SPI 非言語「損益算」の練習問題20問と解き方|専門家による解説付き

Webテスト対策の支援実績がある専門家がこの記事を監修しました
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小寺 一綺
国家資格キャリアコンサルタント
Kazuki Kodera〇20歳でキャリアコンサルタント試験に合格。その後は中高校生を対象としたキャリア企画の運営や大学生の就職活動支援、さらにはリスキリング講座でもキャリア形成支援を実施している。過去には大手企業の就活に特化した就活コミュニティでのWebテスト講師を3年間、大学内でのWebテストガイダンス講座の講師のサポートを1年経験。これまでWebテストの支援をしてきた学生は延べ300名ほど

すぐに問題を解きたい人はこちらをチェック!

SPIの「損益算」は非言語分野で出題されます。定価・原価・売価などの金額や割引率・利益率を計算する問題です。 一見すると難しそうに見える問題ですが、それぞれの言葉の意味を正確に理解し、公式に当てはめることができれば誰にでも解くことができます。

この記事では、就活コミュニティでのWebテスト講師の経験があるキャリアコンサルタントの小寺さんとともに、SPI「損益算」の解き方について解説していきます。小寺さんは延べ300名ほどの学生のWebテストのサポートをしてきました。そんな小寺さんならではの、損益算の考え方や情報を整理するコツについての解説があるため、損益算や計算問題に苦手意識がある人はぜひ参考にしてみてください。

記事の後半では「損益算」の練習問題を20問紹介しています。力試しに活用してみましょう。

よりSPIの本番をイメージして対策したい人は、SPI対策模試にも挑戦してみてください。

実際に問題を解く前に確認! 損益算の解答の3つのコツ

小寺 一綺

プロフィール

損益算は、商品やサービスの原価、利益、販売価格などを計算する問題です。実務的にも備品発注や取引時に考える必要のある基本となります。解く際のコツは以下の3つです。

①用語の意味を理解
原価(=仕入れ値)、定価、販売価格、利益率といった基本的な用語に慣れることから始めていきましょう。これらの用語の理解が、計算の基礎を築くことにつながります。

②頻出パターンを攻略
損益算にはよく出る計算パターンが存在します。たとえば、「原価に対する利益率の計算」「定価からの割引販売」「赤字や黒字の判定」などが挙げられます。このパターンに慣れることで、問題を解くスピードが大幅に向上するでしょう。演習を続け、1問あたり30秒から1分15秒程度で解けるようになることを目指してください。

③問題が解けないときの対処法
問題文が理解できず解答に時間がかかる場合には、次の問題に進むという柔軟な方針を持つことが重要です。

自分なりの効率的な解法や時間配分の戦略を立てることを意識しながら問題に取り組むと、限られた時間内で正答率を高めることができますよ。

用語一覧

  1. 原価:お店が商品を仕入れたときの価格
  2. 定価:お店が原価に利益を上乗せして最初につけた価格
  3. 販売価格:お店が実際に商品を売った価格
  4. 利益率:原価に対する利益の割合
  5. 割引率:原価から割り引いた額の割合

SPIの損益算で活用する公式

  1. 利益=売価-原価
  2. 定価=原価×(1+利益率)
  3. 売価=定価×(1-割引率)

SPI「損益算」の練習問題20問|小寺さんによる解き方の解説付き!

SPI「損益算」の練習問題を難易度別に20問用意しました。頻出パターンを押さえて損益算を攻略しましょう。

「損益算」の問題に初めて挑戦する人は、「実際に問題を解く前に確認! 損益算の解答のコツ」を読んでから挑戦してみてください。

問題1(難易度:★☆☆☆☆)

問題

以下の問題を読み、各問いに最も適当なものを選択肢A〜Eの中から選びなさい。
仕入れ値500円の雑誌がある。これに2割の利益を見込んで定価をつけたが、売れ残ったため定価の1割引で販売することにした。このときの販売価格はいくらか?

選択肢


正解:C
まず、定価を計算する。
定価=原価×(1+利益率)=500×(1+0.2)=500×1.2=600円
次に、定価から1割引した販売価格を計算する。
販売価格=定価×(1-割引率)=600×(1-0.1)=600×0.9=540円
よって、販売価格は540円である。
(計算式:500×1.2×0.9=540 )

問題2(難易度:★☆☆☆☆)

問題

以下の問題を読み、各問いに最も適当なものを選択肢A〜Eの中から選びなさい。
あるカフェで、原価800円のコーヒー豆を仕入れた。4割の利益を乗せて定価としたが、セール期間中に定価から1割引きで提供した。セール中のコーヒー豆の販売価格はいくらか?

選択肢


正解:B
まず、定価を計算する。
定価=原価×(1+利益率)=800×(1+0.4)=800×1.4=1,120円
次に、定価から1割引きした販売価格を計算する。
販売価格=定価×(1-割引率)=1,120×(1-0.1)=1,120×0.9=1,008円
よって、販売価格は1,008円である。
(計算式:800×1.4×0.9=1,008)

問題3(難易度:★☆☆☆☆)

問題

以下の設問に答えなさい。
ある美術品を定価の10%引で売ると1,500円の利益があり、20%引で売ると2,100円の損失になる。この美術品の仕入れ値はいくらか。

選択肢


正解:C
仕入れ値をX(円)、定価をY(円)と置く。
0.9Y=X+1,500(1)
0.8Y=X-2,100(2)
(1)-(2)より:
0.1Y=3,600
Y=36,000(円)
Yを(1)に代入してXを求める。
X=0.9×36,000-1,500
X=32,400-1,500=30,900(円)

小寺 一綺

プロフィール

中学2年生で勉強した連立方程式を覚えていますか?

連立方程式とは、複数の文字を含む2つ以上の方程式を組み合わせて、すべての式を同時に満たす文字の値を求めるものです。不明な数値をxやyに置き換えて考えます。

今回の問題の場合、定価も仕入れ値もわからないため、これらを文字で置き換えるのです。「不明な数値があった場合は、まずは文字で置く」というポイントをしっかりと押さえておきましょう。

問題4(難易度:★★☆☆☆)

問題

以下の問題を読み、各問いに最も適当なものを選択肢A〜Eの中から選びなさい。
アパレルショップが1,500円で仕入れたTシャツに、6割の利益を見込んで定価をつけた。シーズンオフになったため、定価の3割引で販売した。このTシャツの販売価格はいくらか?

選択肢


正解:B
まず、定価を計算する。
定価=原価×(1+利益率)=1,500×(1+0.6)=1,500×1.6=2,400円
次に、定価から3割引した販売価格を計算する。
販売価格=定価×(1-割引率)=2,400×(1-0.3)=2,400×0.7=1,680円
よって、販売価格は1,680円である。
(計算式:1,500×1.6×0.7=1,680)

問題5(難易度:★★☆☆☆)

問題

以下の問題を読み、各問いに最も適当なものを選択肢A〜Eの中から選びなさい。
あるベーカリーが、原価400円の高級食パンを製造した。製造原価の2割5分の利益を見込んで定価を設定したが、閉店間際になったため、定価の2割引でタイムセールを行った。タイムセールでの販売価格はいくらか?

選択肢


正解:C
「2割5分」は 0.25である。
まず、定価を計算する。
定価=原価×(1+利益率)=400×(1+0.25)= 400×1.25=500円
次に、定価から2割引した販売価格を計算する。
販売価格=定価×(1-割引率) =500×(1-0.2)=500×0.8=400円
よって、販売価格は400円である。
(計算式:400×1.25×0.8=400 )

小寺 一綺

プロフィール

この問題のポイントは、計算しやすいように利益率を小数で扱うことです。「2割5分」のような表記を見慣れない人も少なくありません。この表記が出た途端に正答率はぐっと下がります。

覚え方は非常にシンプルです。「〇割△分」の場合、「0.〇△」となります。

計算手順としては、まず原価に利益率を上乗せして定価を出しましょう。その後、その定価から割り引いて販売価格を求めます。割引を適用する順序を間違えないよう、注意しましょう。

問題6(難易度:★★☆☆☆)

問題

以下の設問に答えなさい。
あるゲームソフトを定価の2割引で販売すると1,600円の利益があり、4割引で販売すると1,400円の損失になる。このゲームソフトの仕入れ値はいくらか。

選択肢


正解:C
仕入れ値をX(円)、定価をY(円)と置く。
0.8Y=X+1,600 (1)
0.6Y=X-1,400 (2)
(1)-(2)より:
0.2Y=3,000
Y=15,000 (円)
Yを(1)に代入して、Xを求める。
X=0.8×15,000-1,600
X=12,000-1,600=10,400 (円)

問題7(難易度:★★☆☆☆)

問題

以下の設問に答えなさい。
仕入れ値500円のシステム手帳がある。これに4割の利益を見込んで定価をつけたが、モデルチェンジのため定価の1割で販売した。このときの1冊あたりの利益額はいくらか?

選択肢


正解:B
1:定価を計算する。定価=原価×(1+0.4)=500×1.4=700円
2:販売価格を計算する。販売価格=定価×(1-0.1)=700×0.9=630円
3:利益額を計算する。利益額=販売価格-原価=630-500=130円よって、利益額は130円である。

問題8(難易度:★★☆☆☆)

問題

以下の設問に答えなさい。
仕入れ値3,000円のTシャツがある。これに6割の利益を見込んで定価をつけたが、最終的に総原価に対して2割の利益を確保したい。定価から何パーセント引きで販売すれば目標を達成できるか?(小数点第1位を四捨五入)

選択肢


正解:B
1:定価を計算する。定価=原価×(1+0.6)=3,000×1.6=4,800円
2:目標とする販売価格を計算する。目標販売価格=原価×(1+0.2)=3,000×1.2=3,600円
3:目標販売価格を達成するための割引率を計算する。割引率=1-(目標販売価格÷定価)=1-(3,600÷4,800)=1-0.75=0.25よって、割引率は0.25すなわち25%である。

小寺 一綺

プロフィール

この問題を解くポイントは、問題文を読み進める中で「ここなら求められそう!」と感じた部分から計算を始めることです。

今回の場合は仕入れ値がわかっているため、まずは定価から求めることができますよね。問題の後半は難しく感じるかもしれませんが、わかる部分から解き進めることで、その過程でふと解法がひらめくことがあります

とはいえ、途中で行き詰まったり、「総原価」のような馴染みの無い言葉が何を意味しているか自信を持てないこともあるでしょう。

もし10秒考えても何もひらめかない、あるいは頭が真っ白になってしまった時は、潔く次の問題に進むようにすることも大切です。

問題9(難易度:★★★☆☆)

問題

以下の問題を読み、各問いに最も適当なものを選択肢A〜Eの中から選びなさい。
雑貨店が 1 個750円でマグカップを仕入れた。仕入れ値の4割の利益を上乗せして定価をつけたが、在庫処分のため定価から4割引して販売することにした。このマグカップの販売価格はいくらか?

選択肢


正解:B
まず、定価を計算する。
定価=原価×(1+利益率)=750×(1+0.4)=750×1.4=1,050 円
次に、定価から4割引した販売価格を計算する。
販売価格=定価×(1-割引率)=1,050×(1-0.4)=1,050×0.6=630 円
よって、販売価格は630円である。
(計算式:750×1.4×0.6=630)

問題10(難易度:★★★☆☆)

問題

以下の設問に答えなさい。
文具店が、仕入れ値100円のノートを50冊と、仕入れ値150円のペンを30本販売した。ノートは原価の3割、ペンは原価の4割の利益を見込んで定価をつけ、すべて定価で完売した。この販売で得られた総利益額はいくらか?

選択肢


正解:A
1:ノートの利益を計算する。ノート1冊の利益=100×0.3=30円 ノートの総利益=30×50冊=1,500円
2:ペンの利益を計算する。ペン1本の利益=150×0.4=60円 ペンの総利益=60×30本 =1,800円
3:総利益額を計算する。総利益額=1,500+1,800=3,300円
よって、総利益額は3,300円である。

問題11(難易度:★★★☆☆)

問題

以下の問題を読み、各問いに最も適当なものを選択肢A〜Eの中から選びなさい。
家電量販店で、原価4,000円のイヤホンを販売している。原価の3割5分の利益を見込んで定価をつけたが、競合店対抗のため定価の2割引で販売することになった。このイヤホンの販売価格はいくらか?

選択肢


正解:C
「3割5分」は0.35である。
まず、定価を計算する。
定価=原価×(1+利益率)=4,000×(1+0.35)=4,000×1.35=5,400 円
次に、定価から2割引した販売価格を計算する。
販売価格=定価×(1-割引率)=5,400×(1-0.2)=5,400×0.8=4,320円
よって、販売価格は4,320円である。
(計算式:4,000×1.35×0.8=4,320)

問題12(難易度:★★★☆☆)

問題

以下の設問に答えなさい。
仕入れ値500円の電球を200個仕入れた。原価の5割の利益を見込んで定価をつけたが、10個が不良品で販売できず、残りの商品はすべて定価で完売した。この販売で得られた総利益は、総原価に対して何パーセントの利益率になったか?(小数点第2位を四捨五入)

選択肢


正解:B
1:総原価を計算する。総原価=500×200=100,000円
2:定価と販売可能数を計算する。定価=500×1.5=750円 販売可能数=200-10=190個
3:総売上と総利益を計算する。総売上=750×190=142,500円 総利益 =142,500-100,000 =42,500円
4:最終利益率を計算する。最終利益率=(総利益÷総原価)×100=(42,500÷100,000)×100=42.5% よって、最終利益率は42.5%である。

小寺 一綺

プロフィール

このレベルの問題になると、非言語分野が苦手な人は脱落しやすくなります。ここまでチャレンジできるとSPI突破が期待できるので練習を重ねていきましょう!

問題文が長い時は、問題文をすべて読み進めるのではなく、問題文の上から順番にできることを進めていくのがオススメです。

練習段階では問題を解くスピードを気にする必要はありません。まずは問題文を正しく読み取り、「どこまで自力で解けるか」を確認してみてください。

ただし、SPIには部分点が存在しません。そのため、練習ではプロセスを大切にしつつも、最終的には「必ず完答する」という強い気持ちで臨み、実力を付けていきましょう

問題13(難易度:★★★★☆)

問題

以下の問題を読み、各問いに最も適当なものを選択肢A〜Eの中から選びなさい。
精肉店が100gあたり1,200円で仕入れた国産牛肉に、50%の利益を見込んで定価をつけた。しかし、消費期限が近づいたため、定価の30%引きで販売した。この牛肉100gの販売価格はいくらか?

選択肢


正解:C
利益率50%は0.5、割引率30%は0.3である。
まず、定価を計算する。
定価=原価×(1+利益率)=1,200×(1+0.5)=1,200×1.5=1,800円
次に、定価から30%引きした販売価格を計算する。
販売価格=定価×(1-割引率)=1,800×(1-0.3)=1,800×0.7=1,260 円
よって、販売価格は1,260円である。
(計算式:1,200×1.5×0.7=1,260)

小寺 一綺

プロフィール

上記の問題のように、重さや長さに関する数値や単位があるとそれだけで焦ってしまいますよね。グラムなどの単位や数値に惑わされないように注意しましょう。

大切なのは、問題文の中でどの情報が何を意味しているかを正しく把握することです。問題文を読む際に「この文章は何のことを言っているのか」を一つひとつ意識して読み進めてみてください

また、重要なのが仕入れ価格と定価の区別です。問題を解く時は、どの価格を基準としているのかを明確にしてから問題を解きましょう。

問題14(難易度:★★★★☆)

問題

以下の問題を読み、各問いに最も適当なものを選択肢A〜Eの中から選びなさい。
あるワイナリーが、製造原価3,500円の記念ボトルワインを製造した。原価の8割の利益を見込んで定価をつけたが、販売促進キャンペーンで定価の2割5分引きで販売した。このワインの販売価格はいくらか?

選択肢


正解:B
利益率8割は0.8、割引率2割5分は0.25である。
まず、定価を計算する。
定価=原価×(1+利益率)=3,500×(1+0.8)=3,500×1.8=6,300円
次に、定価から2割5分引きした販売価格を計算する。
販売価格=定価×(1-割引率)=6,300×(1-0.25)=6,300×0.75
(0.75=3/4なので、6,300×3÷4=18,900÷4=4,725円)
よって、販売価格は4,725円である。
(計算式:3,500×1.8×0.75=4,725)

問題15(難易度:★★★★☆)

問題

以下の設問に答えなさい。
ある工具を定価の5%引で売ると 1,950円の利益があり、10%引で売ると、売価は仕入れ値の1.05倍になる。この工具の仕入れ値はいくらか。

選択肢


正解:B
仕入れ値をX(円)、定価をY(円)と置く。
0.95Y=X+1,950(1)
0.90Y=1.05X→Y=(7/6)X(2)
(2)のYを(1)に代入する。
0.95×(7/6)X=X+1,950
(133/120)X-X=1,950(円)
(13/120)X=1,950
X=1,950×(120/13)=150×120=18,000 (円)

問題16(難易度:★★★★★)

問題

以下の問題を読み、各問いに最も適当なものを選択肢A〜Eの中から選びなさい。
家具店が24,000円で仕入れたデザイナーズチェアがある。仕入れ値の5割の利益を見込んで定価をつけたが、展示品限りとなったため、定価の1割5分引きで販売することにした。この椅子の販売価格はいくらか?

選択肢


正解:C
利益率5割は0.5、割引率1割5分は0.15である。
まず、定価を計算する。
定価=原価×(1+利益率)=24,000×(1+0.5)=24,000×1.5=36,000円
次に、定価から 1割5分引きした販売価格を計算する。
販売価格=定価×(1-割引率)=36,000×(1-0.15)=36,000×0.85=30,600円
よって、販売価格は30,600円である。
(計算式:24,000×1.5×0.85=30,600 )

問題17(難易度:★★★★★)

問題

以下の問題を読み、各問いに最も適当なものを選択肢A〜Eの中から選びなさい。
時計店が、原価6,400円の時計を仕入れた。原価の3割5分の利益を見込んで定価をつけたが、型落ち品となったため、定価の2割5分引きで販売することにした。この時計の販売価格はいくらか?

選択肢


正解:C
利益率3割5分は0.35、割引率2割5分は0.25である。
まず、定価を計算する。
定価=原価×(1+利益率)=6,400×(1+0.35)=6,400×1.35=8,640円
次に、定価から2割5分引きした販売価格を計算する。
販売価格=定価×(1-割引率)=8,640×(1-0.25)=8,640×0.75
(0.75=3/4 なので、8,640×3÷4=25,920÷4=6,480 円)
よって、販売価格は 6,480円である。
(計算式:6,400×1.35×0.75=6,480)

問題18(難易度:★★★★★)

問題

以下の設問に答えなさい。
あるデジタルカメラを定価の20%引で売ると6,000円の利益があり、30%引で売ると1,500円の損失になる。このデジタルカメラの仕入れ値は、定価の何割何分にあたるか。

選択肢


正解:D
仕入れ値をX(円)、定価をY(円)と置く。
0.8Y=X+6,000 (1)
0.7Y=X-1,500 (2)
(1)-(2)より:0.1Y=7,500Y=75,000(円)
Yを(1)に代入して、Xを求める。
X=0.8×75,000-6,000
X=60,000-6,000=54,000(円)
仕入れ値Xは定価Yの何倍か:
54,000/75,000=0.72
7割2分

問題19(難易度:★★★★★)

問題

以下の設問に答えなさい。
仕入れ値1,000円の陶器の皿を300枚仕入れた。原価の4割の利益を見込んで定価をつけたが、20枚が輸送中に破損して販売できなくなった。残りのうち200枚は定価で売れたが、残りの皿は3割引で販売した。この販売で得られた総利益は、総原価に対して何パーセントの利益率になったか?(小数点第2位を四捨五入)

選択肢


正解:B
1:総原価と定価を計算する。総原価=1,000×300=300,000円 定価=1,000×1.4=1,400円
2:販売状況と売上を計算する。
不良品:20枚(損失)
定価販売:200枚→売上1,400×200=280,000円 割引販売:300-20-200=80枚
3:割引販売の売上を計算する。割引価格=1,400×(1-0.3)=980円 割引販売の売上=980×80=78,400円
4:総売上と総利益を計算する。総売上=280,000+78,400=358,400円 総利益=358,400-300,000=58,400円
5:最終利益率を計算し、四捨五入する。最終利益率=(58,400÷300,000)×100…小数点第2位を四捨五入すると19.5%である。

問題20(難易度:★★★★★)

問題

以下の設問に答えなさい。
家具店が、仕入れ値10,000円の椅子と、仕入れ値25,000円のテーブルを販売した。椅子は原価の3割、テーブルは原価の4割の利益を見込んで定価をつけ、すべて定価で完売した。椅子は50脚売れたことが分かっているとき、総利益1,350,000円を達成するためにはテーブルを何台売る必要があったか?

選択肢


正解:B
1:椅子とテーブルの1つあたりの利益額を計算する。椅子1脚の利益=10,000×0.3=3,000円 テーブル1台の利益=25,000×0.4=10,000円
2:椅子からの総利益額を計算する。椅子の総利益=3,000×50脚=150,000円
3:テーブルからの必要利益額を計算する。テーブルの必要利益額=1,350,000円(目標)- 150,000円(椅子)=1,200,000円
4:必要なテーブルの台数を計算する。必要な台数=1,200,000円÷10,000円/台=120台よって、テーブルは120台売る必要があった。

練習問題が解けたら、次はSPI模試に挑戦して実力をチェックしてみましょう。

SPI「損益算」を解くためのポイント

アドバイザーからワンポイントアドバイス

損益算は基礎となる問題パターンを攻略することが突破の鍵

損益算は、問題演習を通じて”見慣れない表現”への抵抗感をなくすことが重要です。問題文をスムーズに読めるようになれば、自信も自然と高まります。

まずは、以下の2点を押さえておきましょう。

①解答のポイント
利益率や割引が、「どの価格に対するものなのか」を常に意識し、正確に区別することがポイントです。数字が多い問題は一見複雑に見えますが、頻出パターンに慣れてしまえば効率的に解くことができます。

②学習の進め方
基本的な問題から始め、過去問を使って徐々に難易度を上げていくことがおすすめです。対策にかける時間は毎日20~30分を目安に設定しましょう。特に、受験1週間前は、なるべく日の間隔を空けずに実施したいですね。

まずは、難易度でいうと1~2レベルの損益算の基礎となる利益率計算や割引計算を重点的に練習する必要があります。損益算に対して苦手意識がある場合は、まず簡単な問題を繰り返し解き、理解を深めてくださいね。そして、基礎が定着し、難易度3以上の問題に取り組む際は、掛け算や割り算のミスに十分注意しましょう。

時間制限があるテストでは、正確さとスピードが不可欠です。制限時間内で解く練習を積むことで、試験本番でのペース配分確認と集中力向上につながります。問題にかける時間を計りながら、解く習慣をつけることがSPI突破の鍵ですよ。

執筆・編集 PORTキャリア編集部

明日から使える就活ノウハウ情報をテーマに、履歴書・志望動機といった書類の作成方法や面接やグループワークなどの選考対策の方法など、多様な選択肢や答えを提示することで、一人ひとりの就活生の意思決定に役立つことを目指しています。 国家資格を保有するキャリアコンサルタントや、現役キャリアアドバイザーら専門家監修のもと、最高品質の記事を配信しています。

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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi

高校卒業後、航空自衛隊に入隊。4年間の在籍後、22歳で都内の大学に入学し、心理学・教育学を学ぶ。卒業後は人材サービスを展開するパソナで、人材派遣営業やグローバル人材の採用支援、女性活躍推進事業に従事。NPO(非営利団体)での勤務を経て、「PORTキャリア」を運営するポートに入社。キャリアアドバイザーとして年間400人と面談し、延べ2500人にも及ぶ学生を支援。2020年、厚生労働大臣認定のキャリアコンサルタント養成講習であるGCDF-Japan(キャリアカウンセラートレーニングプログラム)を修了

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