この記事のまとめ
- SPIの推論が難しいとされる決定的な理由とその克服法を説明
- 専用の対策をすればSPIの推論は難しくない
- 頻出問題の解き方やコツをパターン別・レベル別に解説
- SPIパーフェクト問題集
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この記事を読んでいる人におすすめ
SPIの非言語で頻繁に出題される推論。「解き方が理解できない」「推論のパターンがありすぎて混乱する」と多くの学生が苦手意識を持っているのは事実です。
実際に推論は難易度が高いとされますが、解き方のパターンや考え方のコツを知っておけば、正答率は格段にアップします。志望度の高い企業をSPIで絞り込みされないためにも、推論の対策は大切です。
この記事では、キャリアアドバイザーの鈴木さん、内藤さん、適性検査対策講師の中村さんのアドバイスを交えつつ、SPIの推論をスラスラ解くコツやおすすめの問題集・アプリについて解説します。SPIで高得点を目指したい人はぜひ参考にしてみてくださいね。
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SPIの推論は怖くない! 解き方をマスターしてライバルに差をつけよう
SPIの中でも推論は頻出分野ですが、苦手意識を持っている人は多いです。しかしその分、SPIの推論の正答率をアップできればライバルに圧倒的な差をつけられます。
この記事では、SPIの推論が難しいと感じる理由やスラスラ解けるようになるコツを解説します。間違った勉強法では、勉強時間を重ねても苦手意識の克服にはつながりません。SPIの推論のポイントを押さえることで、効率良く得点を伸ばしていきましょう。
その後で、実際の問題例と解き方のコツも併せて説明。問題のパターンを事前に知っておけば、本番でも焦らずに済みます。
また、記事の後半では特によく出る問題をパターン別・レベル別に掲載しています。解法も詳しく解説しているので、SPIの推論問題の考え方を一つひとつ理解していきましょう。
また、ケアレスミスをなくし正答率をアップさせるコツも徹底的に説明しているので、志望企業内定のチャンスをつかみ取りたい人は参考にしてみてくださいね。
SPIのすべての科目が難しくて対策に困っている人は、次の記事を読んでみてくださいね。勉強方法を科目別にわかりやすく解説しています。
SPIが難しいと感じる原因は? 苦手に打ち勝つ勉強法とコツを解説
そもそもSPIの推論問題とは? ほかの単元との違い
SPIの推論とは、与えられたシチュエーションの中で正しい事実と推測できる選択肢を選ぶ問題のことです。ほかの単元よりも問題の内容が複雑なので、情報を正確に読み取る力が求められます。
SPIの推論を難しいと感じる人は多いですが、事前にきちんと対策すれば高得点を狙える単元でもあります。ハイレベルな知識は必要なく、中学・高校で習った基礎的な数学がわかれば正しく解けます。
現時点で最新の、SPI3についてはこちらの記事で詳しく解説しているので、併せて参考にしてくださいね。
SPI3とは? 例題付きで基本の対策から攻略のコツまで完全網羅
推論はほかの単元と違い、計算をすれば答えを導くことができるわけではありません。
一つひとつの条件は単純なので、それらを記号や式にして整理し、考えられる順番や個数などを書き出すことで正解を導けます。
初めは難しく感じるかもしれませんが、問題と向き合うことを諦めずに粘り強く取り組みましょう。
捨てるのはもったいない! SPIの推論の重要性・難易度
SPIの推論は一般的に難しいと言われるため、最初から諦めてしまう人もいます。しかし、SPI全体として合格ラインに到達したいなら、推論の対策は避けては通れません。
以下では、SPIの推論を捨てるのがもったいない理由を説明します。ここでSPIの推論の重要性をしっかり理解し、本番に向けて推論対策の優先度を高めましょう。
推論はSPI非言語の最頻出単元であり推論が解ければ高得点を得やすい
推論は最頻出単元なので、きちんと対策して推論を解けるようになればSPI全体として高得点を狙いやすいです。
SPIには、推論以外にも図表の読み取りや集合、確率や速さなど、さまざまな単元が出題されます。まんべんなく勉強するのも大切ですが、一番出題される傾向にある推論を優先的に勉強すると効率的に対策できます。
推論以外のSPI非言語についてはこちらの記事で解説しているので、併せて参考にしてくださいね。
SPI非言語は対策すれば怖くない! 出題傾向や例題を徹底解説
難しいものの解き方がわかれば得点を伸ばしやすい
多くの学生がつまずきやすいSPIの推論。確かに推論を解くのは難しいですが、解き方をしっかり覚えれば誰でも正解を導き出せるのが特徴です。
推論の中には順序や割合など大まかな出題パターンが決まっていて、それぞれ解くコツがあります。解法パターンを知っておけば、受検当日に焦ることなく落ち着いて対処できます。
あらかじめ問題のパターンと解き方を学び、スラスラと解ける状態を目指しましょう。
- SPIの推論は何割くらい解けたら安心といえますか?
簡単な問題を落とさないようにして6割を目指そう
SPIの推論についていろいろな傾向を調べてみたところ、6割を超えると安心だといえそうです。
SPI推論は、与えられた情報から正しい順番や内訳を導き出す力を試す難易度の高い問題であるため、満点が取れなくても仕方がありません。
難題があったからといって、その問題に固執せず、簡単な問題を落とさないで回答していくことが重要です。
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SPIの推論が難しいと感じる人が多い理由
SPIの推論が難しいとされる理由
- 論理的思考力が不足している
- 基礎的な計算能力が不足している
- 問題文の読解力が不足している
- 解き方のパターンを知らない
- 勉強時間が足りていない
SPIの推論は難易度が高いとされるため、得点を伸ばせないと諦めている人もいるかもしれません。しかし、SPIに苦手意識を感じる人が多いことには、明確な理由があります。
以下では、SPIの推論が難しいと感じる人が多い理由を解説します。SPIの推論に難しさを感じる理由を理解しておけば、苦手意識を克服しやすくなるので、難しさの原因となるポイントを把握し具体的な対策につなげられるよう、ぜひチェックしてくださいね。
論理的思考力が不足している
SPIの推論は一見すると難解な問題でも、与えられた情報を一つひとつ論理的に整理していけば正解にたどりつけます。
「この条件から考えるとこの選択肢が正しい」「この選択肢は矛盾している」などと、ロジカルに状況を考えることが大切です。
つまり、論理的思考力が不足していると、正しい結論にたどりつくのは難しいのです。
- 論理的に物事を考えるのが苦手です。SPIの推論に必要な論理的思考力は今からでも身に付きますか?
論理的思考力は練習で身に付くスキル
もちろんです。論理的思考力は訓練により必ず身に付きます。SPIの推論問題は、特定のルールやパターンに基づく問題なので、それらを理解し、練習を重ねることで必ず改善されます。
まずは、問題を解く際にどのようなパターンが使われているのかを理解しましょう。推論問題はルールに基づいて作成されているため、そのルールを理解することが最も重要です。
次に、実際に問題を解き、間違えた問題を見直すことで、自分の思考パターンを理解し、それを改善することが大切です。
最後に、日々の生活の中で論理的思考を意識することも重要です。
何事に対しても理由付けをし、論理的に成り立つかを考えてみましょう。それが、論理的思考力を身に付けるための日々の訓練となります。
論理的思考力は就活だけでなく、仕事や人間関係でも大いに役立つスキルです。焦らず、コツコツと練習を積み重ねていきましょう。
基礎的な計算能力が不足している
SPIの推論問題では基礎的な計算能力が求められるので、計算に慣れていないと推論を解くのは難しいです。
たとえば、登場人物の年齢差を推定する問題では方程式を用いるケースが多いです。基本的な方程式の解き方やミスなく解く注意力が身に付いていれば答えを導き出せるでしょう。
しかし、足し算や掛け算の計算ミスが多いと正答率が落ちてしまいます。このように基本的な計算能力が、推論の点数を左右します。
問題文の読解力が不足している
SPI推論では前提条件が複雑に記載されているので、問題文の読解力が求められます。情報の一部を見落としたり問題の意味を勘違いしたりすると、回答にたどり着けません。
問題文や前提条件の中に回答に導く重要なポイントがあるので、SPI推論はほかの単元よりも読解力が求められます。
解き方のパターンを知らない
SPIの推論問題には一定のパターンが存在します。解き方のパターンを知らなければ正しく回答できない可能性が高いです。
たとえば、リーグ戦の推論問題の正解を導き出すには、試合の勝敗を◯×で整理するのが王道の解法です。こういった、解き方のパターンを知っているかどうかが推論問題の解きやすさを大きく左右します。
勉強時間が足りていない
最低限の勉強時間を確保しなければ、苦手意識を払拭することはできません。SPIの推論対策では、さまざまな問題に触れて解法パターンを覚える必要があるからです。
特に難易度が高いとされているSPIの推論は、勉強不足の状態で受検しても良い結果は期待できません。苦手意識が残る人は、勉強に時間を割けているか改めて振り返りましょう。
- SPIの推論はどのくらいの勉強時間を確保すれば十分ですか?
苦手な人は毎日1問解くのをルーティンにしよう
必要な勉強時間は、個人の能力や基礎知識によって異なりますが、「推論」は重要な分野の一つでもあるので、それなりの時間をかける必要があります。
苦手な人は、毎日1問は必ず解いていきましょう。
毎日コツコツと解いていくことで、解き方のパターンを覚えることができ、問題に慣れていきます。頑張って取り組んでいきましょう!
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「時間が足りない」を解消! SPIの推論をスラスラ解くコツ
SPIの推論をスラスラ解くコツ
- 早い段階から対策をスタートする
- レベルや目的に合った問題集・アプリを使う
- 適切な問題集を3周以上繰り返す
- 形式ごとの解法パターンを覚える
- 模試を受けて苦手ポイントを把握する
- 繰り返し復習して解けるようにする
- 本番を想定し制限時間を測って解く
- 隙間時間を勉強に充てる
SPIの推論は、問題の内容が複雑で思考力が求められるため、時間が足りなくなる人が多いです。1つの問題につまずいて時間をかけすぎると、SPI全体の点数が落ちてしまうでしょう。SPIの推論で高得点を得るには、解く際の効率化が非常に重要です。
以下では、SPIの推論をスラスラ解くコツを解説します。本番で実力を最大限発揮するためにも、ぜひ実践してみてください。
早い段階から対策をスタートする
SPIの推論をスラスラ解くためには、早い段階から対策をスタートすることが大切です。論理的思考力や計算能力が求められる推論問題の対策は一夜漬けで身に付くものではなく、ある程度の勉強時間が必要です。
早い段階からSPIの勉強に着手し十分な準備期間を確保しておけば、SPIを受検する際に自信を持ってスラスラと解けるようになります。
就活に向けてすべき対策はSPI以外にもさまざまあるため、大学3年生の1月頃にはSPI対策をスタートできるようスケジュールを立てましょう。
SPI試験の対策については、2〜3カ月くらい前から実施すると良いとされています。
しかしながら、まとまった時間を勉強に充てられないような人は、もっと前から計画的にスケジュールを組む必要があります。
レベルや目的に合った問題集・アプリを使う
自分のレベルや目的に合った問題集・アプリを活用することで、効率的な学習が可能です。高難易度の問題集は質の高い問題が凝縮されている一方で、解法の説明が一部省略されているケースも多いです。
挫折せず無理なくSPIの推論の解き方を理解するためにも、自分のレベルや目的に合わせて問題集・アプリを選び、ステップアップしていきましょう。以下では、SPI対策の代表的な問題集と、おすすめできる人の特徴を解説しています。
SPIを勉強するのにおすすめな問題集
- SPI3&テストセンター 出るとこだけ! 完全対策
詳しい解説が知りたい人におすすめ。演習問題に取り組めるだけではなく、回答までのプロセスを詳細に学べる - これが本当のSPI3だ!
SPIを網羅的に対策したい人はおすすめ。各単元にどのような問題があるかを知り、それぞれで解き方のコツを学べる - 7日でできる! SPI【頻出】問題集
時間がない人におすすめ。たった7日間でSPI対策の完了を目指せる - 史上最強SPI&テストセンター超実戦問題集
高得点を狙いたい人におすすめ。問題の量は多い分きちんと対策でき高得点を狙える
SPIを勉強するのにおすすめなアプリ
- 就活の教科書 SPI頻出問題集(公式LINE)
短時間で効率的に勉強したい人におすすめ。よく出る問題の傾向を把握できる - SPI言語・非言語 就活問題集 適性検査SPI3対応(App Store/Google Play)
自分の目安の点数がどれくらいの位置にあるか知りたい人におすすめ。自分の受検結果と同年代の点数を比較できる - SPI 言語・非言語試験対策問題集 就活/転職対策アプリ(App Store/Google Play)
苦手分野を重点的に対策したい人はおすすめ。非常に丁寧な解説が掲載されている
以下の記事ではSPI講師が最適な問題集の選び方を解説しているので併せて参考にしてみてください。
SPI3の問題集22選|SPI講師が最適な問題集の選び方を解説
適切な問題集を3周以上繰り返す
SPIをスラスラ解けるようになるためには、適切な問題集を3周以上繰り返すことが大切です。人間は1日後には学習した内容の半分以上を忘れてしまうといわれています。
しかし、くり返し復習することで学習内容をすぐに思い出せ、記憶に定着しやすくなります。そのため、記憶を定着させるには1冊を繰り返すことがおすすめです。
問題集を3周以上繰り返す方法
- 1周目:それぞれの単元の解き方を学び、一つひとつの解き方のコツを整理
- 2周目:1周目で正解したけれど自信がなかった・間違えた問題を重点的に復習
- 3周目:2周目で正解したけれど自信がなかった・間違えた問題を重点的に復習
「苦手を得意に変えるまで徹底的に勉強する」という気持ちで3周取り組むことで、早期に実力をつけられるようになります。
時間がない人におすすめ!
無料でSPI問題集&模試が受け取れます
志望度が高い企業にSPIで落ちてしまうのは本当にもったいないです。しかし何冊も問題集を解くのは時間が足りないですよね。
そこで「SPIパーフェクト問題集&模試」を活用しましょう。この問題集を使えば解く上で重要なポイントの解説を見ながら効率よく勉強することができます。
また本番形式の模試も付いているので、前もって本番の感覚をつかむことができますよ。
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形式ごとの解法パターンを覚える
SPIの推論問題は、問題形式ごとの解法パターンを覚えることでスムーズに回答できます。
たとえば、推論の数値を求める問題では、与えられた条件をもとに方程式を作ることが回答への近道。この解法パターンを知らないと、SPI本番で余計な時間がかかってしまいます。
「SPIを受検したけど時間がなかった……」という状況に陥らないためにも、形式ごとの解法パターンを頭に入れておきましょう。
問題パターン別の具体的な解法例は後述しているので、ぜひ参考にして得点アップにつなげてください。
- いろいろなパターンの問題がありすぎて、解法パターンを捉えるのが苦手です。何かコツはありますか?
地道に例題を解いて解ける問題のストックを増やすしかない
パターンが多いと感じる人は、問題をたくさん解いていない可能性があります。
一見、矛盾しているように見えますが、結論から言うと、推論の解法パターンはそれほど多くはありません。やっていることは基本的には変わらず、問題の見方・考え方が異なるだけです。
パターンが多いと感じてしまう原因として、似たような問題だと認識できるほど問題を解いていないことが挙げられます。
つまり、「問題(A)」と「問題(B)」が同じ種類だと判断できないために、本来は同じものとして考えるべきものを、別のものとして捉えているわけです。
そうすると、当然ながら膨大な量のパターンが存在するかのように感じてしまいます。
つまり、たくさん問題を解いて「解ける問題のストックを増やす」ことがコツです。
残念ながら、公式のように当てはめれば解けるような問題は存在しないので、地道に頑張っていきましょう。
模試を受けて苦手ポイントを把握する
模試では、本番と同様の問題が出題されるため、自分の弱点や改善すべきポイントを明確に把握できます。
たとえば時間をかけすぎてしまった問題は、あなたの苦手なポイントだと判断できるでしょう。また、模試の結果を見れば苦手分野の分析を受けられます。
苦手な問題のパターンや時間が足りない原因を知っておけば、その問題パターンの解法のみをくり返し学ぶことで効率良く得点を伸ばせます。
苦手分野のせいでSPI全体の点数が低くなるのは、非常にもったいないです。苦手ポイントを知り効率的な対策につなげられるためにも、ぜひ積極的に模試を受けてみてください。
繰り返し復習して解けるようにする
問題を解いた後は、完璧に解けるようになるまでに繰り返し復習することが大切です。「問題を解いて終わり」ではなく、その後も何度も復習すれば自然とスラスラ解けるレベルに到達できます。
SPIは、対策すればするほど点数が上がっていくのが一般的です。間違った問題やわからなかった箇所は重点的に復習し、解答スピードと正答率をアップできるように準備しましょう。
本番を想定し制限時間を測って解く
問題を解く際は、本番同様に制限時間を測って解きましょう。SPIの勉強の際に制限時間を意識しておかないと、「本番では時間がなくて解けなかった……」という事態に陥ってしまいます。
推論は1問あたり1分〜1分半程度で解くのが理想です。本番のように緊張感を持って取り組むためにも、まずはタイマーを1分半にセットし、時間内に解けるかチャレンジしてみてください。
慣れてきたらタイマーの設定時間を1分まで縮め、さらに時間短縮を目指しましょう。
このように、問題集やアプリで問題に取り組む時は、本番と同様に制限時間を設けたうえで緊張感を持っておこなってください。そうすることで、本番でも焦らず冷静に対処できます。
問題を解く際に必ず記録をつけておくと良いでしょう。
「1回目 ○○秒」「2回目 ○○秒」「3回目 ○○秒」のように記録をつけておくことで、速く解けるようになっていることが認識でき、モチベーションを維持するのにも役立ちます。問題集などの余白に記録していきましょう。
隙間時間を勉強に充てる
「SPIを勉強する時間がない」という人は、日常の隙間時間を利用するのが大切です。
面接対策や業界・企業研究などと並行しながらSPIを勉強するのは、大変だと感じる人は多いです。授業やアルバイトで忙しいと、十分なSPI対策の時間を確保できないこともあるでしょう。
そこで通学時間や待ち時間などの隙間時間に問題を繰り返し解くと、より短時間で記憶に定着しやすくなります。特にスマートフォンのアプリを使うと、場所を選ばずに学習でき効率的です。
アドバイザーコメント
中村 彰
プロフィールを見る推論の対策はさまざまな問題に出会ってストック化していくこと
スラスラ解くというのは、問題を見た瞬間に「この問題はこういうふうに解いていく問題だな」と「道筋」が見えることを指します。
では、そのように「道筋」が見えるためにはどうすれば良いのかというと、どれだけ推論の問題に出会っているか(解いているか)どうかになります。つまり、「ストックの量」が多いか少ないかということです。
ストックの量を増やすことが最短ルート
たとえば、初めて行った場所と、いつも行っている場所とでは、通ったことのある道の量が違いますよね。
初めての場所で目的地に行く場合、目的地にはたどり着けたとしても、時間はかかってしまうはずです。一方で、いつも行っている場所であれば、目的地への最短ルートなど瞬時に判断できるかと思います。
このように、どれだけ道を知っているかという「ストックの量」が多いか少ないかで、スラスラ解けるかどうかが決まってくるわけです。
コツというコツはありませんが、しっかり問題を解いて「ストックの量」を増やしていきましょう。
実践あるのみ! SPIの推論の問題例と解法パターン
SPIの推論にはさまざまな問題形式があるため、それぞれの問題の解法パターンを理解しておくことが重要です。
以下では、SPIの推論の問題例と解法パターンを解説します。代表的な8つのパターンを理解しておけば、たいていの問題は焦ることなく取り組めるようになります。推論問題の基本を押さえるためにも、実際に問題を解きながら読み進めてください。
また、解法パターンは必ず理解し、回答例を見なくてもスラスラと解ける状態を目指しましょう。
SPIの推論問題については、例題を解いて出題傾向に慣れることが重要です。特に例題は、解答もセットになっているため、推論する力と正確性を向上させられる一番の方法でもあります。
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問題例①順序
順序の問題例
ア、イ、ウ、エが1冊を順番に読んだ。4人が読んだ順番について、以下のことがわかっている。
Ⅰ エの次にアが読んだ
Ⅱ 最初に読んだのはウではない
次の推論P、Q、Rのうち、必ずしも誤りとはいえないものはどれか。AからHの中から1つ選びなさい。
P イが2番目に読んだ
Q ウが3番目に読んだ
R エが4番目に読んだ
選択肢:
A Pだけ
B Qだけ
C Rだけ
D PとQの両方
E PとRの両方
F QとRの両方
G PとQとRのすべて
H PとQとRのいずれも誤り
回答
B
推論の順序問題を解くには、条件から考えられるパターンをすべてメモすることが大切です。
条件Ⅰから「⚪️⚪️エア」「⚪️エア⚪️」「エア⚪️⚪️」の3パターンだとわかります。これに条件Ⅱを加えると、「イウエア」「イエアウ」「エアウイ」「エアイウ」の4パターンだと考えられます。
P、Q、Rのうち必ずしも誤りとはいえないのはQだけなので、回答はBになります。
問題例②割合
割合の問題例
以下は、ア〜ウそれぞれの市の歳入のうち地方税が占める割合である。ア市とウ市の歳入は同じで、イ市の歳入はア市の歳入の3分の2だとわかっている。
ア:25%
イ:20%
ウ:30%
ア市とイ市が合併してエ市ができるなら、次の推論にあてはまる選択肢を選びなさい。
エ市の歳入のうち地方税が占める割合は24%より大きくなる。
選択肢:
A 正しい
B どちらとも言えない
C 誤り
回答
C
推論の割合問題では、数値を設定してみるのがポイントです。ア市の歳入を300だと仮定すると、イ市の歳入はア市の3分の2なので200になります。
ア市の地方税は「300×0.25=75」、イ市の地方税は「200×0.2=40」になります。
ア市とイ市が合併して誕生するエ市の歳入のうち地方税が占める割合は、「(75+40)÷(300+200)=0.23(23%)」です。24%より大きくならないため、回答はCになります。
割合の問題では、全体と部分の関係を把握することが重要です。具体的な数字よりも比率を重視し、視覚的にイメージすることで理解が深まります。
また、一度にすべてを解こうとせず、情報を一つずつ取り込むことも大切です。
問題例③正誤
正誤の問題例
アとイの2人が2回ずつやり投げをおこなった。2人の飛距離について、以下3つの報告がある。この3つの報告は必ずしもすべて信頼できるかはわからない。
P 2回投げた飛距離の合計はイのほうが長かった
Q 1回目と2回目もイのほうが遠くまで飛ばせた
R 少なくともどちらか1回はイのほうが遠くまで飛ばせた
次の推論ア、イ、ウのうち正しいものはどれか。AからHの中から1つ選びなさい。
ア Pが正しいならQも正しい
イ Qが正しいならRも正しい
ウ Rが正しいならPも正しい
選択肢:
A アだけ
B イだけ
C ウだけ
D アとイの両方
E アとウの両方
F イとウの両方
G アとイとウのすべて
H いずれも誤りである
回答
B
推論の正誤問題では、条件を落ち着いて理解していき、推論が正しいといえるかどうかを考えることがポイントです。この問題の推論アでは、2回投げた飛距離の合計はイの方が長いとしても、1回目も2回目もイの方が遠くまで飛ばせたとは限りません。
推論イでは、1回目も2回目もイのほうが遠くまで飛ばせたなら、Rの「どちらか1回はイの方が遠くまで飛ばせた」のは正しいことになります。
推論ウでは、どちらか1回はイの方が遠くまで飛ばせたとしても、合計がイの方が飛ばせたとは言い切れないので、誤りです。
そのため、回答はBです。
問題例④対戦(リーグ戦)
対戦(リーグ戦)の問題例
ア、イ、ウ、エの4人が剣道で1回ずつの総当たり戦を実施した。対戦結果について、以下のことがわかっている。なお、引き分けはなかった。
Ⅰ アはイに負けた
Ⅱ ウはエに勝った
Ⅲ エはアに負けた
Ⅳ イは1勝2敗だった
これらの情報で、対戦結果がすべてわかるのは誰か、正しい選択肢を選びなさい。
選択肢:
A アだけ
B イだけ
C アとイの両方
D アとウの両方
E アとエの両方
F イとウの両方
G イとエの両方
H AからGのいずれも違う
回答
G
推論の対戦(リーグ戦)では、条件をもとに図を作成することがポイントです。今回の問題では、以下のようなリーグ戦図を作成できます。対戦結果がすべてわかるのはイとエなので、回答はGです。
ア | イ | ウ | エ | |
ア | ー | × | ⚪️ | |
イ | ⚪️ | ー | × | × |
ウ | ⚪️ | ー | ⚪︎ | |
エ | × | ⚪️ | × | ー |
問題例⑤対戦(トーナメント戦)
対戦(トーナメント戦)の問題例
ア、イ、ウ、エ、オ、カ、キ、クの8チームがトーナメント戦で野球大会に臨んだ。対戦は、以下のことがわかっている。
Ⅰ イはオ、カ、クと戦ったが、戦った順番はわからない。
Ⅱ アが2回戦で争う可能性があったのはエ、カだ。
Ⅲ アが1回戦で争ったのは、ウではない。
アが1回戦で争ったのはどのチームか選びなさい。
選択肢:
A ア
B イ
C ウ
D エ
E オ
F カ
G キ
H ク
回答
G
推論の対戦(トーナメント戦)では、条件から図を書くことが大切です。この問題の条件ⅠとⅡから、以下のようなトーナメント図であることがわかります。
8チームのトーナメント戦では、勝ち進むと最大3回試合をすることになるので、イは決勝戦でカと戦い、それまでにオ、クと争っているということです。
オ、クはトーナメント図の右側にいるので、残るチームはウかキです。条件Ⅲからアが1回戦で争ったのはウではないので、回答はG(キ)だとわかります。
対戦のリーグ戦の問題では、表を必ず描いて勝敗の整理をしましょう。また、1つの対戦結果につき、2つの情報が含まれているので、見逃すことのないよう注意しましょう。
(例)AはBに勝った → 「BはAに負けた」とも言えます。
問題例⑥位置
位置の問題例
P、Q、R、Sの4羽の鳥が、横に並んでいるア〜オのいずれかの木の上にいる。以下のことがわかっている。
I Pはウの木にいる。
II Qから見てP・R・Sは右側の木にいる。
Ⅲ Sの左側の木には鳥がいない。
Sがいる可能性のある木の組み合わせはどれか。
なお、1本の木に鳥は1羽のみいるものとする。
選択肢:
A イ
B エ
C オ
D エかオ
E イかエかオ
回答
C
推測の位置問題では、一つずつ条件を確認することが大切です。
この問題のIから、Pはウにいることがわかっています。IIからRとSは、イ・エ・オのいずれかにいることが確認できます。そして、ⅢのSの左側の木には鳥がいないということから、Sはオにいることが導き出せます。
よって、回答はCです。
問題例⑦平均
平均の問題例
3種類のバッグ、ア、イ、ウの値段について以下のことがわかっている。
Ⅰ ア、イの値段の平均は4,700円だ
Ⅱ ア、イ、ウの値段の平均は5,800円だ
確実に正しいといえるのは、P、Q、Rのうちどれか選びなさい。
P アとウの値段の差は900円より大きい
Q 3つの中で最も高いのはウである
R 3つの中で最も安いのはウである
選択肢:
A Pだけ
B Qだけ
C Rだけ
D PとQの両方
E PとRの両方
F QとRの両方
G PとQとRのすべて
H 正しいものはない
回答
H
推論の平均問題では、平均額からそれぞれの値を出すのがポイントです。この問題では、アとイの値段の平均は4,700円なので、合計額は「4,700円×2=9,400円」です。
アとイとウの値段の平均は5,800円なので、合計額は「5,800円×3=17,400円」です。アとイの合計額は9,400円で、アとイとウの合計額が17,400円なので、ウは「17,400円-9,400=8,000円」だとわかります。
これらをもとに、P、Q、Rを確認します。Pのアとウの値段の差は900円より大きいかは、わかりません。Qの最も高いのはウか、Rの最も安いのはウかどうかもわかりません。よって、回答はH(正しいものはない)です。
問題例⑧整数
整数の問題例
空欄に入る数値を求めなさい。
ア、イ、ウの3人の平均年齢は12才で、ア、イ、ウの順に年長である。3人の年齢について、以下のことがわかっている。
P アとウの年齢差はイの年齢に等しい
Q イとウの年齢差は4才である
この時、ウは「 」才である。
回答
7
推論の整数問題では、条件を式で表して解くのが大切です。
3人の平均年齢は12才なので、「12×3=36」、つまり「ア+イ+ウ=36才」だとわかります。
次に、Pから「アーウ=イ」とわかり、Qから「イーウ=4」だと表せます。ここから方程式を作ります。
「イーウ=4」のウを右辺に移動させると、「イ=4+ウ」になります。そして、「アーウ=イ」に、「イ=4+ウ」を代入します。
アーウ=4+ウ
ア=4+2ウ
「ア+イ+ウ=36才」のアに「ア=4+2ウ」、イに「イ=4+ウ」を代入します。
4+2ウ+4+ウ+ウ=36
4ウ=36ー8
4ウ=28
ウ=7
ウの年齢は、7才ということがわかります。このように推論の整数問題では、条件を式で表した後に、方程式を作ることで回答を導き出せます。
レベル別! SPIの推論の出題パターンごとの解き方
レベル別の出題パターンと解き方
- レベル易:答えが1つのみの問題
- レベル中:答えが複数ある問題
- レベル難:成立する条件を追加する問題
ここまでで基本的な問題例と解法パターンを解説しましたが、各形式の中でも問題のレベルはさまざまです。難易度が低い問題では答えが1つのみのシンプルなパターンが多いですが、難易度が上がるにつれて複数回答式など複雑な問題が増えます。
そこで以下では、レベル別に出題パターンの代表例と解法パターンを解説します。徐々にステップアップし推論問題に慣れていくためにも、低難易度から順にチャレンジしてみてください。
問題例①レベル易:答えが1つのみの問題
答えが1つのみの問題の例
ア、イ、ウ、エで50メートル走を競った。4人の順位について以下のことがわかっている。
Ⅰ エはイとウよりも早かった
Ⅱ イはアよりも早かった
Ⅲ アは4位ではなかった
左から1位から4位を並べた時の正しいものはどれか、選びなさい。
選択肢:
A アウエイ
B ウアイエ
C エイアウ
D エアウイ
回答
C
ⅠとⅡから、「エ>イ>ア、エ>ウ」だとわかるので、エが1位ということがわかります。Ⅲのアは4位ではないことと、Ⅱのイには負けていることを踏まえると、アは3位だと考えられます。順位は、「エ>イ>ア>ウ」とわかるので回答はCです。
このように答えが1つのみの問題では、与えられた条件を丁寧に確認することが大切です。情報をきちんと整理すると、適切な回答が導き出せます。
問題例②レベル中:答えが複数ある問題
答えが複数ある問題の例
青組は黒札を5枚、黒組は青札を5枚持っている。それぞれの手持ちの札から何枚かを相手に渡した後に、手元にある札の合計得点を競う。その際の得点ルールは、以下の通りである。
Ⅰ 青組の得点は、青札1枚につき2点、黒札1枚につき1点である
Ⅱ 黒組の得点は、黒札1枚につき2点、青札1枚につき1点である
黒組からは3枚、青組からは3枚以上の手持ちの札を相手に渡した時、黒組の合計得点としてありえるのはどれか、すべて選びなさい。
選択肢:
A 5点
B 6点
C 7点
D 8点
E 9点
F 10点
G 11点
H 12点
I 13点
J 14点
回答
D、F、H
このような複数の答えがある問題では、条件を考えるのに時間もかかり、難易度も上がります。
まずは黒組の青札の得点から考えます。黒組は青組に3枚の青札を渡すので、手元の青札は残り2枚になります。黒組の青札は1枚1点なので、2点あるということがわかります。
黒組は、青組から3枚以上の黒札を渡されます。黒組からすると、黒札は1枚2点です。3枚渡される時は、「3×2=6点」です。4枚渡される時は、「4×2=8点」です。そして、5枚渡される時は、「5×2=10点」になります。
上記の3パターンにそれぞれ青札の2点を加点すると、黒組の考えられる点数は8点、10点、12点です。よって、回答はD、F、Hです。
答えが複数ある問題では、まずは可能性のある場面をすべて考えることで正しい回答がわかります。
問題例③レベル難:成立する条件を追加する問題
成立する条件を追加する問題の例
ア、イ、ウ、エが仕事をしており、仕事を終えた順番について以下のことがわかっている。
Ⅰ 同時に終わった人はいない
Ⅱ ウはイの前に仕事が終わった
Ⅲ 最後に仕事を終えたのはアではない
一番少ない情報で仕事が終わった順番がわかるためには、どの情報が必要になるのかA〜Gのうち1つ選びなさい。
P アの次にウは仕事が終わった
Q アはエよりも早く仕事が終わった
R イの次にアは仕事が終わった
A P
B Q
C R
D PとQ
E PとR
F QとR
G PとQとR
回答
C
このような成立する条件を追加する問題は、状況を複合的に考えないといけないので難易度が高いです。今回の問題の条件から、「ウ<イ」と「アは最後ではないこと」がわかっています。
ここからP、Q、Rの情報を確認します。
Pは、「アウイエ」「エアウイ」などが考えられるので不十分です。Qも、「アウイエ」「ウイアエ」などが考えられるので情報が足りません。一方で、Rの情報があれば、「ウイアエ」だと断定できるので回答はCです。
このように、成立する条件を追加する問題では、一つずつ選択肢を考えないといけないので難しく時間がかかります。制限時間内に解けるように練習を重ねましょう。
アドバイザーコメント
内藤 寅之助
プロフィールを見るSPIの推論は例題を解きながら論理的思考力を鍛えることで攻略できる
この記事では、①順序、②割合、③正誤、④対戦(リーグ戦)、⑤対戦(トーナメント戦)、⑥位置、⑦平均、⑧整数を例にとり、説明がありました。もちろんこれに分類できないものもたくさんあります。
今回はその中でも「割合」「順序」に加えて、「数量比較」の単元をピックアップして解き方や対策のコツを伝授します。
①順序
この単元では、与えられた情報を元にして物事の順序や並びを正確に理解する能力が問われます。条件が複数ある場合、それらを整理して一つずつ確認し、全体のパターンを視覚的に捉えることがコツです。
②割合
割合問題では、単に数字を比較するのではなく、その比率を把握する能力が試されます。
問題に対して直感的に答えを出そうとするのではなく、一つひとつの比率を計算し、その結果を比較することが重要です。
また、具体的な数値ではなく比率を視覚的に表す図を描いてみると、問題が明確になります。
⑨数量比較
この単元では、具体的な数値を用いて全体と部分の関係を理解する能力が求められます。問題文の情報を整理し、頭の中で数字を組み替えてみることが重要です。
難しく感じた場合は、情報を書き出し、一つひとつ確認してみましょう。そのうえで、数式に落とし込んで計算するというステップを踏むことが大切です。
基本から始め難しい問題に当たったら何度も解き直してクリアにしよう
これらの単元への対策としては、まずは基本的な問題から始め、理解が深まったら徐々に難易度を上げていくことをおすすめします。
そして、問題を解く過程で困難に直面した場合は、その問題を何度も解き直すことで、論理的な思考力を鍛えられます。
ここまで推論の例題と出題パターンを解説しました。以下の記事では推論や他の非言語の例題などもまとめているので参考にしてみてください。
SPIの例題38選! 対策手順や突破のコツを徹底解説
得点に直結! SPIの推論の正答率をアップさせるコツ
SPIの推論の正答率をアップさせるコツ
- 問題文の意味を正しく理解する
- 問題の言い回しをわかりやすく変換する
- 考えられるパターンをすべて紙に書き出す
- 式や図を使って情報を整理する
- 複数の回答がないかどうか確認する
- 確実な回答のみを選択する
- 時間配分を意識する
- 回答速度よりも回答率を重視する
多くの企業の選考ではSPIの基準点を設定していて、それに達しなければ落とされてしまいます。
SPIの点数が低いせいで志望度が高い企業の面接に進めないのはもったいないですよね。選考に通過するためには、解答スピードだけでなく、同時に正答率も高めることが重要です。
以下では、SPIの推論の正答率をアップさせるコツを解説します。勉強時間を増やしても正答率がなかなかアップしない人は特に必見です。就活で後悔しないためにも、ここで説明する解き方のコツを実践しSPIの合格ラインに到達しましょう。
問題文の意味を正しく理解する
流し読みしたせいで誤った理解をすると、正しい回答を導き出せません。問題文が示す意味を勘違いしないよう、焦らずに一文ずつ丁寧に確認することが重要です。
たとえば、野球のリーグ戦の話をしているのにトーナメント戦だと勘違いしたり、本を読んだ順番を「P→Q」ではなく「Q→P」だと誤認したりすると正答率ダウンにつながります。
問題文や前提条件を正しく理解し、余計なミスを減らして点数アップにつなげましょう。
問題の言い回しをわかりやすく変換する
SPIの推論問題ではシンプルな内容であっても複雑に表現されていることがあります。SPI推論の問題の言い回しをわかりやすい表現に言い換えることで、問題の意味を的確に把握できるのです。
特に、SPIの推論問題で頻出する「必ずしも誤りとはいえない」という表現は「正しい可能性がある」という言い回しに変換してみてください。
この変換によって、「正しい可能性があるかどうか」というシンプルな視点に着目すれば良いとわかるため、問題文の読み取りミスが減り正答率アップにつなげられます。
一度問題文に混乱すると大幅なタイムロスになり、SPIの回答時間が足りなくなるので要注意。素早く問題を理解するためにも、言い回しをシンプルに変換してみてください。
推論問題で特にミスしやすい問題文の言い回しについては、選択肢の置き換えにおいての可能性や代替手段、選択の機会、余地などです。情報や文脈から攻略してください。
考えられるパターンをすべて紙に書き出す
SPI推論の正答率をアップさせるコツとして、以下のように考えられるパターンをすべて紙に書き出す方法が有効です。
推論の問題の例
ア、イ、ウ、エが1冊を順番に読んだ。4人が読んだ順番について、以下のことがわかっている。
Ⅰ エの次にアが読んだ
Ⅱ 最初に読んだのはウではない
次の推論P、Q、Rのうち、必ずしも誤りとはいえないものはどれか。
P イが2番目に読んだ
Q ウが3番目に読んだ
R エが4番目に読んだ
考えられるパターンをすべて紙に書き出す例
与えられた条件Ⅰから考えられるパターンをすべて書き出しましょう。
⚪️⚪️エア
⚪️エア⚪️
エア⚪️⚪️
さらに、条件Ⅱも同時に満たすパターンを考えると、以下の4つに絞られます。
イウエア
イエアウ
エアウイ
エアイウ
このように一つずつ情報を整理すると、答えが見えてきます。今回の場合、「P、Q、Rのうち必ずしも誤りとはいえない」、すなわち「P、Q、Rのうち正しい可能性がある」のはQのみです。
特に回答が複数ある問題の場合、頭の中だけで考えてしまうとパターンを見落としてしまう可能性があります。紙に書き出し情報を整理することで、抜け漏れによるケアレスミスを確実になくしましょう。
式や図を使って情報を整理する
問題文のみから状況を理解すると時間がかかったり誤った回答につながったりしてしまいます。SPIの推論では複数の条件が絡み合っている問題が多く出題されるため、式や図を使って情報を整理しましょう。
たとえばトーナメント形式の対戦問題ならトーナメント図を、総当たり形式ならリーグ戦の図を実際に書き出すことが大切です。前述した以下の問題では、与えられた前提条件に矛盾しない組み合わせを一つひとつ考えていきます。
推論の問題の例
P、Q、R、Sの4羽の鳥が、横に並んでいるア〜オのいずれかの木のうえにいる。以下のことがわかっている。
I Pはウの木にいる。
II Qから見てP・R・Sは右側の木にいる。
Ⅲ Sの左側の木には鳥がいない。
Sがいる可能性のある木の組み合わせはどれか。
なお、1本の木に鳥は1羽のみいるものとする。
式や図を使って情報を整理する例
I
II
Ⅲ
状況を紙に書いて整理していけば、一見複雑そうに思える問題も簡単に解けます。上記の問題では、Sは一番右に位置しているという正解を導けます。
慣れないうちは面倒に感じるかもしれませんが、構造を可視化すると問題の難易度は格段に下がるのでぜひ試してみてください。
- 問題文からどのような式や図を作れば良いかわからないときがあります。問題ごとに適切な式や図を作る方法を教えてください。
ブロックを作って位置関係を把握しよう
対戦表などは、非常にわかりやすいので困ることはないかと思いますが、順序や位置関係を問われる問題は工夫が必要です。
私の場合は、ブロック化して解いていくことをおすすめします。たとえば、「AはBより2つ順位が下だった」という場合
(※左のほうが順位が上としている。)
このような形で表現します。こうすることで、条件を整理する際に当てはめやすくなります。
また、「AのうえにBが住んでいる」という場合も
このように表現することができます。
推論が苦手な人は、問題集によってやり方や表現が異なるので、それぞれのやり方を覚えてしまい、どの方法で解いて良いかわからないということがあると思います。
そこでこのブロック化して解く方法を使うと、順序の問題でも位置関係の問題でも使えるので非常に便利です。
使える武器は多い方が良いですが、逆に多くなりすぎて選択するのに困るなら、1つにまとめてみるのも良いかもしれません。
複数の回答がないかどうか確認する
SPI推論では回答が複数存在するケースもあるので、すべての選択肢を吟味してみてください。一見正しいと思われる答えが見つかっても焦らず、ほかにも正しい回答がないか確認することが大切です。
「1つ回答を見つけたから終わり」ではなく「ほかにもありうる選択肢はないか」とチェックすることで、ケアレスミスを減らし高得点につなげられます。
確実な回答のみを選択する
「この選択肢は正解かもしれない」という曖昧な回答は間違いであることが多いです。「この選択肢は確実に正解だ」と言い切れるものを選びましょう。
不確かな推測で回答しても、正解にはつながらずに結局SPIの点数は下がってしまいます。確実な根拠に基づいて回答を選ぶ癖をつけ、さらなる高得点を狙いましょう。
時間配分を意識する
SPIの推論問題は情報の整理に時間がかかるため、効率良く解く必要があります。
1つの推論の問題にかけられる時間は、1分から1分半が目安です。これ以上の時間をかけると、ほかの単元の回答時間が足りなくなってしまいます。
特にSPIに慣れてない人は、SPI推論への適切な時間配分を心掛けましょう。問題集やアプリに取り組む際は、制限時間を設けたうえで対策することで、本番で「時間が足りなくなってしまった……」というケースを減らせます。
なお推論に限らず、SPI全体の解くスピードを上げる方法は以下のQ&Aでキャリアコンサルタントが回答しているので、併せてチェックしてくださいね。
SPIを時間内に解くコツはこちらの記事でも解説しているので、併せて参考にしてくださいね。
SPIの時間切れを防ごう! 形式別の出題の特徴と対策のコツ10選
回答速度よりも回答率を重視する
回答速度を意識するのは大切ですが、どれだけ早く解けたとしても回答が間違っていたら意味がありません。最初のうちは回答率を意識しましょう。対策を重ねる中で回答速度は自然に早くなっていきます。
SPIの高得点を狙うためには、「どれだけ正しく回答できるか」を重視して対策に取り組みましょう。
高得点に到達するSPIの具体的な勉強法はこちらの記事で解説しているので、併せて参考にしてくださいね。
効率抜群なSPIの勉強法|出題形式と頻出問題を踏まえた対策を伝授
SPIの推論は専用の対策が必須! 解法パターンを理解してスラスラ解けるようになろう
本記事ではSPIの推論で解答速度・回答率をアップさせるコツを計16個解説し、パターン別・レベル別に11個の例題と解法パターンを説明しました。
SPIの推論は公式を暗記すれば解ける分野ではないため、専用の対策が不可欠です。それぞれの出題パターンを把握しておけば、本番でも焦らずに済むでしょう。
SPIの推論に苦手意識を持っている学生は多いですが、今回解説した解き方を身に付けるとスラスラ解けるようになります。
志望企業の合格に近づくためにも、SPI対策をきちんとおこない高得点をゲットしましょう。
アドバイザーコメント
鈴木 洵市
プロフィールを見るSPIの対策は早めに始めておくことが重要
これからSPIの推論対策を開始する皆さんは、就職活動の本番である自己分析や業界・企業分析の時間をしっかり取れるように、早めにSPI試験の対策を始めることをおすすめします。
就職活動における自己分析や企業分析は、考えている以上に時間をかけて実施しなければなりません。SPIの対策によってその時間が奪われないように、早い時期から対策を始めましょう。
推論はコツコツと勉強するしかない
SPI推論においては、多くの学生が引っかかってしまうポイントになります。この記事では推論をいかに効率的に回答に導けるか、そしてどのように勉強を進めれば良いかという点をわかりやすく解説しています。
試験対策の基本である傾向と対策を愚直に実施して、推論に慣れることで正答率を上げていきましょう。早めの対策を実施して、良い就職活動にしてください。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
適性検査対策講師
Akira Nakamura〇学校事務や大学講座運営などの企業にて、営業や講師、キャリア相談など幅広い業務を担当。現在はフリーランスとして、面接指導や適性検査「SPI」の講師を務める
プロフィール詳細就活アカデミーEdgey代表講師
東京大学法学部卒。ビジネス交渉学・国際契約法が専門。就活アカデミーEdgey2期に通い、最難関外資系企業複数社から内定を得るも経済系省庁に入省。仕事の傍ら、Edgeyにて無償で大学生の進路をサポート
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/ブルーバード合同会社代表取締役
Junichi Suzuki〇1982年宮城県⽣まれ。⼤学卒業後、上場企業の営業・管理部⾨を経験し、家業を継ぐ。2017年にブルーバードを設⽴し、企業の経営支援などを展開する
プロフィール詳細