Q
大学3年生
男性
日経225の企業は一流企業と考えて良いのでしょうか?
就職活動を始めたばかりの学生です。企業選びの基準として「一流企業」と呼ばれる安定した会社に入りたいと考えており、その目安として日経225の採用銘柄を調べています。
日経225に入っている企業は、日本を代表する大企業が多い印象ですが、一般的に「一流企業」と認識して良いのでしょうか。
一方で、なかには業績が伸び悩んでいる企業や、将来性に不安がある業界も含まれていると聞き、迷いもあります。実際、日経225という指標で企業を選ぶことは、就活において得策なのでしょか?
また、大企業を志望する際に、安定性以外にどんな魅力やリスクを意識すべきかも気になります。今後の企業研究や志望動機を考えるうえで、参考にさせていただきたいです。
※質問は、エントリーフォームからの内容、または弊社が就活相談を実施する過程の中で寄せられた内容を公開しています
日経225の企業は必ずしも一流企業とは言い切れない
就職活動を始めたばかりで、一流企業の目安として日経225銘柄に注目されているのですね。企業選びの基準を探すという、その積極的な姿勢は素晴らしいです。
日経225の企業は、東京証券取引所プライム市場上場銘柄のうち、日本経済新聞社が選定した225銘柄で構成されており、製造業、金融、商社など、日本経済の中核を担う企業群です。
知名度、規模、安定性、業界内での影響力といった点で、高い水準にある企業が多く、日本を代表する企業であると言えるでしょう。
しかし、相談者さんが何をもって一流かそうでないかを判断するかによりますが、日経225の企業だからといって、すべてを一流と断定するのは避けるべきです。
ご自身が言うように、業績の伸び悩みや将来性への不安が懸念される企業がないとも言えません。
日経225という指標で企業を選ぶことは、就活において得策か? との問いへの答えですが、企業研究の足がかりや大企業群のリストとして使うのは得策です。
幅広い有名企業を知り、業界研究や企業規模によるビジネスの違いを学ぶことができます。
日経225は企業選びの判断基準ではなく一指標としてとらえよう
しかし、「日経225に入っているからこの会社にする」という最終的な判断基準は避けたいです。
日経225に入っていない企業のなかにも、成長性が高く、イノベーションを起こしている優良企業は多数存在するため、指標だけに頼ると、優良な中小企業やベンチャー企業を見落とす可能性があります。
大企業を志望すること自体は否定しませんが、「大企業だから安定性がある」という考えには私は懐疑的です。
企業に安定を求める考え方は少し古いとも思ってしまいます。変化の激しい時代だからこそ、柔軟に変化していける企業がこの先残るのではないでしょうか。
私が考える大企業の魅力は、事業規模が大きいこと、部署が幅広く社内異動も選択しうること、研修や人事評価、休暇など制度の充実、そして社会貢献をしているという達成感やインパクトの大きさを感じやすい点です。
一方でリスクとしては、「制度や慣習に従っているだけ」「ルールなどががちがちに決められている」「ただの歯車だと思う瞬間もある」が挙げられます。
日経225を参考にしつつ、ご自身の価値観に合った企業を柔軟に見つけてください。
日経225に入っているからといって一流企業とは限らない
企業研究をしっかりおこなうと、株式投資家の視点と共通してくると言われます。
ですので質問者さんが日経225の切り口から企業を調べているのは、有意義な取り組みですね。
企業研究を通じて自分にとっての一流を考える視点が大切
ただ、「一流企業とは何か」は明確な定義があるものではなく、時代によって常に変化するものです。
ですから、日経225に含まれる企業に応募することの損得を考えるのではなく、日経225企業の研究を通じて、自分にとって働きがいのある会社・どんな人生にしていきたいのかを考える判断軸を養うことを目指すと良いでしょう。
安定とは何かも、実はとても大きなテーマです。明日大地震が起きるかもしれませんし、思いがけない事故や病気で健康を損なうこともあります。
少し意地悪な問いかけに聞こえるかもしれませんが、「未来が不安なのですか?」とおたずねしてみたいです。
「一流企業に入りたい」という言葉の裏には、何を実現したいのか、あるいはどんな不安を避けたいのか。そうした思いを、企業研究とは別に自分の内面と向き合いながら整理してみることもおすすめです。
そうすることで、損得勘定を超えたところにある、自分自身の価値観や夢、そして本当に大切にしたい目標に気付けると思います。
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