転職に迷うときは? 後悔しない決断のコツをキャリアのプロが解説

3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました

  • キャリア・デベロップメント・アドバイザー/キャリアドメイン代表

    Kenichiro Yadokoro〇大学でキャリアデザイン講座を担当した経験を持つ。現在は転職希望者や大学生向けの個別支援、転職者向けのセミナー、採用担当者向けのセミナーのほか、書籍の執筆をおこなう

    プロフィール詳細
  • キャリアコンサルタント/2級キャリア技能士

    Misako Sugihara〇石川県金沢市を拠点に15年にわたり就職支援に携わる。2年前からは転職支援も手掛けている

    プロフィール詳細
  • キャリアコンサルタント/公認心理師

    Ikuko Yoshino〇就職支援歴18年。若者就労支援NPOに勤務の後、独立。現在は行政の就職支援施設にて、学生/既卒/フリーター/ニート/ひきこもり/女性などを対象に相談やセミナー講師を担当

    プロフィール詳細

この記事のまとめ

  • 転職について迷う原因になり得る4つの不安の種とは
  • 転職すべきか迷う人は3つのステップで転職の必要性を明らかにしよう
  • 転職先に迷ったときに後悔のない決断をするための3つの手順も解説

転職は、人生のなかでも大きな転機となるものの一つであるため、自分は今転職すべきなのか、仮に転職するとしたらどのタイミングでどんな企業を目指すべきなのかなど、いろいろと迷ってしまいますよね。

そうした迷いがクリアではない状態で決断を下しても、その決断にいつまでも納得することができないため、常に「これで良かったのか」とモヤモヤしながら過ごすことになりかねません。

そこでこの記事ではキャリアコンサルタントの谷所さん、杉原さん、吉野さんとともに、転職に迷いが生じたときの対処法を、迷いの段階ごとに詳しく解説していきます。転職に関する迷いが拭えず、どうすべきか手詰まりになってしまっている人は、ぜひ参考にしてみてください。

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目次

転職に迷いがあるときは自分のキャリアを具体的に見出すことが重要

社会人である皆さんは日々仕事を通してさまざまなことを経験し、キャリアを積み上げています。だからこそ、転職に迷っている部分が少しでもある場合は、やみくもに決断するのではなく、自身のキャリアをしっかり見出したうえで決めていきましょう。

そこでこの記事では、転職に迷ってしまうおもな4つの理由について解説します。まずは自分の迷いがどこから来ているのかに着目して、自分の気持ちを明確にしていきましょう。

次にそもそも転職すべきなのか迷う人のために、判断の3つの手順について解説します。今の会社を辞めたいという一時的な感情で転職に踏み切るのではなく、自分にとっての転職の必要性を確認してみてくださいね。

そして最後は、転職する決意は固まったものの転職先に迷うという人のために、後悔なく転職するための3ステップについても解説します。

転職に踏み切ったのになかなか就職できない、転職できたもののミスマッチが起きてしまった、といった事態にならないためにも、しっかり準備したうえで転職を成功させましょう。

谷所 健一郎

プロフィール

転職に迷いがある状態から勢いで転職してしまうと、ミスマッチが起き、逆に転職しなければ良かったと後悔する可能性があります。

迷いに向き合い、何をかなえたいのかという転職の軸や自分の強みを明確にしなければ、自分に合う企業選択ができず、転職しても能力を発揮することができません。

既卒就活で後悔したくない人は、適職診断からはじめよう

既卒の就活は新卒と違い、選べる職業に限りがあります。そのため、簡単に就職先を決めると入社前とのギャップから早期退職につながる恐れがあります。

これから既卒就活をはじめる人は、まず「適職診断」を活用しましょう。適職診断では、簡単な質問に答えるだけであなたの強み・弱みとぴったりの職業がわかります。

また、どのような職業を選んだらいいか就活軸も見つかるため、これから就活を始める今に取り組むのがベストです。

既卒就活で後悔しないためにも、今すぐ診断してみましょう。

自分の「迷い」を明確にしよう! 転職への迷いの種になる4つの理由

自分の「迷い」を明確にしよう! 転職への迷いの種になる4つの理由

  • 今より良い企業に転職できるか不安だから
  • 新しい環境でうまくやっていけるか不安だから
  • そもそも今の自分が転職できるのかわからないから
  • 辞めたいと思っているものの何をやりたいのかわからないから

転職に迷っている人のなかには、今の会社を離れたいと思っていたり、現状に何かしら不満を抱えていたりする人もいるのではないでしょうか。

しかしそこから具体的な決断を出せず、迷ってしまっているのは、自分の心に決断を思い留まらせる不安要素があるからなのです。

そこでここからは、転職に迷う原因になってしまう4つの理由について解説します。自分の不安要素を見つけて払拭したいと思っている人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

①今より良い企業に転職できるか不安だから

転職に関する迷いのなかでも、そもそも転職すべきかどうかで迷っている人は、新しい仕事の条件や待遇面を気にしてしまっている場合が原因の一つとして考えられます。

転職は、新しい経験を積んでキャリアアップしたい人がおこなう場合が多いですが、より良い環境で働きたい人にとっても有効な選択肢の一つです。

もし皆さんが後者のタイプだった場合、転職先の待遇や働く環境が今の勤め先よりも良いかどうかは、特に重視したいポイントになるかもしれません。

しかし企業の働きやすさや待遇は、外から調べただけではわからないことも多く、働いてみて初めて気付くこともあるため、今の勤め先と条件を完璧に比較することは難しいといえます。

そのため転職したいと思っていても、転職した後の自分の働き方や職場環境にいつまでもポジティブなイメージを持つことができない状態では、転職に迷いが生じてしまうのです

②新しい環境でうまくやっていけるか不安だから

転職して新しいキャリアを踏み出すことは、わくわくする気持ちになれる半面、初めての大きな変化に不安を感じることもありますよね。

本当に転職すべきなのか迷う人の多くは、新しい環境で自分がうまくやっていけるかわからないことから、決断を下せずにいるのではないでしょうか。

特に、転職したいと思ったきっかけが、今の職場でうまくいっていない、仕事がつらい、などのようなネガティブな気持ちからだった場合、なおさら「新しい職場でもまた失敗するのは嫌だ」と思ってしまうかもしれません

新しい職場でどんな働き方ができるのか、転職が成功だったといえるかどうかは、誰にもわからないからこそ、こうした将来に対する不安は転職の迷いにつながりやすいといえます。

③そもそも今の自分が転職できるのかわからないから

転職は、したいと思ってもすぐに成功させられるものではなく、企業探しから選考対策までさまざまな準備が必要で、長期的に転職活動をおこなう場合は、対策を根気強く続けていく忍耐力が求められます

そのため、転職したいと思いつつも行動に踏み出せていない理由の一つには、転職活動に対する不安感が強いことが考えられるのです。

さらに転職において企業は、これまでの仕事での経験や実績を重視する場合が多いため、転職への意欲があっても経験やスキル次第ではなかなか選考に通らないかもしれません。

こうした点から「今の自分が転職できるのかわからない」と思ってしまうことで、転職に踏み切るべきなのか迷ってしまう人も多いです。

具体的にどのくらいの社会人経験があれば、転職できる確率が高くなるのでしょうか?

杉原 美佐子

プロフィール

1~3年程度は必要であり1年未満では応募不可の求人もある

最低1年は欲しいですね。1年未満不可の求人を何度か見たことがあります。

入社してこんなはずではなかったと思ってしまった場合、継続するのは難しく、キャリアチェンジするなら早いほうが良いとは思います。

しかしあまりに短い期間で退職するとなると、耐性がない、自己中心的などととらえられるだけでなく、仕事理解、企業研究を十分におこなわず準備不足なままで就活をしていたと受け取られかねません。

転職は新卒とは違い、即戦力を期待される傾向があります。

業務は入社してから覚えれば良いですが、その前にビジネスマナーや仕事の流れ、組織のあり方といった、すべての仕事に共通する社会人としての基礎はすでに持っていることが大前提です。

それを考えると1年では経験不足であり、やはり3年程度の社会人経験は必要になってくるのではないでしょうか。

今の仕事で明確な実績や目に見える成果がないことで、転職への不安が大きくなってしまう人も多いのではないでしょうか。以下では同じような悩みを抱える人の質問にキャリアコンサルタントが回答しているため、ぜひ参考にしてみてください。

既卒就活で後悔したくない人は、適職診断からはじめよう

既卒の就活は新卒と違い、選べる職業に限りがあります。そのため、簡単に就職先を決めると入社前とのギャップから早期退職につながる恐れがあります。

これから既卒就活をはじめる人は、まず「適職診断」を活用しましょう。適職診断では、簡単な質問に答えるだけであなたの強み・弱みとぴったりの職業がわかります。

また、どのような職業を選んだらいいか就活軸も見つかるため、これから就活を始める今に取り組むのがベストです。

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④辞めたいと思っているものの何をやりたいのかわからないから

先でも解説したように、転職したい、辞めたいと思う理由には今の職場への不満や精神的な問題などネガティブなものも多いです。

皆さんのなかには、こうしたネガティブな気持ちから転職への意欲が大きくなっているものの、いざ新しい仕事について考えたときに何がやりたいのかが浮かんでこないという人も多いのではないでしょうか。

仕事において、やりたいことや自分のできることなどが明確になっていないと、転職したくて新しい企業の選考に応募したとしても、その企業に対して自分の意欲や強みをアピールすることができません

だからこそ、転職への気持ちがあっても具体的に次の仕事についてまで考えられていない状態では、転職に迷ってしまうのです。

吉野 郁子

プロフィール

私のところに相談に来る人には、自分が何に悩んでいるのかがはっきりせず、「もやもやしている理由」を明確にしたいと来所する人が多いです。

「転職を考えている」というのは表面的な訴えであり、実際の悩みは別のところにあることがよくあります。

迷ったまま行動するのはNG! やみくもに転職することの3つのリスク

迷ったまま行動するのはNG! やみくもに転職することの3つのリスク

  • 転職の軸が定まらないことでマッチする企業を見つけられない
  • 転職理由が不明瞭なことで選考をなかなか通過できない
  • 転職できても自分にとってプラスになるとは限らない

ここまでの解説で、転職の迷いの種になり得る4つの理由を解説しましたが、そうした迷いの根本的な部分をクリアにしないまま、転職したいという気持ちに任せて勢いで行動するのは望ましくありません。

転職に限らず、何かしら迷いがある状態ではどんな決断をしたとしても、「別の選択肢のほうが良かったんだろうか」「やっぱりこうしておけば良かったのかもしれない」などと自分の選択に自信が持てなくなってしまいかねないのです。

そこでここからは、迷いが残っているままでやみくもに転職に踏み切ってしまうことで考えられる、3つのリスクについて解説します。

転職すべきか迷っているもののとりあえず転職活動を始めようとしている人は、一度立ち止まって、迷いをクリアにする必要性を理解しておきましょう。

①転職の軸が定まらないことでマッチする企業を見つけられない

新しい仕事を見つけるためには、自分の興味やスキル、経験などを業界や企業の特徴と照らし合わせていく必要があります。

しかしその際に、自分のやりたいことが見えていなかったり、仕事を選ぶうえで譲れない軸が定まっていなかったりする状態では、求人を見てもどれが自分に合った企業なのかの判断材料がないため、企業探しから難航してしまうかもしれません。

特に、今の企業に対する不満のようなネガティブな気持ちだけで企業探しをしてしまうと、不満に感じている要素だけが気になり、客観的な視点で企業を見ることができなくなってしまうのです

そうした主観的な視点で何となくで選んだ企業に応募したとしても、自分にマッチしているとは限らないため、選考通過が難しくなる可能性が高くなります。

転職に迷っていますが、エージェントにおすすめされた企業なら大丈夫なのかなと思っています。

谷所 健一郎

プロフィール

最終的な判断を人に委ねてしまうのではなく自分で決断しよう

転職の迷いに向き合わず、エージェントにすすめられた企業に転職をしても、転職はうまくいかないと思います。

転職で何をかなえたいのかを明確にしたうえで、紹介された企業でそれが実現できるのか、転職の迷いが払拭できるのかなどを見極めてみることが必要です。

エージェントにすすめられたからと安易に転職すれば、そこでうまくいかなくなったとき、「人にすすめられたから転職したのであって自分のせいではない」という言い訳ができてしまいます。

転職するのはエージェントではなくあなた自身です。紹介されたから大丈夫と受け身にとらえず、自分の意志で転職すべきか考えてみましょう。

既卒就活で後悔したくない人は、適職診断からはじめよう

既卒の就活は新卒と違い、選べる職業に限りがあります。そのため、簡単に就職先を決めると入社前とのギャップから早期退職につながる恐れがあります。

これから既卒就活をはじめる人は、まず「適職診断」を活用しましょう。適職診断では、簡単な質問に答えるだけであなたの強み・弱みとぴったりの職業がわかります。

また、どのような職業を選んだらいいか就活軸も見つかるため、これから就活を始める今に取り組むのがベストです。

既卒就活で後悔しないためにも、今すぐ診断してみましょう。

②転職理由が不明瞭なことで選考をなかなか通過できない

多くの企業は、転職を希望する応募者に対して転職理由を質問しますが、転職に迷いがある状態で転職活動を始めてしまうと、この転職理由への答えが不明瞭になり、選考でつまづいてしまう可能性があります

企業が転職理由を聞く目的は、「応募者が自社で働くことにどの程度意欲を持っているのか」「入社後すぐに退職してしまう可能性はないか」などを確認するためです。

にもかかわらず、転職理由から意欲が感じられなかったり、前の企業に対する不満だけが強く伝わったりしてしまうと、「自社に興味がなさそう」「よく考えずに転職しようとしている」などと受け取られやすいため、なかなか選考に通過できなくなってしまいます。

③転職できても自分にとってプラスになるとは限らない

前述の通り、転職に迷っているままで転職活動をスタートしても、そもそも良い応募先が見つからなかったり、選考でつまずいたりと多くの難関があります。とはいえ、人材を欲している企業は多くあるため、やみくもに転職活動をおこなっても内定を獲得できる可能性はあるでしょう。

しかし、何となくで選んだ企業に就職できたとして、その企業が自分にきちんと合っているのかどうかはわかりません。そのため、入社後にミスマッチが起きてしまえば、また転職すべきか迷うことになるのです。

また、今の仕事と異なる業界や職種を選んだ場合は、今の仕事で培ったキャリアをすべて活かすことは難しいかもしれません。

あと少し今の仕事を続けていればキャリアアップができていた可能性も考えられるため、もし転職が成功しなければ、自分のキャリアを棒に振ることになってしまいます。

このように、どんな環境に転職すべきなのか、今転職すべきなのか、などを明確にしないまま転職に踏み切っても、必ずしも自分にプラスの結果になるとは限らないのです。

杉原 美佐子

プロフィール

よく考えずに転職すると、仕事はおもしろくなくなり、それにより仕事に意欲が出ないことで給与のアップも遅れ、結果としてモチベーションが下がる負のループができてしまいます。

また再転職するとなると、年齢的な焦りも生じるうえ、各求人の転職回数の制限などにも引っかかりやすくなるため、転職のハードルがぐっと上がってしまうのです。

キャリアコンサルタントに聞く! すぐに転職すべきでない人の特徴とは

ここまでは、転職に迷いがあるままで転職しようとすることのリスクについて解説してきましたが、具体的にどんな状態の人が転職に踏み切るべきではないのか気になる人もいるのではないでしょうか。

そこでここでは、多くの人の仕事や就活の迷いと向き合い、納得できる選択をサポートしているキャリアコンサルタントの谷所さんに、すぐに転職すべきではない人の特徴について解説してもらいます。

谷所さんの解説を参考に、自分にも当てはまる部分がある人は、衝動的に行動に移すことは避け、自分の迷いと向き合ってみてくださいね

アドバイザーコメント

すぐには転職すべきでない人の特徴は3つ

今すぐ転職すべきではない人の特徴としては、以下のようなタイプが挙げられます。

短絡的に辞めたいと考えている人

上司から注意された、仕事が思うようにできない、新しい環境に馴染めないなどの一時的な感情だけで、転職すべきではありません。

辞めたいという感情だけですぐに行動に移すのではなく、現状の仕事で成果を挙げてから転職しても遅くはないのです。また入社直後は、職場環境に馴染めないことがありますが、仕事に慣れてくると気持ちが変わることもあります。時間を置いて、本当に転職したいのか考えてみましょう。

転職でかなえたいことや自分の強みが曖昧な人

転職で何をかなえたいのか、という転職の軸が曖昧な人は、転職すべきではありません。

何となく転職すれば、また次の企業でうまくいかなくなったときも、何となく合わないと理由もなく思ってしまいます。

また転職は職務能力を評価するので、発揮できる強みを自己分析できていなければ、選考はうまくいきません。転職でかなえたいことや発揮できる強みがまだ明確でない人は、現職でもう少し頑張ってみたほうが良いと思います。

転職すればうまくいくと考えている人

転職すれば何かが変わる、きっとうまくいくだろうなどと漠然とした期待だけで転職をしてもうまくいきません。

そもそも常に完璧な状態の企業などはなく、どの企業もより良い企業にしていくために外部から人材を採用しているのです。次の転職先に抽象的で過度な期待を持ってしまっている人は、もう一度仕事において目指したい形を考えてみてください。

既卒就活で後悔したくない人は、適職診断からはじめよう

既卒の就活では、限られた選択肢の中から自分に合った仕事を見つけることが重要です。しかし、本当に自分に合った仕事とは何か、見つけるのは簡単ではありませんよね?

そこでおすすめなのが「適職診断」です。簡単な質問に答えるだけで、あなたの個性や強みに最適な仕事、そして、あなたが就活でアピールできるポイントが分かります。

自分に合った仕事を見つけ、自信を持って就活を進めるためにも、 ぜひ就活を始める前に「適職診断」を試してみてください。

転職すべきか迷ったときこそ未来に目を向けてキャリアプランを考えよう

仕事は私たちの生活の大部分を占めているため、それを変えること、すなわち転職は大きな変化に踏み出すことといえます。そのため、まだ見ぬ企業や仕事、また変化そのものに対して不安を感じ迷ってしまうことは仕方がないことです。

しかし、迷っている状態から早く抜け出したいからといって、ひとまず転職に踏み切ってしまうのは、転職が成功しなかったときに被るデメリットが大きいためおすすめできません。

転職すべきか迷いがあるときは、目前の迷いや不安に目を向けるのではなく、この先自分がどうなっていきたいかに焦点を当てましょう。

今、皆さんが転職に迷ってしまっているのは、転職した先の未来がぼんやりとしているからではないでしょうか。その不明瞭な将来のキャリアプランを具体的にイメージすることで、そこから逆算し、今自分がすべきことを見出すことができるのです

キャリアプランから転職すべきかを判断する具体的な方法は次の段階で解説するため、ぜひ参考にしてみてくださいね。

杉原 美佐子

プロフィール

人生は自分のものなので、結局は自分の力で生活基盤を整えていく必要があります。

少なくとも40年くらいは働く必要があり、学生のアルバイトと違って一時的なものではありません。労働は収入を得るだけではなく、自分の人生のあり方の問題でもあるのです。

転職に限らず、将来に対して漠然と不安を感じてしまっている人もいるのでないでしょうか。以下では、将来に不安を感じたときの対処法をキャリアコンサルタントが解説しているため、併せて読んでみてください。

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カギは未来視点にあり! 転職すべきかどうかを判断するための3ステップ

カギは未来視点にあり! 転職すべきかどうかを判断するための3ステップ

  • 現状の不満や悩みを深掘りし自分が転職したい理由を明確にする
  • 転職を含めてこの先自分がどうなりたいのかを具体的に考える
  • 現状と自分のなりたい姿を照らし合わせて転職の必要性を明確にする

転職すべきなのかという、今の自分の取るべき行動に迷っているのは、先の見えない未来に対して不安を感じていることが原因の可能性があります。

そのため、自分なりに未来の姿を具体的にイメージすることが、転職すべきかを判断するためには重要です。

そこでここからは、転職すべきかどうかの迷いを払拭し、適切に判断するための3つの手順について解説します。自分の人生にとって重要な判断を間違って後悔しないためにも、しっかりチェックしてくださいね。

①現状の不満や悩みを深掘りし自分が転職したい理由を明確にする

転職すべきか迷っているということは、「転職したい」「今の企業を離れたい」という気持ちが少なからずあるのではないでしょうか。転職するかしないかを判断する前に、まずはその転職したい気持ちを深掘りして、転職理由を明確にしていきましょう。

具体的には、自分の現状やこれまでの社会人生活を振り返り、仕事に対する不満や悩み、転職への思いが芽生えたきっかけを探っていきます

そうすることで「給与がなかなか上がらないと感じたことがきっかけで、より評価制度が充実した環境に転職したいと思った」などのように、漠然としていた「転職したい」という気持ちの根本的な望みを明確にすることができるのです。

現職に不満はないのですが、ずっと同じ会社にいるのも将来が不安で、転職すべきか考えてしまいます。

吉野 郁子

プロフィール

将来に不安を感じる原因が必ずしも仕事にあるとは限らない

もし直接この質問をした人と話ができるなら、「不安を感じ始めたのはいつ頃からですか?」「どんなときに不安感が高まりますか?」「もともと不安を感じやすい性格ですか?」などの点を確認したいですね。

不安の原因が本当に仕事や企業にあるのかを確かめないまま転職しても、問題は解決しません。

「後悔は過去から来て、不安は未来から来る」といわれるように、将来のことを考えると不安になるのは自然なことなのです。

また、こうした悩みは本人の心配性の気質も関係している場合があります。

この点を踏まえると、この悩みの本質とは「くよくよしやすい自分と、どう仲良く付き合っていくか」ということかもしれませんね。

職場でのいじめが原因で、将来に不安を抱えている人は次の記事も併せて読んでみてください。適切な対策について解説していますよ。

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あなたが受けないほうがいい職業をチェックしよう

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こんな人に「既卒適職診断」はおすすめ
・自分の強みと弱みがわからない人
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②転職を含めてこの先自分がどうなりたいのかを具体的に考える

自分の転職したい気持ちが具体的にできたら、今度はそれを踏まえてこの先自分がどうなりたいのかを具体的に考えてみましょう。

この際には、将来的にどんな仕事や働き方がしたいのかなど、転職するかどうかも含めた長期的な視点で考えることが重要です

たとえば、「3年以内にはチームの中心的なポジションを経験して年収をアップさせたい」「管理職になりたいわけではないので現場の主力メンバーとして昇給しながら働きたい」など、年数や働き方についても細かくイメージしてみてください。

転職はあくまでも自分に合った仕事や働き方をするための手段の一つであり、皆さんの最終目的ではありません。

転職するだけで何かが変わるのではなく、そこから自分がどうしていくかによって未来の形は変えることができるため、自分の理想的な社会人像のイメージをしっかり膨らませましょう。

特に仕事ではやりたいことがないので長期的なキャリアプランが見つけられません……。

吉野 郁子

プロフィール

「人生に必要なお金」の観点から長期的なキャリアを考えよう

そんなときは、ファイナンシャルプランの視点から考えてみましょう。人生で必要なお金や、これからやりたいことを考えると、収入を得る重要性に気付くと思います。

そこに気付くことができれば、「今の職場で昇給するには?」「できるだけ長く働き続けるには?」といった視点や「こんなふうに働きたい、暮らしたい」と思えるロールモデルが見つかり、多方面からキャリアについて考えることができます。

この方法で、キャリアを変える、維持する、工夫するといった具体案をより深めていきましょう。

この先のキャリアプランを考えようにも、そもそもキャリアがどんなものなのかわからないという人には以下の記事がおすすめです。まさにキャリアの専門家であるキャリアコンサルタントが、キャリアの定義や見つけ方を解説しています。

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③現状と自分のなりたい姿を照らし合わせて転職の必要性を明確にする

転職に迷うときの転職の必要性の考え方

自分の将来的な姿が明確に見えてきたら、今度はそのなりたい姿と今の自分とを照らし合わせて、今すぐ転職に踏み切るべきなのかを考えていきましょう。

まず、なりたい姿に対して今の自分に何が足りていないのかを洗い出します。自分に足りない部分と今の企業の制度やそのほかの特徴を踏まえ、自分のなりたい姿が実現できるかどうかを考えていきます

仮に、「5年間でITの専門スキルを身に付け、システムエンジニアとして経験を積みたい」というのがなりたい姿だったとして、今の企業ではITスキルを習得できる仕事に取り組む機会が少なく、今後もそれが見込めない場合は、それができる企業への転職の重要性は高いといえるのです。

逆に、自分のITの基礎知識やスキルが不足していることで希望の仕事に取り組めていない場合は、ITに関する勉強をおこなって資格を取るなど、転職ではなく自分の実力を向上させるべきであるといえます。

先でも解説しましたが、転職という選択が必ずしも今の自分やこの先の人生にプラスに働くとは限らないため、自分にとっての転職の必要性を見極めてから判断することが大切です。

自分一人で判断できないときはキャリアの専門家に相談してみよう

ここまでの手順を実際にやってみて、それでも自分のなりたい姿が見えてこなかったり、自分の将来のために今どうすべきなのかがわからなかったりする人もいるかもしれません。

そんな人はキャリアコンサルタントに相談してみるのがおすすめです。キャリアコンサルタントは、仕事や就職に関することだけでなく、その人の人生すべてにおいて納得できる選択ができるようにアドバイスやサポートをしています。

自分以外の第三者に気持ちを話すことで、客観的に人生について考えられるため、転職に迷っている人は積極的に周囲を頼ってみましょう

谷所 健一郎

プロフィール

たとえば転職できるか不安で迷っている人がいた場合、キャリアコンサルタントはその人のこれまでの職務経験を棚卸しして、書類や面接で強みをアピールできるようにサポートします。

転職の軸が曖昧であれば、キャリアゴールについて一緒に考えて、達成するためにやるべきことをアドバイスできるのです。

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キャリアの専門家が直伝! 納得して決断していくうえで大切なこと

ここまでは、自分が転職すべきかどうかを判断するには、自分の将来のなりたい姿を明確にし、そこから転職の必要性を考えることが大切だと解説してきました。

しかし、転職の必要性が理解できていても、未来や転職に対する不安から決断しきれないという人もいるのではないでしょうか。

そこでここでは、仕事や人生などに関する専門家ともいえるキャリアコンサルタントの杉原さんに、自分で納得して決断をするうえで大切なことについてアドバイスをもらいました

杉原さんの解説を参考にして、後悔なく自分の人生を進んでいくための心構えや考え方について理解していきましょう。

アドバイザーコメント

転職のような大きな決断をするときはむしろ迷ったほうが良い

皆さんは転職しようとしている今、次の未来が見えているでしょうか。自分がいきいきと働いている姿が想像できているなら、おそらくうまくいくと思います。

もしそこで「やっていけそうにない」とか「失敗するのではないか」などのネガティブな思いが先立つようなら、一度立ち止まったほうが良いかもしれません。

転職で悩んだり迷ったりするのは当然です。将来のことは神様でもわからないので、悩んで当たり前なのです。むしろ私は大いに悩んでほしいと思っています。それは仕事について真剣に考えている証拠だからです。

ただし、次はこの仕事で頑張ると決めたなら、余計なことは考えずに一生懸命に働きましょう。

未経験の仕事でも同業種への転職でも自分がどうなりたいかで考えよう

未経験の仕事なら、職場の人の言動や姿勢から学び、自分に足りない知識やスキルを補う努力をすることが大切です。

同じ職種であれば、それまでの経験を活かしつつ、次の職場で求められるスキルを伸ばすことを考えましょう。つまり、意欲的に働くことができれば、それで良いと考えるのです。

転職について考えているということは、現状に何らかの不満があるのでしょう。しかし、転職で不満を解消するのではなく、次に自分はどうなりたいかに焦点を当てて転職を考えてくださいね。

転職を含め、自分のこの先のキャリアを考えることをキャリア形成といいますが、具体的なキャリアの見出し方がわからないという人は多くいます。以下では、キャリア形成の意味ややり方を詳しく解説しているため、ぜひ参考にしてみてください。

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転職を決意した人必見! ベストな転職先を決めるための3つのステップ

転職を決意した人必見! ベストな転職先を決めるための3つのステップ

  • 改めて自己分析をおこない目指すべき業界や職種を決める
  • 自己分析の結果をもとにマッチする転職先の候補を集める
  • 具体的な転職スケジュールと内定までの期間を決める

ここまでの解説を通して自分にとっての転職の必要性を考えた結果、転職すると決断した人は具体的に転職の準備をおこなう必要があります。

しかし転職を決意したとはいえ、具体的にどんな企業に転職すべきなのかわからない、転職対策の手順がわからない、など転職先に関する新たな迷いが出てきてしまった人もいるかもしれません。

そこでこの章では、ベストな転職先を決めるために押さえておきたい3つのステップについて解説します。転職を決意してからの判断ミスで後悔することにならないためにも、適切な手順で転職を進めていきましょう。

①改めて自己分析をおこない目指すべき業界や職種を決める

自己分析は、新卒就活の際に多くの人が一度はおこなったことあるかもしれませんが、転職する際には改めて自己分析し直す必要があります。なぜなら、自分の興味はそのときの環境によっても変化し、自分のスキルや経験によって仕事の適性なども変化する場合があるからです

皆さんは、仕事をしたことがない新卒とは違い、働くなかでスキルや経験を得てきています。中には、実際に働いてみたことで新しい興味や自分の適性に気付いた人もいるのではないでしょうか。

そうした社会人になってからの経験も踏まえたうえで、もう一度自己分析をおこない、今の自分が興味を持っていることは何か、自分が働くうえでどんなことにやりがいを感じられるのか、などを考えてみましょう。

そうすることで、自分の目指すべき業界や職種、つまりは転職後にミスマッチの起きにくい仕事を見つけることができるのです。

吉野 郁子

プロフィール

中途転職の自己分析で重要なのは、「自分ができること」を明確にすることです。中途採用では、多くの企業で即戦力性が大きなポイントになる傾向があります。

また、社会人経験で成長・変化したことを言語化できれば、今後の成長の期待値も伝えられるでしょう。

以下は新卒向けの記事ですが、就職における自己分析の具体的なやり方をキャリアコンサルタントが解説しています。自分の自己分析に自信が持てない人は、ぜひ参考にしてみてください。

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経験やスキルも棚卸して選考時のアピールポイントも明確にしよう

転職のための自己分析をおこなう際には、これまでの仕事を振り返って、自分が得てきた経験や実績、培ってきたスキルなども具体的に洗い出しておきましょう。前述の通り、企業は中途採用において、応募者が前職での経験やスキルを自社でも発揮してくれるのかどうかを重視しています。

そのため、社会人として積んできた経験やスキルを棚卸し、自分のアピールポイントを言語化しておくことが大切なのです。

経験やスキルを振り返る際には、自分が仕事で成し遂げてきた成果や実績を具体的な数値まで明確にしておきましょう。たとえば、「年間の営業成約数130件を達成した」「個人目標達成率が5カ月連続で110%を上回った」などです。

これらの実績を積み上げるなかで、どんな強みを発揮したのか、どんなことに注力したのかなどまで具体的に伝えられるようにしておくと、選考でさらに高評価を得ることができます。

転職に役立ちそうな資格や目ぼしい実績などが思い当たりません……。

谷所 健一郎

プロフィール

自分の職務経験や成長への意欲を積極的にアピールしよう

転職は、職種や職務で募集する企業が多いため、持っている資格からではなく、どんな仕事で何がしたいのかを考えることが大切です。

希望する仕事で活かせる資格であれば、現時点でその資格を取得していなくても、資格取得に向けて勉強をしていることをアピールできます。

また転職先の企業が、必ずしも経験豊富で実績がある人だけを求めているとは限りません。目ぼしい実績がなくても、実績を上げるためのプロセスが評価される場合もあります。

求人募集から求めている人材を読み取り、活かせる職務経験を積極的にアピールしましょう。

皆さんのなかには、就職に有利な資格にはどのようなものがあるのか気になる人もいるのではないでしょうか。以下では、就職に役立つ資格についてキャリアコンサルタントが解説しているため、ぜひ参考にしてみてください。

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②自己分析の結果をもとにマッチする転職先の候補を集める

自己分析で業界や職種を絞り込めたら、今度はそれにマッチする転職先の情報を集めていきましょう。

同じ業界や職種であっても、企業によってビジョンや社風など特徴が異なります。そのため、自分に合った業界や職種であるかという点だけではなく、希望の給与や待遇、職場の雰囲気などの条件も踏まえたうえで、企業選びをおこなうことが大切です

気になる求人を見つけたら、募集要項だけを見るのではなく、企業のホームページ(HP)やSNSなどを活用してあらゆる角度から自分とのマッチ度を判断しましょう。

この時点でしっかり企業分析をおこなうことで、企業がどのような人材を求めているか見えてくるため、選考でより的確にアピールすることができます。

転職先の業界や職種、企業についての調べ方がよくわからないという人は、以下の記事をチェックしておきましょう。就職の専門家であるキャリアコンサルタントが、業界研究や企業分析のやり方を徹底解説しています。

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転職イベントやエージェントを活用するのもおすすめ

求人表や企業HPを見るだけでは、どれが自分に合った企業なのか見極められないという人は、転職フェアに参加したり、転職エージェントを活用したりするのがおすすめです。

転職フェアとは、新卒の合同説明会のように転職者を求めている企業が集まり、自社の説明をおこなうイベントのことを指します。実際にその企業の社員から話を聞くことができるため、よりその企業で働くイメージが膨らませやすくなるのです。

また転職エージェントは、企業側と求職者とをマッチングさせるサービスで、転職や企業の情報などに精通しています。

企業内部の人からは聞きにくいような特徴なども第三者の視点から教えてくれたり、履歴書や職務経歴書の添削や面接練習など、選考対策のサポートもしてくれたりするため、一人での転職が心配な人は相談してみましょう

③具体的な転職スケジュールと内定までの期間を決める

転職で目指す業界や職種、企業の目星がついたら、いよいよ応募して選考に進むわけですが、転職は新卒の就活とは違って、解禁日もなければ終了日もありません。

やろうと思えばいつまでも転職活動を続けられますが、自分のなかでいつまでに転職したいのか転職の期間やスケジュールを決めておきましょう

自分に合った企業というのは一つだけではないため、期間を決めずに転職活動を続けていると、新しい求人に目移りしてしまったり、選択肢が増えることでまた判断に迷ってしまったりする可能性があります。

そのため、まずは仮の転職活動期間を定め、そこに向けてどのようなプロセスで内定を目指すのか計画を立ててみてください。具体的なプランに対して集中して取り組むことで、効率的に自分にとってより良い企業への転職をかなえることができるはずです。

目標の転職活動期間が終了した時点で納得のいく転職先が見つからない場合は、転職を断念すべきなのでしょうか?

杉原 美佐子

プロフィール

転職は納得感が重要なため縁がなければ待ってみるのもアリ

転職はタイミングの問題もあるため、ご縁がなかったなら、少し待つのもアリかと思います。活動期間の設定は大事ですが、理想を追い求めすぎるとうまくいきません。

転職は納得感がポイントです。まずはそこを振り返ってみましょう。

夢のような「良い企業」は存在しません。自分にとって何がどうであればそれで良しとするのかが肝心です。給与は高くても激務ならどうしますか? 逆に給与が低くても負担のない仕事ならどうでしょう?

提示される給与や福利厚生、職務内容などの条件をどこまで自分が受け入れられるのか、あるいは、どこまでなら譲歩できるかを検討しましょう。

自分なりの受け入れ幅を設定し、そこをクリアしているなら納得できる会社であるといえ、納得できればそれはあなたにとって良い会社になるのです。

以下の記事では、第二新卒の転職対策の具体的な方法について解説しているため、企業選びのあとの準備に不安がある人はぜひ参考にしてみてください。

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転職のスケジュールを考える際は、いつ今の企業を退職し、次の企業に移るのかも決める必要があります。もし転職のタイミングに迷っている場合は、以下の記事で適切な転職時期について解説しているため、チェックしてみましょう。

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転職への迷いや不安は誰にでもあるもの! 転職にまつわるQ&A3選

この記事では、転職に関するさまざまな段階での迷いについて判断の方法などを解説してきましたが、初めてのことや人生にとって大きな影響力のあることについて考えるときは、誰しも迷いや不安を抱いてしまうものです

そこでここでは、PORTキャリアのQ&Aコーナーに寄せられた転職の悩みや迷いに関する質問を紹介していきます。

それぞれの問いにキャリアコンサルタントがアドバイスしているため、ぜひ参考にしてみてくださいね。

転職すべきか迷うときは自分の人生を客観的に考えて決断しよう

転職は、人生のさまざまな決断のなかでも特に大きなものといえるため、迷ってしまうこともあるかもしれません。しかしこの迷いは、皆さんが納得して決断していきたいと思っているからこそ感じているものでもあるのです。

だからこそ、その迷いを無視することなく、自分の気持ちとじっくり向き合って将来について考えてみましょう。自分一人でキャリアプランを考えることが難しい場合は、専門家や周囲を頼ってみることも一つの手です。

未来を100%予測することは誰にもできませんが、自分の人生で進みたい方向は自分次第で自由に変えていくことができます。そのことを忘れずに、しっかり自分の将来像を見出したうえで、転職において後悔のない決断を下してくださいね。

アドバイザーコメント

転職に迷っているのは自分の人生と向き合うタイミングが来たから

「クォーターライフクライシス」という言葉があります。20代後半から30代前半、いわゆるアラサーの時期に、自分の人生や生き方に対して「このままで良いのだろうか?」と不安や焦りを感じる状態のことです。

10代に「反抗期」が訪れるように、アラサーに「クォーターライフクライシス」が起こるのは、人間の生涯発達の一環なのです。

この世代の時期は、「転職すべきか」というだけでなく、「結婚や家庭をどうするか」「実家から独立すべきか」といった悩みを抱えることもあります。いずれにせよ、自分自身と向き合うタイミングが訪れたということです。

どんな決断をするにしても「自分の人生だ」と胸を張れるように考えよう

自分の人生について考えた結果、環境を変えるために「転職」を選ぶかもしれませんし、外的な状況が変わらなくても、自分の人生に納得し、新たな意味や目標を見つけることで不安が和らぐかもしれません。

転職に対して迷ったり悩んだりしてはいけないというわけではないのです。むしろ、しっかり悩みましょう。

いろいろな人と語り合い、新しい場所に足を運び、試行錯誤をしてみることが大切です。最終的に、転職を選ぶにせよ、転職しないという決断をするにせよ、「これが自分の人生だ」と胸を張れる気持ちを持てるように願っています。

執筆・編集 PORTキャリア編集部

明日から使える就活ノウハウ情報をテーマに、履歴書・志望動機といった書類の作成方法や面接やグループワークなどの選考対策の方法など、多様な選択肢や答えを提示することで、一人ひとりの就活生の意思決定に役立つことを目指しています。 国家資格を保有するキャリアコンサルタントや、現役キャリアアドバイザーら専門家監修のもと、最高品質の記事を配信しています。

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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi

高校卒業後、航空自衛隊に入隊。4年間の在籍後、22歳で都内の大学に入学し、心理学・教育学を学ぶ。卒業後は人材サービスを展開するパソナで、人材派遣営業やグローバル人材の採用支援、女性活躍推進事業に従事。NPO(非営利団体)での勤務を経て、「PORTキャリア」を運営するポートに入社。キャリアアドバイザーとして年間400人と面談し、延べ2500人にも及ぶ学生を支援。2020年、厚生労働大臣認定のキャリアコンサルタント養成講習であるGCDF-Japan(キャリアカウンセラートレーニングプログラム)を修了

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