意義なものにし、就職活動が順調にいくことを祈っています。頑張ってください。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
キャリアコンサルタント/メンタル心理カウンセラー
Syuya Nagata〇自動車部品、アパレル、福祉企業勤務を経て、キャリアコンサルタントとして開業。YouTubeやブログでのカウンセリングや、自殺防止パトロール、元受刑者の就労支援活動をおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士
Masamitsu Uehara〇会社員時代は人事部として3000人以上の学生と面談を実施。大学でも多くの学生のキャリア支援をおこなう。独立後は、就活生からシニア層までさまざまなキャリア相談に携わる
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士
Mihoko Endo〇メガバンクで法人営業や新人研修講師、採用面接に携わる。現在は「その人らしさを引き出すカウンセリング」をモットーに、大学での就活支援、社会人向けキャリア開発研修をおこなう
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