この記事のまとめ
- まずはプロジェクトマネージャーの具体的な仕事内容を把握しよう
- プロジェクトマネージャーに向いている人の特徴9選を紹介
- プロジェクトマネージャーとして現場で活かせる資質をキャリアの専門家が解説
- 適職診断
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この記事を読んでいる人に
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開発計画の策定やプロジェクトの管理などをおこなうプロジェクトマネージャーですが、幅広い業務に携わるため、傾聴力や決断力、問題解決能力などさまざまな資質が求められると言われています。
そのため、「プロジェクトマネージャーとして活躍できるかわからない」「特定の能力に偏っていて幅広い業務に対応できる気がしない」と目指す前から不安に思っている人も多いでしょう。適性を理解しないままプロジェクトマネージャーを目指してしまうと、自分に向いていなくて後悔してしまう可能性もあります。
この記事では、キャリアコンサルタントの平井さん、隈本さん、小峰さんのアドバイスを交えつつ、プロジェクトマネージャーの仕事内容や向いている人の特徴を解説します。未経験からプロジェクトマネージャーを目指す方法も解説しているので、プロジェクトマネージャーの仕事に興味がある人はぜひ参考にしてください。
プロジェクトマネージャーに向いている人の特徴から相性を確認しよう!
自分がプロジェクトマネージャーに向いているのか適性を知るためには、具体的な仕事内容への理解が欠かせません。プロジェクトマネージャーの業務について詳しくない状態だと、自分の能力がどのように役立つのか理解できないためです。
この記事では、まず基礎知識としてプロジェクトマネージャーの具体的な仕事内容を解説します。どのような業務に携わっているのかを把握して、プロジェクトマネージャーへの理解を深めましょう。
その後、プロジェクトマネージャーに向いている人の特徴を説明します。相性を確認できるように、いくつ当てはまるかチェックしながら読み進めてくださいね。
そして、最後にプロジェクトマネージャーを目指すのであれば知っておきたい注意点や未経験から目指す方法も紹介します。プロジェクトマネージャーに対して興味を持っている人は、ぜひ最後まで読んで今後のキャリア形成に役立ててください。
プロジェクトマネージャーとは? 具体的な仕事内容を解説
プロジェクトマネージャーの具体的な仕事内容
プロジェクトマネージャーとは、IT分野で開発をおこなうプロジェクトチームの責任者です。向いている人の特徴をチェックする前に、まずはプロジェクトマネージャーの具体的な仕事内容を把握して、能力の活かし方をイメージしましょう。
ここではプロジェクトマネージャーへの理解を深められるように、4つの具体的な仕事内容を解説します。プロジェクトマネージャーとして働く姿をイメージしながら、確認してみてくださいね。
プロジェクトマネージャーに向いているかどうか判断するためには、実際にその仕事を経験してみることが一番効果的ですが、実際に経験することができない場合は働いている自分を想像してみることも効果的です。
そのためにも、まずはプロジェクトマネージャーの仕事内容をできるだけ詳細に知っておくことが大事ですね。
システム開発計画の策定
プロジェクトマネージャーの仕事は、まず顧客の要望をヒアリングしてプロジェクトの実行目的を明確にするところから始まります。「顧客のどのような課題を解決するのか」という目的が定まっていなければ、メンバー間でゴールを共有できず、プロジェクトが正しい方向に進まない恐れがあるためです。
そして方針が定まったら、顧客の課題解決に向けて必要なシステムの開発計画を策定します。プロジェクトメンバーは計画書をもとに仕事を進めるため、具体的な手順や数字を記載することが大切です。
システムの開発計画書には、一般的に以下の内容が記載されています。
開発計画書に記載すべき内容
- システムの構造
- おもな機能
- 手順
- 予算
- スケジュール
- 必要な人数
開発計画書がプロジェクトの成功を左右すると言っても過言ではないため、時間をかけて丁寧に策定することが大切です。
プロジェクトチームのメンバー選定
計画書が作成できたら開発に必要な専門知識やスキルが明確になるので、これらの条件を満たす人材をプロジェクトメンバーに加えます。人によって得意分野が異なるため、プロジェクトを成功させるためには適切なメンバー選定が大事です。
そして選定したメンバーに対して、それぞれ具体的な役割を与えます。役割を付与することによって各メンバーはやるべきことが明確になるので、作業を効率的に進められるのです。
また、効率を追い求めながらも将来を見すえたメンバーの選定をする必要もあります。なぜなら、熟練の人材だけを集めてプロジェクトを進めていると、企業の将来を担う若手が育たないためです。このように多角的な視点が重要になるということも覚えておきましょう。
プロジェクトチームのメンバー選定に関する裁量権は、企業によって異なります。
自身の任命と同時にメンバーが集められてスタートするケース、マネージャーである自分だけが決まって、ほしいメンバーを本人や所属上司と交渉して集めるケース、その間のケースなどさまざまあると覚えておきましょう。
プロジェクトの推進と管理
準備が整ったら、プロジェクトの責任者として納期に向けてシステム開発を進めていきます。プロジェクトが実行段階に移行した後は、以下の管理をおこないます。
プロジェクトマネージャーが管理する内容
- 進捗管理:進行状況を定期的に確認し、各タスクが計画通りに進んでいるかを監視する
- コスト管理:無駄な支出を防ぎながら、開発コストがプロジェクト予算を上回らないように調整する
- リスク管理:潜在的なリスクを想定して、トラブルが発生した場合の対策を講じる
- 品質管理:完成したシステムが顧客の求める基準を満たすようにクオリティをチェックする
- ステークホルダー管理:定期的な会議や報告を通じて、顧客やメンバーなどの関係者とコミュニケーションを取る
システムの完成に向けて、プロジェクトマネージャーは上記のようなさまざまな項目を管理しています。なお、トラブルによって納期に遅れが生じた場合に、顧客に説明するのもプロジェクトマネージャーの大事な仕事です。
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プロジェクトの評価
プロジェクトが完了したら、完成したシステムの品質やパフォーマンスを評価します。フィードバック内容はメンバーの成長を左右するため、丁寧におこなうことが大切です。
プロジェクトの評価において明確にすべきなのは、各メンバーやチームの良かった点や改善すべきポイントなどです。仕事内容を振り返ることで次回以降のパフォーマンス向上につながるので、プロジェクト完了後のフィードバックも非常に重要な仕事と言えます。
いくつ当てはまる? プロジェクトマネージャーに向いている人の9つの特徴
プロジェクトマネージャーに向いている人の9つの特徴
仕事内容でも解説した通り、プロジェクトマネージャーにはさまざまなスキルや知識が求められます。しかしスキルや知識以前に職種として向き不向きがあるため、事前に向いている人の特徴を把握しておきましょう。
ここではプロジェクトマネージャーに向いている人の特徴を9つ紹介しています。また、向いている人の特徴を把握しておくことで、エントリーシート(ES)や面接でも強みを全面に出した効果的なアピールができるようになりますよ。
①傾聴力がある
プロジェクトマネージャーは、メンバーや顧客の意見や懸念を聞き取ることが大切です。もしメンバーとのコミュニケーションを怠って不満が溜まり続けると、メンバーのモチベーションが低下してしまう可能性があります。モチベーションが低下してしまうとプロジェクトの進行に遅れが生じたり、システムの品質が損なわれたりするかもしれません。
また、顧客との打ち合わせで効果的な話し合いができていないと、お互いの認識にズレが生まれてプロジェクトが計画通りに進んでも顧客が期待するシステムにならない恐れがあります。
一方、傾聴力がある人であれば、他人の話に耳を傾け、適切な対応を取れます。メンバーや顧客の不満が溜まる前に行動できるため、プロジェクトの成功につながりやすいのです。
傾聴力をアピールする方法はこちらの記事で解説しているので、ぜひ参考にしてください。
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②責任感が強い
プロジェクトを進めるにあたって、メンバーのモチベーション低下やシステムの不具合など、さまざまなトラブルが発生することがあります。トラブル発生時に責任者が投げやりになってプロジェクトに対して真摯に向き合えなければ、メンバーはどのように行動すべきかわからなくなってしまいます。その結果、システム開発の進捗が滞ってしまったり失敗に終わってしまったりする可能性があるのです。
そのため、どんな困難に直面しても最後までやり遂げられる責任感の強い人が、プロジェクトマネージャーに向いています。
責任感の強さは、失敗したときの考え方で測れます。他人や環境のせいにする他責思考が強い人は、責任感があるとは言えません。一方で、責任感が強い人は、失敗の原因を自分にあると考え、反省して次回以降に活かせます。責任感があるかを確かめるために、失敗した際にどのような思考になっていたかを振り返ってみてください。
選考で責任感をアピールする方法はこちらの記事で解説しているので、ぜひ参考にしてください。
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③決断力がある
プロジェクトマネージャーは、日々の業務のなかで多くの意思決定を迫られます。予算やスケジュール、メンバー選定、トラブルへの対応など、どれもがプロジェクトの成功を左右する大事な要素です。
そしてスピーディーかつ的確な意思決定ができれば、プロジェクトの進行を保ちながら最適な計画を策定できたり、トラブルを早期に解決できたりします。素早く適切に選択することはステークホルダーからの信頼にもつながるため、決断力がある人はプロジェクトマネージャーに向いているのです。
また素早く決断するリーダーシップを示すことで、メンバーのモチベーションや士気を高める役割も果たします。
決断力をアピールするには、学生時代の具体的な経験を強調しましょう。
たとえば「大学のグループプロジェクトでリーダーを務め、チームの意見をまとめて迅速に解決策を導いた」「課題解決のために緊急の意思決定をおこない、プロジェクトを予定通りに完了させた」などと述べると効果的です。
④問題解決能力に優れている
システム開発のプロジェクトではさまざまな問題や障害に直面するので、プロジェクトマネージャーには問題解決能力が欠かせません。
もしトラブルに対して適切に対処できなければ、プロジェクトのスケジュールや納期を大幅に変更せざるを得なくなります。
そして顧客からの信頼を損ない、今後の依頼がなくなる恐れもあります。そのため、トラブルが発生しても焦らずに、根本の原因を分析して適切な対策を講じられる問題解決能力に優れた人が、プロジェクトマネージャーに向いているのです。
「飲食店のアルバイトでクレーマーに適切に対処して問題が大きくなるのを防いだ」のように、問題解決能力を発揮したエピソードがあれば積極的にアピールしましょう。
プロジェクトマネージャーとしての問題解決力としては、その問題が波及しうる影響範囲を把握する力がとても大事になります。
なのでたとえば「アルバイトで問題を発見した時、その問題に対処するだけではなく、その問題が影響を及ぼしうる範囲を想像してすぐ対処することにより、ほかの問題が起きないよう注意していた」というような具体例をアピールできると良いと思います。
問題解決能力を鍛えるコツはこちらの記事で解説しているので、就職までに高めるのが現実的かどうか確認してみてください。
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⑤コミュニケーションが得意
プロジェクトマネージャーは、プロジェクトメンバーや顧客、上司などのさまざまな相手と話す機会があります。そして相手によってITの知識・スキルに大きな違いがあるので、相手に合った言葉を選択できるコミュニケーションが得意な人が向いているのです。
たとえば、ITに詳しくない顧客に対して専門用語ばかりを使用すると、相手は内容を理解するのが難しくなってしまいます。そしてお互いの認識にズレが生じたままプロジェクトが進行すると、顧客の満足するシステムが完成しない恐れがあるのです。また、逆に専門知識のあるメンバーに対して初歩的な説明から入ると、時間を無駄にしてしまいます。
さまざまなシチュエーションで話し相手に合わせた説明ができる伝達能力が、プロジェクトマネージャーには求められているのです。
「小学生から高校生までが在籍する塾のアルバイトで、レベルに合わせた指導を心掛けた」のように、相手に合わせて伝え方を工夫した経験をアピールすれば、プロジェクトマネージャーとして活躍する姿をイメージしやすくなります。
- コミュニケーション能力を強みでアピールする人は多いと思うのですが、差別化するためにはどうしたら良いでしょうか?
ほかのスキルや特性と組み合わせて差別化を図ろう
コミュニケーション能力で差別化を図るためには、具体的なエピソードと成果を強調し、さらにほかのスキルや特性と組み合わせることが重要です。
まず、コミュニケーション能力がプロジェクトの成功にどのように貢献したかを示します。「大学の〇〇プロジェクトで、異なるバックグラウンドを持つメンバー間の意見調整をおこなって計画を策定しました。その結果、予定よりも2週間早くプロジェクトを完了し、高い評価を得ました」などです。
次に、ほかのスキルや特性と組み合わせてアピールします。たとえば、「問題解決力やリーダーシップも兼ね備えていて、コミュニケーションを通じてチームの士気を高め、困難な状況でも冷静に対処できます」などと強調すると、実務でのプロジェクトマネジメントにおける具体的な価値を示すことができます。
コミュニケーションスキルをアピールする方法はこちらの記事で解説しているので、ぜひ確認してください。
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⑥計画を立てて行動するのが得意
システム開発は最初に綿密な計画を立てて、それをもとにプロジェクトを進行します。実行可能な開発計画を立てられていないとスケジュール通りに進まないため、計画を立てて行動する力はプロジェクトマネジメントには必須の能力です。
また、計画を立てて行動するのが得意な人は、トラブルが発生した際にも柔軟に計画を変更できます。その結果、リソースの最適な配分やスケジュールの遵守が可能になり、プロジェクトを円滑に進められるのです。
「旅行に行く際は細かい計画を立てて最大限に楽しめるようにしている」「夏休みに入ると宿題が確実に終わるように計画を立てている」という人は、プロジェクトマネージャーに向いていると言えます。
計画性があるかどうかを確認する方法はこちらの記事で解説しているので、判断に困っている人はぜひ参考にしてください。
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⑦物事を客観的かつ論理的に考えられる
複雑な問題や状況に直面することが多いプロジェクトマネージャーには、物事を客観的かつ論理的に考えられる人が向いています。状況に応じて適切に対応するためには、感情に流されずにデータや事実にもとづいて冷静に判断して解決策を導き出すことが重要なためです。
また、前もって対応することがスムーズな問題解決につながるため、先回りして思考・行動することがリスク管理につながります。その際、「トラブルが発生しそうだから」とただ直感を伝えてもメンバーから共感を得られない可能性があるので、納得して指示に従ってもらうためにもデータや状況から明確な根拠を示すことも重要です。
このように客観的な視点から論理的に考えられるリーダーがいることで、メンバーは納得感を持って仕事に取り組めるようになります。
まずはあなたが受けない方がいい職業を確認してください
就活では自分のやりたいことはもちろん、そのなかで適性ある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期退職に繋がってしまうリスクが高く、適職の理解が重要です。
そこで活用したいのが「適職診断」です。質問に答えるだけで、あなたの強みや性格を分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
まずは強みを理解し、自分がどの職業で活躍できるか診断してみましょう。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
⑧専門的な知識が豊富にある
プロジェクトマネージャーには、ITの専門知識やマネジメントに関する知識だけではなく、顧客の業界への専門知識も求められます。なぜなら、業界によって重視すべき項目や市場動向などが異なるため、システムに必要な機能も変わってくるためです。
たとえば顧客の業界にとって不要な機能を搭載してしまうと、無駄に人員や時間をかける必要が出てきます。余分なコストが発生するうえに、プロジェクトの効率性が損なわれてしまうのです。
顧客の具体的な業務や業界全体の動向に詳しければ、依頼目的とマッチしたシステムを開発できるため、さまざまな業界の専門的な知識が豊富な人はプロジェクトマネージャーとして活躍できるでしょう。
たとえば、金融業界との取引が多いなら金融業務の知識、医療業界なら医療業務の知識というように、顧客の業界への知識があると効果的です。
プロジェクトをスムーズに進めていくためには、顧客の業務をよく理解していると認識齟齬がなくなったり、顧客の信頼も厚くなったりするため、しっかり学んでおくと良いと思います。
⑨チームの雰囲気を明るくできる
プロジェクトを円滑に進めるにあたって、チームの雰囲気は非常に大切です。チームの雰囲気が明るければ、メンバーのストレスや緊張が和らぎ、やる気を持って仕事に取り組めるからです。プロジェクトマネージャーの態度によって、チームの雰囲気が左右される可能性が高いことを把握しておきましょう。
また、ポジティブな職場環境はチームの協力体制を強化し、生産性と創造性の向上に寄与します。そのため、ストレスのかかりやすい立場ではありますが、チームメンバーに気を配って何でも相談し合える雰囲気を作れるムードメーカーは、プロジェクトマネージャーに向いているでしょう。
適性を確認したい人は、部活動やアルバイトなど、特定の組織でチームの雰囲気づくりに貢献した経験がないか整理してみましょう。
ムードメーカーの言い換えについてはこちらの記事で解説しているので、ぜひ参考にしてください。
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アドバイザーコメント
隈本 稔
プロフィールを見るプロジェクトマネージャーにはチームを率いるための3つの能力が大事
プロジェクトマネージャーに向いている人の特徴として、特に大切なものは以下の3つです。
①リーダーシップ
プロジェクトマネージャーはチームをまとめ、方向性を示し、目標達成に向けてメンバーを導く役割を担います。強いリーダーシップを持つ人は、メンバーのモチベーションを高め、困難な状況でも冷静に判断し、効果的な解決策を見つけられます。
②コミュニケーション能力
プロジェクトは多くのステークホルダーとかかわるため、円滑なコミュニケーションが不可欠です。プロジェクトマネージャーは、メンバー間の意見調整や情報共有を適切におこない、誤解やミスコミュニケーションによる遅延などを防ぐ役割を果たします。
③問題解決能力
プロジェクトの進行中には予期せぬ問題や障害が発生します。優れたプロジェクトマネージャーは、迅速かつ効果的に問題を特定し、解決策を見つけるスキルを持っています。また、リスクを事前に予測し、対策を講じることで問題の発生を最小限に抑えるリスクマネジメントスキルも同じように重要です。
こんな人は苦労するかも! プロジェクトマネージャーに向いていない人の特徴5選
プロジェクトマネージャーに向いていない人の5つの特徴
プロジェクトマネージャーに向いている人の特徴をチェックしたことで、「向いている人の特徴ほどは自信がない」という人もいるのではないでしょうか。ただし、向いている人の特徴に完璧に一致するものがなくても、不向きでなければ挑戦して成功する可能性もあります。
また、向いていない人の特徴まで把握しておくことで、自分の適性と照らし合わせやすくなります。ここではプロジェクトマネージャーに不向きな人の特徴を解説するので、当てはまるものがないかチェックしてプロジェクトマネージャーにチャレンジするかどうかの判断に役立ててください。
①人前で話すのが苦手
プロジェクトマネージャーは、会議やプレゼンテーションで報告・説明をする機会が多いです。人前で話すのが苦手な人は発言に自信を持っていないような印象を与えることもあるため、メンバーの信頼を得にくく、プロジェクトの進行に支障をきたす恐れがあります。
また、顧客や上司への報告時に説明がうまくできなければ、彼らに不信感を与えてしまうかもしれません。
会議やプレゼンテーション以外でもコミュニケーションを取る機会が多いので、話すのが苦手な人は苦労してしまうこともあります。
ただし、人前で話す力は後天的に身に付けることも可能です。プロジェクトマネージャーになりたい人は、ゼミのプレゼンテーションや講義の発表で積極的に発言してみましょう。話すことに慣れてくれば、人前でも堂々と発言できるようになる可能性があります。
- 人前で話すのが苦手なのですが、プロジェクトマネージャーになるのは諦めるべきなのでしょうか?
人前で話す力は事前準備とトレーニングでカバーすることも可能
顧客が求めているのはアナウンサーのような流暢な説明ではなく、事実にもとづいた精度の高い予測と対策です。そのため、プロジェクトマネージャーに求められる話す力は、準備とトレーニングで十分カバーできると言えます。
話す内容にかかわるのが準備です。いつ、誰に、何を、何のために伝えるのか、伝えた結果相手に何をしてほしいのかなど、これらについて情報を集め、伝えるべき内容を確定させます。大事なのは事実です。
内容が決まったら話し方の練習です。どういう順番で伝えるのか、資料は何を使うのかなどを事前に整理しましょう。また不安な人は録音して練習してみてください。諦めるかどうか決める前に、これを一度やってみてくださいね。
②リーダーシップに欠けている
プロジェクトマネージャーは、チームをリードしてメンバーが働きやすい環境を整備する役割を担っています。そのためリーダーシップに欠けている人はチームを効果的に導くことができず、その結果開発計画に遅れが生じたり、システムの品質に問題が生じたりする場合もあります。
また、全体を見てチームを管理できていなければ、メンバーのモチベーションを損なう恐れもあります。そのため、プロジェクトマネージャーには、自信を持って方向性を示し、メンバーを支援するリーダーシップが不可欠です。
リーダーとしての経験は必須ではありませんが、先頭に立ってチームを導くポジションは避けたい・苦手意識があるという人は、チームを率いるのが難しいかもしれません。
- キャプテンやリーダーを務めた経験がありません。プロジェクトマネージャーは向いていないのでしょうか?
経験がないことよりもやりたい気持ちがあるかが重要
経験がないとやれる自信も持てず、向いているかどうかもわからず不安ですよね。もし機会があるようであれば、リーダー役を一度経験してみることをおすすめします。
ただ、向き不向きで一番大事なことは、やりたい気持ちがあるかどうかです。
たとえ今は向いてないと思っても、向いていると思えるようになりたいという気持ちがあれば、経験を積むことによって向いていくものです。
そのため経験も大事ですが、まずは自分の気持ちとしっかり向き合ってみると良いと思います。
③視野が狭い
プロジェクトチームでは複数のタスクが同時並行で進んでおり、多くのメンバーが参画しています。そのため、複数のタスクやチーム、リソースを同時に管理する視野の広さが欠かせません。
もし視野が狭い人がプロジェクトマネージャーになれば、特定のタスクやメンバーに焦点を当てすぎて、全体像を見失ってしまう可能性があります。その結果、プロジェクト全体の進行状況や長期的な目標を見落としてしまい、納期に間に合わないリスクが高まってしまうのです。
また、顧客とのコミュニケーションがうまく取れていないと、信頼を損なう恐れがあるため、チーム全体を管理しながら顧客にも気を配れる視野の広さが必要と言えます。
④他責思考である
プロジェクトマネージャーは問題や障害が発生した際、迅速かつ効果的に対応して解決策を見つける役割を担います。
しかし、他責思考の人がプロジェクトマネージャーになると、問題解決に向けた適切な行動がチームとしてできません。問題や失敗の原因を他人や外部要因に責任転嫁してしまうと、トラブル解決ではなく自らの責任を逃れることを優先して考えることにつながってしまう可能性があるためです。
また、プロジェクトマネージャーに限らず、他責思考の人が仕事で結果を残すのは難しいでしょう。自らのミスや責任を認めず、他者や環境のせいにする自覚がある人は、社会人になる前に自責思考に切り替えることを意識してみてください。
自責思考を持てば、自分の行動や判断に責任を持ち、問題解決に積極的に取り組む姿勢が生まれ、チームメンバーからの信頼を得やすくなります。
しかし、過度な自責は自己批判につながり、パフォーマンス低下のリスクもあるため、適度なバランスを保ち、自身の成長とチームの成功を両立させることが重要です。
⑤人を頼るのが苦手
複数のタスクを同時に管理するプロジェクトマネージャーには、メンバーの協力が欠かせません。もし人を頼るのが苦手な人がプロジェクトマネージャーになると、すべての作業を自分で抱え込もうとしてしまいます。
その結果、作業効率が低下してプロジェクト全体の進行が遅くなり、納期に間に合わなくなる恐れがあります。
プロジェクトマネージャーの仕事はプロジェクトが円滑に進むように全体を管理することなので、メンバーの力を借りることの重要性を把握しておきましょう。
プロジェクトマネージャーはしんどい? つらくなりやすい理由を解説
プロジェクトマネージャーがつらくなりやすい理由
- 責任が重くて強いプレッシャーがかかる
- 対人関係のストレスが溜まりやすい
- 相談できる相手が少ない
- 過程ではなく成果を見られる
プロジェクトマネージャーと聞くと、責任ある立場のため「大変そうだな……」と思う人もいるのではないでしょうか。多くの人とかかわりながらさまざまな業務をこなすプロジェクトマネージャーは、つらくなりやすいのも事実です。
もしプロジェクトマネージャーの大変さを知らないままだと、就任後に大きなギャップを感じて仕事を続けられなくなるかもしれません。そうならないためにも、ここで紹介するプロジェクトマネージャーがつらくなりやすい理由を把握しておきましょう。
責任が重くて強いプレッシャーがかかる
プロジェクトのリーダーであるプロジェクトマネージャーは、予算やスケジュール、品質、リスク管理をトータルでおこなう必要があり、高い期待をかけられています。
そして顧客やそのサービスの利用者に大きな損害を与えてしまうため、プロジェクトの失敗は許されません。失敗できない状況で常に結果を出し続けなければならないので、プロジェクトマネージャーには強いプレッシャーがかかるのです。
一方で、ストレス耐性があってプレッシャーに強ければ、プロジェクトマネージャーとして活躍できる素質があると言えます。部活動やサークルなどでプレッシャーに耐えて結果を残したエピソードがある人は、面接やESでアピールしましょう。
- プレッシャーに弱いタイプだと自覚しています。プロジェクトマネージャーを目指す場合、何を努力すれば良いでしょうか?
3ステップでプレッシャーに打ち勝つ方法を身に付けよう
プレッシャーを感じるのは、起きていることを一面的に捉えている場合が多いです。次のことを試してみてください。
①今起きている事実を書き出す
②いろいろなキャラになって、事実を解釈する
③②をじっくりながめてみる
どうでしょうか、同じ事実でも自分とは違う捉え方をしてませんか。この人なら①のときどう考えるだろう、友人のAさんだったら、『ワンピース』のルフィだったら、先輩のBさんだったら、と考えて書き出してみてください。
書き出したことを手がかりにして、現状についての自分の捉え方を見直してみましょう。
対人関係のストレスが溜まりやすい
プロジェクトマネージャーは、チームメンバーや顧客、上司など、さまざまな人とかかわります。関係者全員が納得できるように、それぞれの期待や要求を調整する役割を担うため、対人関係のストレスが溜まりやすいのです。
そして、メンバー間の対立や顧客の無茶な要望への対応を迫られるケースもあり、精神的なダメージを負ってしまう可能性もあるでしょう。
なお、多くの人とかかわる以上、ストレスは避けられない可能性が高いです。そのため、プロジェクトマネージャーになるまでに、自分なりのストレス解消法を見つけておくことをおすすめします。
仕事でのストレスがやばい状態になったときを想定して、事前にストレス解消法を把握しておくと安心です。以下の記事ではおすすめのストレス解消法を10種類紹介しています。
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仕事のストレスがやばい! キャリアの専門家が対処法をアドバイス
仕事のストレスが「やばい」と感じるほど深刻化しているときに見られる心身のサインやストレスの解消法などについて、キャリアコンサルタントや公認心理師とともに解説します。現状を放置せず適切な対処で充実した社会人生活を取り戻しましょう。
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相談できる相手が少ない
プロジェクトマネージャーとして、プロジェクトを進めるにあたって悩みを抱えてしまうことも多いですが、同等のポジションには自分しかいない場合も多くあります。そのため、さまざまな問題に直面して悩んでいる状況でも、プロジェクトマネージャーには相談できる相手が少ないのです。
そのため問題や悩みを誰にも相談できず、孤立感を感じることもあります。周囲にうまく頼れずに一人で抱え込んでしまうとプロジェクトに遅れが生じ、精神的な負担がさらに大きくなる悪循環に陥ってしまう可能性もあります。
自分だけで抱え込まなくて済むように、周囲を頼るスキルを習得しておきましょう。
過程ではなく成果を見られる
プロジェクトマネージャーは、過程ではなく成果を見て評価される傾向にあります。どれだけ努力や工夫を重ねても、結果がともなわないと仕事が評価されにくいのです。そして成果が出なければ、プロジェクトマネージャーが責任を問われます。
このような環境では常に結果を出さなければならないプレッシャーを感じ、失敗の許容範囲が狭くなります。「100%の成功を納めなければ自分は評価されない」と精神的な余裕がなくなり、ストレスフルな状態で働き続けることになるのです。
失敗を恐れながら働くことで思い切ったチャレンジもできず、成功体験が増えなくてよりストレスがかかるという悪循環に陥ってしまいます。
プロジェクトマネージャは多岐にわたる調整や交渉を担っていきます。特に顧客との交渉は相手にも都合があるため、いくら努力や工夫を重ねたとしても結果がともなわないことが多々あります。
自分でコントロールできることには限界があるため、それを結果で評価されがちなところがつらくなりやすいことかと思います。
キャリアの専門家に聞く! プロジェクトマネージャーとして現場で活かせる資質とは?
システム開発計画の策定やプロジェクトチームメンバーの選定、プロジェクトの推進・管理など、プロジェクトマネージャーはさまざまな業務をおこないます。そのため、専門的な仕事と比較すると求められる能力が幅広いのです。
ただ、「現場で求められているのがどのような能力なのかわからない」と思っている人もいるのではないでしょうか。ここからはキャリアの専門家である平井さんに、プロジェクトマネージャーとして現場で活かせる資質を解説してもらいます。
アドバイザーコメント
平井 厚子
プロフィールを見るプロジェクトマネジメントの適性は知識などの技術的な側面が強い
私はプロジェクトマネジメントは技術の一つだと思っています。そのため性格的な要素というより、プロジェクトマネージャーがやるべきことは何かを理解することが出発点です。
基本になるのは「PMBOK(Project Management Body Knowledge)」です。PMBOKはプロジェクトマネジメントの国際標準で、「10の知識エリアと5つのプロセス」として、プロジェクトマネジメントのやり方が定義されています。プロジェクトマネージャーに興味がある人は、ぜひ調べてみてください。
まずはプロジェクトマネジメントの定義をおさえよう
まずはPMBOKを理解すること、次にPMBOKで定義されているプロジェクトマネージャーの役割を果たすのにどんな知識やスキルが必要なのかを理解すること、そしてそれらと自分を照らし合わせて、自分のやり方をイメージしてください。
やるべきことは変更できませんが、やり方はマネージャーの数だけあります。資質というか持ち味が表れるのは、このやり方の部分です。
ぜひメンバーのうちからPMBOKを勉強し、知識を深めながら経験を積んでいってください。経験に知識の裏付けをもったプロジェクトマネージャーへの道が開けるでしょう。
経験が浅い人はチェック! プロジェクトマネージャーを未経験から目指す方法
プロジェクトマネージャーにはマネジメントスキルやITスキルなどのさまざまな能力が求められるため、未経験の新卒社員がいきなり配属されるのはかなりレアケースです。
ただし、選考を通じて一定以上の評価をもらえれば、未経験でもプロジェクトマネージャーとして働ける可能性があります。そこでここでは未経験からプロジェクトマネージャーを目指す方法を解説します。
なるべく早くプロジェクトマネージャーになりたい人は、できそうなものから取り組んでみてください。
方法①開発経験を積む
プロジェクトマネージャーはプロジェクト全体を見すえて管理する立場なので、開発経験が欠かせません。システムの開発プロジェクトに参加することで、実際のプロジェクトの流れや課題を理解できます。
プログラミング言語を習得しておけば、自身でシステムを開発することも可能です。また、プログラマーやシステムエンジニアとしてアルバイトをしたり、インターンシップに参加したりすることでシステムの開発経験を積めます。
プログラマー・システムエンジニアともに未経験歓迎のアルバイト求人も出ているので、いずれはプロジェクトマネージャーを目指したい人は学生の間に挑戦して経験を積んでおくのもおすすめです。
- 未経験歓迎の仕事は、ITに関する知識・スキルがなくてもプロジェクトマネージャーとして働けるのでしょうか?
未経験でも応募可能だが他者との差別化のためには対策が必須
未経験歓迎でも、ほかの応募者との差別化のための対策は必要です。まずは書籍などを活用して、基本的なIT用語やプロジェクト管理ツールについて学びましょう。
次に、ソフトスキルのアピールが欠かせません。リーダーシップ、コミュニケーション能力、問題解決能力などは、どの分野でも活躍できる要素となるため、これらのスキルを磨くことで、実務でもチームを効果的にリードし、プロジェクトを成功に導くことができます。
また、インターンやアルバイトなどを通じて、実際のプロジェクト管理の経験を積むことができれば、未経験者でもプロジェクトマネージャーとして成功する道が開けます。
どんなインターンを選ぶべきかわからない人は、こちらの記事も併せて確認してみましょう。5つの観点で絞ることで、自分に合うインターンが見つかりますよ。
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インターンの選び方決定版! 5段階で絞り込むコツと学年別の探し方
インターンの選び方に迷う人に向けて、5段階でスムーズに絞り込むコツをキャリアコンサルタントとともに解説します。数ある情報の中からインターンを探す方法も学年別に紹介。この記事で自分に合うインターンを選び、就活の良いスタートを切りましょう。
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方法②業務に活かせるスキルを磨く
開発経験を積むのと同時に、プロジェクトマネージャーに役立つソフトスキルも磨く必要があります。さまざまな業務に携わるプロジェクトマネージャーには、以下のスキルが求められるためです。
プロジェクトマネージャーに活かせるスキル
- コミュニケーションスキル
- マネジメントスキル
- ITに関する知識・スキル
- 傾聴力
それぞれのスキルを業務に活かす方法や、その具体的な磨き方を見ていきましょう。
コミュニケーションスキル
メンバーや顧客と話す機会の多いプロジェクトマネージャーには、コミュニケーションスキルが必須です。なぜならばメンバーにプロジェクトの目標や手順を的確に伝えることで、誤解やミスを防いでスムーズに業務を進められるからです。
また、顧客に対しても進捗状況を定期的に報告していれば、不信感が募るリスクを軽減できます。
なお、コミュニケーションスキルを磨きたい人には、ディスカッションやプレゼンテーションへの積極的な参加がおすすめです。相手の話を聞きながら自分の意見を伝える機会を増やすことで、会話に自信が持てるようになるでしょう。
コミュニケーションスキルを磨くためには、自分のコミュニケーションの意図と表現、結果を観察しましょう。
誰にどういう意図でどんな表現で伝えたのか、その結果、意図どおりに伝わったのか、伝わらなかったのか。これを自分で振り返ることでスキルは上がります。
コミュニケーションスキルは言い換えによって解像度を高められるので、特にどれが当てはまるかこちらの記事を読んで確認してみてください。
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マネジメントスキル
プロジェクトを円滑に進行させるためには、各タスクの優先順位を適切に設定して、リソースを管理する必要があります。そして人材や予算、時間などを最適に配分するためには、マネジメントスキルが欠かせません。
さらにマネジメントスキルがある人材がプロジェクトマネージャーを務めると、メンバーのモチベーションを高めることも可能になります。協力しやすい体制をつくれるので、チーム全体が良い雰囲気で同じ目標に向かって動けるためです。
なお、部活動やゼミの活動で代表を務めたり、リーダー論に言及しているYouTubeや書籍を確認したりすることでマネジメントスキルを磨けます。また、インターンに参加して、実際に現場で働く社員からマネジメントスキルを学ぶことも可能です。
マネジメントスキルは実践で磨かれる力なので、インプットだけでなくアウトプットもできるように工夫しましょう。
ITに関する知識・スキル
メンバーとの会話ではITに関する知識・スキルがあることが前提となっている場合も多いため、ITリテラシーが欠かせません。そして最新の技術動向やツールについての知識があれば、プロジェクトを効率的に進められるようになります。
さらに、技術的な理解があれば、トラブルにも迅速に対応できてプロジェクトをスムーズに進められます。
ITに関する知識とスキルを磨くためには、書籍やオンライン講座の活用がおすすめです。自分のペースで進められるオンラインの学習プラットフォーム「Udemy」ではITとソフトウェアコースが用意されているので、気になったものから受講してみてください。
なお、ITに関する知識・スキルは資格取得によっても習得できます。資格の見つけ方から勉強方法まで網羅的に解説しているので、どの資格を取るべきか迷ったらぜひ確認してください。
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傾聴力
メンバーの意見を聞いて不満が溜まらないようにする環境づくり、顧客の悩みを引き出して課題解決に役立てるヒアリングにおいて、傾聴力が非常に役立ちます。
メンバーが不満や懸念を話せない体制では、不満だけが溜まって仕事のモチベーションが低下してしまいます。また、顧客との打ち合わせでヒアリングがうまくいかないと、認識にズレが生じて最適なシステムを開発できないかもしれません。そのため、プロジェクトマネージャーにとって、傾聴力は非常に大切なのです。
傾聴力を磨きたい人は、友人や家族との会話で積極的に聞き役に回ってみましょう。あいづちを打ったり、質問をしたりしてみることで、相手が話しやすい空間を作る練習ができます。
傾聴力を鍛えるためには、相手が何度も繰り返す言葉や強調している言葉の意味を確認したり、相手の話す内容を短くまとめて「〇〇ということですか?」と伝え返す訓練が効果的です。
方法③業務に関連する資格を習得する
未経験からプロジェクトマネージャーを目指すには、業務に関連する資格を取得しておくこともおすすめです。資格はプロジェクトマネージャーとして働く際に必須ではありませんが、専門的な資格を取得することで、プロジェクト管理の知識とスキルを体系的に学び、専門性を証明できるためです。
そして選考段階から以下の業務に役立つ資格を保有していれば、プロジェクトマネージャーとして働きたい熱意も伝えられます。プロジェクトマネージャーを目指す人におすすめの資格の中から、受験資格に制限がないものを紹介します。
プロジェクトマネージャーの業務に関連する資格
- プロジェクトマネージャ試験:プロジェクトマネジメントのスキルを証明する民間資格
- ITコーディネーター試験:企業のIT戦略立案やIT導入の支援をおこなう専門家を認定する民間資格
- 応用情報技術者試験:プロジェクト管理やシステム設計など、IT技術者が持つべき応用的な知識と技能を測る国家資格
未経験からプロジェクトマネージャーを目指す方法についてはこちらの記事でも解説しているので、より詳しく知りたい人はぜひ確認してください。
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未経験から目指すプロジェクトマネージャーへの道|必須スキルを解説
IT業界が気になる人の中には、将来プロジェクトマネージャーを目指したいと考える人も多いでしょう。この記事では、プロジェクトマネージャーの年収や将来性について、キャリアコンサルタントのアドバイスを交えつつ解説します。
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- ITスキルを身に付けながら資格の勉強もするとなると、時間の確保が難しい気がしています。スキル習得と資格取得はどちらの方が優先順位が高いのでしょうか?
基礎知識を身に付けるために資格取得を優先するのがおすすめ
状況にもよりますが、可能であるならば資格取得を優先するとより良いと思います。
なぜならスキルというのは、知識があるという前提で実務の経験を積むことにより、適切に身に付いていくものだと思うからです。
そのため、実務を始める前に資格取得しておくことがより望ましいとは思いますが、すでに実務を実施している場合は、忙しい中でもなるべく時間を確保して、資格勉強を少しずつでも実施していけると良いかなと思います。
将来性も解説! プロジェクトマネージャーが今注目されている背景
近年、業務を効率的に進めるために、デジタルトランスフォーメーション(DX)化に動いている企業は増加しています。そのため、システム開発に携わるプロジェクトマネージャーの需要も年々高まっているのです。
デジタルトランスフォーメーション(DX)とは
デジタル技術を導入して業務効率や生産性を高めて、組織の体制や働き方を変革する取り組み
ITシステムの開発や膨大なデータを活用した顧客・市場分析などにはITに関する専門的な知識・スキルが必要なので、デジタル化の推進に貢献するプロジェクトマネージャーの将来性は明るいと言えます。
プロジェクトマネージャーの将来性はあると思います。社会課題が複雑化しているので、開発チームにもさまざまなスキルや知識、経験をもった人が求められます。
多様な人材をまとめて結果を出せるプロジェクトマネ―ジャーは今後も必要とされるでしょう。
IT業界の今後の動向についてはこちらの記事で解説しているので、ぜひ確認してください。
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向いている人の特徴を理解してプロジェクトマネージャーへの道のりを明確にしよう
ITシステムの開発に携わるプロジェクトマネージャーの需要は、DX化に動く企業の増加によって高まっています。そのため、将来的にプロジェクトマネージャーになりたいという人も多いでしょう。
しかし、多くのステークホルダーとさまざまなタスクにかかわるので、向き不向きが分かれやすい職業です。ここで紹介した向いている人の特徴を把握することで、相性を確認してから対策を進められるので、就任後のミスマッチも防げます。
目指す道のりが長いからこそ、向いている人の特徴を理解してからプロジェクトマネージャーへの準備を進めてくださいね。
アドバイザーコメント
小峰 一朗
プロフィールを見るプロジェクトマネージャーは視野が広い人に向いてる仕事
プロジェクトマネージャーとは、そのプロジェクトにおいては一人しかいないという意味でも、とても貴重な役割です。またプロジェクト全体を把握するという意味でも、誰よりも視野を広く多様な視点を持つことが重要になってきます。
それゆえに、プロジェクトマネージャーへの向き不向きにおいても、視野が広くさまざまな視点を持っているということがとても大切です。ただ、視野を広げたくさんの視点を得ていくためには、学びと経験を積んでいく必要があるということも忘れてはいけません。
適性が備わっているかよりもなりたい気持ちがあるかどうかが大事
大事なことは、今その適性が自分に備わっているかどうかよりも、プロジェクトマネージャーという仕事に興味関心が強くあるかどうか、またその役割に向いていきたいという気持ちがあるかどうかです。
たとえ今は向いてないかもしれないと思ったとしても、やってみたいという気持ちがあれば、向いていけるように勉強し経験を積み成長していけば良いわけです。
プロジェクトマネージャーは、目的に向かってプロジェクトの中心になって動かしていく、とてもやりがいのある仕事です。向き不向きもありますが、やってみないとわからない側面もあるので、興味があればぜひ目指してみてほしいと思います。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/産業カウンセラー
Atsuko Hirai〇ITメーカーで25年間人材育成に携わり、述べ1,000人と面談を実施。退職後は職業訓練校、就労支援施設などの勤務を経て、現在はフリーで就職・キャリア相談、研修講師などを務める
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/性格応用心理士1級
Minoru Kumamoto〇就職・転職サイト「職りんく」運営者。これまで300名以上のキャリア相談を受けた実績。応募書類や採用面接の対策支援をする他、自己分析の考え方セミナーを実施
プロフィール詳細キャリアコンサルタント / システムエンジニア
Ichiro Komine〇大手電機メーカーでシステムエンジニアとして従事。若者の人生や成長にかかわりたいと思い、キャリアコンサルタントの資格取得。現在はコンサルティングや自己分析支援をおこなっている
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