この記事のまとめ
- グループディスカッションの出題形式は4つのパターンがある
- グループディスカッションは役割や進行の流れが決まっている
- グループディスカッションの練習は意図を持って取り組もう
就職活動の面接で1度は経験することになるのがグループディスカッションではないでしょうか。
グループディスカッションは、就活生が数名でグループを組み、その中である議題に関して議論し結論を導き出すというものです。
グループディスカッションはしっかり練習したうえで取り組まないと、思った通りの結果を出せません。しかし、どのような練習をおこなうと効果的なのでしょうか。
この記事ではキャリアアドバイザーの塚本さん、高尾さん、瀧本さんと一緒に、内定を獲得するためにグループディスカッションで意識したいことや、グループディスカッションの具体的な練習方法を見ていきます。この記事を最後まで読んで、グループディスカッションの練習方法を知り、自信を持ってグループディスカッションに臨めるよう対策しましょう。
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グループディスカッションの練習を事前におこない内定ゲットに近づこう!
企業の採用面接に、グループディスカッションを取り入れる会社が増えてきました。グループディスカッションは、就活生がグループを作り、1つのテーマに対して議論をおこない結論を導き出すというものです。
グループディスカッションの中ではさまざまな役割が設けられていたり、議論が進んでいく流れがあります。それを知らずにグループディスカッションに臨むと、チームの輪を乱してしまい、内定からも遠ざかります。
そのため、グループディスカッションは事前に練習をおこなうことが非常に大切です。とはいえ、どのように練習したらいいのかわからないという人も多いはず。
この記事ではまず、グループディスカッションの種類や一般的にどういった流れで議論が進んでいくのかを紹介し、後半では企業の採用担当者がグループディスカッション内で就活生のどんな能力を見ているのか、またグループディスカッションの練習方法にはどのようなものがあるのかを解説していきます。
ぜひ最後まで読んで、グループディスカッションの対策をしっかりおこなったうえで面接に臨めるようにしましょう。
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グループディスカッションにはいくつかの種類がある!

まずはグループディスカッションの種類について紹介します。
グループディスカッションは、あるテーマに関して議論をおこない結論を導くというテストですが、実はテーマの出され方によって議論の進み方や考え方などが異なります。
グループディスカッションはおもに上に挙げた4つの形式に分類されます。それぞれどういった形式なのか、どのような問題が出題されるのか、議論する際にはどういった部分がポイントになるのかを解説します。
①課題解決形式
課題解決形式は、経営面や日常生活などで生じる課題に関しての解決策を議論して導き出すという形式です。文字通り、与えられた課題を解決するための議論をおこないます。
たとえば、「百貨店の売り上げを伸ばすには?」「会員の解約率を下げるには?」といった経営にかかわる問題もあれば、「渋谷でポイ捨てをなくすには?」「ダイエットを成功させるには?」といった日常生活にかかわる課題が出題されることもあります。
質問は、上に記載したように抽象的な形で出題されることもありますが、売り上げの推移などの資料が渡され、具体的な解決策の提示が求められることもあります。
頻出のものというと、社会課題やCSRに絡めたお題が多いでしょう。インターンシップの説明会後やインターン中は、売り上げ向上・新製品開発・新規市場参入・新規事業立ち上げ、などが出される可能性もあります。
また選考では、業界・企業の基礎的な知識必須の課題解決形式のお題が増えます。
②ディベート形式
ディベート形式はYes/Noで答えられる質問に対して自分の答えを決め、反対の意見を持った人と討論をするというものです。
たとえば「お金があれば幸せである」というお題が出題されたとすると、そのお題に対してまず自分はYesかNoかを決めます。Yesを選んだ場合、Noを選んだ人とグループを組み、その人と自分の意見を主張し合うのが、ディベート形式です。
自分でお題に対しての意見を決められることもあれば、採用担当者がYesグループとNoグループを分けることもあるので、自分の本心とは違っていてもどれだけ論理的に意見を展開できるかがポイントになります。
③選択形式
選択形式は、お題と一緒に回答の選択肢も用意され、その回答の中から1つの回答を選ぶために議論をおこなうというものです。
たとえば「自分の子供が将来仕事に就く場合、医者、作家、公務員のどれを勧めるか?」といったお題が選択形式で出題されます。
選択肢があるため簡単そうに見えますが、グループの中で意見が分かれることもあり、その場合ディベート形式のように自分が適切だと思う回答を選んだ理由をしっかり主張することが求められます。
④自由討論形式
自由討論形式はその名の通り、型にとらわれず自由に議論をおこなう形式を指します。自由度が広く自分の意見を述べやすい反面、発想力が求められることもあります。
たとえば「自由とは何か?」といった抽象的なテーマや、「無人島に1つ持っていくとするなら何を持っていくか」といった、現実的にはあり得ないことを考えるテーマが自由討論形式として挙げられます。
普段考えないようなテーマを投げかけられるので、回答に困ることもあるかもしれませんが、これが正しい、というものはないので自分の意見をしっかり持ち相手に伝えることが大切です。
これら4つの出題形式で具体的にどんなテーマが与えられるかについて、別の記事で詳しく解説しているので、こちらの記事も併せて参考にしてください。
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- 課題が抽象的すぎてありきたりな答えしか思いつきません。自由討論形式では誰もが思いつかないような回答をしたほうが良いのでしょうか?
奇抜な回答よりも根拠のある回答のほうが評価される
誰もが思いつかないような奇抜な回答であることよりも、論理的な思考に基づいて自分の意見を展開することや、コミュニケーションを通じて他者の意見を取り入れて柔軟にブラッシュアップし、他者との協力を通じて最良の結論を導くことのほうが重要です。
答えが一見ありきたりに見えても、その回答をした背景となる思考を明確に整理し、理由をしっかりと説明することで評価されます。また、ほかの意見を取り入れつつ、自分の視点を調整する柔軟性や、議論の中で新しい視点を提供することなども評価の対象となります。
さらに自分の意見のブラッシュアップだけでなく、ほかの参加者の意見をしっかりと聞き、それに対して建設的なフィードバックをおこなうことで、チーム全体の議論がより深まります。
いずれにせよ重要なのは、チームとして協力しながら結論を導くことです。最終的な結論がありきたりであっても、議論を深めたことは十分に評価されるでしょう。
グループディスカッションが進む一般的な流れを押さえておこう!
グループディスカッションは大きく4つの形式に分かれていて、それぞれ質問の形式や回答の導き方が違うことを紹介してきました。
グループディスカッションは質問形式が分かれてはいますが、議論を進めていく流れはどの形式でもほぼ同じになっています。
どういった順番で議論を進めていけば良いかがわからないと、意見がまとまらず結論を導き出せないので、続いてグループディスカッションを進めていく流れについて紹介します。
①テーマ発表
グループディスカッションを進めるうえで、テーマは必須です。グループディスカッションがスタートする際、まずは採用担当者からテーマが発表されます。
テーマが発表された段階で、まずはここまでで紹介した4つの質問形式のどれに当てはまっているかを見ておきましょう。
また、テーマが発表された段階で自分の中で意見を明確にしておくことも大切です。ディスカッションが始まってから自分の答えを探していると、議論の中で矛盾が生じたり、他人の意見に左右されたりして、採用担当者から良い評価を得られない可能性があります。
②自己紹介
テーマが発表された後、同じグループの就活生同士で簡単に自己紹介をおこないます。プライベートで仲良くなるわけではなく、あくまで就活の場なので、名前と大学で何を専攻しているか、といった簡単な紹介のみで大丈夫です。
ただし、話しかけやすい雰囲気は意識しておきましょう。グループディスカッションはチームで1つの結論を導くことになるので、協調性も大切です。
元気で爽やかに自己紹介をすることで、この人だったら良い結論を導いてくれそう、という信頼も生まれます。
③役割決定

簡単に自己紹介が終了したら、続いて役割を決めます。グループディスカッションはおもに司会進行役であるファシリテーター・意見をまとめる書記・時間配分を管理するタイムキーパー・まとめた意見を発表する発表者の4つの役割があります。
4人グループの場合この4つのグループに分かれてディスカッションを進める場合が多いです。5人以上の場合、役割がない人も出てきますが、その人たちは積極的に自分の意見を述べると共に、アイデアマンといってさまざまな切り口で議論を活性化させる意見を出す重要な役割をおこないます。
役割によって求められるスキルが異なるので、自分がどの役割に向いているか、逆にどの役割が苦手かを知っておくことが大切です。
- ディスカッションの役割はどうやって決まりますか? 自分がやりたい役割をもらうために意識すべきことも知りたいです。
一般的に役割はグループ内での話し合いによって決定される
役割としては、司会・書記・タイムキーパー・発表者などがあり、議論が円滑に進行するためにはこれらの役割をグループで適切に分担することが重要です。
自分がやりたい役割を得るためには、まずは自己紹介時に積極的な姿勢を見せ、役割に対する希望を早めに示すことが効果的です。
また、ほかのメンバーの特性や希望を理解して全体のバランスを考慮して役割を提案すると、スムーズに自分の希望が通ることが多いでしょう。
たとえば司会を希望する場合は、自己紹介時に進行役としての自信とリーダーシップをアピールしつつ、ほかのメンバーが得意とする分野に配慮した発言を心掛けると良いでしょう。
こちらの記事ではグループディスカッションの役割の種類や評価のコツを詳しく解説しているので参考にしてみてください。
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④時間配分
役割が決まったら、続いて時間配分を決めます。
グループディスカッションは言葉の定義やアイデア出しから始まり、その後意見を集約し最後に結論をまとめるという流れで議論が展開していきます。
比率としてはアイデア出しで6割ほど、意見の集約とまとめに3割ほどを使い、残りの1割はバッファーとして時間を確保しておけると、十分に議論したうえで、余裕を持って意見をまとめることができます。
グループディスカッションの時間配分についてはこちらの記事で詳しく解説しています。注意点もまとめているので参考にしてみてください。
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就活のグループディスカッションをスムーズに進行するためには、チーム全体で時間配分をおこなうことが大切です。記事では、キャリアコンサルタントとともに、グループディスカッションの時間配分の方法を解説しているので、参考にして、グループディスカッションを成功させましょう。
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⑤意見・アイデア出し
ここから本格的にディスカッションが始まります。まず意見・アイデア出しではざっくばらんにテーマに対してどんな解決策があるかを話し合います。
その手前で、前提になる言葉の定義を決める必要がある場合もあります。たとえば、「優秀な学生にはどんな特徴があるか?」という課題の場合、「優秀」という言葉は人それぞれ解釈が異なる場合があるので、どんな人を「優秀」とするのかという定義を揃えておいたほうが、議論が進めやすくなります。
意見・アイデア出しではテーマから外れない程度で、さまざまな角度から意見を出していき、そのテーマへの解決策を見いだしていきます。
- アイデア出しの時間が余っているにもかかわらず、アイデアが出ずに議論がまとまらなかった場合はどうすれば良いでしょうか?
グループの話し合いを前進させることを意識してみよう
決められた時間内にグループで合意の元、結論を出すのが大原則のため、結論が出ないということは避けたいことの一つです。
これまでの切り口ではアイデアが出なかったのならば、ほかの切り口から考えることを提案してみる、話し合いを活性化するためにあえて逆の意見を提案してみるのも一案です。
その際も、自身の発言の意図を明確にしたうえで伝えることが大事です。
そうすることで、メンバーの理解の混乱を回避しながら話し合いを活発にしていこうという前向きな姿勢が評価されるでしょう。
グループディスカッションでは、グループの話し合いを前進させることに貢献できているかが大事なポイントです。
⑥意見の集約
ある程度アイデアが出てきたら、その中から意見をまとめていきます。複数あるアイデアの中で、どのアイデアが最もテーマの回答に近いか、課題の回答として適切かを決めていきましょう。
この時、理由を明確にすることが大切です。どういった理由でその答えが適切だと考えたのかを明確にすることで、意見に説得力が出てきますし、採用担当者へ発表する際も根拠を持ってグループの意見を説明できます。
書記がアイデア出しの際に出てきた意見をまとめているので、これまで出てきた意見を見返しながら議論できるとスムーズです。
⑦結論の発表
最後に結論を発表します。グループから1名が代表でグループの意見を述べることになります。
ただし発表者頼りにならずに、意見をまとめているときに何をどういった順番で話せば採用担当者に伝わりやすいかをグループ全員で考え、発表者がグループ全体の意見を正確に、かつわかりやすく伝えられるようサポートをおこないましょう。
グループディスカッションが進んでいく流れについてさらに詳しくは別の記事でも解説しているので、こちらも併せて参考にしてください。
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結論を発表する際に一番大切なのは、明確かつ簡潔に伝えることです。まず一言目でグループの結論を述べ、その後に、結論の背景となる理由やプロセスを順を追って説明します。
一文が長くならないよう工夫し、言い切りの形で明快に相手に伝わるようにしましょう。
全員を代表して話すとなるとつい緊張してしまいますが、自信を持って話し、視線を相手に向けることを意識してみてください。
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グループディスカッションの練習は必要? 得られるメリットを解説
グループディスカッションの練習は必要? 得られるメリットを解説
- 理論立てて話せるようになる
- クラッシャーに冷静に対応できるようになる
- テーマを問わず対応できるようになる
グループディスカッションは一連の流れがあるので、その流れに沿って議論をおこなうことで、時間内に的確な結論を導き出すことができます。
流れを理解できれば練習しなくてもぶっつけ本番でできそう、と思う人もいるかもしれませんが、グループディスカッションは必ず練習をおこなったうえで臨んだほうが良いです。
続いて、グループディスカッションの練習が必要な理由や、練習をすることで得られるメリットについて解説します。
理論立てて話せるようになる
まずは理論立てて話せるようになるというメリットが挙げられます。
グループディスカッションでは、どれだけ論理的に話を展開できるかが鍵です。しかし練習をしないと、問題に対しての解決策を理論的に話すことができません。
また頭で考えるのと、リアルタイムで考えたことを話すのとでは、また違ってきます。論理的に考えたことを、自分の言葉で相手にわかりやすく伝える能力は実践練習をおこなわないと培われません。そのためグループディスカッションの練習は必須といえます。
クラッシャーに冷静に対応できるようになる
クラッシャーとは、ディスカッション中に自分の意見ばかり主張したりまったく関係のない議論を進めたりして、議論の流れを乱す人のことを指します。
クラッシャーがいると思い通りに議論が進まず、限られた時間の中で結論を出さないといけないので焦りにつながってしまいます。
しかしグループディスカッションの練習をおこなうことで、クラッシャーがいたとしても冷静に対処でき、適切な結論を導き出せるようになります。
冷静さを欠いてしまうと何をやっても空回りしてしまうので、練習を積んで自信を持ってディスカッションに臨めるようにしましょう。
グループディスカッションにおいて「クラッシャー」に遭遇する確率は、現場感覚でおおよそ3割程度です。
クラッシャーは議論の進行を妨げるため、ほかの参加者にとって大きな障害となり得ますが、適切な対処ができればそれ自体があなたの評価を高める機会ともなります。
テーマを問わず対応できるようになる
グループディスカッションではさまざまなテーマが取り扱われるため、事前にどんな問題が出題されるかを予想することは不可能です。
つまり、就活生はどんなテーマが来ても議論できる能力を試されているともいえます。
グループディスカッションの練習をしっかり積んでいると、さまざまなテーマで議論をおこなうため、どんなテーマ・出題形式が来ても自分の意見を述べて適切に結論を導き出せます。
- たくさんあるテーマの中で、特にこれだけは押さえておきたいというテーマはありますか?
最近注目されている話題をチェックしておこう
業界特有のことがあれば、もちろん、事前に準備をしておきたいところです。こまめにニュースなどをチェックするようにしましょう。
最近出される問題としては、少子化・環境・ジェンダーなどの注目されている社会問題や、AI・DXなどのテクノロジー、ビジネスや経済、教育、文化、国際問題、リモートワーク・ワークライフバランスなどの働き方に関するものが挙げられます。
事前に関連情報を調べ、さまざまな視点からの意見を準備しておくことが重要です。
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グループディスカッションで企業が見ている5つのポイント
グループディスカッションで企業が見ている5つのポイント
採用面接でグループディスカッションを取り入れる企業が増えてきていますが、企業側はグループディスカッションを通して就活生のどんな能力を見たいと考えているのでしょうか。
企業側の意図がわかると、グループディスカッションで対策すべきことや、グループディスカッション中に意識したいことも見えてきます。
続いて、企業がグループディスカッションで就活生のどんなポイントに着目しているのかを紹介します。
積極的に参加しているか
まずは、就活生が積極的にディスカッションに参加しているかを見ます。グループで1つの結論を導くため、1人くらい欠けていても大丈夫、という考え方もあるかもしれません。
しかし組織で仕事をするとなると、グループの中の1人として役割を果たすということになります。グループディスカッションの中で積極的に発言しないということは、組織に属しても積極的に仕事をしない可能性があると見なされてしまい、マイナス評価を下されてしまいます。
採用担当者には、議論に積極的に参加する姿勢をアピールしましょう。
論理的に考えられるか
論理的に物事を考えられるかも、グループディスカッションで採用担当者がチェックしているポイントです。
議論をおこない解決策を導いていく中で、論理的に話を展開していく能力が求められます。採用担当者は議論の内容を聞き、どれだけ論理的に話が進められているかをチェックしています。
自分の主観や感覚、根拠のない数字ではなく、いかにデータに基づき、客観的な事実を基に論理を展開できるかがポイントです。
- 採用担当者は、就活生のどんな発言から論理的に考えているかどうかを判断しているのでしょうか?
自己表現・他者との協働・議論の構造把握力から判断される
グループディスカッションで就活生の論理的思考力を評価するために、採用担当者は就活生が自分の意見を明確かつ具体的に伝える能力を有しているかをチェックしています。自分の考えを整理し、他者に理解しやすい形で表現できるように常に意識しておきましょう。
また、ほかの参加者の意見に対して適切なフィードバックをおこない、議論を発展させようとする姿勢の有無も採用担当者は確認しています。他者の意見を尊重しながら自分の意見を加えて発言し、論理性のなかにも強調性も持ち合わせているのかを知ろうとしているのです。
さらに、議論をリードする際には結論に向けた議論の進行を的確に管理できるかどうかもポイントです。状況を把握しつつ適切な判断を下す能力があるかを見ているのです。
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不安を抱えたまま面接本番に臨むと、面接官に好印象を残せず、内定が遠のいてしまう可能性があります。
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協調性があるか
採用担当者は協調性があるかどうかもグループディスカッションの中で見ています。
グループディスカッションでは役割分担をおこない、それぞれの役割を果たしながら議論を進めていきます。また足りていない部分があればお互い協力し合って結論を導いていきます。
組織に属して働くためには協調性はとても重要です。採用担当者はグループディスカッションを通して、助け合いができ、チーム全体のパフォーマンスを底上げできる人材かどうかを見極めています。
自分の意見をしっかり述べられるか
グループディスカッションでは、しっかりと自分の意見を述べることが大切で、採用担当者も意見をしっかり述べているかチェックしています。
組織で働くうえでも自分の考えを持ち、主張できるかはやはり大切です。意見を述べないと積極的に議論に参加していないとも捉えられてしまいます。
まずは自分がどう考えているのかを明確にし、その意見が間違っていたとしても自信を持ってグループディスカッションの中で主張することが大切です。
相手の意見をしっかり聞けるか
グループディスカッションでは、自分の意見を押し通すことが正解ではありません。いかに他人の意見も尊重しながら適切な結論を導けるかが重要で、採用担当者もここをチェックしています。
自分の意見を主張することも大切ですが、その意見は間違っている可能性もゼロではありません。他人の意見を聞き新たな考えを取り入れたり、自分の意見と比べてみるということは、社会に出てから求められる能力でもあります。
グループディスカッションは自分の意見を通そうとするのではなく、他人の意見も聞いたうえで最適な答えを出そう、というスタンスで臨みましょう。
グループディスカッションで採用担当に見られているポイントについては、別の記事でも詳しく解説しているので、併せてこちらも参考にしてください。
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グループワークは何が見られている? 進め方や対策など徹底解説
グループワークは過程が重視されますので、進め方のコツを押さえることが重要です。グループワークの心構えや進め方だけでなく、グループワーク前にできる対策についてもキャリアコンサルタントが解説します。
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相手の意見を聞く際には、まずは否定しないということを意識しておきましょう。どんな意見であってもまずは受け止めてから、反対意見はそのあとに伝えることが重要になります。
ディスカッション中は「頷く」「相槌を打つ」などの反応をしながら聞くことが大前提なことを覚えておいてください。
キャリアアドバイザーが教える! グループディスカッションではここを見られている!
グループディスカッションは一見あるテーマについて議論しているだけに見えますが、採用担当者はその答えではなく、就活生がどういった姿勢で臨んでいるのかを見ていることがわかりましたね。
続いて、グループディスカッションを担当したこともあるキャリアアドバイザーの瀧本さんから、実際の現場では就活生のどんな部分を見ているのか生の声を聞きたいと思います。
アドバイザーコメント
瀧本博史
プロフィールを見るグループディスカッションでは役割分担と他者を尊重する姿勢が大切
グループディスカッションでは、議論全体を円滑に進める能力が評価されます。司会・タイムキーパー・書記などの役割を明確にすることが、議論をスムーズに進行させるための鍵となります。
また、協調性とコミュニケーション能力も重視されます。企業は、メンバー全員が発言しやすい環境を作り、他者の意見を尊重しつつも自分の意見をしっかりと述べる姿勢を評価するため、ほかのメンバーの意見をしっかりと聞き、それらを反映した発言をおこなうことが重要です。
これにより、議論が一方的になることを避け、全員が貢献できる場を提供することができます。
提案力も評価される大事なポイントだと知っておこう
具体的で実践的なアイデアを提案する力も重要な評価ポイントです。抽象的なお題でも、議論を深めるために具体的な前提を設定し、そのうえで実行可能な施策を提案することが求められます。これには、5W(いつ、どこで、誰が、何を、なぜ)をもとにした前提確認が有効です。
重要なのは、単に自分の意見を述べるだけでなく、チーム全体としての議論の質を高めるために、いかに協力し合えるかという姿勢です。
グループディスカッションで内定を勝ち取る練習方法はこれ!
グループディスカッションで内定を勝ち取る練習方法はこれ!
ここまでグループディスカッションの一連の流れや、採用担当者が就活生のどんな部分に着目して採点しているのかを見てきました。
グループディスカッションは選考ステップの中で重要な位置付けにあるので、しっかり対策をおこなわないと、内定を逃してしまうことにもなります。
それでは具体的に、グループディスカッションで内定を勝ち取るためにどういった対策や練習をおこなえば良いのでしょうか。
続いてグループディスカッションの練習方法について解説します。
インターンを活用する
まずはインターンを活用する方法が挙げられます。インターンは、就活生が就業前に企業で実際に就職した際の仕事を体験することを指します。
インターンの中には1日で終了するものもありますが、グループディスカッションの対策としてインターンを活用するのであれば、長期のインターンを活用しましょう。
インターン中はその会社の社員として仕事に取り組むことになります。仕事をする中でさまざまな課題が生じ、その課題を解決するにはどうすれば良いかを考える場面が多々あります。
こうした経験は、そのままグループディスカッションに活きてきます。たとえば「売り上げをあげるためにはどんな施策を打てば良いか?」というテーマが与えられた場合、売り上げにかかわる仕事をしていればそのときの経験から意見を述べることができます。
また実際の仕事を通して課題を解決していくことで、課題解決能力も身に付き、どんなテーマの課題であっても解決できるようになっていきます。
インターン先の選び方については別の記事でも解説しているので、併せてこちらも参考にしてください。
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授業やゼミを活用する
大学の授業の中には、ディスカッション形式で進んでいく講義もあります。こうした講義やゼミに参加することで、ディスカッション自体に慣れることができます。
そもそもあるテーマに対してチームで解決策を導き出す、という経験がないという場合は、まずは模擬的に取り組める授業やゼミを活用すると、一連の流れもつかみやすいです。
ディスカッション形式の授業がなかったとしても、授業の中で出題される課題に対して、同級生と一緒に答えを考えたり、教授に自分の考えを伝えてフィードバックをもらったりすることで、グループディスカッションに必要な論理的思考力や発言力が培われます。
友達や家族と練習する
友達や家族とグループディスカッションの練習をするのもありです。たとえば「愛とは何か?」などテーマを決めて、友達や家族と議論をおこないましょう。
いつも話している相手なので自分の考えを気さくに伝えられ、リラックスして取り組めることがメリットとして挙げられます。
友達や家族と練習するときは、意見を述べて終わりではなく、意見を述べた後に論理的に話せていたか、表情は硬くなかったかなどのフィードバックをもらえると、改善点も見つかりグループディスカッションの対策になります。
就活アドバイザーと練習する
就活アドバイザーを活用して、グループディスカッションの練習をおこなうのも手です。
就活アドバイザーは数多くの就活生を見てきているので、どんな人がグループディスカッションで結果を残すかその特徴を知っています。
一度就活アドバイザーとグループディスカッションをおこなうと、今足りない能力が何かを客観的に指摘してくれ、そこを改善することで効率的に成果を出すことができます。
- 就活アドバイザーはグループディスカッションの練習が本来の仕事ではないと思うので、お願いするのが心苦しく感じます。週に何回くらいだったらお願いしても大丈夫でしょうか?
自分が必要だと感じる回数を打診してみることをおすすめする
有償・無償などさまざまな形式がありますが、あなたの就活を成功させることが、あなたにとっては最も必要なことです。
前提として就活アドバイザーは、就職活動全般に関するサポートをおこなうプロフェッショナルです。グループディスカッションの練習もその一環としておこなっているので、グループディスカッションの練習をお願いすることに心苦しさを感じる必要はありません。
むしろ、就活アドバイザーの経験と知識を活用することで、効率的に練習を重ねて自分の課題を見つけ、改善していくことができるでしょう。
それでも頻度に悩む人には、アドバイザーとの関係性や状況によりますが、一般的には週に1〜2回が妥当な目安と考えてください。
これくらいの頻度であれば、アドバイザーにとって負担にならず、またあなた自身も継続的に練習をおこなうことで、徐々にスキルを向上させることができます。
その際、事前に具体的なテーマや目標を設定しておき、具体的な練習内容を提案することで、短い時間であっても効果的な指導が受けられる確率が高まりますよ。
イベントに参加する
グループディスカッションの練習をおこなうイベントや練習会が開催されているので、そうしたところに積極的に足を運んでみましょう。
オンラインで練習会が開催されていることもあるので、場所を問わず参加でき、しかも実践的な経験を積めるのでおすすめです。
実際の採用試験では対面でディスカッションをおこなうことが多いので、できれば現地に足を運んで練習会やイベントに参加しましょう。
グループディスカッションの練習会は、おもに9月から2月頃の秋から冬にかけて活発におこなわれます。
地方でも大学内でおこなう対面形式、オンライン形式で参加が可能な練習会も開催されるため、全国どこからでも質の高い練習会に参加することができますよ。
企業の面接で練習する
選考フローにグループディスカッションがある企業の面接を受け、そこでグループディスカッションの練習をする、というのも方法として挙げられます。
本番ならではの緊張感を味わうことができるため、一度雰囲気を味わうという意味で、本命としている企業のグループディスカッションに臨む前に練習で企業の面接を活用しても良いでしょう。
ただし、ディスカッション自体の練習としては効率が悪くなってしまうので、本番の空気を味わうという目的で活用するのが良いです。
1人でもできる! グループディスカッションの練習方法を紹介
1人でもできる! グループディスカッションの練習方法を紹介
ここまで紹介してきたように、グループディスカッションはさまざまな練習方法があります。
しかしここまで紹介してきた方法は、友達や就活アドバイザーなど他人がいないと練習できないというデメリットがあります。
友達と時間を合わせて練習する必要があるので、練習の時間が限られてします。
しかし1人でもグループディスカッションの練習はおこなうことができるので、続いて1人でできる練習方法について解説します。
グループディスカッションの問題を調べて解く
グループディスカッションの問題自体は、ネットで調べればたくさん出てきます。こうした問題を自分で解くというのは、1人でできるグループディスカッションの練習方法の1つです。
どんな問題が出題されるのかわからなかったり、問題に対しての回答を出すのが苦手な場合、まずはじっくり時間をかけても大丈夫なので、テーマに対して自分なりに結論を導き出す練習をおこないましょう。
まずは自分の意見がないと議論に移れないので、なかなか自分の力で結論を導き出すのが苦手だという人はこの練習方法がおすすめです。
グループディスカッションの問題には難易度があります。対策をする際は、まずは具体的で身近なテーマや、テーマがシンプルで結論が一つに絞られるタイプの問題から始めてみましょう。
慣れてきたら、多角的な視点が求められるような抽象的で複雑なテーマに挑戦して、論理的思考力や柔軟な発想力を鍛えましょう。徐々に難易度を上げていくことで、確実にステップアップすることが可能です。
ケース面接の問題を解く
ケース面接では、たとえば「カフェの市場規模を答えよ」のように、面接中に計算などを用いて1つの結論を導き出す問題が出題されます。こうした問題を解くことも、グループディスカッションの練習になります。
ケース面接で出題される問題も、グループディスカッションで求められる論理的思考が問われるものが多いです。
特にグループディスカッションの中で、論理的に答えを導き出したり、相手に導き出した結論を論理的に伝えるのが苦手だという人におすすめの練習方法です。
ケース面接の例題についてはこちらの記事でまとめているので、併せて参考にしてください。
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頻出テーマについてリサーチする
グループディスカッションはよく出題されるテーマが決まっています。よく問われるテーマに関して予備知識をつけておくと、グループディスカッションの中でも有利に働きます。
頻出テーマとしては、売り上げに関する問題や自治問題、倫理に関する問題などが挙げられます。売り上げに関する問題に関しては、ビジネスに関する知識が問われますし、自治問題に関しては、最近の社会情勢を知らないと自分の考えがまとまらない場合もあります。
これらのテーマに関して、日頃からニュースなどで情報を集めるのと同時に、本などを読んで積極的に情報を得ていきましょう。
SNSで情報発信する
SNSで情報発信することも、グループディスカッションの練習になります。SNSはプライベートで起きたことを発信するイメージがあるかもしれませんが、それとは別で自分の考えをしっかりとまとめて発信するアカウントを作ると良いです。
たとえば就活をおこなう中で学んだことを発信するアカウントを作り、日々の学びを発信してみましょう。毎日何を学んだか振り返る習慣がつくのと同時に、相手に伝わるように言語化する力も身に付きます。
グループディスカッションでは、ある事柄に対してどんな考えを持っているのか、そしてその考えをいかに相手にわかりやすく伝えるかがポイントになります。SNSで情報発信するということは、まさにこれと同じことをおこなっているといえます。
就活用のアカウントを作成して発信している人は、それなりにいる印象です。
また、ほとんどが原則実名での発信が多い個別のSNSでは、就活用で使っている人が見受けられます。熱量のある大人たちが熱心に学生の質問や投稿に返信しています。
クラッシャーを想定した対策を考える
グループディスカッションでは、一定の割合でクラッシャーに遭遇すると考えておいてください。そのときにどれだけ冷静に対処できるかが、グループディスカッション成功の鍵です。
クラッシャーを想定した対策を考えるのも、1人でできるグループディスカッションの練習方法です。こちらはどんなタイプのクラッシャーがいるのか、その場合どう対処するのかを自分の頭の中でシミュレーションするという方法です。
紙に書き出したり、実際にその場面を想像して自分がどう対処するかをその場で話してみるというのも良い練習になります。
広告を活用してその意図をを考える
街中にある広告や看板を見て、その広告や看板がどういう意図でそこにあるのか、どういう意図でその言葉や色が使われているのかを考える、というのも1人でできるグループディスカッションの練習として挙げられます。
グループディスカッションの頻出問題として、売り上げを上げるためにどうすれば良いかというものが挙げられます。この質問に答えるためには、ビジネスやマーケティングの知識が必要です。
広告はマーケティングを学ぶための題材として非常に有効です。そのため、ある程度ビジネスやマーケティングについて学んだうえで、街中にある広告が作られた意図を考えてみたり、自分だったらこんな広告や看板を作る、ということを考えられると、グループディスカッションでも良いアイデアを出せるようになります。
ニュースを見て社会情勢を知る
グループディスカッションでは、たとえば「SDGsを成功に導くために必要なものは何か?」のように、今の社会情勢についての質問を投げかけられることもあります。
こうした課題が出されたときに、そもそもSDGsについて知らないと何も考えることができないですし、SDGsという言葉は知っていても、そのなかで今どんな問題が上がっているのかを知らなければ答えを議論できません。
こうしたことから、ニュースを見て今の社会情勢を知ることは、グループディスカッションの練習につながります。
ニュースを見る習慣があまりない人は、まずは1日5分から、毎日のスキマ時間でニュースをチェックできるようにするところから始めましょう。最初は興味のある分野から、徐々に範囲を広げましょう。
また、ニュースを読んだあとには読みっぱなしにせず、自分の意見や感想をアウトプットすることで論理的思考力も鍛えることができ、おすすめですよ。
グループディスカッションの練習ではここを意識しよう!
グループディスカッションの練習ではここを意識しよう!
- とにかく場数をこなす
- うまい人から意識していることを聞く
- 話す内容だけでなく話し方も意識する
- 毎回必ずフィードバックをもらう
ここまでグループディスカッションの練習方法を解説してきました。意外とたくさんの練習方法があったのではないかと思います。
ぜひどれか1つでも良いので、今日から何が実践できるかを考えて練習に取り組んでみてください。
さて、グループディスカッションの練習をする中で、その効果を最大限に引き出すために意識できると良いことがいくつかあるので、ここからはグループディスカッションの練習をする際に注意したいポイントを解説します。
とにかく場数をこなす
グループディスカッションの練習は1度おこなったら終了ではありません。何度も練習をおこない精度を上げていく必要があります。
部活動を経験したことがあれば理解しやすいかと思いますが、たとえば野球の練習。素振りを1日100回やったからといって、次の日にはホームランを打てるようにはならないですよね。毎日コツコツ練習を繰り返すことで、徐々にホームランを打てる確率が上がっていくと思います。
グループディスカッションも同じで、何度も練習をおこなっていくなかで、少しずつ議論がうまくなっていきます。1回だけで終わらせるのではなく、習慣的に練習するように意識しましょう。
うまい人から意識していることを聞く
グループディスカッションの練習をおこなっていると、この人は議論が上手だなと感じる人が出てくると思います。そういった人を見つけたら、普段どんなことを意識しているのか聞いてみましょう。
練習相手で上手だと感じる人がいなければ、就活アドバイザーの人などもグループディスカッションについて熟知しているので、そういった人に聞いてみるのもおすすめです。
どうしてその人はディスカッションがうまくなったのか、今現在何を意識しているのか、自分にはどんな部分が足りないかなどを聞いて、自分は何を意識すれば今以上に上達するかを意識して取り組むことを決めましょう。
メンバーの意見をしっかりと聞き、全員が参加しやすい雰囲気が作れる人はグループディスカッションがうまいと感じます。自分の意見を明確かつ簡潔に伝えることができ、チーム全体の議論を前に進める役割を果たせる人も好印象です。
さらに、相手の名前を呼んで意見を求めるなど、チーム内でのコミュニケーションを円滑にできるスキルを持っている人も高評価につながります。
話す内容だけでなく話し方も意識する
グループディスカッションの練習をしていると、どうしても話している内容に意識がいきがちになります。何を話すかも大切ですが、話し方の部分も大切です。
採用担当者はグループディスカッションの中で、ハキハキと元気に話しているかも採用の基準として見ています。そのため、せっかく話している内容は素晴らしくても、話し方が悪ければマイナスポイントになってしまうのです。
相手の目を見てハキハキ大きな声で話し、余裕があれば身振り手振りを意識したり、口角を上げて元気な表情で話せるよう意識してみてください。
毎回必ずフィードバックをもらう
グループディスカッションの練習は、振り返りがとても大切です。議論が全て終わったらそこで終了ではなく、フィードバックをもらうようにしましょう。
フィードバックをもらうことで、今の自分には何が足りていないのか、どこを改善するとさらに良くなるのかがわかります。また、今の自分はどんなところが良くて、どこを採用担当者にアピールすると良い評価を得られるかも見えてきます。
グループディスカッション終了後にフィードバックの時間を設けて、指摘してもらったポイントを改善するために何を取り組んでいくかやるべきことを書き出して取り組みましょう。
定期的にフィードバックをもらうことで、前の自分と比べて進歩していることも実感できるので、練習の成果も感じやすくモチベーションにもつながります。
- グループディスカッションのフィードバックではどんな項目を見ていますか?
5つの項目をメインに意識して挑んでみよう
その学生のタイプにもよりますが、一般的には以下のような5つの項目でフィードバックすることが多いです。
①論理的思考
意見をわかりやすく、論理的に根拠や理由を示しながら話すことができるかをチェックしています。
②グループでの役割(立ち位置)や貢献度
実際に担った役割はもちろん、その人が「果たしていた役割」も含めた役割です。結論を導き出すためにグループへどのように貢献していたかを見ています。
③発言量はどうだったか
発言そのものがないと評価することができません。
④積極性
自分から主体的に議論にかかわっていたかを確認しています。
⑤協調性
発言していない人への配慮ができているか、結論を導くために協力的であったかをチェックしています。
要注意! グループディスカッションの練習で陥りやすい4つの罠
要注意! グループディスカッションの練習で陥りやすい4つの罠
- やるだけで満足してしまう
- アドバイスを素直に受け入れられない
- 周りと比べて悲観的になる
- 自分の意見ばかり主張しようとする
グループディスカッションの練習で意識すべきポイントを押さえながら取り組むと、上達のスピードが早くなっていきます。
しかし、グループディスカッションの練習では陥りやすい罠もあります。この罠にはまってしまうと、上達のスピードも遅くなってしまい、練習はしているのになかなか上達せずモチベーションも上がらなくなってしまいます。
グループディスカッションの練習で陥りやすい罠を解説するので、事前に知っておきこうした罠にはまらないよう注意して練習に取り組みましょう。
①やるだけで満足してしまう
まずは、グループディスカッションの練習をやるだけで満足してしまう、ということが挙げられます。
グループディスカッションの練習はやらないよりはやったほうが上達はします。しかし、それだけだと上達のスピードは遅いです。
練習をしたうえで、必ずフィードバックをもらうようにしましょう。そしてただフィードバックをもらうだけではなく、改善点を克服するために何に取り組めばよいかを明確にし、やると決めたことを必ず実施するようにしましょう。
たとえば笑顔が少ないというフィードバックを受け、「次回から笑顔を意識しよう!」と決めるだけではなく、自然に笑顔を作れるよう毎日鏡に向かって笑顔の練習をする、というタスクを決めます。
このように、「次は〇〇を意識しよう!」だけではなく、毎日やるべきタスクにまで落とし込み実践することで、改善していきます。
練習をやるだけで満足せず、その練習で見えた課題を克服するために、実施すべきことをしっかりおこなうように意識しましょう。
②アドバイスを素直に受け入れられない
グループディスカッションの練習の後フィードバックをもらうことになりますが、その内容を素直に受け入れられないと上達スピードが遅くなります。
自分ではできているつもりだと感じていても、相手からするとできていないということは多くあります。
せっかく改善点を指摘してもらっても、「それは自分はできているはず」「そこを改善しても効果は小さいだろう」「自分に嫌味を言っているだけなのでは?」という受け取り方をしてしまうといくら練習しても上達しません。
相手からのフィードバックを素直に受け取り、改善できるように努めましょう。
- 相手からの指摘が厳しく感じてなかなか受け入れられません……。
客観的な視点を持つことで成長につなげられる可能性がある
厳しい指摘を受け入れるのは、誰にとっても簡単なことではありませんし、あなたの人格を傷つけるようなものであれば受け取る必要はありません。
ただ、いくつかのことを念頭に置くことで、有益な指摘を素直に受け入れ、改善に活かすことが可能になります。
まず、相手のフィードバックを「自分の成長のためのヒント」と捉えることです。相手からあなたへの期待の表れだと思い、ポジティブに受け止めてみましょう。
次に重要なのは、自分を客観的に見ることです。フィードバックは、他人から見た自分だけでなく、自分では気付かない欠点や改善点を知る貴重な機会です。
自分がどう見られているか、何が改善点なのかを、自我と切り離して冷静に考えてみましょう。
またフィードバックを受けた後は、小さな改善でも良いので具体的な改善策を立てて実行に移すことで自分の成長を実感しやすくなり、モチベーションも上がります。
最後に、フィードバックをくれた相手に感謝の気持ちを持つことも、アドバイスを受け入れやすくなる一つのコツです。
③周りと比べて悲観的になる
グループディスカッションの練習をしていると、周りに議論が上手な人が多くいるなと目につくことがあると思います。そうした人を見て、自分は下手だな、大丈夫だろうか、と悲観的になることがあるかもしれませんが、そう考えているだけでは何も始まりません。
もし上手な人がいて、その人のようにディスカッションできるようになりたいなら、その人がどんなことを意識しているのかなどを聞いてみましょう。
採用試験ではほかの人と比較されることにはなりますが、自分自身の成長が伴わないとほかの人より優れた結果を出せませんし、内定獲得にも近づきません。
他人と比較することも大事なこともありますが、過去の自分と比較し、今の自分はどのように成長したか、ここからさらにどんな部分を伸ばしていけるかを考えるようにしましょう。
④自分の意見ばかり主張しようとする
特に自分の意見をしっかり伝えるという課題がある場合、グループディスカッションの練習中に、自分の意見をばかりを主張してしまいがちになります。
しかしグループディスカッションは相手の意見も聞き、その意見を踏まえたうえで自分の意見を述べるということが求められます。
そのため、自分の意見をしっかり持って主張することも大切ですが、相手の話も聞いてその意見を取り入れながら自分の意見を述べる練習もおこないましょう。
相手の意見に真っ向から反対したり、相手が話しているときに被せて自分の意見を話すというのは良くありません。相手が話し終えるまで意見を聞き、相手の意見にも共感しながら自分の意見を述べる、ということを意識してみてください。
これはNG! やってはいけないグループディスカッションの練習方法
これはNG! やってはいけないグループディスカッションの練習方法
ここまでグループディスカッションの練習方法や意識したいポイントについて解説してきました。
ここまでで紹介してきた練習方法を取り入れれば、グループディスカッションがどんどん上達していくこと間違いありません。
しかし、練習をおこなううえで間違った練習方法もあり、そうした方法で練習をしているとまったくグループディスカッションが上達しません。
最後に、間違ったグループディスカッションの練習方法を紹介するので、こうした方法はおこなわないよう注意してください。
まったく異業種の面接を活用する
まずは、まったく異業種の面接を活用するという練習方法です。たとえばコンサルティング業界に就職したいと考えているのに食品業界の面接を活用してグループディスカッションの練習をおこなう、という場合などです。
コンサルティング業界の場合、〇〇の商品を販売するための企画を考えてください、a社の売り上げを伸ばすために必要な施策を考えてください、などのテーマが出題されることが多いです。
一方食品業界では、新製品を作るなら何を作るか、飲料メーカーの製造計画を立てよ、といったように食品業界に寄った内容のテーマが出されることがあります。
このように、業種によって出題されるテーマが異なるため、自分が入りたいと考えている業種とはまったく異なる業種の面接でグループディスカッションをおこなっても、練習の効果は小さくなってしまいます。
グループディスカッションの練習として面接を活用する場合、自分が志望している業界と同じ業界の企業の面接を活用しましょう。
業界の知識ばかりを学ぶ
就活対策では業界研究が必要になりますが、それだけではグループディスカッションを乗り切ることはできません。
グループディスカッションでは「飲食店の全面禁煙に賛成かどうか」といったように、倫理観を問う問題が出題されたり、「パワハラをなくすにはどうすれば良いか? 」といった抽象的な課題が出されることもあります。
グループディスカッションでは最低限の業界に関する知識も必要ですが、それ以上に議論を進めて課題を解決する力やコミュニケーション能力、自分の意見を持ち言語化する能力などが求められます。
業界の知識だけでなく、グループディスカッションの練習を通して実践的な能力も身に付けていきましょう。
一方、業界研究がまったくできていない、やり方がわからないという人はこちらの記事を参考に業界研究を進めてみてください。
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- 業界の知識を学ぶ時間とディスカッションの練習の時間はどれくらいの比率でおこなうのが良いでしょうか?
業界知識の勉強に重きを置きつつディスカッションの練習をしよう
業界知識とディスカッションの練習の時間配分については両方とも重要であり、バランスを取ることが求められます。
業界知識は、エントリーシート(ES)や面接での説得力を高めるために不可欠です。一方、グループディスカッションは、チームワークやコミュニケーション能力を評価される重要な選考過程です。
一般的には、業界知識の学習とグループディスカッションの練習に対して「6:4」または「7:3」の比率で時間を割くことが推奨されます。ディスカッションの練習は回数を重ねることが重要であり、異なるテーマやメンバーと練習することで対応力が養われます。
このような時間配分を心掛けることで、全体的な就活対策がバランス良く進み、選考においても好印象を残すことができます。
身内ばかりと練習する
グループディスカッションの練習方法として、友達や家族と練習するという方法がありますが、この方法ばかりおこなっていても成長は頭打ちになってしまいます。
友達や家族は気を許せる間柄なので、実際の面接の雰囲気とは大きくかけ離れていることが多いです。
採用試験では初対面の人と議論することになるので、練習でも初対面の人とグループを組んで議論するということはおこなっておいたほうが良いです。
いろいろな人と練習することで多角的なフィードバックをもらえ、自分の成長にもつながりやすいので、身内だけでなくイベントや練習会などを活用していろいろな人とグループディスカッションの練習をおこないましょう。
同じ役割ばかりで練習する
グループディスカッションでは、タイムキーパーや書記、ファシリテーターなど役割を分けて議論を進めていきます。しかし、毎回同じ役割で練習するのは避けましょう。
採用試験のときには、自分がどの役割に割り当てられるかわかりません。書記はできてもファシリテーターはできないという場合、試験当日にファシリテーターになってしまったらこれまで練習してきたことが水の泡になってしまいます。
そのため、グループディスカッションの練習は同じ役割ばかりではなく、試験当日どの役割になっても大丈夫なように、全ての役割で練習をおこなうようにしましょう。
意図を持たずに練習する
グループディスカッションの練習をおこなうときは、何を意識するかを明確にしたうえで取り組むようにしましょう。
たとえば、「今回は笑顔でハキハキ話せるように意識する」「相手の意見を尊重しながら自分の意見も述べるように意識する」といったように、今の自分の課題に合わせて、グループディスカッションの練習をおこなう理由を明確にしましょう。
このように意図を持って練習に臨むことで、成長スピードが何倍にも変わります。ただやみくもに数をこなすだけではなく、毎回の練習で意識すること、吸収することを明確にしたうえで練習をおこなってみてください。
グループディスカッションは練習で上達する! 継続して内定をつかみ取ろう!
この記事では、グループディスカッションの一連の流れや練習方法、練習で意識したいことなどを紹介してきました。
グループディスカッションは4つの形式に分かれていて、議論の中でも役割が分かれています。そのため、形式・役割共に練習を積んで慣れていく必要があります。
1人でもグループディスカッションの練習は実施可能です。ただし、練習をするうえでやってはいけない練習方法や、より効果を高めるために意識したいポイントもありました。
グループディスカッションはコツコツ練習することが大切です。毎日の積み重ねで内定獲得に近づいていきます。
たくさん練習方法を紹介してきましたが、今日から取り組めることは何かを考え、押さえておきたいポイントも意識しながら実践に移してみてください。
アドバイザーコメント
高尾 有沙
プロフィールを見る全体の役割を一通り経験してから向いている役割を見つけていこう
おすすめのグループディスカッションの練習は、実際のディスカッションに挑戦することです。異なるテーマやメンバーと、できれば複数回練習を重ねることで、対応力が養われます。
その際、すべての役割を一通り経験しておくと良いでしょう。実際のグループディスカッションでは自分がどの役割に回るかわからないからです。自分が担いやすい役割を見つけておくことで、より自分らしさが発揮しやすくなりますよ。
また、練習する際には毎回意識するポイントを明確にすることで、より改善が可能となります。
練習を重ねればグループディスカッションの対策は可能になる
グループディスカッションは対策も含めて難しいと感じる人も多いかもしれませんが、練習を積み重ねて自分のやりやすい役割を見つけることを通じて、確実に上達できます。
内定獲得は簡単な道のりではありませんが、あなたが真剣に努力を続けていけば、必ず結果はついてきます。自分を信じて、できることから一つずつやっていきましょう。
努力は必ず実を結びます。応援しています!
執筆・編集 PORTキャリア編集部
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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/2級ファイナンシャルプランニング技能士
Tomomi Tsukamoto〇航空会社CAとして育成担当を経験。その後複数大学でキャリアセンター相談員を務め、就活サイトの講師も担当。採用代行や新入社員研修講師、転職支援など幅広い就活領域で活躍
プロフィール詳細キャリアコンサルタント
Arisa Takao〇第二新卒を中心にキャリア相談を手掛け、異業種への転職をサポートする。管理職向けの1on1やコンサルティング業界を目指す新卒学生の支援など年齢や経歴にとらわれない支援が持ち味
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/キャリアコンサルティング技能士
Hiroshi Takimoto〇年間約2000件以上の就活相談を受け、これまでの相談実績は40000件超。25年以上の実務経験をもとに、就活本を複数出版し、NHK総合の就活番組の監修もおこなう
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