固定残業代が「80時間」と設定されている企業の求人は危険でしょうか?

現在、就職活動をしていますが、気になる企業の求人票に「固定残業代(みなし残業)80時間分を含む」という記載があり、その時間の長さに驚きと強い不安を感じています。

一般的に「過労死ライン」と言われる残業時間が月80時間だと認識しているため、最初からその時間を設定しているということは、毎日深夜まで働くことが前提の過酷な職場なのではないかと疑ってしまいます。

ただ企業側からは「実際にそれだけ残業させるわけではなく、あくまで手当を厚くするため」といった説明を受けることもありました。それが真実なのか、単なる建前なのかを判断できません。

周囲からは「そんな会社はやめておけ」と言われますが、給与条件自体は悪くないため、もし本当にそこまで働かなくて済むのであればチャンスかもしれない、という思いもあり、決断できずにいます。

しかし、もし入社して本当に毎月80時間の残業が常態化していたら、心身を壊してしまうのではないかと心配です。

実際のところ、固定残業代を80時間という極端に長い時間で設定している企業には、どのような意図や背景があるのでしょうか? また、このような条件の企業において、実際の労働環境を見極めるためのチェックポイントはありますか。

法律上の解釈や、こうした求人を出している企業に共通する組織文化、そして入社後に後悔しないための判断基準について、専門家の方から客観的なアドバイスをいただきたいです。

大学3年生 女性

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2人のアドバイザーが回答

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国家資格キャリアコンサルタント/キャリア・デベロップメント・アドバイザー

南 幸雄

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企業側の保身サインの可能性がある

月80時間という数字を前にして、足がすくむのは健全な生存本能といえます。過労死ラインを求人票に明記する企業に対し、不安を感じるのは当然のことです。

私はかつてシステムエンジニアとして医療現場のシステム開発に携わっていました。システム設計において、あらかじめ極端な高負荷を前提とする設定は、破綻を招くリスクが極めて高いことを意味します。

月80時間の固定残業設定は、毎月限界まで負荷をかける権利を企業側が確保している状態です。「手当のため」という説明があったとしても、その設定を選んでいる事実が組織のリスク管理姿勢を物語っています。

給与の時給換算と離職率の確認があなたの身を守る

もしその求人を検討するなら、あなた自身の心身を守るために自分自身で確認をおこなってください。

まず、手当を除いた基本給を時給換算し、地域の最低賃金を下回っていないか計算しましょう。あまりに低い場合、労働力を安く買う構造になっている可能性が高いです。

さらに、離職率や平均勤続年数を調べ、過酷な負荷によって人が入れ替わり続けていないかを確認してください。

また、面接では残業が発生しない時期はあるかを問い、常に負荷がかかる状態になっていないかを見極めましょう。

求人票の数値はあなたの未来を守る警告灯です。無視せず論理的にリスクを評価して決断を下してください。

あなたが受けないほうがいい業界・職種を診断しよう

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編集部より

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国家資格キャリアコンサルタント

吉川 友佳

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月80時間の固定残業代は企業からのメッセージかも

結論からいうと、実態の確認をすることが一番安心です。

固定残業代(みなし残業)を設定すること自体は法律上認められています。しかし、現実問題として、過労死ラインといわれる「月80時間」を最初から設定している会社は、かなり強いメッセージを出しているともいえます。

事前の確認が就業後の安心につながる

まずは、面接で月平均の実残業時間はどれくらいか、80時間を超える人は実際にいるかなどと聞いてください。「これを聞くと採用されないかも」と不安になるなら、働き始めたとしても不安が消えることはありません。

「あの時ちゃんと聞いておけば良かった」と後悔しないためにも、納得感を持って働ける環境を選びましょう。

選考に進むかどうか悩むのであれば、しっかり実態を確認する勇気を持ってくださいね。

以下の記事では残業がない・少ない仕事を24選紹介しています。「残業がない仕事に就きたい」と考えている人は以下の記事を読んで視野を広げましょう。

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