この記事のまとめ
- 面接でメモの使用は基本的に控えよう
- 控えるべき理由と使用しても良い場面も解説
- マイナスな印象を与えないように使用時のマナーを覚えよう
「面接にメモを持参しても良いものか」や「面接ってメモをとっても良いの?」と疑問に思っていませんか。たしかに、面接にメモを持参できれば、話す内容を忘れたときも確認したり、企業側の大事な話もメモを取っておけば後から見返したりして忘れずに済みますよね。
しかし、メモの持ち込みは基本的に控えるべきとされています。面接によってはメモを使用しても良い場面はありますが、使用する際はきちんとマナーを理解しておきましょう。
この記事では、キャリアアドバイザーの西さん、高尾さん、板谷さんのアドバイスを交えつつ、面接でメモを控えるべき理由を解説します。
また、使用して良い場面や使用時のマナーまで解説するので、面接にメモを持ち込んで良いか悩んでいる人は参考にして、面接の準備を進めていきましょう。
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面接でメモの使用は基本的に控えよう! 使用するときはマナーの理解が重要
面接にメモを持参できれば、考えてきた内容を忘れたとしても確認でき、重要な内容をメモすることで、面接後に振り返りもできます。面接で緊張してしまう人は、話すべき内容を忘れないように「メモが持参できれば便利」と考えてしまいますよね。
しかし、面接でメモの使用は基本的に控えましょう。禁止されているわけではありませんが、使用する際はマナーをきちんと理解しておかなければなりません。
記事では、まず面接でメモを控えるべき理由と使用しても良い場面を説明します。もし使用する際には、適切なタイミングがあるのだと理解しておきましょう。
次に紹介する、メモを使用するときのマナーを理解すれば、企業側にマイナスな印象を与えることなくメモを活用できますよ。面接にメモを持ち込んだときの就活での役立て方も解説するので、参考にして面接対策をしていきましょう。
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面接時にメモの使用を控えるべき4つの理由
面接時にメモの使用を控えるべき4つの理由
- メモを取る時間により面接時間が短くなってしまう
- メモを意識しすぎて棒読みになる
- 目線が外れ不自然に感じ取られる
- メモに集中するあまり会話が途切れてしまう
そもそも面接ではなぜメモの使用を控えるべきなのでしょうか。メモがあれば忘れた内容も思い出せて、見ながら話せば忘れることもなく便利なように感じますよね。
しかし一見便利に思えても、メモに意識が集中してしまい面接官との会話のテンポがズレる可能性があります。ほかにも、メモに書いてある内容を読む際、文章を意識するあまり話し方が不自然に感じ取られることもあるのです。
まずは、面接でメモを控えるべき4つの理由を説明します。メモは取るだけでなく、読むときも控える理由があるので、理解しておきましょう。
①メモを取る時間により面接時間が短くなってしまう
面接の時間は限られているため、面接中にメモを取ることで貴重な面接時間が短くなってしまう可能性があります。
たしかに、面接中に聞ける貴重な話は「メモを取って忘れないようにしたい」と感じてしまいますよね。面接官によっては、あなたがメモを取っている様子を見て、「メモを取る時間をあげよう」と気を遣う人もいるかもしれません。
しかし、その分だけ面接時間が減り、自己PRや志望動機、経験談などを話す時間が短くなってしまうのです。
面接は限られた時間の中で、自己アピールして自身を売り込まなければならないため、その時間が減るのはもったいないですよね。メモを取るのも大事ですが、面接では会話に集中することが重要なため、メモの使用は控えるべきとされています。
実際、面接時間がどれくらいなのか気になる人もいるでしょう。以下の記事では選考別に面接の時間を説明しているので参考にしましょう。
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面接の時間はどれくらい? 選考別の時間を把握して対策を効率化しよう
面接の時間は30分~1時間が基本です。ただし、企業の特徴や選考のフェーズごとに時間は変わります。かかる時間から面接の内容を考えると、効率的に対策できますよ。キャリアコンサルタントとともに各面接の時間と必要な対策を解説します。
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「時間的な余裕があるから」ではなく、「面接そのものの状況次第」でメモを取りましょう。
面接官の質問が複雑すぎたり、面接官からのフィードバックがある場合は、「メモを取っても良いですか」の一言を添えて許可が出ればメモを取ってください。
会話の流れを遮るようなメモの取り方はやめておきましょう。
②メモを意識しすぎて棒読みになる
面接では、応募者の個性や熱意が伝わるような自然な受け答えが求められます。しかし、メモに集中しすぎてしまうと、用意してきた言葉をそのまま棒読みしてしまい不自然な話し方になってしまうかもしれません。
事前に準備したメモの内容をそのまま読み上げようとすると、言葉に感情がこもらず、抑揚のない話し方になってしまうものです。また、メモに書いてある内容ばかり伝えようとすると、途中で面接官が質問してきた場合にも柔軟に対応できず、うまく回答ができない可能性もあります。
面接は企業側との会話をする場でもあるので、メモに頼らず自然な言葉で話せるようにしておきましょう。
③目線が外れ不自然に感じ取られる
面接中にメモを見る場合、一度だけでなく何度もメモを見てしまうと面接官と目が合わなくなってしまいますよね。面接とは、面接官との会話をする場でもあるので、目線が外れてしまうと不自然な印象を与えてしまいます。
面接官と目を合わせずに話していると、「話を聞いていない」や「自信がない」といったマイナスな印象を与えかねません。もちろんすべての面接官がマイナスに感じるわけではありませんが、目を見て話さないでいると、誠実さや熱意が伝わりにくくなってしまうのです。
せっかく考えてきた自己アピールやあなたの熱意が伝わらないのはもったいないですよね。面接では面接官の目を見て話すことが基本なため、メモを見ずに話すように心がけましょう。
- 数秒間目線が外れるだけでもマイナスな印象を与えてしまいますか?
面接では目線の合わない数秒が印象を大きく左右する
最初の数秒間目線が外れてしまうだけでも、面接官からの印象は下がってしまいます。そして、一度ついてしまったマイナスな印象を払拭するには、かなりの時間がかかります。
メモを見ながら読んでいることが伝わってしまう可能性も高いです。
面接のなかでは、話をした内容以上に、目の前の面接官との会話のキャッチボールや熱量などが重視されることもあるのです。
④メモに集中するあまり会話が途切れてしまう
面接では、会話をしながら質問に答え、適切に自己アピールをしていかなければなりません。しかし、メモに集中しすぎてしまうと、面接官の質問に対して、すぐに答えられなかったり、あいづちが遅れてしまったりする可能性があります。
たとえば、面接官に質問されながらメモを取ろうとすると、質問の内容を十分に理解できず、的確な回答ができなくなるかもしれません。また、回答中にメモを見てしまうと、話の流れが途切れ、内容がうまく伝わらないことも考えられます。
面接は、的確に自己アピールしたり企業を知るために話を聞いたりする場です。面接官とのコミュニケーションが重要なので、メモを取らずに会話のキャッチボールをして、面接官の言葉に耳を傾けましょう。
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面接時にメモを取るべき2つの場面
面接時にメモを取るべき2つの場面
- メモを取ることを指示されたとき
- 勤務体系や労働条件の重要事項を聞くとき
面接にメモを使用するのは基本的に控えると説明しましたが、利用していけないわけではありません。面接によっては、メモを使用した方が良い場面があります。
企業からメモの使用を指示される場合や、勤務体系や就業規則など重要事項の話のときはメモを取っても構わないのです。
もちろんメモを取る際は、後ほど説明するマナーを守りながら使用する必要がありますが、どのような場面でメモを取って良いかも理解を深めておきましょう。
①メモを取ることを指示されたとき
企業によっては、面接中にメモを取って良いと指示されるケースがあります。そのような場合は、積極的にメモを取りましょう。
指示された内容をきちんとメモすることは、あなたが入社意欲を持って真剣に話を聞いているというアピールにつながりますよ。ただし、メモを取るばかりでなく、面接官の言葉に耳を傾けることは忘れないようにしましょう。
また、メモを取る際は、内容を一言一句書くと時間が足りなくなってしまうため、重要なポイントやキーワードを箇条書きにするなど、効率的にメモを取りましょう。
メモが許可された場合でも、面接官との対話やアイコンタクトを忘れずにメモを取ってくださいね。
企業側から面接時にメモを取るよう指示されるのは、おもに労働条件や勤務体系に関する重要な情報や、選考プロセスや入社後のスケジュールについて説明されるタイミングです。
また、技術的な内容や業務の詳細が話されることもあります。
②勤務体系や労働条件の重要事項を聞くとき
勤務体系や労働条件など、面接後に確認するのが難しい重要事項には、メモを取っておきましょう。重要事項をメモしておけば、入社後に「イメージと違った」と感じてしまうミスマッチを防げるからです。
重要事項とは、以下のような項目を指します。
メモを取るべき重要事項の例
- 勤務時間や休日などの勤務体系
- 給与や賞与などの待遇面
- 福利厚生や研修制度
- 転勤の可能性
これらの情報は、企業のホームページ(HP)や求人票にも記載されていますが、面接で直接確認すれば、より具体的な内容が知れます。口頭で説明された内容は、後から食い違いが生じる可能性もあるため、メモを取って面接後でも見返せるようにしておきましょう。
- 勤務体系や給与については面接でこちらから質問しても良いのですか?
たずねても良いが質問の仕方やタイミングには注意が必要
面接の最後には大抵「ほかに何か質問がありますか」とたずねられるので、そのタイミングで質問しましょう。
また、「出張はあるのですか」のように質問すると、面接官はややネガティブなイメージを学生に抱いてしまうかもしれないので、「勤務体系について具体的に教えてください」と質問しましょう。
さらに、「給料はいくらですか」のような直接的な質問ではなく、「御社の昇給や評価システムについてお聞かせください」のように聞くと良いでしょう。
これらは初回の面接よりも、ある程度選考が進んで関係が構築できている状態で聞くほうが良いです。
これは非常に重要なことなので、こちらから質問することについては問題ありません。しかし、質問するタイミングや質問で使うセリフには注意が必要です。
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就活のプロに聞く! メモの使用で企業側に好印象やマイナスな印象を与えることはある?
ここまで、面接でメモを控える理由から利用できる場面を説明しましたが、そもそもメモを持ち込む学生に対して、企業側はどのような印象を抱くのか疑問に思う人もいるでしょう。
社会人ならばメモを取る姿勢は感心できます。しかし面接で使用する場合は、熱心にメモをしている姿勢に好印象を抱く面接官もいれば、「下を向いて印象が悪いな」と感じる人もいるかもしれません。
そこで、実際に面接でメモを使用する学生に対して、企業側はどのような印象を持つのかを就活のプロである板谷さんに聞いてみました。面接でメモを使用するのは控えるべきとはいうものの、実際に使用するかは企業側の意見も参考にしたうえで判断していきましょう。
アドバイザーコメント
板谷 侑香里
プロフィールを見るメモはあくまでも補助用具なので頼りきると低評価につながる
実際にどう感じるかというのは、面接官の個人の感情によるところもありますが、あらかじめ用意したメモを手元に持ちながら読むような姿勢はあまり評価されないと思います。志望動機などはきちんと頭に入れて、メモを読み上げたりメモに頼りすぎることなく、自分自身の言葉で伝えましょう。
面接官の話のなかで、必要な部分に関してはメモをとることは許容されることが多いです。メモを取る場合はまず、「メモを取らせていただてもよろしいでしょうか?」と確認し、許可をもらったうえメモを取るようにしましょう。
また、メモに集中しすぎないように、相手の話をすべて記載するのではなく、キーワードや要点をまとめる程度にとどめましょう。また、面接官とのアイコンタクトやコミュニケーションも意識する必要があります。
メモは使い方次第で企業への熱意の高さをアピールすることもできる
なお、メモした事柄について気になることがある場合には、「最後に、質問はありませんか?」とたずねられた際に、メモをもとに質問することもできます。メモを取ることで、真剣さをアピールすることができると良いですね。
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使用するときは覚えておこう! メモを使用するときの4つのマナー
メモを控える理由と利用しても良い場面を説明しましたが、実際にメモを使用するときは、どのようなマナーがあるのかも理解しておきましょう。
メモの使用が許可された場面だとしても、マナーを理解しておかなければ企業側に失礼な印象を与えてしまうかもしれないからです。
ここからは、面接でメモを使用するときの4つのマナーを解説します。マナーを理解することで、誠実さや丁寧さの印象を与えられるため、覚えておきましょう。
面接のメモに関するマナーを知るだけでなく、そもそも面接におけるマナーを知っておくのも重要です。以下の記事では面接の作法が記載されているので合格につながるように知っておきましょう。
関連記事
絶対に落とせない面接のマナー! 「即不合格」にならないための作法
面接のマナーは合否をわける重要要素。念入りな対策が欠かせません。面接時の一連のマナーから身だしなみのマナーまでキャリアコンサルタントが徹底解説します。集団面接やWEB面接のマナーも紹介するので、参考にしてください。
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①面接官にメモをとっても良いかの確認をする
メモを取ったり、見ながら話したりする場合は、事前に必ず面接官の許可を得ましょう。確認せずにメモを取り始めると、面接官に無礼な印象を与えてしまう可能性があるからです。
たとえば、面接官に「メモを取ってもよろしいでしょうか」と一言尋ねるだけで、メモを取ることに許可を得られるだけでなく、あなたの誠実な姿勢が伝わります。
仮に「メモを取って良い」と事前に伝えられていても、印象を悪くしないためにも改めて確認するくらいの丁寧さをみせましょう。
面接はあなたの人物像を判断する場でもあるので、礼儀正しさや配慮を忘れずに、面接官に確認してからメモを取るようにしてください。
- メモを使用するときは毎回確認を入れたほうが良いですか?それとも最初の1回だけでも良いですか?
メモの許可取りも面接官とのコミュニケーションの一つ
私が面接官だったら、メモを使用する際に毎回確認されると煩雑な印象を持ちます。面接時間には限りもあるので「いちいち確認しないで良いですよ」と伝えます。
基本的には、初めに「メモを取ってもよろしいでしょうか」と確認すれば十分です。面接官が許可を出してくれたのであれば、その面接中は特に問題なくメモを取ることができます。
ただ、たとえば最初の確認後しばらくメモを取る必要がなく、突然重要な話題が出てきたといった場合には、そのタイミングで改めて「この内容についてメモを取ってもよろしいでしょうか」と確認すると、相手への配慮がより伝わります。
一方、冒頭で伝えたとおり、面接中に何度も確認を繰り返すと、面接の流れを遮ってしまったり、面接官に「メモに頼りすぎている」という印象を持たれたりする可能性もあるので、注意しましょう。
面接の不安を解消! 本番前に面接力を測って弱点を発見しよう
不安を抱えたまま面接本番に臨むと、面接官に好印象を残せず、内定が遠のいてしまう可能性があります。
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②質問されているときは会話に集中する
面接官から質問されているときは、メモを取るのではなく、会話に集中することが大切です。メモに気を取られるあまり、目線が泳いでしまったり、適切なタイミングで返答ができなかったり、会話が円滑に進まなくなってしまうためです。
面接官によっては、「話を聞いていない」や「こちらの質問に興味がないのでは?」と感じ取るかもしれません。
そのため、メモを使用するのはあくまでも会話の補助として、必要な情報を確認する場合だけに留めたほうが良いのです。メモに頼りすぎず、面接官の言葉に耳を傾け、自然な会話ができるようにしておきましょう。
③メモは面接が中盤以降になってから使用する
メモを取るのが許されていても、面接開始直後からメモを取り始めるのは避け、中盤以降にしましょう。メモを使用する場面は、面接の中盤以降に訪れることが多いからです。
一般的に、面接は以下の流れで進みます。
面接の流れ
- 序盤:履歴書やエントリーシート(ES)の内容に関する質問
- 中盤:志望動機や自己PRに関する深堀り、企業や仕事内容に関する質問
- 終盤:逆質問・質疑応答・重要事項の説明(勤務体系や福利厚生)
序盤はESや履歴書の内容に基づいた質問が中心となるため、メモは使用せず、落ち着いて受け答えができるように準備しておきましょう。
メモが必要となるのは、中盤以降の面接の流れで出てくる質問や逆質問、重要事項などの話があるときです。
面接の流れを意識してメモを使用するタイミングを見計らい、使用する際は「メモを使用してもよろしいでしょうか」と確認して利用するようにしましょう。
そもそも面接はどのような流れで進むのか知らない人もいるのではないでしょうか。以下の記事では、面接の流れを準備段階から説明しているので参考にして、面接前から面接後までの動き方を把握しておきましょう。
関連記事
直前でも間に合う! 面接の流れを頻出質問6例文付きで徹底解説
選考突破のカギは、就活独特の面接の流れを押さえることです。面接の一連の流れを押さえるだけでなく、選考の種類別の流れも押さえておきましょう。入退室の所作と頻出質問が要です。専門家であるキャリアコンサルタントと面接の流れを解説するので、参考にして、実力を発揮できるよう準備してください。
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業務内容や、企業が新入社員に期待することなど、重要だと思う事柄が話されたときは、面接官に確認してからメモを取りましょう。
また、面接のフィードバックや次の面接に関する説明、次回までの課題や準備が必要な提出書類なども、メモをしたほうが良い内容です。
④メモ帳はコンパクトなものを選ぶ
メモ帳は、コンパクトでシンプルなものを選びましょう。A4サイズの大きなメモ帳や、派手なデザインのものは、面接の場にはふさわしくないと感じ取られる可能性があるからです。
たとえば、スーツの内ポケットに収まるような、小さめのメモ帳や落ち着いた色を用意してくださいね。また、企業によっては情報セキュリティの観点から、タブレットやスマートフォンを持ち込むのを禁止している企業もあるため、紙のメモ帳にしましょう。
面接官に悪い印象を与えないためにも、面接の場に合った適切なメモ帳を選んでくださいね。
アドバイザーコメント
高尾 有沙
プロフィールを見るメモを使用する際も面接がコミュニケーションであることに注意
面接でメモを使用する際のマナーとして最も重要なのは「質問されているときは会話に集中する」ことではないでしょうか。
面接は企業側と学生が双方向のコミュニケーションを取る場であり、面接官は学生の反応や受け答えから、その人の人間性やコミュニケーション能力を評価します。
そのため、面接中にメモに気を取られてしまうと、目線が泳いだり返答が遅れたりして、面接官とのスムーズな会話ができなくなり、結果として面接官に良い印象を持たれない可能性があります。
特に志望動機や自己PRなど、重要な質問には自分の言葉で答えましょう。メモに頼りすぎて棒読みになってしまうと、面接官は「準備したことをそのまま読んでいるだけだ」と感じるかもしれません。メモはあくまで補助的な役割にとどめ、会話に集中する姿勢が評価されます。
また、メモを取る前には必ず許可を得ることや、必要最低限のメモにとどめることもマナーです。
面接中はメモではなく対話相手の面接官とのやり取りに集中しよう
面接はコミュニケーションの場です。メモはあくまで会話の補助として使用し、面接官との会話の流れを大事に自然なやり取りを心掛け、相手の話にしっかり耳を傾ける姿勢が好印象を与えるための鍵となります。
注意! マイナスな印象を与えないためにメモばかり見て話すのはNG
面接でメモの使用は決して悪いことではありません。しかし、メモの使い方次第では、面接官にマイナスな印象を与えてしまう可能性があるため注意しましょう。
とくに以下の点には気をつけましょう。
マイナスな印象を与えてしまう例
- メモばかり見て話してしまう
- メモすることに集中するあまり面接官の顔が見れていない
- 長文で書くあまり会話に集中できていない
メモに集中しすぎてしまうと、面接官との目線が外れ話を聞いていないように感じ取られたり、目線が泳ぐことで落ち着きのない印象を与えてしまったりする可能性があります。
面接官は、応募者の話す内容だけでなく、態度や表情からも熱意や誠実さを判断しているのです。そのため、メモはあくまでも会話の補助的な役割にし、面接官と会話することを心がけましょう。
普段からメモをスマホに取っている学生は要注意です。スマホを取り出してメモをし始めると、面接官は「スマホをいじっているだけ」「勝手に音声を録音されているのではないか」という印象を持ってしまいます。
また、メモばかり見ていると、「準備不足のため自信がないのでは」と疑われかねません。
せっかくなら就活に役立てよう! 面接にメモを持参する2つのメリット
せっかくなら就活に役立てよう! 面接にメモを持参する2つのメリット
- 応募要項との違いに気づける
- 面接を数社受けた場合は比較できる
ここまで紹介した面接のメモに関するマナーを見て、実際に使用するときのイメージが湧いた人もいるかもしれません。
しかし、面接にメモを使用するメリットは、ただ重要事項をメモできたり、逆質問の内容を確認したりすることができるのみではありません。
メモを取ることで、応募要項との違いを確認し、ほかの企業の面接内容との比較もできるのです。ただ、メモを持参するだけはなく、自身に合った企業選びにも使えるため、以下2つのメリットを理解して就活に役立てましょう。
応募要項との違いに気づける
面接で聞いた情報は、応募要項の内容と必ずしも一致するとは限りません。メモを取ることで、勤務体系や年間休日、福利厚生などの重要点が応募要項と相違ないかを確認できます。
企業のHPや求人票に書いてある内容は、あくまでも概要を説明したものです。面接では、より具体的な仕事内容や労働条件の説明を受けられるので、事前にメモしてきた内容と説明で異なる点があれば、その場で質問し疑問を解消できます。
応募要項との違いから、入社後のミスマッチを防ぐためにも、面接で得た情報はメモを取り、比較して確認するようにしましょう。
- 応募要項の内容で、必ず面接で聞いて比較しておいた方が良いことはありますか?
応募要項からは読み取りきれない部分などは確認しよう
応募要項に書かれていることを何でもかんでも確認するのは、面接官から準備不足ととらえられる可能性があるため、おすすめできません。
ただし、給与の具体的な昇給制度やボーナス、有給取得のしやすさ、残業の実態、福利厚生の詳細など、曖昧な点が残っている場合や、応募要項に詳細が記載されていない点については確認しておくべきでしょう。
また、社風や職場の雰囲気、コミュニケーションの取り方については、応募要項だけでは把握しにくい部分なので、逆質問で質問し、企業ごとの違いを理解するのがおすすめです。
面接を数社受けた場合は比較できる
複数の企業の面接を受ける場合は、メモを取っておくことで、企業ごとの違いの比較に役立ちます。とくに、以下の内容は各企業ごとに違うため比較しておくのをおすすめします。
比較しておくべき内容の例
- 給与や待遇
- 勤務時間
- 労働条件
- 福利厚生
- 社風
上記のように企業によって異なる点は、メモを取って比較してみましょう。また、逆質問に対する回答もメモしておくと、企業の雰囲気や社風をつかむヒントになります。
比較することで、自身に向いている企業や働きやすい環境を見つけやすくなるため、企業選びの材料としてメモを活用してくださいね。
いざ面接官から「質問はありますか?」と聞かれると悩んでしまいますよね。面接の逆質問では、事前にどのような内容を質問するか考えておくと安心なので、以下の記事を参考にしましょう。
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面接で「質問はありますか」と聞かれたら? 回答例66選を大公開
面接の最後に聞かれる「質問はありますか」、いわゆる逆質問は、評価を左右する対策必須の質問。逆質問に回答するための準備や回答例、NG行動などについてキャリアコンサルタントが解説します。面接の「質問はありますか」で周りと差をつけるコツも紹介するので、参考にしてください。
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面接後に振り返りをおこなう際、メモがあるとより具体的に思い返すことができるので、次回以降の対策も立てやすくなります。
また、メモをすることで面接官に真剣さをアピールすることへもつながるというメリットがあります。
Web面接も同じ! メモを使用するときはマナーとタイミングを守ろう
最近は、Web面接をおこなう企業も増えています。Web面接だからといって、メモに関するマナーが異なるわけではなく、対面式の面接と同様に以下の点は守りながらメモを活用しましょう。
Web面接でメモを使用する際のマナー
- 面接官の許可を得てからメモを使う
- メモばかり見て話さない
- 会話に集中する
もし、メモを見る際に視線を動かしたくない人は、パソコン画面近くに付箋を貼っておくと、目線を外さずメモの内容を確認できますよ。
画面越しとはいえ、Web面接も対面式の面接だと意識して、基本的なマナーは守りつつ、会話に集中して面接を受けてくださいね。
Web面接には普通の面接と違い、Web面接ならではの流れがあります。通常の面接との違いを知っておくためにも以下の記事も読んでみましょう。
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WEB面接は、対面面接と異なる対策が必要です。WEB面接に必要な準備や好印象を残すポイント、トラブル時の対処法をキャリアコンサルタントが解説します。WEB面接の特徴を押さえて選考を勝ち進みましょう。
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最近ではZoomを使用しての面接も増えてきています。しかし、Zoomを使用したことがない人はどのようなシステムなのかわからず、何に注意すべきかもわかりませんよね。以下の記事ではZoom面接の注意点や魅力を伝えるポイントを解説しています。
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Zoom面接で失敗しない! 魅力的に伝えるコツや準備を徹底解説
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Web面接でPCを使ってメモを取る際は、タイピング音に気を付けてできるだけ静かに打つか、紙のメモに切り替えるのがおすすめです。
また、資料を見る際に視線がカメラから外れると、面接官に集中していない印象を与えるため、メモは付箋・画面どちらであってもカメラの近くに配置し、視線を大きく動かさずに参照できるよう準備しておきましょう。
面接時のメモの使用で気になることは? ほかの学生のQ&Aを参考にしよう!
この記事を読んでいる人のなかには、面接でメモの使用に関する疑問だけでなく、ほかの面接内容にかかわる悩みが気になる人もいるのではないでしょうか。
そこで、PORTキャリアに寄せられた悩みから、就活のメモに関する疑問や面接時の悩みを4つ紹介します。キャリアコンサルタントのアドバイスを参考にして、面接時に感じる疑問を自身の就活にも役立てていきましょう。
面接でメモするときは会話にも集中! 正しく使用して就活に役立てよう
面接でのメモの使用は決してダメではありません。しかし、メモに集中するあまり視線が外れる点や会話が途切れてしまう可能性があるため、基本的に使用は控えるべきとされています。
もし、使用する際は面接官との会話に集中し、メモばかりに集中しすぎないようにしましょう。マナーを守って使用すれば、マイナスな印象を与えることなくメモを活用できますよ。
また、メモは常に使用するのではなく、逆質問で内容を確認するときや、重要事項を記載するときなど適切なタイミングを理解して使用しましょう。
メモに頼りすぎず、あくまでも補助の役割だと意識して、面接に役立ててくださいね。
アドバイザーコメント
西 雄一
プロフィールを見る面接中のメモがもたらすデメリットも理解して上手に活用しよう
面接を乗り切るためには準備と予行演習が必要です。私は大学で指導する際に、学生にメモを取らずに面接の練習を何度もさせます。最初は面接官役が質問した内容を理解できず、うまく答えられない学生もいますが、徐々に長い質問や説明でも記憶に残すことができるようになります。
メモを10秒でも取ってしまえば、その10秒間面接官の表情を「見ない」ことになります。これではコミュニケーションが成り立ちません。学校では「メモを取りなさい」と指導されることが多いですが、特に指示のない限りは面接の場では極力メモを取ることを控え、相手の話に集中しましょう。
メモが必要なときも面接が面接官とのコミュニケーションの場だと心得よう
どうしてもメモを取らなければならない場合は、必ず許可をもらい、相手の目を見ながら(メモ帳を見ないで)メモを取るように練習をしてください。
特にWeb面接の場合は、メモを活用する学生も多くなると思います。
しかし、明らかにメモを見て受け答えしていると、準備してきた質問に対してはスムーズに答えられるものの、想定外の質問に対しては不自然な受け答えになるので、面接官に違和感を持たれます。メモは、文章ではなく「単語」で用意しておきましょう。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
キャリアコンサルタント/西雄一教育研究所代表
Yuichi Nishi〇大学では就活に関するスキルを身に付けられる実践中心の授業を展開。また、講師として企業で新人や中堅社員に向けてコミュニケーション研修、キャリアコンサルティングをおこなっている
プロフィール詳細キャリアコンサルタント
Arisa Takao〇第二新卒を中心にキャリア相談を手掛け、異業種への転職をサポートする。管理職向けの1on1やコンサルティング業界を目指す新卒学生の支援など年齢や経歴にとらわれない支援が持ち味
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/コラボレーター代表
Yukari Itaya〇未就学児から大学生、キャリア層まで多様な世代のキャリアを支援。大企業からベンチャー、起業・副業など、幅広いキャリアに対応。ユニークな生き方も提案するパーソナルコーチとして活躍
プロフィール詳細