システムエンジニアはきつい? SEはやめとけと言われる理由をプロが解説

3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました

  • キャリアコンサルタント/キャリアシンク・オフィス代表

    Yoshinori Nomura〇IT業界・人材サービス業界でキャリアコンサルタントの経験を積む。培ったノウハウをもとに、その後はNPO支援団体として一般企業人の転職相談・就活生への進路相談を担う

    プロフィール詳細
  • 国家資格キャリアコンサルタント/キャリア・デベロップメント・アドバイザー

    Koji Tanii〇大手メーカーで設計、品質管理に従事。キャリアチェンジののち、高校・大学の就職講師として活動。障がい者の就職や恋と仕事の両立を実現させるコンサルティングなど幅広い支援をおこなう

    プロフィール詳細
  • キャリアコンサルタント/性格応用心理士1級

    Minoru Kumamoto〇就職・転職サイト「職りんく」運営者。これまで300名以上のキャリア相談を受けた実績。応募書類や採用面接の対策支援をする他、自己分析の考え方セミナーを実施

    プロフィール詳細

この記事のまとめ

  • システムエンジニアはきつい一方でやりがいのある職業
  • 覚えることの多さや仕事量の膨大さがきついと言われるおもな要因
  • 3つのポイントをもとにシステムエンジニアの適性を確かめよう

IT技術の発展やデータやデジタル技術を企業変革のために取り入れるDXの広がりにより、システムエンジニアへの需要はより高まっています。未経験から挑戦できるため、文理問わず注目を集める職業です。

一方「システムエンジニアはやめとけ・きついだけ」という意見も散見されます。

この記事ではシステムエンジニアが実際にきついのかだけでなく、やめとけと言われる理由や仕事内容などについて、キャリアアドバイザーの野村さん、隈本さん、谷猪さんの見解も交えて解説します。

後半では向いている人・向いていない人の特徴や見分け方も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

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目次

システムエンジニアはきついだけじゃない! やりがいの大きい職業!

結論、システムエンジニアはきつい一方で、やりがいの大きな職業です。やるべきことや覚えること、仕事量などは多いですが、企業や社会への貢献度が高い分、やりがいを感じながら仕事に取り組めます。

未経験からシステムエンジニアになる場合は、覚えることの膨大さや難解さに圧倒されがちです。

ただし、システムエンジニアは勉強や経験の量が成果に直結しやすく、努力が可視化されやすいため、コツコツ努力できる人に向いている職業ともいえます。

自分がシステムエンジニアに向いているかどうかの見分け方は後述するので、気になる人はそちらもチェックしてみてください。

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システムエンジニアはきつい・やめとけと言われる6つの理由

システムエンジニアがきついと言われる背景には、いくつかの理由があります。昨今システムエンジニアへの需要が高まっているものの、そのきつさやハードルの高さから挫折してしまう人が多いのも現状です。

決断してから後悔しないためにも、システムエンジニアがきつい・やめとけと言われる理由を事前にチェックしておきましょう。

①品質とスピード感の両方を求められるから

システムエンジニアの仕事では、作業品質の高さとスピード感が求められます。特に企業のシステム構築を任される以上は少しのミスも許されないため、品質の高さは特に重視されます。

社内のシステムエンジニアでなければクライアントワークが基本です。ほとんどの場合、納期はクライアントから指定されるため、スピード感ある作業も必須となります。

高いレベルで品質とスピード感を求められる分、エンジニアにかかるプレッシャーも大きいのです

イレギュラーやトラブルにも柔軟に対応しなければならないため、ストレスがかかる場合も多いのです。これらの大きなプレッシャーやストレスが、「システムエンジニアはやめとけ」と言われる原因の一つとなっています。

②夜間や休日の作業・残業が求められる場合があるから

システムエンジニアは夜間や休日の作業、残業が求められる点がきついと言われます。プロジェクトは遅延が発生することも多く、イレギュラーな出社などが求められることもあります。

プロジェクトが遅延した場合、それを取り返すために残業をしなければならないこともあるでしょう。場合によっては休日にまたぐ可能性もあるため、プライベートの時間が削られるリスクがあります

特に下請け企業では納期がタイトな場合も多いです。クライアントが設定したスケジュールが夜間や休日の作業を前提に組まれていることもあります。

また、システムの管理やメンテナンスをおこなうシステムエンジニアの場合、トラブルが発生した場合にはいち早く解決するのも仕事の一つです。夜間、休日など関係なく召集がかかることもあります。

ただし、一概にすべてのエンジニアがこれらを求められるわけではありません。もちろんプロジェクトによってスケジュールはまったく異なるため、システムエンジニア=きついとは限らない点には留意しておきましょう。

システムエンジニアになると、毎週のように深夜勤務や休日出勤があるのですか? 入社前に、イレギュラーな勤務があるかどうか見分ける方法はありますか?

口コミサイトや求人情報、面接などで確認してみよう

システムエンジニアの仕事には、プロジェクトの進行やトラブル対応によって深夜勤務や休日出勤が発生することがあります。

特に、納期前やシステム障害の対応時は、イレギュラーな勤務が必要になることが多い職種です。

しかし、すべての企業やプロジェクトで頻繁に深夜勤務や休日出勤があるわけではありません。

入社前にイレギュラーな勤務が多いかどうかを見分けるには、会社の口コミサイトや求人情報に記載されている労働環境に注目し、残業や休日出勤の頻度に関する情報をチェックすることが有効です。

また、採用面接時に「プロジェクトのピーク時の勤務時間」や「緊急対応がどの程度発生するか」などを直接質問することも重要です。

③未経験だと覚えることが多いから

未経験からシステムエンジニアになる場合、覚えることが膨大にあります。どの仕事でも覚えることは多いですが、特に未経験の場合システムエンジニアはその量に圧倒されて仕事に取り組む前に心が折れてしまう人もいるため、「やめとけ」と言われているのです。

また、必要な知識が身に付くまでは多くの人が想像しているエンジニアらしい仕事を任せてもらうのは難しいでしょう。その間は知識がなくてもできる業務を任せられることもあります。

覚えることが多いだけでなく、その間は本来やりたいことではない仕事をこなし続けるには、根気が必要です。先を見据えて努力できない人にとっては、エンジニアはきつい職業といえます。

野村 芳克

プロフィール

システムエンジニアとして一人前になるまでの期間は、個人の努力とプロジェクトの内容に左右されますが、一般的にはプログラマーが2~3年、その後システムエンジニアが3~5年程度の実務経験が必要だと思います。

そこからさらに経験を積み、プロジェクトのリーダーやマネージャーになるというキャリアイメージです。

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④高度な技術と専門性が求められるから

システムエンジニアとして収入を得るためには、高いITスキルやプログラミングスキルなどの専門性が求められます。

高度なスキルを習得できなければ、プロのシステムエンジニアとしてステップアップしていくのは難しいかもしれません

また、仕事だけをこなしていれば確実にスキルが上がるわけではありません。実際、クライアントとの折衝や雑用のような業務も含まれており、肝心のITスキルを身に付けられなかったというシステムエンジニアもいます。

能動的に勉強し、専門性を高められない人には、システムエンジニアは向かないでしょう。

未経験でも働きながらスキルを高められる方法はありますか? 未経験から挑戦する場合のおすすめのキャリア設計を教えていただきたいです。

谷猪 幸司

プロフィール

参考書を使って根気強くエンジニアとしての基礎を身に付けよう

未経験でもスキルを高められる方法としては、参考書で勉強するのがおすすめです。

参考書などの書籍を用いることで、重要な部分を繰り返し勉強する際に、簡単に読み返すことができます。

特に入門書などはシステムエンジニアの基礎がしっかりと網羅されています。まずはしっかりプログラミングなどのスキルを磨くこと、基礎から着実に自分のスキルにしていくことが大事です。

急がば回れということわざにもあるとおり、安全な道を選ぶことが大事です。

⑤十分なスキルが身に付くまで年収が低水準だから

仕事に高度な技術や専門性が求められる以上、十分なスキルが身に付かない間は収入も上がりにくいです。スキルや経験が身に付くまで低収入である点も、「システムエンジニアはやめとけ」と言われる理由です。

実際、システムエンジニアは覚えることが多く、スキル習得にかなりの努力を要する一方、初任給は一般的な職種と同程度かそれ以下な場合がほとんどです。未経験の場合、さらに収入が低いこともあります。

この難易度に対する収入の低さが、エンジニアはきついと言われる大きな要因です。

また前述のとおり、収入が低いうちはエンジニアらしい仕事もできないことが多いため、仕事面でも報酬面でも不満を抱える人が多いのも事実です。

⑥システムエンジニアが増えすぎて競争が激化しているから

システムエンジニアは「やめとけ」と言われている一方、エンジニアの数は増加傾向にあります。それにより採用や昇進の競争が激化していることも、「やめとけ」と言われる理由の一つです。

どの企業にもすでに経験を積んだシステムエンジニアがいるだけでなく、ほかのスキルを身に付けてからシステムエンジニアに転職する人もいます。そのため、特に未経験から挑戦するハードルは高まりつつあるのです

また、経験が浅い人や未経験の人は多くの場合、下請けのシステムエンジニアとして雇われます。限られた経験しかできない企業では十分なスキルも身に付けづらく、競争に勝つのは至難です。

競争激化によるスキルアップの難しさも、システムエンジニアはやめとけと言われる大きな要因です。

今後もシステムエンジニアは増えていくことが予想されますか?

野村 芳克

プロフィール

エンジニア人口の増加によって競争率はさらに高まる

システムエンジニアの必要性は今後も増加が予想されますが、生成AIの登場により使用言語や開発方法論も大きく変わっていくと予想されます。

AIを活用した自動化が進む中、エンジニアにはAIツールの活用スキルやまた、特定の技術分野に特化した知識やスキルの習得も必要です。

競争が激化する中で、基礎力を固めるだけではなく、環境の変化に柔軟に対応できるかが成功の鍵となるでしょう。

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そもそもシステムエンジニアとは? 種類や仕事内容を簡単に紹介

システムエンジニアはこのようにきついと言われることが多い職業ですが、そもそもどのような職業なのでしょうか。

実はシステムエンジニアには無数の職種があり、それぞれがまったく異なる業務を担当しています。ここでは、システムエンジニアの概要と職種ごとの仕事内容を紹介します。

まずはシステムエンジニアの代表的な職種についてチェックし、業務に関しての理解を深めましょう。

システムエンジニアとは「ソフトウェアの設計・開発をおこなうエンジニア」

システムエンジニアとは、ソフトウェアの設計・開発をおこなうエンジニアを指します。ITシステムに精通し、プロジェクトのなかでITに関する専門家としてシステム設計や開発にあたります

代表的な仕事例

  • 要件定義:クライアントの要求をもとに、どんなシステムが必要かを定義する
  • システム設計・開発:要件定義をもとに具体的な設計を行い、システムを構築する
  • 導入・保守運用:実際にシステムを本番環境で運用し、その管理をおこなう

自身でコードを書いたり設計したりする一方、プロジェクト全体の統括や進行管理などもシステムエンジニアが担います。特にプログラマーなどのコーディングや設計専門の人と協力して業務に当たる際は、全体統括などがメインになるでしょう。

システムエンジニアは、システム全体の設計や要件定義、プロジェクト管理を担当し、クライアントの要求に応じたシステム構築をリードします。

一方、プログラマーは、システムエンジニアが設計した仕様に基づき、コーディングをおこなって実装する役割を担います。

代表的なシステムエンジニア4職種と仕事内容

代表的なシステムエンジニア4職種

  1. サーバーエンジニア
  2. ネットワークエンジニア
  3. クラウドエンジニア
  4. セキュリティエンジニア

ここでは代表的なシステムエンジニアと、その職種についてより細かく紹介します。

システムエンジニアの仕事内容はソフトウェアの設計や開発、管理など先に挙げたとおりですが、扱うシステムによってその仕事内容は大きく異なります。

たとえば私たちが日頃使っているスマートフォンやパソコンのアプリケーションを開発するエンジニアは「アプリケーションエンジニア」と呼ばれます。アプリケーションの中でも、そのデータベースを専門に扱うエンジニアは「データベースエンジニア」です。

このように、領域によってその呼ばれ方はさまざまです。

今回はエンジニアの中でも代表的な4つの職種を、その仕事内容とともにご紹介します。

①サーバーエンジニア

サーバーエンジニアはコンピューターシステムやネットワークに不可欠なインフラを整備し、ITサービスやソフトウェアの基盤を整えています。

サーバーエンジニアの「サーバー」とはコンピュータープログラムを指しており、ユーザーが期待するサービス、機能を提供するシステムです。このサーバーの設計・構築・管理を専門におこない、常にサーバーが適切に稼働できる環境を実現することがおもな仕事となります

サーバーがうまく機能しなければ、ネットワーク通信やアプリケーションの稼働などは難しいのです。サーバーのクオリティにより、データの読み込みや表示速度など、サービスのクオリティも大きく左右されます。

サーバーエンジニアは、システム運用に欠かせないサービスの根幹を担うエンジニアなのです。

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②ネットワークエンジニア

ネットワークエンジニアとは、おもにネットワークに関連する要件定義やシステム設計、開発や管理を担うエンジニアです。インターネットサービスプロバイダや通信会社などに多く、そのサービスの開発や維持に従事します

インターネットサービスプロバイダ

ネット上の住所にあたる「IPアドレス」を発行し、利用者に割り振り、個々の利用者のネットへの接続を可能にしている業者のこと

ネットワークとは、人やモノを網のように接続し合う技術です。現代のあらゆる通信技術に利用されており、私たちが日頃使うサービスに直結しています。

ネットワークがなければ、現代のITサービスのほとんどが成り立ちません。データの送受信はおろか、YouTubeや電子決済も利用できなくなるのです。このような点で、ネットワークエンジニアの仕事は我々の日常生活に深くかかわっています。

現代社会の通信技術に欠かせない存在こそネットワークエンジニアなのです。

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③クラウドエンジニア

クラウドエンジニアは特に近年その需要が高まっている職種です。多くの企業がクラウドサービスを利用し始めるのに伴って、そのインフラ整備を担うクラウドエンジニアが注目を集めています。

クラウドサービス

インターネット経由で利用可能なソフトウェアやアプリケーション、データ、サーバーなどのサービスの総称。利用者側でのサーバー、ハードウェア、データなどの管理が不要なため、近年注目を集めている。

クラウド環境とは、企業の業務システムやデータベースなどを運用するシステム環境を指します。各社、インターネットを介してクラウド環境を利用することで、社内に専用サーバーを設置する手間を省いています。

このクラウド環境の保守や運用がクラウドエンジニアのおもな役割です。これらに加え、環境そのものの構築なども担います。

クラウドエンジニアは、DX化が進む現代においてその発展を加速させる鍵となる職種といえます

谷猪 幸司

プロフィール

上記4つ以外にも近年人気のエンジニア職として、アプリケーションエンジニアが挙げられます。

アプリケーションエンジニアはおもにパソコンやスマートフォンのアプリを開発して、多くのユーザーに届ける仕事です。

開発するシステムのおもな種類には、Webアプリの開発や、業務効率化を図るための業務アプリ、スマートフォン上で利用できるスマホアプリなどがあります。

④セキュリティエンジニア

セキュリティエンジニアとは名前の通り、企業の業務システムやネットワークなどのITセキュリティ確保をおもに担うエンジニアです。企業や団体へのサイバー攻撃が増えている昨今、その重要性は高まり続けています。

セキュリティエンジニアはシステムの管理や保守だけが仕事と思われがちですが、実はシステム開発や構築にもかかわります。より強固なセキュリティ環境の保守のために、企業に合ったセキュリティシステムが求められているためです。

常に強固なセキュリティを敷く必要があるため、トラブルが発生した際にはいち早く解決に向けて行動することが求められます。

個人情報漏洩リスクへの懸念や情報の資産価値が高まっている現代の秩序を守るエンジニアこそ、セキュリティエンジニアなのです

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 (人材業界の場合) 
私はキャリア支援を通じて社会に貢献したいと考えています。学生時代、キャリア支援団体のインターンに参加し、50人以上の学生に対してESの添削や模擬面接を実施しました。自分に自信が持てなかった学生が自分の強みを発見し、自信を持って面接に臨む姿を見たときに大きなやりがいを感じました。貴社では個々の求職者に寄り添いながら最適なキャリアを模索し、一人ひとりの可能性を最大限に引き出せるようなキャリアアドバイザーになりたいと考えます。

雇用形態別! システムエンジニアのきついと感じるポイントとは

雇用形態別! システムエンジニアのきついと感じるポイントとは

  • 社内エンジニアの場合
  • 客先常駐エンジニアの場合
  • フリーランスエンジニアの場合

システムエンジニアには上記の職種の違いのほかに、さまざまな雇用形態があります。

一つの企業のシステムだけを担当するエンジニアもいれば、一つの分野に注力してさまざまな企業に解決策を提供するエンジニアもいるということです。

雇用形態によってその役割やきついと感じるポイントは大きく異なります。この項では雇用形態別にきついと言われるポイントを紹介します。

社内エンジニアの場合

社内エンジニアがきついと言われる理由には以下のようなものがあります。

社内エンジニアがきついと言われる理由

  • 業務範囲が広い
  • 部署を超えてさまざまな人とかかわらなくてはならない
  • 社内システムの全体を知らなくてはいけない
  • 転職の際に身に付けたスキルが活かせない可能性がある

社内エンジニアの場合、その企業のシステムに特化したスキルや知識を身に付ける必要があります。そのため一人のシステムエンジニアが担当する領域が広くなりがちです。

また社内システム全体を管理する以上、さまざまな部署とかかわり、スムーズに業務を進行できるように調整もおこなわなければなりません。

この場合、一般的なスキルではなくその企業に特化したスキルや知識に絞られがちです。そのため転職しづらく、それがきついと言われる大きな要因となっています。

将来的に転職を検討している場合、社内エンジニアはやめておくべきですか? また、転職を見据えている場合はどのような企業を選択すれば良いですか?

業界での成長性やスキルを伸ばせる環境の有無に注目しよう

将来的に転職を視野に入れている場合、社内エンジニアの選択が必ずしも不利とは限りませんが、注意が必要です。

社内エンジニアは特定の企業内のシステムや環境に依存するため、技術の幅が狭くなる可能性があり、転職時にほかの企業で即戦力として評価されにくい場合があります。

転職を見据える場合、選択する企業としては、最新技術に積極的に投資し、技術スキルを磨ける環境を提供している企業を選ぶことが大切です。

また、プロジェクトの多様性があり、幅広い経験を積める企業は、将来的な転職の際に有利になります。

さらに、業界での成長性が高く、エンジニアのキャリアパスが明確な企業を選ぶことも重要です。

客先常駐エンジニアの場合

客先常駐とは、技術者を求めている企業に出向き、その会社に常駐してシステム開発やソフトウェアの設計、管理などをおこなうシステムエンジニアです。

客先常駐エンジニアがきついと言われる理由には、以下のようなものがあります。

客先常駐エンジニアがきついと言われる理由

  • クライアント企業の方針に従うため自由度が低い
  • クライアント企業の立地によっては通勤が大変
  • 毎回人間関係を一から構築し直す必要がある
  • 立場が弱く単価が低い傾向にある

クライアント企業に出向いてそこに常駐してシステムエンジニアとして活躍するため、定期的に環境が大きく変わるのがきついと言われる最大の理由です

人間関係の構築や通勤などで大きなストレスを抱えることも多いでしょう。自由度の低さや立場の弱さも相まって、きついと感じる人もいるようです。

野村 芳克

プロフィール

客先常駐エンジニアの常駐期間は、プロジェクトの規模や内容によって異なりますが、一般的には半年から2年程度が多いでしょう。

長期プロジェクトの場合は、それ以上の期間常駐することもありますが、短期プロジェクトの場合は数カ月で変わることもあります。

フリーランスエンジニアの場合

フリーランスエンジニアは特定の企業に属すことなく、企業から特定の作業を受託するクライアントワークをメインにおこなうシステムエンジニアです。正社員として企業に属さないため、フリーランスならではの悩みも多くあります。

フリーランスエンジニアがきついと言われる理由には、以下のようなものがあります。

フリーランスエンジニアがきついと言われる理由

  • 何かあっても自己責任で対応しなければならない
  • スキルがないと仕事自体を受託できない
  • 営業だけでなく事務処理や経理も自身でおこなう必要がある
  • 契約が急に途絶えるリスクがある
  • 常にスキルを高め続けなければ案件を受注し続けられない

フリーランスのきついポイントの一つに、不安定さが挙げられます。自由な分、自分で負う責任が大きいため、自身でリスク管理をしながら仕事を進める必要があります

また、スキルが十分でなければ仕事自体を受注できないため、常にスキルを高め続けなればなりません。能動的にスキルを磨き続けられない人には、フリーランスエンジニアは難しいかもしれません。

フリーランスエンジニアに特に必要になる要素や能力にはどんなものがありますか?

谷猪 幸司

プロフィール

一人で仕事をこなすスキルや自身をうまく売り込む力が重要

フリーランスエンジニアに必要なものはおもに4つあります。

1つ目としてフリーランスエンジニアは会社所属のエンジニアと違い、自分一人で作業することになるため、案件を一人でこなせるだけのスキルが必要です。

2つ目は明確な実績です。これまでどのような事をおこなってきたのか、またどんな成果を挙げてきたのかがなければ、個人として仕事を得ることが難しくなってしまいます。

3つ目はスキルのアップデートを常にしていく向上心です。自分のできる範囲のものしかおこなわないままでは成長ができず、仕事を獲得していくうえで支障が出てきてしまいます。

4つ目は自分で顧客を開拓していくための営業スキルです。フリーランスとなると自分で仕事を見つけ獲得していかなければいけないため、自分の強みや実績をアピールする力が特に重要になります。

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向き不向きがつらさの要因! システムエンジニアに向いている人・向いていない人の特徴

向き不向きがつらさの要因! システムエンジニアに向いている人・向いていない人の特徴

  • システムエンジニアに向いている人の特徴
  • システムエンジニアに向いていない人の特徴

システムエンジニアは前述のとおり、覚えることや身に付けるべきスキルが多い職業です。その分やりがいを感じられる職業でもありますが、その努力を「やりがい」ととらえられるかは人それぞれ異なります。

このように、システムエンジニアには向き・不向きがあるのです。

ここでは、システムエンジニアに向いている人と向いていない人の特徴を紹介します。アドバイザーの見解も交えながら解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

システムエンジニアに向いている人の特徴

システムエンジニアとしてキャリアを築くためには、継続的な努力や仕事への熱意が欠かせません。システムエンジニアに向いている人の特徴に当てはまる場合、楽しみながらスキルアップできるでしょう。

特にシステムエンジニアは、仕事とは別に自ら勉強して知識を身に付けたり、積極的に経験を積んだりする姿勢が求められます。常に新しいことに興味をもち、自分の理想に向かって努力できる人はシステムエンジニアとして活躍できるのです。

ここではシステムエンジニアに向いている人の特徴を5つ紹介します。

①好奇心旺盛で新たなスキルを身に付けるのが好きな人

好奇心旺盛で、常に新しいスキルを身に付けるのに積極的な人は、システムエンジニアに向いています。なぜならシステムエンジニアとして活躍するには、常に最新の知識やスキルを身に付ける必要があるためです。

ITの世界はトレンドの移り変わりが速く、どの時代でも通用する単一のスキルはあまり存在しません。常にトレンドに合わせて知識をアップデートし続ける必要があるのです

ただトレンドの移り変わりが速い分、それについていける人はそれだけで周りに差をつけられます。またそのトレンドを追うことを楽しく感じられる場合が多いので、苦にならないのが向いている理由の一つになります。

新しいことにチャレンジするのが好きで、好奇心のおもむくままにスキルや知識を身に付けられる人は、システムエンジニアとして活躍できるでしょう。

好奇心が強い一方、飽きっぽいのですがシステムエンジニアに向いているでしょうか? 飽きっぽい人がシステムエンジニアを目指すうえで注意すべきことはありますか?

野村 芳克

プロフィール

好奇心旺盛さを活かせる環境かどうかに着目して企業を選ぼう

好奇心強く新しいスキルを追求するのが好きな特性は、システムエンジニアにとって大きな強みだと思います。

一方、成功するために、途中で興味が薄れてもプロジェクトを完了させる責任感と持続力は必須です。

そのような性格の場合、当面の成果が出やすいプロジェクトを選ぶ、多様な技術に触れられる環境を選ぶ、あるいは趣味で新しい技術を学ぶ時間を割くなど、自分の性格に合わせたキャリアプランを考えてみてください。

また、新しい技術や知識を習得していくに際しては、その学習を継続した結果の先に、将来、プロジェクトの中で役割へどうつながるかを考えられれば、飽きることなく学習を継続するモチベーションを高く維持できます。

②一つのことに向き合い続ける集中力のある人

一つのことに真剣に向き合い続け、最後までやり抜く力がある人もシステムエンジニアに向いています。作業の正確性とスピード感が求められるシステムエンジニアには集中力が欠かせません。

システムエンジニアが構築するシステムやソフトウェアに少しでもミスがあると、うまく機能しません。それにより大きな損失が出たり、個人情報や企業秘密の漏洩が起こったりする可能性もあります。

だからこそ、ミスがないように一つの作業に向き合い続ける集中力と、丁寧に最後までやり抜く忍耐力が不可欠です

一つの作業に没頭し、集中してやり抜ける人はシステムエンジニアに向いています。

③ものづくりが好きな人

自分で何かを生み出すことに価値を感じる人も、システムエンジニアに向いているといえます。なぜならシステムエンジニアの仕事はシステムの構築やソフトウェアの開発など、0から形あるものを生み出す作業であるためです。

自分の手でシステムを生み出し、それが社会で活躍することに喜びを覚える人は、システムエンジニアの仕事を楽しめるでしょう

ただし、システムエンジニアの仕事には生み出したものの管理やアップデートも含まれます。常に開発だけにかかわれるとは限らないため、開発だけをしたい人にはおすすめしません。

開発だけに携わりたい人には、プログラミング言語を用いてシステムやソフトウェアを開発する専門家であるプログラマーがおすすめです。

システムエンジニアの仕事は、要件整理や設計、システムを組み上げるなどの点で建築と似ています。

創作活動のようにアイデアを形にするプロセスや、構造を設計して問題を解決する能力が求められるため、創造力や設計力を持つ人も活躍できる分野です。

④コミュニケーション能力が高い人

コミュニケーション能力が高い人もシステムエンジニア適性が高いといえます。一人で作業をこなすイメージを持たれがちなシステムエンジニアですが、その仕事にはチームやクライアントとのかかわりが欠かせません。

ただ話すのがうまいだけでなく、相手のニーズを会話の中でつかんだり、どんな問題を抱えているのかを察したりする能力が求められます。自身の考えを相手にわかりやすいように伝えられる論理的思考力や言語化力も必要です。

どんなに優秀なシステムエンジニアでも、一人ですべての業務をこなせるわけではありません。

チームで問題解決にあたることが必須になる以上、コミュニケーション能力の高さはシステムエンジニアとしての能力に直結します。

谷猪 幸司

プロフィール

結論から言うと向いています。仕事を一人で黙々とこなすための集中力は仕事において必要不可欠です。

ただあくまでも仕事は一人でおこなうわけではなく、コミュニケーションを取りながらおこなっていくものです。

必要なときにコミュニケーションが取れる能力も、必要です。

⑤仕事を通じて他人や社会に貢献したいと考えている人

人のためになる仕事をしたいと考えている人も、システムエンジニアに向いています。システム構築やソフトウェア開発は、企業の活動を通じてより多くの人のためになる仕事であるためです。

また前述のとおり、システムエンジニアはクライアントやチームメンバーとかかわる機会も多く、直接誰かのためになっていることも実感できます。

つまり、システムエンジニアは身近な人からも感謝されるだけでなく、サービスの先にいる数多くのユーザーにも価値を提供できる仕事なのです

仕事に貢献性を常に感じられるため、自身の頑張りに意味を見いだしながら業務に取り組みたい人は楽しく働けるでしょう。

アドバイザーコメント

日常生活やビジネス活動を支える業務では大きな貢献度を感じやすい

システムエンジニアは、特定の技術やシステムが人々の日常生活やビジネス活動を支える重要な役割を果たしたときに、「社会に貢献した」と強く感じることが少なくありません。

たとえば、銀行やクレジットカード会社のシステムを開発・保守するSEは、数百万人の金融取引を安全かつスムーズにおこなえる環境を提供しています。これにより、社会全体の信頼基盤を支える一端を担っていると実感できるのです。

また、公共交通機関のシステム開発も社会貢献を感じやすいといえます。鉄道やバスの運行管理システム、切符販売システム、交通信号の制御システムなどにかかわるSEは、社会インフラを支えているといっても過言ではありません。

こういったSEは、自身の仕事が多くの人々の生活にかかわるサービスにおける業務では、より強い社会貢献度を感じることができます。

デジタル化が進む社会の発展に技術で貢献できることもSEならではの魅力

またシステムエンジニアは、目に見える形での社会貢献に加え、技術力を通じて社会の発展に寄与できる点も魅力の一つです。

デジタル化が進む現代社会では、SEの仕事がますます不可欠になっており、自らの技術が持つ影響力の大きさを実感できることも大きなモチベーションの源となるでしょう。

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システムエンジニアに向いていない人の特徴

システムエンジニアに向いていない人の特徴

  1. 一人で黙々と作業をするのが苦手な人
  2. 継続的に努力したりチャレンジしたりするのが苦手な人
  3. 体力がない人

さまざまな場面で「きつい・やめとけ」と言われているとおり、システムエンジニアの業務は向いていない人にとってはつらい職業といえます。

膨大な量の知識習得を乗り越えたとしても、その先も継続的に勉強できなければシステムエンジニアとしては活躍が難しいのです

ここではシステムエンジニアに向いていない人の特徴を3つご紹介します。

ただし、どれかが当てはまったからといってシステムエンジニアとして活躍できないと決めつけるのは早まった決断といえます。

自分がシステムエンジニアに本当に向いているかどうかチェックしたい人は、後述する「システムエンジニアの適性を確かめる3つの具体的な方法」を参考にしてみてください。

①一人で黙々と作業をするのが苦手な人

一人で黙々と作業に取り組むのが苦手な人は、システムエンジニアには向いていません。開発や管理などの作業は単独で取り組むことが多いためです。

前述のとおり、クライアントやチームメンバーとともにプロジェクトを進める場面もある一方、作業自体は一人でおこなうのが基本です。

一人で作業するよりも常に人とかかわるのが好きな人は、業務自体に苦痛を感じるでしょう。

また、問題に直面した際も、基本は自力で解決することが求められます。自分で問題点を探り、改善しながら進める自律性がなければシステムエンジニアは務まりません

一人で集中して物事に取り組めないのは、システムエンジニアとして致命的になり得ます。このような人はほかの職業を探しましょう。

②継続的に努力したりチャレンジしたりするのが苦手な人

継続的に勉強したり、自ら進んで新しいことにチャレンジできない人は、システムエンジニアには向かないでしょう。前述のとおり、継続的にスキルアップしなければシステムエンジニアとしては活躍しにくいためです。

特にシステムエンジニアとしてキャリアアップしていくには、同じような作業を何度も繰り返して経験を積む必要があります。同じ作業を何度も繰り返す忍耐力がなければ、スキルを高めることは困難です

また、新たなことに積極的に取り組めなければIT業界のトレンドについていけず、自身のシステムエンジニアとしての価値を高められません。

継続的な努力と新しいことへの挑戦のどちらか一方が苦手な場合、エンジニアになった後に苦労するでしょう。

③体力がない人

単純に体力がない人は、システムエンジニアには向いていません。システムエンジニアは夜間や休日に出社する変則的なスケジュールでの勤務も多く、ハードな職業であるためです。

特に下請け企業の場合、クライアントのスケジュールに合わせて稼働するため、時期によっては長時間労働も発生します。品質とスピード感を求められる分プレッシャーもかかるため、精神的にも肉体的にもタフでなければ続けられないでしょう

また、前述のとおりシステムエンジニアになってすぐスキルアップに直結する仕事ができるとは限りません。そのため勤務外で勉強する必要があります。

仕事後に切り替えて勉強するのが苦手な人は、スキルを伸ばし続けられず、挫折する可能性があるため注意しましょう。

野村 芳克

プロフィール

システムエンジニアとしてのキャリアを継続的に成長させるためには、仕事外での勉強も必要です。

具体的には、週に10~15時間程度の自己学習が推奨されることが多いです。

定期的かつ計画的な学習も必要なため、日々のルーチンに学習時間を組み込むことも重要です。

システムエンジニアには良い面がたくさんある! SEになる3つのメリットを解説

システムエンジニアには良い面がたくさんある! SEになる3つのメリットを解説

  • タフな仕事が多い分やりがいを感じられる
  • スキルさえ身に付けば高収入も狙える
  • 将来性があり仕事がなくなるリスクが低い

ここまでシステムエンジニアがきついと言われる理由や、向いている人・向いていない人の特徴を見てきました。これらより、向いている人にとってシステムエンジニアは魅力的な職業であることがわかったはずです。

この項ではシステムエンジニアに興味がある人に向けて、システムエンジニアになるメリットを3つ紹介します。

システムエンジニアのメリットをチェックしておくことで、その魅力をさらに深く理解できるはずです。

①タフな仕事が多い分やりがいを感じられる

システムエンジニアは業務も働き方もタフですが、その分大きなやりがいを感じられます。社会への貢献度も高く、必死に取り組めば相応の成果を感じられるはずです。

さらにタフな仕事を任される分、仕事を通じて成長し続けられます

ただし前述のとおり、スキルに直結しない業務が多いのも事実です。特に未経験の場合、十分なスキルが身に付くまでは雑用やほかのシステムエンジニアの補助など、システム自体にかかわれないことも往々にしてあります。

効率よくスキルを身に付けるコツは、早い段階で十分なスキルを身に付けることです。短期間で知識を身に付け、成長に直結する仕事を任せてもらえる人材になれれば「仕事を通じて成長し続けられる」というメリットがさらに増大します。

②スキルさえ身に付けば高収入も狙える

システムエンジニアの世界は実力主義な側面が強い分、スキルや経験が重視されます。トレンドを押さえた需要の高いスキルや、熟達したスキルさえ身に付けば1,000万円を超える高収入も十分狙えるでしょう。

専門性を高めることが年収アップに直結するのも、システムエンジニアの大きな魅力です。ITスキルだけでなく、マネジメントスキルや語学力、営業力などを高めることもシステムエンジニアとしてのキャリアアップにつながります。

また、さらなるITの発展DX化の広がりにより年収が一層高まる可能性がある点も、システムエンジニアを目指す大きなメリットです。

実際、システムエンジニアにはどのくらいの収入を得ている人が多いのでしょうか?

400〜600万円が一般的だがスキル次第ではそれ以上もあり得る

システムエンジニアの平均年収は、経験やスキル、勤務地、企業規模によって異なりますが、全体的にはおおよそ400~600万円が一般的な範囲です。

新卒の場合、初任給は年収で300~400万円程度、一方、経験を積んでプロジェクトリーダーやマネージャー職に昇進すると、年収700~800万円以上になることもあります。

IT業界は技術の進化が速いため、クラウドやAI、セキュリティといった高度な専門スキルを持つエンジニアはさらに高収入を得ることができ、年収1000万円を超えるケースも少なくありません。

例えば、大手企業や外資系企業での勤務は、年収が高い傾向にあります。また、東京都内など都市部では地方よりも給与水準が高い傾向があります。

③将来性があり仕事がなくなるリスクが低い

この先システムエンジニアの需要はさらに高まると予想されています。そのためシステムエンジニアの仕事がなくなるリスクが低く、将来性がある仕事なのです。

仕事の複雑化は避けられないものの、それに順応し続けられれば失業のリスクは非常に低いといえます

また、ITの発展次第ではシステムエンジニアに新たな職種が増える可能性も十分あり得ます。現に、前述したクラウドエンジニアはDX化の広がりに伴って需要が広がっている職種の一つです。

特定のスキルへの需要が大きくなれば収入の増加や安定も見込めます。

変化が激しい時代に仕事がなくなるリスクが低いだけでなく、今後さらに需要が拡大する可能性も高いのは、非常に大きなメリットでしょう。

企業に刺さる志望動機は、AI作成ツールを試してください

「企業に伝わる志望動機ってどうやって書くの…?」そんな悩みはありませんか?

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システムエンジニアは結局どうなの? 将来性や需要などプロのアドバイザーが解説

ここまでシステムエンジニアがきついと言われる理由や、向き・不向きの傾向、そのメリットなどを解説してきました。実際、メリットやきつい点を知ったこと、本当にシステムエンジニアを目指すか悩んでいる人も多いでしょう

ここでは「システムエンジニアになることのメリット・デメリット」を、プロの視点を交えて解説します。

プロの意見をチェックして、自身のキャリア設計の参考にしてみてください。

アドバイザーコメント

常に自己成長できる反面、長時間労働によるストレスはたまりやすい

システムエンジニアになることへのメリットとしては最新の技術やツールを使用するため、常に自分の技術力を高めることができ、自己成長を見込むことができます。

また技術力を高めることで、会社が倒産してしまうなど有事があったとしても、そのスキルの高さから転職の際に有利に働くことができます。

そして技術力が高まることで、できることも増えていくわけなので、報酬も高くなっていきます。

システムエンジニアのデメリットは締め切りやトラブル対応が求められることが多く、長時間労働となることが非常に多いです。その長時間労働や求められる納期や技術的な課題からストレスがたまっていきます。

就職する際は自分にとってのメリット・デメリットを見極めが大切

またメリットでもある最新の技術やツールから技術力を身に付けることができるといったことも、技術の進歩の速さから継続的な学習が必要不可欠となり、自分のプライベートの時間にまで及ぼす可能性があるような自己研鑽が必要となっていきます。

メリットとデメリットの感じ方は、それぞれ性格の違いもあるので人によって異なります。自分はどのように物事を捉えるのか考えてみてください。

システムエンジニアの適性を確かめる3つの具体的な方法

システムエンジニアの適性を確かめる3つの具体的な方法

  • 自己分析をおこなって向いているかどうかをチェックする
  • 実際に自分でプログラミングに取り組んでみる
  • 現職のシステムエンジニアに相談してみる

ここまで、システムエンジニアの仕事や働き方についてチェックしてきました。その特徴や魅力、どんな人におすすめの職業なのか理解できたでしょう。

ここではそのような特徴を持つシステムエンジニアが、実際自分に合っているのか見分ける方法を紹介します。

自身に適性があるのかを見極めたうえで、システムエンジニアとしてのキャリアをスタートさせましょう。

①自己分析をおこなって向いているかどうかをチェックする

システムエンジニアが自分に向いているのかチェックする際、最初にすべきことは自己分析です。自分のキャリア感や価値観、考え方などをチェックし、システムエンジニアがマッチしているのかを見極めます

自己分析は、以下の7ステップで取り組みましょう。

自己分析の7ステップ

  1. 「頑張ったこと」など掘り下げるテーマを1つ決める
  2. 過去の経験の中からテーマに関するシーンを洗い出す
  3. それぞれのシーンに対して「なぜ」と深掘りをしてエピソードを具体化する
  4. 複数のテーマで1〜3を繰り返す
  5. 分析内容を整理して共通点や変化した点を探す
  6. 過去と現在の自分から将来像を考える
  7. 他人が抱く印象や強み・弱みを整理する

正しい自己分析をおこなうことで、自分にとって理想のキャリアを実現できます。

自己分析の重要性やおこなうべき時期、より詳しい方法などが気になる人は以下をチェックしてみてください。自己分析の重要性からその具体的な方法まで、詳しく解説しています。

自己分析のやり方
自己分析マニュアル完全版|今すぐできて内定につながる方法を解説

マインドマップの作り方
マインドマップで自己分析を極めよう! 活用方法や注意点を徹底解説

モチベーショングラフの作り方
テンプレ付き|モチベーショングラフを駆使して自己分析を深めるコツ

②実際に自分でプログラミングに取り組んでみる

実際にプログラミングに取り組み、作業を楽しめるかチェックするのも適性を見極める方法として有効です。なぜならプログラミングはシステムエンジニアに欠かせないスキルであり、業務の大部分を示す業務であるためです。

プログラミングについて自分で学んだり、集中して取り組んだりするのがきついと感じた場合、システムエンジニアを目指すのはおすすめしません。

ただし、プログラミングができないからといって諦める必要はありません。

できる・できないではなく、プログラミングという作業自体が自分にとって苦痛ではないかをチェックしてください。苦痛なく自分で勉強し、作業に没頭できる場合は、システムエンジニアの適性があるといえます。

完全未経験者には、文法がシンプルで可読性が高く、データ分析やAI開発にも利用される「Python」がおすすめです。

また、Web開発に興味があるなら、動的なWebページ作成に不可欠な「JavaScript」、基礎を学ぶなら「Ruby」も直感的なコードが書けるため初心者に向いています。

③現職のシステムエンジニアに相談してみる

周りに活躍しているシステムエンジニアがいる場合、直接相談してみるのも方法の一つです。ネットやSNS上では得られないシステムエンジニアの真の魅力や、リアルな体験談を聞けるでしょう。

なかでもおすすめなのは、システムエンジニアの仕事を楽しんでいる人に話を聞くことです。楽しんでいるシステムエンジニアからそのやりがいや魅力について聞くことで、エンジニアとしてのキャリアを前向きにとらえられます

周りに相談できるシステムエンジニアがいない場合、オンラインで相談できるサービスやSNSを使うのもおすすめです。

現職のシステムエンジニアだけでなく、たくさんの相談に乗ってきたプロのシステムエンジニアにも自身のキャリアについて相談できます。

システムエンジニアとして就職する際の注意点を最後にチェックしておこう

システムエンジニアとして就職する際の注意点を最後にチェックしておこう

  • 会社の労働環境は適正か?
  • どのような企業と取引をしているか?
  • 社内の雰囲気や人間関係は良好か?
  • 自身のスキルや経験を活かせる環境があるか?

システムエンジニアとしてのキャリアをスタートさせる前に、企業選びの注意点をチェックしておきましょう。

どんなにシステムエンジニアに向いていても、企業とのミスマッチが発生すると自身の適性を存分に発揮できません。

注意すべきポイントにあらかじめ目を通しておけば、ミスマッチを減らし、自身に合う環境でシステムエンジニアとしてキャリアアップしていけるはずです。

会社の労働環境は適正か?

まずは会社の労働環境をチェックし、やりがいを感じながら働けるかをチェックしましょう。どんなにシステムエンジニアの仕事が楽しくても、満足して働ける環境が整備されていなければ仕事を続けるのは困難です。

待遇が良くなかったり労働環境が過酷だったりすると「仕事は楽しいのに会社に行きたくない」と感じてしまうかもしれません

労働環境をチェックする際は、以下の2点に特に注目しましょう。

チェックすべき2つのポイント

  • 企業の待遇
  • 残業時間・残業頻度

上記を中心に労働環境をチェックして自分の価値観と照らし合わせることで、企業とのミスマッチを減らせます。

二次請け・三次請け以降の企業は待遇が良くない可能性が高い

二次請け・三次請けなど、他企業の下請けをおこなっている企業は、待遇が良くない可能性が高いといえます。なぜならそのほとんどがクライアントワークで、常に納期によるプレッシャーに晒されて働く必要があるためです。

待遇の良い企業を志望する場合、以下のような条件で企業を絞るのがおすすめです。

企業を絞る際のポイント例

  • 自社のサービスを提供している企業
  • 自社のシステム管理に携わることができる企業
  • 教育制度や福利厚生が充実している企業

とはいえ、未経験から挑戦する場合、いきなり下請け企業を省くと就職先候補が極端に減少するでしょう。

未経験の場合は特に教育制度が整っている企業に入社し、いち早くスキルを身に付けることに注力してください

平均残業時間が公開されていない企業は残業が多い可能性が高い

平均残業時間が公開されていない企業にも注意が必要です。そのような企業は残業が多く、勉強時間やプライベートの時間が十分に取れない可能性が高いためです。

どれだけシステムエンジニアの仕事が楽しくても、残業ばかりでプライベートの時間が取れないと続けるのは難しいでしょう。

まずは自身の価値観に照らし、どのくらいの残業まで許容できるかを明確にしましょう。そのうえで、平均残業時間が明記された企業から就職先を探すのがおすすめです。

また、初期段階ではスキルアップに直結する仕事ばかりできるわけではありません。そのため残業が増えて勉強時間が減ると、キャリアアップが遅れる可能性もあります。

就職先を選ぶ場合は必ず平均残業時間をチェックし、納得したうえで選択しましょう。

谷猪 幸司

プロフィール

会社の労働環境を確認する上で大事なことは人間関係と働く職場の環境です。

自分の苦手とする人はいないのか、働く時間は長すぎないか、また室内の明るさや音がうるさくないのかといった環境にも注意すると良いです。

どのような企業と取引をしているか?

どのような企業と取引しているかまでチェックしておくと、さらに安心して就職先を選定できます。特に下請けを中心とする企業への就職を視野に入れている場合、その企業がどこと取引があるのか調べておきましょう。

前述のとおり、企業に入ると必ずしも自分のスキルアップにつながる仕事ばかりできるとは限りません。

しかし、あらかじめ取引のある企業を調べて入社すれば、自分の描いたキャリアに近い仕事を振ってもらえる可能性を高められます

未経験で入社したい企業が大企業の場合、その企業と取引のある下請け企業に入社してそこから転職するルートを目指すのもおすすめです。

社内の雰囲気や人間関係は良好か?

社内の雰囲気や人間関係も事前に調べておくと、入社後にトラブルを抱えるリスクをぐっと下げられます。良好な人間関係は順当にキャリアを積むうえで欠かせないためです。

実際、労働政策研究・研修機構「早期離職とその後の就業状況」によると、新卒1年目の離職理由の35.3%が「人間関係がよくない」となっています。

つまり、どれほど仕事自体が自分に合っていても、人間関係が良好でなければ継続は難しいのです

企業の説明会やOB訪問などを活用し、志望企業の内情は事前に必ずチェックしておきましょう。

自身のスキルや経験を活かせる環境があるか?

システムエンジニアに興味があり、プログラミングなどの経験がすでにある人は、それを企業で活かせるかをチェックしておきましょう。まったく異なる業務を任される場合、自分の価値が発揮できずにつらさを感じてしまうかもしれません。

前述のとおり、システムエンジニアのキャリアで最もきついことの一つは、初期段階の覚えることの多さです。自身のスキルや経験が活かせない企業に入社すると、その初期段階をもう一度経験しなければなりません。

せっかく初期段階を乗り越えてスキルを獲得しているのであれば、それを活かせる企業を選びましょう。

事前に職務内容が明記された文書をチェックしたり、企業のシステムエンジニアに直接仕事内容を問い合わせたりすると、仕事とのミスマッチを減らせます

本格的にシステムエンジニアを目指そうと考えている人には、以下の記事がおすすめです。システムエンジニアを目指すうえで有効な資格や就活対策について、解説しています。

システムエンジニアの志望動機
例文8選|システムエンジニアの志望動機を新卒でも魅力的に作る方法

エンジニアにおすすめの資格
エンジニアの種類別のとるべき36の資格|選び方や勉強方法も解説

自分の適性を見抜いてシステムエンジニアとしてのキャリアをスタートさせよう!

この記事では、システムエンジニアがきついと言われている理由や向いている人の特徴を中心に解説してきました。システムエンジニアはきつい一方、向いている人にとってはとてもやりがいのある職業であるとわかったでしょう。

将来性もあり、スキルを身に付ければ高収入も狙えるため、気になっている人はぜひ自己分析を通じて自身に適性があるかを判断してみましょう。

最後に紹介した就職先選びの注意点を考慮して仕事を選べば、理想のキャリアを描けるはずです。

アドバイザーコメント

システムエンジニアはハードな分強いやりがいを感じられる

システムエンジニアは確かに厳しい職業ですが、その分、向いている人にとっては非常にやりがいのある仕事であることがこの記事からも明らかですね。

技術が進化し続ける現代において、システムエンジニアは社会の重要な基盤です。そのためこの分野でスキルを磨くことは、高収入を得るチャンスとなり、キャリアの選択肢も豊富に広げることができます。

常に問題解決を楽しみながら取り組める人はシステムエンジニアに向いている

特に、好奇心旺盛で新しい知識や技術を学ぶ熱心な人、論理的思考が得意で問題解決を楽しむ人は向いています。

また、システムエンジニアとして成功するためには、最新の技術トレンドを常に追い続け、技術の進化に対応する柔軟性が重要です。プロジェクトの中で自身を成長させながら社会への貢献度や影響力も高い役割を担います。

システムエンジニアを目指す学生の皆さんには、自分自身の適性を深く考え、どのような環境や役割で活躍できるかを考えながら、多方面でチャレンジできるキャリアを積むことをおすすめします。

計画的な準備と熱意があれば、きっと素晴らしいキャリアを実現させることができます。

執筆・編集 PORTキャリア編集部

明日から使える就活ノウハウ情報をテーマに、履歴書・志望動機といった書類の作成方法や面接やグループワークなどの選考対策の方法など、多様な選択肢や答えを提示することで、一人ひとりの就活生の意思決定に役立つことを目指しています。 国家資格を保有するキャリアコンサルタントや、現役キャリアアドバイザーら専門家監修のもと、最高品質の記事を配信しています。

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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi

高校卒業後、航空自衛隊に入隊。4年間の在籍後、22歳で都内の大学に入学し、心理学・教育学を学ぶ。卒業後は人材サービスを展開するパソナで、人材派遣営業やグローバル人材の採用支援、女性活躍推進事業に従事。NPO(非営利団体)での勤務を経て、「PORTキャリア」を運営するポートに入社。キャリアアドバイザーとして年間400人と面談し、延べ2500人にも及ぶ学生を支援。2020年、厚生労働大臣認定のキャリアコンサルタント養成講習であるGCDF-Japan(キャリアカウンセラートレーニングプログラム)を修了

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