志望動機として「安定しているから」や「社会的信用があるから」といった理由を挙げるのは、あくまで外側からのイメージにすぎないため避けたほうがよいでしょう。

これらは受動的な印象を与えてしまい、ほかの学生との差別化が難しくなってしまいます。

大切なのは、具体的な業務内容や仕事の進め方のどこに興味を持ったのかを伝えることです。

あるいは過去のどんな経験がきっかけで銀行員を目指すようになったのかなど、あなたならではのエピソードを交えて話すようにしてください。

自分の言葉で貢献したいビジョンを伝えよう

銀行の機能を通じて誰にどのような貢献をしたいのか、入社後のビジョンを自分の言葉で語ることが重要です。

たとえば「中小企業の経営をサポートしたい」「大型融資にかかわって日本経済を支える達成感を味わいたい」といった具体的な目標を伝えてください。

地方銀行であれば「地域貢献」など、その銀行の特徴に合わせた貢献の仕方を提示するとよいでしょう。

あなたの熱意が伝わるように借り物の言葉ではなく、銀行の仕事を通じて何を実現したいのかを明確に表現してください。

私は銀行での採用経験がないため、ほかの業界に置き換えて回答します。

まずどの業界を受ける際にも「なぜうちの会社に」という志望動機に関する質問は必ず聞かれます。どの業界においても競合他社は存在します。

まず学生が安定性や社会的信用に惹かれて銀行を選んでいるのだとしたら、その企業の選び方で良いのかどうかを再度考えてみてほしいです。

もしそれが就職活動の第一優先軸であり、その理由で入社して社会的地位や安定性を得られたとしても、仕事内容が自分にマッチしていなかったらどうするのか。

そういったところまで想像を巡らせ、再度就職先について考えてみる必要があります。

「なぜその会社か」は同業他社を徹底的に比較すると見えてくる

「なぜ銀行か」と聞かれたときの対策としては、他社ではなく「なぜうちの企業か」という点に焦点を当てる必要があります。これに対しては、同業他社を徹底的に比較することです。

説明会での話の違いはもちろんですがWebサイト、ホームページ（HP）、採用情報などからお客様に対する姿勢や社員に対する思い、企業理念、ミッションといった違いが見えてきます。

そこを比較し、何が違うのか、なぜその点に魅力を感じるのか、自分はなぜそこに共感したのかというポイントをピンポイントでつないでみましょう。

そうすることで「ちゃんと他社も見て尚且つうちの会社を選んでくれたのだな」という好印象につながります。

志望動機は、なぜその会社かというところに焦点を当てて考える方が良いでしょう。