この記事のまとめ
- 企画職の仕事内容やキャリアプラン、適性を徹底解説
- そもそも企画職が自分に合っているかチェックすることが必須
- 企画職の志望動機例文
商品やサービスを企画したり、自社商品をPRしたりするなど、華々しいイメージがあり、多くの人が憧れる企画職。就職活動中の人の中にも「企画職として新卒入社したい」「企画職として入社する方法を知りたい」と考える人もいるでしょう。
しかし、新卒が企画職として入社するのは難易度は高め。一方で、あることをすれば企画職として入社できる可能性は高くなります。
この記事では、キャリアアドバイザーの柴田さん、田邉さん、谷所さんと企画職の仕事内容や適性などを解説したうえで、新卒が企画職として入社する方法を解説するので、ぜひ参考にしてくださいね。
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簡単ではないが可能! 企画職に就職するなら徹底的な準備が必要
新卒が企画職として入社するのは簡単ではありません。なぜなら消費者目線に立って商品やサービスの開発、PRなどをおこなう必要があり、消費者目線を持つには現場経験が必要と言われているからです。とはいえ、新卒でも徹底的な準備をすることで企画職として入社可能です。
この記事では、前半で企画職の仕事内容や特徴などを解説します。後半で新卒が企画職として入社する方法を解説するので、この記事を参考にして、企画職としての入社を勝ち取りましょう。
あなたが企画職に向いているか確認してください
就活では自分に適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。
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企画職の種類と仕事内容
企画職として入社する方法の前に、「企画職とはどのような仕事か」をよく理解する必要があります。仕事内容を知らなければ、自分に合っているかどうか判断できません。
ここからは、企画職の種類と仕事内容について解説します。企画職についてあいまいにしか把握できていない人はチェックしましょう。
リサーチャー
リサーチャーは、商品を開発する前に、市場や競合、ユーザーなどの調査をおこなう仕事。これから作ろうとしている商品・サービスが本当に必要か、他社にはない自社独自の強みは何か、どの層をターゲットとするべきかなどを判断します。
リサーチャーは、ただインターネットで調べるだけでなく、アンケートやインタビュー、観察などをして調査する場合もあります。リサーチの専門会社やマーケティング会社に依頼する場合もありますが、競合他社に負けない商品を企画するためにも、非常に重要な仕事です。
商品企画・商品開発
商品企画・商品開発は、その名の通り商品を企画したり、開発したりする仕事です。また、既存の商品・サービスの改良をすることも仕事の一つ。
商品企画・開発の仕事はゼロから商品を作るだけでなく、商品のコンセプトや価格、戦略など、あらゆることを企画します。発想力やアイデア力が必要となるため簡単ではありませんが、「ゼロから作る」という仕事はやりがいを感じられるでしょう。
商品企画・商品開発は、リリースするまで売れるかわからない分野です。ビジネスの中でも特に正解がなく難易度が高いですね。しかし、マーケット分析や試行錯誤をして商品を開発したときのやりがいは他の仕事よりも大きいですよ。
販売促進
販売促進は商品が消費者に届くまでの戦略を考える仕事です。消費者に商品について認知してもらったり、買ってもらったりするための方法を考えます。
販売促進はCMや広告などとは異なり、消費者に直接的に商品について認知してもらう方法を検討します。たとえば、店頭のポップやキャンペーン、割引など。
消費者の行動を理解したうえで消費者の購買につなげて、自社の利益拡大を図る仕事です。
広報・PR・宣伝
広報・PR・宣伝は、企画・開発した商品を多くの人に知ってもらうために宣伝する仕事です。消費者に商品を買ってもらうには、まずは商品について認知してもらうことが必要。商品と消費者の架け橋役となるのが広報・PR・宣伝となります。
具体的にはプレスリリースを出したり、イベントを開催したり、テレビCMを打ったりして商品を宣伝します。広報・PR・宣伝は発想力やアイデア力だけでなく、メディア関係者との人脈を構築する力も必要になるのです。
営業企画
営業企画は、開発した商品を営業によって販売するための戦略を立てて、実行する仕事です。一見、販売促進と仕事内容が似ていますが以下のように異なります。
販売促進と営業企画の違い
- 販売促進:商品が消費者に届くまでの戦略を考える
- 営業企画:社内の営業活動がスムーズに進むように営業社員向けの企画を考える
販売促進は社外向け、営業企画は社内向けの仕事と覚えると良いでしょう。
具体的に、営業企画は営業社員のモチベーション向上を図る仕組み作り、営業成績の分析、チーム編成などをおこないます。派手な仕事ではありませんが、縁の下の力持ちとして、営業活動のサポートをおこなう重要な業務です。
- 企画職として入社した場合、これらすべての仕事に携われる可能性はあるのでしょうか。もしくはどれか一つを専門的におこなうキャリアが多いのでしょうか。
業務範囲は会社の規模や方針によって異なる
比較的大手であればセクショナリズムが浸透しているので、専門的な分野を限定的な範囲でより深掘りして業務にあたります。
一方で小規模企業であれば、一人が何でもこなさなければ業務が回らない、というのも珍しくありません。とはいえ大手でもさまざまな分野の仕事を経験させる方針を持っていることもあるので、応募する前によく調べておきましょう。
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就活では自分に適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。
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強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。
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間違いに注意! 企画職とマーケティング職の違い
企画職とマーケティング職は「商品を消費者に届けるための施策を考える」という点では類似していますが、厳密には異なります。
ここからは企画職とマーケティング職の違いについて解説します。違いをよく把握して、より自分にあった職種を選ぶようにしましょう。
マーケティング職の仕事内容
マーケティング職は企画職が企画・開発した商品を消費者に提供するための施策を練り、実行するのが仕事です。商品を提供するための市場調査をしたり、戦略を立てたりします。
具体的には、消費者を対象にしたインタビューやアンケートを実施して調査し、他社商品との差別化を図ったり、広告やSNS、セミナーなどを通じて多くの人に商品を届ける方法を考えたりします。
企画職とマーケティング職の違い
企画職とマーケティング職には、以下のような違いがあります。
企画職とマーケティング職の違い
- 企画職:新しい商品やサービスを企画・開発する
- マーケティング職:企画職が開発した商品・サービスを多くの人に届けるための施策を練り、実行する
商品を開発してから消費者に届けるまでにあらゆるプロセスを経る必要がありますが、開発するまでの前段階を企画職が、開発後消費者に届けるまでの後段階をマーケティング職が担当すると考えましょう。
なお、企画職も商品企画・開発以外に販売促進や広報・PRなどをおこないますが、それらの仕事の一部をマーケティング職がおこなう場合もあります。販売促進や広報・PRなどをおこないたい場合は、マーケティング職として入社することも検討してみてはいかがでしょうか。
企画職とマーケティング職の違いとして、企画職は特定の企業で商品やサービスの企画をする仕事の応募が多くありますが、マーケティング職は、企業を限定せずに商品やサービスの情報収集、分析などをおこなう仕事の応募があります。そのため、幅広い企業に応募することが可能です。
イメージを広げよう! 企画職のキャリアプラン
企画職のキャリアプラン
- 企画職としてのスキルを積み上げる
- 管理職を目指す
- 商品開発やコンサルタントとして独立する
ここまで企画職の基本的な仕事内容や特徴について解説しました。一方で、「企画職に就いた後はどんなキャリアを歩めるのだろうか」と疑問に思う人もいるでしょう。
ここからは企画職のキャリアプランについて解説します。企画職としてのゴールを把握したうえで、それでも目指すかどうかを判断しましょう。
企画職としてのスキルを積み上げる
企画職の商品企画・開発で経験を積み重ねて、商品開発のスペシャリストを目指すという選択肢があります。
企画職としてのスキルを積み上げるには、数多くのアイデアを考え、提案し、それが採用され形になる経験を重ねる必要があります。アイデアを創造するための情報収集力も必須でしょう。
管理職を目指す
企画職としての管理職を目指すというキャリアプランもあります。マネージャーや部長に昇進して、チームメンバーのスケジュール管理やアイデア・提案の統括などをおこないます。
管理職を目指すには、まずは企画職としての実績が必要です。そのうえでチームをまとめる力を身に付けることで管理職を目指せます。決して簡単ではありませんが、人を動かすことで、自分1人ではできない大きな仕事もできるようになりますよ。
商品開発やコンサルタントとして独立する
会社に在籍し続けるのではなく、独立するという選択肢もあります。独立後の仕事内容は自分で決められますが、企画職が独立した後の主な仕事内容は以下が考えられます。
企画職の独立後の主な仕事内容
- 商品開発のプロとして、さまざまな企業の商品企画・開発に参画する
- コンサルタントとして、商品企画・開発の方法を指導する
企画職から独立するためには、商品開発に関して経験を積み、誰もがわかるような実績を残すことが必要になるでしょう。
また、独立するメリットは、自分で仕事を選べるうえに、収入アップが見込めることです。一方で、収入が不安定になったり、会計業務を自らおこなう必要があるといったデメリットもあります。
企画職として入社した後のキャリア形成を考えたい人は、こちらの記事を参考にしてください。
キャリア形成とは? 4ステップでこの時代を生き抜く方法を考えよう
企画職には専門性が求められるがゆえに、想定されるキャリアプランが多様です。商品開発についても、その会社が扱うどの商品を開発するのかで将来性は変わってきます。
自分の専門性が活かせなくなったときや、より魅力ある環境を求めたくなったときには転職や独立の必要性も出てくるため、就職活動中だけでなく入社後も節目ごとにキャリアプランを見直しておきましょう。
就活は、適職診断から始めてください
就活では自分に適性がある仕事を選ぶことが大事です。向いていない職業に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。
そんな時は「適職診断」を活用して、志望する企業と自分の相性をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、ぴったりの職業を診断できます。
適職診断で強み・弱みを理解し、自分がどんな職業に適性があるのか知りましょう。
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企画職に求められる人材
企画職に求められる人材
- 発想力がある
- 分析力がある
- コミュニケーション能力がある
- リサーチスキルがある
- プレゼンテーションスキルがある
- 論理的思考力がある
- 基本的なPCスキルがある
- 会社や商品に対する強い思いがある
企画職は誰でも向いているわけではなく、求められる適性があります。その適性を兼ね備えられていない人が企画職に就いた場合、「自分には向いていない」と後悔する可能性もあるでしょう。
ここからは、企画職に求められる人材を解説します。企画職に興味がある人は、自分が向いているかどうかをチェックしましょう。
発想力がある
企画職には発想力がある人材が求められます。企画職の仕事には商品の企画・開発がありますが、時間をかけて一つのアイデアを提案するわけではありません。数多くのアイデアを提案して、その中から勝ち筋が見えたアイデアをブラッシュアップしていくのです。
たくさんのアイデアの中から厳選したり、組み合わせたりすることで良い商品・サービスを開発できます。
このように、企画職として仕事をするにはたくさんのアイデアを考えられる発想力が必要になります。ゼロから物事を考えるのが苦手な人にとってはストレスの多い仕事となってしまうでしょう。
- 何かを考えるのは好きなのですが、社会人になってから役立つ発想力なのかはわかりません……。
アイデアを深掘りしてみよう
考えることが好きで発想力があることは、企画職で大切なことです。ただ考えるだけでなく、興味のある商品やサービスについて、さまざまなアイデアを出してみてください。
「こんなものがあったらいいな」「なぜ市場に存在しないのかな」などと考えて具体的なアイデアが浮かんでくるならば、企画職に向いているでしょう。
最初から素晴らしいアイデアは考えられないかもしれませんが、アイデアを形にする癖をつけるようにしてみてください。
分析力がある
企画職には分析力がある人材が求められます。世の中の人が本当に必要としている商品やサービスを届けるには、消費者がどのような行動を取り、どのような商品・サービスを求めているかを分析することが重要になるからです。
また、商品のオリジナリティや差別化を図るためにも、競合他社の分析や商品をリリースした後の売上分析などもおこないます。
企画職として働く際、直感的な言動は避けるべきです。消費者の行動や実際の売上などを分析し、根拠を持って発言・行動する必要があります。
コミュニケーション能力がある
企画職は社内で商品の企画・開発をおこなうだけではありません。社外のクライアントと連携して商品を開発するケースもあります。その際、クライアントのニーズや要望を聞き出す能力が重要となります。
なお、企画職に必要なコミュニケーション能力は、密に人間関係を構築できることだけではありません。ヒアリング能力を磨いて、クライアントの本音を引き出すスキルも身に付ける必要があります。コミュニケーションに自信がある人は、さらに質問力を磨くことで、よりスキルアップを目指せるでしょう。
企画職に必要なコミュニケーション力は、普段から相手の話を引き出すように意識することで鍛えられますよ。話を引き出すことで本質的なニーズを見極めることができるようになり、企画・開発でも活かすことができます。
リサーチスキルがある
企画職として商品の企画・開発をするには、世の中のニーズやトレンドを押さえることが重要になります。ニーズやトレンドを把握するためにも、インターネットや新聞、雑誌など、さまざまな媒体から情報をリサーチするスキルが求められます。
多くの人に求められる商品を企画・開発するには、ニーズやトレンドを先取りすることが重要です。多くの人に求められる商品を開発するためにも、少ない情報の中からでもトレンドをリサーチするスキルが必要になります。
インターネット、新聞、雑誌などの媒体から情報を収集するだけでなく、実際に現場で商品やサービスに触れてみることや、商品やサービスに対してのユーザーの動向を目で確認して感じることが、企画職としてリサーチスキルを高めるために大切です。
プレゼンテーションスキルがある
商品・サービスを企画した後は、プレゼンテーションします。商品の企画を実行するためには、まずは自社の上層部やクライアントにプレゼンテーションをして、承認を得る必要があるのです。
説得力のある説明をするためにも、プレゼンテーションスキルがある人材が求められます。どれだけ良い企画でも、プレゼンテーション次第で採用の可否が変わるケースがあるためです。プレゼンテーションスキルは経験と学習を積めば身に付けられるスキルなため、学生のうちからプレゼンテーションを経験しておきましょう。
- これまでプレゼンテーションする機会がなかったので、プレゼンテーションスキルがあるのかわかりません。
プレゼンテーションスキルは就活を通じて高められる
学生によっては発表の機会がなくスキルがあるかどうかわからないですよね。しかし、現時点でのスキルの有無を確かめることよりも、スキルがない前提でスキルアップをすることが大切です。
プレゼンテーションスキルは面接練習を通じて高めることができますよ。自己PRや志望動機などを初対面の面接官に伝える方法を身に付けると、プレゼンテーションスキルにつながります。
現状はプレゼンテーションスキルがあるかどうかわからない学生は、入社後に必要なスキルを就活を通じて習得すると考えて対策に取り組みましょう。
面接練習の方法はこちらの記事で詳しく解説しているので、併せてチェックしてくださいね。
効果絶大な面接練習|最短で内定に近づく状況別練習法を紹介
あなたが受けない方がいい職業を確認しよう!
就活では自分のやりたいことはもちろん、そのなかで適性ある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期退職に繋がってしまうリスクが高く、適職の理解が重要です。
そこで活用したいのが「適職診断」です。質問に答えるだけで、あなたの強みや性格を分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
まずは強みを理解し、自分がどの職業で活躍できるか診断してみましょう。
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論理的思考力がある
商品の企画をプレゼンテーションする際、論理的に説明する力が求められます。論理的思考力が身につくと、集めた情報や分析結果など道理や道筋に沿った考え方で結論を出すため、説得力のある説明ができるようになります。
なお、この論理的思考力はプレゼンテーションだけでなく、あらゆるビジネスシーンで使用可能です。論理的思考力を身に付けておくことで、常にわかりやすく、かつ説得力のある説明ができるようになります。
論理的思考力のある学生は筋道立ててものごとを考え、かつ言語化できる人であると言えます。
自分が感じたことを適切な言葉に置き換え構成に配慮して説明し、ディベートの経験者やプレゼンテーションを多々経験していると自然と身に付いていることが多いです。
基本的なPCスキルがある
企画職を希望する場合、就職活動の時点で基本的なPCスキルは身に付けておきましょう。情報収集や分析、プレゼンをする際、PowerPointやExcelなどを使用する必要があります。
また、商品の簡単なデザインをPhotoshopやイラストレーターなどで作成するケースもあるでしょう。これらのスキルは学習することで磨けるため、学生のうちに慣れておくことをおすすめします。
会社や商品に対する強い思いがある
企画職として働くには、会社や商品に対して強い思いを持っていることが前提条件。「会社の利益を拡大させたい」「この商品を通じて世の中に貢献したい」という思いがなければ、良い商品を作ったり、消費者に届けたりすることは難しいでしょう。
そのため、企画職を希望する人は、会社選びも重要になります。「企画職の募集があったから」という理由だけで応募するのではなく、まずは強い思いを持って働ける会社を探すことから始める必要があります。
アドバイザーコメント
谷所 健一郎
プロフィールを見る企画職の業務内容から求められる人材の特徴を考えよう
上記以外にも、企画職で求められる人材には次のような特徴があります。
課題改善意識を持っている
当たり前のことを当たり前と思わず、課題に気付き改善する意識を持って取り組める人材が求められます。現状で良いという考えから新たな企画は生まれません。
「もっと良いものがなぜできないのか」「こんなものがあったらいいのに」といった気持ちで、課題改善意識を持って商品を考えられる人が、企画職で求められています。
ストレス耐性がある
新たなものを生み出すためには、忍耐力のある人材が求められます。斬新な企画は、試行錯誤しながら産みの苦しみが伴うことも多くあります。また企画提案したものが通らずストレスを抱えることもあります。
良いものを作るための忍耐力があり、駄目出しをもらっても諦めないストレス耐性がある人は、企画職に向いていると言えるでしょう。
調整能力がある
企画職の仕事は、開発、製造、販売、マーケティングなどさまざまな部署との調整が必要な仕事です。
企画を立てれば良いというものではなく、他部署と調整を図り製品化につなげて多くの必要とする人に届かなければ、企画の仕事が成功したとは言えません。
企画職は、各部署が円滑に仕事をおこなうための調整能力が求められています。
何が魅力? 企画職として仕事することのやりがい
企画職のやりがい
- 自分のアイデアを形にできる
- 強い影響力がある
- 自分の行動で会社の経営を大きく動かせる
- 他部署・他社の人とコミュニケーションが取れる
楽しく仕事を続けるには、自分にとってのやりがいを感じられることが重要です。やりがいを感じられる仕事は、長く続けられたり、より良いアイデアが出せるようになったりします。
ここからは企画職として仕事をすることのやりがいを解説します。これから紹介するやりがいに共感できた場合、企画職として高いモチベーションで働けるでしょう。
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受けない方がいい職業を診断しよう
就活で大切なのは、自分の職務適性を知ることです。「適職診断」では、あなたの性格や価値観を踏まえて、適性が高い職業・低い職業を診断します。
就職後のミスマッチを避けたい人は、適職診断で自分に合う職種・合わない職業を見つけましょう。
- 自分に合う職業がわからない人
- 入社後のミスマッチを避けたい人
- 自分の強みを活かせる職業を知りたい人
自分のアイデアを形にできる
企画職として仕事をすると、自分のアイデアを形にできる可能性があります。多くの仕事は既存の商品・サービスを消費者に届けるためにおこないます。一方で、ゼロからアイデアを企画して、形にできるのは企画職ならではの魅力でしょう。
また、アイデアは自分自身が考えたものであるため、「自分にしかできない仕事」という自覚を強く持てます。自ら企画したアイデアが商品として形になった瞬間は、他の仕事では感じられない充実感を得られるでしょう。
営業職や接客・販売業では、直接かかわった顧客にのみ価値提供ができます。しかし、企画職で自分のアイデアを形にすると、直接かかわれない人にも価値提供ができます。このように多くの人に価値貢献できることは魅力の一つですね。
強い影響力がある
自分が企画したアイデアが商品化され、さらにヒットした時は、自社だけでなく世の中に強い影響を与えます。世の中に強い影響を与えたり、達成感を感じられたりするのは企画職ならではのものです。その瞬間は強いやりがいを感じられるでしょう。
また、企画職はチームでアイデアを企画する場合もあります。チームで企画した商品がヒットした場合は、世の中にさらに強い影響力を与えることができ、メンバーと喜びを分かち合うこともできます。複数人で大きなプロジェクトを成し遂げたいと考えている人にとっても魅力的な仕事です。
自分の行動で会社の経営を大きく動かせる
会社が企画職を設けて、新商品を開発する理由の一つに、業績アップが挙げられます。つまり、企画職として働くということは、会社の業績に直接影響を与えられるということ。自分が会社の業績を動かしていると考えると、大きなやりがいを持って仕事ができるでしょう。
また、企画は経営層にもプレゼンます。その際、フィードバックや意見をもらうため、経営層の考えに触れられることもメリットの一つ。経営層からの言葉によって、今後さらに会社の経営を大きく動かせるような商品開発ができるようになるでしょう。
他部署・他社の人とコミュニケーションが取れる
企画職は社内の他部署や、社外とコミュニケーションを取る機会が多い職種です。クライアント企業と連携して商品を開発したり、広告代理店と共に宣伝活動をおこなったりする場合があります。
このように、さまざまな人と連携しながら仕事を進めるのは、自ら事業を動かしているという感覚が得られてやりがいにつながるでしょう。また、さまざまな人の意見に触れることで、視野が広がったり、視座が高くなったりして、今後のキャリアに影響を与える可能性があります。
アドバイザーコメント
柴田 登子
プロフィールを見る企画職ではさらに3つのやりがいを得ることができる
本文で紹介されている以外にも、企画職には3つのやりがいがあるので、念頭に置いておきましょう。
「会社を動かす」仕事ができる
サービスや商品を企画する、というのは会社の方向性を決めるのと同じです。最初は小さなプロジェクトから始めても、やがて会社の命運を左右するものに取り掛かることもあるでしょう。事業運営や経営をする立場でなくても「会社を動かす」仕事にかかわれるので、とてもやりがいを持つことができます。
経営に触れる機会がある
事業運営や経営にかかわるわけではありませんが、企画開発は必ずそれらを意識することから始めます。
やみくもに良いモノやサービスをデザインできれば良いという訳ではなく、どの事業からどれぐらい採算を取るのか、またそこにどのぐらいの人材を投入するのか、など現実的な側面も念頭に置かなければなりません。企画職に就くと早いうちから経営にかかわることも可能になります。
新しいものに触れる刺激を得られる
新しいものを生み出す企画職は、多くの人のニーズを探り形にするのが仕事です。そのため、できるだけ多くの人にかかわり、さまざまな情報を得てアイデアを出します。
それをさらに多くの人からフィードバックを得てブラッシュアップし、製品化に至ります。必然的に多くの分野の多様な人々とコミュニケーションが取れるので刺激的と言えるでしょう。
辛いこともある! 企画職の厳しさ
辛いこともある! 企画職の厳しさ
- 自分が考えた企画が通らないことが多い
- 結果が出るまでに長期間がかかる
- 多くの人が利用する責任が重い
- 結果が目に見えてわかりプレッシャーになる
ここまで企画職としてのやりがいを解説しましたが、厳しさや辛さを感じる場面もあります。
ここからは企画職の厳しさを解説します。企画職は決して華々しいだけの仕事ではありません。入社後に後悔したり、ミスマッチと感じたりすることがないように、事前に厳しさを把握しておきましょう。
自分が考えた企画が通らないことが多い
自分が企画したアイデアはすべてが通るわけではなく、通らないものの方が多くあります。リサーチや分析など、入念に準備をしても通らない企画もあるのです。
このように、時間をかけて準備した企画が通らないケースが続いた場合、やりがいを感じられなくなったり、自信を失ったりしてしまうことも。企画職として働くには根気強さや粘り強さが必要となります。
商品やサービスにより商品化される確率は異なりますが、アイテムが多く変動が激しい会社は、企画が商品化されやすい反面、売れなければすぐに打ち切りになります。
逆に新商品が少ない場合、企画が商品化されるための厳しいリサーチや社内の決裁などがあり、ハードルが高くなります。
結果が出るまでに長期間がかかる
企画職は自分の企画が通ることがゴールではありません。商品化して多くの人に使ってもらうことがゴールです。そのため、結果が出るまでに時間がかかってしまうのです。
自分の企画が売上として結果になるまでのプロセスは以下の通り。
企画した商品が消費者の手に届くまでのプロセス
- 商品を企画するためのリサーチ
- 商品の企画
- 経営層からの承認を得る
- 商品の開発
- 広報・PR・宣伝について検討
- 販売促進について検討
- 商品を営業・販売する
- 消費者の手に届く
このように、結果が出るまでにさまざまなプロセスを経る必要があるのです。また、経営層から承認を得られる企画も限られているため、さらに時間がかかるでしょう。企画職として働くには、辛抱強さも必要になります。
ESで悩んだら就活準備プロンプト集がおすすめ!
『就活準備をもっと効率よく進めたい...!』と思っていませんか?「就活準備プロンプト集」は、生成AIを活用して自己PRや志望動機をスムーズに作成できるサポートツールです。
簡単な入力でプロが使うような回答例が出せるため、悩まずに就活準備を進められます。生成AIを活用して効率良く就活準備を進めたい人におすすめです。
- 自己PR、ガクチカ、志望動機作成プロンプト
- チャットを使用した、模擬面接プロンプト
- 自己PRで使える強み診断プロンプト
多くの人が利用する責任が重い
自分が企画・開発した商品が多くの人に利用されることは、喜びを感じる一方で、責任も重大となります。近年はSNSによって口コミが広がりやすく、万が一のことがあった場合は非難を浴びる可能性があります。
一度非難を浴びると会社の業績やイメージに大きな悪影響を与えてしまうでしょう。少しのミスも許されないため、企画職はより強い責任感を持って仕事に取り組む必要があります。
日本の企業は、経験の浅い人に重要な仕事をあまり任せようとしない傾向があります。
そのため、企画職で責任が重い仕事を若いうちから任されていれば、より早く成長が見込めます。また、同じ会社の別の職種の同期に差をつけることもできるでしょう。
結果が目に見えてわかりプレッシャーになる
企画職の結果は、自分が企画した商品の売上によって明確になります。売上によって結果が明確になるため、常にプレッシャーを感じながら仕事をすることになるでしょう。
商品の開発には膨大なコストがかかります。そのため、結果が出ない場合は会社の業績が傾いてしまうこともあります。このように、企画職は常に結果に追われているというプレッシャーを感じるため、プレッシャーをポジティブに捉えて取り組むことが求められるでしょう。
適性があるかチェックしよう! 企画職に向いている人の特徴
企画職が向いている人の特徴
- 地道な作業でも苦を感じない人
- 世の中のトレンドへの好奇心が強い人
- 発想力・創造力がある人
- 人とコミュニケーションを取ることが好きな人
- 継続的に学習することができる人
ここまで企画職の概要や特徴、やりがい、厳しさなどを解説してきました。ここまでの解説で企画職について理解して「やっぱり目指したい」と考える人もいるでしょう。
ここからは、企画職に向いている人の特徴を解説します。自分に適性があるかどうかをチェックしましょう。
まだ自分の適性がわかっていない人は、以下の記事を参考にして自己分析をしてみましょう。
自己分析マニュアル完全版|今すぐできて内定につながる方法を解説
地道な作業でも苦を感じない人
企画職は華々しいイメージがありますが、地道な作業の連続です。商品を企画するための情報収集や企画書の作成、クライアント企業や他部署とのミーティングなど派手ではない仕事がほとんど。
企画職は、このような地道な情報収集や分析、資料作成でも苦を感じない人が向いているでしょう。企画した商品のプレゼンテーションなど、華々しい部分だけをイメージして入社すると、自分には向いていないと後悔する可能性があります。
世の中のトレンドへの好奇心が強い人
企画職として働くには、世の中のトレンドに敏感になり、いち早くキャッチすることが求められます。最新トレンドを落とし込んだ商品は、多くの人に必要とされ、売上を挙げられる可能性が高くなります。
そもそもトレンドへの好奇心が強く、いち早く情報をキャッチできる人は企画職に向いているでしょう。あまり意識せずとも最新情報を把握できているため、苦を感じずにトレンドを掴んだ商品を企画できます。
- インターネットやSNSを通じて最新情報はキャッチできているつもりです。一方で、企画職として仕事するには、具体的にどの程度のトレンドへの好奇心が必要なのでしょうか。
キャッチした情報を商品やサービスと結びつけて考えよう
現状の情報はSNSなどの情報から把握することができますが、企画職として仕事をするためには、常に今後どのような商品が受け入れられるかといったトレンドへの好奇心を持って考えることが大切です。
商品やサービス単体で考えるだけでなく、世の中の情勢を予測した企画や、ヒットした別の商品の分析をおこない置き変えたものがヒットしないかなど、今後予測される風潮や動向に敏感であることが求められています。
発想力・創造力がある人
企画職として働くには発想力と創造力も必要になるでしょう。企画職はアイデアから商品を企画・開発することがメインの仕事です。まずはアイデアをたくさん出す必要があります。
リサーチや分析結果から商品が生まれる場合もありますが、オリジナリティのある商品は人のアイデアから生まれたものが多くあります。自社独自の商品・サービスを開発するためにも、発想力や創造力が求められます。
人とコミュニケーションを取ることが好きな人
企画職はチームを組んで商品の開発・販売することがほとんどです。そのため、他部署の人や社外など、多くの人とコミュニケーションを取ることが必要になります。
人とコミュニケーションを取ることが苦手で、寡黙に作業をしたい人はストレスを感じるでしょう。一方で、コミュニケーションを取ることが好きな人は楽しみながら仕事ができますよ。
継続的に学習することができる人
世の中のトレンドや状況は変化し続けるため、企画職は常に最新情報を学習し続ける必要があります。企画職としてたくさんのアイデアを発想するには、その瞬間のひらめきだけでは不十分です。これまでの経験やトレンド、現状に関する情報も必要になるのです。
そのため、自分が知らないことについて継続的に学習し続けられる人が求められます。本を読んだり、ニュースをチェックしたりする習慣を身に付けると良いでしょう。
未経験でも可能? 新卒が企画職に就職する方法
企画職の仕事は会社の業績に大きな影響を与えるため、新卒で配属されるのは難しいと言われています。しかし、新卒でも企画職に就職する方法はあります。
ここからは、新卒が企画職に就職する方法を解説します。企画職を目指す人は事前に把握しておきましょう。
「企画職」を募集している企業に応募する
新卒が企画職に就職するには、「企画職」を募集している企業に応募するという方法があります。新卒の企画職を募集している一般企業は少ないですが、商品やサービスの企画を事業としている会社では募集している可能性があります。
新卒の企画職を募集している会社を探すには、以下のような方法があります。
新卒が確実に企画職として就職するには、最も手堅い方法でしょう。内定をもらえれば確実に企画職として働くことができます。
「総合職」に応募して企画職への配属を希望する
総合職に応募して企画職への配属を希望するといった方法もあります。エントリーシート(ES)や面接、内定獲得後などに希望を申し出ることで企画職へ配属される可能性があります。
しかし、必ずしも希望が通るわけではありません。企業によっては入社後すぐに企画職に配属されることはなく、営業など現場経験を積んでから配属される場合もあります。新卒で企画職に配属されない場合でも、面接時に希望を申し出ることは効果的でしょう。
メーカーやIT業界は、総合職から企画職に配属される可能性が高いです。取り扱っている商品やサービスが多いため、企画関連の部署の規模が大きい企業が多くあります。そのため、他業界に比べると企画職に異動できるチャンスが高いですよ。
総合職がどういうものか理解できていない人は、こちらの記事を参考にしてください。一般職との違いを踏まえて詳しく解説しています。
総合職と一般職の7つの違いを解説! 将来後悔しない選択の秘訣とは?
新卒が企画職に就職するための3つのコツ
新卒が企画職に就職するためのコツ
- アルバイトやインターンで現場を経験しておく
- 資格を取得してアピールする
- 志望動機を徹底的に作り込む
前述の通り、不可能ではありませんが新卒が企画職として入社するのはハードルが高いです。しかし、あるコツを押さえることで、就職できる確率を上げられますよ。
ここからは新卒が企画職に就職するためのコツを3つ紹介します。コツを押さえて就職活動を有利に進めましょう。
未経験で企画職に就くためには、しっかりと対策することが必要です。
応募企業で扱っている商品やサービスをしっかりリサーチしたうえで、求められている企画職としての仕事を見極めて、活かせる経験や発揮できる能力を具体的にアピールしてください。
①アルバイトやインターンで現場を経験しておく
前述で「企画職は社会人経験や現場経験が重視される」と解説しました。「新卒の自分では無理だ」と考える人もいるかもしれませんが、アルバイトやインターンで現場経験を積むことが可能です。
アルバイトやインターンは、社員と同じように働くため立派な現場経験となります。また、その中で積極的に行動していれば、就職活動においてさらに評価が上がるでしょう。特に、企画職として職業経験ができるインターンを募集している企業は多くあるので、「企画職 インターン」などと検索してみてください。
アルバイトやインターンをしたことがある人は、営業や店頭で、商品を販売した、戦略を考えたなど、その現場経験をアピールしましょう。これからの人は、就職を希望する業界のアルバイト・インターンを経験するのがおすすめです。就職活動時にさらに評価が上がる可能性がありますよ。
インターンの選び方を知りたい人は、こちらの記事を参考にしてください。
インターンは就活に不可欠? 8のメリットと選び方を詳細解説
②資格を取得してアピールする
企画職の仕事に役立つ資格を取得することもおすすめです。学生の段階ですでに資格を取得していることは専門性だけでなく熱意のアピールにもつながります。
企画職の仕事に役立つ資格は以下の5つ。
企画職の仕事に役立つ資格
- 商品プランナー
- 販路コーディネーター
- ビジネスキャリア検定
- 商品開発士
- プレゼンテーション技能検定
ここからは、それぞれの資格の詳細について解説します。
商品プランナー
商品プランナーとは
新商品・新サービスのイメージを探るところから、形にして商品・サービスを世の中に送り出す人
商品プランナーの資格を取得すると、「リサーチ」「アイデア出し」「需要のシュミレーション」「価格決定」「販売戦略」など、企画職に必要なスキルを一通り身に付けられます。
商品プランナーの受検資格は、学歴・年齢・国籍などの制限が設けられていないため、学生でも受検可能です。学科試験は公式テキストに基づいて出題されるため、公式テキストさえあれば資格の勉強ができますよ。
商品プランナーの基礎知識
- 主催団体:日本商品開発士会
- 資格種類:民間資格
- 試験形式:学科試験 or 研修
- 試験日:年2回(上期・下期)
- 合格率:研修小試験:70%、一斉試験:75〜80%
販路コーディネーター
販路コーディネーターとは
マーケティング知識を活用して、商品開発、ブランディングの構築、販路選択などのアドバイス・指導をおこなう
販路コーディネーターの資格を取得することで、以下の役割を担えるようになります。
販路コーディネーターの役割
- 商品力・経営力・事業遂行能力の評価
- 商品や販売、販促などのブラッシュアップ
- 販路の選択
これらは企画職に必要なスキルであるため、企画職の就職活動に役立つでしょう。
また、販路コーディネーターは3級・2級・1級と3つのレベルに分けられています。3級は受検資格なし、2級は3級取得者、1級は2級取得者が受検可能です。まずは基礎的な知識を身に付けられる3級の勉強から始めましょう。
販路コーディネーターの基礎知識
- 主催団体:日本販路コーディネータ協会
- 資格種類:民間資格
- 試験形式:研修と小試験・通信講座と全国一斉試験・試験の3つから選択
- 試験日:各級年2回
- 合格率:小試験は75%、一斉試験は70%
ビジネスキャリア検定
ビジネスキャリア検定とは
ビジネスシーンに必要な専門知識・能力を客観的に評価する検定
ビジネスキャリア検定は以下の8つの分野から選択して検定を受けられます。
ビジネスキャリア検定の分野
- 人事・人材開発・労務管理
- 経理・財務管理
- 営業・マーケティング
- 生産管理
- 企業法務・総務
- ロジスティクス
- 経営情報システム
- 経営戦略
企画職を志望する場合、上記の中から「営業・マーケティング」を取得すると業務に活かせます。なお、ビジネスキャリア検定は「BASIC級」「3級」「2級」「1級」の4つに分けられています。まずは「BASIC級」を受検して、基礎的な知識を身に付けるのがおすすめです。
ビジネスキャリア検定の基礎知識
- 主催団体:中央職業能力開発協会
- 資格種類:民間資格
- 試験形式:学科試験
- 試験日:年2回(1級及びBASIC級は年1回)
- 合格率:約70%(BASIC級)
ビジネスキャリア検定は民間資格ではありますが、厚生労働省人材開発統括官所轄の特別民間法人である、中央職業能力開発協会が主催団体です。したがって、他の民間資格よりも信頼度が高いので、よりアピールにつなげやすいと言えます。
商品開発士
商品開発士とは
市場からの視点によって商品を評価して、商品開発やマーケティングなどについてアドバイス・指導をする
商品開発士は「市場からの視点」が重要になります。商品・サービスを開発する際、開発者の想いが先行して市場のニーズやトレンドが置き去りになってしまうことも。そのような場合に商品開発士の資格を取得していると、市場からニーズがある商品を開発できるようになります。
なお、商品開発士の資格を取得するには、前述の商品プランナーの資格を取得している必要があります。
商品開発士の基礎知識
- 主催団体:日本商品開発士会
- 資格種類:民間資格
- 試験形式:学科試験
- 試験日:年2回(上期・下期)
- 合格率:非公開
プレゼンテーション技能検定
プレゼンテーション技能検定とは
プレゼンテーションに関する知識や技術、指導能力などを証明する検定
企画職はプレゼンテーションをする機会が多く、知識や技術を磨く必要があります。そこで、プレゼンテーション技能検定を受検することで、プレゼンの基礎や技術などを幅広く学べます。
なお、プレゼンテーション技能検定は3級・準2級・2級・1級の4段階に分けられており、3級・準2級は受検資格に制限がないため、学生でも受検可能です。準2級を取得すると実務レベルの知識・技術があることを証明できますよ。
プレゼンテーション技能検定の基礎知識
- 主催団体:一般社団法人 日本プレゼンテーション教育協会
- 資格種類:民間資格
- 試験形式:オンライン解答選択式、記述式、実技
- 試験日:毎月第1土曜日〜第2土曜日
- 合格率:79.5%(3級)
就職に有利な資格を網羅的に見たい人は、こちらの記事を参考にしてください。
就職に有利な資格33選|業界・状況別であなたに合った資格を解説
- 企画職を目指す場合、企画職に関連する資格を持っていることはアピールになりますか?
必ずしも有利にならないことに注意
企画職は知識が求められると思われていますが、重要なことは顧客の特性やマーケットを深く理解していることです。
この知識や経験は資格取得では得られず、営業職などの経験を通じて得られるものです。
また、資格を取得したとしても活用をしなければ実績にならないため、残念ながら高い評価は得にくいです。
資格の取得が目的へすり替わらないように、顧客やマーケットのニーズと向き合い、実績をつくることを意識しましょう。
③志望動機を徹底的に作り込む
企画職配属を希望する場合は、特に志望動機を徹底的に作り込みましょう。応募人数に対して募集する人数が少ないケースがあるため、内定を勝ち取るには十分な対策が必要です。
志望動機を作る際は、以下を意識するのがポイントです。
企画職の志望動機を作る際のポイント
- なぜ企画することが好きなのか、背景を説明する
- これまで何かを企画した経験をアピールする
- 入社後どのような仕事にかかわりたいのかを説明する
企画職を志望した背景やエピソードなどを深掘りして具体的に説明するのは当然重要ですが、わかりやすく簡潔に文章を作成することも大切です。
志望動機の基本的な書き方がわからない人は、こちらの記事を確認してください。
履歴書
例文10選|新卒用履歴書の志望動機の基本と盛り込むべき6要素
ES
例文12選|受かる志望動機をエントリーシートに書く4つのステップ
評価が高い企画職の志望動機は、企画をして成果を出した実績が詳しく書かれています。実際の仕事でも実施後の成果報告が重要なため、入社後に即戦力人材として活躍できると評価を得ることができますよ。
状況別! 企画職の志望動機の例文
状況別! 企画職の志望動機の例文
- インターン経験がある人の例文
- アルバイト経験がある人の例文
- 資格を保有している人の例文
- 大学生活の経験を活かしたい人の例文
前述の通り、新卒で企画職として入社するには志望動機を徹底的に作り込むことが重要になります。「企画するのが好きだから」や「興味があるから」という理由だけでは、即戦力とならないため、志望動機としては不十分です。
ここからは企画職の志望動機の例文を紹介します。例文を参考にして、人事担当に刺さる志望動機を作成しましょう。
インターン経験がある人の例文
例文
私は企画職への配属を希望しております。
大学2年生から3年生の秋まで、IT業界のベンチャー企業にインターンに参加し、自社開発ツールの営業を担当しておりました。
お客様に商品について説明したり、質疑応答をしたりする中で、「もっとこんな機能があったら便利なのに」や「この機能はあまり必要とされていない割にコストがかかる」など、商品開発の目線を持つようになり、企画職に興味を持ちました。
また、インターン時代、承認は得られなかったものの、商品開発の提案を持ち込んだ経験もあり、悔しさともっと良い商品を提案したいという気持ちが込み上げてきたことを覚えています。
このような経験を活かして、御社に入社後は日本に止まらず、世界中の人が必要とするITツールの企画・開発に携わりたいと考えております。
インターンとして営業に携わり、企画職に興味を持った経緯が具体的に伝えられている点が評価できます。インターンとして商品開発の提案を持ち込んだが承認を得られなかった理由と、そこから得た教訓があれば伝えると良いでしょう。
アルバイト経験がある人の例文
例文
私は「自分のアイデアで必要としている人に必要なものを届けたい」という気持ちがあるため、企画職を志望しました。
私は大学2年生の時に雑貨店でアルバイトをしていました。当時、客数に対する売上が少ないという課題を抱えており、アルバイトでありながらも販売促進について考えさせていただきました。
他店を見回ったり、インターネットで調べたりした結果、私たちのお店はPOPの数が少ないために、商品数が多い中で「誰にどの商品がおすすめか」がわからないことに気が付きました。その後POPを作成し商品の横に貼り付けたところ、1カ月の売上が5%上昇しました。
このような経験は私にとって非常にやりがいを感じました。御社に入社させていただいた際は、競合他社の状況や最新トレンドなどを常に把握したうえで、どこにも負けないアイデアを出して貢献したいと考えております。
自分のアイデアで売り上げに貢献したことはわかるのですが、POPを作成し商品に貼り付けたことがなぜ「誰にどの商品がおすすめか」につながるのかが述べられていません。
その結果どのような顧客に何が売れたのか、具体例を示せるとさらに良くなるでしょう。
資格を保有している人の例文
例文
私は自分のアイデアを形にしたいと考え、企画職を志望いたしました。
私は大学3年生の時に商品プランナーの資格を取得しました。資格を取得した理由は自分のアイデアを商品という形にして、販売するまでに必要なスキルを身に付けたいと思ったからです。
昔から図画工作などものづくりが好きでした。大学2年生の時に自分でバッグを作成し、フリマアプリで販売したところ、数日で売れて、自分のアイデアが誰かに必要とされていることに嬉しさを感じました。この経験があり、本格的に商品の企画や開発、販売に携わりたいと考え、資格を取得しました。
このような経験と知識・スキルを活かして、御社の即戦力として貢献できるように努めてまいります。
過去のエピソードが詳しく書かれており、企画職に対する熱意が伝わる例文です。より良い例文にするためには、より具体的に「自分のアイデア」を書くと良いですね。どのようなアイデアか伝わると、より志望する熱意が伝わります。
大学生活の経験を活かしたい人の例文
例文
私は自分のアイデアで世の中に少しでも貢献したいと考え、企画職を志望しております。
大学ではゼミの一環で定期的にボランティア活動をおこなっております。内容はさまざまで被災地に行ったり、地域活性化を目的としてイベントを開催したりしました。
その中で、私は地元である東北の活性化をするために、東北の美味しい料理や伝統工芸などを販売して、売上の一部を東北に寄付する「東北まつり」を東京都で提案しました。
企画や集客、販売促進など、監督のような形で全てを担当し、当日は3,000人に来場してもらうことに成功しました。
この経験から、自分のアイデアで誰かの役に立つことに嬉しさを感じ、企画職として働きたいと強く思いました。御社に入社後は、さらに知識やスキルを身に付け、より多くの人に役立つ商品やサービスの企画・開発をしたいと考えております。
「東北まつり」の企画が成功した経緯が伝わってきて、好感が持てます。「自分のアイデアで世の中に少しでも貢献したい」について、「少しでも」と謙遜する必要はないでしょう。
具体的なアイデアがあれば、簡潔に伝えると、採用担当者はより興味を持ちます。
アドバイザーコメント
田邉 健
プロフィールを見る志望動機に書く内容は「現場経験」あるいは「専門知識」を強調しよう
本文で説明されているとおり、新卒で企画職に就職するハードルは非常に高いです。そのため、内定獲得をするためには「現場経験がある」あるいは「商品企画・開発について専門的な知識がある」のいずれかをアピールすることが必要です。
学生時代にすでに行動に移していることをアピールすると、企画職に対する熱意が伝わり採用につながりやすくなりますよ。
たとえば、現場経験については部活やサークル、アルバイト、ボランティアで自分のアイデアを活かし、新しい取り組みをしたことを伝えると熱意が伝わります。
活かせそうな現場経験を具体的に伝えるのが重要
取り組んだことや成果の大小を気にせず、取り組んだ経験があるだけでも採用担当者からは高い評価が得られますよ。
また、「専門的な知識がある」も現場経験と同様に、どのように活かしたのかを伝えると高い評価が得られます。
たとえば、企画の立案に至っていないときも「マーケットの分析にフレームワークを活用した」などと伝えると知識があることが伝わります。このように知識や経験がある学生は積極的にアピールしましょう。
徹底的な準備が必要! 3つのコツを意識して企画職への就職を実現させよう
新卒が企画職に入社することは難しいと言われていますが、決して不可能ではありません。徹底的な準備をすれば、内定をもらえる確率を上げられます。
企画職の仕事内容をしっかり理解しつつ、適性をチェックしたうえで、3つのコツを意識して、企画職への就職を実現させましょう。
アドバイザーコメント
柴田 登子
プロフィールを見る企画職では「言語化力」が非常に重要となる
企画職はいわばゼロから何かを生み出す仕事です。これまでに誰かがやったことをなぞれば片付くものではありません。そのため斬新な発想やアイデアが必要だと思うかもしれませんが、そこにプラスして「言語化」ができなければ意味がありません。
たとえば新製品の開発で、素晴らしいアイデアを思い付いたとします。しかしそれはまだ誰も見たことも使ったこともないものです。
どのような形状で、どういう使い方をしてという商品そのものの仕様を伝えることから始まり、またその商品が誰に対して何を訴求するのかを明確に伝えないと「だったら商品化してみようか」というGOサインを出してもらえません。
アイデアを言語化できてからがスタート
だからこそ、物事を言葉にする「言語化力」は今のうちにきっちり身に付けておきましょう。
日常の身の周りにあるもの、たとえばスマートフォンについて、それが何かを知らない人に説明するには、どのような情報が必要かを考えるようにするだけでもかなり言語化力はアップします。
周囲の友人とお題を出し合い、フィードバックし合いながら練習してみましょう。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士
Takako Shibata〇製造業を中心とした大手~中小企業において、従業員のキャリア形成や職場の課題改善を支援。若者自立支援センター埼玉や、公共職業訓練校での就職支援もおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/なべけんブログ運営者
Ken Tanabe〇新卒で大手人材会社へ入社し、人材コーディネーターや採用、育成などを担当。その後独立し、現在はカウンセリングや個人メディアによる情報発信など幅広くキャリア支援に携わる
プロフィール詳細キャリア・デベロップメント・アドバイザー/キャリアドメイン代表
Kenichiro Yadokoro〇大学でキャリアデザイン講座を担当した経験を持つ。現在は転職希望者や大学生向けの個別支援、転職者向けのセミナー、採用担当者向けのセミナーのほか、書籍の執筆をおこなう
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